JP3718676B2 - 婦人靴のヒール - Google Patents
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Description
したがって、本発明の目的は、安定性を損なうことなく、着地の際の衝撃を軽減し得る婦人靴のヒールを提供することである。
そこで、本発明では、踵の後端の部分に柔らかい素材を介挿して変形量を大きくすることにより緩衝性を高め、一方、前端の部分については硬い素材で形成することにより、安定性の確保を図っている。
図1は本発明にかかる婦人靴のヒールの一部断面した分解斜視図であり、図2は同ヒールを底面側から見た同分解斜視図である。
図1および図2に示すように、本婦人靴のヒール1は、上部のヒール本体10と下部のリフト20からなる。前記ヒール本体10は、硬質の第1ヒール本体11と、軟質の第2ヒール本体12とが一体に成形されてなる。前記リフト20は、硬質の支持層21と軟質のリフト本体22とを備えている。
前記第2ヒール本体12の硬度としては、たとえば、50°から80°程度の硬度を用いることができ、前記第1ヒール本体11および支持層21の硬度よりも小さな硬度に設定する。前記支持層21としては、一般に、85°〜95°程度の硬度を採用するのが好ましい。また、リフト本体22の硬度としては、60°〜75°程度の硬度に設定するのが好ましい。
図3(b)および図4(a)に示すように、前記硬質の第1ヒール本体11の前部は、ヒール本体10の上端面から下端面にわたって設けられており、上方の本底の底面から下方のリフト20の上端面の間にわたって設けられている。
一方、図1、図2、図3(b)および図4(b)に示すように、第1ヒール本体11の後部は、リフト20の支持層21の上端面から離間するように設けられている。これによって、前記後部におけるリフト20の上端面と前記第1ヒール本体11との間の空間に、前記第2ヒール本体12の一部が挿入されたかのように設けられている。
図4(a)に示すように、前部においては、前記第1ヒール本体11が前記支持層21に圧接した状態になっており、図4(b)に示すように、後部においては、前記第2ヒール本体12が前記支持層21に圧接した状態になっている。
このように、ヒール本体10とリフト20との間に硬い支持層21が設けられていることにより、前記第1ヒール本体11の後部に柔らかい第2ヒール本体12を設けても、ヒールの形状が経時的に型崩れするのを防止できる。
一方、ヒールの前部には、硬い第1ヒール本体11と支持層21を介してリフト20により支持されているので、体重を安定して支えることができる。
一方、硬質の第1ヒール本体は、ヒールの前部において、本底から下方のリフトの下端面まで設けられているので、該硬い第1ヒール本体によって足の安定性を確保することができる。
また、本実施例のヒールにおいては、柔らかい第2ヒール本体によって後部に複数枚のリブ板を一体に形成しているので、前記リブ板の変形によっても後端に加わる衝撃を緩和することができる。
しかも、柔らかい第2ヒール本体は、被覆部と一体に形成されているので、コストも安くなる。
さらに、第2ヒール本体と一体の被覆部で第1ヒール本体が覆われており、かつ、第1ヒール本体の後部の下面に第2ヒール本体が接合されているので、第1ヒール本体と第2ヒール本体との接合面が十分に大きくなるから、繰り返し衝撃の加わる部分であっても、第1ヒール本体と第2ヒール本体が強固に連結されて破損するようなことがない。
10:ヒール本体
11:第1ヒール本体
12a:被覆部
12:第2ヒール本体
13:リブ板
14:嵌合孔
20:リフト
21:支持層
22:リフト本体
23:湾曲部
24:軸部
S:空洞部
Claims (5)
- 本底に固定されたヒール本体と、接地面を有するリフトとを備えた婦人靴のヒールにおいて、
前記ヒール本体は前記本底に固定具を介して固定された硬質の第1ヒール本体と、該第1ヒール本体よりも硬度の小さい第2ヒール本体とが一体に成形されてなり、
前記第2ヒール本体は前記第1ヒール本体の少なくとも外周側面を覆い、
前記リフトには、足の前後方向の前部において、上方に突出する3つの軸部が設けられており、
前記硬質の第1ヒール本体には、下方に開口すると共に前記各軸部が固く嵌まり込む嵌合孔が、前記リフトの前部に対応する位置に3つ設けられ、かつ、前記リフトの後部に対応する部位には設けられておらず、これにより、前記第1ヒール本体に前記リフトが固定され、
前記リフトの前部においては、前記硬質の第1ヒール本体を介して前記リフトによって足が支持され、
一方、前記リフトの後部においては、前記軟質の第2ヒール本体を介して前記リフトによって足が支持され、
前記リフトの後部に対応する部位には、前記軟質の第2ヒール本体により、概ね鉛直面に沿った複数枚のリブ板が一体に形成されていると共に、該リブ板の変形を許容する空洞部が設けられ、
このように、前記リフトの後部に対応する部位に軟質の第2ヒール本体でリブ板を形成すると共に前記3つの軸部および嵌合孔を前記リフトの前部に対応する部位にのみ設けることにより、着地の際の前記後部の変形量が前記前部の変形量よりも大きくなるように設定すると共に、前記後部よりも前記前部の安定性が高くなるように設定された婦人靴のヒール。 - 本底に固定されたヒール本体と、接地面を有するリフトとを備えた婦人靴のヒールにおいて、
前記ヒール本体は前記本底に固定具を介して固定された硬質の第1ヒール本体と、該第1ヒール本体よりも硬度の小さい第2ヒール本体とが一体に成形されてなり、
前記第2ヒール本体は前記第1ヒール本体の少なくとも外周側面を覆い、
前記リフトには、足の前後方向の略前半部において、上方に突出する3つの軸部が設けられており、
前記硬質の第1ヒール本体には、下方に開口すると共に前記各軸部が固く嵌まり込む嵌合孔が、前記リフトの略前半部に対応する位置に3つ設けられ、かつ、前記リフトの略後半部に対応する部位には設けられておらず、これにより、前記第1ヒール本体に前記リフトが固定され、
前記リフトの略前半部においては、前記硬質の第1ヒール本体を介して前記リフトによって足が支持され、
一方、前記リフトの略後半部においては、前記軟質の第2ヒール本体を介して前記リフトによって足が支持され、
前記リフトの略後半部に対応する部位には、前記軟質の第2ヒール本体により、概ね鉛直面に沿った複数枚のリブ板が一体に形成されていると共に、該リブ板の変形を許容する空洞部が設けられ、
このように、前記リフトの略後半部に対応する部位に軟質の第2ヒール本体でリブ板を形成すると共に前記3つの軸部および嵌合孔を前記リフトの略前半部に対応する部位にのみ設けることにより、着地の際の前記略後半部の変形量が前記略前半部の変形量よりも大きくなるように設定すると共に、前記略後半部よりも前記略前半部の安定性が高くなるように設定された婦人靴のヒール。 - 請求項1もしくは2において、前記硬質の第1ヒール本体の嵌合孔に嵌り込む軸部が3本のみ設けられている婦人靴のヒール。
- 請求項1において、前記硬質の第1ヒール本体が前記リフトの前部において前記リフトの上端面に接して設けられており、一方、前記硬質の前記第1ヒール本体が前記リフトの後部において前記リフトの上端面から離間しており、
前記後部における前記リフトの上端面と前記第1ヒール本体との空間に前記第1ヒール本体よりも軟質の前記第2ヒール本体が設けられ、
該第2ヒール本体が前記リフトの後部に対応する位置において前記第1ヒール本体の下面に接合されていると共に、前記複数枚のリブ板が前記空間に形成されていることを特徴とする婦人靴のヒール。 - 請求項2において、前記硬質の第1ヒール本体が前記リフトの略前半部において前記リフトの上端面に接して設けられており、一方、前記硬質の前記第1ヒール本体が前記リフトの略後半部において前記リフトの上端面から離間しており、
前記略後半部における前記リフトの上端面と前記第1ヒール本体との空間に前記第1ヒール本体よりも軟質の前記第2ヒール本体が設けられ、
該第2ヒール本体が前記リフトの略後半部に対応する位置において前記第1ヒール本体の下面に接合されていると共に、前記複数枚のリブ板が前記空間に形成されていることを特徴とする婦人靴のヒール。
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JP2004337643A5 JP2004337643A5 (ja) | 2005-06-09 |
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2004
- 2004-09-06 JP JP2004257879A patent/JP3718676B2/ja not_active Expired - Lifetime
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