JP3651943B2 - アイコン作成方法及び動画用のコマ作成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数のスライス画像又は3次元ベクトルデータ等からなる三次元画像データからアイコンを作成するアイコン作成方法およびこのアイコン作成方法を用いたシステム、並びに三次元画像データからアニメーション用のコマを作成するコマ作成方法およびこのコマ作成方法を用いたシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ上において複数のデータファイルから任意のファイルを選択する手段としてグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を利用することができる。一般のGUIは、コンピュータの画面上にアイコンを表示し、その画面上でクリックされたアイコンに対応するデータファイルを読出して所定の作業を行えるようにする。アイコンは対応するデータファイルの内容を二次元画像で観念的に表現したものであり、このアイコンの視認性によっては作業性能を左右することにもなる。
【0003】
ところで、走査型顕微鏡を使用して厚みのある標本のスライス像を次々と取り込んでいき、それらスライス像を積み重ねて三次元画像を形成する技術が考えられている。複数のスライス像からなる三次元画像データを、標本毎に画像ファイルを作成して格納しておくことにより、後から必要な時に読出して利用することができる。このような場合も各標本単位でアイコンを作成しておき、画像ファイルを選択するためのメニュー画面を作成しておけば、GUIを介して容易に所望の標本の三次元画像データを読み出すことができる。
【0004】
また、医療の分野では、走査型顕微鏡を使用して立体標本等の三次元画像データを取得し、その三次元画像を表示部に表示させると共に標本評価のため画像を左右斜めに振らせるいわゆるアニメーションを行っている。
【0005】
かかるアニメーションでは、三次元画像データを構成する複数のスライス像から複数の動画用のコマを作り、このコマを連続的に画面上に表示させることにより標本像を角度を変えて見えるようにしている。
【0006】
図18(a)〜(c)はアニメーションのコマ作成方法を示している。同図(a)に示すように、複数のスライス像からなる三次元画像データ1の隣接するスライス像を(−)Y軸方向に順次数画素づつずらし、移動後の全スライス像から各(x,y)座標におけるZ軸方向の最大値をXY平面上に投影して1つのコマ(二次元画像)を作成する。同様に(−)Y軸方向への画素のずらし量を変化させて複数のコマを作成する。また、図18(b)に示すように、三次元画像データ1のスライス像から(x,y)座標におけるZ軸方向の最大値をXY平面上に投影して1つのコマ(二次元画像)を作成する。さらに、図18(c)に示すように、三次元画像データ1の隣接するスライス画像を(+)Y軸方向に順次数画素づつずらし、移動後の全スライス画像から各(x,y)座標におけるZ軸方向の最大値をXY平面上に投影して1つのコマ(二次元画像)を作成し、同様に(+)Y軸方向への画素のずらし量を変化させて複数のコマを作成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、種々の形状をなす標本の三次元画像のデータファイル等のように同一概念で括られる複数のデータファイルが存在する場合、標本の全体像を正確に表したアイコンでなければ、所望のデータファイルを選択することが困難になる。
【0008】
また、上述した図18に示す方法で作成したコマを使ってアニメーションを実施すると、動画のコマに視点と反対側の形状までワイヤフレームとなって現れてしまうため図19に示すように立体形状の判別が困難な画像となる。また、コマの中にノイズが最大値として残ってしまう可能性がある。そのため、アニメーションを使って行う標本の評価が難しいといった欠点があった。
【0009】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、画像データファイルに格納されている三次元画像を正確に表現したアイコンを容易に作成することができ画像データファイルを適格に認識できるアイコン作成方法およびこのアイコン作成方法を用いたシステムを提供することを目的とする。
【0010】
本発明は、非常に視認性に優れていて標本の評価等に好適な三次元画像のアニメーションを実現できる動画用コマを作成するコマ作成方法およびこのコマ作成方法を用いたシステムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下のような手段を講じた。
請求項1に対応する発明は、複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画像上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、前記三次元画像データから同物体の少なくとも輪郭情報を抽出し、その輪郭情報から同物体の立体形状が現れた二次元画像を求め、その二次元画像を前記メニュー画像に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成する。
【0012】
請求項2に対応する本発明は、複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画面上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より取り出し、その取り出されたスライス像の各座標の画素値と予め設定したしきい値とを比較して各座標をしきい値よりも大きい画素値で更新し、最後に取り出されたスライス像について前記比較が終了した時に各座標に設定されている画素値からなる二次元画像を前記メニュー画面に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成する。
【0013】
請求項3に対応する発明は、三次元画像データから順番に取り出されるスライス像の座標値を、スライス像毎に順次スライス像の取出し順位に応じた画素数だけ所定方向へずらした後に前記比較を行なって画素値の前記更新を行なう。
請求項4に対応する発明は、複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画像上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、三次元画像データからスライス像を取り出し、最初に取り出されたスライス像の画素値を比較元データとし、2番目以降に取り出される各スライス像の各画素値を対応する座標の前記比較元データの画素値と比較して比較元画素値より大きい場合にその座標の画素値を新しい比較データとして更新し、最後に取り出されたスライス像について前記比較が終了した時に前記比較元データである画素値からなる二次元画像を前記メニュー画面に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成する。
【0014】
請求項5に対応する発明は、三次元画像データから取り出したスライス像の各画素値に、視点から各スライス像までの距離に応じた明るさの係数を掛ける処理を行なう。
【0015】
請求項6に対応する発明は、複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画像上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、前記三次元画像データをボリュームレンダリングにより同三次元画像の画、エッジ等の外形情報を抽出し、その外形情報から三次元画像の立体形状が現れた二次元画像を求め、その二次元画像を前記メニュー画面に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成する。
【0016】
請求項7に対応する発明は、複数のスライス像から構成される三次元画像データから動画用のコマを作成するコマ作成方法において、スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より取り出し、その取り出されたスライス像の各座標の画素値と予め設定したしきい値とを比較して各座標をしきい値より大きな画素値で更新し、最後に取り出されたスライス像について前記比較が終了した時に各座標に設定されている画素値からなる二次元画像を動画の1コマとする。
【0017】
請求項8に対応する発明は、複数のスライス像から構成される三次元画像データから動画用のコマを作成するコマ作成方法において、スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より順番に取り出し、その取り出されるスライス像の座標値を、スライス像毎に順次スライス像の取り出し順位に応じた画素数だけ所定方向へずらした後に、これら取り出されたスライス像の各座標の画素値と予め設定したしきい値とを比較して各座標をしきい値より大きな画素値で更新しながら、画素ずらし量及びずらし方向を異ならした一連の動きを表現する複数のコマを作成する。
請求項9に対応する発明は、コンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示するプログラムを備え、
前記画像ファイルの選択方法として請求項1〜の方法で作成されたアイコンを用いて画像データの入出力ができるようにしたことを特徴とする画像表示システム。
請求項10に対応する発明は、コンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイルから動画用の1つ1つのコマを作成するプログラムを備え、動画用の1つ1つのコマを作成する方法として請求項7〜8の方法で作成することを可能にした画像表示システムである。
請求項11に対応する発明は、走査型顕微鏡と、それを制御するコンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示するプログラムを備え、前記画像ファイルの選択方法として請求項1〜の方法で作成されたアイコンを用いて画像データの入出力ができるようにした顕微鏡システムである。
請求項12に対応する発明は、走査型顕微鏡と、それを制御するコンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイルから動画用の1つ1つのコマを作成しそのコマを用いて動画を行ない対象の画像データの形状や他の画像データとの区別を識別するためのプログラムを備え、動画用の1つ1つのコマを作成する方法として請求項7〜8の方法で作成しそのコマから動画を再現できるようにした顕微鏡システムである。
【0018】
【作用】
本発明は、以上のような手段を講じたことにより次のような作用を奏する。
請求項1に対応する本発明によれば、三次元画像データの少なくとも輪郭情報から同物体の立体形状が現れた二次元画像が求められ、二次元画像がメニュー画面に合わせて拡大又は縮小されてアイコンとしてメニュー画面に登録される。
【0019】
従って、アイコンは対応する三次元画像の外形をそのまま正確に表現した画像となり、三次元画像データの選択が簡単かつ正確になる。
請求項2に対応する本発明によれば、スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より1枚又は複数枚おきに取り出され、スライス像の画素値としきい値とが比較される。そして、しきい値よりも大きい画素値で座標が更新される。全スライス像についてしきい値との比較が終了した時に記憶されている画素値からなる二次元画像がアイコンとなる。
【0020】
従って、スライス像を積重ね方向の一端部から順にしきい値と比較していくので、三次元画像を積重ね方向(最後に取り込まれたスライス像側)からみた形状が表現された二次元画像をアイコンとして用いることができる。
【0021】
請求項4に対応する本発明によれば、三次元画像データからスライス像が1枚又は複数枚おきに取り出される。最初に取り出されたスライス像の画素値が比較元データとされる。2番目以降に取り出される各スライス像の各画素値は比較元データの対応する座標の画素値と比較される。そして比較元データの画素値よりも今回取り込んだ画素値が大きい場合にその座標の画素値が更新される。最後に取り出されたスライス像について比較が終了した時に比較元データとなっている画素値からなる二次元画像がアイコンとなる。
【0022】
請求項5に対応する本発明によれば、スライス像の各画素値に視点から各スライス像までの距離に応じた明るさの係数が掛けられる。このようなスライス像を使って上記した請求項2〜4の手法で二次元画像を作成すれば係数によって明暗付けされた立体的な奥行きのあるアイコンとなる。
【0023】
請求項6に対応する本発明によれば、三次元画像の面、エッジ等の外形が、ボリュームレンダリングにより認識され、その認識された外形情報から三次元画像の立体形状が現れた二次元画像が求められる。
【0024】
請求項7に対応する本発明によれば、スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より1枚又は複数枚おきに取り出されて、各座標の画素値と予め設定したしきい値とが比較される。各座標の画素値はしきい値よりも大きい画素値で更新され、最後に取り出されたスライス像について比較が終了した時に各座標に設定されている画素値からなる二次元画像が動画の1つのコマとなる。従って、手前のスライス像で隠される後側のスライス像のワイヤフレームが表示されず、しかもノイズが除去されたコマを作成することができる。
請求項8に対応する本発明によれば、視認性に優れた複数のコマを連続して表示させてアニメーションを行うことができる。
請求項9に対応する本発明によれば、コンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示するプログラムを備えた画像表示システムにおいて、前記画像ファイルの選択方法が請求項1〜の方法で作成されたアイコンを用いて行われる。
請求項10に対応する本発明によれば、コンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示する画像表示システムにおいて、請求項7〜8の方法で作成されたコマを用いて前記画像ファイルがアニメーション表示される。
請求項11に対応する本発明によれば、走査型顕微鏡と、それを制御するコンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示するプログラムを備えた顕微鏡システムにおいて、前記画像ファイルの選択が請求項1〜の方法で作成されたアイコンを用いて行われる。
請求項12に対応する本発明によれば、走査型顕微鏡と、それを制御するコンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示する顕微鏡システムにおいて、請求項7〜8の方法で作成されたコマを用いて前記画像ファイルがアニメーション表示される。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、アイコン作成機能を備えた画像表示システムの概略構成を示す図である。同図において、符号10はパーソナルコンピュータ等で構成される制御部である。制御部10は、複数の画像ファイルに格納されている三次元画像を選択するためのメニュー画面に表示するアイコンを作成する機能を備えている。前記画像ファイルに格納すべき三次元画像データは画像取込部11から取込まれる。画像取込部11は、立体的な標本を図3等に示すような複数枚の二次元のスライス像の状態で取込む走査型顕微鏡,CTスキャン装置等で構成される。制御部10がスライス像から構成された三次元画像データを記憶装置12に標本ごとに画像ファイルの状態で保存する。
【0026】
一方、制御部10に対するオペレータの指令はキーボード13及びマウス15から入力する。画像ファイルを選択するためのアイコン画面を表示部14に表示し任意のアイコンをマウス15でクリックすれば、その選択されたアイコンに対応した画像ファイルを表示部14に表示し、又はフィルタ処理等の画像処理を実施するように構成されている。
【0027】
本実施例では、三次元画像を選択するメニュー画面に表示されるアイコンは、全て対応する三次元画像の外観形状を正確に表現した形となっている。以下、アイコンの作成方法について詳しく説明する。
【0028】
図2は三次元画像データからアイコンを作成するまでの概略的な作業工程を示しており、図5は具体的なアイコン作成処理の手順を示している。
今、図3に示す玉子形をなす物体の三次元画像データを、画像取込部11から制御部10に対して入力する画像取込処理が行われたとする(ステップS1)。この画像取込処理が実施されると、表示部14に当該三次元画像データに対するアイコンを作成するか否か問い合わせメッセージを出力する(ステップS2)。既に、同物体に対してアイコンが作成されている場合等、アイコンを作成する必要がない場合はキーボード13から不作成の指示が入力されることになる。不作成指示が入力された場合はアイコン作成処理を終了する。
【0029】
一方、ステップS2においてアイコン作成の指示が入力されたと判断すれば、三次元画像データからスライス像(二次元画像)を1枚入力する(ステップS3)。三次元画像データからアイコンを作成する場合、全てのスライス像を使用するとは限らない。スライス像の枚数が多い場合は間引くことができる。スライス像を選択的に使用する場合は、予め選択条件を設定しておき、選択条件に基づいてそのスライス像が必要かどうか判断する(ステップS4)。また、使用するスライス像を任意に選択できるように、使用有無の判断をオペレータが入力するようにしても良い。
【0030】
次に、アイコンを作成するため取込んだスライス像に前処理が必要か否か判断する(ステップS5)。前処理が必要な場合は所定の前処理ルーチンを準備しておき、ステップS4で選択されたスライス像に対して前処理ルーチンで必要な処理を加える(ステップS6)。
【0031】
ここで、ステップS6での前処理の一例として明暗処理が考えられる。処理を行っているスライス像をn枚目(n=0,1,2…)とするとき、下式で定義される係数kを現在処理しているスライス像の全ての画素に掛け合わせる。
k=L/{(D+d・n)・(D+d・n)}
なお、Dは使用者から使用者に最も近いスライス像までの距離、dは隣接するスライス像間の距離、Lは明るさを決める定数(例えばL=D)である。このように係数kをスライス像の位置に応じて変化させることにより、これらスライス像で作成したアイコンに画像の明るさで奥行きを出すことができる。
【0032】
次に、ステップS4で選択されたスライス像(ステップS5で前処理が加えられたものは前処理後のスライス像)を使ってアイコンの作成に必要な処理(後述する最大値重ね合わせ、サーフェスモデル化等)を実行する(ステップS7)。作成途中の二次元画像は一時的に記憶装置12に記憶される。
【0033】
ここで、ステップS7の処理内容として最大値重ね合わせ処理を選択した場合について説明する。最初に取込まれた1枚目のスライス像はXY平面における各画素値がそのまま記憶装置11に記憶される。次に、2枚目のスライス像が取込まれたならば、2枚目のスライス像の各座標(x,y)における各画素値と1枚目のスライス像の各画素値とを同じ(x,y)座標どうしで比較し、値の大きい画素値でその(x,y)座標の画素値を更新する。3枚目のスライス像が取込まれたならば、3枚目のスライス像の各座標(x,y)における各画素値と現在記憶装置11に記憶されている各画素値とを同一の(x,y)座標で比較し、値の大きい画素値でその(x,y)座標を更新する。同様にして、画素値の比較及び画素値の更新を繰り返すことにより、最終的には記憶装置11に図4に示すような等高線状の二次元画像が記憶される。すなわち、物体を真上から見ることにより認識される立体形状を正確に表現した二次元画像が形成されたことになる。また、上記ステップS5で係数kを掛け合わせる前処理が加えられている場合は、明暗により立体的な奥行きのある二次元画像が形成されることになる。
【0034】
ステップS7の処理が終了したら(ステップS8)、その処理結果の二次元画像をアイコンによる選択画面に登録される他のアイコンの寸法に合わせるため必要な大きさに拡大/縮小する(ステップS9)。そして、適当な大きさに調整した二次元画像をアイコンによる選択画面の中に登録する(ステップS10)。このようにして図3に示すような三次元画像データから図4に示す二次元状のアイコンが作成されたことになる。
【0035】
次に、ステップS7の処理内容としてサーフェスモデルを選択した場合について説明する。図6に示す三次元画像データから図7に示すサーフェスモデルを作成する場合は、図8に示すフローチャートに基づいた処理を実行する。即ち、三次元画像データを構成している複数のスライス像Mを、最後尾のスライス像M(1)から上側に向けて順に取込む(ステップT1)。なお、スライス像の取込みは前述した図5のステップS3に対応する。
【0036】
ステップT1で取込んだスライス像M(1)の最初の画素値P1(1,1)を入力する(ステップT2)。ノイズ成分を除去等するため予め設定しておいたしきい値と画素値P1とを比較し(ステップT3)、画素値P1がしきい値よりも大きい場合には当該XY座標(1,1)を画素値P1で更新する(ステップT4)。次に、スライス像M(1)において比較すべき画素位置を1画素シフトして(ステップT6)、画素値P1から1画素ずれた画素値P2を読み込み、上記ステップT3〜T5の処理を繰り返す。
【0037】
スライス像M(1)における全ての画素値をしきい値と比較したと判断したならば(ステップT6)、スライス像M(n)よりも一つ上のスライス像M(2)を入力し(ステップT7)、そのスライス像M(2)について上記ステップT2〜T6の処理を繰り返し実行する。
【0038】
ステップT8の処理において全てのスライス像M(1)〜M(n)について処理が完了したと判断したときには、図7に示すように、ノイズが除去され、かつ物体の稜線が現れた二次元画像が記憶装置12に記憶されたことになる。以降は図5のステップS9,ステップS10と同様の処理によりアイコン画面上に登録される。
【0039】
なお、図3,図6に示す三次元画像データをXY平面のスライス像ではなく、XZ平面又はYZ平面のスライス像となるようにアドレス指定して読出し、図5に示す処理によりアイコンを作成することもできる。
【0040】
次に、ボリュームレンダリングにより、図9に示す三次元画像データから図10に示す二次元画像(アイコン)を作成する場合について説明する。この場合は、図5におけるステップS3〜S10までの処理が、図11に示すステップQ1〜ステップQ4の処理に置き換えられる。
【0041】
先ず、図9に示す三次元画像データを構成しているスライス像を補完処理し(ステップQ1)、そのスライス像データ及び補完データを使ってボリュームレンダリングする(ステップQ2)。このボリュームレンダリングにより三次元画像の全ての面やエッジ等を認識する。
【0042】
次に、使用者から視点及び光源の位置座標が指定されると、予め定められている基準点から視点までの移動量に応じて三次元画像全体を座標変換する。また、指定された光源位置と座標変換後の三次元画像の各面との関係から各面の明るさを決定し、図10に示すように各面で明るさの差を付ける処理を行う(ステップQ3)。そして、ステップQ3の処理により座標変換及び面毎の明暗付けされた二次元画像からアイコンを作成する(ステップQ4)。
【0043】
図12は、以上のようにして作成された種々のアイコンから構成されるメニュー選択画面を示している。記憶装置12にはメニュー選択画面に登録されている各アイコンに対応して図13(a)又は同図(b)に示すような状態で三次元画像データが保存されている。図13(a)の例ではアイコンと三次元画像データとが同一ファイル上に保存されるが、同図(b)の例ではアイコンと三次元画像データとが別ファイル上に保存される。
【0044】
観察者は、記憶装置12に保存している全ての三次元画像データ又は必要な三次元画像データについて上述したいずれかの方法にてアイコンを作成し図12に示すメニュー選択画面に登録しておく。そして、過去に保存したデータや他から複写してきたデータを記憶装置11から呼び出す場合は、表示部14上に図12に示すメニュー選択画面表示し、読出すべきデータのアイコンをマウス15でクリックする。同図には「sampl1.bmp」を選択した場合が示されている。そのクリックされたアイコンとリンクされている三次元画像データが選択される。そして、次のオペレーションで画像表示、フィルタ処理等の指示がなされると、その指示された処理を選択されている三次元像データに対して実施する。
【0045】
このように本実施例によれば、それぞれ三次元画像データが保存されている複数の画像ファイルの中から1つの画像ファイルを選択するメニュー選択画面に、三次元画像データを構成する複数のスライス像を合成して作成したアイコンを表示するようにしたので、アイコンで三次元画像の外観形状を正確に表現することができ、アイコンから三次元画像の全体像を正確かつ容易に把握できることからメニュー選択画面上において必要なデータを容易に選択することができる。
【0046】
本実施例によれば、三次元画像を構成する複数のスライス像を順次比較して、各座標(x,y)における最大値からアイコンを作成するようにしたので、三次元画像の立体形状が正確に表現されたアイコンを作成することができる。
【0047】
本実施例によれば、三次元画像を構成する複数のスライス像について、一番下のスライス像から順に各座標(x,y)の画素値としきい値とを比較し、各座標(x,y)の画素値をしきい値を越える画素値で順次更新してアイコンを作成するようにしたので、三次元画像の稜線が正確に現れると共にノイズの除去されたサーフェスモデルをアイコンとして作成することができる。
【0048】
本実施例によれば、最大値重ね合わせ処理又はサーフェスモデル化を実施する前に前処理としてスライス像の各画素に上式にて決定される係数kを掛けるようにしたので、明暗により奥行きのあるアイコン画像を作成できる。
【0049】
本実施例によれば、三次元画像を構成する複数のスライス像からボリュームレンダリングにより三次元画像の面,エッジを認識し、視点及び光源の位置の指示に応じて三次元画像を座標変換する機能を持たせたので、非常に視認性に優れたアイコンを作成することができる。
【0050】
なお、以上の説明では三次元画像データとしてスライス像の集合した画像データを例に説明したが、本発明はこのようなデータ構造のものに限らず他の三次元画像データ、例えばCADシステム等で扱われる三次元方向の情報を持ったベクトル形式の画像データにも適用できる。
【0051】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
図14には、第2実施例に係る走査型顕微鏡システムの概略的な構成が示されている。同図における符号20は、パーソナルコンピュータ等で構成される制御部である。制御部20は、三次元画像データから動画用のコマを作成してアニメーション表示を行う簡易アニメーション機能を備えている。簡易アニメーションを行う三次元画像データは走査型顕微鏡21から取込まれる。走査型顕微鏡21は走査型顕微鏡制御部22から動作を制御されることにより標本のスライス像を取得することができるように構成されている。制御部20がスライス像から構成された三次元画像データを記憶装置23に保存する。
【0052】
一方、制御部20に対するオペレータの指示はキーボード24またはマウス26からから入力する。制御部20には三次元画像データのアニメーション表示を行うための表示部25やGUIを介して制御部20にオペレータの指示を入力するためのマウス26等が接続されている。表示部25に表示したメニュー選択画面でアニメーション表示の項目をマウス26でクリックすれば、後述するコマ作成ループが起動され三次元画像からコマを作成しアニメーションを行うようになっている。
【0053】
次に、三次元画像データから動画のコマを作成してアニメーション表示するまでの具体的な処理内容について説明する。
走査型顕微鏡は、立体標本の三次元画像データを複数枚のスライス像の状態で取り込むことのできる装置として一般に知られている。走査型顕微鏡21が、走査型顕微鏡制御部22の制御の下に標本を走査して複数のスライス像からなる三次元画像データを取得すると制御部20を介して記憶装置23に保存される。例えば、図15(a)に示すスライス像群からなる三次元画像データが保存されたものとする。
【0054】
ここで、制御部20に対してアニメーション表示の指示が入力されていれば、図16に示すフローチャートに基づいた処理が実行される。すなわち、最後尾にあるスライス像M(1)を記憶装置23から読み込む(ステップS1)。
【0055】
次に、入力したスライス像Mの画素ずらし量を計算する(ステップS2)。ステップS2における処理では、コマ番号に基づいて画素ずらし方向及び画素ずらしピッチを決定する。例えば、7つのコマを作成するのであれば、コマ番号1はY軸方向に−3画素、コマ番号2はY軸方向に−2画素、コマ番号3はY軸方向に−1画素、コマ番号4はY軸方向に0画素、コマ番号5はY軸方向に1画素、コマ番号6はY軸方向に2画素、コマ番号7はY軸方向に3画素ずらす。最初に作成するコマの番号をコマ番号1として、以後順番にコマ番号をインクリメントする。
【0056】
また、同一コマ番号では、スライス像の番号mに基づいて画素ずらし量を決定する。画素ずらし量は、スライス像番号m×画素ずらしピッチで定められる。なお、番号mは最後尾のスライス像をm=0としてスライス像の入力に伴い順次インクリメントする。同一コマ番号では画素ずらしピッチ及び方向が変化しないのは上記した通りである。
【0057】
次に、ステップS2の処理により画素ずらし処理されたスライス像の画素値Pを読み込む(ステップS3)。最初は、スライス像の1行1列に相当する座標(1,1)の画素値P1を読み込み、予め設定されているしきい値Tと比較する(ステップS4)。画素値P1がしきい値Tよりも大きい場合には当該座標(1,1)を画素値P1で更新する(ステップS5)。
【0058】
次に、スライス像Mにおいて比較すべき画素位置を1画素シフトして(ステップS6)、画素値P1から1画素ずれた画素値P2を読み込み、上記ステップS4〜S6の処理を繰り返す。
【0059】
ステップS2で画素ずらし処理したスライス像Mにおける全ての画素値をしきい値Tと比較したと判断したならば(ステップS7)、スライス像M(1)よりも一つ上のスライス像M(2)を入力する(ステップS8)。次に、ステップS2の処理に移行して、スライス像M(2)の各画素の座標を上記同様にシフトさせる。この画素ずらしされたスライス像M(2)についてステップS3〜ステップS7の処理を実行する。そして、ステップS9の処理で最上段にあるスライス像M(n)について上記ステップS2〜S7の処理が終了したと判断したならば、その時に各座標値に登録されている画素値からなる二次元画像データを記憶装置23に記憶する。
【0060】
例えば、図15(a)に示す三次元画像データでコマ番号=4の場合には、同図(b)に示す二次元画像データが記憶装置23に記憶されたことになる。すなわち、三次元画像をある角度から見た時に認識される形状が正確に表現された二次元画像データが取得される。また、ある視点から物体を見た時に反対側に位置するスライス像から順に手前側にスライス像を重ねていくので、従来の手法でコマ作成すれば図19に示す二次元画像となる物体であれば、本実施例の手法によれば図17に示す二次元画像となる。ノイズはしきい値により除去され、実際には観察されない反対側の外形を表すワイヤフレームは表示されていない。
【0061】
次に、コマ番号をインクリメントし(ステップS10)、ステップS1〜ステップS9の処理を実行する。コマ番号をインクリメントすることにより、ステップS2の処理において、画素ずらし方向及び画素ずらしピッチが変わるので同一物体を異なる角度から見た時に認識される二次元画像が記憶装置23に記憶されることになる。例えば、図18(a)の三次元画像データから同図(c)の三次元画像データに変更される。
【0062】
ステップS11の処理において、全てのコマを作成したと判断すると、アニメーション表示が実行される(ステップS12)。以上の処理で作成した全てのコマ(コマ番号1〜7)を記憶装置23から読出し、各コマの二次元画像をコマ番号1からコマ番号7の順に連続的に表示し、コマ番号7まで表示したら、逆にコマ番号7からコマ番号1の順で連続的に各コマの二次元画像を表示させる。これにより表示部25に表示される立体的な物体像が振られるように変化するアニメーションとなる。
【0063】
このように本実施例によれば、三次元画像データを構成するスライス像の各画素値としきい値Tとを比較してしきい値よりも大きい画素値で各座標(x,y)の画素値を更新し、最後尾のスライス像から順に上側のスライス像を重ねていって動画用のコマを作成するようにしたので、手前のスライス像で隠される後側のスライス像のワイヤフレームが表示されず、しかもノイズが除去されたコマを作成することができる。また、このような視認性に優れた複数のコマを連続して表示させてアニメーションを行うことで標本等の評価に好適なアニメーションを実現できる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、画像データファイルに格納されている三次元画像を正確に表現したアイコンを容易に作成することができ画像データファイルを適格に認識できるアイコン作成方法、並びにこのアイコン作成方法を用いた画像表示システムおよび顕微鏡システムを提供できる。
【0065】
また本発明によれば、非常に視認性に優れていて標本の評価等に好適な三次元画像のアニメーションを実現できる動画用コマを作成するコマ作成方法、並びにこのコマ作成方法を用いた画像表示システムおよび顕微鏡システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る画像表示システムのシステム構成図である。
【図2】第1実施例の画像表示システムにおけるアイコン作成処理の工程図である。
【図3】アイコン作成対象となる三次元画像データの構成図である。
【図4】図3に示す三次元画像データから作成した二次元画像を示す図である。
【図5】第1実施例の画像表示システムにおけるアイコン作成処理のためのフローチャートである。
【図6】アイコン作成対象となる三次元画像データの構成図である。
【図7】図6に示す三次元画像データをサーフェスモデル化した二次元画像を示す図である。
【図8】図7に示す二次元画像を作成するアイコン作成処理のためのフローチャートである。
【図9】アイコン作成対象となる三次元画像データの構成図である。
【図10】図9に示す三次元画像データをボリュームレンダリング及び座標変換して作成した二次元画像を示す図である。
【図11】図10に示す二次元画像を作成するためのフローチャートである。
【図12】複数のアイコンを登録したメニュー選択画面の構成図である。
【図13】記憶装置における三次元画像データとアイコンとの関係を示す図である。
【図14】本発明の第2実施例に係る走査型顕微鏡システムの構成図である。
【図15】三次元画像データとその三次元画像データから作成されるコマをそれぞれ示す図である。
【図16】第2実施例の走査型顕微鏡システムにおけるアニメーション表示の一連の処理内容を示すフローチャートである。
【図17】第2実施例で作成したコマの一例を示す図である。
【図18】従来のコマ作成方法を示す図である。
【図19】従来のコマ作成方法で作成したコマを示す図である。
【符号の説明】
10,20…制御部、11…画像取込装置、12,23…記憶装置、13,24…キーボード、14,25…表示部、15,26…マウス、21…走査型顕微鏡、22…走査型顕微鏡制御部。

Claims (12)

  1. 複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画像上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、
    前記三次元画像データから同物体の少なくとも輪郭情報を抽出し、その輪郭情報から同物体の立体形状が現れた二次元画像を求め、その二次元画像を前記メニュー画像に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成したことを特徴とするアイコン作成方法。
  2. 複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画像上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、
    スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より取り出し、
    その取り出されたスライス像の各座標の画素値と予め設定したしきい値とを比較して各座標をしきい値より大きな画素値で更新し、
    最後に取り出されたスライス像について前記比較が終了した時に各座標に設定されている画素値からなる二次元画像を前記メニュー画面に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成したことを特徴とするアイコン作成方法。
  3. 三次元画像データから順番に取り出されるスライス像の座標値を、スライス像毎に順次スライス像の取出し順位に応じた画素数だけ所定方向へずらした後に前記比較を行なって画素値の前記更新を行なうことを特徴とする請求項2記載のアイコン作成方法。
  4. 複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画像上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、
    三次元画像データからスライス像を取り出し、
    最初に取り出されたスライス像の画素値を比較元データとし、
    2番目以降に取り出される各スライス像の各画素値を対応する座標の前記比較元データの画素値と比較して比較元画素値より大きい場合にその座標の画素値を新しい比較データとして更新し、
    最後に取り出されたスライス像について前記比較が終了した時に前記比較元データである画素値からなる二次元画像を前記メニュー画面に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成したことを特徴とするアイコン作成方法。
  5. 三次元画像データから取り出したスライス像の各画素値に、視点から各スライス像までの距離に応じた明るさの係数を掛ける処理を行なうことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のアイコン作成方法。
  6. 複数のスライス像から構成される三次元画像データが保存された1つ又は複数の画像ファイルから任意の画像ファイルを選択させるメニュー画像上に各三次元画像データ毎に表示するアイコンを作成するアイコン作成方法において、
    前記三次元画像データをボリュームレンダリングにより同三次元画像の画、エッジ等の外形情報を抽出し、その外形情報から三次元画像の立体形状が現れた二次元画像を求め、その二次元画像を前記メニュー画面に合わせて拡大又は縮小することによりアイコンを作成したことを特徴とするアイコン作成方法。
  7. 複数のスライス像から構成される三次元画像データから動画用のコマを作成するコマ作成方法において、
    スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より取り出し、
    その取り出されたスライス像の各座標の画素値と予め設定したしきい値とを比較して各座標をしきい値より大きな画素値で更新し、
    最後に取り出されたスライス像について前記比較が終了した時に各座標に設定されている画素値からなる二次元画像を動画の1コマとすることを特徴とするコマ作成方法。
  8. 複数のスライス像から構成される三次元画像データから動画用のコマを作成するコマ作成方法において、
    スライス像を積み重ねてなる三次元画像データからスライス像を積重ね方向の一端部より順番に取り出し、
    その取り出されるスライス像の座標値を、スライス像毎に順次スライス像の取り出し順位に応じた画素数だけ所定方向へずらした後に、これら取り出されたスライス像の各座標の画素値と予め設定したしきい値とを比較して各座標をしきい値より大きな画素値で更新しながら、画素ずらし量及びずらし方向を異ならした一連の動きを表現する複数のコマを作成することを特徴とするコマ作成方法。
  9. コンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示するプログラムを備え、
    前記画像ファイルの選択方法として請求項1〜の方法で作成されたアイコンを用いて画像データの入出力ができるようにしたことを特徴とする画像表示システム。
  10. コンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイルから動画用の1つ1つのコマを作成するプログラムを備え、
    動画用の1つ1つのコマを作成する方法として請求項7〜8の方法で作成することを可能にしたことを特徴とする画像表示システム。
  11. 走査型顕微鏡と、それを制御するコンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイル自身或いはそれから加工されたデータを表示する手段と、前記画像ファイルを選択し処理後にその結果を表示するプログラムを備え、
    前記画像ファイルの選択方法として請求項1〜の方法で作成されたアイコンを用いて画像データの入出力ができるようにしたことを特徴とする顕微鏡システム。
  12. 走査型顕微鏡と、それを制御するコンピュータと、1つ又は複数の画像ファイルを記憶する手段と、選び出された前記画像ファイルから動画用の1つ1つのコマを作成しそのコマを用いて動画を行ない対象の画像データの形状や他の画像データとの区別を識別するためのプログラムを備え、
    動画用の1つ1つのコマを作成する方法として請求項7〜8の方法で作成しそのコマから動画を再現できるようにしたことを特徴とする顕微鏡システム。
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