JP3651863B2 - 段ボール製椅子及び机 - Google Patents
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- A47—FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
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- A47C5/00—Chairs of special materials
- A47C5/005—Chairs of special materials of paper, cardboard or similar pliable material
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、子供特に幼児が用いるのに好適な椅子及び机に関するもので、段ボール板で組み立てられた椅子及び机に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
幼児にも椅子や机は必要であるが、幼児は成長が早いために、幼児用の椅子や机を次々と買い替えねばならない。食卓用の椅子や学童用の机及び椅子には、成長に合わせて高さを調整できるようにしたものが多く用いられているが、重くて幼児が自分で持ち運ぶことはできず、また高いために幼児が一人で用いるのは危険である。
【0003】
そこで幼児用の椅子や机として、合成樹脂と金属パイプ等で作られた、度々買い替えても経済的負担の少ない安価なものが提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし安価に買えるからそれで問題が解決するわけではない。度々買い替えねばならないということは、小さくなったものが廃棄されるということであり、子供用であるとはいえ、椅子や机は廃棄物としては大型である。安価なものほど材料として合成樹脂や金属が多用されているので、焼却することも困難である。木製のものであれば焼却処理することが可能であるが、高価であり重いという欠点がある。
【0005】
特に近年は住環境が洋風化して畳の部屋が少なくなっており、幼児用の小さな椅子や机が一般家庭でも必須のものとなっている反面、廃棄物の埋立場の確保が困難になってきており、焼却処理や再利用ができない廃棄物を減少させることが社会全体にとっての課題ともなっている。
【0006】
この発明は、このような問題を解決する一つの手段として、段ボール製の椅子や机を提供しようとするものであり、組立て及び分解が容易で、流通時及び廃棄時に嵩張ることがなく、軽量で幼児が使用するのに充分な強度を備えた構造の段ボール製椅子及び机を得ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の段ボール製椅子は、偏平な2個の箱体1と、断面逆台形ないし逆三角形の筒体2と、対向両辺に差込みウイング31を設けた板体3とを基本要素として備え、箱体1は、先端辺に差込みフラップ12を備えかつ長さを前記差込みウイングの厚さ分だけ短くした小口板11と、前記差込みフラップのスリット13に挿入されて差込みフラップの抜出しを防止する止めフラップ14と、前記筒体2が密に嵌挿される面直角方向の開口15とを備え、筒体2は、逆台形ないし逆三角形の下端から上辺中央部に折り曲げ形成されたセンタリブ21と、筒軸方向両端部に位置し外側に折り曲げられて前記箱体に嵌合する位置決め片22とを備え、前記板体3は、差込みウイング31の根元部に箱体の前記止めフラップ14が挿通されるスリット32を備えており、筒体2の両端が箱体の開口15に挿通されて外折りされた位置決め片22が筒体2の箱体1に対する筒軸方向移動を阻止し、板体の両差込みウイング31が短く形成した小口板11の差込みフラップ12とこれに対向している面板16との間に差し込まれ、差込みウイング31および差込みフラップ12はそれらのスリット32及び13を貫通する止めフラップ14で係止されており、前記板体3が箱体1の背後辺に配置されて椅子の背もたれが形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の段ボール製机は、前記板体が箱体1の頂面に載置されて机の天板を形成していることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
2個の箱体1は、この発明の椅子及び机の脚となっており、椅子の場合には肘掛けを兼ねている。脚となっている2個の箱体1相互は、筒体2及び板体3によって連結されており、その連結のための嵌合関係が位置決め片22及び止めフラップ14により保持されている。
【0010】
筒体2は、逆台形ないし逆三角形の断面とセンタリブ21とによって、捩じり及び曲げ方向の力に対向しており、椅子の場合にはこの筒体の頂面が座面となる。また机の場合には、この筒体2の頂面と板体3で形成した天板との間に間隙が形成され、この間隙部分に上面を開口した箱を挿入することにより、当該箱を引出しとして用いることができる。
【0011】
椅子の背もたれまたは机の天板となる板体3は、剛性を付与するためにその差込みウイング31を除く部分を偏平な箱型構造とすることができ、また偏平な補強箱を添設することができる。後述する実施形態の椅子には、板体3の上辺よりさらに上方に延びる補強箱4を添設して、椅子の背後に高さの高い背もたれが形成されるようにしている。また後述する実施態様の机では、板体3の中央部を偏平な箱状とし、その箱内に段ボールを井桁に組んだ補強格子57を挿入することにより、天板にかかる局部的な荷重にも耐えられる構造としている。
【0012】
この発明の椅子及び机は、組立前の流通時においては、偏平な折り畳まれた状態となっているので嵩張らず、また組み立てた構造が中空構造であるから軽く、かつ箱体1、筒体2及び板体3の嵌合構造により、充分な剛性が付与されている。さらに不要になったときは、簡単に分解することが可能で、さらに偏平に折り畳んで廃棄すれぱ嵩張らず、段ボール製であるから焼却処理も極めて簡単にできる。また材料が段ボールであり、段ボール自体が再生パルプから作られた再生品であるから、資源保護にも資することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1ないし図2はこの発明の第1の実施形態を示す図で、椅子の例を示したものである。椅子の脚となる箱体1は、1枚の段ボール板を偏平な矩形筒状に巻いて脚の上辺となる部分で重合接着し、脚の前方及び後方となる部分を折り曲げ形成された小口板11で塞いで、偏平な箱体1に形成されている。小口板11は、先端片に差込みフラップ12を備えており、この差込みフラップの中央根元部には、対向する面板16の端縁に設けた止めフラップ14を挿通するスリット13が設けられている。この構造は、包装箱の構造として多用されている構造である。
【0014】
椅子の背後側となる部分の小口板11は、短い長さ(左右方向の寸法)で形成されており、その差込みフラップ12と対向する面板16との間に、後述する板体の差込みウイング31が挿入される隙間Cが形成されるようになっている。差込みフラップ12と、差込みフラップの根元部のスリット13と、このスリットに挿入される止めフラップ14とが設けられていることは、椅子の前側および背後側の小口部に共通である。箱体1の面の中央略上方には、逆三角形状の開口15が設けられている。
【0015】
両側の脚となる箱体相互を繋ぎ、かつ座面を形成する筒体2は、逆三角形断面であり、この断面は前記箱体の開口15と同じ形状及び寸法である。この筒体2は、1枚の段ボール板を折り曲げてなり、外形となる逆三角形を折り曲げた後、その下辺から頂面中央に向けてセンタリブ21を折り曲げ形成し、さらに頂面23の下面に沿う方向に折り曲げられている。この構造により、筒体2の中央には2枚の段ボール板からなるセンタリブ21が形成され、頂面23はこのセンタリブの頂辺からさらに折り曲げられて水平に延びる補強板24によって補強されることとなる。
【0016】
筒体2の両端部の両斜辺部分には、切り起こし構造の位置決め片22が設けられている。この位置決め片22は、筒体2の端部を箱体の開口15に挿通して、その後位置決め片22を外側に屈曲することにより、位置決め片22が箱体1の内法幅に嵌合して、箱体1に対する筒体2の筒軸方向の位置を固定する。
【0017】
板体3は、1枚の段ボール板からなり、その両側辺に箱体1と同じ寸法の差込みウイング31が形成され、この差込みウイングの根元中央には、前述した箱体の止めフラップ14が挿通されるスリット32が設けられている。差込みウイング31の中央には、前記箱体15と同一形状の開口34が設けられており、その対向する斜辺に筒体2の位置決め片22との干渉を避けるための切欠35が設けられている。差込みウイング31は、椅子の背後側の小口板11を折った後、その小口板の差込みフラップ12に添設した状態で、当該差込みフラップとそれに対向する面板16との間に挿入され、差込みフラップのスリット13と差込みウイングのスリット32とを一致させた状態で、両者に止めフラップ14を貫通することにより、箱体1に連結固定される。このように連結固定された差込みウイングは、箱体1と一体になって箱体2を支持する。
【0018】
椅子の場合には、板体の差込みウイング31は、箱体1の椅子の内側になる面板16に沿うように挿入するのが強度上好ましい。
【0019】
図の実施例のものでは、板体3と筒体2との間に、補強箱4を差し込んで、板体3を補強している。この補強箱4は、脚となっている箱体1と同様な構造で、短い長さの小口板41は、下辺となる位置に設けられている。
【0020】
補強箱の短い長さの小口板41は、補強箱の背後側(板体3に添設している側)の面板の下辺に折り曲げ自在に設けられている。一方板体3の下辺には、コ字形に屈曲してその先端側の面を短い差込みフラップ36とした屈曲部が設けられており、この短い長さの差込みフラップ36を補強箱4の短い小口板41の差込みフラップ42とこれに対向する面板46との間に差し込んで、その対向する面板に設けた止めフラップ44によって止めることにより、補強箱4の下辺と板体3の下辺との密着関係を保持している。補強箱4の上方部分の板体3との密着は、補強箱4が板体3と筒体2との間に密に嵌挿されることにより保証されている。補強箱4は、板体3の上辺より高い高さで延びており、これにより箱体1の両辺で形成される肘掛けより高い高さの背もたれが形成されている。
【0021】
図4及び図5は、この発明の第2の実施形態を示すもので、机の例を示したものである。この机において、脚となる箱体1は、その小口端の方向が前述した椅子の場合と異なるのみであり、また筒体2の構造は、前述した椅子のものと同じである。以下前述した椅子と異なる部分について説明する。
【0022】
脚となる箱体1は、その上下辺が小口部となっており、短い長さの小口板を設けた小口部は上辺となっている。この小口部の小口板11、差込みフラップ12及び止めフラップ14の構造は、椅子のものと同様であるが、板体の差込みウイング31を挿入する隙間Cが、脚の外側となる面板側に形成される点が椅子と異なっている。すなわち天板となる板体3の両端が脚となる箱体1の上辺の上に載るような位置関係にして、上方からの力に対してより強い抵抗力が得られるようにしている(椅子の場合は板体3にかかる力が机とは逆方向すなわち、差込みウイング31を抜き取る方向になる)。
【0023】
板体3の差込みウイングを除く部分は、差込みウイング31を設けた面板の上方に偏平な補強箱5が形成されるように屈曲されており、その小口部すなわち差込みウイング31が設けられている端辺には、上面側から小口板51が折り曲げられて、小口部の開口を閉鎖している。この小口板51は、先端に差込みフラップ52を備えており、前述した箱体の小口板と同様に、対向する面板56に設けた止めフラップ54により固定されている。
【0024】
このように形成した板体の補強箱5には、内部に帯状の段ボールを井桁に組んだ補強格子57が挿入され、上面の面板58の中央に上方から力が加わったときに面板が撓まないようになっている。
【0025】
作用の項で述べたように、筒体2の上面と板体3の下面との間には、空間が形成されるから、この空間に脚となる箱体1、1間の内法寸法に対応する幅を備えた箱6を差し込むことにより、箱6を引出しとして用いることができる。また筒体2は、椅子のもののように大きな荷重がかからないので、上下高さを低くすることができ、またこの筒体2が断面逆三角形ないし逆台形であることにより、椅子に座ったときに机の下に挿入される足の邪魔にならないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】椅子を構成する部材の分解斜視図
【図2】椅子の脚となる箱体の組み立てを示す斜視図
【図3】組み立てられた椅子の斜視図
【図4】机を構成する部材の展開斜視図
【図5】組み立てられた机の斜視図
【符号の説明】
1 箱体
2 筒体
3 板体
11 短い長さの小口板
12 差込みフラップ
13 スリット
14 止めフラップ
15 開口
21 センタリブ
22 位置決め片
31 差込みウイング
32 スリット
【発明の属する技術分野】
この発明は、子供特に幼児が用いるのに好適な椅子及び机に関するもので、段ボール板で組み立てられた椅子及び机に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
幼児にも椅子や机は必要であるが、幼児は成長が早いために、幼児用の椅子や机を次々と買い替えねばならない。食卓用の椅子や学童用の机及び椅子には、成長に合わせて高さを調整できるようにしたものが多く用いられているが、重くて幼児が自分で持ち運ぶことはできず、また高いために幼児が一人で用いるのは危険である。
【0003】
そこで幼児用の椅子や机として、合成樹脂と金属パイプ等で作られた、度々買い替えても経済的負担の少ない安価なものが提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし安価に買えるからそれで問題が解決するわけではない。度々買い替えねばならないということは、小さくなったものが廃棄されるということであり、子供用であるとはいえ、椅子や机は廃棄物としては大型である。安価なものほど材料として合成樹脂や金属が多用されているので、焼却することも困難である。木製のものであれば焼却処理することが可能であるが、高価であり重いという欠点がある。
【0005】
特に近年は住環境が洋風化して畳の部屋が少なくなっており、幼児用の小さな椅子や机が一般家庭でも必須のものとなっている反面、廃棄物の埋立場の確保が困難になってきており、焼却処理や再利用ができない廃棄物を減少させることが社会全体にとっての課題ともなっている。
【0006】
この発明は、このような問題を解決する一つの手段として、段ボール製の椅子や机を提供しようとするものであり、組立て及び分解が容易で、流通時及び廃棄時に嵩張ることがなく、軽量で幼児が使用するのに充分な強度を備えた構造の段ボール製椅子及び机を得ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の段ボール製椅子は、偏平な2個の箱体1と、断面逆台形ないし逆三角形の筒体2と、対向両辺に差込みウイング31を設けた板体3とを基本要素として備え、箱体1は、先端辺に差込みフラップ12を備えかつ長さを前記差込みウイングの厚さ分だけ短くした小口板11と、前記差込みフラップのスリット13に挿入されて差込みフラップの抜出しを防止する止めフラップ14と、前記筒体2が密に嵌挿される面直角方向の開口15とを備え、筒体2は、逆台形ないし逆三角形の下端から上辺中央部に折り曲げ形成されたセンタリブ21と、筒軸方向両端部に位置し外側に折り曲げられて前記箱体に嵌合する位置決め片22とを備え、前記板体3は、差込みウイング31の根元部に箱体の前記止めフラップ14が挿通されるスリット32を備えており、筒体2の両端が箱体の開口15に挿通されて外折りされた位置決め片22が筒体2の箱体1に対する筒軸方向移動を阻止し、板体の両差込みウイング31が短く形成した小口板11の差込みフラップ12とこれに対向している面板16との間に差し込まれ、差込みウイング31および差込みフラップ12はそれらのスリット32及び13を貫通する止めフラップ14で係止されており、前記板体3が箱体1の背後辺に配置されて椅子の背もたれが形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の段ボール製机は、前記板体が箱体1の頂面に載置されて机の天板を形成していることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
2個の箱体1は、この発明の椅子及び机の脚となっており、椅子の場合には肘掛けを兼ねている。脚となっている2個の箱体1相互は、筒体2及び板体3によって連結されており、その連結のための嵌合関係が位置決め片22及び止めフラップ14により保持されている。
【0010】
筒体2は、逆台形ないし逆三角形の断面とセンタリブ21とによって、捩じり及び曲げ方向の力に対向しており、椅子の場合にはこの筒体の頂面が座面となる。また机の場合には、この筒体2の頂面と板体3で形成した天板との間に間隙が形成され、この間隙部分に上面を開口した箱を挿入することにより、当該箱を引出しとして用いることができる。
【0011】
椅子の背もたれまたは机の天板となる板体3は、剛性を付与するためにその差込みウイング31を除く部分を偏平な箱型構造とすることができ、また偏平な補強箱を添設することができる。後述する実施形態の椅子には、板体3の上辺よりさらに上方に延びる補強箱4を添設して、椅子の背後に高さの高い背もたれが形成されるようにしている。また後述する実施態様の机では、板体3の中央部を偏平な箱状とし、その箱内に段ボールを井桁に組んだ補強格子57を挿入することにより、天板にかかる局部的な荷重にも耐えられる構造としている。
【0012】
この発明の椅子及び机は、組立前の流通時においては、偏平な折り畳まれた状態となっているので嵩張らず、また組み立てた構造が中空構造であるから軽く、かつ箱体1、筒体2及び板体3の嵌合構造により、充分な剛性が付与されている。さらに不要になったときは、簡単に分解することが可能で、さらに偏平に折り畳んで廃棄すれぱ嵩張らず、段ボール製であるから焼却処理も極めて簡単にできる。また材料が段ボールであり、段ボール自体が再生パルプから作られた再生品であるから、資源保護にも資することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1ないし図2はこの発明の第1の実施形態を示す図で、椅子の例を示したものである。椅子の脚となる箱体1は、1枚の段ボール板を偏平な矩形筒状に巻いて脚の上辺となる部分で重合接着し、脚の前方及び後方となる部分を折り曲げ形成された小口板11で塞いで、偏平な箱体1に形成されている。小口板11は、先端片に差込みフラップ12を備えており、この差込みフラップの中央根元部には、対向する面板16の端縁に設けた止めフラップ14を挿通するスリット13が設けられている。この構造は、包装箱の構造として多用されている構造である。
【0014】
椅子の背後側となる部分の小口板11は、短い長さ(左右方向の寸法)で形成されており、その差込みフラップ12と対向する面板16との間に、後述する板体の差込みウイング31が挿入される隙間Cが形成されるようになっている。差込みフラップ12と、差込みフラップの根元部のスリット13と、このスリットに挿入される止めフラップ14とが設けられていることは、椅子の前側および背後側の小口部に共通である。箱体1の面の中央略上方には、逆三角形状の開口15が設けられている。
【0015】
両側の脚となる箱体相互を繋ぎ、かつ座面を形成する筒体2は、逆三角形断面であり、この断面は前記箱体の開口15と同じ形状及び寸法である。この筒体2は、1枚の段ボール板を折り曲げてなり、外形となる逆三角形を折り曲げた後、その下辺から頂面中央に向けてセンタリブ21を折り曲げ形成し、さらに頂面23の下面に沿う方向に折り曲げられている。この構造により、筒体2の中央には2枚の段ボール板からなるセンタリブ21が形成され、頂面23はこのセンタリブの頂辺からさらに折り曲げられて水平に延びる補強板24によって補強されることとなる。
【0016】
筒体2の両端部の両斜辺部分には、切り起こし構造の位置決め片22が設けられている。この位置決め片22は、筒体2の端部を箱体の開口15に挿通して、その後位置決め片22を外側に屈曲することにより、位置決め片22が箱体1の内法幅に嵌合して、箱体1に対する筒体2の筒軸方向の位置を固定する。
【0017】
板体3は、1枚の段ボール板からなり、その両側辺に箱体1と同じ寸法の差込みウイング31が形成され、この差込みウイングの根元中央には、前述した箱体の止めフラップ14が挿通されるスリット32が設けられている。差込みウイング31の中央には、前記箱体15と同一形状の開口34が設けられており、その対向する斜辺に筒体2の位置決め片22との干渉を避けるための切欠35が設けられている。差込みウイング31は、椅子の背後側の小口板11を折った後、その小口板の差込みフラップ12に添設した状態で、当該差込みフラップとそれに対向する面板16との間に挿入され、差込みフラップのスリット13と差込みウイングのスリット32とを一致させた状態で、両者に止めフラップ14を貫通することにより、箱体1に連結固定される。このように連結固定された差込みウイングは、箱体1と一体になって箱体2を支持する。
【0018】
椅子の場合には、板体の差込みウイング31は、箱体1の椅子の内側になる面板16に沿うように挿入するのが強度上好ましい。
【0019】
図の実施例のものでは、板体3と筒体2との間に、補強箱4を差し込んで、板体3を補強している。この補強箱4は、脚となっている箱体1と同様な構造で、短い長さの小口板41は、下辺となる位置に設けられている。
【0020】
補強箱の短い長さの小口板41は、補強箱の背後側(板体3に添設している側)の面板の下辺に折り曲げ自在に設けられている。一方板体3の下辺には、コ字形に屈曲してその先端側の面を短い差込みフラップ36とした屈曲部が設けられており、この短い長さの差込みフラップ36を補強箱4の短い小口板41の差込みフラップ42とこれに対向する面板46との間に差し込んで、その対向する面板に設けた止めフラップ44によって止めることにより、補強箱4の下辺と板体3の下辺との密着関係を保持している。補強箱4の上方部分の板体3との密着は、補強箱4が板体3と筒体2との間に密に嵌挿されることにより保証されている。補強箱4は、板体3の上辺より高い高さで延びており、これにより箱体1の両辺で形成される肘掛けより高い高さの背もたれが形成されている。
【0021】
図4及び図5は、この発明の第2の実施形態を示すもので、机の例を示したものである。この机において、脚となる箱体1は、その小口端の方向が前述した椅子の場合と異なるのみであり、また筒体2の構造は、前述した椅子のものと同じである。以下前述した椅子と異なる部分について説明する。
【0022】
脚となる箱体1は、その上下辺が小口部となっており、短い長さの小口板を設けた小口部は上辺となっている。この小口部の小口板11、差込みフラップ12及び止めフラップ14の構造は、椅子のものと同様であるが、板体の差込みウイング31を挿入する隙間Cが、脚の外側となる面板側に形成される点が椅子と異なっている。すなわち天板となる板体3の両端が脚となる箱体1の上辺の上に載るような位置関係にして、上方からの力に対してより強い抵抗力が得られるようにしている(椅子の場合は板体3にかかる力が机とは逆方向すなわち、差込みウイング31を抜き取る方向になる)。
【0023】
板体3の差込みウイングを除く部分は、差込みウイング31を設けた面板の上方に偏平な補強箱5が形成されるように屈曲されており、その小口部すなわち差込みウイング31が設けられている端辺には、上面側から小口板51が折り曲げられて、小口部の開口を閉鎖している。この小口板51は、先端に差込みフラップ52を備えており、前述した箱体の小口板と同様に、対向する面板56に設けた止めフラップ54により固定されている。
【0024】
このように形成した板体の補強箱5には、内部に帯状の段ボールを井桁に組んだ補強格子57が挿入され、上面の面板58の中央に上方から力が加わったときに面板が撓まないようになっている。
【0025】
作用の項で述べたように、筒体2の上面と板体3の下面との間には、空間が形成されるから、この空間に脚となる箱体1、1間の内法寸法に対応する幅を備えた箱6を差し込むことにより、箱6を引出しとして用いることができる。また筒体2は、椅子のもののように大きな荷重がかからないので、上下高さを低くすることができ、またこの筒体2が断面逆三角形ないし逆台形であることにより、椅子に座ったときに机の下に挿入される足の邪魔にならないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】椅子を構成する部材の分解斜視図
【図2】椅子の脚となる箱体の組み立てを示す斜視図
【図3】組み立てられた椅子の斜視図
【図4】机を構成する部材の展開斜視図
【図5】組み立てられた机の斜視図
【符号の説明】
1 箱体
2 筒体
3 板体
11 短い長さの小口板
12 差込みフラップ
13 スリット
14 止めフラップ
15 開口
21 センタリブ
22 位置決め片
31 差込みウイング
32 スリット
Claims (2)
- 偏平な2個の箱体(1) と、断面逆台形ないし逆三角形の筒体(2) と、対向両辺に差込みウイング(31)を設けた板体(3) とを基本要素として備え、箱体(1) は、先端辺に差込みフラップ(12)を備えかつ長さを前記差込みウイングの厚さ分だけ短くした小口板(11)と、前記差込みフラップのスリット(13)に挿入されて差込みフラップの抜出しを防止する止めフラップ(14)と、前記筒体(2) が密に嵌挿される面直角方向の開口(15)とを備え、筒体(2) は、逆台形ないし逆三角形の下端から上辺中央部に折り曲げ形成されたセンタリブ(21)と、筒軸方向両端部に位置し外側に折り曲げられて前記箱体に嵌合する位置決め片(22)とを備え、前記板体(3) は、差込みウイング(31)の根元部に箱体の前記止めフラップ(14)が挿通されるスリット(32)を備えており、筒体(2) の両端が箱体の開口(15)に挿通されて外折りされた位置決め片(22)が筒体(2) の箱体(1) に対する筒軸方向移動を阻止し、板体の両差込みウイング(31)が短く形成した小口板(11)の差込みフラップ(12)とこれに対向している面板(16)との間に差し込まれ、差込みウイング(31)および差込みフラップ(12)はそれらのスリット(32)及び(13)を貫通する止めフラップ(14)で係止されており、前記板体(3) が箱体(1) の背後辺に配置されて椅子の背もたれが形成されていることを特徴とする、段ボール製椅子。
- 偏平な2個の箱体(1) と、断面逆台形ないし逆三角形の筒体(2) と、対向両辺に差込みウイング(31)を設けた板体(3) とを基本要素として備え、箱体(1) は、先端辺に差込みフラップ(12)を備えかつ長さを前記差込みウイングの厚さ分だけ短くした小口板(11)と、前記差込みフラップのスリット(13)に挿入されて差込みフラップの抜出しを防止する止めフラップ(14)と、前記筒体(2) が密に嵌挿される面直角方向の開口(15)とを備え、筒体(2) は、逆台形ないし逆三角形の下端から上辺中央部に折り曲げ形成されたセンタリブ(21)と、筒軸方向両端部に位置し外側に折り曲げられて前記箱体に嵌合する位置決め片(22)とを備え、前記板体(3) は、差込みウイング(31)の根元部に箱体の前記止めフラップ(14)が挿通されるスリット(32)を備えており、筒体(2) の両端が箱体の開口(15)に挿通されて外折りされた位置決め片(22)が筒体(2) の箱体(1) に対する筒軸方向移動を阻止し、板体の両差込みウイング(31)が短く形成した小口板(11)の差込みフラップ(12)とこれに対向している面板(16)との間に差し込まれ、差込みウイング(31)および差込みフラップ(12)はそれらのスリット(32)及び(13)を貫通する止めフラップ(14)で係止されており、前記板体(3) が箱体(1) の頂面に載置されて机の天板を形成している、段ボール製机。
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ID=15809414
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1996
- 1996-06-04 JP JP16528496A patent/JP3651863B2/ja not_active Expired - Fee Related
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