JP3651551B2 - プリンタ及びプリントシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速印刷に適したプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータシステムで一般に用いられているプリンタは、ホストコンピュータから所定のプリンタ制御言語で記述された一連の印刷コマンドを受け取り、それらの印刷コマンドを順に解釈し、その解釈結果に基づいて印刷動作を行う。従来のプリンタは、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを内蔵し、専らこのマイクロコンピュータが、ホストから印刷コマンドを受信し、これを解釈し、その解釈結果に基づいて印刷ヘッド等の機構を駆動及び制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
必然的に、プリンタ内のマイクロコンピュータの処理速度はプリンタの印刷速度を左右する重要な要因である。従って、従来の高速プリンタは、高速・高性能のCPUを搭載しているが、結果として、その価格はすいぶんと高い。
【0004】
従って、本発明の目的は、低価格でかつ高速印刷が可能なプリンタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、CPUで全コマンド処理を行おうとする従来のやり方から抜本的に脱却した技術を提供するものである。一般に、プリンタが受ける一連の印刷コマンドには、印刷条件等に関する各種パラメータを指定するコマンドや、印刷対象であるイメージデータを送って来るコマンドなど、多種多様の印刷コマンドが含まれている。この一連の印刷コマンドの大部分はイメージデータで占められているから、プリンタが行う処理の大部分もイメージデータの処理である。このイメージデータの処理とは、典型的には、所定の形式で通常は圧縮されて印刷コマンドに組み込まれているイメージデータを、コマンドから取り出し、圧縮から解凍し、印刷ヘッド等の印刷機構の駆動に適した特定の形式に変換し(いわゆる「印刷イメージの展開」)、そして、その印刷イメージを印刷機構に転送する、といったデータ操作を、印刷機構の動作タイミングに合わせて行っていくものである。従来技術では、このイメージデータ処理を専らCPUに行わせているが、これはCPUにとって格別複雑な処理ではなく、むしろ単純なデータ操作の膨大な繰り返しに過ぎない。しかし、CPUは本来、複雑な処理や汎用的な使い方に適した装置であって、単純なデータ操作を繰り返し行うような作業では十分な高速性を発揮することができない。このような作業では、CPUの仕事の多くはメモリにデータを入れ出しすることであり、1つのCPUバスを通じて膨大回数のデータ出し入れを逐次的に繰り返していくわけであるから、CPUバスの速度や占有時間の制約からそれほど高速な処理は望めない。一方、印刷コマンドの中でも、印刷条件などに関する各種のパラメータを通知するようなコマンドについては、個々のコマンドの処理量は少ないが、コマンド毎に処理内容が異なり且つ多種多様のコマンドが存在するから、CPUで処理するのに適したものである。
【0006】
このような反省に基づき、本発明では、イメージデータ処理を行う専用ハードウェア回路をプリンタに搭載し、CPUを単純データ操作の繰り返し作業から解放する。専用ハードウェア回路でイメージデータ処理を行うわけであるから、それをCPUで行っていた従来技術に比較して高速印刷が可能になることは当然である。しかし、本発明の利点はそれだけではなく、さらに、この改良による価格上昇は小さいという利点もある。すなわち、イメージデータ処理の処理内容は比較的に単純であるから、その専用ハードウェア回路は、それほど複雑な構造である必要はなく、よって低価格で済む。また、プリンタCPUも、イメージデータ処理から解放されたので、それほど高速である必要はなく低価格のものでよい。従って、高速CPUを導入する従来技術ほどに価格を上げることなく高速印刷性能を達成できる。
【0007】
全てのコマンド処理を専用ハードウェア回路が行うようにすることも不可能ではないが、好適な実施形態では、専用ハードウェア回路はイメージデータを送ってくる印刷コマンドと他の少数の印刷コマンドを理解して処理するだけであり、その他の多種多様な印刷コマンドはCPUが処理する。そうするとハードウェア回路がいたずらに複雑になり過ぎることがなく、しかも、CPUは自己が得意な種類のコマンド処理を行うことができ、上述した高速化と低価格化の目的を最も効果的に達成できる。
【0008】
また、好適な実施形態では、専用ハードウェア回路がホストコンピュータと通信してデータを受信し、そのデータが自己の処理できる所定のコマンドであるか否か判断し、処理できないデータはCPUへ送る。そのため、ホストコンピュータとの通信インタフェースについてもCPUが関与しなくなり、いっそうの高速化につながる。
【0009】
また、好適な実施形態では、専用ハードウェア回路は、CPUのRAMとは別の独自のメモリをもっており、このメモリに印刷イメージを展開してCPUを介さずに印刷イメージを印刷機構へ送るようになっている。この構成もCPUをイメージ処理から解放する一つの工夫である。また、後述するように例外的にCPUが印刷イメージを生成する場合があるが、その場合にも、CPUが生成した印刷イメージを専用ハードウェア回路が受け取って自己のメモリに展開し、印刷機構へ送る。このこともCPUの負担を軽減しいっそうの高速化につながる。
【0010】
ホストから印刷コマンドが来るときの順序は、通常、各ページ毎に、印刷条件などを指定するコマンド群が先に来て、イメージデータを送るコマンドがそれに後続する。本発明の好適な実施形態でもこの順序を採用しているが、先に来る印刷条件などを指定するコマンド群については、専用ハードウェア回路は、これを理解せずにCPUへ送り(専用ハードウェア回路のこのような状態を「ギブアップモード」という)、CPUがこれらのコマンドを理解し処理するようにしている。そして、ホスト側のプリンタドライバは、印刷条件などを指定するコマンド群が終わって、次にイメージデータを送るコマンドを送り始めようとするとき、それに先立って、専用ハードウェア回路をギブアップモードから目覚めさせることをCPUに命じる特別のコマンド(「リスタートコマンド」)を送り、このリスタートコマンドの後に相当量(例えば数十バイト)の無意味データ(NULLデータ)を送るようにしている。このコマンド構成により、専用ハードウェア回路は、イメージデータのコマンドを受ける直前にリスタートコマンドによってギブアップモードから目覚めるが、完全に目覚めるまでの間は無意味データが送られてくるだけであり、完全に目覚めた後に初めてイメージデータのコマンドを受けることになる。結果として、専用ハードウェア回路は確実にイメージデータ処理に入ることができる。
【0011】
さらに、好適な実施形態では、CPUのファームウェアは、ホストから到来する可能性のある全てのコマンドを理解し、イメージデータ処理も含め全ての処理をCPUで行えるよう万全に用意されている。それにより、例えばホスト側のプリンタドライバが古いバージョンであって、専用ハードウェア回路が理解できない古いバージョンの印刷コマンドでイメージを送ってきたとしても、プリンタはそれらの印刷コマンドをCPUで理解して印刷イメージを展開し、正常に印刷を行うことができる。また、例えば、プリンタがネットワークに繋がっていて、プリンタドライバではなくネットワークサーバのネットワークOSからイメージデータ(例えばバナーのイメージ)を受けた場合なども、プリンタはそのイメージをCPUで処理して印刷することが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態の構成を示す。
【0013】
ホストコンピュータ1にローカルインタフェース又はネットワークなどを介してプリンタ3が接続されている。ホストコンピュータ1にはプリンタ3用のプリンタドライバ5が搭載されており、このプリンタドライバ5は、プリンタ3が理解できる所定のプリンタ制御言語で記述された一連の印刷コマンドを生成し、その一連の印刷コマンドをOSを通じてプリンタ3に送る。この一連の印刷コマンドの内訳は、簡単にいうと、各ページ毎に、印刷条件などを指定する印刷コマンド群が先に送られ、イメージデータを送る印刷コマンド群がそれに後続するというものである。
【0014】
なお、印刷コマンドに組み込まれているイメージデータは、この実施形態では、既にプリンタドライバ5側でラスタライズ、色変換、ハーフトーニング及びインタレース処理などを終えたデータ形態(典型的には、各画素の各色成分値の階調数がプリンタ3の表現能力と同じ2階調または数階調であるCMYKラスタイメージデータ)であって且つ一定の手法で圧縮されたものであるとする。しかし、必ずしもそうでなければないわけではなく、他のイメージデータ形態(例えば、色変換やハーフトーニングやインタレース処理前の例えばフルカラーRGBラスタデータなど)であってもよい。印刷コマンド内のイメージデータがどのような形態であるかによりプリンタ3側で行うべきイメージデータ処理の複雑程度が異なってくるが、本実施形態の場合は、プリンタ3側では色変換やハーフトーニングやインタレース処理を行う必要が無いので、そのイメージデータ処理は最も簡単なものになる。
【0015】
プリンタ3には、イメージデータ処理を行うための専用ハードウェア回路9が搭載されている。この専用ハードウェア回路は、例えばASIC(Application Specific IC)であって、ソフトウェアをCPUで実行するようなコンピュータではない。一方、CPU11、ROM13、RAM15などからなるマイクロコンピュータ17も搭載されており、CPU11のバスに専用ハードウェア回路9が接続されている。このマイクロコンピュータ17は、プリンタ3で行う必要のある処理の中で専用ハードウェア回路9が行わない処理(例えば、印刷条件等に関する印刷コマンド処理など)を主として行うためのものであるが、ROM13内のファームウェアとしては、プリンタ3が受信する可能性のある全ての種類の印刷コマンドが処理できるようプログラムされている。また、印刷イメージを着色剤を用いて実際に用紙上に印刷するための印刷ヘッドなどの印刷機構19も、専用ハードウェア回路9に接続されている。
【0016】
専用ハードウェア回路9は、ホストコンピュータとの通信インタフェース処理を行って、プリンタドライバ5からのデータを受信するホストインタフェース回路21、および、受信したデータを解析してその転送先を切替えるコマンド解析回路13を有している。コマンド解析回路23には少数の所定の印刷コマンドが予め登録されていて、コマンド解析回路23は受信したデータがその登録コマンドであるか否かを判断する。登録コマンドとしては、第1に、ラスタライズ、色変換、ハーフトーニング及びインタレース処理の終わったCMYKラスタイメージデータを送ってくる印刷コマンド(以下、「ラスタイメージコマンド」という)があり、第2に、FF(フォームフィード)や紙送り制御などの少数のコマンドがある。コマンド解析回路13は、受信コマンドが登録コマンドである場合、そのうちラスタイメージコマンドは印刷イメージ展開回路15へ転送し、FFや紙送り制御のコマンドはCPU11へ転送する。また、受信データが登録コマンドに該当しない(つまり、受信データが理解できない)場合には、コマンド解析回路13は、そのデータ及びこれに後続する受信データの解析をやめて、それらのデータの一切をCPUへ転送する(この状態を「ギブアップモード」という)。
【0017】
専用ハードウェア回路9は、さらに、印刷イメージ展開回路25、イメージバッファ29用のメモリ、及び印刷イメージ展開回路31を有する。印刷イメージ展開回路25は、コマンド解析回路23から受け取ったラスタイメージコマンドを解釈して、CMYKラスタイメージを取り出し、これを圧縮から解凍し、コマンド内での形式から印刷機構19の駆動に適した形式のCMYKラスタイメージ(以下、「印刷イメージ」という)へ組み替え、そして、メモリ上にイメージバッファ29を確保して、そのイメージバッファ29に印刷イメージを展開する。印刷イメージ転送回路31は、印刷機構31の動作タイミングに合わせて、イメージバッファ29内の印刷イメージを印刷機構19へ転送する。
【0018】
なお、本実施形態では、印刷イメージ展開回路25におけるイメージデータ処理は、上記のように圧縮の解凍や形式の組み替えといった簡単なものであり、このことは専用ハードウェア回路9を安価に開発しようとする観点から好ましいことである。しかし、プリンタドライバ5が行っている色変換やハーフトーニングやインタレース処理の一部又は全部を印刷イメージ展開回路25で行えるように構成することも可能である。そのように構成した場合には、プリンタドライバ5の負担が軽減されるので、いっそうの高速化につながる。
【0019】
専用ハードウェア回路9は、さらに、CPU11が生成した印刷イメージをイメージバッファ29に展開するためのCPUイメージ展開回路27を有する。CPUイメージ展開回路27が働く場合とは、ホスト側のプリンタドライバ5がこのプリンタ3には対応していない古いバージョンであって、専用ハードウェア回路に登録されていない古いバージョンの印刷コマンドを用いてイメージデータを送ってきたような場合や、このプリンタ3がネットワークに繋がっていて、そのネットワーク上のプリンタドライバからでなくネットワークOSから例えばバナーなどのイメージデータを受信したような場合である。このような場合には、コマンド解析回路23は受信したデータを理解できないためギブアップモードとなって受信データを全てCPU11に転送するので、CPU11が受信データのコマンドを解釈して印刷イメージを生成することになる。CPU11が生成した印刷イメージは、CPUイメージ展開回路27によってイメージバッファ27に展開され、上記と同様に印刷機構31へ転送される。
【0020】
CPU11、ROM13、RAM15などからなるマイクロコンピュータ17は、前述したように、あらゆるコマンド処理ができるようにプログラムされているが、通常は、印刷条件等に関するコマンドや、FFや紙送り制御などに関するコマンドの処理を行なう。また、上述したように、専用ハードウェア回路9が理解できない古いバージョンの印刷コマンドで送られてきたイメージデータや、ネットワークOSから送られて来たイメージデータの処理も例外的に行う。
【0021】
さらに、このマイクロコンピュータ17は、ホストコンピュータ1からの所定のリスタートコマンドに応答して、専用ハードウェア回路9のコマンド解析回路23にリスタート信号を与えることにより、このコマンド解析回路23をギブアップモードから目覚めさせる(つまり、コマンド解析が行える状態(本発明でいう「通常モード」)に戻す)という処理も行う。典型的には、このリスタートは次のような場面で使用される。すなわち、前述したように、プリンタドライバ5からの一連の印刷コマンドは、各ページ毎に、印刷条件などを指定するコマンド群が先に来て、ラスタイメージコマンド群がそれに後続する。専用ハードウェア回路9のコマンド解析回路25は、印刷条件などを指定するコマンド群が来ている間はギブアップモードになっているので、それが終わった時点でリスタートさせて後続のラスタイメージコマンドを処理できるようにさせる。
【0022】
以上の構成の下でのプリンタ3の動作を、さらに図2および図3を参照して説明する。図2は、専用ハードウェア回路9のコマンド解析回路23の状態遷移図であり、図3はCPU11の状態遷移図である。
【0023】
プリンタ3の電源が入れられると、専用ハードウェア回路9及びCPU11にリセット信号が入り、両者はともにアイドル状態(コマンドを待っている状態)41、51になる。その後、ホストのプリンタドライバ5が一連の印刷コマンドを送ってくるが、これは前述の通り、各ページ毎に、印刷条件などを指定するコマンド群が先に来て、その後にラスタイメージコマンド群や紙送り制御のコマンド群などが来て、各ページの最後にFFのコマンドが来るといった順序になっている。その際、プリンタドライバ5は、最初の印刷条件などを指定するコマンド群が終わると、後続のラスタイメージコマンド群などを送る前に、上述したリスタートコマンドを送るようになっている。このリスタートコマンドには、コマンド解析回路25のリスタート(目覚め)に要する時間を十分カバーできる量(例えば数十バイト)のNULLデータが付加されている。
【0024】
このような一連の印刷コマンドが来ると、専用ハードウェア回路9のコマンド解析回路25は、受信データを解析するが、最初に印刷条件などを指定するコマンドを受けた時点で、そのコマンドが理解できない(登録コマンドでない)ため、図2に示す状態47へ移行して、そのコマンドの先頭まで一旦もどってそのコマンドをCPU11に転送する。これ以後、コマンド解析回路25は、状態49となってコマンド解析をやめ、後続の全ての受信コマンドをそのままCPUへ転送する。この状態47、49がギブアップモード50である(なお、ギブアップモード50以外の状態が、本発明でいう「通常モード」である)。
【0025】
CPU11は、図3に示すように、起動時にアイドル状態51であったところ、コマンド解析回路25から印刷条件などを指定するコマンド群が転送されてくると、状態53となってそのコマンドの処理を行う。個々のコマンド処理終了するたびCPU11はアイドル状態51に戻り、再び別のコマンドを受けて処理すという動作を繰り返す。印刷条件などに関するコマンド群が終わると、前述したようにリスタートコマンドを受けるので、CPU11は状態59へ移行してリスタート信号をコマンド解析回路23に出力し、そして再びアイドル状態51に戻る。
【0026】
図2に示すように、ギブアップモード50にあるコマンド解析回路23は、CPU11からリスタート信号を受けて、アイドル状態41へ復帰する(目覚める)。リスタート信号からアイドル状態41になるまでの遅れ時間の間、リスタートコマンドに付属するNULLデータがCPU11へ転送されるが、CPU11は図3に示すようにNULLデータを受けると状態55になってNULLデータを読み捨てる。コマンド解析回路23がアイドル状態41になると、残りのNULLデータを受けてコマンド解析回路23は状態45になりNULLデータを読み捨てる。NULLデータが終わると、コマンド制御部23は、ラスタイメージコマンドや、FFや紙送り制御に関するコマンドなどの登録コマンドを受けるので、状態43になって各受信コマンドを処理する。この場合、ラスタイメージコマンドは印刷イメージ展開回路25へ送り、紙送り制御やFFのコマンドなどはCPU11へ転送する。印刷イメージ展開回路25はラスタイメージコマンドを解釈して印刷イメージを展開する。CPU11は、紙送り制御やFFのコマンドを受けると状態53になって各コマンドを処理する。
【0027】
以上のように、専用ハードウェア回路9とCPU11とがそれぞれに適した処理を分担して行うことにより、高速印刷が実現される。
【0028】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これらの実施形態はあくまで本発明の説明のための例示であり、本発明をこれら実施形態にのみ限定する趣旨ではない。従って、本発明は、上記実施形態以外の様々な形態でも実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】専用ハードウェア回路9のコマンド解析回路23の状態遷移図。
【図3】CPU11の状態遷移図。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ
3 プリンタ
5 プリンタドライバ
9 専用ハードウェア回路
11 CPU
17 マイクロコンピュータ
19 印刷機構
21 ホストインタフェース回路
23 コマンド解析回路
25 印刷イメージ展開回路
27 CPUイメージ展開回路
29 イメージバッファ
31 印刷イメージ転送回路

Claims (11)

  1. コマンドを受信し前記コマンドに基づく制御を実行するプリンタにおいて、
    前記コマンドに組み込まれたイメージデータを処理して、印刷機構へ送るべき印刷イメージを生成する専用ハードウェア回路と、
    マイクロコンピュータと
    を備え、
    前記専用ハードウェア回路は、
    (1)受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断し、
    (2)前記受信したコマンドが所定のコマンドであるとき、前記受信したコマンドに基づく処理を実行し、
    (3)前記受信したコマンドが前記所定のコマンドでないとき、前記受信したコマンドを前記マイクロコンピュータへ転送し、以後、後続のコマンドを所定のコマンドであるか否かを判断することなく前記マイクロコンピュータへ転送し、
    前記マイクロコンピュータは、
    前記専用ハードウェア回路から受け取ったコマンドに基づく処理を実行し、
    受け取ったコマンドが所定のリスタートコマンドであるとき、前記専用ハードウェア回路に対しリスタート信号を与えることにより、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断しない状態になっている前記専用ハードウェア回路を、再び、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断する状態にさせる、
    プリンタ。
  2. 前記所定のコマンドは、前記イメージデータを送ってくるコマンドであり、
    前記専用ハードウェア回路が、前記コマンドを受信するインタフェース回路と、前記イメージデータを送ってくるコマンドを処理して前記印刷イメージを生成する印刷イメージ展開回路と、前記インタフェース回路で受信したコマンドを解析して、前記イメージデータを送ってくるコマンドは前記印刷イメージ展開回路へ転送し、他のコマンドは前記マイクロコンピュータへ転送するコマンド解析回路とを有する請求項1記載のプリンタ。
  3. 前記専用ハードウェア回路が、前記印刷イメージを展開するためのメモリであって、前記マイクロコンピュータのメモリとは別の独自のメモリと、前記独自のメモリに展開された前記印刷イメージを前記印刷機構へ転送する印刷イメージ転送回路とを有する請求項1記載のプリンタ。
  4. 前記専用ハードウェア回路が、前記マイクロコンピュータが生成した印刷イメージを受けて前記独自のメモリへ展開するためのCPUイメージ展開回路を更に有する請求項3記載のプリンタ。
  5. 前記リスタートコマンドには、前記専用ハードウェア回路が受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断しない状態から受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断する状態へ復帰するのに要する時間をカバーできる量の無意味データが付加されており、前記マイクロコンピュータは、前記無意味データを読み捨てる請求項1記載のプリンタ。
  6. 前記マイクロコンピュータが、一連のコマンドに含まれる可能性のある実質的に全てのコマンドを処理することができる請求項1記載のプリンタ。
  7. プリンタドライバを有したホストコンピュータと、前記プリンタドライバが生成したコマンドを受信して前記コマンドに基づく制御を実行するプリンタとを備えたプリントシステムにおいて、
    前記プリンタが、
    前記コマンドに組み込まれたイメージデータを処理して印刷機構へ送るべき印刷イメージを生成する専用ハードウェア回路と、
    マイクロコンピュータと
    を備え、
    前記専用ハードウェア回路は、
    (1)受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断し、
    (2)前記受信したコマンドが所定のコマンドであるとき、前記受信したコマンドに基づく処理を実行し、
    (3)前記受信したコマンドが前記所定のコマンドでないとき、前記受信したコマンドを前記マイクロコンピュータへ転送し、以後、後続のコマンドを所定のコマンドであるか否かを判断することなく前記マイクロコンピュータへ転送し、
    前記マイクロコンピュータは、
    前記専用ハードウェア回路から受け取ったコマンドに基づく処理を実行し、
    受け取ったコマンドが所定のリスタートコマンドであるとき、前記専用ハードウェア回路に対しリスタート信号を与えることにより、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断しない状態になっている前記専用ハードウェア回路を、再び、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断する状態にさせる、
    プリントシステム。
  8. 前記プリンタドライバは、前記リスタートコマンドに、前記専用ハードウェア回路が受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断しない状態から受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断する状態へ復帰するのに要する時間をカバーできる量の無意味データを付加し、前記マイクロコンピュータは、前記無意味データを読み捨てる請求項7記載のプリントシステム。
  9. 所定のコマンドを処理する専用ハードウェア回路と、前記所定のコマンドを除く他のコマンドを処理するマイクロコンピュータとを備えたプリンタに対して、コマンドを送るホストコンピュータであって、
    前記専用ハードウェア回路は、
    (1)受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断し、
    (2)前記受信したコマンドが所定のコマンドであるとき、前記受信したコマンドに基づく処理を実行し、
    (3)前記受信したコマンドが前記所定のコマンドでないとき、前記受信したコマンドを前記マイクロコンピュータへ転送し、以後、後続のコマンドを所定のコマンドであるか否かを判断することなく前記マイクロコンピュータへ転送し、
    前記プリンタに送るコマンドを前記他のコマンドから前記所定のコマンドへ切替える際、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断しない状態になっている前記専用ハードウェア回路を、再び、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断する状態にさせることを前記マイクロコンピュータに命じるためのリスタートコマンドを送る
    ホストコンピュータ。
  10. 前記リスタートコマンドに、前記マイクロコンピュータが読み捨てる無意味データを所定量付加する請求項9記載のホストコンピュータ。
  11. 所定のコマンドを処理する専用ハードウェア回路と、前記所定のコマンドを除く他のコマンドを処理するマイクロコンピュータとを備えたプリンタに対して、コマンドを送るホストコンピュータであって、
    前記専用ハードウェア回路は、
    (1)受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断し、
    (2)前記受信したコマンドが所定のコマンドであるとき、前記受信したコマンドに基づ く処理を実行し、
    (3)前記受信したコマンドが前記所定のコマンドでないとき、前記受信したコマンドを前記マイクロコンピュータへ転送し、以後、後続のコマンドを所定のコマンドであるか否かを判断することなく前記マイクロコンピュータへ転送し、
    前記プリンタに送るコマンドを前記他のコマンドから前記所定のコマンドへ切替える際、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断しない状態になっている前記専用ハードウェア回路を、再び、受信したコマンドが所定のコマンドか否かを判断する状態にさせることを前記マイクロコンピュータに命じるためのリスタートコマンドを送る
    前記ホストコンピュータとして、コンピュータを機能させるためのプリンタドライバプログラムを担持したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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