JP3650740B2 - バーナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、バーナに関し、たとえば冷凍食品表面の解凍および表面の焦げ目付け、焼き豆腐や焼き魚等の表面の焦げ目付け、炭の火付け、金属の焼き入れ、あるいは、生草を焼いたり、土を焼いて殺菌し土壌改良に利用したり、種々の物の局部ないし全体を加熱するために用いられ、特に、低圧ガス用の小型のハンドバーナ等、燃焼器および調理用加熱機などに用いられる、バーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
本願発明の背景となる従来の低圧ガス用のハンドバーナでは、低圧であるがゆえに熱流束の高いシャープな炎を出すことは困難なものであった。
そこで、本願発明者は、ハンドバーナ本体に送風機を配設することにより、ハンドバーナ本体内に強制的に一次空気を取込み、さらに、その風速を利用して二次空気および三次空気を取込むことによって、燃焼に必用な空気を多量に燃料ガスに供給する構造のハンドバーナを発明した。そのため、熱流束の高い、すなわち、高カロリーの火炎を出すことができるハンドバーナが得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、送風機を設けた構造のハンドバーナでは、送風機により一次空気が強制的にハンドバーナ本体内に吸引されるため、火炎を消すときに、混合気の燃焼速度が炎口からの火炎の流出速度よりも速くなり、所謂、フラッシュバック現象(逆火あるいはバックファイヤとも言う。)を起こす恐れが多分にあった。そのため、場合によっては、ハンドバーナの手元側で爆発、爆音が起こり、安全性の面で不具合の生じるものであった。
また、送風機による一次空気の取込み量が多過ぎると、混合気の燃焼速度が炎口からの火炎の流出速度よりも遅くなり、火炎が炎口から浮き上がる、所謂、リフティング現象、あるいは、ブローオフ現象、所謂、吹消え現象を起こす恐れがあり、これまた不具合の生じるものであった。
【0004】
それゆえに、本願発明の主たる目的は、フラッシュバックおよびリフティングを防止し、且つ、熱流束の大きい高カロリーの炎を出すことができる、バーナを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる本願発明のバーナは、ガス状燃料を導入するためのガス導入路と、ガス導入路から導入されたガス状燃料を噴出させるノズル孔を有するノズル部と、ノズル孔からのガス状燃料の供給を停止させる停止手段と、一次空気を導入する一次空気導入手段と、ガス状燃料および一次空気が混合される混合室とを含み、ノズル部は、混合室内にガス状燃料が噴出されるように混合室に接続され、ノズル部本体と、ガス導入路と接続され、ノズル部本体内にガス状燃料を導入する燃料導入路とを含み、停止手段は、ノズル孔へのガス状燃料の供給を遮断する弁体を含み、一次空気導入手段は、混合室と連通され、一次空気を導入するための開口部を有するレギュレータを含み、レギュレータは、回転運動することで開口部を段階的に閉鎖し、一次空気の混合室への導入量を段階的に調整する調整手段を含み、レギュレータの開口部が調整手段によって全閉されたときに、その全閉動作に連動して、ほぼ同時に、弁体が前記ノズル孔へのガス状燃料の供給を遮断するバーナであって、弁体は、ノズル部本体の軸線方向に直線運動可能に配置される軸状の弁棒と、弁棒の軸方向の一端側に配設され、ノズル孔に連通される通路を閉塞する閉塞部と、弁棒の軸方向の他方端側に配設され、調整手段に連結される連結部とを含み、ノズル部と弁棒とは、ねじ面を対偶素として互いに接触するねじ対偶の構造を有し、調整手段の回転動作に連動して、弁棒にはノズル部本体の軸線方向に直線運動が付与され、閉塞部がノズル孔を閉塞可能にすることを特徴とする、バーナである。
請求項2にかかる本願発明のバーナは、請求項1にかかる発明のバーナに従属するもので、ねじ面は、多条ねじのねじ面を有することを特徴とする、バーナである。
請求項3にかかる本願発明のバーナは、請求項1または請求項2にかかる発明のバーナに従属するもので、レギュレータは、混合室の一方端部に配置され、混合室の上流側に複数の開口部を構成する羽根部材を含み、調整手段は、羽根部材に重ねられ、開口部の一部を段階的に閉鎖可能にする回転自在の第1の閉鎖部材と、第1の閉鎖部材に重ねられ、開口部をさらに段階的に閉鎖可能にする回転自在の第2の閉鎖部材と、第2の閉鎖部材に重ねられ、開口部を全閉可能にする回転自在の第3の閉鎖部材とを含み、第3の閉鎖部材の回転動作に連動して、弁棒がノズル孔を閉塞し、ノズル孔へのガス状燃料の供給が遮断されることを特徴とする、バーナである。
請求項4にかかる本願発明のバーナは、請求項3にかかる発明のバーナに従属するもので、混合室の一方端部の周縁で且つその周方向に所定の間隔を隔てて配設され、第1の閉鎖部材の回転変位量を所定の範囲に規制する規制部と、第2の閉鎖部材の一部に配設され、第2の閉鎖部材の回転に伴い、第1の閉鎖部材の一部を回転方向から押圧して、第1の閉鎖部材を所定の範囲で回転可能にする押圧部と、第3の閉鎖部材の一部に配設され、第3の閉鎖部材の回転に伴い、第1の閉鎖部材および第2の閉鎖部材の一部を回転方向から押圧して、第1の閉鎖部材および第2の閉鎖部材を所定の範囲で回転可能にする他の押圧部とをさらに含み、羽根部材の中心と、第1の閉鎖部材、第2の閉鎖部材および第3の閉鎖部材の回転中心とは、同一軸線上に配置される、バーナである。
請求項5にかかる本願発明のバーナは、請求項3または請求項4にかかる発明のバーナに従属するもので、弁棒の連結部と第3の閉鎖部材とは、一体的に形成されることを特徴とする、バーナである。
請求項6にかかる本願発明のバーナは、請求項1〜請求項5のいずれかにかかる発明のバーナに従属するもので、ノズル部の下流側に配設され、ガス状燃料および一次空気の混合気が噴出される噴出口を有する第1のインジェクタ部と、混合室の下流側に配設され、二次空気を導入する二次空気導入手段と、第1のインジェクタ部の下流側に配設され、第1のインジェクタ部から噴出される混合気にさらに二次空気を供給して噴出させる噴出口を有する第2のインジェクタ部と、二次空気導入手段の下流側に配設され、三次空気を導入する三次空気導入手段と、第2のインジェクタ部の下流側に配設され、第2のインジェクタ部から噴出される混合気にさらに三次空気を供給して噴出させる噴出口を有する第3のインジェクタ部と、第3のインジェクタ部を覆うようにして、第3のインジェクタ部の 下流側に配設され、その下流端側に火炎を噴射する炎口部を有する燃焼室とをさらに含む、バーナである。
請求項7にかかる本願発明のバーナは、請求項6にかかる発明のバーナに従属するもので、第1のインジェクタ部の上流側に配設され、ガス状燃料および一次空気の混合気に乱流を生じさせる乱流付与手段をさらに含む、バーナである。
請求項8にかかる本願発明のバーナは、請求項6または請求項7にかかる発明のバーナに従属するもので、第1のインジェクタ部の上流側に配設され、ガス状燃料および一次空気の混合気を強制的に下流側に送風する送風機等の送風手段をさらに含む、バーナである。
請求項9にかかる本願発明のバーナは、請求項8にかかる発明のバーナに従属するもので、送風手段は、混合室および第1のインジェクタ部間に配設される、バーナである。
請求項10にかかる本願発明のバーナは、請求項9にかかる発明のバーナに従属するもので、送風手段は、混合室の上流側に配設されるバーナである。
【0006】
【作用】
請求項1にかかる本願発明では、ガス導入路を通って、ノズル部のノズル孔からガス状燃料が噴射される。一次空気導入手段により、外部から一次空気が混合室内に導入される。この場合、ガス状燃料がノズル部から噴射されるときの運動エネルギによって、一次空気導入手段から一次空気が吸引され、混合室へ導入される。ガス状燃料と一次空気とは、混合室内で混合され、混合気となる。
請求項1にかかる本願発明では、特に、一次空気の導入が停止されるのと、ほぼ同時に、停止手段によって、ノズル孔からのガス状燃料の供給が停止される。そのため、火炎を消すときのフラッシュバックが防止される。すなわち、これは、ガス状燃料の導入量の調節と一次空気の導入量の調節とが、ほぼ同時に調節されることに起因する。
請求項にかかる本願発明では、調整手段により、レギュレータの開口部が段階的に閉鎖されるため、混合室への一次空気の導入量が段階的に調整される。さらに、調整手段により、開口部が全閉されたとき、それに連動して、弁体がノズル孔へのガス状燃料の供給を遮断する。
請求項にかかる本願発明では、ガス状燃料が燃料導入路からノズル部本体内に導入され、ノズル孔から噴射される。また、調整手段の回転運動により、開口部が段階的に閉鎖される。さらに、調整手段の回転運動に連動して、弁体が直線運動し、それにより、ノズル孔へのガス状燃料の供給が遮断される。
請求項にかかる本願発明では、弁棒が連結部により調整手段に連結され、且つ、ノズル部と弁棒とがねじ対偶の関係にある。そのため、調整手段を回転させれば、弁棒がノズル部本体の軸線方向に回転しながら直線運動を行なうため、閉塞部によってノズル孔閉塞される。
請求項にかかる本願発明では、ねじ面が多条ねじのねじ面に形成されるため、調整手段の回転量に比して、弁棒の直線運動の変位量、つまり、弁棒の軸方向に動く距離が大きくなる。したがって、調整手段の回転量が比較的小さくても、所望する弁棒の軸方向への変位量を確保することが可能となる。
請求項にかかる本願発明では、羽根部材により、混合室の上流側に複数の開口部が構成される。第1の閉鎖部材は、開口部の一部を段階的に閉鎖し、第2の閉鎖部材は、開口部の一部をさらに閉鎖し、第3の閉鎖部材は、開口部の一部をさらに閉鎖して全閉するように、それぞれ、回転する。また、第3の閉鎖部材の全閉動作に連動して、弁体の閉塞部がノズル孔を閉塞し、ノズル孔へのガス状燃料の供給が遮断される。
請求項にかかる本願発明では、第2の閉鎖部材の規制部により、第1の閉鎖部材の回転変位量が所定の範囲に規制される。第2の閉鎖部材の回転により、押圧部が回転方向から第1の閉鎖部材を押圧し、第1の閉鎖部材を規制部の規制範囲まで回転させる。さらに、第3の閉鎖部材の他の押圧部は、第1の閉鎖部材および第2の閉鎖部材を回転方向から押圧し、第1の閉鎖部材および第2の閉鎖部材を規制部の規制範囲まで回転させる。それによって、一次空気が導入される開口部は、全閉される。
請求項にかかる本願発明では、弁棒の連結部と調整手段の第3の閉鎖部材が一体的に形成されるため、第3の閉鎖部材に回転運動を付与すると、弁棒もそれに連動して回転する。
請求項にかかる本願発明では、混合気が第1のインジェクタ部から噴出される。このときの運動エネルギーによって、二次空気導入手段から二次空気が誘導され、第1のインジェクタ部から噴出される混合気にさらに供給される。二次空気と混合された混合気は、第2のインジェクタ部から噴出され、このときの運動エネルギーによって、三次空気導入手段から三次空気が誘導され、第2のインジェクタ部から噴出される混合気にさらに供給される。三次空気と混合された混合気は、第3のインジェクタ部から噴出され、燃焼室を通って、炎口部から噴出される。このときの運動エネルギーによって、炎口部を介して外部から四次空気が誘導され、第3のインジェクタ部から噴出される混合気にさらに供給される。
そして、炎口部から噴出する混合気に着火すると、混合気が燃焼し、炎口部から火炎が噴射される。この場合、第3のインジェクタ部、燃焼室および炎口部を通って噴出される混合気の流速によって、燃焼室内が陰圧状態となる。そのため、炎口部から火炎が吹き飛ぶ、所謂、リフティング現象が防止される。すなわち、燃焼室内が陰圧状態となるため、炎口部から吹き飛ぶ火炎が燃焼室内に引っ張られて、安定して混合気を燃焼させることが可能となる。
請求項にかかる本願発明では、乱流付与手段により、一次空気とガス状燃料との混合気に乱流が発生する。そのため、一次空気とガス状燃料とは、効率良く混合される。
請求項にかかる本願発明では、送風手段によって、一次空気とガス状燃料との混合気が強制的に下流側に供給される。そのため、第1のインジェクタ部、第2のインジェクタ部、第3のインジェクタ部および燃焼室を通って、炎口部から噴出される混合気の流速が速くなり、その運動エネルギーも大きくなる。したがって、一次空気導入手段、二次空気導入手段、三次空気導入手段および炎口部から、それぞれ、一次空気、二次空気、三次空気および四次空気をより一層導入しやすくなる。
請求項にかかる本願発明では、送風手段が混合室と第1のインジェクタ部との間に配置されるので、混合室から送られてきた混合気が強制的に第1のインジェクタ部に供給される。さらに、送風手段の作用により、一次空気もより多く導入される。
請求項1にかかる本願発明では、送風手段が混合室の上流側に配設されるため、一次空気がより多く導入される。
【0007】
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
【実施例】
図1は、本願発明の一実施例を示す一部断面図解図であり、図2は、図1の実施例に適用されるレギュレータおよび調整手段の一例を示す分解斜視図解図である。本実施例では、本願発明にかかるバーナの一例として、特に、低圧ガス用小型ハンドバーナについて説明する。
本実施例にかかるハンドバーナ10は、たとえば円筒状のバーナ本体12を含む。バーナ本体12の軸方向の一方側には、混合室14が配置され、バーナ本体12の軸方向の他方側には、バーナヘッド16が配置される。本実施例のハンドバーナ10では、バーナ本体12の軸方向の一方側(図1で見て、右側)を上流側とし、軸方向の他方側(図1で見て、左側)を下流側とし、ガス状燃料および外部から導入される空気等は、上流側から下流側へ流れるものとして説明していく。
【0009】
混合室14は、図1および図12等に示すように、たとえば円筒状のハウジング18を含む。ハウジング18内には、その軸線方向にガス状燃料を噴出させるノズル部20が配置される。ノズル部20は、その軸方向の一端側に複数のノズル孔20aを有するノズル部本体22を含む。ノズル孔20aは、ノズル部本体22の先端部の周方向に所定の間隔を隔てて配設される。ノズル部本体22は、その内部にガス状燃料が供給される燃料供給室24を有する。また、ノズル部本体22は、ノズル孔20aに連通される通路26を有し、通路26は、燃料供給室24に連通される。
【0010】
ノズル部本体22には、その軸方向の中間部に、燃料供給室24内にガス状燃料を導入・供給するためのガス導入部28が接続される。ガス導入部28は、たとえば円柱状に形成され、ハウジング18の軸方向の中間部と、ノズル部本体22の軸方向の中間部との間に配設される。ノズル部本体22は、ガス導入部28により、ハウジング18の軸方向の中間部壁面に支持され、混合室14内において、混合室14の軸線方向に延びて配置される。この場合、ノズル部本体22の軸方向の一端側は、混合室14の軸方向の一端側から突出し、本実施例では、この部分を突出部分23とする。
【0011】
ガス導入部28は、ハウジング18の軸方向の中間部壁面を貫通するガス導入口30と、ガス導入口30および燃焼室24を連通するための連通路32とを含む。ガス導入口30には、ガス導入管34が接続される。連通路32は、ガス導入管34と接続される。つまり、この連通路32は、ガス導入路としての機能を有するものである。ガス導入管34は、ハンドバーナ10の把持部36を貫通して、ガス状燃料を供給する燃料供給源(図示せず)に接続される。燃料供給源(図示せず)から供給されるガス状燃料は、ガス供給コック38により、その供給量が調整される。
【0012】
本実施例のハンドバーナ10は、ノズル孔20aからのガス状燃料の供給を適宜停止させる停止手段を含み、停止手段は、ノズル孔20aへのガス状燃料の供給を遮断する弁体40を有する。弁体40は、たとえば軸状の弁棒42を含み、弁棒42は、ノズル部本体22の軸線方向に直線運動可能に配置される。弁棒42の軸方向の一端側には、たとえば円錐状の閉塞部44が配設される。閉塞部44は、ノズル孔20aに連通する通路26を閉塞させるものである。また、弁棒42の軸方向の他端側には、その外周部にねじ面46が配設され、弁棒42の軸方向の中間部には、その外周部にねじ面48が配設される。なお、ねじ面48の外径は、弁棒42の外径よりも大きく形成される。
本実施例では、特に、たとえば弁棒42のねじ面46,48が多条ねじのねじ面を有する構造となっている。そのため、弁棒42のねじ面46,48では、弁棒42の回転量に対して、弁棒42がその軸方向に動く距離が大きくなる。
【0013】
一方、ノズル部本体22には、その軸方向の中間部の内壁面に、ねじ面50が配設される。このねじ面50は、弁棒42のねじ面48と螺合されるものである。また、弁棒42の他のねじ面46は、後述する調整手段に連結される連結部としての機能を有するものである。さらに、ノズル部本体22の軸方向の一端側には、ノズル部本体22と弁棒42との間に、たとえばOリングからなるガスケット52が配設され、ガス漏れを防止している。
【0014】
本実施例のハンドバーナ10は、混合室14の上流側に、一次空気を導入するための一次空気導入手段を有する。一次空気導入手段は、混合室14と連通される開口部60A,60B,60Cを備えたレギュレータ60を含み、一次空気は、その開口部60A,60B,60Cより導入される。レギュレータ60は、ハウジング18の軸方向の一方端部に配置される羽根部材62を含む。
羽根部材62は、特に、図2等に示すように、たとえば略扇形の3枚の羽根片62a,62b,62cを有する。3枚の羽根片62a,62b,62cには、それぞれ、その幅方向の一端で、且つ、その長さ方向の一端から他端にかけて、たとえば矩形状の立上り片64が配設される。
3枚の羽根片62a,62b,62cは、それぞれ、その長さ方向の一端部がノズル部本体22の突出部分23に固着され、その長さ方向の他端部がハウジング18の軸方向の一端部に固着される。この場合、羽根片62a,62b,62cは、その幅の狭い方が突出部分23に固着され、その幅の広い方がハウジング18の周縁端部に固着される。したがって、混合室14の上流側には、3枚の羽根片62a,62b,62cの間に、3つの扇状の開口部60A,60B,60Cが構成される。
【0015】
なお、本実施例では、便宜上、羽根片62a,62b,62cを数学でいうところの扇形とみたとき、例えば、2つの半径のはさむ角(扇形の中心角)が略30度程度に形成される。この場合、扇状の開口部60A,60B,60Cの扇形の中心角が略90度程度になるように、羽根片62a,62b,62cが配置される。
【0016】
さらに、レギュレータ60は、開口部60A,60B,60Cを段階的に閉鎖する調整手段70を含む。調整手段70は、一次空気の混合室14への導入量を段階的に調整する機能を有するものである。調整手段70は、羽根部材62に重ねられ、開口部60A,60B,60Cの一部を段階的に閉鎖する回転自在の第1の閉鎖部材72を含む。第1の閉鎖部材72は、円環状の支持輪74を含み、支持輪74の円周方向に所定の間隔を隔てて、たとえば略扇形の3枚の羽根片76a,76b,76cが配設される。この3枚の羽根片76a,76b,76cは、上述の羽根片62a,62b,62cと略同じ形状,大きさに形成され、その配置も略同じに形成される。支持輪72および羽根片76a,76b,76cは、一体的に形成される。
【0017】
また、調整手段70は、第2の閉鎖部材78を含む。第2の閉鎖部材78は、第1の閉鎖部材72に重ねられ、開口部60A,60B,60Cをさらに段階的に閉鎖できるように、回転自在に配置される。第2の閉鎖部材78は、支持輪80を含み、支持輪80の円周方向に所定の間隔を隔てて、たとえば略扇形の3枚の羽根片82a,82b,82cが配設される。3枚の羽根片82a,82b,82cは、上述の羽根片76a,76b,76cと略同じ形状,大きさに形成され、その配置も略同じに形成される。3枚の羽根片82a,82b,82cの外周端部には、たとえば平面視略C字形円環状の保持片84が配設される。保持片84の円周方向の一端から他端を扇形の弧(優弧)とみたとき、その扇形の中心角は、略300度程度に形成される。
【0018】
さらに、調整手段70は、第3の閉鎖部材88を含む。第3の閉鎖部材88は、第2の閉鎖部材78に重ねられ、開口部60A,60B,60Cをさらに段階的に閉鎖し、終には、開口部60A,60B,60Cを全閉できるように、回転自在に配置される。第3の閉鎖部材88は、たとえば断面略L字形で円環状のキャップ状部90と、キャップ状部90と同じ中心をもつ円環状の支持輪92とを有する。キャップ状部90と支持輪92との間には、たとえば略扇形の3枚の羽根片94a,94b,94cが配設される。この3枚の羽根片94a,94b,94cは、上述の羽根片76a,76b,76cと略同じ形状,大きさに形成され、その配置も略同じに形成される。
【0019】
さらに、ハウジング18の軸方向の一端周縁端部には、その円周方向に所定の間隔を隔てて、2つの規制部材66,68が配設される。2つの規制部材66,68は、それぞれ、たとえば幅狭矩形状の凸片に形成される。2つの規制部材66,68は、第1の閉鎖部材72の回転変位量を所定の範囲に、つまり、一方の規制部材66と他方の規制部材68との間の範囲に規制する機能を有する。
一方の規制部材66は、たとえば羽根片62bの幅方向の一端側に当接する位置に配設される。他方の規制部材68は、羽根片62bの幅方向の他端と、羽根片62cの幅方向の一端との間に配設される。一方の規制部材66と他方の規制部材68とをハウジング18の周縁上で結んだときにできる劣弧66〜68を扇形の弧とみたとき、この扇形の中心角は、たとえば略60度程度に形成される。
【0020】
さらに、調整手段70の第2の閉鎖部材78には、支持輪80の円周方向の一部に押圧部86が配設される。押圧部86は、羽根片82bと羽根片82cとの間で、羽根片82bの根元側近傍に設けられる。押圧部86は、たとえば断面L字状の凸片に形成され、その先端部が第1の閉鎖部材72の方に向いて設けられる。押圧部86は、第2の閉鎖部材78の回転に伴ない、第1の閉鎖部材72のたとえば羽根片76c根元側を回転方向から押圧する。それにより、第1の閉鎖部材72を所定の範囲で回転可能にする。
【0021】
さらに、調整手段70の第3の閉鎖部材88には、キャップ状部90の内周縁の一部に他の押圧部96が配設される。押圧部96は、羽根片94cと羽根片94aとの間で、羽根片94cの外周端側近傍に設けられる。押圧部96は、たとえば断面矩形で円弧状の凸片に設けられる。押圧部96は、第3の閉鎖部材88の回転に伴ない、第1の閉鎖部材72の羽根片76aと、第2の閉鎖部材78の保持片84の円周方向の端部85とを回転方向から押圧して、第1の閉鎖部材72および第2の閉鎖部材78を所定の範囲内で回転可能にするものである。
また、第3の閉鎖部材88の支持輪92には、その円周方向の一部に、後述する固定ボス部102のねじ孔104と連通可能なねじ孔98が配設される。
【0022】
なお、羽根部材62に配設される立上り片64の高さは、たとえば図3,図4に示すように、第1の閉鎖部材72の厚みと第2の閉鎖部材78の厚みとを加えた厚みとほぼ同様に設定される。また、立上り片64は、たとえば図3,図5に示すように、羽根片62cの根元端部側に、少なくとも、押圧部86の幅分だけの間隔を隔てた位置に配設される。これは、第2の閉鎖部材78が回転したときに、その押圧部86が立上り片64に当って、第2の閉鎖部材78の回転が阻止されないようにするためである。
【0023】
本実施例では、調整手段70と弁棒42とが、連結手段100により連結される。連結手段100は、その内周面に雌ねじ等のねじ部102aを有する固定ボス部102を含む。固定ボス部102は、その一方主面側から他方主面側に貫通する、雌ねじ等のねじ孔104を有する。また、連結手段100は、ねじ孔104に挿通されて螺合可能な止めねじ106およびナット108等の固定・接続手段を有する。
【0024】
本実施例では、ノズル部本体22の突出部分23に、第1の閉鎖部材72、第2の閉鎖部材78および第3の閉鎖部材88が嵌め込まれる。第1の閉鎖部材72、第2の閉鎖部材78および第3の閉鎖部材88は、それぞれ、支持輪74、支持輪80および支持輪92を介して、突出部分23に嵌め込まれる。この場合、弁棒42は、図1,図12等に示すように、その軸方向の他端側が突出部分23から、第3の閉鎖部材88の支持輪92を通って、外側に突出している。
【0025】
さらに、弁棒42の軸方向の他端側から、固定ボス部102が挿通される。このとき、弁棒42のねじ面46と、固定ボス部102のねじ部102aのねじ面とが螺合される。さらに、固定ボス部102と第3の閉鎖部材88とが、止めねじ106によって連結される。すなわち、第3の閉鎖部材88のねじ孔98と固定ボス部102のねじ孔104とが連通するように、第3の閉鎖部材88および固定ボス部102が配置される。そして、ねじ孔98およびねじ孔104に、止めねじ106が挿通され、それらのねじ面が螺合される。さらに、弁棒42の軸方向の他端側から、ナット108が座金114を介して取付けられる。このようにして、第3の閉鎖部材88と弁棒42とが連結される。
【0026】
なお、固定ボス部102の周囲には、たとえばスプリング部材110が配設され、スプリング部材110の外側には、スプリング部材110が外れないように固定する、たとえばE形止め輪(Eリング)112が配設される。スプリング部材110は、第3の閉鎖部材88の羽根片94a,94b,94cを外側から軽く押圧することにより、第3の閉鎖部材88が不用意に回転することを防止する機能を有する。
【0027】
さて、混合室14の下流側には、送風手段120が配設される。送風手段120は、バーナ本体12と混合室14との間に配設される送風室122を含む。送風室122とバーナ本体12とは、たとえばフランジ管状のブラケット部材126により接続・固定される。この場合、バーナ本体12とブラケット部材126のフランジ片部126bとが適宜な接続手段により接続され、さらに、ブラケット部材126の本体部126aがビス等の固着手段128により送風室122と接続される。
送風室122内には、送風機124が配設される。送風機124は、混合室14から送られてくる混合気を強制的に下流側に送風するものである。この場合、送風機124の回転力により、下流側に送風される混合気の流速が速くなる。そのため、レギュレータ60の開口部60A,60B,60Cから導入され得る一次空気の導入量も大きくすることができる。
【0028】
さらに、送風手段120の下流側には、乱流付与手段130が配設される。乱流付与手段130は、たとえば複数の乱流板132を含み、これらの乱流板132は、ブラケット部材126の内周面に配設される。複数の乱流板132は、ブラケット部材126の内周面の径方向に間隔を隔てて平行に配置したり、あるいは、格子状に配置される。この場合、乱流板132に変えて、たとえば渦巻き状の乱流羽根を配設するようにしてもよい。
乱流付与手段130は、送風手段120により強制的に送風された混合気に渦巻き流等の乱流を生じさせ、ガス状燃料と一次空気とを効率良く混合させるための機能を有するものである。
【0029】
バーナ本体12は、第1のインジェクタ部140を有する。第1のインジェクタ部140は、乱流付与手段130のさらに下流側に配設される。第1のインジェクタ部140は、相対する両側面が平行なたとえば円筒状の直線状筒体142を含む。直線状筒体142の軸方向の一端には、相対する両側面が対称的に傾斜するテーパ部を有するたとえば円錐台状筒体144が連接される。円錐台状筒体144の小端径部周縁と直線状筒体142の軸方向の一端周縁部とが連接される。円錐台状筒体144のテーパ部は、バーナ本体12の上流側から下流側に向いて先細りするように形成される。この場合、円錐台状筒体144の大端径部の内径は、直線状筒体142の内径よりも大きく形成される。また、直線状筒体142の軸方向の長さは、直線状筒体142の内径と略同じかあるいは長く形成される。さらに、円錐台状筒体144の軸方向の長さは、円錐台状筒体144の大端径部の内径よりも小さく形成される。第1のインジェクタ部140の噴出口146からは、乱流付与手段130で効率良く混合された混合気が噴出される。
【0030】
また、バーナ本体12の外周面には、円錐台状筒体144の大端径部よりも下流側に、二次空気導入手段としての二次空気導入部148が配設される。二次空気導入部148は、バーナ本体12の外周面を貫通する複数の貫通孔により構成される。これらの貫通孔は、バーナ本体12の外周面の円周方向に所定の間隔を隔てて配設される。
【0031】
さらに、第1のインジェクタ部140の下流側には、第2のインジェクタ部150が配設される。第2のインジェクタ部150は、第1のインジェクタ部140の噴出口146から噴出される混合気に、二次空気導入部148から導入された二次空気を供給し、噴出口156からさらに下流側に噴出させる機能を有するものである。
第2のインジェクタ部150は、相対する両側面が平行なたとえば円筒状の直線状筒体152を含む。直線状筒体152の軸方向の一端には、相対する両側面が対称的に傾斜するテーパ部を有するたとえば円錐台状筒体154が連接される。円錐台状筒体154の小端径部周縁と直線状筒体152の軸方向の一端周縁部とが連接される。円錐台状筒体154のテーパ部は、バーナ本体12の上流側から下流側に向いて先細りするように形成される。この場合、円錐台状筒体154の大端径部の内径は、直線状筒体152の内径よりも大きく形成される。また、直線状筒体152の軸方向の長さは、直線状筒体152の内径と略同じかあるいは短く形成される。さらに、円錐台状筒体154の軸方向の長さは、円錐台状筒体154の大端径部の内径と略おなじかあるいは小さく形成される。
【0032】
さらに、バーナ本体12の外周面には、円錐台状筒体154の大端径部よりも下流側に、三次空気導入手段としての三次空気導入部158が配設される。三次空気導入部158は、バーナ本体12の外周面を貫通する複数の貫通孔により構成される。これらの貫通孔は、バーナ本体12の外周面の円周方向に所定の間隔を隔てて配設される。
【0033】
さらに、第2のインジェクタ部150の下流側には、第3のインジェクタ部160が配設される。第3のインジェクタ部160は、第2のインジェクタ部150の噴出口156から噴出される混合気に、三次空気導入部158から導入された三次空気を供給し、噴出口166からさらに下流側に噴出させる機能を有するものである。
第3のインジェクタ部160は、相対する両側面が平行なたとえば円筒状の直線状筒体162を含む。直線状筒体162の軸方向の一端には、相対する両側面が対称的に傾斜するテーパ部を有するたとえば円錐台状筒体164が連接される。円錐台状筒体164の小端径部周縁と直線状筒体162の軸方向の一端周縁部とが連接される。円錐台状筒体164のテーパ部は、バーナ本体12の上流側から下流側に向いて先細りするように形成される。この場合、円錐台状筒体164の大端径部の内径は、直線状筒体162の内径よりも大きく形成される。また、直線状筒体162の軸方向の長さは、直線状筒体162の内径と略同じかあるいは短く形成される。さらに、円錐台状筒体164の軸方向の長さは、円錐台状筒体164の大端径部の内径よりも小さく形成される。
【0034】
さらに、バーナ本体12には、第3のインジェクタ部160の下流側に延びる、たとえば円筒状の燃焼室168が配設される。燃焼室168は、第3のインジェクタ部160を覆うように配設される。第3のインジェクタ部160は、その下流側の端部に炎口部170を有する。炎口部170から噴出する混合気に着火すると、混合気が燃焼し、火炎が噴射される。
【0035】
本実施例にかかるハンドバーナ10では、ガス導入路34を通って、ノズル部20のノズル孔20aからガス状燃料が噴射される。混合室14内には、レギュレータ60の開口部60A,60B,60Cを通って、外部から一次空気が導入される。この場合、ガス状燃料がノズル孔20aから噴射されるときの運動エネルギによって、より効果的に、開口部60A,60B,60Cから一次空気が吸引され、混合室14へ導入される。ガス状燃料と一次空気とは、混合室14内で混合され、混合気となる。
【0036】
本実施例では、特に、開口部60A,60B,60Cからの一次空気の導入が停止されるのと、ほぼ同時に、弁棒42を有する停止手段によって、ノズル孔20aからのガス状燃料の供給が停止される。そのため、火炎を消すときのフラッシュバックが防止される。このことは、言いかえると、本実施例では、ガス状燃料の導入量の調節と一次空気の導入量の調節とを略同時に調節することができるためである。
【0037】
すなわち、本実施例にかかるハンドバーナ10では、第1の閉鎖部材72、第2の閉鎖部材78および第3の閉鎖部材88の回転運動により、図6,図11等に示す開口部60A,60B,60Cが段階的に閉鎖される。
第1の閉鎖部材72の3枚の羽根片76a,76b,76cは、図6および図7に示すように、開口部60A,60B,60Cの一部を段階的に閉鎖する。また、第2の閉鎖部材78の3枚の羽根片82a,82b,82cは、図7および図8に示すように、開口部60A,60B,60Cの一部をさらに段階的に閉鎖する。第3の閉鎖部材88の3枚の羽根片94a,94b,94cは、図8,図9および図10に示すように、開口部60A,60B,60Cの一部をさらに段階的に閉鎖して、開口部60A,60B,60Cを全閉状態にする。
【0038】
この場合、図2に示すように、第2の閉鎖部材78の押圧部86によって、第1の閉鎖部材72の回転変位量が所定の範囲に規制される。第2の閉鎖部材78の回転により、図8に示すように、押圧部86が回転方向から第1の閉鎖部材の羽根片76cを押圧し、羽根片76cを規制範囲まで回転させる。さらに、第3の閉鎖部材88の他の押圧部96は、第1の閉鎖部材72の羽根片76aおよび第2の閉鎖部材78の保持片84の端部85を回転方向から押圧し、羽根片76aおよび第2の閉鎖部材78の羽根片82aを規制部の規制範囲まで回転させる。それによって、一次空気が導入される開口部60A,60B,60Cは、全閉される。この第3の閉鎖部材88の全閉動作に連動して、弁棒42がノズル孔20aを閉塞し、ノズル孔20aへのガス状燃料の供給が遮断される。
【0039】
すなわち、本実施例にかかるハンドバーナ10では、第1の閉鎖部材72、第2の閉鎖部材78および第3の閉鎖部材88の回転運動に連動して、弁棒42が直線運動する。この場合、弁棒42が連結手段100により第3の閉鎖部材88に連結され、且つ、ノズル部本体22と弁棒42とがねじ対偶の関係にある。そのため、第3の閉鎖部材88を回転させれば、弁棒42は、回転しながら直線運動を行ない、ノズル孔20aに通じる通路26を閉塞することが可能となる。しかも、本実施例では、弁棒42のねじ面46,48が多条ねじのねじ面に形成されるため、第3の閉鎖部材88の回転量に比して、弁棒42の軸方向に動く距離が大きくなる。したがって、第3の閉鎖部材88の回転量が比較的小さくても、所望する弁棒42の軸方向への変位量を確保することができる。それにより、ノズル孔20aへのガス状燃料の供給が遮断される。
【0040】
さらに、本実施例にかかるハンドバーナ10では、混合気が第1のインジェクタ部140から噴出される。このときの運動エネルギーによって、二次空気導入部148から二次空気が誘導され、第1のインジェクタ部140から噴出される混合気にさらに供給される。二次空気と混合された混合気は、第2のインジェクタ部150から噴出され、このときの運動エネルギーによって、三次空気導入部158から三次空気が誘導され、第2のインジェクタ部150から噴出される混合気にさらに供給される。三次空気と混合された混合気は、第3のインジェクタ部160から噴出され、燃焼室168を通って、炎口部170から噴出される。このときの運動エネルギーによって、炎口部170を介して外部から四次空気が誘導され、第3のインジェクタ部160から噴出される混合気にさらに供給される。
【0041】
そして、炎口部170から噴出する混合気に着火すると、混合気が燃焼し、炎口部170から火炎が噴射される。この場合、第3のインジェクタ部160、燃焼室168および炎口部170を通って噴出される混合気の流速によって、燃焼室内168が陰圧状態となる。そのため、炎口部170から火炎が吹き飛ぶ、所謂、リフティング現象が防止される。すなわち、燃焼室168内が陰圧状態となるため、炎口部170から吹き飛ぶ火炎が燃焼室内に引っ張られて、安定して混合気を燃焼させることが可能となる。
【0042】
さらに、送風手段120によって、一次空気とガス状燃料との混合気が強制的に下流側に供給される。そのため、第1のインジェクタ部140、第2のインジェクタ部150、第3のインジェクタ部160および燃焼室168を通って、炎口部170から噴出される混合気の流速が速くなり、その運動エネルギーも大きくなる。したがって、開口部60A,60B,60C、二次空気導入部148、三次空気導入部158および炎口部170から、それぞれ、一次空気、二次空気、三次空気および四次空気をより一層導入しやすくなる。
【0043】
図13は、本願発明の他の実施例を示す一部断面図解図である。図13の実施例は、上述の実施例と比べて、特に、送風手段120が混合室14の上流側、この場合、レギュレータ60よりも上流側に配設されている点、混合室14が漏斗状に配設されている点、ノズル孔20aに連通される通路26が形成されていない点、弁棒42と調整手段70の第3の閉鎖部材88とが一体的に形成されている点、および、混合室14の下流端部側の周囲にスライドダンパ180が配設されている点で、相違する。
【0044】
すなわち、図13に示す実施例では、送風手段120がレギュレータ60よりも上流側に配設されているので、一次空気を強制的に混合室14へ送風することができ、より多くの一次空気を導入することができる。また、混合室14は、その下流側端部が先細の漏斗状に配設されるため、混合室14内から噴出される混合気の流速を速くすることができる。さらに、弁棒42と第3の閉鎖部材88とが一体成形されているので、固定ボス102,止めねじ106,ナット108等の連結手段100が不要となり、それだけ、部品点数を減らすことが出きる。
【0045】
さらに、図13に示す実施例では、混合室14の先細部分の周囲に、たとえば円環状のスライドダンパ180が配設されているため、スライドダンパ180と混合室14との間から、一次空気をさらに下流側、つまり、乱流付与手段126を介して、第1のインジェクタ部140側へと導入することができる。
【0046】
なお、上述の各実施例において、羽根部材62は、たとえば第1の閉鎖部材72のように別部材として形成し、ビス等の取付手段により、混合室14のハウジング18の周縁端部に取外し可能に、適宜、取付けるようにしても良い。また、乱流付与手段130は、必ずしも配設されるものではなく、適宜、省略可能である。
【0047】
【発明の効果】
本願発明によれば、フラッシュバックおよびリフティングを防止し、且つ、熱流束の大きい高カロリーの炎を出すことができる、バーナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例を示す一部断面図解図である。
【図2】図1の実施例に適用されるレギュレータおよび調整手段の一例を示す分解斜視図解図である。
【図3】図1の実施例に適用される調整手段の一部を示す斜視図解図である。
【図4】図3に示す調整手段の要部断面図解図である。
【図5】図3に示す調整手段の他の要部断面図解図である。
【図6】図1の実施例に適用される調整手段の動作を示す図解図である。(開口部全開)
【図7】図1の実施例に適用される調整手段の他の動作を示す図解図である。(開口部の一部を閉鎖)
【図8】図1の実施例に適用される調整手段のさらに他の動作を示す図解図である。(開口部の一部をさらに閉鎖)
【図9】図1の実施例に適用される調整手段のさらに他の動作を示す図解図である。(開口部全閉)
【図10】図1の実施例に適用される調整手段によりレギュレータの開口部が全閉された状態を示す要部斜視図である。
【図11】図1の実施例に適用される調整手段によりレギュレータの開口部が全開された状態を示す要部斜視図である。
【図12】図1の実施例に適用される停止手段の一例およびその動作を示す要部断面図解図である。
【図13】本願発明の他の実施例を示す一部断面図解図である。
【符号の説明】
10 ハンドバーナ
12 バーナ本体
14 混合室
16 バーナヘッド
20 ノズル部
20a ノズル孔
22 ノズル部本体
26 通路
28 ガス導入部
32 連通路
34 ガス導入管
36 把持部
38 ガス供給コック
40 弁体
42 弁棒
44 閉塞部
46,48,50 ねじ面
60 レギュレータ
60A,60B,60C 開口部
62 羽根部材
62a,62b,62c 羽根片
66,68 規制部材
70 調整手段
72 第1の閉鎖部材
76a,76b,76c 羽根片
78 第2の閉鎖部材
82a,82b,82c 羽根片
86 押圧部
88 第3の閉鎖部材
94a,94b,94c 羽根片
96 他の押圧部
98 ねじ孔
100 連結手段
120 送風手段
130 乱流付与手段
140 第1のインジェクタ部
148 二次空気導入部
150 第2のインジェクタ部
158 二次空気導入部
160 第3のインジェクタ部
168 燃焼室
170 炎口部
180 スライドダンパ

Claims (10)

  1. ガス状燃料を導入するためのガス導入路、前記ガス導入路から導入された前記ガス状燃料を噴出させるノズル孔を有するノズル部、前記ノズル孔からの前記ガス状燃料の供給を停止させる停止手段、一次空気を導入する一次空気導入手段と、前記ガス状燃料および前記一次空気が混合される混合室を含み、前記ノズル部は、前記混合室内に前記ガス状燃料が噴出されるように前記混合室に接続され、ノズル部本体と、前記ガス導入路と接続され、前記ノズル部本体内に前記ガス状燃料を導入する燃料導入路とを含み、前記停止手段は、前記ノズル孔への前記ガス状燃料の供給を遮断する弁体を含み、前記一次空気導入手段は、前記混合室と連通され、前記一次空気を導入するための開口部を有するレギュレータを含み、前記レギュレータは、回転運動することで前記開口部を段階的に閉鎖し、前記一次空気の混合室への導入量を段階的に調整する調整手段を含み、前記レギュレータの前記開口部が前記調整手段によって全閉されたときに、その全閉動作に連動して、ほぼ同時に、前記弁体が前記ノズル孔への前記ガス状燃料の供給を遮断するバーナであって、
    前記弁体は、前記ノズル部本体の軸線方向に直線運動可能に配置される軸状の弁棒と、前記弁棒の軸方向の一端側に配設され、前記ノズル孔に連通される通路を閉塞する閉塞部と、前記弁棒の軸方向の他方端側に配設され、前記調整手段に連結される連結部とを含み、
    前記ノズル部と前記弁棒とは、ねじ面を対偶素として互いに接触するねじ対偶の構造を有し、前記調整手段の回転動作に連動して、前記弁棒には前記ノズル部本体の軸線方向に直線運動が付与され、前記閉塞部が前記ノズル孔を閉塞可能にすることを特徴とする、バーナ。
  2. 前記ねじ面は、多条ねじのねじ面を有することを特徴とする、請求項に記載のバーナ。
  3. 前記レギュレータは、前記混合室の一方端部に配置され、前記混合室の上流側に複数の開口部を構成する羽根部材を含み、
    前記調整手段は、前記羽根部材に重ねられ、前記開口部の一部を段階的に閉鎖可能にする回転自在の第1の閉鎖部材、前記第1の閉鎖部材に重ねられ、前記開口部をさらに段階的に閉鎖可能にする回転自在の第2の閉鎖部材と、前記第2の閉鎖部材に重ねられ、前記開口部を全閉可能にする回転自在の第3の閉鎖部材を含み、前記第3の閉鎖部材の回転動作に連動して、前記弁棒が前記ノズル孔を閉塞し、前記ノズル孔への前記ガス状燃料の供給が遮断されることを特徴とする、請求項または請求項に記載のバーナ。
  4. 前記混合室の一方端部の周縁で且つその周方向に所定の間隔を隔てて配設され、前記第1の閉鎖部材の回転変位量を所定の範囲に規制する規制部、前記第2の閉鎖部材の一部に配設され、前記第2の閉鎖部材の回転に伴い、前記第1の閉鎖部材の一部を回転方向から押圧して、前記第1の閉鎖部材を所定の範囲で回転可能にする押圧部と、前記第3の閉鎖部材の一部に配設され、前記第3の閉鎖部材の回転に伴い、前記第1の閉鎖部材および前記第2の閉鎖部材の一部を回転方向から押圧して、前記第1の閉鎖部材および前記第2の閉鎖部材を所定の範囲で回転可能にする他の押圧部をさらに含み、前記羽根部材の中心と、前記第1の閉鎖部材、前記第2の閉鎖部材および前記第3の閉鎖部材の回転中心とは、同一軸線上に配置される、請求項に記載のバーナ。
  5. 前記弁棒の連結部と前記第3の閉鎖部材とは、一体的に形成されることを特徴とする、請求項〜請求項のいずれかに記載のバーナ。
  6. 前記ノズル部の下流側に配設され、前記ガス状燃料および前記一次空気の混合気が噴出される噴出口を有する第1のインジェクタ部、前記混合室の下流側に配設され、二次空気を導入する二次空気導入手段、前記第1のインジェクタ部の下流側に配設され、前記第1のインジェクタ部から噴出される前記混合気にさらに前記二次空気を供給して噴出させる噴出口を有する第2のインジェクタ部、前記二次空気導入手段の下流側に配設され、三次空気を導入する三次空気導入手段、前記第2のインジェクタ部の下流側に配設され、前記第2のインジェクタ部から噴出される前記混合気にさらに前記三次空気を供給して噴出させる噴出口を有する第3のインジェクタ部と、前記第3のインジェクタ部を覆うようにして、前記第3のインジェクタ部の下流側に配設され、その下流端側に火炎を噴射する炎口部を有する燃焼室をさらに含む、請求項1〜請求項のいずれかに記載のバーナ。
  7. 前記第1のインジェクタ部の上流側に配設され、前記ガス状燃料および前記一次空気の混合気に乱流を生じさせる乱流付与手段をさらに含む、請求項に記載のバーナ。
  8. 前記第1のインジェクタ部の上流側に配設され、前記ガス状燃料および前記一次空気の混合気を強制的に下流側に送風する送風機等の送風手段をさらに含む、請求項または請求項に記載のバーナ。
  9. 前記送風手段は、前記混合室および前記第1のインジェクタ部間に配設される、請求項に記載のバーナ。
  10. 前記送風手段は、前記混合室の上流側に配設される請求項に記載のバーナ。
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