JP3066406U - ガスバ―ナ - Google Patents

ガスバ―ナ

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JP3066406U
JP3066406U JP1999005927U JP592799U JP3066406U JP 3066406 U JP3066406 U JP 3066406U JP 1999005927 U JP1999005927 U JP 1999005927U JP 592799 U JP592799 U JP 592799U JP 3066406 U JP3066406 U JP 3066406U
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文秀 土谷
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株式会社 土谷金属
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全で且つコストをかけずに、より多くの空
気を取り入れてより高カロリーの熱量を発生させること
ができ、しかも、バーナ自体の寿命も長持ちさせること
ができる、ガスバーナを提供する。 【解決手段】 ガスバーナ10は、曲管からなるバーナ
本体12を含む。バーナ本体12は、その軸方向の一端
側から他端側にかけて所定の曲率半径r1,r2でもっ
て拡大する円弧状部R1,R2を有する。円弧状部R1
の終点A2と円弧状部R2の終点B2との間には間隔C
を有する。バーナ本体12の軸方向の他端側には、円弧
状部R1の終点A2から内側に傾斜する勾配部44と、
勾配部44の終点A3および円弧状部R2の終点B2か
ら垂直に上に延びる環状面46とが形成される。バーナ
本体12とバーナキャップ16との間には、調整部材1
5が配設され、バーナキャップ16の先端部Xと調整部
材15の頂端部Yとの間には、間隔Gを有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本願考案は、ガスバーナに関し、特にたとえば、高いカロリーの熱量で食材を 煮たり焼いたりする必要のある中華料理屋,レストランなどで調理用加熱器等食 品機械の熱源等に用いられるガスバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は本願考案の背景となるガスバーナの従来例を示す要部断面図解図であり 、図6は図5に示す従来のガスバーナのバーナキャップを示す斜視図である。 この従来例のガスバーナ1は、円筒形のバーナ本体2を含む。バーナ本体2の 軸方向の一端側には、ガスが噴射されるノズル(図示せず)が形成される。また 、バーナ本体2の軸方向の他端側には、多数のスリット状の炎口3aを有するバ ーナキャップ3が形成される。ガスバーナ1では、ノズルより噴射されたガスに 空気口(図示せず)から取り入れた空気が混合され、その混合気がバーナ本体2 に送り込まれる。そして、混合気に着火して燃焼させると、バーナキャップ3の 複数の炎口3aから火炎が噴射される。
【0003】 この従来のガスバーナ1では、バーナヘッドの出口2aから噴射される混合気 がバーナキャップ3に当たって妨害されるため、バーナヘッドの出口2aからの 混合気の吹き出し速度が遅くなる。そのため、火炎の「吹き消え」を防止するこ とができ、バーナキャップ3の表面で混合気を燃焼させることができる。
【0004】 図7は本願考案の背景となるガスバーナの他の従来例を示す要部断面図解図で あり、図8は図7に示す従来のガスバーナのバーナキャップを示す斜視図である 。このガスバーナ4は、上述の従来例のガスバーナ1と比べて、特に、バーナキ ャップの構造が相違する。すなわち、この従来のガスバーナ4のバーナキャップ 6は、キャップ本体7を含む。キャップ本体7の上面には、キャップ本体7の直 径よりも小さい直径を有する王冠状の膨出部8が一体的に形成される。キャップ 本体7と膨出部8との間には、断面C字状の段差部9が形成される。さらに、段 差部9には、キャップ本体7側でその周方向に間隔を隔てて、複数の丸孔からな る炎口9aが形成される。複数の炎口9aの軸線は、バーナ本体5の軸線と斜め に交差するように形成される。
【0005】 このガスバーナ4では、バーナ本体5の軸方向の一端側から送り込まれた混合 気に着火して燃焼させると、バーナキャップ6の複数の炎口9aから火炎が噴射 される。この従来のガスバーナ4では、特に、バーナヘッドの出口5aから噴射 される混合気がバーナキャップ6の膨出部8の角部に当たって妨害されるため、 火炎の吹き消えが防止され、安定して混合気を燃焼させることができる。 すなわち、上述の各従来例のガスバーナ1および4では、それぞれ、バーナキ ャップ3および6自体が混合気の流れを妨害することによって、火炎を安定させ る構造になっている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の各従来例のガスバーナ1および4では、それぞれ、バー ナキャップ3および6の表面で混合気が燃焼するので、バーナキャップ3および 6自体が高熱となる。そのため、上述の各従来例のガスバーナ1,4では、バー ナキャップ3,6延ひいてはバーナ本体2,3の劣化する度合いが大きくなり、 ガスバーナ1,4の寿命も短くなるという問題があった。
【0007】 また、上述の各従来例のガスバーナ1および4では、火炎の「吹き消え」を防 止するために、それぞれ、バーナキャップ3および6で混合気の流れを妨害して いるので、レギュレータからの空気の吸引する力が弱まる。しかも、上述の各従 来例のガスバーナ1および4では、それぞれ、火炎が複数の炎口3aおよび9a で分断された炎になるので、燃焼する力によってレギュレータ(図示せず)より 空気を吸引する力がさらに弱くなる。 そのため、従来例のガスバーナ1,4では、レギュレータ(図示せず)からの 空気の取り入れ量が小さくなり、高いカロリーの熱量を発生させることが構造上 困難となっている。
【0008】 なお、ガスバーナにおいて、高カロリーの熱量を発生させるためには、たとえ はガスを噴射するノズル孔の口径を大きくしてより多くのガスを噴射させ、その 噴射エネルギーによってレギュレータからより多くの空気を吸引することが考え られるが、レギュレータ自体により多くの空気を吸引する能力がないか又はその 能力が低い場合には、混合気中のガスの割合が多くなって不完全燃焼となる。そ のため、バーナ本体に噴射される混合気の運動エネルギーにより流入される空気 を如何に多く取り入れるかが重要な要件となる。 そこで、より多くの空気を取り入れるために、送風機およびコンプレッサ等を 使用するバーナ、或いは、ガス圧を上げて使用するガスバーナなどが提案され、 多方面で利用されているが、送風機,コンプレッサを使用するガスバーナは高価 になる欠点があり、また、ガス圧を上げて使用するガスバーナは危険を伴う恐れ があった。
【0009】 それゆえに、本願考案の主たる目的は、安全で且つコストをかけずに、より多 くの空気を取り入れてより高カロリーの熱量を発生させることができ、しかも、 バーナ自体の寿命も長持ちさせることができる、ガスバーナを提供することであ る。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願考案にかかるガスバーナは、その軸方向の一端側に混合管が接続可能に形 成され、且つ、その軸方向の他端側にバーナキャップが接続可能に形成される曲 管状のバーナ本体と、バーナ本体の軸方向の他端側で、バーナ本体の開口部を覆 うように、バーナ本体とバーナキャップとの間に配設され、火炎の逆火を防止す る網状の調整部材とを含み、バーナ本体の内壁面は、バーナ本体の軸方向の一端 側から他端側にかけて、所定の曲率半径でもって拡大する円弧状部を有し、円弧 状部に連接され、バーナ本体の軸方向の一端側の開口部の口径よりも大きい口径 の開口部がバーナ本体の軸方向の他端側に設けられたことを特徴とする、ガスバ ーナである。 上述のガスバーナにおいて、円弧状部は、バーナ本体の軸方向の一端側の起点 A1から曲率半径r1でバーナ本体の軸方向の他端側の終点A2に至る円弧状部 R1と、円弧状部R1と対向するように配設され、バーナ本体の軸方向の一端側 の他の起点B1から曲率半径r2でバーナ本体の軸方向の他端側の他の終点B2 に至る円弧状部R2とを含み、曲率半径r1は曲率半径r2よりも大きく形成さ れ、円弧状部R1の終点A2と円弧状部R2の終点B2との間には、垂直方向に 間隔Cが設けられると効果的である。 さらに、上述のガスバーナにおいて、バーナ本体は、バーナ本体の軸方向の他 端側の内壁面に配設され、円弧状部R1の終点A2から内側に傾斜する勾配部と 、勾配部の終点A3および円弧状部R2の終点B2からバーナ本体の軸方向の他 端にかけて垂直方向に延び設けられる環状面とをさらに含み、バーナ本体の軸方 向の一端側の口径をD1、環状面の口径をD2、勾配部の始点となる円弧状部R 1の終点A2周縁部の口径をD3としたとき、D1<D2<D3を満足すること により一層効果的である。 また、上述の各ガスバーナにおいて、バーナキャップは、その内壁面にテーパ 部を有するフランジ部と、フランジ部に連接されるリング状部とを含み、テーパ 部は、バーナキャップの軸方向の一端側から他端側にかけて幅狭となるように形 成され、テーパ部周面と調整部材との間に間隔が設けられるとさらに効果的であ る。 さらに、上述の各ガスバーナにおいて、バーナキャップの開口部端縁と調整部 材の頂端部との間には、その垂直方向に間隔が設けられるとより一層効果的であ る。
【0011】 〔作用〕 請求項1にかかる考案では、バーナ本体の軸方向の一端側から他端側にかけて 、所定の曲率半径でもって拡大する円弧状部が形成されるため、バーナ本体内を 流れる混合気の流れがスムーズになる。また、円弧状部は、バーナ本体の他端側 (下流側)で幅狭となるため、混合気の流速が大きくなる。さらに、調整部材は 、火炎をとろ火にするとき、混合気を分散させ、調整部材表面上で混合気を燃焼 させる機能を有する。そのため、とろ火のときの火炎の逆火を防止する。 請求項2にかかる考案では、円弧状部R1およびR2が対向配置され、曲率半 径r1は曲率半径r2よりも大きく形成され、円弧状部R1の終点A2と円弧状 部R2の終点B2との間に垂直方向に間隔Cが設けられると、バーナキャップの 開口部から均等に混合気が噴出する。 請求項3にかかる考案では、バーナ本体の軸方向の一端側の口径をD1、環状 面の口径をD2、勾配部の始点となる円弧状部R1の終点A2周縁部の口径をD 3としたとき、D1<D2<D3を満足することにより、バーナ本体の内周壁面 に空間部Eが構成される。この場合、混合気の吹き上げる力(運動エネルギー) によって空間部Eが減圧の状態になる。空間部Eの減圧により、より多くの空気 が吸引される。そのため、火炎を燃焼させたときに、高カロリーの熱量が得られ る。 請求項4にかかる考案では、テーパ部がバーナキャップの軸方向の一端側(下 流側)から他端側(上流側)にかけて幅狭となるように形成され、テーパ部周面 と調整部材との間に間隔Fが設けられる。この場合、バーナ本体から調整部材を 経由してバーナキャップの開口部から噴射される混合気の運動エネルギーによっ て、空間部Fが減圧される。空間部Fが減圧されることによって、バーナキャッ プの開口部から出る火炎が空間部F側へ引っ張られる。そのため、火炎はバーナ キャップの先端部で安定して燃焼する。また、流速の増大した混合気が調整部材 を通過することにより、調整部材が冷却される。
【0012】 本願考案の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行 う以下の考案の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【考案の実施の形態】 【実施例】
図1は、本願考案にかかるガスバーナの一実施例を正面側から見た要部切欠き 断面図解図である。図2は図1に示す実施例の要部を正面側から見た断面図解図 であり、図3は図1に示す実施例の要部を側面側から見た断面図解図である。 ガスバーナ10は、たとえば金属からなる断面略L字形の曲管で形成されるバ ーナ本体12を含む。本実施例では、バーナ本体12がエルボ状管等を含む異形 管により形成される。バーナ本体12は、その一方端部に混合管14が接続され 、その他方端部にバーナキャップ16が接続される。また、バーナ本体12には 、設置脚部13が形成される。さらに、バーナ本体12の他方端部側には、バー ナ本体12の他方端部の開口部を覆うようにして、金網等からなる調整部材15 が配設される。
【0014】 この場合、バーナ本体12は、その一方端側にフランジ部18が形成され、そ の他方端側に他のフランジ部20が形成される。フランジ部18の内周面には雌 ねじ部18aが形成され、部のフランジ部20の外周面には雄ねじ部20aが形 成される。また、混合管14は、たとえば金属で円筒状に形成され、その軸方向 の一端部22の外周面に雄ねじ部22aが形成されている。さらに、バーナキャ ップ16は、その軸方向の一端側のフランジ部24の内周面に、雌ねじ部24a が形成されている。そして、バーナ本体12は、その雌ねじ部18aと混合管1 4の雄ねじ部22とが螺合され、その雄ねじ部20aとバーナキャップ16の雌 ねじ部24aとが螺合される。また、調整部材15は、バーナ本体12とバーナ キャップ16との間で挟持されて保持される。
【0015】 さらに、混合管14の軸方向の他端部には、レギュレータ26を介して、ガス 状燃料(以下、ガスという。)を噴射させるためのノズル部材28が配設される 。ノズル部28は、ガスの供給量を調整するガス供給コック30と接続される。 ガス供給コック30は、ゴムホース等のガス導入路(図示せず)を経由して、ガ スを供給するためのガス供給手段(図示せず)に接続される。
【0016】 レギュレータ26は、レギュレータ本体32を含む。レギュレータ本体32は 、ラッパ状のスカート部32aと、環状の胴部32bと、スカート部32aおよ び胴部32bを接続する二股状のスリーブ部32cとを有する。胴部32bの外 周面には、胴部32bの軸方向に摺動自在にスライドダンパ38が配置される。 また、レギュレータ本体32には、たとえば3枚の羽根が間隔を隔てて配設され た奥羽根部34が皿小ねじ等により取着される。そして、奥羽根部34の外側か ら同様の3枚の羽根からなる中羽根部35が回動自在に配置される。さらに、レ ギュレータ本体32には、中羽根部35の外側から、蓋枠部36が回動自在に配 設される。蓋枠部36は、その周方向に間隔を隔てて、たとえば3つの扇状の開 口部37を有し、奥羽根部34と蓋枠部36との間で中羽根部35を挟持するも のである。
【0017】 このレギュレータ26では、蓋枠部36および中羽根部35をその周方向に回 転させることによって、蓋枠部36の開口部37の開口度合いを調整できるため 、開口部37からの一次空気の取り入れ量を適宜調整することができる。さらに 、スライドダンパ38を胴部32bの軸方向にスライドさせることによって、ス リーブ部32cの開放部33から二次空気の取り込み量を適宜調整することもで きる。
【0018】 なお、本実施例のガスバーナ10では、ノズル部材28から噴射されるガスの 流れ方向で見て、混合管14が接続されるバーナ本体12の軸方向の一方端部側 を上流側とし、バーナキャップ16が接続されるバーナ本体12の軸方向の他方 端部側を下流側として、以下、適宜説明していく。
【0019】 本実施例のガスバーナ10では、バーナ本体12の上流側の開口部の口径D1 と混合管14の内径とは略同一の大きさを有する。バーナ本体12の一方の内壁 面40には、上流側の開口部の口径D1より曲率半径r1で上方に延びる円弧状 部R1が形成される。また、バーナ本体12の円弧状部R1と直径方向に対向す る内壁面42には、口径D1より曲率半径r2で上方に延びる円弧状部R2が形 成される。
【0020】 本実施例では、内壁面40の円弧状部R1は、特に、図3に示すように、上流 側の開口部の口径D1の起点A1から滑らかに円弧を描きながら終点A2に至る 。そして、内壁面42の円弧状部R2は、上流側の開口部の口径D1の起点B1 から滑らかに円弧を描きながら終点B2に至る。内壁面40の円弧状部R1の曲 率半径r1が内壁面42の円弧状部R2の曲率半径r2よりも大きく形成される 。本実施例では、例えば、曲率半径r1が60mmに形成され、曲率半径r2が 45mmに形成される。
【0021】 この場合、内壁面40の円弧状部R1の終点A2と内壁面42の円弧状部R2 の終点B2との間には、その垂直方向に間隔Cが配設される。この間隔Cを設け ることによって、バーナ本体12の上流側から送り込まれてきたガス状燃料と空 気との混合気は、バーナキャップ16の開口部16aから均等に火炎を吹き出さ せることができる。 仮に、この間隔Cを設けないで、つまり、円弧状部R1の終点A2と円弧状部 R2の終点B2とが垂直方向に見て同じ高さ(図2のB3参照)に位置した場合 、内壁面42の円弧状部R2が図2の点線で示すように左側に移動した位置とな るので、バーナキャップ16の開口端16aから吹き出す混合気が内壁面40側 に偏り、それに応じて、混合気の燃焼する度合いも増す。そのため、バーナキャ ップ16の開口部16aから吹き出す火炎が不均一なものとなり、不都合が生じ る。
【0022】 また、本実施例のバーナ本体12では、内壁面40の円弧状部R1の終点A2 から所定の角度で内側に傾斜する勾配部44が配設される。勾配部44は、円弧 状部R1の終点A2を始点とした位置から終点A3にかけて形成される。 さらに、内壁面40および内壁面42は、それぞれ、勾配部44の終点A3お よび円弧状部R2の終点B2から鉛直方向に真っ直ぐ上に延びる環状面46が形 成される。本実施例では、環状面46の口径を、つまり、フランジ部20の口径 をD2とし、勾配部44の始点周縁部の口径をD3としたとき、D1<D2<D 3を満足するものである。したがって、バーナ本体12の内壁周面近傍には、特 に、図3で示すような、断面略三角形環状の空間部Eが設けられる。
【0023】 さらに、バーナ本体12には、フランジ部20の開口部を覆うようにして、金 網等からなるアーチ状の調整部材15が取着される。調整部材15は、その環状 脚部17がバーナ本体12の雄ねじ部20aとバーナキャップ16の雌ねじ部2 4aとの間に挟み込まれ、且つ、その雄ねじ部20aとバーナキャップ16の雌 ねじ部24aとが螺合されることによって、バーナ本体12の他方端部の開口部 を覆うように配設される。 なお、本実施例では、例えば線径が0.6mmφ、開孔面積比が39.5%の 16メッシュの金網で調整部材15が形成されている。
【0024】 バーナキャップ16は、図2,図3等に示すように、フランジ部24と、フラ ンジ部24に連接され、口径D4を有するリング状部50とを含む。バーナキャ ップ16のフランジ部24の口径(開口部16aの口径)D4は、バーナ本体1 2のフランジ部20の口径D2よりも小さく形成される。フランジ部24の内周 面は、雌ねじ部24aとテーパ部48とを有する。テーパ部48は、雌ねじ部2 4aの端部からリング状部50の軸方向の端部にかけて、バーナキャップ16の 内側(軸中心線側)に傾斜するように形成される。この場合、テーパ部48は、 バーナキャップ16の軸方向の上流側から下流側にかけて幅狭になるように形成 される。
【0025】 本実施例のガスバーナ10では、調整部材15の周縁部とバーナキャップ16 の内周面のテーパ部48との間に、断面略三角形環状の空間部Fが設けられるよ うに、調整部材15がバーナ本体12に取着される。さらに、バーナキャップ1 6の開口部16aの端縁部Xと調整部材15の頂端部Yとの間に、その垂直方向 に間隔Gが配設される。本実施例では、この間隔Gがたとえば5mm〜15mm 程度に形成される。
【0026】 次に、本願考案にかかる本実施例のガスバーナ10の作動状態および作用・効 果について、図1,図2,図3等を参照しながら説明する。 先ず、ガス供給手段(図示せず)から供給されるガスがゴムホース等のガス導 入路(図示せず)およびホースエンド31を経由して、ガス供給コック30に移 送される。そして、ガス供給コック30でガスの供給量が調整され、ノズル部材 28に導入される。さらに、ノズル部材28に導入されたガスは、ノズル孔28 aから下流側へと噴射される。
【0027】 ノズル孔28aから噴出されたガスは、レギュレータ26から取り入れた一次 空気および二次空気と共に混合管14に送り込まれる。この場合、ノズル孔28 aからガスが噴射されるときの運動エネルギーによって、レギュレータ26から 一次空気および二次空気が吸引される。 そして、レギュレータ26から吸引された空気(一次空気および二次空気)は 、混合管14内でガスと混合され、その混合気が下流側のバーナ本体12へと送 り込まれる。バーナ本体12に送り込まれた混合気は、調整部材15を経由して 、バーナキャップ16の開口部16aから噴出される。そして、バーナキャップ 16から噴出される混合気に点火(着火)すれば、バーナキャップ16の開口部 16aから火炎が噴出される。
【0028】 本実施例のカズバーナ10では、混合管14から流入してきた混合気がバーナ 本体12の内壁面40の円弧状部R1に当たりバーナ本体12内を上方に向かう 。この場合、図2および図3等に示すように、バーナ本体12は、D1<D3を 満足し、D1からD3に向かって滑らかに拡大する構造を有するため、混合気の 流れがスムーズとなる。また、バーナ本体12は、特に、たとえば図2に示すよ うに、バーナ本体12の内壁面40の円弧状部R1の終点A2と内壁面42の円 弧状部R2の終点B2との間に垂直方向に間隔Cを有するので、バーナキャップ 16の開口部16aから均等に混合気が吹き出す。すなわち、点火すればバーナ キャップ16の開口部16aから均等な火炎が噴射される。
【0029】 また、本実施例のカズバーナ10のバーナ本体12は、D1<D2<D3を満 足するので、バーナ本体12の内壁周面近傍に空間部Eを構成する。このとき、 ガスの直進性により、混合気がバーナ本体12内を上方にフランジ部20の内径 D2いっぱいに直進するので、上方に直進して吹き上げる力(運動エネルギー) によって空間部Eが減圧される。空間部Eの減圧によって、混合管14の上流側 、つまり、レギュレータ26からより多くの空気(一次空気および二次空気)を 吸引することができると共に、フランジ部20内での混合気の流速も増大するも のとなる。
【0030】 したがって、本実施例のカズバーナ10では、ノズル部材28から噴射される ガスにより多くの空気を供給することが可能となり、バーナキャップ16から噴 射される火炎により、高カロリーの熱量が得られる。そして、流速の増大した混 合気が調整部材15を通過していくため、バーナキャップ16の開口部16aか ら火炎を噴射させた場合、混合気により調整部材15を冷却し、調整部材15自 体が加熱されることを防止することができる。
【0031】 さらに、本実施例のカズバーナ10では、D4<D2を満足し、バーナキャッ プ16と調整部材15の周側面との間に空間部Fを有するので、上述したように 、流速の増大した混合気が調整部材15を通過していくとき、空間部Fが減圧さ れる。そのため、バーナキャップ16から噴射される火炎の内炎と外炎が上方に 吹き飛ぶのを下方に引っ張って、バーナキャップ16の開口部16aの先端部で 火炎を安定して燃焼させることができる。この場合、火炎は、バーナキャップ1 6の先端よりたとえば5mm〜15mm程度の位置で安定して燃焼する。
【0032】 さらに、本実施例のカズバーナ10では、バーナキャップ16の先端部Xと調 整部材の頂端部Yとの間に間隔Gを配設することにより、混合気の燃焼を調整部 材15の頂端部Yで発生させず、バーナキャップ16の先端部Xで発生させるこ とができる。そのため、混合気の燃焼時における調整部材15の加熱が防止され る。したがって、調整部材15の劣化も防止され、寿命も長持ちする。なお、間 隔Gを設けていない場合、混合気の燃焼が調整部材15の頂端部Yで発生し、調 整部材15を形成する金網が高温となるため劣化する。そのため、調整部材15 の寿命も短いものとなる。
【0033】 また、ガス供給コック30を徐々に閉めていき、バーナキャップ16から噴射 される火炎を小さくしてとろ火にしたとき、調整部材15は、その表面で混合気 を分散させ、調整部材15表面上で混合気を燃焼させる機能を有する。そのため 、バーナキャップ16の開口部16aから赤火が出ることを防止して、すすの発 生を減少させることができる。したがって、赤火のすすによる例えば鍋底等が黒 くなることが防止される。なお、この調整部材15が配設されていない場合には 、火炎が逆火してノズル部材の先端で燃焼してしまう。
【0034】 本実施例のカズバーナ10では、図5,図6および図7,図8に示す従来例と 比べて、バーナ本体12の中心線(軸線)上に、言い換えると、バーナキャップ 16の開口部16aから吹き出す混合気の流れを妨害しない構造となっているの で、火炎の内炎は円筒状になって燃焼し、内炎の中心部は低圧状態となる。この 低圧状態によって、ガスバーナ10は、レギュレータ26からさらにより多くの 空気(一次空気および二次空気)を吸引して取り入れることができる。したがっ て、本実施例のガスバーナ10は、従来例のガスバーナ1,4に比べて、高カロ リーの熱量が得られる。
【0035】 しかも、本実施例のカズバーナ10では、バーナキャップ16の開口部16a からの混合気の流れがスムーズであるため、上述したように、火炎が円筒状に高 く立ち上がる。したがって、このガスバーナ10でたとえば図4に示すように鍋 等の調理器具100を加熱した場合、調理器具100の底部を這って調理器具1 00の側部から上部にかけて強い火炎を吹き上げることができ、高カロリーの熱 量で調理することができる。この場合、送風機およびコンプレッサ等を使用する 従来のガスバーナのように高価になることがなく、また、ガスの元圧を高くして 使用する従来のガスバーナのように危険が伴うこともない。さらに、バーナ本体 12自体が高温に加熱されることが防止できるため、バーナ本体12自体の寿命 も長くすることができる。
【0036】 さらに、本実施例のカズバーナ10では、バーナ本体12に取着されるバーナ キャップ16の開口部16aの口径も従来のガスバーナに比べて小さく設定する ことができるため、たとえば図4に示す調理器具100の下に、バーナキャップ 16を取着したバーナ本体12を複数個配置すれば、送風機およびコンプレッサ 等を使用する従来のガスバーナよりも全体の熱量が高カロリーのガスバーナとな る。
【0037】 次に、本実施例に示すガスバーナ10と、図5,図6および図7,図8に示す 従来のガスバーナ1,4とを同時に点火して所定時間燃焼させ、燃焼後5秒以内 にバーナキャップ16の先端部X,調整部材15表面(頂端部Y)およびバーナ キャップ3,6の先端部の温度を測定して比較した実験結果を以下の〔表1〕に 示す。なお、本実験では、財団法人日本ガス検査協会にて温度測定を行った。
【0038】
【表1】
【0039】 表1に示した測定結果から明らかなように、本実施例のガスバーナ10は、従 来例に示すガスバーナ1,4と比べて、燃焼したすぐ後でも、バーナキャップ1 6表面の温度が低くなっていることが判明した。特に、本実施例のガスバーナ1 0では、バーナ本体12から噴射される混合気の流速が増大して、調整部材15 を冷却する作用を有するので、調整部材15の表面温度は、常温となっている。 これらのことは、本実施例のガスバーナ10が上述してきた構造および作用・効 果を具備していることに起因するものである。
【0040】
【考案の効果】
本願考案によれば、安全で且つコストをかけずに、より多くの空気を取り入れ てより高カロリーの熱量を発生させることができ、しかも、バーナ自体の寿命も 長持ちさせることができるガスバーナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案にかかるガスバーナの一実施例を正面
側から見た要部切欠き断面図解図である。
【図2】図1に示す実施例の要部を正面側から見た断面
図解図である。
【図3】図1に示す実施例の要部を側面側から見た断面
図解図である。
【図4】図1,図2および図3に示すガスバーナの使用
状態の一例を正面側から見た一部切欠き断面図解図であ
る。
【図5】本願考案の背景となるガスバーナの従来例を示
す要部断面図解図である。
【図6】図5に示す従来のガスバーナのバーナキャップ
を示す斜視図である。
【図7】本願考案の背景となるガスバーナの他の従来例
を示す要部断面図解図である。
【図8】図7に示す従来のガスバーナのバーナキャップ
を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ガスバーナ 12 バーナ本体 14 混合管 15 調整部材 15a アーチ状部 16 バーナキャップ 16a バーナキャップの開口部 17 環状脚部 20 バーナ本体のフランジ部 20a 雄ねじ部 24 バーナキャップのフランジ部 24a 雌ねじ部 26 レギュレータ 28 ノズル部材 28a ノズル孔 30 ガス供給コック 31 エンドホース 32 レギュレータ本体 32a スカート部 32b 胴部 32c スリーブ部 33 スリーブ部の開放部 34 奥羽根部 35 中羽根部 36 蓋枠部 37 蓋枠部の開口部 38 スライドダンパ 40,42 バーナ本体の内壁面 44 勾配部 46 環状面 48 テーパ部 50 リング状部 100 調理器具 R1,R2 円弧状部 r1,r2 曲率半径 A1,B1 起点 A2,B2 終点 C,G 間隔 D1,D2,D3,D4 口径 E,F 空間部 X バーナキャップの先端部 Y 調整部材の頂端部

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その軸方向の一端側に混合管が接続可能
    に形成され、且つ、その軸方向の他端側にバーナキャッ
    プが接続可能に形成される曲管状のバーナ本体、および
    前記バーナ本体の軸方向の他端側で、前記バーナ本体の
    開口部を覆うように、前記バーナ本体と前記バーナキャ
    ップとの間に配設され、火炎の逆火を防止する網状の調
    整部材を含み、 前記バーナ本体の内壁面は、前記バーナ本体の軸方向の
    一端側から他端側にかけて、所定の曲率半径でもって拡
    大する円弧状部を有し、前記円弧状部に連接され、前記
    バーナ本体の軸方向の一端側の開口部の口径よりも大き
    い口径の開口部が前記バーナ本体の軸方向の他端側に設
    けられたことを特徴とする、ガスバーナ。
  2. 【請求項2】 前記円弧状部は、 前記バーナ本体の軸方向の一端側の起点A1から曲率半
    径r1で前記バーナ本体の軸方向の他端側の終点A2に
    至る円弧状部R1、および前記円弧状部R1と対向する
    ように配設され、前記バーナ本体の軸方向の一端側の他
    の起点B1から曲率半径r2で前記バーナ本体の軸方向
    の他端側の他の終点B2に至る円弧状部R2を含み、 前記曲率半径r1は前記曲率半径r2よりも大きく形成
    され、前記円弧状部R1の終点A2と前記円弧状部R2
    の終点B2との間には、垂直方向に間隔Cが設けられた
    ことを特徴とする、請求項1に記載のガスバーナ。
  3. 【請求項3】 前記バーナ本体は、 前記バーナ本体の軸方向の他端側の内壁面に配設され、
    前記円弧状部R1の終点A2から内側に傾斜する勾配
    部、および前記勾配部の終点A3および前記円弧状部R
    2の終点B2から前記バーナ本体の軸方向の他端にかけ
    て垂直方向に延び設けられる環状面をさらに含み、 前記バーナ本体の軸方向の一端側の口径をD1、前記環
    状面の口径をD2、前記勾配部の始点となる前記円弧状
    部R1の終点A2周縁部の口径をD3とすると、D1<
    D2<D3を満足することを特徴とする、請求項2に記
    載のガスバーナ。
  4. 【請求項4】 前記バーナキャップは、その内壁面にテ
    ーパ部を有するフランジ部と、前記フランジ部に連接さ
    れるリング状部とを含み、 前記テーパ部は、前記バーナキャップの軸方向の一端側
    から他端側にかけて幅狭となるように形成され、前記テ
    ーパ部周面と前記調整部材との間に間隔が設けられたこ
    とを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載のガスバーナ。
  5. 【請求項5】 前記バーナキャップの開口部端縁と前記
    調整部材の頂端部との間には、その垂直方向に間隔が設
    けられたことを特徴とする、請求項4に記載のガスバー
    ナ。
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