JP3650540B2 - 光学成形品の射出圧縮成形方法 - Google Patents

光学成形品の射出圧縮成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は射出成形方法において光学成形品を得る場合に適用する。更に詳しくはポリカーボネート樹脂製の眼鏡レンズ等の熱可塑性樹脂製レンズを射出圧縮成形方法で製造する方法において、面精度に優れ光学特性のよい射出圧縮成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年プラスチックレンズの需要が大きく進展している。プラスチックレンズには注型熱硬化型のアリル樹脂や射出成形法によって製造されるポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂等の透明熱可塑性樹脂レンズに大別される。
【0003】
特に最近は射出成形方法によって製造することができ、高屈折率で、軽くて、紫外線吸収性能が良く、耐衝撃性のある安全性の高い眼鏡レンズとしてポリカーボネート樹脂レンズが注目され数多く使用されるようになってきた。
【0004】
射出成形方法によって眼鏡レンズを製造する方法は数多く提案されている。公知の方法によれば射出成形方法によってセミフィニッシュレンズを成形し、その後切削研磨によって目的の光学的な形状に仕上げる方法、さらには単一の射出成形方法でフィニッシュレンズとして光学的な形状を有するレンズを得る方法がある。特に後者の場合はレンズ形状による基本的な問題として凹レンズを射出成形する場合、キャビティ内においてはレンズの外周部に相当する部分が厚いのでゲートから流入した溶融樹脂の流れは外周部が早く、中心部は薄いので遅く流れる。
【0005】
射出成形でフィニッシュレンズを成形した場合、冷却固化による樹脂の収縮により光学歪(ヒケ)や面精度の低下を引き起こしやすい。この現象は肉厚差の大きな成形品で収縮差が大きいレンズほど顕著である。冷却固化による収縮差を解消する方法として代表的な方法は、特公平6−71755号公報に記載された様な予め収縮量に相当する樹脂量を充填しておいて多段圧縮方法する方法がある。しかし、このような方法では面精度が十分でなく光学成形品のバラツキが起き易い。ここで述べている面精度とは、面の曲率および平面度等が設計されている規格範囲内に収まるがどうかのことを意味する。
【0006】
これらの公知の射出圧縮成型法では、以下に述べる2つの欠点がある。1つめは、射出時キャビティーに樹脂を充満させ十分に射出樹脂圧をかけないため、光学成形品の面精度および光学歪に重大な影響を及ぼす。即ち光学成形品表面層の形成する射出完了時に、十分な射出樹脂圧がかからない。そのため光学歪や面不良を引き起こす。かかる光学歪は、肉眼で容易に確認でき光学歪、レンズ表面に写る蛍光灯の反写像で確認できる光学歪、偏光板により薄くリング状に確認される光学歪等がある。偏光板による観察が最もこの様な不良現象を発見しやすい。
【0007】
これらはレンズとして使用するにあたり致命的な欠陥である。これらの不良現象は、プラスレンズ(凸レンズ)ではレンズの中央部、マイナスレンズ(凹レンズ)ではレンズ周辺部に発生しやすい。この原因は、ともにレンズの表面層が形成される射出完了時にキャビティー内に十分な樹脂圧力がかけられないことによって主として発生する。
【0008】
2つめは、射出成型機の射出工程における樹脂の充填状態は、射出工程でのバラツキや計量工程でのバラツキを含み、圧縮前のキャビティー内における樹脂の状態が成形ショット毎に大きく異なることが多い。そのため、光学成形品の品質管理上から許容できる範囲を超えるバラツキを発生することが多い。これまでの射出圧縮成形では、このバラツキの影響を大きく受ける。
【0009】
以下図1によって従来の射出圧縮成形法でフィニッシュレンズを成形する1方法を簡単に説明する。
固定側鏡面1と可動側鏡面2が相対することによってできるキャビティ3を所定の形状よりも圧縮量に等しい幅を余分に開けて設置する。可動側鏡面は台座8によってエジェクタープレート7に取り付けられている。圧縮量調整ロッド4もまたエジェクタープレートに取り付けられており、固定側ダイセット5との間に、圧縮量と等しい幅の空間6が設けられている。
【0010】
圧縮行程において圧縮プレート9が成形機プラテンに設置された圧縮シリンダーより圧縮力10を受けることによりエジェクタープレートが前進し、台座、可動側鏡面、および圧縮量調整ロッドが前進する。
【0011】
圧縮量調整ロッドが予め圧縮量と等しい空間分を移動し、ダイセットと接触して圧縮力に対する反力11を発生し、これらの可動する部品類の前進が停止しキャビティが所定の厚みまで圧縮されるすなわちこの方法のポイントは機械的前進限度によってキャビティ厚みを決定することである。
【0012】
しかしながらこの方法には以下の欠点がある。
1)圧縮力10に対しその反力11が発生するためキャビティに十分な圧縮圧が作用しない。また保圧、冷却工程ではキャビティに掛かる圧縮圧を制御できない。このために薄肉部と厚肉部で曲率半径が微妙に変化し面精度が十分でなかった。
【0013】
2)エジェクタープレートには圧縮力と反力によって数十〜数百トンの加重が掛かり撓みを生じる。この撓みによって可動側鏡面が振動し製品の薄い部分の面精度を悪化させる。
【0014】
3)エジェクタープレート、圧縮量調整ロッド、および圧縮量調整ロッドが接触する固定側ダイセットの部分には大きな応力が掛かるので十分な曲げ強度、座屈強度を有さなければならない。特に圧縮量調整ロッドと概ロッドが接触する固定側ダイセットの部分は塑性変形しやすく十分な接触面積と強度を持つ素材が必要である。このため金型構造が複雑化し、金型自体が大型化する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的の1つは、本発明は高精度の優れた光学成形品の成形方法を提供するものである。また、第2の目的は、本発明の成形方法を用いることで、良好な品質のレンズ成形品を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の如き従来法の欠点を解決する方法について鋭意研究した結果、
熱可塑性樹脂からなる光学成形品を射出圧縮成形する方法において、
(1)目的とする光学成形品の容積よりもキャビティの容積を拡大させ、
(2)そのキャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出シリンダーを通じて射出させ、
(3)次いで拡大されたキャビティを成形品の規定の厚み、またはその厚みより200μm小さい厚みまで圧縮させ、
(4)射出シリンダーにおける樹脂圧とキャビティにおける圧縮圧とを、最終的に成形品の規定の厚みとなるように、成形品の規定の厚みよりも変動幅が100μmを越えない範囲で調整するか変動させ、
(5)溶融熱可塑性樹脂がキャビティ内で目的とする成形品が形成するまで保持し、次いで、
(6)得られた成形品をキャビティから取り出す、
ことを特徴とする光学成形品の射出圧縮成形方法、
によってキャビティーに十分な圧縮圧が掛かり、また保圧、冷却工程においても圧縮圧力が制御できるので非常に面精度の良い光学成形品を得られることを見いだし本発明を完成させた。
【0017】
ここで述べる光学成形品とは、光の屈折および反射を利用して物体の像をつくり、光線束を発散させたり、或いは収束させたりする光学系およびレーザー光線の位相差による干渉現象や発散を利用した光学成形品をさす。その具体的例を示すと、例えばプラスチック製の眼鏡レンズやプロジェクターレンズ等があげられる。特に、ポリカーボネート樹脂製の眼鏡レンズの成形に本発明は好適である。
【0018】
以下本発明の成形方法をさらに詳細に説明する。
本発明に用いる射出成形機は特に制限を受けないが、光学成形品の射出成形の基本として必要な型締め力を有し射出、圧縮、保圧等は数段階で高精度に制御可能な機構を有していることが望ましい。スクリュー機構は逆流防止機構付きのものであれば特に形状は問わない。この成形機にはインラインスクリュー、プランジャー式等のどの様な射出成形機でもよい。
【0019】
本発明に用いる金型は圧縮成形に対応する物であればよく、プラテンの開閉を利用した型締め圧縮法、成形機プラテンの圧縮シリンダー、ボールネジ等を利用したコア圧縮法のどちらでも利用可能である。
【0020】
型締め圧縮法とは、固定側可動側それぞれの金型パーティング面を所定の間隔だけ開いた状態にし、樹脂を射出し、その後型締め力によりパーティング面を接触させ圧縮する手法をさす。コア圧縮法とは、射出前の型締めでは金型のそれぞれのパーティング面を接触させ、所定の型締め力をかけて樹脂を射出する。射出後圧縮工程では、成型機、金型等に設置され圧縮機構により鏡面をキャビティーの容積が縮小される方向に前進させ圧縮させる。ここでいう圧縮機構とは、油圧シリンダー、ボールネジ等をさす。
【0021】
本発明に使用する熱可塑性樹脂はポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、変性ポリオレフィン樹脂等の透明樹脂が使用できる。中でも光学樹脂レンズ素材としてはポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
【0022】
本発明に用いることができるポリカーボネート樹脂は界面重合法又はエステル交換法によって得られる粘度平均分子量17、000〜40、000迄のもので更に好ましくは20、000〜30、000のものが良い。眼鏡レンズは精密成形であり、金型の鏡面を正確に転写して規定の曲率、度数を付与することが重要であり、溶融流動性のよい低粘度の樹脂が望ましいが、あまりに低粘度過ぎるとポリカーボネート樹脂の特徴である衝撃強度が保持できない。なお、ここで言う粘度平均分子量(M)は、オストワルド粘度計を用いて、塩化メチレンを溶媒として20℃で測定した溶液の極限粘度[η]を求め、下記Schnellの粘度式
[η]=1.23×10-40.83
から求められる。
【0023】
ポリカーボネート樹脂を製造するためのビスフェノール類にはビスフェノールAが特に好ましいがその他公知のフェノール類から重合されたポリカーボネート樹脂でも制限はない。
【0024】
本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体を反応させて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂である。ここで用いる二価フェノールの具体例としては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;1,1−ビス(ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル等のジヒドロキシアリールエーテル類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類等があげられる。これら二価フェノールは単独で用いても、二種以上併用してもよい。
【0025】
前記二価フェノールのうち、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を主たる二価フェノール成分とするのが好ましく、特に全二価フェノール成分中、70モル%以上、特に80モル%以上がビスフェノールAであるものが好ましい。最も好ましいのは、二価フェノール成分が実質的にビスフェノールAである芳香族ポリカーボネート樹脂である。
【0026】
ポリカーボネート樹脂を製造する界面重合法およびエステル交換法について簡単に説明する。カーボネート前駆体としてホスゲンを用いる界面重合法では、通常酸結合剤および有機溶媒の存在下に二価フェノール成分とホスゲンとの反応を行う。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミンや第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることができ、分子量調節剤として例えばフェノールやp−tert−ブチルフェノールのようなアルキル置換フェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間、反応中のpHは10以上に保つのが好ましい。
【0027】
カーボネート前駆体として炭酸ジエステルを用いるエステル交換法(溶融法)は、不活性ガスの存在下に所定割合の二価フェノール成分と炭酸ジエステルとを加熱しながら攪拌し、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法である。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点等により異なるが、通常120〜330℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応させる。また反応を促進するために通常のエステル交換反応触媒を用いることができる。このエステル交換反応に用いる炭酸ジエステルとしては例えばジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート等があげられ、特にジフェニルカーボネートが好ましい。
【0028】
本発明のポリカーボネート樹脂には離型剤を配合することができ、こうすることは好ましい結果を与える。離型剤としては飽和脂肪酸エステルが一般的であり、例えばステアリン酸モノグリセライド等のモノグリセライド類、ステアリン酸ステアレート等の低級脂肪酸エステル類、セバシン酸ベヘネート等の高級脂肪酸エステル類、ペンタエリスリトールテトラステアレート等のエリスリトールエステル類が使用される。離型剤はポリカーボネート樹脂100重量部当り0.03〜1重量部用いられる。また、必要に応じて亜燐酸エステル系の熱安定剤をポリカーボネート樹脂100重量部当り0.001〜0.1重量部配合してもよい。亜燐酸エステル系の熱安定剤としてはトリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス−(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、トリス(エチルフェニル)ホスファイト、トリス(ブチルフェニル)ホスファイトおよびトリス(ヒドロキシフェニル)ホスファイト等が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトおよびテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが特に好ましい。
【0029】
耐候性の向上および有害な紫外線をカットする目的で、本発明のポリカーボネート樹脂には更に紫外線吸収剤を配合することができる。かかる紫外線吸収剤としては、例えば2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンに代表されるベンゾフェノン系紫外線吸収剤;例えば2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールおよび2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールに代表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が例示され、これらは単独で用いても、二種以上併用してもよい。これら紫外線吸収剤のうち、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。
【0030】
また、本発明のポリカーボネート樹脂には更にポリカーボネート樹脂や紫外線吸収剤に基づくレンズの黄色味を打ち消すためにブルーイング剤を配合することができる。ブルーイング剤としてはポリカーボネート樹脂に使用されるものであれば、特に支障なく使用することができる。一般的にはアンスラキノン系染料が入手容易であり好ましい。
【0031】
次に本発明の圧縮成形法につて、従来技術を対比しながら図1〜図5を用いて具体的に説明する。
従来の技術は図1に示したように光学成形品が所定の厚みに達した場合、圧縮量調整ロッド4とダイセット5が接触することによりダイセットよりの反力11が発せする。そのため圧縮力10が充分にキャビティー3にかからず、また圧縮力10を増減させ制御しても圧縮力10の増減が反力11として吸収されるので成形中のキャビティー3の圧力として反映されない。そのため、ゲートより遠い部分や厚肉部で圧力が充分にかからず面変形を起こす。
【0032】
本発明の射出圧縮成形法の概念を図2に示す。本発明では圧縮力10への反力を金型構造部品から発生させるのでなく、射出シリンダーよりの樹脂圧13によって発生させる。そのため、圧縮圧10が充分にキャビティーに伝わり、また圧縮圧10を増減させ制御すると圧縮圧10が直接キャビティーの圧力として反映される。圧縮工程では、樹脂圧13を圧縮圧10より低く設定し、キャビティーの圧縮をおこなう。その後、キャビティーの代表厚みが光学成形品の所定の厚みに達した後、樹脂圧と圧縮圧を調整もしくは変動させキャビティーの代表厚みを、最終的には光学成形品の所定の厚みの規格内に制御する。従来の技術ではできなかった保圧工程中の圧縮圧10によるキャビティー3内の圧力コントロールが本発明では可能であり十分な圧縮圧力を確保することができる。
【0033】
ここで述べる圧縮工程とは、拡大されたキャビティーの代表厚みが所定の厚みまでもしくはその厚みより更に200μm小さい厚みまで、好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは20〜180μm少ない厚みまで圧縮されるまでの工程を指す。ここで述べる保圧工程とは、圧縮工程完了してから射出成型機が計量にはいるまでの工程を指す。
【0034】
また圧縮工程および保圧工程において従来の技術では光学成形品の種類、大きさ、1ショットあたりの取り数によるが数十〜数百トンに及ぶ圧縮力を圧縮量調整ロッドで支えなければならない。そのため圧縮量調整ロッド4は充分な座屈強度を持たなければならない。また、圧縮量調整ロッド4とダイセット5の接触する部分は、充分な塑性変形に対する強度が必要である。エジェクタープレートは十分な曲げ応力に対する強度が必要となる。そのため、金型部品が大きくなり、また強度の強い高価な素材が必要となる。そのため、金型が大きくなり、金型が高価になる。金型が大きくなるに伴い、大型の成型機が必要となり更にコストがかかる。本発明の成形方法では、圧縮力10に対する反力を樹脂圧13により発生するため、可動側鏡面2、台座8、エジェクタープレレート7、圧縮プレート9の圧縮応力に耐えるだけの強度を考慮すればよい。そのため、過大な強度を必要とせず、金型を小型化できる。また、金型の強度計算も容易である。
【0035】
本発明の成形方法において従来技術と根本的に異なる点は圧縮量調整ロッドの空間を従来法では圧縮量と等しくしていたが本発明の成形方法では圧縮量よりは余分にセットする。これによって所定量圧縮しても調整ロッドと固定側ダイセットが接触しない状態で樹脂圧力13をかけて圧縮圧力10とバランスをとり圧縮量を制御し、光学成形品の代表厚みを制御する。
【0036】
ここで述べる規定の厚さとは、光学成形品の品質管理上代表される厚みの規格範囲内にある厚みのことを指す。例えばレンズ中心部の厚み、ミラー面における平均厚み等である。
【0037】
ここで述べる圧縮量とは、圧縮前のキャビティーの代表厚みと圧縮中もしくは圧縮後のキャビティーの代表厚みの差を指す。
【0038】
ここで述べる圧縮圧とは、成型機もしくは金型の圧縮機構より発生する最大圧縮力に最大値を1とした設定値を乗じ、その値を圧縮時に可動する部分でなおかつ樹脂と接触する部分のプラテン方向への投影面積で除した値である。最大圧縮力は成型機および金型の圧縮機構の設計により決定される。圧縮時に可動する部分でなおかつ樹脂と接触する部分の投影面積は、例えばコア圧縮法の場合光学成形品のプラテン方向への投影面積、型締め圧縮法では前記面積にランナーのプラテン方向への投影面積を加算した値となる。
【0039】
ここで述べる樹脂圧とは、射出シリンダーの油圧を油圧射出シリンダー径とスクリュー径の二乗の比より換算した樹脂圧もしくは圧力センサーにより測定された樹脂圧を指す。この値は、成型機の設計により異なる。
【0040】
ここで述べている樹脂圧と圧縮圧をバランスさせるとは、(3)圧縮工程の後(4)保圧工程において、キャビティーの代表厚みが所定の厚みの規格内に収まるよう樹脂圧と圧縮圧を調整(または変動)することを指す。具体的には、実施例の場合樹脂圧63.3MPaに対し圧縮圧64.1MPaとした。圧縮圧が樹脂圧に比べて0.8MPa大きくなっている。これは、金型、成型機での抵抗、および成型機での油圧測定の精度やそのほかの誤差に原因がある。樹脂圧と圧縮圧を同じにする必要はなく、キャビティーの代表厚み(光学成形品の代表厚み)を所定の厚みの規格内になるようにすればよい。また、このバランスさせるときの樹脂圧および圧縮圧は金型設計、光学成形品の形状大きさ、成型機の種類、樹脂の種類により異なる。
【0041】
具体的に図2を用いて詳細に説明する。図2の構造は圧縮量を調整するため、エジェクタープレートに圧縮量測定用のマグネットスケール12が取り付けられている他は基本的に図1と同一の構造である。
【0042】
マグネットスケールはエジェクタープレートの移動量を測定するように設置されているが圧縮シリンダー等に設置してもい。またマグネットスケールの他にもロータリーエンコーダー、リニアスケール、マイクロメーター、ダイヤルゲージ、レーザー変位計、赤外線変位計、リミットスイッチ等によって測定してもよく、要は可動側金型鏡面の移動量(圧縮量)を何らかの手段で検出するものであればよい。
【0043】
まず、得ようとする光学部品の容積よりキャビティーを拡大する。キャビティーを拡大する場合は、光学部品容積に対して、射出時の拡大されたキャビティ容積のパーセントは光学部品の面精度(面の変形等)、光学特性(焦点距離、収差等)、成形の容易さより下記式で計算された容積率110〜500%の範囲が好ましい。より好ましくは120〜400%の範囲であり、特に好ましくは150〜350%の範囲である。500%を越えると排出する樹脂量が多いので必要とする圧縮圧力が高くなったり、溶融樹脂の耐熱性が悪化したり、成形不良を誘発することがある。この圧縮によって起こる圧縮量とは圧縮前の光学部品と圧縮後の光学部の品代表厚みの差を指す。
拡大容積率(%)=100×(拡大されたキャビティ量/圧縮後のキャビティ量)
ここで、拡大されたキャビティ量および圧縮後のキャビティ量の単位はmlで表わす。
【0044】
前記拡大容積率の好ましい範囲は、凹レンズを成形する場合、前記肉厚の比によって左右される。例えば、拡大容積率は、肉厚比が小さい場合(例えば300%以下の場合)は110〜200%の範囲が望ましく、一方肉厚比がそれより大きい場合は200〜500%の範囲が有利である。
【0045】
本発明の成形方法において、ウエルドラインや光学歪、面不良の発生しないか又は許容できる限度までキャビティを拡大させることは大事である。圧縮前に一旦発生したウエルドラインや光学歪、面不良はいかなる手段を用いても完全解消することは困難である。
【0046】
射出工程で樹脂をキャビティー内に射出した後、圧縮工程に移る。
図3に示すように、圧縮行程19では圧縮圧21より樹脂圧20を小さく設定することによって所定の厚みまで圧縮する。この圧縮工程の時間および樹脂圧、圧縮圧によりキャビティーの代表厚み(光学成形品の代表厚み)を所定の厚みまで圧縮する。圧縮工程の時間は充填樹脂の種類および成形条件にもよるが5秒以内が好ましい。この時間が5秒以上経過すると溶融樹脂が冷却され粘度上昇によって非常に高い圧縮圧が必要となる。この高い圧縮圧により、光学成形品の薄肉部に歪みが残ることがある。
【0047】
その後、樹脂圧22と圧縮圧23をバランスさせ、保圧工程37に移行する。この時、樹脂圧22、圧縮圧23、圧縮工程時間19の関係で可動側鏡面2が固定側鏡面1に接触することがある。例えば、圧縮工程時間19が長すぎた場合や、圧縮圧21が大きい場合がこれにあたる。鏡面同士が接触すると、鏡面が破損し鏡面が使用不可になる。この様な鏡面同志を接触する事態を回避するため、圧縮量調整用ロッドとの空間6を製品厚の0.2〜0.6mm小さめに設定することが望ましい。
【0048】
圧縮行程19においては、図4の如く規定の厚みよりも200μmの範囲内(好ましくは20〜200、より好ましくは20〜180μm)で過剰に圧縮し、樹脂圧20、圧縮工程での樹脂圧時間18、圧縮圧21、圧縮工程での圧縮圧時間17をコントロールし所定厚みまで押し戻すことが望ましい。具体的な設定の例は、圧縮圧を下げる時間17より樹脂圧を上げる時間18より遅らせることによっても可能となる。この様に押し返すことにより、成形品の薄肉部にかかる過剰な圧力が解放され、成形品全体で均一な圧力となる。圧縮量の押し返し量25が、200μm以下の範囲にあると面精度が向上し、光学歪みが低減する。200μmを超えるとレンズ度数の安定性等の成形安定性が悪くなる。
【0049】
前述の通り、本発明の成形方法では保圧工程においても圧縮圧のコントロールができる。図3、図4においては保圧工程において樹脂圧22は、冷却の進行とともにスプルー、ゲートが徐々に固化するため、キャビティー内に伝わりにくくなり、圧縮圧23が樹脂圧22に勝り圧縮量が徐々に増加24する。また、樹脂の収縮によっても圧縮量が徐々に増加24する。圧縮量が時系的に変化することはすでに固化している薄肉部と固化しつつある厚肉部で曲率半径の変化が生じる。
【0050】
図5の様に冷却の進行と共に多段階的に樹脂圧27と圧縮圧28のバランスを取り、キャビティーの代表厚みの変動量、即ち圧縮量の変動幅24(以下、キャビティーの代表厚みの変動量を圧縮量の変動幅と称す。)を100μm以下、望ましくは50μm以下に制御する。この様にすることにより、中心部から周辺部まで均一な曲率半径となる。具体的にどの様に設定するかを説明すると、キャビティーの代表厚みが所定の厚みに達した時点の圧縮量測定装置の測定値を0とする。圧縮量が増加しキャビティーの代表厚みが減少する方向に変動した場合、樹脂圧を大きくするもしくは圧縮圧を小さくするように設定する。圧縮量が減少しキャビティーの代表厚みが増加する方向に変動した場合は、樹脂圧を小さくするもしくは圧縮圧を大きくなるよう設定する。圧縮量の測定は前述のマグネットスケール等の圧縮量測定装置において行われる。設定を簡素化するために、マグネットスケール等の変位量を成形機の樹脂圧および圧縮圧の設定にループ回路を用いてフィードバックすることが好ましい。
【0051】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
なお実施例および比較例において光学成形品の評価項目および評価方法について以下に説明する。
【0052】
(1)屈折力および曲率半径
ロトレックス社製モアレ式レーザー干渉計OMS−401を使用し曲率半径の測定を評価した。屈折力は使用した金型鏡面および光学成形品(この場合レンズ)の曲率半径を下記式により、屈折率1.586で屈折力Diopterに換算し評価した。鏡面と光学成形品の屈折力の差が少ないほど良好である。
屈折力=586/(曲率半径)
ここで、曲率半径の単位はmmである。
【0053】
(2)面精度
ロトレックス社製モアレ式レーザー干渉計OMS−401を使用し面精度を評価した。この面精度の評価は以下の5段階判定をした。
5 モアレ干渉縞のずれが確認されない。
4 モアレ干渉縞のずれが干渉縞間隔の25%以下である。
3 モアレ干渉縞のずれが干渉縞間隔の50%以下である。
2 モアレ干渉縞のずれが干渉縞間隔の100%以下である。
1 モアレ干渉縞のずれが干渉縞間隔の100%以上である。
【0054】
(3)蛍光灯観察
蛍光灯観察は、図6の様にレンズを目より下方29におよそ30cmはなし、レンズの上方でおおむね目の高さで目よりおよそ15cm離れた位置にある直管状の30W蛍光灯30の反射した像を観察することにより行った。評価は以下の5段階判定をした。
5 蛍光灯の像が滑らかで均一な曲線になっている。
4 蛍光灯の像が滑らかであるが、2カ所以内で曲率半径が変化している。
3 蛍光灯の像が滑らかであるが、4カ所以内で曲率半径が変化している。
2 蛍光灯の像が2カ所以内で折れ曲がっている。
1 蛍光灯の像が2カ所以上で折れ曲がっている。
【0055】
(4)偏光板観察(光学歪およびウエルドライン)
光学歪とウエルドラインを偏光歪み計(理研計器社製PSー5)を使用してそれぞれ評価および長さを測定した。偏光歪み計による測定とは、図7のごとく蛍光灯34(30W環状蛍光灯)を光源として、磨りガラス33により拡散された光を、間隔がおよそ15cm程度の偏光面が互いにほぼ直行する2枚の偏光板31の間に光学成形品32をおき評価した。評価は以下のような基準で行った。
5 レンズ使用部分に、干渉縞がない。
4 レンズ使用部分に、0.5波長ずれた干渉縞が観察される。
3 レンズ使用部分に、1波長ずれた干渉縞が1本観察される。
2 レンズ使用部分に、1波長ずれた干渉縞が2本確認される。
1 レンズ仕様部分に、1波長ずれた干渉縞が2本以上確認される。
【0056】
ここで述べる、レンズ使用部分は本実施例の場合レンズ外径77.5mmに対し、レンズ中心より70mm範囲を指す。ウエルドライン長さ36の測定はノギス(ミツトヨ製 CS−S15M)を使用し図8のウエルドライン長さを測定した。
【0057】
(5)圧縮量
圧縮量の測定は、成形圧縮シリンダーに設置したマグネットスケール(LH−20B SONY製)にて測定した。
【0058】
[実施例1]
ビスフェノールAとホスゲンから合成された粘度平均分子量22500のポリカーボネート樹脂100重量部に紫外線吸収剤2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチル)−ベンゾトリアゾール0.3重量部、熱安定剤トリス(ノニルフェニル)ホスファイト0.03重量部および離型剤ステアリン酸モノグリセライド0.2重量部を配合し、住友重機(株)製の射出成形機(SYCAPSG220)にコア圧縮金型を用いて下記仕様の眼鏡用凹レンズの射出圧縮成形を行った。
前面曲率半径 293.00mm
後面曲率半径 −73.25mm
中心厚み 1.5 mm
コバ厚み 10.0 mm
レンズ外径 77.5 mm
後面頂点焦点距離 −166.67mm
この時の主要な成形条件は、下記の通りであった。
シリンダー温度 280℃〜300℃
金型温度 125℃
成形サイクル 240秒
【0059】
可動側レンズモールドを後退させ、射出前にキャビティをレンズ中心厚み7.6mm(拡大容積率約215%)まで拡大し、次いでキャビティに樹脂を充填したのち、樹脂圧が56.8MPaになった時、図3に示す方法によって成形した。圧縮工程では、可動側レンズモールドをレンズ中心厚1.5mmになるまで圧縮し、余剰の樹脂は射出シリンダーに返した。この時、圧縮量調整ロッドとダイセットは接触していない。このことは、圧縮ロッド先端に赤色のチョークをつけ、ダイセットに赤色のチョークが付着していないことにより確認した。余剰の樹脂がシリンダーに戻ったことは、射出ストローク測定機器の測定値が射出時と反対方向に増加することにより確認した。圧縮工程における樹脂圧は12.4MPaで掛けた時間は2.14秒、圧縮圧は102.56MPaで掛けた時間は2.14秒とした。その後保圧工程では樹脂圧を63.3MPa、圧縮圧を64.1MPaに設定しバランスを取った。圧縮量が保圧工程で165μm(圧縮量の変動幅)光学成形品が薄くなる方向に変動した。この後、冷却が完了後にポリカーボネート樹脂製のマイナス眼鏡レンズ(凹レンズ)を取り出した。得られたポリカーボネート樹脂製のマイナス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0060】
[比較例1]
実施例1の金型を用い圧縮量調整空間を1mmとして、可動側モールドを射出前に所定のレンズ中心厚1.5mmより1mm余分に開き2.5mmとした。射出工程では、ほぼキャビティー容積の100〜105%の樹脂を射出した。この場合、樹脂のシリンダーへの戻りはなかった。このことは、射出ストローク測定機器の測定値が射出時と反対方向に増加しなかったことにより確認した。その後、102.56MPaの圧縮力をかけ、圧縮量調整ロッドが固定側ダイセットと接触することにより、圧縮した。圧縮量調整ロッドがダイセットと接触したことは、圧縮ロッド先端につけた赤色のチョークがダイセットに付着していることにより確認した。
得られたポリカーボネート樹脂製のマイナス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0061】
[実施例2]
実施例1において、圧縮工程では、可動側レンズモールドをレンズ中心厚1.5mmより更に100μm余分(圧縮押し返し量)に圧縮し、余剰の樹脂は射出シリンダーに返した。この時、圧縮量調整ロッドとダイセットは接触していない。圧縮工程における樹脂圧は12.4MPaで掛けた時間は2.10秒、圧縮圧は102.56MPaで掛けた時間は2.16秒とした。その後保圧工程では樹脂圧を63.3MPa、圧縮圧を64.1MPaに設定しバランスを取った。圧縮量が保圧工程で155μm(圧縮量の変動幅)光学成形品が薄くなる方向に変動した。この後、冷却が完了後にポリカーボネート樹脂製のマイナスを取り出した。
得られたポリカーボネート樹脂製のマイナス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0062】
[実施例3]
実施例1において、圧縮工程では、可動側レンズモールドをレンズ中心厚1.5mmより更に100μm(圧縮押し返し量)余分に圧縮し、余剰の樹脂は射出シリンダーに返した。この時、圧縮量調整ロッドとダイセットは接触していない。圧縮工程における樹脂圧は12.4MPaで掛けた時間は2.10秒、圧縮圧は102.56MPaで掛けた時間は2.16秒とした。その後保圧工程では樹脂圧を63.3MPa、圧縮圧を64.1MPaに設定しバランスを取った。この後、樹脂圧を63.3MPaより2秒から90秒の間隔で段階的に徐々に68.7MPa増加させた。また、圧縮圧もバランスを取った後64.1MPaより2〜60秒間隔で段階的に徐々に42.5MPaまで減少させた。圧縮量が保圧工程で35μm(圧縮量の変動幅)変動した。冷却が完了後に凹レンズ(マイナスレンズ)成形品を取り出した。
得られたポリカーボネート樹脂製のマイナス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0063】
[実施例4]
ビスフェノールAとホスゲンから合成された粘度平均分子量22500のポリカーボネート樹脂100重量部に紫外線吸収剤2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチル)−ベンゾトリアゾール0.3重量部、熱安定剤トリス(ノニルフェニル)ホスファイト0.03重量部および離型剤ステアリン酸モノグリセライド0.2重量部を配合し、住友重機(株)製の射出成形機(SYCAPSG220)にコア圧縮金型を用いて下記仕様の眼鏡用凸レンズの射出圧縮成形を行った。
前面曲率半径 97.67mm
後面曲率半径 −146.50mm
中心厚み 3.7mm
コバ厚み 1.0mm
レンズ外径 77.5mm
後面頂点焦点距離 500.0mm
圧縮前射出樹脂圧 56.8MPa
【0064】
可動側レンズモールドを後退させ、射出前にキャビティをレンズ中心厚み5.1mm(拡大容積率約160%)まで拡大し、次いでキャビティに樹脂を充填したのち、樹脂圧が56.8MPaになった時、図3に示す方法によって成形した。圧縮工程では、可動側レンズモールドをレンズ中心厚3.7mmになるまで圧縮し、余剰の樹脂は射出シリンダーに返した。この時、圧縮量調整ロッドとダイセットは接触していない。このことは、圧縮ロッド先端に赤色のチョークをつけ、ダイセットに赤色のチョークが付着していないことにより確認した。余剰の樹脂がシリンダーに戻ったことは、射出ストローク測定機器の測定値が射出時と反対方向に増加することにより確認した。圧縮工程における樹脂圧は18.6MPaで掛けた時間は0.42秒、圧縮圧は102.56MPaで掛けた時間は0.42秒とした。その後保圧工程では樹脂圧を63.3MPa、圧縮圧を64.1MPaに設定しバランスを取った。この後、冷却が完了後にポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズ(凸レンズ)を取り出した。圧縮量が保圧工程で135μm(圧縮量の変動幅)光学成形品が薄くなる方向に変動した。得られたポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0065】
[比較例2]
実施例4の金型を用い圧縮量調整空間を1mmとして、可動側モールドを射出前に所定のレンズ中心厚3.7mmより1mm余分に開き4.7mmとした。射出工程では、ほぼキャビティー容積の100〜105%の樹脂を射出した。この場合、樹脂のシリンダーへの戻りはなかった。このことは、射出ストローク測定機器の測定値が射出時と反対方向に増加しなかったことにより確認した。その後、102.56MPaの圧縮力をかけ、圧縮量調整ロッドが固定側ダイセットと接触することにより、圧縮した。圧縮量調整ロッドがダイセットと接触したことは、圧縮ロッド先端につけた赤色のチョークがダイセットに付着していることにより確認した。
上記事項以外は、実施例4と同様な条件で同品種のポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズを圧縮成形した。得られたポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0066】
[実施例5]
実施例4において、圧縮工程では、可動側レンズモールドをレンズ中心厚3.7mmより更に100μm余分(圧縮押し返し量)に圧縮し、余剰の樹脂は射出シリンダーに返した。この時、圧縮量調整ロッドとダイセットは接触していない。圧縮工程における樹脂圧は18.6MPaで掛けた時間は0.39秒、圧縮圧は102.56MPaで掛けた時間は0.44秒とした。その後保圧工程では樹脂圧を63.3MPa、圧縮圧を64.1MPaに設定しバランスを取った。圧縮量が保圧工程で145μm(圧縮量の変動幅)光学成形品が薄くなる方向に変動した。この後、冷却が完了後にポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズを取り出した。
得られたポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0067】
[実施例6]
実施例4において、圧縮工程では、可動側レンズモールドをレンズ中心厚3.7mmより更に100μm余分(圧縮押し返し量)に圧縮し、余剰の樹脂は射出シリンダーに返した。この時、圧縮量調整ロッドとダイセットは接触していない。圧縮工程における樹脂圧は18.6MPaで掛けた時間は0.39秒、圧縮圧は102.56MPaで掛けた時間は0.44秒とした。その後保圧工程では樹脂圧を63.3MPa、圧縮圧を64.1MPaに設定しバランスを取った。この後、樹脂圧を63.3MPaより2秒から90秒の間隔で段階的に徐々に68.7MPa増加させた。また、圧縮圧もバランスを取った後64.1MPaより2〜60秒間隔で段階的に徐々に42.5MPaまで減少させた。圧縮量が保圧工程で35μm(圧縮量の変動幅)光学成形品が薄くなる方向に変動した。冷却が完了後にポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズを取り出した。
得られたポリカーボネート樹脂製のプラス眼鏡レンズの評価結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
Figure 0003650540
【0069】
【発明の効果】
上記、発明の詳細な説明および実施例、比較例等で明らかなように本発明の射出圧縮成形方法は極めて簡単な金型構造および成形方法で転写性に極めて優れた光学成形品を製造することができるので、光学成形品、特に眼鏡レンズの射出圧縮成形に好適に使用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の射出圧縮成形法の概念図。
【図2】本発明の射出圧縮成形法の概念図。
【図3】圧縮量と圧縮圧、樹脂圧の関係図。
【図4】規定の厚みよりも20〜200μm過剰に一気に圧縮し、樹脂圧と圧縮圧との調整で所定厚みまで押し戻した時の圧縮量と圧縮圧、樹脂圧の関係図。
【図5】冷却過程と共に多段階的に樹脂圧を上げ、圧縮圧を下げる調節を行った時の圧縮量と圧縮圧、樹脂圧の関係図。
【図6】蛍光灯評価時の目、試料および蛍光灯の位置関係概略図。
【図7】歪み検査機の構造および試料の位置関係概略図。
【図8】ウエルドラインの発生したレンズの模式図。
【符号の説明】
1.固定側鏡面
2.可動側鏡面
3.キャビティ
4.圧縮量調整ロッド
5.固定側ダイセット
6.圧縮量と等しい幅の空間
7.エジェクタープレート
8.台座
9.圧縮プレート
10.圧縮力
11.反力
12.マグネットスケール
13.樹脂圧力
14.圧縮量
15.圧縮圧
16.樹脂圧
17.圧縮工程での圧縮圧の時間
18.圧縮工程での樹脂圧の時間
19.圧縮工程の時間
20.圧縮工程での樹脂圧
21.圧縮工程での圧縮圧
22.保圧工程での樹脂圧
23.保圧工程での圧縮圧
24.所定の厚さに圧縮した後の圧縮量の変動幅
25.圧縮押し返し量
26.押し返し工程
27.樹脂圧多段制御部
28.射出圧多段制御部
29.蛍光灯評価での目と試料の位置関係
30.蛍光灯
31.互いに偏光面が直交した偏光板
32.試料(光学成形品)
33.磨りガラス
34.蛍光灯
35.試料(マイナスレンズ)
36.ウエルドライン長さ
37.保圧工程の時間

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂からなる光学成形品を射出圧縮成形する方法において、
    (1)目的とする光学成形品の容積よりもキャビティの容積を拡大させ、
    (2)そのキャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出シリンダーを通じて射出させ、
    (3)次いで拡大されたキャビティを成形品の規定の厚み、またはその厚みより200μm小さい厚みまで圧縮させ、
    (4)射出シリンダーにおける樹脂圧とキャビティにおける圧縮圧とを、最終的に成形品の規定の厚みとなるように、成形品の規定の厚みよりも変動幅が100μmを越えない範囲で調整するか変動させ、
    (5)溶融熱可塑性樹脂がキャビティ内で目的とする成形品が形成するまで保持し、次いで、
    (6)得られた成形品をキャビティから取り出す、
    ことを特徴とする光学成形品の射出圧縮成形方法。
  2. 前記工程(3)において、拡大されたキャビティを成形品の規定の厚みよりも20〜180μm小さい厚みまで圧縮させる請求項1記載の光学成形品の射出圧縮成形方法。
  3. 前記工程(4)において、射出シリンダーにおける樹脂圧とキャビティにおける圧縮圧とを、最終的に成形品の規定の厚みとなるように、成形品の規定の厚みよりも変動幅が100μmを越えない範囲で変動させる請求項1又は請求項2記載の光学成形品の射出圧縮成形方法。
  4. 光学成形品がレンズである請求項1〜3のいずれか1項記載の光学成形品の射出圧縮成形方法。
  5. 光学成形品がポリカーボネート製の眼鏡レンズである請求項1〜4のいずれか1項記載の光学成形品の射出圧縮成形方法。
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