JP3650187B2 - 住宅部品の係合構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は雄部材を雌部材に着脱可能に仮止めできて現場施工が容易な住宅部品の係合構造に関する。
【0002】
【先行技術】
従来の住宅部品において、玄関枠等のいわゆる建築躯体の開口部の開口面を化粧するための化粧枠は、古くは木製のものが使用され、次に、塩ビ製のフィルム等で被覆した化粧合板や、樹脂製のものが使用されていた。
従来の化粧枠につき、図7及び図8を用いて玄関ドアの場合を説明する。ここで図7は、従来の玄関入口の化粧枠を示すための横断面図であり、図8は、縦断面図である。
【0003】
玄関ドア枠が固定されるべき建物躯体170には、玄関ドア枠固定用の開口部が設けられている。ここに説明する建物躯体170は、枠状の芯材172の両面に固定された面材173を備えて形成される建築パネル171によって組み上げられ、最終的に室外側には外壁174を、室内側には内壁175を固定している。
【0004】
このように形成された開口部に対して固定される玄関ドア枠は、ドア上枠185、ドア縦枠186,186およびドア下枠187によって四角枠を形成するものである。ドア上枠185は、開口部上縁に固定される角材たるドア上枠固定用角材180に対して固定される。また、ドア縦枠186,186は、開口部側縁に固定される角材たるドア縦枠固定用角材181,181に対して、パッキン183を介在させて固定される。
【0005】
開口部に固定されたドア枠に対しては、その枠内にドアパネル190を固定する。
また、ドア上枠固定用角材180の室内側およびドア縦枠固定用角材181の室内側には、木質からなる化粧枠182を接着剤により固定して外観品質の向上を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の化粧枠においては、以下のような問題があった。
まず、化粧枠182は、開口面を化粧するというその機能を果たすため釘による固定を避け、接着剤による固定を行うが、接着剤による固定の場合には養生時間が必要になり、固定作業に時間がかかっていた。
【0007】
一方、接着剤の養生時間を抑えるために、化粧枠を釘等により建物躯体に固定する固定部材と、その固定部材に係合して表面を化粧する化粧部材との二個の部材から形成すると、養生時間は抑えられるが両者の係合を強固に設定すればする程、一度係合した両者を引き離すことは容易ではない。このため、部品の保存時や搬送時においても両者を係合しない状態で別々に搬送しなければならず、固定部材と化粧部材との長さが異なるものを間違えて出荷する場合や、それぞれの個数を間違えて出荷する場合や、搬送時に一方の部品が紛失する可能性があるという問題点がある。
また、各部品毎に別個に梱包、搬送しなければならないため、部品管理に手間がかかるという問題点がある。
【0008】
そこで、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、養生時間を抑えて現場施工を容易にすることができ、さらに雄部材を雌部材の途中まで挿入した位置において着脱することができて雄部材と雌部材とを仮止めすることでき、搬送時の紛失を防止するとともに部品管理が容易な住宅部品の係合構造を提供しようとするものである。
【0009】
さらに、請求項1記載の発明は、中途被係合部を雌係合開口部の途中に形成することにより、雄係合部を雌係合部に挿入する途中において着脱可能として、化粧枠の搬送時の紛失を防止し、部品管理を容易にするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明を特定したもので、建物の開口部を覆う化粧枠の固定部材と化粧部材とに本係合構造を使用することにより、化粧枠の搬送時の紛失を防止し、部品管理を容易にするものである。
【0010】
これに加え、請求項3記載の発明は、木目模様を呈するように形成した住宅部品の係合構造を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するためのものである。
請求項1記載の発明は、互いに組み合わせて係合することにより組み立てられる雄部材(30)(例えば固定部材31)と雌部材(20)(例えば化粧部材21)とからなる住宅部品の係合構造において、前記雄部材(30)は、雌部材(20)に向かって突出して雌部材(20)に係合する凸状の雄係合部(50)を備え、この雄係合部(50)は、雌部材(20)に向かって突出する雄係合本体部(53)を備えるとともに、この雄係合本体部(53)の先端に位置して雄係合部(50)を雌係合部(40)内の最終位置まで挿入した場合において雌部材(20)の雌係合部(40)に係合する最終係合部(51)が設けられ、この最終係合部 (51) に近接する雄係合本体部 (53) の一方側の側面の奥側には、鋸歯状の凹凸部 (52) が形成され、前記雌部材(20)は、雄係合部(50)がはめ込まれて係合可能な凹状の雌係合部(40)を備え、この雌係合部(40)は、雄係合部(50)を挿入できるように開口した雌係合開口部(44)を備えるとともに、前記雄係合部(50)を雌係合開口部(44)内の最終位置まで挿入した場合に、前記雄係合部(50)の最終係合部(51)が係合可能な最終被係合部(41)が設けられ、この最終被係合部 (41) に近接する雌係合開口部 (44) の一方側の側面の一部であって雄係合部 (50) を雌係合部 (40) に挿入した際に雄係合部 (50) 側の凹凸部 (52) がはまり込むような鋸歯状の凹凸部 (43) が形成され、前記雄部材(30)及び雌部材(20)は、前記雄係合部(50)を雌係合部(40)内の途中まで挿入した位置において雄部材(30)を雌部材(20)に対して着脱できる中途係合手段(45)を備え、この中途係合手段(45)は、前記雌部材(20)の雌係合開口部(44)内に前記雄係合部(50)を雌係合部(40)内の途中まで挿入した場合に、前記雄係合部(50)の最終係合部(51)が着脱可能に係合するように前記雌係合開口部(44)内に設けられた中途被係合部(42)によって構成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明は、雌係合部(40)内の途中まで雄係合部(50)を挿入した位置で中途係合手段(45)により雄部材(30)を雌部材(20)に対して着脱することができる。これにより、雌部材(20)に雄部材(30)を着脱可能な仮止めをした状態を維持することができ、両者を組み合わせて仮止めの状態で保存し、梱包し、搬送することができる。したがって、組み合わせる一方の部品が途中で紛失することもなく、常に組み合わせた状態で管理することができるため、部品管理を容易にすることができるのである。
【0013】
また、本発明は、雌部材(20)及び雄部材(30)のいずれか一方を釘等により建物躯体に固定し、雄係合部(50)を雌係合部(40)にはめ込んで係合することにより両者を組み合わせて固定することができる。これにより、接着剤の養生時間を抑えることができて、現場施工を容易なものとすることができるのである。
【0014】
これを詳述すると、雄部材(30)の雄係合部(50)を雌部材(20)の雌係合部(40)の内部に挿入すると、途中まで挿入した状態において、雄係合部(50)の先端の最終係合部(51)が雌係合開口部(44)内の途中の位置にある中途被係合部(42)に着脱可能に係合される。これにより、雄部材(30)と雌部材(20)とを組み合わせて仮止めした状態で維持することができ、その状態で保存し、梱包し、搬送することができる。したがって、組み合わせる一方の部品が途中で紛失することもなく、常に組み合わせた状態で管理することができるため、部品管理を容易にすることができる。
【0015】
そして、雄部材(30)の雄係合部(50)を雌部材(20)の雌係合部(40)の内部に更に挿入すると、雄係合部(50)の最終係合部(51)が中途被係合部(42)から外れて雌係合部(40)の最終被係合部(41)にはまり込んで係合し、さらにこれと同時に雄係合部 (50) の凹凸部 (52) が雌係合部 (40) の凹凸部 (43) に噛み合う。これにより、両者は強固に固定されることとなり、両者を引き離す方向に力を加えても容易に外れることはない。
【0016】
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の特徴点に加え、住宅部品は、サッシ枠(11)を固定するために設けられた建物躯体(例えば壁パネル12)の開口部(13)の開口面を化粧するための化粧枠(10)であって、雄部材(30)は、建物躯体(12)に固定される固定部材(31)と、前記雄部材(30)に係合して雄部材(30)の反サッシ枠(11)側を覆って化粧する化粧部材(21)とのいずれか一方であって、雌部材(20)は、それらのいずれか他方からなることを特徴とする。
【0017】
本発明は化粧枠(10)の固定部材(31)の雄係合部(50)を化粧部材(21)の雌係合部(40)に挿入して途中の位置で着脱することができる。
すなわち、本係合構造を有する化粧枠(10)は、固定部材(31)と化粧部材(21)とを組み合わせた状態で保存、梱包、及び搬送することができ、部品管理を容易にすることができる。また、現場において容易に取り外しすることができ、現場施工も容易にすることができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、上記した請求項1または請求項2記載の特徴点に加え、雄部材(30)及び雌部材(20)を、セルロース系材料の微粉末の表面に、この微粉末よりも小径でかつ固い微粉末を担持させて形成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成したことを特徴とする。
【0019】
本発明は、雄部材(30)及び雌部材(20)を、セルロース系材料の微粉末の表面に、この微粉末よりも小径でかつ固い微粉末を担持させて形成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成したので、外部から見える部材に木目模様を出すことができる。また、木質材料では原料となる天然木材の違いや、含有水分の違い等による品質のバラツキが発生するが上述したような材質からなる雄部材(30)及び雌部材(20)ではそのようなことがなく、製品のバラツキを抑えることができる。
【0020】
また、木質材料のように、部品を形成するのに削り出しにより形成する必要がなく、押出成形により形成することができるため、部品形成を容易にすることができる。
また、ここで「雄部材(30)及び雌部材(20)」は、「粉体を混合した樹脂」を押出成形することにより形成されるものである。このため、天然木材からの削り出しにおけるような原料の無駄を生じることがない。
【0021】
また、ここで「セルロース系材料」とは木粉等をいう。また、「微粉末よりも小径でかつ固い微粉末」とは、酸化チタン、フェライト、アルミニウム、ニッケル、銀等の金属微粉末、あるいはセラミック等の非金属微粉末をいうものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて、更に詳しく説明する。
図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形態に係る住宅部品の係合構造を示すものであり、図1は化粧枠の分解横断面図、図2は化粧枠の仮止め状態の組立横断面図、図3は化粧枠を組み立てた状態の横断面図をそれぞれ示す。
【0023】
まず、本実施の形態の構成について説明する。
本実施の形態に係る住宅部品の係合構造は、サッシ枠11を固定するために設けられた壁パネル12の開口部13の開口面を化粧するための化粧枠10に使用されているものである。前記サッシ枠11は、開口部13の開口面の室外15側に臨む周囲縁部を覆うように形成されている。そして、図示しないがサッシ枠11は開口部13を塞ぐ玄関ドアを支持するものである。
図1乃至図3に示すサッシ枠11は、開口部13の側面に立設されているものの一部の横断面を示している。前記壁パネル12は、建物の周囲に立設して室内14と室外15とを仕切るために形成されているものである。その壁パネル12は、図示しないが四角枠状の四角枠とその四角枠の表面を塞ぐ面材とから形成されているものである。
前記化粧枠10は、互いに組み合わせて係合することにより組み立てられる雄部材30と雌部材20とから形成されているものである。
【0024】
前記雄部材30は、建物躯体12に固定される横断面形状が略L字状の固定部材31であって、前記雌部材20は、雄部材30に係合して雄部材30の反サッシ枠11側を覆って化粧する化粧部材21である。
前記固定部材31は、壁パネル12の室内14側の角部を覆うような縦方向に長手方向を有する横断面形状が略L字状の固定部材本体33と、その固定部材本体33の室内14側の表面から化粧部材21に向かって突出して化粧部材21に係合する二本の凸状の雄係合部50とを備えている。前記固定部材本体33は室内14側からねじ込まれた固定ねじ32により壁パネル12に固定されている。そして、固定部材本体33の室外15側の端部は、サッシ枠11に当接する当接片34が形成されている。
【0025】
前記雄係合部50は、化粧部材21に向かって突出する雄係合本体部53と、その雄係合本体部53の先端に位置して雄係合部50を雌係合部40内の最終位置まで挿入した場合において化粧部材21の雌係合部40に係合する最終係合部51とを備えている。また、前記雄係合本体部53の一方側の側面の奥側には、横断面形状が鋸歯状の凹凸部52が形成されている。
【0026】
前記化粧部材21は、固定部材31に対応するとともに縦方向に長手方向を有する平板状の化粧部材本体22と、その化粧部材本体22の固定部材31側に位置して固定部材31の雄係合部50がはめ込まれて係合可能な凹状の二個の雌係合部40とを備えている。
その雌係合部40は、雄係合部50を挿入できるように開口した雌係合開口部44と、雄係合部50を雌係合開口部44内の最終位置まで挿入した場合に雄係合部50の最終係合部41が係合可能に形成されている最終被係合部41とを備えている。前記雌係合開口部44は、その一方側の側面の一部であって、雄係合部50を雌係合部40に挿入した際に雄係合部50の凹凸部52がはまり込むような横断面形状が鋸歯状の凹凸部43を備えている。
【0027】
固定部材31及び化粧部材21は、前記雄係合部50を雌係合部40内の途中まで挿入した位置において雄部材30を雌部材20に対して着脱できる中途係合手段45を備えている。その中途係合手段45は、雌係合開口部44内であって雌係合部40を雌係合部40内の途中まで挿入した場合に雄係合部50の最終係合部41が着脱可能に形成されている中途被係合部42を備えている。
具体的には、中途被係合部42は、横断面形状が最終被係合部41及び最終係合部51と略同様の形状であって雌係合開口部44の内部の深さ方向の途中の中央付近に位置して両側面の縦方向に形成された溝状のものである。
【0028】
ここで、固定部材31の最終係合部51の図1における左右方向の幅は、雌係合開口部44の開口幅より大きく設定され、最終被係合部41及び中途被係合部42の幅と略同一となるように設定されている。また、雄係合本体部53の幅は、雌係合開口部44の幅と略同一となるように設定されている。また、固定部材31の雄係合部50の突出長さは、化粧部材21の雌係合開口部44の深さと同一となるように設定されている。
【0029】
さらに、本実施の形態に係る固定部材31及び化粧部材21は、セルロース系材料の微粉末の表面に、この微粉末よりも小径でかつ固い微粉末を担持させて形成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成されている。
次に、上記した実施の形態の作用及び効果について説明する。
【0030】
固定部材31の雄係合部50を化粧部材21の雌係合部40の内部に押し込むと、雌係合開口部44が雄係合部50の先端の最終被係合部41によって押し拡げられ弾性変形により開口する。そして、更に雄係合部50を雌係合部40の内部に押し込んで挿入すると、途中まで挿入した状態において、雄係合部50の先端の最終係合部41が雌係合開口部44内の途中の位置にある中途被係合部42にはまり込んで着脱可能に係合する。これにより、固定部材31と化粧部材21とを組み合わせて所定の間隔を開けて仮止めした状態を維持することができる。そして、その状態で化粧枠10を保存し、梱包し、搬送することができる。
したがって、組み合わせる一方の部品が途中で紛失することもなく、常に組み合わせた状態で管理することができるため、部品管理を容易にすることができ、現場施工を容易にすることができる。
【0031】
そして、現場に仮止めした状態で搬送された後、固定部材31と化粧枠10とを引き離す方向に力を加えると、化粧枠10の雌係合開口部44が再度、雄係合部50の最終係合部51に押し拡げられて開口する。また、雄係合部50の凹凸部52と雌係合部40の凹凸部43とは噛み合っていないため、両者を容易に引き離すことができる。これにより、現場施工を容易にすることができる。
両者を引き離した後は、固定部材31を固定ねじ32により壁パネル12に固定することができる。
【0032】
固定部材31を壁パネル12に固体した後は、固定部材31の雄係合部50が化粧部材21の雌係合部40の内部に挿入するように化粧部材21を固定部材31に押し込み、図2に示すように最終係合部51を中途被係合部42に係合させる。そして、更に化粧部材21を固定部材31に向かって押し込むと、雄係合部50の最終係合部41が中途被係合部42から外れて図3に示すように雌係合部40の最終被係合部51にはまり込んで係合する。
その最終被係合部41は雌係合開口部44の一番奥深いところに位置している。このため、最終被係合部41の近傍の雌係合開口部44を弾性変形させて開口させるには、中途被係合部42近傍の雌係合開口部44を弾性変形させて開口させるよりも遥かに大きな力を必要とする。更に、最終係合部51が最終被係合部41に入り込むと、同時に雄係合部50の凹凸部52が雌係合部40の凹凸部43に噛み合う。
したがって、両者は強固に固定されることとなり、両者を引き離す方向に力を加えても容易に外れることはない。
【0033】
また、本発明は、固定部材31を固定ねじ32により壁パネル12に取り付け、その固定部材31に化粧部材21をはめ込んで係合することにより両者を組み合わせて固定している。これにより、壁パネル12に固定するための接着剤の養生時間を抑えることができて、現場施工を容易なものとすることができる。
また、本実施の形態において、固定部材31及び化粧部材21を、セルロース系材料の微粉末の表面に、この微粉末よりも小径でかつ固い微粉末を担持させて形成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成したので、外部から見える部材に木目模様を出すことができる。
【0034】
また、木質材料では原料となる天然木材の違いや、含有水分の違い等による品質のバラツキが発生するが上述したような材質からなる固定部材31及び化粧部材21ではそのようなことがなく、製品のバラツキを抑えることができる。
また、木質材料のように、部品を形成するのに削り出しにより形成する必要がなく、押出成形により形成することができるため、部品形成を容易にすることができる。また、ここで「固定部材31及び化粧部材21」は、「粉体を混合した樹脂」を押出成形することにより形成されるものである。このため、天然木材からの削り出しにおけるような原料の無駄を生じることがない。
【0035】
次に、本発明の第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠の分解横断面図を示すものである。
本実施の形態では、雄係合部50の凹凸部54が雄係合本体部53の一方側の側面であって手前側にのみ形成され、雌係合部40の凹凸部46もそれに対応する位置にのみ形成されているものである。その他の部品は、第1の実施の形態と略同様であって同様の部分には同一の部品番号を付与して説明を省略する。
【0036】
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、雄係合部50の最終係合部51を中途被係合部42に仮止めすることができ、その状態においては雄係合部50の凹凸部54と雌係合部40の凹凸部46とは噛み合っておらず係合していない。このため、両者を容易に取り外すことができる。そして、両者を押し込ませて雄係合部50の最終係合部51が雌係合部40の最終被係合部41に入り込むと雄係合部50の凹凸部54と雌係合部40の凹凸部46とが噛み合って容易に外れることはない。
【0037】
次に、本発明の第3の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠の分解横断面図を示すものである。
本実施の形態では、雌係合開口部44が、奥側に位置して雄係合本体部53の幅と略同一の幅を有する小幅部61と、入口側に位置して最終係合部51の幅と略同一の幅を有する大幅部62とを備えている。中途係合手段45は、大幅部62の奥側途中に位置して大幅部62の内側に向かって突出する爪部48と、爪部48と小幅部61との間に位置して最終係合部51がはまり込む中途被係合部42とを備えている。
前記爪部48は各大径部62の両側面に対面するように形成されており、その対面する爪部48間の距離は、雄係合部50の最終係合部51の幅より小さくなるように設定されている。その他の構成は、第1の実施の形態と略同様であって同様の部分には同一の部品番号を付与して説明を省略する。
【0038】
本実施の形態では、雄係合部50の最終係合部51が雌係合開口部44の大径部62に挿入されると、爪部48が雌係合開口部44の外周に押されて弾性変形し、最終係合部51が中途被係合部42の内部に入り込む。これにより、雄係合部50と雌係合部40とを仮止めした状態にすることができ、第1の実施の形態と略同様の効果を得ることができる。
【0039】
次に、本発明の第4の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る住宅部品の係合構造を示すものであって、化粧枠の分解横断面図である。
本実施の形態では、中途係合手段45を雌係合部40及び雄係合部50に形成するのではなく、固定部材31及び化粧部材21の別の箇所に形成してあるものである。
本実施の形態に係る中途係合手段45は、化粧部材21に形成されて化粧部材21から固定部材31側に向かって突出する中途係合突部71と、固定部材31に形成されて前記中途係合突部71がはまり込む中途係合溝部72とを備えている。前記中途係合突部71は、その先端に側方に延びる中途係合部73が形成されている。前記中途係合溝部72は、前記中途係合突部71の中途係合部73が着脱可能にはまり込む中途被係合部74と、中途係合溝部72の奥側に位置して中途係合部73が入り込む逃げ部75とを備えている。すなわち、中途係合手段45は、固定部材31を化粧部材21の途中まで挿入した位置において中途係合部73が中途被係合部74に入り込んで固定部材31と化粧部材21とが着脱可能に形成されているものである。
その他の構成は第1の実施の形態と略同様であって同様の部分には同一の部品番号を付与して説明を省略する。
【0040】
本実施の形態では、固定部材31の雄係合部50を化粧部材21の雌係合部40に挿入すると、途中まで挿入した位置において、化粧部材21の中途係合部73が、固定部材31の中途被係合部74に着脱可能な状態ではまり込む。これにより、固定部材31と化粧部材21とを仮止めした状態に維持することができ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。そして、固定部材31と化粧部材21との両者を更に押し込むと、中途係合部73は中途係合溝部72の逃げ部75の内部に入り込み、また、固定部材31の最終係合部51が化粧部材21の最終被係合部41に入り込んで固定部材31と化粧部材21との両者が固定されることとなる。
【0041】
上述した第1乃至第4の実施の形態において、住宅部品の係合構造は開口部13の化粧枠10に適用した場合を説明したが、適用できる住宅部品は開口部13の化粧枠10に限定されるものではなく、雄部材30と雌部材20と等を備えた複数の部材を組み合わせて係合することにより形成する他の住宅部品にも適用することができるものである。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、養生時間を抑えて現場施工を容易にすることができ、さらに雄部材を雌部材の途中まで挿入した位置において着脱することができて雄部材と雌部材とを仮止めすることでき、搬送時の紛失を防止するとともに部品管理が容易な住宅部品の係合構造を提供することができる。
【0043】
さらに、請求項1記載の発明によれば、中途被係合部を雌係合開口部の途中に形成することにより、雄係合部を雌係合部に挿入する途中において着脱可能として、化粧枠の搬送時の紛失を防止し、部品管理を容易にすることができる。
請求項2記載の発明によれば、建物の開口部を覆う化粧枠の固定部材と化粧部材とに本係合構造を使用することにより、化粧枠の搬送時の紛失を防止し、部品管理を容易にすることができる。
【0044】
請求項3記載の発明によれば、木目模様を呈するように形成した住宅部品の係合構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠を示す分解横断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠の仮止め状態を示す組立横断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠を組み立てた状態を示す横断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠を示す分解横断面図である。
【図5】 本発明の第3の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠を示す分解横断面図である。
【図6】 本発明の第4の実施の形態に係る住宅部品の係合構造であって、化粧枠を示す分解横断面図である。
【図7】 従来の住宅部品の化粧枠を示す横断面図である。
【図8】 従来の住宅部品の化粧枠を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10…化粧枠、11…サッシ枠、12…壁パネル、13…開口部、14…室内、15…室外、20…雌部材、21…化粧部材、22…化粧部材本体、30…雄部材、31…固定部材、32…固定ねじ、33…固定部材本体、34…当接片、40…雌係合部、41…最終被係合部、42…中途被係合部、43…凹凸部、44…雌係合開口部、45…中途係合手段、46…凹凸部、48…爪部、50…雄係合部、5…1最終係合部、52…凹凸部、53…雄係合本体部、54…凹凸部、61…小幅部、62…大幅部、71…中途係合突部、72…中途係合溝部、73…中途係合部、74…中途被係合部、75…逃げ部、170…建物躯体、171…建築パネル、172…芯材、173…面材、174…外壁、175…内壁、180…ドア上枠固定用角材、181…ドア縦枠固定用角材、182…化粧枠、183…パッキン、185…ドア上枠、186…ドア縦枠、187…ドア下枠、190…ドアパネル。

Claims (3)

  1. 互いに組み合わせて係合することにより組み立てられる雄部材と雌部材とからなる住宅部品の係合構造において、
    前記雄部材は、雌部材に向かって突出して雌部材に係合する凸状の雄係合部を備え、この雄係合部は、雌部材に向かって突出する雄係合本体部を備えるとともに、この雄係合本体部の先端に位置して雄係合部を雌係合部内の最終位置まで挿入した場合において雌部材の雌係合部に係合する最終係合部が設けられ、この最終係合部に近接する雄係合本体部の一方側の側面の奥側には、鋸歯状の凹凸部が形成され、
    前記雌部材は、雄係合部がはめ込まれて係合可能な凹状の雌係合部を備え、この雌係合部は、雄係合部を挿入できるように開口した雌係合開口部を備えるとともに、前記雄係合部を雌係合開口部内の最終位置まで挿入した場合に、前記雄係合部の最終係合部が係合可能な最終被係合部が設けられ、この最終被係合部に近接する雌係合開口部の一方側の側面の一部であって雄係合部を雌係合部に挿入した際に雄係合部側の凹凸部がはまり込むような鋸歯状の凹凸部が形成され、
    前記雄部材及び雌部材は、前記雄係合部を雌係合部内の途中まで挿入した位置において雄部材を雌部材に対して着脱できる中途係合手段を備え、この中途係合手段は、前記雌部材の雌係合開口部内に前記雄係合部を雌係合部内の途中まで挿入した場合に、前記雄係合部の最終係合部が着脱可能に係合するように前記雌係合開口部内に設けられた中途被係合部によって構成されていることを特徴とする住宅部品の係合構造。
  2. 住宅部品は、サッシ枠を固定するために設けられた建物躯体の開口部の開口面を化粧するための化粧枠であって、
    雄部材は、建物躯体に固定される固定部材と、前記雄部材に係合して雄部材の反サッシ枠側を覆って化粧する化粧部材とのいずれか一方であって、
    雌部材は、それらのいずれか他方からなることを特徴とする請求項1記載の住宅部品の係合構造。
  3. 雄部材及び雌部材を、セルロース系材料の微粉末の表面に、この微粉末よりも小径でかつ固い微粉末を担持させて形成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の住宅部品の係合構造。
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