JP3649863B2 - 電気掃除機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来より、掃除機の吸入パイプの先端にアタッチメントを装着することができる電気掃除機があるが、国内向け掃除機とは異なり、米国においては、掃除機本体の吸入口にホース外周を嵌合接続し、ホースの端部外周にパイプを接続するとともに、スキマノズルなどのアタッチメントをパイプまたはホースの端部外周に嵌合接続する嵌合方式となっている。
【0003】
近年、電動送風機の小型高性能化に伴って掃除機本体の小型化が図られていることから、出願人は、従来と同様に、掃除機本体にホース、パイプおよびアタッチメントを接続して使用することもでき、さらに掃除機本体に直接アタッチメントを接続して、いわゆるハンディ状態として使用することができる電気掃除機の実用化を試みた。
【0004】
しかしながら、上述したごとく、米国においては、掃除機本体の吸入口には、ホースの外周が嵌合接続され、また、アタッチメントは、ホースやパイプの外周に嵌合される嵌合形態となっているため、アタッチメントを掃除機本体の吸入口に接続する際には、掃除機本体の吸入口に継手用パイプを介して取り付ける必要がある。
【0005】
本発明はかかる問題を解消するためになされたものであり、別体の継手用パイプを用いずに米国における嵌合方式のアタッチメントを吸入口に直接取り付けることができる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気掃除機は、集塵室および電動送風機室を有するとともにハンドルを有する掃除機本体と、該掃除機本体前面に形成された凹所と、先端を該凹所内に位置させるとともに凹所内壁と間隔を有して形成され、外周にホースまたはアタッチメントのいずれか一方が選択的に嵌合接続される吸入口とを備えてなることを特徴としている。
【0007】
前記凹所底面に、凹所を外部に連通する空気流通孔が形成されてなるのが好ましい。
【0008】
前記アタッチメントまたは前記ホースを接続するためのパイプの外周に、凹所内壁に近接する鍔部が形成されてなるのが好ましい。
【0009】
前記掃除機本体前面の凹所周縁が摩擦抵抗を小さくなるように形成されてなるのが好ましい。
【0010】
前記掃除機本体前面の凹所周縁に、柔軟性を有する部材が貼着されてなるのが好ましい。
【0011】
本発明の電気掃除機は、集塵室および電動送風機室を有するとともにハンドルを有する掃除機本体と、該掃除機本体前面に形成された凹所と、先端を該凹所内に位置させるとともに凹所内壁と間隔を有して形成され、外周にホースまたはアタッチメントのいずれか一方が選択的に嵌合接続される吸入口とを備えてなるため、米国における嵌合方式のアタッチメントを当該吸入口に嵌合させることにより、別体の継手用パイプを介さずに掃除機本体に直接取り付けることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに、図面を参照しながら、本発明の電気掃除機を詳細に説明する。図1は本発明の電気掃除機の一実施例を示すアップライトとしての使用状態の電気掃除機の斜視説明図、図2は図1の電気掃除機のアップライトとしての使用状態に変形する途中の状態を示す斜視説明図、図3は図1の掃除機本体をハンディ状態で使用している状態を示す説明図、図4は図1の電気掃除機を掃除機本体を支柱用パイプから外した状態に変形して使用している状態を示す説明図、図5は図1の掃除機本体に米国における嵌合方式のアタッチメントが取り付けられた状態を示す吸入口付近の断面説明図、図6は図1の掃除機本体の吸入口付近の空気の流れを示す断面説明図、図7は図1の掃除機本体とホースとが接続された状態を示す断面説明図、図8は図1の掃除機本体の吸入口にホースジョイントパイプが嵌合した状態を示す掃除機本体を吸入口側から見た図、図9は図8のホースジョイントパイプにおける(a)正面図と(b)当該(a)のホースジョイントパイプの矢視A図および図10は図1の掃除機本体を吸入口側から見た図である。
【0013】
本実施例の電気掃除機は、図1〜4に示されるように、掃除機本体1が支柱用パイプ2に着脱自在に固着されることによってアップライトとしての使用状態(図1参照)、掃除機本体1を支柱用パイプ2から外した状態(図4参照)および掃除機本体1のみで用いるハンディ状態(図3参照)で使用ができる兼用タイプの電気掃除機である。なお、図4に示される掃除機本体1を支柱用パイプ2から外した状態は、一例として、手持ち式が例にあげられているが、掃除機本体1に車輪を取り付ければ、掃除機本体1を床面を転がして使用するような掃除機本体1を支柱用パイプ2から外した状態も可能になる。
【0014】
図1〜2に示される電気掃除機は、掃除機本体1と、支柱用パイプ2と、ロータリーベンド3と、ロータリーパイプ4と、吸込口5と、ホース6とから構成されている。
【0015】
掃除機本体1は、内部に集塵室および電動送風機室(いずれも図示せず)が収容され、外面にハンドル18(図1参照)が設けられている。
【0016】
支柱用パイプ2は、図1に示されるように、上端開口2aが掃除機本体1の吸入口1aにホース6を通して接続されている。また、支柱用パイプ2の上部には、手で持つためのグリップ7が固着されている。
【0017】
図1〜2に示されるように、掃除機本体1の下面1bは、支柱用パイプ2の前側に後述する固着方法で着脱自在に固着されている。
【0018】
図3のようなハンディ状態で用いるばあい、掃除機本体1の吸入口1aにアタッチメントを装着して用いることができる。
【0019】
本実施例の電気掃除機は、図5に示されるように、掃除機本体1の前面に凹所13が形成されている。凹所13内部には、凹所13の内壁19と間隔を有するように、吸入口1aが形成されている。吸入口1aは、先端が凹所13内に位置し、外周にホース6のホースジョイントパイプ14(図7参照)またはアタッチメントA(図5参照)が選択的に嵌合接続される。
【0020】
したがって、米国における嵌合方式のアタッチメントAを吸入口1aに嵌合させることにより、別体の継手用パイプを介さずに掃除機本体1に直接取り付けることができる。
【0021】
また、凹所13(とくにその底面)には、ゴミが詰まりやすい。その対策として、本実施例では、前記凹所13の底面に、凹所13を外部に連通する空気流通孔12が形成されている。
【0022】
空気流通孔12は、図5および図10に示されるように、前記凹所13の底面に複数箇所形成されている。なお、本実施例では図10に示される空気流通孔12の配置を例にあげて説明したが、本発明は空気流通孔12の配置または数についてはとくに限定されるものではなく、適宜の配置または数にしてもよい。
【0023】
凹所13にゴミが詰まったばあい、図6に示されるように、凹所13を床面や手で塞ぎ、掃除機本体1のモータ(図示せず)を作動させれば、空気流通孔12を通して外気を吸入口1a内部に導入させて矢印の方向の空気の流れを作ることができる。それにより、凹所13内部のゴミを掃除機本体1の内部に吸い込むことができる。その結果、凹所13の奥にたまったゴミを容易に取り除くことができる。なお、図6における17は、集塵袋内のゴミが多くなったり、図6のような使用状態で、吸入口1aに被掃除面や紙などの薄いものが吸着したばあい、電動送風機の保護のために、電動送風機冷却要空気を供給するためのもらし孔である。
【0024】
図2に示されるように、支柱用パイプ2とロータリーベンド3とのあいだは、Cリング30によって、回転できないように着脱自在に接続されている。
【0025】
ロータリーベンド3とロータリーパイプ4とは回転自在に接続されている。なお、8は、ロータリーパイプ4がロータリーベンド3から抜けるのを防止するためのロックピース、9はロータリーパイプ4の下端開口4cに固着された中空の回動軸である。回動軸9は、吸込口5の後部に回転自在に接続されている。
【0026】
図1〜2に示されるように、前記掃除機本体1の下面1bは、前記支柱用パイプ2の外面に対して、着脱自在に固定することができる。本実施例における固定方法は、まず、掃除機本体1の下面1bの後端に形成された図2における下向きの凹部1cをロータリーパイプ4に設けられた図2における上向きの凸部4dに嵌合することにより、図2のような状態にする。ついで、掃除機本体1を支柱用パイプ2に当接させることにより、掃除機本体1の下面1bの前端に形成された図2における上向きの凹部1dに支柱パイプ2に設けられた図2における下向きのクランプフック10を嵌合させれば、図1のように、掃除機本体1の下面1bを前記支柱用パイプ2の外面に固定することができる。一方、掃除機本体1を前記支柱用パイプ2から外すばあいには、クランプフック10の解除ツマミ10aを上方へスライドさせることにより、クランプフック10を凹部1dから抜き、そののち、前述の固着方法と逆の手順で外せばよい。
【0027】
また、本実施例では、図7〜9に示されるように、ホース6の端部に設けられたホースジョイントパイプ14が吸入口1aに嵌合するときに、当該パイプ14側面の係止爪16が凹所13の内壁19に係合している。そのため、若干の隙間(前記凹所13内部における凹所13の内壁19と吸入口1aとのあいだの部分が相当する)が必要である。しかし、この部分は前述のごとくゴミが侵入して詰まりやすい部分である。
【0028】
そこで、本実施例では、ホースジョイントパイプ14の外周面に図9に示されるリング状やC字状の突条からなり、前記凹所13の内壁19に近接する鍔部15が設けられている。なお、鍔部15をアタッチメントA(図5参照)に設けてもよい。
【0029】
図7〜8に示されるように、ホースジョイントパイプ14を前記吸入口1aに嵌合させたとき、鍔部15によって、凹所13内部における内壁19と吸入口1aとのあいだの部分が外部からほぼ完全に遮断されるため、凹所13内部にゴミが侵入することを防止することができる。
【0030】
しかも、鍔部15はリング状やC字状の突条からなるため、凹所13の内壁19に鍔部15が当接することにより、ホースジョイントパイプ14が吸入口1a内部で所定の位置に正しく位置決めされる。
【0031】
さらに、吸入口1aの軸方向に対して傾く方向(図7の矢印Bの向き)に、ホースジョイントパイプ14に対して曲げ荷重がかけられたときでも、凹所13の内壁19に鍔部15が当接して負荷を受けることができる。したがって、鍔部15は、回り止めの機能も奏する。
【0032】
また、掃除機本体1の前面の凹所13の周縁20(図6参照)を低摩擦抵抗性材料で成形したり、または凹所13の周縁20に低摩擦抵抗性材料を貼着することが好ましい。この構成によれば、図3および図6のようにハンディ状態で使用しても前記周縁20が床面などの凹凸に引っかかりにくくなり、また、被掃除面との摩擦抵抗が低減されるため、掃除機本体1をスムーズに被掃除面上を移動させることができ、掃除作業性を向上することができる。
【0033】
さらに、掃除機本体1の前面の凹所13の周縁20(図6参照)に、柔軟な繊維を植毛した弾性を有する布状体などの柔軟性を有する部材を貼着することが好ましい。この構成によれば、前記ハンディ状態で使用するばあい、床面などを傷つけることがないという効果を奏する。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、米国における嵌合方式のアタッチメントを吸入口に嵌合させることにより、別体の継手用パイプを介さずに掃除機本体に直接取り付けることができる。そのため、部品点数を削減することができ、しかもアタッチメントの着脱も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の一実施例を示すアップライトとしての使用状態の電気掃除機の斜視説明図である。
【図2】図1の電気掃除機のアップライトとしての使用状態に変形する途中の状態を示す斜視説明図である。
【図3】図1の掃除機本体をハンディ状態で使用している状態を示す説明図である。
【図4】図1の電気掃除機を掃除機本体を支柱用パイプから外した状態に変形して使用している状態を示す説明図である。
【図5】図1の掃除機本体に米国における嵌合方式のアタッチメントが取り付けられた状態を示す吸入口付近の断面説明図である。
【図6】図1の掃除機本体の吸入口付近の空気の流れを示す断面説明図である。
【図7】図1の掃除機本体とホースとが接続された状態を示す断面説明図である。
【図8】図1の掃除機本体の吸入口にホースジョイントパイプが嵌合した状態を示す掃除機本体を吸入口側から見た図である。
【図9】図8のホースジョイントパイプにおける(a)正面図と(b)当該(a)のホースジョイントパイプの矢視A図である。
【図10】図1の掃除機本体を吸入口側から見た図である。
【符号の説明】
1 掃除機本体
1a 吸入口
2 支柱用パイプ
3 ロータリーベンド
4 ロータリーパイプ
5 吸込口
6 ホース
12 空気流通孔
13 凹所

Claims (5)

  1. 集塵室および電動送風機室を有するとともにハンドルを有する掃除機本体と、該掃除機本体前面に形成された凹所と、先端を該凹所内に位置させるとともに凹所内壁と間隔を有して形成され、外周にホースまたはアタッチメントのいずれか一方が選択的に嵌合接続される吸入口とを備えてなる電気掃除機。
  2. 前記凹所底面に、凹所を外部に連通する空気流通孔が形成されてなる請求項1記載の電気掃除機。
  3. 前記アタッチメントまたは前記ホースを接続するためのパイプの外周に、凹所内壁に近接する鍔部が形成されてなる請求項1または2記載の電気掃除機。
  4. 前記掃除機本体前面の凹所周縁が摩擦抵抗を小さくなるように形成されてなる請求項1記載の電気掃除機。
  5. 前記掃除機本体前面の凹所周縁に、柔軟性を有する部材が貼着されてなる請求項1記載の電気掃除機。
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