JP3647405B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に関し、特に、画像情報中に、該画像情報とは別の情報、例えば音声情報や、テキスト文書情報、画像に関する諸情報、全く別の画像情報等を付加情報として、視覚的に目立たぬように埋め込む画像処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像情報中に、画像に関連のある他の情報を多重化する研究が盛んに行われている。
【0003】
近年では、電子透かし技術と称し、写真、絵画等の画像情報中に、その著作者名や、使用許可の可否等の付加情報を視覚的に判別しづらい様に多重化して、インターネット等のネットワークを通じて流通する技術が標準化されつつある。
【0004】
また、他の応用分野としては、複写機、プリンタ等の画像出力装置の高画質化に伴い、紙幣、印紙、有価証券等の不正な偽造を防止する目的で、紙上に出力された画像から出力機器、及び、その機体番号を特定する為に、画像中に付加情報を埋め込む技術がある。
【0005】
例えば、特開平7−123244では、視覚的に感度の低い色差成分、及び彩度成分の高周波域に付加情報を埋め込むことにより情報の多重化を行う技術を提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した技術は以下の問題点がある。
【0007】
図13は、電子透かし技術の一般的な付加情報の埋め込みを示した図である。画像情報Aと付加情報Bが加算器1301を介して多重化され、Cという多重化情報に変化する。図13は画像情報の実空間領域で付加情報を多重化する例である。この多重化情報Cを各種フィルタリング等の画像処理や、非可逆圧縮等の符号化をせずに流通することが可能であれば、多重化情報Cから付加情報Bを復号することは従来技術でも容易である。インターネット上で流通する画像情報では、多少のノイズ耐性があれば、エッジ強調、平滑化等の画質向上のデジタルフィルタを通しても復号が可能になる。
【0008】
しかし、今、多重化した画像をプリンタ等の出力装置により印字し、その印字物から付加情報を取り出す場合を想定する。しかも、使用するプリンタが単色あたり2階調から数階調程度の表現能力しか有していないプリンタ出力を想定する。近年、インクジェットプリンタは、染料濃度を薄くしたインクを有したり、出力するドット径を可変に制御したりして、単色あたり数階調表現できる装置が上市されているが、それでも疑似階調処理を用いない限り、写真調の画像の階調性は表現できない。
【0009】
すなわち、図13の電子透かし技術を用いた多重化方法をプリンタに出力するという前述の想定では、図14に示すように、疑似階調処理1401により多重化情報CはDという量子化情報に変化し、その後、プリンタ出力1402にて紙上に印字されることにより、非常に劣化したEという紙上情報(印字物)に変化する。
【0010】
従って、前述した偽造防止の目的の為に紙上の情報から付加情報を復号するということは、図14の一連の処理後の紙上情報Eから付加情報Bを復号することになるわけである。この1401、1402の両処理による情報の変化量は非常に大きく、視覚的に判別できないように付加情報を多重化し、かつ、多重化した付加情報を紙上から正しく復号することは非常に困難なことになる。
【0011】
また、図15は、実空間領域ではなく、画像情報をフーリエ変換等を用い、周波数領域に変換してから高周波域等に合成する従来の電子透かし技術の例を示している。
【0012】
図15において、画像情報を直交変換処理1501により周波数領域に変換し、加算器1502により、視覚的に判別しづらい特定の周波数に付加情報が加算される。1503逆直交変換処理により再び実空間領域に戻された後に、図14の例と同様に、疑似階調処理、プリンタ出力という大きな変化を伴うフィルタを通ることに相当する。
【0013】
図16では、紙上からの付加情報の分離工程を示している。すなわち、スキャナ入力処理1601により、印字物の情報を入力する。入力された情報は、疑似階調処理により階調表現されている画像である為に、逆疑似階調処理である復元処理1602を施す。復元処理は、LPF(ローパスフィルタ)を用いるのが一般的である。復元後の情報を直交変換処理1603により直交変換させた後に、分離処理1604において、特定の周波数の電力から埋め込んだ付加情報の分離を行う。
【0014】
以上の図15、図16から明らかなように、付加情報を多重化してから分離するまでに、複雑な多数の処理工程を通過することがわかる。カラー画像の場合には、この一連の処理工程の中にプリンタ特有の色に変換する色変換処理も含まれることになる。このような複雑な処理工程でも良好な分離を実現するためには、非常に耐性の強い信号を入れなくてはならない。良好な画質を維持しつつ、耐性の強い信号を入れるのは困難である。また、処理工程が多数、複雑ということは、多重化、及び分離に要する処理時間が非常に長くなってしまう。
【0015】
また、前述した特開平7−123244では、高周波域に情報を付加させているが、後段の疑似階調処理で、誤差拡散法を実施した場合には、誤差拡散法特有のハイパスフィルタの特性により、付加情報の帯域が誤差拡散で発生するテクスチャの帯域に埋没してしまい、復号に失敗する恐れが多分にある。また、復号には非常に精度の高いスキャナ装置が必要になる。
【0016】
すなわち、疑似階調処理が前提である場合には、図14、図15の方式は適さないことがわかる。言い換えると、疑似階調処理の特性を大きく活かした付加情報の多重化方式が必要になる。
【0017】
付加情報の多重化と疑似階調処理の冗長性とを結び付けた例として、特登録2640939、特登録2777800がある。
【0018】
前者は、組織的ディザ法にて2値化する際に、同一階調を表すディザマトリクスの中からいづれか一つを選定することによって、画像信号中にデータを混入するものである。
【0019】
しかし、組織的ディザ法では、高解像の、しかも機械的精度の非常に優れたプリンタで無い限り、写真調の高画質の出力は困難である。多少の機械的精度のずれが、横筋等の低周波のノイズとして発生し、紙上では容易に視覚されてくるからである。
【0020】
また、ディザマトリクスを周期的に変化させると、規則的に配列されていたディザにより発生する特定周波数の帯域が乱され、画質的に悪影響を及ぼす。
【0021】
また、ディザマトリクスの種類により階調表現能力が大きく異なる。特に紙上においては、ドットの重なり等における面積率の変化がディザマトリクスによって異なる為、たとえ信号上では均一濃度である領域でもディザマトリクスの切り替えで濃度の変化を引き起こすことも考えられる。
【0022】
また、復号(分離)側にとって、原信号である画像情報の画素値が不明な状態で、いかなるディザマトリクスで2値化されたかを推測する復号方法では、誤った復号をしてしまう可能性が非常に大きい。
【0023】
また、後者は、カラーのディザパターン法を用いて、その配列により付加情報を多重化する方法である。この方法でも前者と同様、切り替えにより画質劣化は避けられない。また、前者と比べて、より多くの付加情報を多重化できる代わりに、色成分の配列を変化させることによる色みの変化をもたらし、特に平坦部において画質劣化が大きくなる。また、紙上での復号も更に困難になることが予想される。
【0024】
いずれにしても、ディザマトリクスを変化させる両者の方法では、画質劣化が大きい割に、復号が困難という問題点を有している。
【0025】
そこで、本発明の出願人は、特開2000−287062において、誤差拡散法によって生じるテクスチャを利用し、通常の疑似階調処理では発生し得ない量子化値の組み合わせを人工的に作成することにより符号の埋め込みにする方法を提案した。
【0026】
この方法は、テクスチャの形状が微視的に多少変化するだけなので、視覚的には画質が劣化するものではない。また、誤差拡散法の量子化閾値を変更する方法を用いれば、視覚的に面積階調の濃度値も保たれる為、極めて容易に異種信号の多重化が実現できる。
【0027】
しかし、前述の提案によると、復号側では、テクスチャが人工的であるか否かを判別しなくてはならない。紙上に出力した印字物では、ドットのよれ等の所望の着弾点位置からのずれにより、テクスチャが良好に再現できない場合がある。
【0028】
また、カラー画像においては、最も視覚的に感度の低い色成分に多重化する方法が主流であるが、実空間領域でのテクスチャの判別は、他の色成分の影響を受けやすく、多重化情報の分離が困難なものになってしまう。
【0029】
また、本出願人は、前述した問題点を解決する為に、特開2001−148778等において、誤差拡散法の量子化閾値自身を所定の周期性で振幅変調し、この閾値変調の周期性を領域単位に複数種類制御することによって、擬似階調処理の量子化値の発生確率を制御し、この周期性に基づき符号を埋め込む方法を提案した。
【0030】
この方法は、前述したテクスチャの位置や形状を判別する方法に比べ、符号を形成している位相情報よりも、複数の所定周波数帯域での相対的な電力情報が重要な復号因子になる為、紙上においても良好な復号が実現できる。
【0031】
しかし、前述した提案では、擬似階調処理を行う各色成分の処理条件について、具体的な各色毎の相互関係が開示されてなく、紙上での付加情報埋め込み処理によるノイズ感を視覚的に軽減する方法、及び、付加情報を抽出する際の抽出エラー率を減少する方法について、更なる改善の余地があった。
【0032】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、画質劣化を軽減し、かつ情報の抽出精度を上げて情報を埋め込むことが可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、カラー画像に対して所定の情報を埋め込む画像処理装置であって、カラー画像を入力する入力手段と、前記入力されたカラー画像を所定の色成分単位に誤差拡散法により量子化する量子化手段と、前記所定の情報に応じて、前記量子化手段による量子化閾値を振幅変調させる周期性を制御する量子化条件制御手段とを有し、前記量子化条件制御手段は、前記色成分のうち少なくともひとつの色成分において、量子化閾値を振幅変調させる位相を他の色成分とは異ならせるように制御することを特徴とする。
【0034】
また、本発明の画像処理方法は、カラー画像に対して所定の情報を埋め込む画像処理方法であって、カラー画像を入力する入力工程と、前記入力されたカラー画像を所定の色成分単位に誤差拡散法により量子化する量子化工程と、前記所定の情報に応じて、前記量子化工程による量子化閾値を振幅変調させる周期性を制御する量子化条件制御工程とを有し、前記量子化条件制御工程は、前記色成分のうち少なくともひとつの色成分において、量子化閾値を振幅変調させる位相を他の色成分とは異ならせるように制御することを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。尚、実施形態における画像処理装置は、主として、プリンタエンジンへ出力すべき画像情報を作成するコンピュータ内のプリンタドライバソフト、もしくは、アプリケーションソフトとして内蔵することが効率的であるが、複写機、ファクシミリ、プリンタ本体等にハードウエア、及びソフトウエアとして内蔵することも効果がある。
【0036】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【0037】
100、及び101はともに入力端子を示し、100からは多階調の画像情報を、101からは、画像情報の中に埋め込むべき必要な付加情報が入力される。この付加情報は、入力端子100にて入力される画像情報とは別の情報、例えば音声情報や、テキスト文書情報、入力端子100にて入力される画像に関する著作権、撮影日時、撮影場所、撮影者等の諸情報、また、全く別の画像情報等、様々な応用が考えられる。
【0038】
102は、付加情報多重化装置を示し、視覚的に判別しづらいように、画像情報中に付加情報を埋め込ませる装置である。この付加情報多重化装置102は、付加情報の多重化とともに、入力した多階調の画像情報の量子化をも司る。
【0039】
103はプリンタを示し、付加情報多重化装置102で作成された情報をプリンタエンジンにて出力する。プリンタは、インクジェットプリンタ、レーザープリンタ等、疑似階調処理を用いることにより階調表現を実現するプリンタを想定する。
【0040】
出力された印字物は、スキャナ104を用いて印字物上の情報を読み取り、付加情報分離装置105によって、印字物中に埋め込まれた付加情報を分離(抽出)し、出力端子106に出力する。
【0041】
図2は、図1の付加情報多重化装置102の構成を示すブロック図である。
【0042】
200は色変換部を示し、入力した画像情報の色空間を変換する。いま、入力した画像情報はRGBの輝度成分から構成されている情報と想定し、色変換部200では、プリンタに記録すべき各インク色の濃度信号に変換するものとする。輝度信号から各インク色の濃度信号に変換する方法については、ルックアップテーブルを用いる方式、近似式を用いる方式等、ここでは限定しない。
【0043】
201は誤差拡散処理部を示し、変換された濃度信号を誤差拡散法を用いた疑似階調処理することによって、入力階調数よりも少ない量子化レベルに変換し、複数画素の量子化値によって面積的に階調性を表現する。誤差拡散処理についての詳細は後述する。
【0044】
202はブロック化部を示し、入力された画像情報を所定領域単位に区分する。このブロック化は矩形でも良いし、矩形以外の領域に区分しても良い。
【0045】
203は量子化条件制御部を示し、ブロック化部202にてブロック化した領域単位で量子化条件を変更、制御する。
【0046】
量子化条件制御部203は、入力端子101で入力された付加情報に基づき、ブロック単位で量子化条件が制御される。
【0047】
210は、CPU211、ROM212、RAM213などからなる制御部である。CPU211は、ROM212に保持された制御プログラムに従って、上述した各構成の動作、及び処理を制御する。RAM213は、CPU211の作業領域として使用される。
【0048】
図3は、誤差拡散処理部201の詳細を表すブロック図である。一般的な誤差拡散処理は、文献R.Floyd&L.Steinberg:“An Adaptive Alogorithm for Spatial Grayscale”,SID Symposium Digest of Paper pp.36〜37(1975)に詳細が記載されている。
【0049】
いま、量子化値が2値である誤差拡散処理を例にして説明する。尚、量子化は2値に限らず、多値、3値、4値でもよい。
【0050】
300は加算器を示し、各色毎に画像情報の濃度信号の注目画素値と既に2値化された周辺画素の分配された量子化誤差が加算される。量子化条件制御部300からの量子化閾値と誤差の加算された加算結果とを比較部301にて比較し、所定の閾値よりも大きい場合には“1”を、それ以外では“0”を出力する。例えば、8ビットの精度で画素の階調を表現する場合には、最大値である“255”と最小値である“0”で表現するのが一般的である。いま、量子化値が“1”の時に、紙上にドット(インク、トナー等)が印字されると仮定する。
【0051】
302は減算器を示し、量子化結果と前述した加算結果との誤差を算出し、誤差配分演算部303に基づいて、今後の量子化処理が施される周辺画素に誤差を配分する。誤差の配分割合は注目画素との相対的な距離に基づいて実験的に設定された誤差の配分テーブル304を予め所有しておき、配分テーブルに記された配分割合に基づいて誤差を分配する。
【0052】
図3の配分テーブル304は、周囲4画素分の配分テーブルを示しているが、これに限るものではない。
【0053】
次に量子化条件制御部203を含む全体の動作工程について、図4のフローチャートを基に説明する。いま、量子化値は2値である例について述べる。尚、量子化は2値に限らず、多値、3値、4値でもよい。
【0054】
S401は、変数iの初期化を示す。変数iは垂直方向のアドレスをカウントする変数である。
【0055】
S402は、変数colの初期化を示す。変数colは色成分を構成している色数を示す変数である。本動作工程は主走査1ライン毎に各色成分を処理していく線順次を例に説明するが、当然、他の順次方式、例えば、点順次、面順次の構成でも構わない。
【0056】
S403は変数jの初期化を示す。変数jは水平方向のアドレスをカウントする変数である。続いてS404は、i、jのアドレス値による判定工程であり、現在の処理アドレスであるi、jの座標が多重化処理を実行すべき領域に属しているか否かを判定している。
【0057】
図5を基に多重化領域について説明する。図5は、水平画素数がWIDTH、垂直画素数がHEIGHTから成る、ひとつの画像イメージを示している。いま、この画像イメージ中に付加情報を多重化すると仮定する。画像イメージの左上を原点とし、横N画素、縦M画素でブロック化をする。本実施形態では、原点を基準点としてブロック化を行なうが、原点から離れた点を基準点として設定しても良い。この画像イメージ中に最大限の情報を多重化する場合に、N×Mのブロックを基準点から配置していく。すなわち、水平方向に配置可能なブロック数をW、垂直方向に配置可能なブロック数をHとすると、以下の関係になる。
【0058】
W=INT(WIDTH/N) ・・・式1
H=INT(HEIGHT/M) ・・・式2
但し、INT( )は( )内の整数部分を示す。
【0059】
式1、式2において割り切れない剰余画素数が、N×Mのブロックを複数配置した時の端部に相当し、符号多重化領域外となる。
【0060】
図4中、S404にて、現在処理している注目画素が多重化領域外と判定された場合には、S405にて量子化条件Cが設定される。一方、多重化領域内と判定された場合には、多重化すべき付加情報を読み込む。いま、説明を容易にする為に、付加情報をcode[ ]という配列を用いて、各1ビットづつ表現するものとする。例えば付加情報を48ビット分の情報と仮定すると、配列code[ ]はcode[0]からcode[47]まで、各1ビットづつが格納されていることになる。
【0061】
S406において、変数bitは、以下のように配列code[ ]内の情報を代入する。
【0062】
bit=code[INT(i/M)×W+INT(j/N)] ・・・式3
続いて、S407にて代入した変数bitが“1”か否かを判定する。前述したように、配列code[ ]内の情報は各1ビットづつ格納されている為、変数bitの値も“0”か“1”かの何れかを示すことになる。
【0063】
S407にて、“0”と判定された場合には、S408にて量子化条件A[col]を、“1”と判定された場合には、S409にて量子化条件B[col]を設定する。量子化条件A[ ]、及び、量子化条件B[ ]は、色数の変数colの配列にて表現されていて、変数colにより、量子化条件の一部の要素が異なる構成になる。量子化条件を設定する詳細説明は後述する。
【0064】
続いてS410では、設定された量子化条件に基づいて量子化処理を行う。この量子化処理は、図3にて説明している誤差拡散法に相当する。
【0065】
続いて、S411では水平方向変数jをカウントアップし、S412にて画像の水平画素数であるWIDTH未満か否かを判定し、処理画素数がWIDTHになるまで前述の処理を繰り返す。また、水平方向の処理がWIDTH画素数分終了すると、S413にて色数の変数colをカウントアップし、S414にて処理すべきトータルの色数であるTOTAL_INK未満か否かを判定し、処理画素数がTOTAL_INKになるまで前述の処理を繰り返す。
【0066】
また、水平方向の処理が全色において、WIDTH画素数分終了すると、S415にて垂直方向変数iをカウントアップし、S416にて画像の垂直画素数であるHEIGHT未満か否かを判定し、処理画素数がHEIGHTになるまで前述の処理を繰り返す。
【0067】
以上の動作手順により、N×M画素よりなるブロック単位で、量子化条件を変更することが可能になる。
【0068】
続いて、量子化条件A、B、Cの例について説明する。誤差拡散法における量子化条件は様々な要素があるが、本実施形態では量子化条件は、量子化閾値とする。量子化条件Cの使用は、多重化領域外である為に、量子化閾値は何でも良い。前述したように、1画素が8ビットによる階調表現で、量子化レベルが2値の場合には、最大値である“255”、及び、最小値である“0”が量子化代表値となるが、その中間値となる“128”を量子化閾値として設定することが多い。すなわち、量子化条件Cでは、量子化閾値を“128”固定とする条件にする。
【0069】
量子化条件A、量子化条件Bの使用は多重化領域内のブロックである為、量子化条件の違いによる画質の違いを生じさせなければならない。但し、画質の違いは視覚的には判別しにくいように表現し、かつ、紙上から容易に識別できなくてはならない。
【0070】
図6は、量子化条件A、Bを表した例である。図6(a)は、量子化条件Aにおける量子化閾値の変化の周期を示した図である。図中、ひとつのマスを1画素分と想定し、白いマスは固定閾値、灰色のマスを変動閾値とする。
【0071】
すなわち、図6(a)の例では、横8画素、縦8画素のマトリクスを組み、灰色のマスの閾値のみ突出した値を閾値として設定する。
【0072】
図6(b)は、同様に、量子化条件Bにおける量子化閾値の変化の周期を示した図である。図6(b)の例においても、横8画素、縦8画素のマトリクスを組み、灰色のマスの閾値のみ突出した値を閾値として設定する。
【0073】
いま、前述したように1画素が8ビットの階調値の場合に、一例として、固定閾値として“128”、突出した閾値を“10”と設定する。量子化閾値が低くなると、注目画素の量子化値が“1”(量子化代表値“255”)になりやすくなる。すなわち、図6(a)、(b)ともに、図中の灰色のマスの並びで量子化値“1”が並びやすくなる。言い換えると、N×M画素のブロック毎に、図6(a)の灰色のマスの並びでドットが発生する確率が高いブロックと、図6(b)の灰色のマスの並びでドットが発生する確率が高いブロックとが混在することになる。
【0074】
誤差拡散法における量子化閾値の多少の変更は、画質的には大きな影響を及ぼさない。組織的ディザ法においては、使用するディザパターンによって、階調表現の画質が大きく左右する。しかし、前述したような、規則的に量子化閾値の変化を与えた誤差拡散法では、あくまでも画質を決定する階調表現は誤差拡散法であるため、ドットの並びが多少変化したり、テクスチャの発生が変化したり等、階調表現の画質にはほとんど影響を与えないことになる。それは、量子化閾値が変化した場合でも、あくまでも信号値と量子化値との差分となる誤差は周囲画素に拡散される為、入力された信号値はマクロ的に保存される。すなわち、誤差拡散法におけるドットの並び、テクスチャの発生に関しては冗長性が非常に大きいことになる。
【0075】
さて、本実施形態では、量子化条件A、B各々において、処理する色成分毎に、量子化条件を一部の要素を変更することが特徴である。図4のS406において、付加情報bitを決定する配列code[ ]の演算式は、色成分の変数colのパラメータを含んでいない。すなわち、付加情報bitを決定する要因は、画像のアドレス座標のみに起因し、色成分には依存しない。言い換えると、同一の座標領域では全色で同一付加情報bitを表現することになる。特開平4−294682には視覚的に目立たない黄インクを用いて付加情報を表現する提案がなされているが、単色による表現方法では、高濃度部領域等、あらゆる濃度の画像情報に対応するのは困難である。その為、本実施形態では、冗長性は増加してしまうが、単色のみで付加情報を表現するのではなく、全ての色成分を用いて付加情報を表現する。
【0076】
図7、図8を基に色成分毎の量子化条件の違いを説明する。
【0077】
本実施形態では、インク色が6色(シアン、淡シアン、マゼンタ、淡マゼンタ、イエロー、ブラック)有するインクジェットプリンタを想定する。淡シアン、淡マゼンタは、それぞれシアン、マゼンタと同一色材を用いたインクで、色材である染料の水分全体に対する希釈濃度のみが異なっている。
【0078】
図7は、図4のS408、及びS409において、量子化条件A、もしくは量子化条件Bの色成分毎に異なる要素の設定工程について説明している。
【0079】
図7において、S701は、処理している色成分colはシアンか否かを判定している。もし、シアンであればS702において、量子化閾値を振幅変調する位相に関する変数Kを0にセットする。同様に、S703では淡シアンか否かを、S705ではマゼンタか否かを、S707では淡マゼンタか否かを、S709ではイエローか否かを判定している。
【0080】
また、判定結果においても同様に、淡シアンであれば、S704にて変数Kを0にセットし、マゼンタであれば、S706にて変数Kを2にセットし、淡マゼンタであれば、S708にて変数Kを2にセットし、イエローであれば、S710にて変数Kを2にセットし、上記以外の色成分、すなわちブラックであれば、S711にて変数Kを0にセットしている。
【0081】
変数Kの値が代入されると、S712において、予め設定してある所定の位相テーブルにおいて、変数Kがセットされた画素位置で量子化閾値の振幅を変調する。今、変調させる振幅をCとし、変調前の量子化閾値をTH、変調後の量子化閾値をTH’とすると、
TH’=TH−C ・・・式4
となる。すなわち、位相テーブル中、変数Kの画素位置においては、量子化閾値としてTH’を用い、それ以外の画素位置においては、THを用いて量子化処理を行う。
【0082】
図8において、量子化閾値を振幅変調する位相テーブルを示す。図6と同様、ひとつのマスが1画素分である。位相テーブル中の数値は、変数Kの値に対応する。図8(a)は、量子化条件Aの位相テーブル、図8(b)は量子化条件Bの位相テーブルを示す。図8(a)、(b)は、それぞれ図6(a)、(b)と発生させるべき周期性は変わらない。
【0083】
ここで、量子化条件とは、量子化閾値を変調させる周期(周波数)、位相、振幅の各要素により構成されている。前述したように、量子化条件Aと量子化条件Bとでは、この要素の内、周期の要素が異なっている。本実施形態では、この周期の違いにより印字された紙上での付加情報を表現するのであるが、これとは別に、各色成分で、位相の要素を異ならせる。つまり、シアン、淡シアン、ブラックの各色成分の量子化時は、図8(a)(量子化条件Aが選択された場合)、もしくは、図8(b)(量子化条件Bが選択された場合)の位相テーブル中の“0”の画素位置で変調をかける。
【0084】
また、マゼンタ、淡マゼンタ、イエローの各色成分においては、同様に図8(a)(量子化条件Aが選択された場合)、もしくは、図8(b)(量子化条件Bが選択された場合)の位相テーブル中の“2”の画素位置で変調をかける。
【0085】
このように、色毎に量子化閾値変調の位相を数画素分ずらすことによって、紙上でのドットが重なりづらくする。
【0086】
この位相テーブルは8×8画素のものについて示したが、このテーブルを8×8画素周期で繰り返し用いることによって、容易に位相を制御することができる。
【0087】
また、このテーブルのブロックサイズと、付加情報1ビット分を表現するブロックサイズであるN画素×M画素とは一致しなくても構わない。
【0088】
また、前述した式4では、閾値を減ずる変調を示したが、例えば以下のような設定も可能である。
【0089】
シアン、淡シアン、ブラックの量子化時において、
K=0の時:
TH’=TH−C
K=2の時:
TH’=TH+C
マゼンタ、淡マゼンタ、イエローの量子化時において、
K=0の時:
TH’=TH+C
K=2の時:
TH’=TH−C ・・・式5
式5により、より好ましい制御が可能になり、効果的である。
【0090】
次に、付加情報分離装置105について説明する。
【0091】
図9は、付加情報分離装置105の構成を示すブロック図である。
【0092】
900は、入力端子を示し、スキャナで読み込まれた画像情報が入力される。使用するスキャナの解像度は、印字物を作成するプリンタ解像度と同等以上が好ましい。当然、正確に印字物のドットの点在情報を読み込む為には、サンプリング定理により、スキャナ側はプリンタ側よりも2倍以上の解像度が必要になる。しかし、同等以上であれば、正確でなくとも、ある程度ドットが点在しているのを判別することは可能だ。本実施形態では、説明を容易にするためにプリンタ解像度とスキャナ解像度が同一解像度と想定する。
【0093】
901は、幾何学的ずれ検出部を示し、スキャナで入力した画像の幾何学的ずれを検出する。当然、プリンタ出力、スキャナ入力を経ている為に、スキャナからの入力端子900から送信される画像情報は、プリンタ出力以前の画像情報とは幾何学的に大きくずれている場合がある。
【0094】
そこで、901では、印字物中の画像情報が印字されていると想定されている端部4点を検出する。いま、プリンタ解像度とスキャナ解像度が同一解像度であれば、プリンタの紙上記録時の斜行、及び、スキャナに印字物をセットする時のずれ等により、画像の回転方向(傾き)が補正すべき大きな要因となる。そのため、この端部4点を検出することにより、どの程度回転方向でずれが生じているかが判断できる。
【0095】
902は、ブロック化部を示し、P×Q画素単位にブロック化をする。このブロックは、多重化時にブロック化したN×M画素よりも小さくなければならない。すなわち、
P≦N、かつ Q≦M ・・・式6
の関係が成り立つ。
【0096】
また、P×Q画素単位のブロック化は、ある一定間隔毎スキップしてブロック化を行う。すなわち、多重化時のN×M画素よりなるブロックと想定される領域内に、P×Q画素単位のブロックがひとつ内包するようにブロック化する。スキップ画素数は、水平N画素分、垂直M画素分が基本となる。
【0097】
903、904は、それぞれ特性の異なる空間フィルタA、Bを示し、905は、周辺画素との積和を演算するディジタルフィルタリング部を示している。この空間フィルタの各係数は、多重化時の量子化条件の変動閾値の周期に適応して作成する。いま、多重化装置における量子化条件の変更を図6(a)、図6(b)の2種の周期性を用いることにより付加情報を多重化したと仮定する。その時の分離装置に使用する空間フィルタA903、空間フィルタB904の例を、図10(a)、図10(b)に示す。
【0098】
図中、5×5画素の中央部が注目画素になり、それ以外の24画素分が周辺画素になる。図中、空白部の画素は、フィルタ係数が“0”であることを表している。図から明らかな様に、図10(a)、(b)はエッジ強調のフィルタになっている。しかも、その強調するエッジの方向性と多重化した時の変動閾値の方向性とが一致している。つまり、図10(a)は図6(a)に、また、図10(b)は図6(b)に一致するように作成する。つまり、発生させた周期性の帯域を強調させるBPF(バンドパスフィルタ)の構成になる。
【0099】
906は、特徴量検出部を示し、空間フィルタA903、及び、空間フィルタB904によるフィルタリング部905からのフィルタ後の変換値を基に、なんらかの特徴量を検出する手段である。検出する特徴量の例として、以下のものが考えられる。
【0100】
1. デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の最大値
2. デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の最大値と最小値の差分
3. デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の分散値
本実施形態では、上記3に示した分散値を特徴量とする。
【0101】
907は、判定部を示し、それぞれの分散値の大小比較をして、分散値が大きい方を符号と判断する。すなわち、空間フィルタAによるフィルタリングの分散値が大きければ、印字時に量子化条件Aで量子化されたものと推測し、反対に空間フィルタBによるフィルタリングの分散値が大きければ、印字時に量子化条件Bで量子化されたものと推測する。
【0102】
量子化条件は、付加情報の符号(式3のbit)に連動している為、量子化条件が識別できるということは、多重化された符号が特定できることに相当する。すなわち、量子化条件Aと推測された場合には、bit=0、量子化条件Bと推測された場合には、bit =1と判断できる。
【0103】
以上、本実施形態を説明してきたが、本実施形態の特徴は、多重化時の誤差拡散法の量子化条件を変更させて、付加情報を表現する所定の周期性を発生させる際に、色単位に量子化閾値変調の位相をずらすことである。つまり、紙上に記録するインク色が6色と仮定した場合、完全に6色とも同一位相の変調になると、以下のような欠点が生じる。
・ 各色のドットが重なる確率が増加する為、変調をかけた周期性がより強調されて視認されやすくなり、紙上でのノイズ感が増加する。
・ 各色のドットが重なる確率が増加する為、発色性が良くない。
・ 各色のドットが重なる確率が増加する為、インクの場合には、紙上で滲みやすく、紙種によっては復号が困難になる。
・ 同一位相では、単色ごとの規則的な低周波成分のノイズを視覚的に隠すことができない。つまり、複数のインクが隙間を埋めることによる重畳作用により視覚的に高周波成分に見せかけることができない。
【0104】
上記欠点に対して、量子化閾値変調を施す位相を各色ごとに変化させることで解決することができる。
【0105】
すなわち、紙上での画質、及び復号性能の両面で有効になる。
【0106】
しかし、この位相の変化は実験的に最適なものを設定する必要がある。
【0107】
例えば、同一色材による濃インクと淡インクでは、同一位相が好ましい。これは、異なる位相にした場合には、付加情報表現の為に発生させた偏りが位相のずれの為に減少し、復号が困難になる場合があるからである。また、異なる色材においても、各インク色が、スキャナで使用するRGBフィルタの完全な補色になっていれば問題ないが、そのような理想的なフィルタ、及び理想的なインクともになく、当然のごとく、各色相互で分光分布のクロストーク成分が多い。その為、実験的にクロストークが多い色成分同士は同一位相にする方が好ましい。
【0108】
また、本実施形態では6色インクを例にして説明してきたが、当然、これ以上、もしくは、これ以下のインク色の構成でも良い。
【0109】
また、他の色空間による色成分でも適応できるのは勿論である。
【0110】
以上のように上記第1の実施形態によれば、カラー画像を入力し、入力されたカラー画像を所定の色成分(シアン、淡シアン、マゼンタ、淡マゼンタ、イエロー、ブラック)毎に誤差拡散法により量子化し、画像に埋め込む所定の情報に応じて、量子化閾値を振幅変調させる周期性を制御し、前記色成分のうち少なくともひとつの色成分において、量子化閾値を振幅変調させる位相を他の色成分とは異ならせるようにする制御することにより、ノイズ感、画質劣化を軽減し、また、紙上からの抽出性能を向上させることができる。
【0111】
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態における付加情報多重化装置の構成を示す図である。図11は図2に示した付加情報多重化装置と一部異なっているので、同一部には同一符号を付して異なる点のみ説明する。
【0112】
図11において、1100は、ブロック内平均濃度算出部であり、付加情報1ビット分を表現するN×M画素のブロック内の特定の色の平均濃度を算出する。算出した平均濃度の情報は量子化条件制御部1101へ送信され、前述した第1の実施形態と同様に量子化閾値を制御する。
【0113】
量子化条件制御部に1101おいて、量子化条件A、もしくは量子化条件Bへの決定は、図4に示した動作手順と同様である為に省略する。本実施形態では、算出したブロック内の平均濃度は、色成分毎の量子化閾値を振幅変調する位相決定に用いる。
【0114】
図12は、図4のS408、及びS409において、量子化条件A、もしくは量子化条件Bの色成分毎に異なる位相の設定工程について説明している。
【0115】
図12において、S1201では、ブロック内平均濃度算出部1100で算出した平均濃度を参照する。シアン、淡シアン、マゼンタ、淡マゼンタの各平均濃度を、それぞれ、D_Cyan、D_LCyan、D_Magenta、D_LMagentaとおく。
【0116】
続いて、S1202において、以下の判定を行う。
【0117】
(D_Cyan>D_TH or D_LCyan>D_TH)
かつ、
(D_Magenta>D_TH or D_LMagenta>D_TH)・・・式7
ここで、D_THは予め設定している閾値である。
【0118】
式7は、シアン、もしくは淡シアンの平均濃度、及び、マゼンタ、もしくは淡マゼンタの平均濃度が共に高いか否かを判定している。すなわち、ブロック内に印字されるインク量が多いか否かを判定している。
【0119】
もし、シアン系、マゼンタ系共に印字されるインク量が多い場合には、S1203において、量子化閾値を変調させる位相の組み合わせQ1を選択し、もし否であれば、S1204において、量子化閾値を変調させる位相の組み合わせQ2を選択する。組み合わせQ1,Q2は前述した各色のKの値が格納されていて、以下のような組み合わせになっている。
【0120】
Figure 0003647405
位相の組み合わせが決定すると、S1205では、位相テーブルのKの画素位置で量子化閾値の振幅を変調する。振幅変調については前述した実施例と同様の為、説明は省略する。
【0121】
本実施形態では、他の色成分の濃度を参照して、位相を決定する方法が特徴である。すなわち、インクが多く印字されるブロックには、前述したようにドットが重なり紙上での滲みが発生しないように分散して印字するように位相をずらす。また、インクが少ない領域では、シアン系インク、マゼンタ系インクの分光分布のクロストーク成分により復号性能が悪影響を受けないように同一位相に制御する。
【0122】
このように、他の色成分の濃度を参照することにより、より細かい制御が可能になる。
【0123】
また、Q1,Q2の組み合わせは一例であり、これに限るものではない。組み合わせの数も3種以上でも良い。
【0124】
また、ブロック内の平均濃度をシアン系、マゼンタ系の4色のみを算出したが、これに限るものではない。当然、これ以上でもこれ以下でも良い。
【0125】
以上、付加情報多重化装置、及び、付加情報分離装置の各々について説明してきたが、この組み合わせに限定するものではない。
【0126】
以上のように上記実施形態によれば、カラー画像の各色成分毎の濃度を判定し、その結果により、量子化閾値を振幅変調させる位相の設定を行うので、ノイズ感、画質劣化を軽減し、また、紙上からの抽出性能を向上させることができる。
【0127】
(その他の実施形態)
また、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用しても良い。
【0128】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0129】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、誤差拡散法の量子化条件変更に伴うテクスチャ発生の変化を付加情報の埋め込みに利用することにより、画像情報に付加情報を埋め込む際に、付加情報埋の埋め込みによる画質劣化等が視認されず、かつ、容易に抽出可能な埋め込み方法、及び抽出方法が実現できる。また、カラープリンタを使用時に、各色毎に量子化閾値変調の位相をずらすことにより、ノイズ感、画質劣化を軽減し、また、紙上からの抽出性能が向上する。
【0131】
また、本発明により、容易に画像情報への付加情報の多重化が実現できる為、画像情報中に音声情報や秘匿情報を埋め込むサービス、アプリケーションが提供できる。また、紙幣、印紙、有価証券等の不正な偽造行為を抑制したり、画像情報の著作権侵害を防止したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の画像処理システムを示すブロック図
【図2】図1の付加情報多重化装置を示すブロック図
【図3】図2の誤差拡散処理部を示す要部ブロック図
【図4】量子化制御部を含む多重化処理の動作工程を示すフローチャート
【図5】ブロック化の一例
【図6】量子化条件における量子化閾値変化の一例
【図7】図2の量子化制御手段において色毎に位相を設定する動作工程を示すフローチャート
【図8】位相テーブルの一例
【図9】図1の付加情報分離装置を示す要部ブロック図
【図10】図9の空間フィルタの一例
【図11】第2の実施形態を示す付加情報多重化装置を示す要部ブロック図
【図12】図10の量子化制御部において色毎に位相の組み合わせを設定する動作工程を示すフローチャート
【図13】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図14】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図15】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図16】従来法の分離の一例を示すブロック図

Claims (7)

  1. カラー画像に対して所定の情報を埋め込む画像処理装置であって、
    カラー画像を入力する入力手段と、
    前記入力されたカラー画像を所定の色成分単位に誤差拡散法により量子化する量子化手段と、
    前記所定の情報に応じて、前記量子化手段による量子化閾値を振幅変調させる周期性を制御する量子化条件制御手段とを有し、
    前記量子化条件制御手段は、前記色成分のうち少なくともひとつの色成分において、量子化閾値を振幅変調させる位相を他の色成分とは異ならせるように制御することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記色成分とは、前記カラー画像を像形成するべく色材に対応する色成分であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記色材において、同一の染料、もしくは同一の顔料から構成され、染料濃度、もしくは顔料濃度を変化させた色材同士においては、前記位相を異ならせないことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記量子化条件制御手段は、前記入力されたカラー画像の各色成分毎の濃度を判定した結果に基づいて、前記位相の設定を制御することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. カラー画像に対して所定の情報を埋め込む画像処理方法であって、
    カラー画像を入力する入力工程と、
    前記入力されたカラー画像を所定の色成分単位に誤差拡散法により量子化する量子化工程と、
    前記所定の情報に応じて、前記量子化工程による量子化閾値を振幅変調させる周期性を制御する量子化条件制御工程とを有し、
    前記量子化条件制御工程は、前記色成分のうち少なくともひとつの色成分において、量子化閾値を振幅変調させる位相を他の色成分とは異ならせるように制御することを特徴とする画像処理方法。
  6. コンピュータ上で実行されることによって、請求項5の画像処理方法を実現するプログラム。
  7. 請求項6記載のプログラムを記録した記録媒体。
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