JP2003110838A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JP2003110838A
JP2003110838A JP2001300542A JP2001300542A JP2003110838A JP 2003110838 A JP2003110838 A JP 2003110838A JP 2001300542 A JP2001300542 A JP 2001300542A JP 2001300542 A JP2001300542 A JP 2001300542A JP 2003110838 A JP2003110838 A JP 2003110838A
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Nobutaka Miyake
信孝 三宅
Minoru Kusakabe
稔 日下部
Kiyoshi Umeda
清 梅田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像に埋め込まれた情報の抽出における抽出
精度、抽出時間の最適設計が実現できる抽出システムが
提案されていなかった。 【解決手段】 所定の情報が埋め込まれた画像を入力す
る画像入力手段と、前記所定の情報の種別を表す種別情
報を入力する情報入力手段と、前記入力された画像から
前記所定の情報を所定の抽出方法に従って抽出する抽出
手段と、前記入力された種別情報に基づいて前記抽出手
段による抽出方法を切り替える切替手段とを有すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置及び
画像処理方法に関し、特に、画像情報中に、該画像情報
とは別の情報、例えば音声情報や、テキスト文書情報、
画像に関する諸情報、全く別の画像情報等を付加情報と
して、視覚的に目立たぬように埋め込む画像処理に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像情報中に、画像に関連の
ある他の情報を多重化する研究が盛んに行われている。
【0003】近年では、電子透かし技術と称し、写真、
絵画等の画像情報中に、その著作者名や、使用許可の可
否等の付加情報を視覚的に判別しづらい様に多重化し
て、インターネット等のネットワークを通じて流通する
技術が標準化されつつある。
【0004】また、他の応用分野としては、複写機、プ
リンタ等の画像出力装置の高画質化に伴い、紙幣、印
紙、有価証券等の不正な偽造を防止する目的で、紙上に
出力された画像から出力機器、及び、その機体番号を特
定する為に、画像中に付加情報を埋め込む技術がある。
【0005】例えば、特開平7−123244では、視
覚的に感度の低い色差成分、及び彩度成分の高周波域に
付加情報を埋め込むことにより情報の多重化を行う技術
を提案している。
【0006】しかし、前述した技術は以下の問題点があ
る。
【0007】図15は、電子透かし技術の一般的な付加
情報の埋め込みを示した図である。画像情報Aと付加情
報Bが加算器1501を介して多重化され、Cという多
重化情報に変化する。図15は画像情報の実空間領域で
付加情報を多重化する例である。この多重化情報Cを各
種フィルタリング等の画像処理や、非可逆圧縮等の符号
化をせずに流通することが可能であれば、多重化情報C
から付加情報Bを復号することは従来技術でも容易であ
る。インターネット上で流通する画像情報では、多少の
ノイズ耐性があれば、エッジ強調、平滑化等の画質向上
のデジタルフィルタを通しても復号が可能になる。
【0008】しかし、今、多重化した画像をプリンタ等
の出力装置により印字し、その印字物から付加情報を取
り出す場合を想定する。しかも、使用するプリンタが単
色あたり2階調から数階調程度の表現能力しか有してい
ないプリンタ出力を想定する。近年、インクジェットプ
リンタは、染料濃度を薄くしたインクを有したり、出力
するドット径を可変に制御したりして、単色あたり数階
調表現できる装置が上市されているが、それでも疑似階
調処理を用いない限り、写真調の画像の階調性は表現で
きない。
【0009】すなわち、図15の電子透かし技術を用い
た多重化方法をプリンタに出力するという前述の想定で
は、図16に示すように、疑似階調処理1601により
多重化情報CはDという量子化情報に変化し、その後、
プリンタ出力1602にて紙上に印字されることによ
り、非常に劣化したEという紙上情報(印字物)に変化
する。従って、前述した偽造防止の目的の為に紙上の情
報から付加情報を復号するということは、図16の一連
の処理後の紙上情報Eから付加情報Bを復号することに
なるわけである。この1601、1602の両処理によ
る情報の変化量は非常に大きく、視覚的に判別できない
ように付加情報を多重化し、かつ、多重化した付加情報
を紙上から正しく復号することは非常に困難なことにな
る。
【0010】また、図17は、実空間領域ではなく、画
像情報をフーリエ変換等を用い、周波数領域に変換して
から高周波域等に合成する従来の電子透かし技術の例を
示している。図17において、画像情報を直交変換処理
1701により周波数領域に変換し、加算器1702に
より、視覚的に判別しづらい特定の周波数に付加情報が
加算される。1703逆直交変換処理により再び実空間
領域に戻された後に、図16の例と同様に、疑似階調処
理、プリンタ出力という大きな変化を伴うフィルタを通
ることに相当する。
【0011】図18では、紙上からの付加情報の分離の
手順を示している。すなわち、印字物をスキャナ等の画
像読み取り装置を介して、印字物の情報をスキャナ入力
1801する。入力された情報は、疑似階調処理により
階調表現されている画像である為に、逆疑似階調処理で
ある復元処理1802を施す。復元処理は、LPF(ロ
ーパスフィルタ)を用いるのが一般的である。復元後の
情報を1803により直交変換処理させた後に、180
4分離手段において、特定の周波数の電力から埋め込ん
だ付加情報の分離を行う。
【0012】以上の図17、図18から明らかなよう
に、付加情報を多重化してから分離するまでに、複雑な
多数の処理工程を通過することがわかる。カラー画像の
場合には、この一連の処理工程の中にプリンタ特有の色
に変換する色変換処理も含まれることになる。このよう
な複雑な処理工程でも良好な分離を実現するためには、
非常に耐性の強い信号を入れなくてはならない。良好な
画質を維持しつつ、耐性の強い信号を入れるのは困難で
ある。また、処理工程が多数、複雑ということは、多重
化、及び分離に要する処理時間が非常に長くなってしま
う。
【0013】また、前述した特開平7−123244で
は、高周波域に情報を付加させているが、後段の疑似階
調処理で、誤差拡散法を実施した場合には、誤差拡散法
特有のハイパスフィルタの特性により、付加情報の帯域
が誤差拡散で発生するテクスチャの帯域に埋没してしま
い、復号に失敗する恐れが多分にある。また、復号には
非常に精度の高いスキャナ装置が必要になる。すなわ
ち、疑似階調処理が前提である場合には、図16、図1
7の方式は適さないことがわかる。言い換えると、疑似
階調処理の特性を大きく活かした付加情報の多重化方式
が必要になる。
【0014】付加情報の多重化と疑似階調処理の冗長性
とを結び付けた例として、特登録2640939、特登
録2777800がある。
【0015】前者は、組織的ディザ法にて2値化する際
に、同一階調を表すディザマトリクスの中からいづれか
一つを選定することによって、画像信号中にデータを混
入するものである。しかし、組織的ディザ法では、高解
像の、しかも機械的精度の非常に優れたプリンタで無い
限り、写真調の高画質の出力は困難である。多少の機械
的精度のずれが、横筋等の低周波のノイズとして発生
し、紙上では容易に視覚されてくるからである。また、
ディザマトリクスを周期的に変化させると、規則的に配
列されていたディザにより発生する特定周波数の帯域が
乱され、画質的に悪影響を及ぼす。また、ディザマトリ
クスの種類により階調表現能力が大きく異なる。特に紙
上においては、ドットの重なり等における面積率の変化
がディザマトリクスによって異なる為、たとえ信号上で
は均一濃度である領域でもディザマトリクスの切り替え
で濃度の変化を引き起こすことも考えられる。また、復
号(分離)側にとって、原信号である画像情報の画素値
が不明な状態で、いかなるディザマトリクスで2値化さ
れたかを推測する復号方法では、誤った復号をしてしま
う可能性が非常に大きい。
【0016】また、後者は、カラーのディザパターン法
を用いて、その配列により付加情報を多重化する方法で
ある。この方法でも前者と同様、切り換えにより画質劣
化は避けられない。また、前者と比べて、より多くの付
加情報を多重化できる代わりに、色成分の配列を変化さ
せることによる色見の変化をもたらし、特に平坦部にお
いて画質劣化が大きくなる。また、紙上での復号も更に
困難になることが予想される。
【0017】いずれにしても、ディザマトリクスを変化
させる両者の方法では、画質劣化が大きい割に、復号が
困難という問題点を有している。
【0018】そこで、本発明の出願人は、先に、誤差拡
散法によって生じるテクスチャを利用し、通常の疑似階
調処理では発生し得ない量子化値の組み合わせを人工的
に作成することにより符号の埋め込みにする方法を提案
した。
【0019】この方法は、テクスチャの形状が微視的に
多少変化するだけなので、視覚的には画質が劣化するも
のではない。また、誤差拡散法の量子化閾値を変更する
方法を用いれば、視覚的に面積階調の濃度値も保たれる
為、極めて容易に異種信号の多重化が実現できる。
【0020】しかし、前述の提案によると、復号側で
は、テクスチャが人工的であるか否かを判別しなくては
ならない。紙上に出力した印字物では、ドットのよれ等
の所望の着弾点位置からのずれにより、テクスチャが良
好に再現できない場合がある。また、カラー画像におい
ては、最も視覚的に感度の低い色成分に多重化する方法
が主流であるが、実空間領域でのテクスチャの判別は、
他の色成分の影響を受けやすく、多重化情報の分離が困
難なものになってしまう。
【0021】また、本出願人は、前述した問題点を解決
する為に、誤差拡散法の量子化閾値自身を所定の周期性
で振幅変調し、この閾値変調の周期性を領域単位に複数
種類制御することによって、擬似階調処理の量子化値の
発生確率を制御し、この周期性に基づき符号を埋め込む
方法を提案した。この方法は、前述したテクスチャの位
置や形状を判別する方法に比べ、符号を形成している位
相情報よりも、複数の所定周波数帯域での相対的な電力
情報が重要な復号因子になる為、紙上においても良好な
復号が実現できる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した提案
には以下のような問題点がある。
【0023】すなわち、様々な種類の付加情報を多重化
可能なシステムを構築した場合に、紙媒体からの付加情
報を取り出す際に、完全に多重化した付加情報を取り出
す必要がある情報と、多少の損失を許容できる情報とに
分類できる。
【0024】言いかえると、付加情報の種類に応じて、
可逆で紙上の多重化情報から復号(異なる情報同士を多
重化処理する操作を符号化の一種と仮定すると、分離操
作は中に含まれた情報の復号化に相当する。その為、分
離操作により埋め込まれた情報を戻す工程のことを、以
下、復号、或いは抽出と称す)する必要のある場合と、
非可逆の復号でも構わない場合に分かれる。復号の精度
は、用いる復号方式によって、復号に要する処理時間と
復号時の誤り率とのトレードオフの関係になる場合があ
る。
【0025】印字物からの復号手段を考えた場合に、従
来の提案では、復号方式が単独であり、付加情報の種類
がわかり得なかった為、いかなる種類の付加情報に対し
ても、同一の復号方法を用いるしか方法がなかった。す
なわち、復号における検出精度、復号処理時間の最適設
計が実現できる復号システムが提案されていなかった。
【0026】また、この点は多重化においても同様であ
り、多重化方法によって、多重化した紙上画質と、紙上
からの復号時の誤り率とがトレードオフの関係になる場
合がある。すなわち、付加情報の種類に応じて、多重化
画質と、復号時に想定される誤り率との最適設計が実現
できる多重化システムが提案されていなかった。
【0027】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、画像に埋め込まれた情報の抽出におい
て、抽出時の検出精度、抽出時間の最適化が実現するこ
とができる画像処理装置及び画像処理方法を提供するこ
とを目的とする。
【0028】また、本発明は、画像に対する情報の埋め
込みにおいて、画質、抽出時に想定される検出精度の最
適化を実現することができる画像処理装置及び画像処理
方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像処理装置は、所定の情報が埋め込まれ
た画像を入力する画像入力手段と、前記所定の情報の種
別を表す種別情報を入力する情報入力手段と、前記入力
された画像から前記所定の情報を所定の抽出方法に従っ
て抽出する抽出手段と、前記入力された種別情報に基づ
いて前記抽出手段による抽出方法を切り替える切替手段
とを有することを特徴とする。
【0030】また、目的を達成するために、本発明の画
像処理方法は、所定の情報が埋め込まれた画像を入力す
る画像入力工程と、前記所定の情報の種別を表す種別情
報を入力する情報入力工程と、前記入力された画像から
前記所定の情報を所定の抽出方法に従って抽出する抽出
工程と、前記入力された種別情報に基づいて抽出方法を
切り替える切替工程とを有することを特徴とする。
【0031】また、上記目的を達成するために、本発明
の画像画像処理装置は、画像を入力する画像入力手段
と、前記画像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み
情報入力手段と、前記所定の情報の種別を表す種別情報
を入力する種別情報入力手段と、前記種別情報と共に前
記所定の情報を前記画像に埋め込む埋め込み手段とを有
することを特徴とする。
【0032】また、目的を達成するために、本発明の画
像処理方法は、画像を入力する画像入力工程と、前記画
像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み情報入力工
程と、前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する
種別情報入力工程と、前記種別情報と共に前記所定の情
報を前記画像に埋め込む埋め込み工程とを有することを
特徴とする。
【0033】また、目的を達成するために、本発明の画
像処理装置は、画像を入力する画像入力手段と、前記画
像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み情報入力手
段と、前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する
種別情報入力手段と、前記画像に対して前記所定の情報
を所定の埋め込み方法に従って埋め込む埋め込み手段
と、前記種別情報に基づいて前記埋め込み手段による埋
め込み方法を切り替える切替手段とを有することを特徴
とする。
【0034】また、目的を達成するために、本発明の画
像処理方法は、画像を入力する画像入力工程と、前記画
像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み情報入力工
程と、前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する
種別情報入力工程と、前記画像に対して前記所定の情報
を所定の埋め込み方法に従って埋め込む埋め込み工程
と、前記種別情報に基づいて埋め込み方法を切り替える
切替工程とを有することを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態に
ついて、図面を参照して詳細に説明する。尚、本実施形
態における画像処理装置は、主として、プリンタエンジ
ンへ出力すべき画像情報を作成するコンピュータ内のプ
リンタドライバソフト、もしくは、アプリケーションソ
フトとして内蔵することが効率的であるが、複写機、フ
ァクシミリ、プリンタ本体等にハードウエア、及びソフ
トウエアとして内蔵することも効果がある。
【0036】(第1の実施形態)図1は、第1の実施形
態における画像処理システムの構成を表すブロック図で
ある。100、101、102はともに入力端子を示
し、100からは多階調の画像情報を、101からは、
画像情報の中に埋め込むべき必要な付加情報が入力され
る。この付加情報は、入力端子100にて入力される画
像情報とは別の情報、例えば音声情報や、テキスト文書
情報、入力端子100にて入力される画像に関する著作
権、撮影日時、撮影場所、撮影者等の諸情報、また、全
く別の画像情報等、様々な応用が考えられる。
【0037】102からは、付加情報のファイル種別に
関する属性情報(以下、ファイル種別情報と称す)を入
力する。このファイル種別情報は、使用者によるキーボ
ード、もしくはマウス等による入力でも良いし、付加情
報ファイル名の拡張子から推測しても良い。このファイ
ル種別情報は、付加情報の種別を示し、例えば、文書情
報、画像情報、音声情報等を示す。
【0038】103は、埋め込み情報多重化装置を示
し、視覚的に判別しづらいように、画像情報中に付加情
報のファイル種別情報と付加情報(以下、この2種を合
わせて埋め込み情報と称す)を埋め込ませる装置であ
る。この埋め込み情報多重化装置103は、埋め込み情
報の多重化とともに、入力した多階調の画像情報の量子
化をも司る。
【0039】104はプリンタを示し、埋め込み情報多
重化装置で作成された情報をプリンタエンジンにて出力
する。プリンタ104は、インクジェットプリンタ、レ
ーザープリンタ等、疑似階調処理を用いることにより階
調表現を実現するプリンタを想定する。
【0040】出力された印字物は、スキャナ105を用
いて印字物上の情報を読み取り、埋め込み情報分離装置
106によって、印字物中に埋め込まれた埋め込み情報
を分離し、出力端子107に出力する。
【0041】図2は、図1の埋め込み情報多重化装置1
03の構成を示すブロック図である。
【0042】200は誤差拡散処理部を示し、入力され
た画像情報を誤差拡散法を用いた疑似階調処理すること
によって、入力階調数よりも少ない量子化レベルに変換
し、複数画素の量子化値によって面積的に階調性を表現
する。誤差拡散処理についての詳細は後述する。
【0043】201はブロック化部を示し、入力された
画像情報を所定領域単位に区分する。このブロック化は
矩形でも良いし、矩形以外の領域に区分しても良い。
【0044】202は量子化条件制御部を示し、ブロッ
ク化部201にてブロック化した領域単位で量子化条件
を変更、制御する。量子化条件制御部202は、入力端
子101、102で入力された埋め込み情報に基づき、
ブロック単位で量子化条件が制御される。
【0045】210は、CPU211、ROM212、
RAM213などからなる制御部である。CPU211
は、ROM212に保持された制御プログラムに従っ
て、上述した各構成の動作、及び処理を制御する。RA
M213は、CPU211の作業領域として使用され
る。
【0046】図3は、誤差拡散処理部200の詳細を表
すブロック図である。一般的な誤差拡散処理は、文献
R.Floyd&L.Steinberg:“An A
daptive Alogorithm for Sp
atial Grayscale”,SID Symp
osium Digest of Paper pp.
36〜37(1975)に詳細が記載されている。
【0047】いま、量子化値が2値である誤差拡散処理
を例にして説明する。
【0048】300は加算器を示し、入力された画像情
報の注目画素値と既に2値化された周辺画素の分配され
た量子化誤差が加算される。量子化条件制御部からの量
子化閾値と誤差の加算された加算結果とを比較部301
にて比較し、所定の閾値よりも大きい場合には“1”
を、それ以外では“0”を出力する。例えば、8ビット
の精度で画素の階調を表現する場合には、最大値である
“255”と最小値である“0”で表現するのが一般的
である。いま、量子化値が“1”の時に、紙上にドット
(インク、トナー等)が印字されると仮定する。302
は減算器を示し、量子化結果と前述した加算結果との誤
差を算出し、誤差配分演算部303に基づいて、今後の
量子化処理が施される周辺画素に誤差を配分する。誤差
の配分割合は注目画素との相対的な距離に基づいて実験
的に設定された誤差の配分テーブル304を予め所有し
ておき、配分テーブルに記された配分割合に基づいて誤
差を分配する。
【0049】図3の配分テーブル304は、周囲4画素
分の配分テーブルを示しているが、これに限るものでは
ない。
【0050】次に量子化条件制御部202を含む全体の
動作手順について、図4のフローチャートを基に説明す
る。いま、量子化値は2値である例について述べる。
尚、量子化は2値に限らず、多値、すなわち、3値、4
値でもよい。
【0051】S401は、変数iの初期化を示す。変数
iは垂直方向のアドレスをカウントする変数である。
【0052】S402は、変数jの初期化を示す。変数
jは水平方向のアドレスをカウントする変数である。
【0053】続いてS403は、i、jのアドレス値に
よる判定工程であり、現在の処理アドレスであるi、j
の座標が多重化処理を実行すべき領域に属しているか否
かを判定している。
【0054】図5を基に多重化領域について説明する。
図5は、水平画素数がWIDTH、垂直画素数がHEI
GHTから成る、ひとつの画像イメージを示している。
いま、この画像イメージ中に埋め込み情報を多重化する
と仮定する。画像イメージの左上を原点とし、横N画
素、縦M画素でブロック化をする。本実施形態では、原
点を基準点としてブロック化を行なうが、原点から離れ
た点を基準点として設定しても良い。この画像イメージ
中に最大限の情報を多重化する場合に、N×Mのブロッ
クを基準点から配置していく。すなわち、水平方向に配
置可能なブロック数をW、垂直方向に配置可能なブロッ
ク数をHとすると、以下の関係になる。
【0055】 W=INT(WIDTH/N) ・・・式1 H=INT(HEIGHT/M) ・・・式2 但し、INT( )は( )内の整数部分を示す。
【0056】式1、式2において割り切れない剰余画素
数が、N×Mのブロックを複数配置した時の端部に相当
し、符号多重化領域外となる。
【0057】図4中、S403にて、現在処理している
注目画素が多重化領域外と判定された場合には、S40
4にて量子化条件Cが設定される。
【0058】一方、多重化領域内と判定された場合に
は、多重化すべき埋め込み情報を読み込む。いま、説明
を容易にする為に、埋め込み情報をcode[ ]とい
う配列を用いて、各1ビットづつ表現するものとする。
例えばファイル種別情報を16ビット分、付加情報を8
000ビット分の情報と仮定すると、埋め込み情報は2
種が加算された8016ビット分となり、配列code
[ ]はcode[0]からcode[8015]ま
で、各1ビットづつが格納されていることになる。
【0059】S405において、変数bitは、以下の
ように配列code[ ]内の情報を代入する。
【0060】 bit=code[INT(i/M)×W+INT(j/N)] ・・・式 3 続いて、S406にて代入した変数bitが“1”か否
かを判定する。前述したように、配列code[ ]内
の情報は各1ビットずつ格納されている為、変数bit
の値も“0”か“1”かの何れかを示すことになる。S
406にて、“0”と判定された場合には、S407に
て量子化条件Aを、“1”と判定された場合には、S4
08にて量子化条件Bを設定する。
【0061】続いてS409では、設定された量子化条
件に基づいて量子化処理を行う。この量子化処理は、図
3にて説明している誤差拡散法に相当する。
【0062】続いて、S410では水平方向変数jをカ
ウントアップし、S411にて画像の水平画素数である
WIDTH未満か否かを判定し、処理画素数がWIDT
Hになるまで前述の処理を繰り返す。また、水平方向の
処理がWIDTH画素数分終了すると、S412にて垂
直方向変数iをカウントアップし、S413にて画像の
垂直画素数であるHEIGHT未満か否かを判定し、処
理画素数がHEIGHTになるまで前述の処理を繰り返
す。
【0063】以上の動作手順により、N×M画素よりな
るブロック単位で、量子化条件を変更することが可能に
なる。
【0064】続いて、量子化条件A、B、Cの例につい
て説明する。誤差拡散法における量子化条件は様々な因
子があるが、本実施例では量子化条件は、量子化閾値と
する。量子化条件Cの使用は、多重化領域外である為
に、量子化閾値は何でも良い。前述したように、1画素
が8ビットによる階調表現で、量子化レベルが2値の場
合には、最大値である“255”、及び、最小値である
“0”が量子化代表値となるが、その中間値となる“1
28”を量子化閾値として設定することが多い。すなわ
ち、量子化条件Cでは、量子化閾値を“128”固定と
する条件にする。
【0065】量子化条件A、量子化条件Bの使用は多重
化領域内のブロックである為、量子化条件の違いによる
画質の違いを生じさせなければならない。但し、画質の
違いは視覚的には判別しにくいように表現し、かつ、紙
上から容易に識別できなくてはならない。
【0066】図6は、量子化条件A、Bを表した例であ
る。
【0067】図6(a)は、量子化条件Aにおける量子
化閾値の変化の周期を示した図である。図中、ひとつの
マスを1画素分と想定し、白いマスは固定閾値、灰色の
マスを変動閾値とする。すなわち、図6(a)の例で
は、横8画素、縦4画素のマトリクスを組み、灰色のマ
スの閾値のみ突出した値を閾値として設定する。
【0068】図6(b)は、同様に、量子化条件Bにお
ける量子化閾値の変化の周期を示した図である。図6
(b)の例では、図6(a)とは異なり、横4画素、縦
8画素のマトリクスを組み、灰色のマスの閾値のみ突出
した値を閾値として設定する。
【0069】いま、前述したように1画素が8ビットの
階調値の場合に、一例として、固定閾値として“12
8”、突出した閾値を“48”と設定する。量子化閾値
が低くなると、注目画素の量子化値が“1”(量子化代
表値“255”)になりやすくなる。すなわち、図6
(a)、(b)ともに、図中の灰色のマスの並びで量子
化値“1”が発生しやすくなる。言い換えると、N×M
画素のブロック毎に、図6(a)の灰色のマスの並びで
ドットが発生するブロックと、図6(b)の灰色のマス
の並びでドットが発生するブロックとが混在することに
なる。当然、N×M画素の同一ブロック内では、図6
(a)、もしくは図6(b)のマトリクスを繰り返すこ
とになる。
【0070】誤差拡散法における量子化閾値の多少の変
更は、画質的には大きな影響を及ぼさない。組織的ディ
ザ法においては、使用するディザパターンによって、階
調表現の画質が大きく左右する。しかし、前述したよう
な、規則的に量子化閾値の変化を与えた誤差拡散法で
は、あくまでも画質を決定する階調表現は誤差拡散法で
あるため、ドットの並びが多少変化したり、テクスチャ
の発生が変化したり等、階調表現の画質にはほとんど影
響を与えないことになる。それは、量子化閾値が変化し
た場合でも、あくまでも信号値と量子化値との差分とな
る誤差は周囲画素に拡散される為、入力された信号値は
マクロ的に保存される。すなわち、誤差拡散法における
ドットの並び、テクスチャの発生に関しては冗長性が非
常に大きいことになる。
【0071】また、前述した例は、単純に変数bitの
値が“0”の時には量子化条件A、“1”の時には量子
化条件Bとして切り替えていたが、これに限るものでは
ない。量子化条件の組み合わせによって変数bitを表
現することも可能である。例えば、図7に示した様に、
N×M画素のブロックを更に4つの小ブロックに分割
し、変数bitの値が“0”の時には図7(a)の配置
を、“1”の時には、図7(b)の配置を使用して量子
化することで違いを出すことも可能である。
【0072】次に、埋め込み情報分離装置106につい
て説明する。
【0073】図8は、埋め込み情報分離装置106の構
成を示すブロック図である。
【0074】800は、入力端子を示し、スキャナで読
み込まれた画像情報が入力される。使用するスキャナの
解像度は、印字物を作成するプリンタ解像度と同等以上
が好ましい。当然、正確に印字物のドットの点在情報を
読み込む為には、サンプリング定理により、スキャナ側
はプリンタ側よりも2倍以上の解像度が必要になる。し
かし、同等以上であれば、正確でなくとも、ある程度ド
ットが点在しているのを判別することは可能である。本
実施形態では、説明を容易にするためにプリンタ解像度
とスキャナ解像度が同一解像度と想定する。
【0075】801は、ファイル種別情報復号部を示
し、埋め込まれた付加情報のうち、まずは、ヘッダ情報
であるファイル種別情報を分離処理(復号、抽出)す
る。この復号手段は、後述する付加情報復号手段Bを使
用するのが好ましいが、ここでは限定しない。まずはヘ
ッダ情報から復号するわけである。
【0076】その為、多重化時には、予めヘッダ部だけ
始めに復号できるように、画像領域中で空間的にわかり
やすい領域(例えば画像端部等)に多重化しておくのが
好ましい。
【0077】802は選択部を示し、復号されたファイ
ル種別情報から、いかなる精度で復号するかを判断す
る。すなわち、文書情報で代表される可逆による復号が
必須であるのか、画像情報、音声情報で代表される多少
の損失を許容できる非可逆による復号でも問題ないのか
を判断する。当然、画像情報、音声情報においても、既
になんらかの圧縮符号化処理の掛けられたファイルで
は、情報の冗長性が削除された状態であるので、使用し
ている圧縮方式に応じて、可逆、非可逆の何れを選択す
るのか判断するのが好ましい。そこで、可逆の復号が必
須の場合には、復号の正確さを優先した高精度の復号方
式を使用し、非可逆でも許容できる場合には、精度より
も処理速度を優先にして、若干復号の精度を劣化させ
る。
【0078】803、804は、それぞれ、付加情報復
号部A、付加情報復号部Bを示し、選択部805で判断
した結果に基づいて、スイッチにて一方が選択される。
【0079】 1) 処理速度優先のファイルの場合 ・・・ 付加情報復号部Aを選択 2) 復号の正確さが優先のファイルの場合 ・・・ 付加情報復号部Bを選択 図9は、復号部Aの構成を示すブロック図である。
【0080】901は、ブロック化部を示し、P×Q画
素単位にブロック化をする。このブロックは、多重化時
にブロック化したN×M画素よりも小さくなければなら
ない。すなわち、 P≦N、かつ Q≦M ・・・式5 の関係が成り立つ。
【0081】また、P×Q画素単位のブロック化は、あ
る一定間隔毎スキップしてブロック化を行う。すなわ
ち、多重化時のN×M画素よりなるブロックと想定され
る領域内に、P×Q画素単位のブロックがひとつ内包す
るようにブロック化する。スキップ画素数は、水平N画
素分、垂直M画素分が基本となる。
【0082】902、903は、それぞれ特性の異なる
空間フィルタA、Bを示し、904は、周辺画素との積
和を演算するディジタルフィルタリング部を示してい
る。この空間フィルタの各係数は、多重化時の量子化条
件の変動閾値の周期に適応して作成する。いま、多重化
装置における量子化条件の変更を図6(a)、図6
(b)の2種の周期性を用いることにより付加情報を多
重化したと仮定する。
【0083】その時の分離装置に使用する空間フィルタ
A902、空間フィルタB903の例を、図10
(a)、図10(b)に示す。図中、5×5画素の中央
部が注目画素になり、それ以外の24画素分が周辺画素
になる。図中、空白部の画素は、フィルタ係数が“0”
であることを表している。図から明らかな様に、図10
(a)、(b)はエッジ強調のフィルタになっている。
しかも、その強調するエッジの方向性と多重化した時の
変動閾値の方向性とが一致している。つまり、図10
(a)は図6(a)に、また、図10(b)は図6
(b)に一致するように作成する。
【0084】905は、特徴量検出部を示し、空間フィ
ルタA902、及び、空間フィルタB903によるフィ
ルタリング部904からのフィルタ後の変換値を基に、
なんらかの特徴量を検出する手段である。検出する特徴
量の例として、以下のものが考えられる。 1. デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の最大
値 2. デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の最大
値と最小値の差分 3. デジタルフィルタ後のブロック内の変換値の分散
値 本実施形態では、上記3に示した分散値を特徴量とす
る。906は、判定部を示し、それぞれの分散値の大小
比較をして、分散値が大きい方を符号と判断する。すな
わち、空間フィルタAによるフィルタリングの分散値が
大きければ、印字時に量子化条件Aで量子化されたもの
と推測し、反対に空間フィルタBによるフィルタリング
の分散値が大きければ、印字時に量子化条件Bで量子化
されたものと推測する。
【0085】量子化条件は、付加情報の符号(式3のb
it)に連動している為、量子化条件が識別できるとい
うことは、多重化された符号が特定できることに相当す
る。すなわち、量子化条件Aと推測された場合には、b
it=0、量子化条件Bと推測された場合には、bit
=1と判断できる。
【0086】図11は、付加情報復号部Bを示すブロッ
ク図である。
【0087】図1101は、ブロック化部を示し、図9
の901と同じでP×Q画素単位にブロック化する。
【0088】1102は、直交変換部を示し、ブロック
化したP×Q画素を直交変換する。ただ、2次元の直交
変換を行う時には、Q=Pの正方ブロックでブロック化
する必要がある。本実施例では、DCT(離散コサイン
変換)を例にする。
【0089】P×P画素よりなるブロックの二次元DC
Tの変換係数は、
【外1】
【0090】 但し、C(x)=1/√2 (x=0), C(x)=1 (x≠0) ・・・式6 で与えられる。
【0091】1103は、クラス分類部を示し、直交変
換係数の帯域毎にクラス分類する。
【0092】図12は、P=Q=16の時のクラス分類
の一例を示している。図12は、1ブロック内の直交変
換係数F(u,v)を表していて、左上がDC成分、残
りの255成分がAC成分となる。いま、F(4,8)
を中心とするクラスAと、F(8,4)を中心とするク
ラスBの2クラスを作成する。2クラスを図中、太線で
示す。このクラス分類部は、全256成分をクラス分類
する必要はなく、所望の成分を中心とした複数のクラス
に分類するだけで良い。この必要なクラス数は、多重化
時に量子化制御した条件数に対応する。すなわち、量子
化制御した条件数よりもクラス数は多くなることはな
い。
【0093】1104は、電力比較部を示し、各クラス
の電力の総和を比較する。演算を高速にする為に、発生
した変換係数の絶対値を電力の代用としても良い。各ク
ラスの電力の総和を比較することで、付加情報の信号を
判断する。いま、多重化時に図6(a)、(b)の量子
化条件A、Bを施した例について説明する。前述したよ
うに、量子化条件A、Bを用いた量子化では、各々角度
の異なる斜め方向にドットが並ぶテクスチャが発生しや
すい。すなわち、量子化条件Aにおいて量子化したブロ
ックでは、直交変換処理を行うと、図12のクラスAに
大きな電力が発生する。一方、量子化条件Bにおいて量
子化したブロックでは、直交変換処理を行うと、図12
のクラスBに大きな電力が発生する。すなわち、クラス
AとクラスBの電力の大小関係を相対的に比較すること
により、該当するブロックの多重化時の量子化条件が、
量子化条件A、量子化条件Bの何れであるかが判断でき
る。量子化条件は、付加情報の符号(式3のbit)に
連動している為、量子化条件が識別できるということ
は、多重化された符号が特定できることに相当する。図
4に示したフローチャートの例では、bit=0を量子
化条件A、bit=1を量子化条件Bに設定している
為、クラスAの電力の方が大きい場合には、bit=
0、クラスBの電力の方が大きい場合には、bit=1
と判断できる。
【0094】以上、2種の復号部を説明したが、ファイ
ルの種別による分類、及び、復号手段の数については、
当然これ以上でも構わない。また、復号部もこれに限定
するものではない。
【0095】また、復号部を同一にして、その検出精度
だけを変化させる方法も考えられる。すなわち、より精
度が求められる復号手段においては、冗長性の高い、繰
り返しによる復号が有効である。例えば、前述のP×Q
画素による直交変換を用いる方法(復号部B)では、P
×Q画素のブロックを空間的に数画素ずらして複数回の
直交変換を行い、複数回のクラス比較を通して判断の精
度を高める方法が考えられる。その際に、ファイルの種
別から復号の要求される正確さを評価因子にして、要求
される正確さと共に、繰り返しの回数を徐々に増やす様
に制御することも有効な方法である。
【0096】当然、複数回の直交変換を用いて判断した
方が、復号精度は向上するが、処理時間は余計にかかっ
てしまう。その最適化は経験的に設計するのが好まし
い。
【0097】以上説明したように、第1の実施形態によ
れば、所定の情報が埋め込まれた画像を入力し、所定の
情報の種別を表す種別情報を入力し、入力された画像か
ら前記所定の情報を所定の抽出方法に従って抽出し、入
力された種別情報に基づいて抽出方法を切り替えるの
で、抽出時の検出精度、抽出時間の最適化を実現するこ
とができる。
【0098】(第2の実施形態)図13は、第2の実施
形態の画像処理システムの構成を表すブロックである。
本実施形態では、図1に示した構成において、ファイル
種別情報に応じて多重化方法を変更するものである。
【0099】図13中、端子100、101、102か
らは、それぞれ、画像情報、付加情報、ファイル種別情
報が入力される。
【0100】1301、1302は、それぞれ、付加情
報多重化部A、付加情報多重化部Bを示し、2種の多重
化手段を有している。
【0101】1303は、選択部を示し、ファイル種別
情報に応じて、スイッチ1304を介して、以下の選択
がなされる。 1) 非可逆の復号でも許容できるファイルの場合 ・・・ 付加情報多重化部A を選択 2) 可逆の復号が必須のファイルの場合 ・・・ 付加情報多重化部Bを選択 本実施形態では、付加情報多重化部A、Bともに多重化
の方法自体は図2と同様であり、多重化する際の条件の
みを変更して区別する。前述した多重化方法は、誤差拡
散法の量子化条件を周期的に変更することにより多重化
している。前述した例では、図6(a)、及び(b)に
示したように、所定の周期性により量子化閾値を突出し
た値に変化させている。量子化閾値を周期的に変化させ
るということは、量子化閾値を振幅変調していることに
相当する。本実施形態では、この振幅の値を付加情報多
重化部A、及び、付加情報多重化部Bで異ならせる。
【0102】図14は、量子化閾値の変調する振幅を異
ならせた一例を示す。図14では、図6に示した例とは
異なり、量子化閾値を周期的に上下に振幅変調する例で
ある。図14(a)が、付加情報多重化部Aの振幅変調
に相当し、図14(b)が、付加情報多重化部Bの振幅
変調に相当する。量子化閾値の振幅は大きくなるに従っ
て、変調をかけた所望の画素位置の量子化結果が制御で
きる。しかし、それに反して、変調の規則性により紙上
での画質の劣化が生じてくる。
【0103】そこで、復号時に多少の誤りを許容できる
ファイルの場合には、量子化閾値の振幅を小さくし、変
調の規則性による画質の劣化を抑える様にする。
【0104】一方、完全に誤りを許容できないファイル
の場合には、量子化閾値の振幅を大きくし、復号しやす
いように量子化結果を制御する。
【0105】すなわち、前述した復号時の復号方式の切
り換えは、処理時間と復号の正確さとのトレードオフの
関係によるものであったが、多重化時の多重化条件の切
り換えは、画質と多重化の強度とのトレードオフの関係
によるものである。
【0106】以上説明したように上記第2の実施形態に
よれば、画像を入力し、画像に埋め込む所定の情報を入
力し、所定の情報の種別を表す種別情報を入力し、画像
に対して前記所定の情報を所定の埋め込み方法に従って
埋め込み、種別情報に基づいて前記埋め込み手段による
埋め込み方法を切り替えるので、画質、抽出時に想定さ
れる検出精度の最適化が実現することができる。
【0107】(その他の実施形態)以上、復号方法、多
重化方法の切り替えについて説明してきたが、多重化方
法、付加情報の分離方法は前述した方法に限定しない。
いかなる、多重化方法、分離方法においても、ファイル
種別を表す属性情報に基づいて分離方法、及び多重化方
法を制御する構成は有効である。
【0108】また、復号方法、多重化方法をそれぞれ独
自に切り換える例について説明してきたが、当然、双方
を連動して共に切り換える方法も効果がある。
【0109】また、ファイルの属性情報について、ファ
イル種別毎の切り換えを例に説明してきたが、非可逆が
多少許容できるファイル種別に関しては、同じファイル
種別の中でも、ファイルの重要度が異なる場合には、重
要度を評価因子にして、切り換えを行っても良い。
【0110】また、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリン
タ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機
器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
等)に適用しても良い。
【0111】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納された
プログラムコードを読み出し実行することによっても、
達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体
から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実
行することにより、前述した実施形態の機能が実現され
るだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、
コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステ
ム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0112】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに
備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行
い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現さ
れる場合も含まれることは言うまでもない。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像に埋め込む所定の情報に関する種別情報に基づいて
抽出方法を切り替えるので、抽出時の検出精度、抽出時
間の最適化を実現することができる。
【0114】また、画像に埋め込む所定の情報に関する
種別情報に基づいて埋め込み方法を切り替えるので、画
質、抽出時に想定される検出精度の最適化を実現するこ
とができる。
【0115】また、本発明により、容易に画像情報への
付加情報の多重化が実現できる為、画像情報中に音声情
報や秘匿情報を埋め込むサービス、アプリケーションが
提供できる。また、紙幣、印紙、有価証券等の不正な偽
造行為を抑制したり、画像情報の著作権侵害を防止した
りすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理システムを示す要部ブロック
【図2】図1の埋め込み情報多重化装置を示す要部ブロ
ック図
【図3】図2の誤差拡散手段を示す要部ブロック図
【図4】量子化制御手段を含む多重化処理の動作手順を
示すフローチャート
【図5】ブロック化の一例
【図6】量子化条件における量子化閾値変化の一例
【図7】量子化条件の組み合わせの配置例
【図8】図1の埋め込み情報分離装置を示す要部ブロッ
ク図
【図9】図8の付加情報復号手段Aの構成を示すブロッ
ク図
【図10】空間フィルタの一例
【図11】図8の付加情報復号手段Bの構成を示すブロ
ック図
【図12】二次元周波数領域での周波数ベクトルの説明
【図13】本発明の埋め込み情報多重化装置の第2の実
施例を示す要部ブロック図
【図14】量子化閾値の振幅変調の例
【図15】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図16】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図17】従来法の多重化の一例を示すブロック図
【図18】従来法の分離の一例を示すブロック図
フロントページの続き (72)発明者 梅田 清 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 5B057 BA23 CE08 CE09 CE13 CG07 CH18 5C063 AB03 AB07 AC01 AC05 AC10 CA23 CA29 CA36 DA03 DA05 DA07 DA13 DB10 5C076 AA14 BA06 5J104 AA14 NA15

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の情報が埋め込まれた画像を入力す
    る画像入力手段と、 前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する情報入
    力手段と、 前記入力された画像から前記所定の情報を所定の抽出方
    法に従って抽出する抽出手段と、 前記入力された種別情報に基づいて前記抽出手段による
    抽出方法を切り替える切替手段とを有することを特徴と
    する画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の情報の種別は、可逆による抽
    出が必須な情報と、前記可逆による抽出が必須ではない
    情報のいずれかを含むことを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の情報の種別は、文書情報、画
    像情報、音声情報のいずれかを含むことを特徴とする請
    求項1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記切替手段は、抽出精度を優先した抽
    出方法と、抽出時間を優先した抽出方法とを切り替える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記抽出精度を優先した抽出方法は、前
    記抽出時間を優先した抽出方法よりも、抽出の繰り返し
    回数が多いことを特徴と請求項4記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画像を入力する画像入力手段と、 前記画像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み情報
    入力手段と、 前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する種別情
    報入力手段と、 前記種別情報と共に前記所定の情報を前記画像に埋め込
    む埋め込み手段とを有することを特徴とする画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 画像を入力する画像入力手段と、 前記画像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み情報
    入力手段と、 前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する種別情
    報入力手段と、 前記画像に対して前記所定の情報を所定の埋め込み方法
    に従って埋め込む埋め込み手段と、 前記種別情報に基づいて前記埋め込み手段による埋め込
    み方法を切り替える切替手段とを有することを特徴とす
    る画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記所定の情報の種別は、可逆による抽
    出が必須な情報と、前記可逆による抽出が必須ではない
    情報のいずれかを含むことを特徴とする請求項7記載の
    画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記所定の情報の種別は、文書情報、画
    像情報、音声情報のいずれかを含むことを特徴とする請
    求項7記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記切替手段は、画質を優先した埋め
    込み方法と、埋め込みの強度を優先した埋め込み方法と
    を切り替えることを特徴とする請求項7記載の画像処理
    装置。
  11. 【請求項11】 前記埋め込み手段は、前記画像を誤差
    拡散法により量子化する量子化手段と、該誤差拡散法の
    量子化閾値を振幅変調する手段と、前記所定の情報に応
    じて、前記振幅変調の周期性を制御する制御手段により
    構成され、前記切替手段は、前記振幅変調の振幅値を切
    り替えることを特徴とする請求項7記載の画像処理装
    置。
  12. 【請求項12】 前記埋め込みの強度を優先した埋め込
    み方法は、前記画質を優先した埋め込み方法よりも、前
    記振幅変調の振幅値の値が大きいことを特徴とする請求
    項11記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 所定の情報が埋め込まれた画像を入力
    する画像入力工程と、 前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する情報入
    力工程と、 前記入力された画像から前記所定の情報を所定の抽出方
    法に従って抽出する抽出工程と、 前記入力された種別情報に基づいて抽出方法を切り替え
    る切替工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  14. 【請求項14】 画像を入力する画像入力工程と、 前記画像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み情報
    入力工程と、 前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する種別情
    報入力工程と、 前記種別情報と共に前記所定の情報を前記画像に埋め込
    む埋め込み工程とを有することを特徴とする画像処理方
    法。
  15. 【請求項15】 画像を入力する画像入力工程と、 前記画像に埋め込む所定の情報を入力する埋め込み情報
    入力工程と、 前記所定の情報の種別を表す種別情報を入力する種別情
    報入力工程と、 前記画像に対して前記所定の情報を所定の埋め込み方法
    に従って埋め込む埋め込み工程と、 前記種別情報に基づいて埋め込み方法を切り替える切替
    工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  16. 【請求項16】 コンピュータ上で実行されることによ
    って、請求項13の画像処理方法を実現するプログラ
    ム。
  17. 【請求項17】 コンピュータ上で実行されることによ
    って、請求項14の画像処理方法を実現するプログラ
    ム。
  18. 【請求項18】 コンピュータ上で実行されることによ
    って、請求項15の画像処理方法を実現するプログラ
    ム。
  19. 【請求項19】 請求項13記載のプログラムを記録し
    た記録媒体。
  20. 【請求項20】 請求項14記載のプログラムを記録し
    た記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項15記載のプログラムを記録し
    た記録媒体。
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JP2001300542A Withdrawn JP2003110838A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 画像処理装置及び画像処理方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009278361A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Canon Inc 画像形成装置及びドットパターン較正方法ならびにプログラム

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JP2009278361A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Canon Inc 画像形成装置及びドットパターン較正方法ならびにプログラム

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