JP3646857B2 - ディスク記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のMD等のディスクカートリッジを仮収納しておき、所望のディスクカートリッジを記録再生位置に導いて情報を記録再生するオートチェンジャー装置付のディスク記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、1枚又は複数枚のMD等の情報が記録再生されたディスクカートリッジを収納し、選択的にMDを自動記録再生するディスクオートチェンジャー装置付のディスク記録再生装置がある。
【0003】
この種のディスクオートチェンジャー装置を備えたディスク記録再生装置としては、例えば、特開平10−134472号公報に開示されている「ディスク記録再生装置」(以下、「文献(1)」と称する)や特開平10−134473号公報に開示されている「ディスク記録再生装置」(以下、「文献(2)」と称する)や特開平10−143973号公報に開示されている「ディスク記録再生装置」(以下、「文献(3)」と称する)等がある。
【0004】
上記文献(1)から(3)について、図31ないし図33に基づいて以下に説明する。なお、これら文献(1)〜(3)のディスクオートチェンジャー装置を備えたディスク記録再生装置は同一のものである。
【0005】
上記のディスク記録再生装置は、図31ないし図33に示すように、装置本体内にディスクカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」と称する)を保持するカートリッジホルダー511を設け、カートリッジ90を重層状態で仮収納した装置本体開口部の仮収納部503から該カートリッジ90をカートリッジホルダー511にて保持して記録再生部500まで搬送するディスクローディング装置501を備えている。
【0006】
これによって、このディスク記録再生装置は、仮収納部503に数枚仮収納したカートリッジ90…を、随時、記録再生部500まで搬送して記録再生できるディスクオートチェンジャー装置を有するものとなっている。
【0007】
上記ディスク記録再生装置について、より詳細に説明する。
【0008】
先ず、このディスク記録再生装置では、図31に示すように、ベース507の中央部付近下段にフローティングされた状態つまりベース507の表面から少し間隔を開けた状態で記録再生部500が固定されている。ベース507の中央付近における矢印C−D方向の両側には、ディスクローディング装置501を支持するためのガイド505・506がそれぞれ左右に立設配置されている。これらガイド505・506には垂直方向にラックギヤが形成されている。
【0009】
上記記録再生部500の上方向側には、上記ディスクローディング装置501が配置されている。また、上記記録再生部500の後方部(矢印A方向)下段には、記録するための磁気ヘッド昇降機構502が配置されている。さらに、記録再生部500の前方向側(矢印B方向)には、カートリッジ90を仮収納するための仮収納部503が設けられている。また、上記仮収納部503の近くには、仮収納されたカートリッジ90を装置外に取り出すイジェクト機構504か配置されている。
【0010】
上記の記録再生部500は、図示しないが、カートリッジ90を保持するための図示しないガイド部を有し、その中央付近には、カートリッジ90を回転させるためのスピンドルモータと、カートリッジ90の情報を再生又は記録するためのピックアップと、このピックアップを駆動させるための機構とを備えている。
【0011】
上記記録再生部500は、上記ベース507との間で図示しない防振ゴム等によってフローティングされている。このフローティングは、外部からの振動を吸収するためのものである。
【0012】
次に、上記ローディング装置501は、図32に示すように、ローディングされたカートリッジ90を収納するためのカートリッジホルダー511を有している。
【0013】
このカートリッジホルダー511は、フレーム510上に設けられたスプリング512と軸509とによって自由度のある状態でフレーム510に保持されている。これらスプリング512及び軸509は、カートリッジ90を記録再生する記録再生部500にカートリッジ90をチャッキングしかつ押圧するために設けられているものである。
【0014】
すなわち、上記スプリング512は、フレーム510に固定されて支持部となる固定部512aを有し、この固定部512aから横方向両側(矢印C−D方向)に腕部が延びている。また、両側に延びた腕部の中間点から外方向(矢印A方向)に、これら両側の腕部に対して垂直方向に腕部が延びている。これによって、図示しないターンテーブル付近をこれら腕部3点で付勢し、カートリッジ90を押圧して、オーバーストロークを吸収するようになっている。
【0015】
一方、フレーム510の前方向(矢印B方向)の側面(矢印D方向)には、このローディング装置501を昇降させるためのモータ513が配置されている。
【0016】
このモータ513に取り付けられているギヤ514から第1のギヤ515、第2のギヤ516と連結し、ギヤ518まで連結することにより、モータ513の回転速度が減速されている。このギヤ518には、軸の反対側(矢印C方向)にギヤ517が固定されており、このギヤ517がガイド505・506のラックギヤにに噛み合っている。つまり、このモータ513が回転することにより、ローディング装置501は、上下に昇降することができる。なお、昇降の位置検出は、図示しないフォトセンサーにてガイド505・506に形成された図示しないスリット部の位置を検出することにより行われる。
【0017】
次に、上記モータ513の後方部には、カートリッジ90をローディングするためのモータ519が配置されている。このモータ519に取り付けられているギヤ歯車520はギヤ521に連結され、さらに、ギヤ521はローディングギヤ522に連結されている。このローディングギヤ522に対して前方側にも(矢印B方向)同様のギヤ522が設けられており、これら2つのギヤ522・522間にはタイミングベルト523がかけられている。
【0018】
上記のタイミングベルト523には、カートリッジ90をローディングするための図示しないチャッキング機構が配置されている。このディスクチャッキング機構は、カートリッジ90に対してローディングする時にはカートリッジ90と係合する一方、ローディング動作が完了するとカートリッジ90から退避する構成となっている。
【0019】
具体的には、図31に示すように、カートリッジ90の凹部90hに上記チャッキング機構の図示しないフック部が係合するようになっている。そして、退避する場合には、チャッキング機構の上記フック部がこの凹部90hから離れるようになっている。
【0020】
なお、この従来のディスク記録再生装置では、チャッキング機構の上記フック部がカートリッジ90に係合する場合に、カートリッジ90に対しての上下方向の規制は仮収納部300の高さ方向だけで規制しているため、カートリッジ90の厚みの薄いものや部品のバラツキによってカートリッジ90は上下方向に大きくガタつき、上記フック部との係合が外れる可能性がある。
【0021】
次に、図32に示すように、フレーム510上において、ギヤ517を連結している軸の近傍にはレバー524が配置されている。このレバー524は略T字形状をしていると共に、このレバー524には傾斜部524a・524bが形成されている。また、レバー524は、スプリング525によって常に矢印D方向に付勢されている。
【0022】
説明が前後するが、前記チャッキング機構の退避手段は、上記レバー524の矢印C−D方向への移動動作によって、上記カートリッジ90の凹部90hと係合したり退避したりすることができる。
【0023】
すなわち、前記モータ519が回転することによって連結されているギヤ520・521・522が回転し、タイミングベルト523も回転する。さらに、このタイミングベルト523に配置されているチャッキング機構も一緒に移動する。
【0024】
この移動動作によって、上記レバー524が移動させられ、チャッキング機構の図示しないフック部が上記カートリッジ90の凹部90hと係合する。また、これによって、カートリッジ90を仮収納部503からカートリッジホルダー511内にローディングする一方、カートリッジホルダー511から仮収納部503にカートリッジ90をローディングすることができる。
【0025】
なお、ローディング完了の検出は、図示しないスイッチによって検出することになる。また、この従来のディスク記録再生装置におけるこのタイミングベルト523は、略円運動をするため直線動作に比べ約半分のストロークで良いことになる。つまり、奥行き方向のサイズを小さくできるという大きなメリットがある。しかし、部品コストとなるとそれなりの高いコストとなる。
【0026】
次に、図33に基づいて、ヘッド昇降機構502について説明する。
【0027】
前記図31に示すように、ベース507の後方にはヘッド昇降機構502が設けられていると共に、図33に示すように、このベース507にはヘッド昇降機構502の駆動源であるモータ530が配置されている。
【0028】
上記モータ530には、ギヤ531が取り付けられており、第1のギヤ532及び第2のギヤ533と連結することによってモータ速度が減速されカムギヤ534に伝達されている。このカムギヤ534には、上部に螺旋状に突出したカム部534aが設けられている。
【0029】
また、カムギヤ534の近傍には、リフトレバー535が配置されている一方、このリフトレバー535は、後方部両側に支点が形成されているので、この支点を中心として回動可能となっている。また、このリフトレバー535には突出片が設けられており、この突出片が上記カムギヤ534のカム部534aに常時当接している。したがって、カムギヤ534の回転により、このカム部534aにてリフトレバー535を下側に回動させ、リフトレバー535の先端部にて磁気ヘッド536の操作片aを押し下げることにより、磁気ヘッド536を回動させて退避させることができるようになっている。
【0030】
また、このリフトレバー535には図示しない回動検出用のスイッチが配置されていることによって、位置検出を行うことができる。
【0031】
次に、イジェクト機構504について説明する。
【0032】
前記図31に示すように、ディスク記録再生装置には、前方(矢印B方向)の右側面(矢印D方向)にディスク収納枚数と同じ数のボタン540…がそれぞれ専用に設けられている。これらボタン540…を押すことによって図示しないレバーが回動され、このレバーがカートリッジ90の側面のスリット部90iと当接し、カートリッジ90の排出を行うようになっている。
【0033】
なお、上記レバーは薄い板状のものであるため、通常は問題無いが、カートリッジ90を止めた状態でイジェクトボタン540を押すと、レバーがカートリッジ90の合わせ面に食い込むことがある。
【0034】
このように、上記構成のディスク記録再生装置では、記録再生部500を下段に固定配置し、カートリッジホルダー511を用いて仮収納されたカートリッジ90を記録再生部500に装着する構成としている。逆に、カートリッジホルダー511を使用することにより、記録再生部500を最下段の少ない容積に配置可能としている。
【0035】
これによって、回路基板の配置等を集約して生産性に寄与する一方、カートリッジ90のローディングにはタイミングベルト523を使用することにより、装置の奥行き方向の小型化を図っている。また、安定したディスクローディングが行えるため、動作の確実化、ひいては品質の高いローディング機構を具備したディスク記録再生装置を提供するものとなっている。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のディスク記録再生装置では、以下に示す問題が生ずる。
【0037】
先ず、仮収納部503に収納されたカートリッジ90を記録又は再生するには、最初に、下側に配置されたカートリッジホルダー511を仮収納部503における所望のカートリッジ90の高さ位置まで昇降機構によって移動させる。そして、カートリッジホルダー511はその位置にて一旦待機状態となる。
【0038】
次に、カートリッジ90を仮収納部503からカートリッジホルダー511に移動させるためのローディング機構によって、カートリッジ90はカートリッジホルダー511内に収納される。さらに、昇降機構によって、カートリッジホルダー511は記録再生部500のある下段まで移動し、カートリッジ90を記録再生可能な状態に押圧する。
【0039】
ここで、カートリッジホルダー511を使用することにより、記録再生部500を最下段に配置できるが、昇降機用の駆動源であるモータ513とローディング用の駆動源であるモータ519とがそれぞれ必要となる。
【0040】
また、カートリッジホルダー511を使用するため、磁気ヘッド536は、待機状態では垂直方向に移動してカートリッジホルダー511に対して退避しておかなければならない。さらに、カートリッジ90に情報を記録する場合には、磁気ヘッド536のヘッド部をディスク面に押圧させる必要がある。
【0041】
これらのため、磁気ヘッド536を回動させるための駆動源としてのモータ530がさらにもう1つ別に設けられている。
【0042】
加えて、図示していないが、カートリッジ90を回転させるためのスピンドルモータと、カートリッジ90に記録再生するためのピックアップを移動させるモータとが設けられている。
【0043】
以上の通り、従来のディスク記録再生装置では、駆動源としては5ケのモータを使用していることになる。駆動源が増えるということは、モータのコストだけではなく制御周りについてもコスト高及び複雑なコントロールが必要となるという問題点を有している。
【0044】
また、このことは、商品のコストにも影響し、部品点数も増えることによって信頼性面で問題がある。
【0045】
次に、カートリッジ90の移動手段としてカートリッジホルダー511を使用しているため、記録再生部500を下段に配置でき、回路基板を集約できるメリットはあるが、カートリッジ90を常に最下段まで移動させる必要性があり、全体としては、ローディング時間の短縮には限度があり、高速化もできない。また、カートリッジホルダー511としての部品構成が、大幅に増えコスト高となるという問題点を有している。
【0046】
次に、仮収納部503に収納されたカートリッジ90をカートリッジホルダー511に移動させるローディング機構は、タイミングベルト523に設けられた係止機構によってカートリッジ90を係合させ、カートリッジ90を移動させている。
【0047】
したがって、タイミングベルト523等の回転を使用することによって、見かけ上の移動距離が少なくなる。つまり、不要の距離部分を回転によって、極端な場合半分にすることができる。
【0048】
これにより、商品自体の奥行き方向を小さくできるが、係止機構や検出機構等それぞれ必要となる。すなわち、部品点数が増えると言うことは当然コスト高となり、品質面において問題となる。
【0049】
このように、小型化を図るために、大幅に部品点数が増えており、コスト面では高価な商品となり、機構的にも複雑となるので、品質面においては問題がある。
【0050】
次に、このディスク記録再生装置には、仮収納部503に阻止機構が無いため、カートリッジ90を一旦記録再生部500側に移動させた後は、仮収納部503に別のカートリッジ90を挿入できることになる。例えば、仮収納部503の最上段を収納部No.1とすると、カートリッジホルダー511にあったカートリッジ90を自動で元の収納部No.1に戻す場合、カートリッジ90が移動途中で、ユーザーが知らない状態で収納部No.1に別のカートリッジ90を挿入すると、カートリッジ90同士が衝突する。この時に、挿入動作を停止すれば良いが、上記従来のディスク記録再生装置の場合では、仮収納部503にカートリッジ90を挿入するのは、ユーザーのマニアル操作であるため、勢い良く挿入されることがある。
【0051】
また、ローディング機構は、モータ519からギヤ520・522にて連結され、さらにタイミングベルト523とギヤ522・522との連結となっており、かつ、キャッチ機構はタイミングベルト523に固定されているので、モータ519の回転が停止しない限り、カートリッジ90を仮収納部503に移動させようとする。
【0052】
この結果、カートリッジ90を挿入する程度はあるものの、キャッチ機構のフック部とカートリッジ90の凹部90hとの係合が外れるか、最悪の場合には、上記フック部が変形し破損するおそれがあるという問題点を有している。
【0053】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、駆動源を必要最小限に削減し、大幅なコスト削減、装置の小型化及び制御方法の簡略化並びに品質の向上を図り得るディスク記録再生装置を提供することにある。
【0054】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジを重層状態で仮収納する仮収納部と、
上記ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットとが設けられる一方、上記記録再生ユニットは、該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、上記記録再生ユニット内奥方にローディングされたディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、上記ディスクカートリッジのローディングを行い、かつ垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えているものである。
【0055】
上記の発明によれば、装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジは仮収納部にて重層状態で仮収納される。
【0056】
一方、装置本体には、この仮収納部の奥に、ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットが設けられる。
【0057】
したがって、記録再生部を備えた記録再生ユニット自体が装置本体内で昇降移動する。このため、従来のように、記録再生部を最下段に設けてディスクカートリッジを逐一最下段に移動させる必要がない。この結果、ディスクカートリッジを仮収納部から取り出して記録再生するまでの時間を短縮することができる。
【0058】
また、記録再生ユニットは、該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、上記記録再生ユニット内奥方にローディングされたディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、上記ディスクカートリッジのローディングを行い、かつ垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えている。
【0059】
したがって、上記構成においては駆動源であるモータ1つによって仮収納部に収納されたディスクカートリッジを記録再生ユニット側にローディング(移動)させ、ディスクカートリッジを保持したカートリッジホルダーを記録再生位置に導くべく、下降移動させることができる。
【0060】
また、ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段も上記と共通の単一のモータにて駆動される。
【0061】
この結果、この一連の動作を1つのモータで行うことにより大幅なコスト削減、装置の小型化ができる。また、制御方法も複雑にならないため、品質の向上に寄与するものである。
【0062】
なお、本発明のディスク記録再生装置では、ディスクカートリッジのローディング、垂直移動及び磁気ヘッド移動兼用モータ、記録再生ユニットの昇降用モータ、ディスクを回転させるためのスピンドルモータ及びピックアップ移動用モータの合計4ケの駆動源で構成できる。
【0063】
すなわち、ディスクカートリッジのローディング、垂直移動及び磁気ヘッド移動兼用モータを共用化したので、従来よりも少なくとも一個はモータを減らすことができる。
【0064】
この結果、駆動源を必要最小限に削減し、大幅なコスト削減、装置の小型化及び制御方法の簡略化並びに品質の向上を図り得るディスク記録再生装置を提供することができる。
【0065】
本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジを重層状態で仮収納する仮収納部と、上記仮収納部に設けられ、装置本体開口部から仮収納部へ挿入されたディスクカートリッジを仮収納位置に保持すべくディスクカートリッジに係合する一方、ディスクカートリッジのローディング時にはディスクカートリッジへの係合を解除する仮収納位置保持手段と、上記ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットと、上記仮収納部に仮収納された各段のディスクカートリッジの同一水平位置へ記録再生ユニットを昇降移動させるユニット昇降手段とが設けられる一方、上記記録再生ユニットは、該記録再生ユニットの上部でディスクカートリッジのローディング方向に進退移動可能に設けられ、かつディスクカートリッジの仮収納部への挿入時に上記仮収納位置保持手段に係合してこの仮収納位置保持手段にディスクカートリッジへの係合を行わせる移動体と、該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、上記カートリッジホルダーに設けられるスライダーをディスクカートリッジのローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、上記スライダーに設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのディスクカートリッジと上記カートリッジホルダーとが同一水平位置になっているときに、仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材と、上記記録再生ユニット内奥方に移動したディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、上記連結部材、水平移動手段、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えているものである
【0066】
上記の発明によれば、装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジは仮収納部にて重層状態で仮収納される。この仮収納部には、装置本体開口部から仮収納部へ挿入されたディスクカートリッジを仮収納位置に保持すべくディスクカートリッジに係合する一方、ディスクカートリッジのローディング時にはディスクカートリッジへの係合を解除する仮収納位置保持手段とが設けられる。
【0067】
一方、装置本体には、この仮収納部の奥に、ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットが設けられる。この記録再生ユニットは、ユニット昇降手段によって、仮収納部に仮収納された各段のディスクカートリッジの同一水平位置へ昇降移動することができる。
【0068】
また、記録再生ユニットは、該記録再生ユニットの上部でディスクカートリッジのローディング方向に進退移動可能に設けられ、かつディスクカートリッジの仮収納部への挿入時に上記仮収納位置保持手段に係合してこの仮収納位置保持手段にディスクカートリッジへの係合を行わせる移動体を有している。
【0069】
さらに、記録再生ユニットにおける移動体の下側には、記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、上記カートリッジホルダーに設けられるスライダーをディスクカートリッジのローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、上記スライダーに設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのディスクカートリッジと上記カートリッジホルダーとが同一水平位置になっているときに、仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材と、上記記録再生ユニット内奥方に移動したディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、上記連結部材、水平移動手段、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとが備えられている。
【0070】
すなわち、上記構成においては駆動源であるモータ1つによって仮収納部に収納されたディスクカートリッジを記録再生ユニット側にローディング(移動)させ、ディスクカートリッジを保持したカートリッジホルダーを記録再生位置に導くべく、下降移動させることができる。
【0071】
また、ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段も上記と共通の単一のモータにて駆動される。
【0072】
この結果、この一連の動作を1つのモータで行うことにより大幅なコスト削減、装置の小型化ができる。また、制御方法も複雑にならないため、品質の向上に寄与するものである。
【0073】
なお、本発明のディスク記録再生装置では、ディスクカートリッジのローディング、垂直移動及び磁気ヘッド移動兼用モータ、記録再生ユニットの昇降用モータ、ディスクを回転させるためのスピンドルモータ及びピックアップ移動用モータの合計4ケの駆動源で構成できる。
【0074】
すなわち、ディスクカートリッジのローディング、垂直移動及び磁気ヘッド移動兼用モータを共用化したので、従来よりも少なくとも一個はモータを減らすことができる。
【0075】
また、本発明では、ディスクカートリッジのローディングは、スライダーをディスクカートリッジのローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、このスライダーに設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのディスクカートリッジと上記カートリッジホルダーとが同一水平位置になっているときに、仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材とによって行われる。
【0076】
したがって、従来使用されていたタイミングベルトを使用していないので、部品点数が増加することもない。
【0077】
この結果、駆動源を必要最小限に削減し、大幅なコスト削減、装置の小型化及び制御方法の簡略化並びに品質の向上を図り得るディスク記録再生装置を提供することができる。
【0078】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する一方、前記記録再生ユニットには、前記スライダーによるディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、ディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置に達するようにスライダーをさらに水平移動させる追加移動手段が設けられていることを特徴としている。
【0079】
すなわち、何らかの要因でディスクカートリッジの移動量が、不足する場合がある。
【0080】
しかし、本発明では、連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する一方、前記記録再生ユニットには、前記スライダーによるディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、ディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置に達するようにスライダーをさらに水平移動させる追加移動手段が設けられている。
【0081】
したがって、何らかの要因でディスクカートリッジの移動量が不足する場合には、追加移動手段が、スライダーによるディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、ディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置に達するようにスライダーをさらに水平移動させる。このため、ディスクカートリッジを必ず所定の位置まで移動させることができる。
【0082】
つまり、所定の位置まで移動させることによって、正常なディスクチャッキングを可能とするものであり、品質の高いディスク記録再生装置を提供できるものである。
【0083】
すなわち、従来のディスク記録再生装置では、ディスクチャッキングできない場合には、何回か再トライする構成になっているため、動作音の「カシャカシャ」という異音が発生し、使用するユーザーにとっては、感じの悪いものであった。
【0084】
しかし、上記構成であれば、常に正規の位置まで移動させることができ、1回でチャッキングできるため違和感は発生しない。
【0085】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する一方、前記カートリッジホルダーには、ディスクカートリッジを引っ掛けた一側面とは反対側の側面を直線的に記録再生ユニット内奥方へ摺動案内する案内壁面が設けられると共に、前記記録再生ユニット内奥部には、ディスクカートリッジの記録再生ユニット内奥方への移動を所定位置に規制するストッパーが、ディスクカートリッジの移動方向における中心線よりも前記連結部材側に設けられていることを特徴としている。
【0086】
上記発明によれば、連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する。したがって、ディスクカートリッジは、傾いたままの状態でローディングされる。このため、この状態では、記録再生ユニット内奥方の所定位置にディスクカートリッジをローディングできないおそれがある。
【0087】
そこで、本発明のディスク記録再生装置では、カートリッジホルダーには、ディスクカートリッジを引っ掛けた一側面とは反対側の側面を直線的に記録再生ユニット内奥方へ摺動案内する案内壁面が設けられると共に、前記記録再生ユニット内奥部には、ディスクカートリッジの記録再生ユニット内奥方への移動を所定位置に規制するストッパーが、ディスクカートリッジの移動方向における中心線よりも前記連結部材側に設けられている。
【0088】
したがって、ディスクカートリッジをストッパーに当接させることによって、傾いた状態を強制的に正常な姿勢にすることができる。このため、ディスクカートリッジが正常な状態であるため、ディスクチャッキングを再トライすることなく1回でチャッキング動作することができる。
【0089】
この結果、使用するユーザにとって、違和感の無いディスク記録再生装置を提供することができる。
【0090】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、ディスクカートリッジのローディング時又はアンローディング時には、ディスクカートリッジに係合した状態でスライダーと共に直線的に進退移動する一方、アンローディング終了直前においては、ディスクカートリッジが仮収納部に戻されて前記移動体が仮収納位置保持手段に係合することにより仮収納位置保持手段がディスクカートリッジに係合した後に、連結部材のディスクカートリッジへの係合を解除させる係合解除調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0091】
上記の発明によれば、連結部材は、ディスクカートリッジのローディング時又はアンローディング時には、ディスクカートリッジに係合した状態でスライダーと共に直線的に進退移動する。なお、アンローディングとは、記録再生ユニットから仮収納部にディスクカートリッジを移動することをいい、ローディングと反対の概念をいう。
【0092】
また、係合解除調整手段が設けられており、この係合解除調整手段は、アンローディング終了直前においては、ディスクカートリッジが仮収納部に戻されて前記移動体が仮収納位置保持手段に係合することにより仮収納位置保持手段がディスクカートリッジに係合した後に、連結部材のディスクカートリッジへの係合を解除させる。
【0093】
この結果、ローディング動作及びアンローディング動作を高速化することができる。
【0094】
すなわち、上記機構が無い場合には、アンローディング動作が速いとディスクカートリッジを仮収納部からさらに装置外に排出してしまうおそれがある。そして、このときには、そのディスクカートリッジを再びローディングさせようとするときには、ユーザーの手によって、ディスクカートリッジを仮収納部に再仮収納する動作が無い限りローディングはできない。
【0095】
つまり、ディスクカートリッジを仮収納部内の所定の位置で止めようとすると、仮収納位置保持手段が確実にディスクカートリッジを所定の仮収納位置に止めることができるように、アンローディング動作の速さを遅くしなければならない。しかし、これでは、アンローディング動作の速さが遅くなり、アンローディング動作の高速化を達成することはできない。
【0096】
しかし、本発明では、アンローディング時においては、仮収納位置保持手段が確実に係合できる仮収納部所定の位置まで、連結部材をディスクカートリッジに係合させている。そして、仮収納位置保持手段がディスクカートリッジに確実に係合した後に、連結部材のディスクカートリッジへの係合を解除する。
【0097】
この結果、アンローディング動作の高速化及びローディング動作の高速化を確保しつつ、ディスクカートリッジを仮収納部から飛び出させることなく、仮収納部の所定位置に確実に戻すことができる。
【0098】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記ディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを下方移動させたときに、記録再生ユニットを防振する防振手段に係合させる一方、ディスクカートリッジのローディング時には、上記防振手段の記録再生ユニットへの係合を解除させる防振調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0099】
すなわち、ディスクカートリッジを記録又は再生する場合、外部の振動等によって音飛び等の問題がある。このため、本発明のディスク記録再生装置では、記録再生ユニットは、ディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを下方移動させたときには、記録再生ユニットを防振する例えば防振ゴム等の防振手段に係合させるようになっている。
【0100】
この防振手段によって、記録再生ユニットは、防振処理が行われるので音飛び等を防止することができる。
【0101】
また、逆に、ディスクカートリッジのローディング時においては、記録再生には関係ないので防振処理は不要である。したがって、ディスクカートリッジのローディング時には、防振調整手段は、防振手段の記録再生ユニットへの係合を解除させる。
【0102】
この結果、記録再生時に、音質を損なわないディスク記録再生装置を提供することができる。
【0103】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記仮収納位置保持手段は、付勢手段によりディスクカートリッジに係合するように付勢される一方、前記ディスクカートリッジの仮収納部への仮収納時には、前記移動体をこの付勢手段に抗して移動させて仮収納位置保持手段をディスクカートリッジへ係合させ、かつこの係合をロックする移動体制御手段が設けられ、さらに、この移動体制御手段は、ディスクカートリッジのローディング時及び記録再生位置への移動時には、前記付勢手段の付勢に抗して移動体を移動させて仮収納位置保持手段のディスクカートリッジへの係合のロック解除及び係合解除させることを特徴としている。
【0104】
上記発明によれば、仮収納位置保持手段は、付勢手段によりディスクカートリッジへの係合を解除するように付勢される一方、ディスクカートリッジの仮収納部への仮収納時には、移動体をこの付勢手段に抗して移動させて仮収納位置保持手段をディスクカートリッジへ係合させる。そして、この付勢手段に抗した状態を保つためにロックされる。
【0105】
一方、仮収納部に収納されたディスクカートリッジをローディングするためには、仮収納位置保持手段を解除する必要がある。すなわち、ディスクカートリッジのローディング時及び記録再生位置への移動時には、移動体制御手段は、付勢手段の付勢に伴って移動体を移動させて仮収納位置保持手段のディスクカートリッジへの係合のロック解除及び係合解除させる。
【0106】
したがって、ディスクカートリッジを記録再生位置に配したときには、確実に防振処理を行わせることができる。
【0107】
これによって、簡単な構成で品質の高いディスク記録再生装置を提供することができる。
【0108】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記仮収納部に仮収納されたディスクカートリッジを装置本体開口部方向に排出すべく移動させるイジェクト手段が設けられ、前記移動体は、ディスクカートリッジの仮収納部への排出時に上記イジェクト手段に係合してこのイジェクト手段にディスクカートリッジの装置本体開口部方向への排出移動を行わせる一方、前記モータからの駆動伝達経路内には、ディスクカートリッジの仮収納部への排出時にイジェクト手段に係合してこのイジェクト手段にディスクカートリッジの装置本体開口部方向への排出移動を行わせる移動体の移動時の高負荷を回避するための少なくとも1つのクラッチ機構が設けられていることを特徴としている。
【0109】
すなわち、例えば、ディスクカートリッジを記録再生ユニットから仮収納部側にアンローディングする際に、ユーザーが誤って同じ仮収納部の位置に別のディスクカートリッジを挿入させる場合がある。つまり、記録再生ユニット内からディスクカートリッジを排出しようとして移動している方向に対して反対側から、無理やり他のディスクカートリッジにてディスクカートリッジを押すことになる。
【0110】
この場合、上記発明では、仮収納部に仮収納されたディスクカートリッジを装置本体開口部方向に排出すべく移動させるイジェクト手段が設けられ、モータからの駆動伝達経路内には、ディスクカートリッジの仮収納部への排出時にイジェクト手段に係合してこのイジェクト手段にディスクカートリッジの装置本体開口部方向への排出移動を行わせる移動体の移動時の高負荷を回避するための少なくとも1つのクラッチ機構が設けられている。
【0111】
したがって、イジェクトしようとしているディスクカートリッジに対して無理やり反対方向から押された場合には、モータが高負荷となる。そして、この時には、駆動伝達経路内のクラッチ機構が働き、モータは回転しているものの、クラッチ機構以降の駆動伝達経路は止まることになる。
【0112】
これによって、駆動伝達経路やモータの破損を防止することができると共に、品質の高いディスク記録再生装置を提供することができる。
【0113】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記クラッチ機構は、第一段目ギヤと、この第一段目ギヤと同軸に設けられかつこの第一段目ギヤと離接可能なモータ側の第二段目ギヤと、上記第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結するようにいずれか一方のギヤを付勢するギヤ付勢手段と、第一段目ギヤに形成されるクラッチ凸部と、このクラッチ凸部が嵌入される第二段目ギヤに形成されたクラッチ孔とから構成されると共に、ディスクカートリッジの排出移動時に、外圧により移動体に高負荷がかかったときに、前記クラッチ凸部がクラッチ孔から排出されて第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結解除されることを特徴としている。
【0114】
上記の発明によれば、クラッチ機構は、第一段目ギヤと、この第一段目ギヤと同軸に設けられかつこの第一段目ギヤと離接可能なモータ側の第二段目ギヤと、上記第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結するようにいずれか一方のギヤを付勢するギヤ付勢手段と、第一段目ギヤに形成されるクラッチ凸部と、このクラッチ凸部が嵌入される第二段目ギヤに形成されたクラッチ孔とから構成される。
【0115】
また、ディスクカートリッジの排出移動時に、外圧により移動体に高負荷がかかったときに、前記クラッチ凸部がクラッチ孔から排出されて第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結解除される。
【0116】
すなわち、ディスクカートリッジをイジェクトする際に別のディスクカートリッジが挿入されるというのは、イレギュラーな使用で発生するものである。
【0117】
この場合、例えば、スリップ機構でも同様の対策ができる。しかし、スリップ機構にすると、通常動作においても伝達トルクが下がってしまう。したがって、発生することが有るか無いかのイレギュラー動作のために、スリップ機構を使用すると通常動作において安定した高トルクは発生できない。
【0118】
しかし、上記構成であれば、クラッチ凸部がクラッチ孔に嵌入しているため、通常は第一段目ギヤと第二段目ギヤとは一体的に回転することができる。イレギュラー動作の場合には、クラッチ凸部がクラッチ孔から離れ、第一段目ギヤと第二段目ギヤとは別々に回転又は停止することになり、クラッチ機構が働いて機構部品の破損を防止することができる。
【0119】
また、クラッチ凸部がクラッチ孔に嵌入しているため、グリース、ゴミ等が付着した場合でも、クラッキ機構としての機能は果たすが、通常のスリップ機構の場合には、スリップトルクの変化が発生して安定したトルクが得られない。
【0120】
この結果、作業等の影響を受けない安定した品質を維持でき、確実に、駆動伝達経路やモータの破損を防止することができるクラッチ機構を提供することができる。
【0121】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記ユニット昇降手段には、記録再生ユニットを昇降移動させる際に、記録再生ユニットの上昇速度と下降速度とが略均一になるように調整する速度調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0122】
上記の発明によれば、記録再生ユニットは、ユニット昇降手段によって、昇降移動される。
【0123】
ところで、この記録再生ユニットはかなりの重量があるため、上方向に移動する場合と下方向に移動する場合とでは、重力の関係より、移動速度が大きく変わる。つまり、下方向に移動する場合は速く、また、上方向に移動する場合には遅いというアンバランスが発生する。
【0124】
しかし、本発明では、ユニット昇降手段には速度調整手段が設けられているので、記録再生ユニットを昇降移動させる際に、この速度調整手段が記録再生ユニットの上昇速度と下降速度とが略均一になるように調整する。このため、記録再生ユニットが下降する場合の移動速度と記録再生ユニットが上昇する場合の移動速度とが略同じになる。
【0125】
また、下降する時の衝撃音も大幅に軽減できる。このため、消音による品質向上を図ることができる。
【0126】
さらに、速度が一定になることによって、制御面でのコントロールもやり易くなるので、品質面での向上が図れる。
【0127】
また、本発明のディスク記録再生装置は、上記課題を解決するために、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、ローディング時及びアンローディング時にディスクカートリッジの上面側に突出してディスクカートリッジの上方移動を規制する突出部材を備えていることを特徴としている。
【0128】
上記の発明によれば、連結部材は、ローディング時及びアンローディング時にディスクカートリッジの上面側に突出してディスクカートリッジの上方移動を規制する突出部材を備えている。
【0129】
したがって、ローディング時及びアンローディング時において、連結部材がディスクカートリッジと係合する時に、ディスクカートリッジの上面側に突出してディスクカートリッジの上方移動を規制する突出部材があることによって、ディスクカートリッジが誤って上方へ移動するのが阻止される。
【0130】
このため、ディスクサイズ規格の小さいものや、ディスクカートリッジに部品のバラツキがあったとしても、ディスクカートリッジの上面側に規制があるため、安定したディスクローディング又はアンローディングを行うことができる。
【0131】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図30に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0132】
本実施の形態のディスク記録再生装置は、図2に示すように、略長方形のベースプレート1上に、左右(矢印C−D方向)の長手方向にそれぞれ略長方形のサイドプレートL2及びサイドプレートR3が配置されている。
【0133】
このサイドプレートL2及びサイドプレートR3の前方向側(矢印B方向側)には、ディスクを内蔵した例えばミニディスク等のディスクカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」という)90(図7参照)を装置本体に挿入するための装置本体開口部4aを有するフロントマスク4が配置されている。
【0134】
また、上記サイドプレートL2及びサイドプレートR3の上方向側(矢印I方向側)には略長方形のトッププレート5が配置され、全体的には、略直方体の形状となっている。
【0135】
この略直方体形状のディスク記録再生装置における内側後方部(矢印A方向)には、図3にも示す記録再生ユニットとしてのローディングメカユニット100が配置されている。このローディングメカユニット100は、後述するように、カートリッジ90の記録又は再生を行う記録再生部を備えていると共に、この装置本体内で上記フロントマスク4の裏側に設けられた仮収納部300に仮収納された各収納棚のカートリッジ90の対向各水平位置に昇降移動自在に設けられている。
【0136】
そして、このローディングメカユニット100を昇降させるための昇降用駆動源ユニット200が、図4に示すように、上記フロントマスク4の裏側における下方向(矢印J方向)に設けられている。
【0137】
すなわち、本実施の形態のディスク記録再生装置では、仮収納部300に多段に収納されたカートリッジ90に対して、記録再生部を備えたローディングメカユニット100自体を直接昇降移動し、その水平位置でカートリッジ90をローディングメカユニット100に取り込み、記録再生位置に導いて記録再生するものとなっている。
【0138】
上記概略構成を有するディスク記録再生装置の各構成について順次詳細に説明する。
【0139】
先ず、装置本体におけるベースプレート1は、図4に示すように、略長方形形状をしており、その略中央部にはベースプレート1の上側に設けられるリフトアーム6を回動できるように支点軸1aが突出して形成されている。また、支点軸1aの後方部(矢印A方向)には、略くの字状の速度調整スプリング20の一方の端部を保持するための突起部1bがベースプレート1の上面に突出して形成されている。
【0140】
上記リフトアーム6は、中央部にこのリフトアーム6を回動するための中心となる孔6aを有している。この孔6aには上記ベースプレート1の支点軸1aが嵌入され、リフトアーム6はこの軸1aを中心に回動することができる。
【0141】
また、リフトアーム6における孔6aの近くには、平面形状が3段の略階段形状の速度調整手段としての階段スリット6bが形成されており、この階段スリット6bには、速度調整手段としての速度調整スプリング20における他方の端部に形成された曲げ部20aが嵌入されている。
【0142】
この速度調整スプリング20及び階段スリット6bの機能については、後に詳述するが、簡単に説明すると、ローディングメカユニット100が昇降する場合に、ローディングメカユニット100の重さによっては重力の関係により上に移動するときと下に移動するときとでは、当然移動速度が変わってくる。この階段スリット6b及び速度調整スプリング20は、その速度つまり上下のスピード差を略同じにするために設けられている。
【0143】
次に、上記リフトアーム6における孔6aよりも矢印A−C斜め方向の外側には、後述するリフト部材7のボス7bと係合するスリット部6cが形成されている。また、このスリット部6cとは反対側(矢印B−D斜め方向)にも、同様のスリット部6dが形成されている。これは、サイドプレートL2及びサイドプレートR3の両方に同じ部品からなるリフト部材7・7がそれぞれ前後左右対称に配置されているためである。
【0144】
また、上記リフトアーム6は、略扇形をしており、スリット部6c・6dの間における一方の外周円弧に歯車6eを形成してなっている。この歯車6eは、前記昇降用駆動源ユニット200のギヤF18に噛み合わされるようになっている。
【0145】
次に、サイドプレートL2及びサイドプレートR3並びにその関連部品について説明する。
【0146】
最初に、サイドプレートL2及びその関連部品について説明する。
【0147】
サイドプレートL2は、図5にも示すように、略長方形形状をしており、その内側には、リフト部材7を矢印A−B方向に移動可能に支持する図示しない保持部が形成されている。
【0148】
上記リフト部材7は、略変形長方形形状をしており、その内側中央下部にはボス7bが下向きに形成されている。このボス7bは前記ベースプレート1の上に設けられたリフトアーム6のスリット6cと係合している。したがって、リフトアーム6が回動すると、リフト部材7は矢印A−B方向に移動できる。
【0149】
また、リフト部材7における略変形長方形形状の中央部には、縦断面形状が3段の階段形状部7aが形成されている。この階段形状部7aには、ローディングメカユニット100の後述するメカホルダー70の支点部ボス70c(図8参照)が挿入されるようになっている。このため、リフト部材7が矢印A−B方向に移動することによって、メカホルダー70は上記3段の階段上に載せられて上下動する。つまり、これによって、ローディングメカユニット100が上下動することになる。なお、メカホルダー70は垂直動作しかしないものとなっている。
【0150】
この結果、上記リフトアーム6及びリフト部材7及び前記昇降用駆動源ユニット200(図4参照)は、本発明のユニット昇降手段を構成している。なお、これはサイドプレートR3のリフト部材7についても同じである。
【0151】
その他、リフト部材7に関して、リフト部材7におけるボス7bとは反対側つまりサイドプレートL2への対抗側には、図6に示すように、後述する上高さスイッチレバー8及び下高さスイッチレバー9を動作制御するためのカム溝7c・7dが上下2段にそれぞれ形成されている。さらに、リフト部材7には、サイドプレートL2との被保持用として図示しないフック部が形成されている。
【0152】
すなわち、同図にも示したように、リフト部材7は、サイドプレートR3側にも使用されている。なお、リフト部材7の動作に関しては、動作説明のときに詳述する。
【0153】
ここで、上述した上高さスイッチレバー8及び下高さスイッチレバー9について、図5及び図6に基づいて詳細に説明する。
【0154】
図5に示すように、サイドプレートL2とリフト部材7との間には、上記ローディングメカユニット100の上下高さの位置を検出するための上高さスイッチレバー8及び下高さスイッチレバー9がそれぞれ孔部8a・9aを中心に回動自在に設けられている。すなわち、図示しないが、上記サイドプレートL2には、これら上高さスイッチレバー8及び下高さスイッチレバー9の回動支点となる支持軸が内側に突出して形成されており、それぞれ孔部8a・9aに遊嵌されるようになっている。なお、これら上高さスイッチレバー8及び下高さスイッチレバー9は、上記リフト部材7によって回動規制されるものとなっている。
【0155】
上記の上高さスイッチレバー8は、同図に示すように、細長形状をしており、その中央部付近にはこの上高さスイッチレバー8を回動するための孔部8aが形成されている。この孔部8aには、サイドプレートL2の図示しない支持軸が嵌入されている。
【0156】
また、上高さスイッチレバー8における孔部8aの後方(矢印A方向)には、凸部8bが内側に突出して形成されている。この凸部8bは、リフト部材7のカム溝7cに嵌入されるようになっており、リフト部材7の移動と共にこのカム溝7cによって上高さスイッチレバー8が回動するようになっている。
【0157】
また、上記上高さスイッチレバー8には、この凸部8bよりもさらに後方に、同じ目的で、リフト部材7のカム溝7cに嵌入される凸部8cが形成されている。
【0158】
これら凸部8b・8cが2個あるのは、上記リフト部材7の階段形状部7aを通過する時に、凸部が1個では規制ができないためである。
【0159】
上記上高さスイッチレバー8における凸部8b・8cの反対側つまりサイドプレートL2への対抗側には、上述したサイドプレートL2との被保持用の図示しないフック部が形成されている。また、上高さスイッチレバー8における上面の前端(矢印B方向)には、後述するスイッチ16(図4参照)をON/OFFするための面8dが形成されている。
【0160】
次に、下高さスイッチレバー9は、上高さスイッチレバー8と同様に細長形状をしており、上記上高さスイッチレバー8の下方に設けられている。この下高さスイッチレバー9の中央部付近には、この下高さスイッチレバー9を回動すべく前記サイドプレートL2の図示しない支持軸が嵌入される孔部9aが形成されている。また、下高さスイッチレバー9における孔部9aの前方(矢印B方向)には凸部9bが内側に突出して形成されており、この凸部9bが、図6に示すように、リフト部材7のカム溝7dに嵌入されることにより、リフト部材7の移動に伴ってこのカム溝7dによって下高さスイッチレバー9が回動させられるようになっている。
【0161】
また、下高さスイッチレバー9における凸部9bに対して孔部9aとは反対側には、同じ目的でリフト部材7のカム溝7dに嵌入される凸部9cが内側に突出して形成されている。なお、下高さスイッチレバー9に上記凸部9b・9cが併せて2個存在する理由は、前記上高さスイッチレバー8における凸部8b・8cと同様の目的を果たすためである。
【0162】
また、下高さスイッチレバー9における凸部9bの反対側つまり外側には、サイドプレートL2との被保持用に図示しないフック部が形成されている。さらに、下高さスイッチレバー9の上面における前端(矢印B方向)には、後述するスイッチ17(図4参照)をON/OFFするための面9dが形成されている。
【0163】
一方、サイドプレートL2の前方向側(矢印B方向側)には、図4に示すように、仮収納位置保持手段としてのクリックアーム10及びストッパーアーム11が対になって、3段の収納部毎に水平方向に3対が配置されている。また、上記クリックアーム10及びストッパーアーム11を付勢するための付勢手段としての板バネL12が側方に配置されている。
【0164】
これらクリックアーム10及びストッパーアーム11は、カートリッジ90を仮収納部300に挿入したときに、カートリッジ90を仮収納部300に確実に収納させるためのものであり、具体的にはクリックアーム10は「カチッ」というクリック感を与えるためのもの、ストッパーアーム11は仮収納部300への挿入を一定位置で停止させるためのものである。
【0165】
上記クリックアーム10は、図5にも示すように、細長形状をしており、後方端部に回転支点部10aを有する一方、中央部の側縁には上記板バネL12によって付勢されるための当接部10bが形成されている。
【0166】
また、クリックアーム10の前方端部には、先端略三角形状の三角板状凸部10cが設けられている。この三角板状凸部10cは、カートリッジ90を仮収納部300に収納すべく挿入したときに、図7に示すように、カートリッジ90の側面に形成されたカートリッジスリット90aにスムーズに入るように、支障の無い厚みに形成されている。
【0167】
すなわち、クリックアーム10は、上記カートリッジ90が仮収納部300に挿入されると、クリックアーム10の三角板状凸部10cがカートリッジスリット90aに入り込む。そして、カートリッジ90の挿入移動に伴って、カートリッジスリット終端90bにてクリックアーム10は、同図において矢印H方向に一旦回動する。
【0168】
また、図7に示すように、カートリッジスリット90aにおけるカートリッジスリット終端90bの直ぐ近傍には、深さ約1mm前後の凹みからなるカートリッジ側面凹部90cが形成されている。このため、上記三角板状凸部10cは前記板バネL12の付勢力によって、瞬時に一旦矢印G方向に回動し、その後直ちに上記カートリッジ側面凹部90cにクリックアーム10の三角板状凸部10cが入り込むので、カートリッジ90を仮収納部300に収納したときに、カートリッジ90挿入のクリック感が得られるものとなっている。
【0169】
一方、図4に示すように、クリックアーム10の直ぐ後方(矢印A方向)には、ストッパーアーム11が配置されている。
【0170】
このストッパーアーム11には、図5に示すように、回転支点部11aが上面から突出して形成されており、さらに、その矢印A方向側の近傍には凸部11bが形成されている。この凸部11bは、後述するルーフレバー49の前端左隅部に設けられるジョイントアングルL71(図8参照)と当接可能になっている。
【0171】
また、図5に示すように、ストッパーアーム11における上記凸部11bに対して反時計方向約90度付近には規制部11dが設けられている。この規制部11dは、サイドプレートL2における仮収納部300の収納棚300a…間に嵌入されることにより、ストッパーアーム11が回動する際に、ストッパーアーム11の上下方向の移動を規制をするものとなっている。
【0172】
また、ストッパーアーム11における前端側(矢印B方向)の内側(矢印D方向)には、略三角形状の三角板状凸部11cが形成されている。この三角板状凸部11cは、前記クリックアーム10の三角板状凸部10cと同様に、スムーズにカートリッジスリット90aに入るように支障の無い厚みとなっている。
【0173】
すなわち、この三角板状凸部11cは、カートリッジ90を仮収納部300に挿入したときに、上記クリックアーム10の三角板状凸部10cに続いてこの三角板状凸部11cがカートリッジスリット90aに入り込み、カートリッジ90の挿入移動に伴って、クリックアーム10がカートリッジ側面凹部90cに嵌まった後、このクリックアーム10の三角板状凸部11cがカートリッジスリット終端90bに当接し、これによって、カートリッジ90の挿入移動を止めてしまうものである。
【0174】
これから分かるように、前記クリックアーム10の三角板状凸部10cとストッパーアーム11の三角板状凸部11cとは、カートリッジスリット90aに入るため同一水平面上に配置されている。
【0175】
ここで、上記クリックアーム10の回転支点部10aとストッパーアーム11の回転支点部11aとは同一軸上にある。そして、この軸を通す図示しないシャフトがサイドプレートL2に保持されていることによって、これらクリックアーム10及びストッパーアーム11はサイドプレートL2に回動自在に支持されている。
【0176】
また、上記ストッパーアーム11の三角板状凸部11cと回転支点部11aとの位置関係は、回転支点部11aが外方向矢印C方向に位置していることが重要である。詳細については、動作説明のときに説明する。
【0177】
次に、サイドプレートR3及びその関連部品について説明する。
【0178】
サイドプレートR3は、図4に示すように、略長方形形状をしており、その内方には、前記サイドプレートL2の場合と同様に、ローディングメカユニット100(図2参照)をリフトアーム6を介して上下させるためのリフト部材7が配置されている。このリフト部材7については、既に、サイドプレートL2において説明したリフト部材7と同様のものを前後左右対称に配したものであるため、ここでは説明を省略する。
【0179】
上記のサイドプレートR3における前側(矢印B方向側)の外側(矢印D方向)には、前記カートリッジ90を仮収納部300から装置外に排出させるためのイジェクト手段としてのイジェクトアーム13…が仮収納部300における3枚の収納棚300a…毎に上下に3個配置されている。
【0180】
これらイジェクトアーム13…は、矢印A−B方向に移動可能であり、かつ矢印E−F方向に回動できるようにサイドプレートR3には後述する支点3a…が形成されている。
【0181】
すなわち、図6に示すように、イジェクトアーム13は、平面略T字状に形成されており、中央部付近における側面には、水平方向に(矢印C−D方向)に貫通する長孔部13aが形成されている。この長孔部13aには、同図に示すように、サイドプレートR3に設けられた前記支点3aが挿入されるようになっている。したがって、イジェクトアーム13は、この長孔部13aの範囲内で、矢印A−B方向に移動自在となると共に、長孔部13aに挿入されたサイドプレートR3の支点3aを中心として矢印E−F方向に回動自在となっている。
【0182】
また、イジェクトアーム13の奥端部(矢印A方向)には、内側に突出する細長形状の凸部13bと外側に突出する凸部13cとが平面略T字となるように形成されている。
【0183】
一方、イジェクトアーム13の外側(矢印D方向)には、イジェクトアーム13を押さえるためのプレート14が配置されている。そして、このプレート14と上記イジェクトアーム13…とが一体となったものが、スプリング21…によって矢印A方向に付勢されるようになっている。したがって、イジェクトアーム13…は、スプリング21…によって矢印A方向に付勢されると共に矢印E方向にも付勢されるものとなっている。そして、矢印A方向の付勢に対しては、サイドプレートR3の支点3aがイジェクトアーム13の長孔部13aの前端に当接することによって、イジェクトアーム13の矢印A方向への移動が停止される。
【0184】
一方、矢印E方向への回動は、サイドプレートR3に設けられた後方に延びる突出部3c・3cに上記イジェクトアーム13の凸部13bが当接することによって停止される。
【0185】
上記のイジェクトアーム13の凸部13bの動作は、後述する動作説明にて説明するが、簡単に説明すると、カートリッジ90を仮収納部300に収納した状態で、仮収納部300から装置外に排出させようとした場合、このイジェクトアーム13を矢印B方向に移動させる。なお、ユーザーが、ディスク記録再生装置に収納されたカートリッジ90を実際に取り出す場合には、図示しない取り出し用のボタン等を押して取り出すこととなっている。
【0186】
これによって、上記凸部13cがカートリッジ背面90d(図7参照)に当接し、イジェクトアーム13の矢印B方向への移動に伴って、カートリッジ90もイジェクトアーム13と同じ方向(矢印B方向)に移動し、カートリッジ90が装置外に排出されるようになっている。
【0187】
また、イジェクトアーム13における凸部13bと反対側には、凸部13cが形成されている。この凸部13cは、ローディングメカユニット100におけるルーフレバー49の前側右隅角部に設けられた後述するジョイントアングルR72(図8参照)が移動したときに該凸部13cに当接されるようになっている。
【0188】
そして、ジョイントアングルR72がさらに該凸部13cを押圧し続けることによって、イジェクトアーム13は、上記長孔部13aに挿入された支点3aを中心として矢印F方向に回動するようになっている。この動作に関しては後に説明するのでここでは省略する。
【0189】
また、イジェクトアーム13における前方端(矢印B方向)には、フック部13dが形成されている。このフック部13dは、近傍に設けられたイジェクト手段としてのアーム15と係合するために形成されている。つまり、アーム15の面15bを押すことにより、アーム15が孔15aを中心として矢印G方向に回動し、アーム15の先端部15cがフック部13dと係合してイジェクトアーム13を矢印B方向に移動させることができる。
【0190】
すなわち、上記アーム15には、中央部に回動支点となる孔15aが形成されている。また、上記孔15aよりも外側方向(矢印D方向)には、図示しないイジェクトボタンと当接するための面15bが形成されている。さらに、アーム15の内側部(矢印C方向)には、上述したように、イジェクトアーム13のフック部13dと係合できる腕部15dが形成されている。
【0191】
一方、サイドプレートR3の前方向側(矢印B方向側)には、板バネR23が配置されている。
【0192】
上記板バネR23には、該板バネR23をサイドプレートR3に固定するための図示しない孔が形成されており、この孔から離れる方向には、前方側(矢印B方向)に延びる腕が3本形成されている。この3本の形状については、機能面及び形状が同じであるため、ここでは、1本について説明する。
【0193】
上記の板バネR23の各腕における前先端部(矢印B方向)には、内側(矢印C方向)に突出する平面略三角形状の凸部23aが形成されており、さらにその前方には前側(矢印B方向)に延びるストレート部23bが形成されている。
【0194】
すなわち、上述したように、カートリッジ90を装置外に排出させる際に、アーム15を矢印G方向に回動させると、イジェクトアーム13を介してカートリッジ90は移動する。そして、アーム15がさらに矢印G方向に回動するとアーム15の先端部15cが上記板バネR23のストレート部23bに当接する。これにより、板バネR23の凸部23aはカートリッジ90のシャッター側面90e(図7参照)に当接し、このときの矢印C方向への付勢力によって、カートリッジ90の移動を側圧及びシャッター側面90eとの係止によって止めることができる。
【0195】
つまり、この板バネR23は、カートリッジ90を排出する際の突出移動を側圧によって止め、急激な排出移動を緩和することを目的として設けられているものである。
【0196】
次に、前述したように、イジェクトアーム13の外側にはこのイジェクトアーム13を固定するためのプレート14が配置されている。上記プレート14は略正方形形状をしていると共に、このプレート14の外側(矢印D方向)には、上記イジェクトアーム13を奥方(矢印A方向)に付勢するスプリング21…を取り付けるためのフック部14a…が形成されている。また、このプレート14には、前記アーム15を矢印H方向に付勢するため図示しないスプリングを取り付けるためのフック部14b…が形成されている。
【0197】
次に、装置本体におけるトッププレート5について、図4に基づいて説明する。
【0198】
同図に示すように、トッププレート5は、上面が略長方形形状をしており、サイドプレートL2及びサイドプレートR3とベースプレート1とを固定するために配置されている。また、トッププレート5における後端部(矢印A方向)には折曲して垂下する垂下部が形成されており、この垂下部は後述する中継回路基板からの信号をメインの基板に接続するためのFFC(Flexible Flat Cable)を固定する役目も兼ねている。上記FFCは紙のような線にてなっており、このFFCをトッププレート5とベースプレート1との間に挟み込むようになっている。
【0199】
また、トッププレート5における上記垂下部の後方(矢印A方向)には、ディスク記録再生装置の各動作をコントロールするためのマイコンを搭載したメイン基板75が立設状態に配置されている。
【0200】
次に、フロントマスク4について説明する。
【0201】
図4に示すように、フロントマスク4は、略長方形形状をして立設されており、その中央にはカートリッジ90を挿入又は取り出しできるように装置開口部4aが形成されている。また、このフロントマスク4の右側には、前記アーム15…が配設されている一方、このフロントマスク4はサイドプレートL2及びサイドプレートR3を固定する機能をも兼ねている。
【0202】
上記のフロントマスク4の後方(矢印A方向)には、ローディングメカユニット100を昇降移動させるための昇降用駆動源ユニット200が設けられている。
【0203】
この昇降用駆動源ユニット200は、駆動源であるDCモータ24及び隅部に設けられるギヤF18を有しており、このギヤF18はDCモータ24に取り付けられている図示しないギヤに連結されている。そして、昇降用駆動源ユニット200は、上記DCモータ24及びギヤF18までのギヤ等の構成部品が、モータアングル25によってユニット化されている。この昇降用駆動源ユニット200を組み込むことによって、ギヤF18とリフトアーム6の歯車6eとが噛み合うことになる。つまり、上記DCモータ24が回転することによってリフトアーム6は回動することができる。
【0204】
次に、ローデイングメカユニツト100について、図8に基づいて詳細に説明する。
【0205】
同図に示すように、先ず、ローディングメカユニット100のシャーシ30は、略コの字形状をしており、その矢印C−D方向の両側縁にはそれぞれ立設壁が形成されている。そして、左側面(矢印方向)の立設壁における前端部(矢印B方向)には、後方に延びるスリット状のルーフ用前ガイド溝30bが形成されていると共に、後端部(矢印A方向)にも同様に後方に延びるスリット状のルーフ用後ガイド溝30cが形成されている。
【0206】
また、シャーシ30の他の右側面の立設壁にも、同様の目的で、前端部(矢印B方向)には、後方に延びるスリット状のルーフ用前ガイド溝30dが形成されていると共に、後端部(矢印A方向)にも同様に後方に延びるスリット状のルーフ用後ガイド溝30eが形成されている。
【0207】
これら各ルーフ用前ガイド溝30b・30d及びルーフ用後ガイド溝30c・30eは、上側に設けられる後述する移動体としてのルーフレバー49(図8参照)をガイドするために設けられている。つまり、このシャーシ30のルーフ用前ガイド溝30b・30d及びルーフ用後ガイド溝30c・30eによってルーフレバー49が矢印A−B方向へ移動するときのガイドを行うと共に横方向の規制も行っている。
【0208】
上記のシャーシ30におけるルーフ用前ガイド溝30bの後方近傍には、縦ガイド溝30aが設けられている。この縦ガイド溝30aは、後述するカートリッジチャッキング動作においてカートリッジホルダー57が、上下動作するためのガイドである。つまり、カートリッジホルダー57を規制するための軸57cが嵌入し、このシャーシ30によってカートリッジホルダー57が規制されるためのものである。
【0209】
一方、シャーシ30の右側面の立設壁における略中央部にも、縦ガイド溝30fが形成されている。この縦ガイド溝30fも、上記縦ガイド溝30aと同様に、カートリッジホルダー57を規制するためのものである。
【0210】
また、シャーシ30の左側面の立設壁における後ガイド溝30cの後方部(矢印A方向)には、曲げ部30gが形成されている。この曲げ部30gは、後述するクランプアーム65との間でスプリング68を取り付けることができるように、例えば、立設壁から外側(矢印C方向)に向かってL字状に折曲された形状に形成されている。
【0211】
上記のスプリング68は、クランプアーム65と一体的に動作するクランプギヤ44を常に一方向に付勢するために設けられている。すなわち、後述するように、1モータで前記カートリッジ90の移動動作を行わせるためにカムアイドラギヤ42を一旦停止させる機構において、クランプギヤ44を常に一方向に付勢することによってカムアイドラギヤ42の間欠動作の安定を図るものである。
【0212】
また、上記のスプリング68とは別に、さらに、カムアイドラギヤ42の品質の安定化を図るために、クランプギヤ44にはスプリング47が取り付けられている。このスプリング47も、クランプギヤ44を常に一方向に付勢するために設けられているものであり、上記スプリング68と併せて見かけ上クランプギヤ44を2重のスプリング68・47によって付勢することになる。仮に、このうち1本が何かの要因で外れても、残りの1本で機能を果たすものである。
【0213】
一方、シャーシ30の中央部の下方には、図9に示すように、カートリッジ90に内蔵されたディスクを記録再生部のターンテーブル31aにてチャッキングして回転させるためのスピンドルモータ31が配置されている。すなわち、スピンドルモータ31の上側には、カートリッジ90をチャッキングするためにマグネット付きのターンテーブル31aが設けられており、このターンテーブル31aは、カートリッジ90をチャッキングするためのマグネットを保有している。
【0214】
上記スピンドルモータ31の本体とターンテーブル31aとの間には、メタル31bが配されている。このメタル31bは、水平断面略三角形状をしている。
【0215】
また、メタル31bの下側には、略三角形状のメタル31bよりも大きいフランジ31dが形成されている。
【0216】
上記三角形状のメタル31bの側面31c…には、スプリング22から延びる線材からなる腕部が常に当接し付勢している。また、上記フランジ部31dは、スピンドルモータ31が回転したときに側圧によりメタル31bが上方向に移動しないようにスプリング22にて規制するために形成されている。
【0217】
次に、スピンドルモータ31の後方部(矢印A方向)には、記録再生部に設けられた例えばホログラムピックアップ等の3点ビーム方式の光ピックアップ32を矢印C−D方向に移動させるための駆動源である図示しないピックアップモータが配置されている。なお、本実施の形態では、必ずしも3点ビーム方式には、限らない。
【0218】
一方、シャーシ30の左前部の下方には、カートリッジ90のローディング(カートリッジ90を奥方へ移動すること)及びアンローディング(逆に、カートリッジ90を開口側へ移動すること)を行うための駆動源である単一のモータとしてのロードモータ33が配置されている。
【0219】
このロードモータ33のシャフトにはモータギヤ34が装着されている。また、モータギヤ34の隣にはクラッチ機構としてのクラッチギヤ35が配置されている。
【0220】
このクラッチギヤ35について、図10(a)(b)に基づいて詳細に説明する。
【0221】
上記クラッチギヤ35は、図10(a)に示すように、第一段目ギヤとしての第1クラッチギヤ36と、第二段目ギヤとしての第2クラッチギヤ37と、ギヤ付勢手段としてのクラッチスプリング38及びストッパー39の4つの部品で構成されている。
【0222】
上記第1クラッチギヤ36は、平ギヤ形状を有しており、中心部は略円柱形状に形成されている。また、第1クラッチギヤ36の中心部には、軸を挿入するための孔が形成されている。さらに、第1クラッチギヤ36における歯型の下方向には、下方向に略半球を呈したクラッチ凸部36aが少なくとも1ケ以上形成されている。本実施の形態においては、クラッチ凸部36aは、同一形状及び同一機能のものが3ケ形成されている。
【0223】
上記の第2クラッチギヤ37は、平ギヤ形状を有しており、中心部には上記第1クラッチギヤ36の略円柱形状を挿入するための孔が形成されている。また、上記第1クラッチギヤ36のクラッチ凸部36aが嵌入することのできるクラッチ孔37aが、クラッチ凸部36aと同じ数だけ形成されている。
【0224】
次に、上記クラッチスプリング38は、コイル状の圧縮スプリングにてなっており、上記第1クラッチギヤ36の略円柱形状に外嵌するように挿入されている。
【0225】
上記のストッパー39は、上記第1クラッチギヤ36の略円柱形状に圧入されている。つまり、このストッパー39を圧入していることで、上記クラッチスプリング38は、このストッパー39と第2クラッチギヤ37との間で圧縮状態となっている。したがって、クラッチスプリング38は第2クラッチギヤ37を上側に付勢している一方、第1クラッチギヤ36には下側への重力が働くので、この第2クラッチギヤ37と第1クラッチギヤ36とは当接状態になっている。
【0226】
この時、第1クラッチギヤ36のクラッチ凸部36aは、第2クラッチギヤ37のクラッチ孔37aに嵌入されている。
【0227】
後述する動作説明にて詳細に説明するが、通常は、第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37とは、クラッチスプリング38の付勢力と相俟って上記第1クラッチギヤ36のクラッチ凸部36aが上記第2クラッチギヤ37のクラッチ孔37aに嵌入しているので、第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37とは一緒に回転する。
【0228】
なお、参考までに、上記のクラッチ凸部36aが無くてもクラッチスプリング38の付勢力によって、第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37とは一緒に回転はするが、このクラッチ凸部36aが第2クラッチギヤ37の孔37aに入っていることによって、摩擦係数の変化やグリス等が誤って付いたとしても、通常動作は完全に一体物として回転することになり、見かけ上は一体のギヤと同じ機能を有する。
【0229】
ここで、モータギヤ34が回転している状態で、第1クラッチギヤ36が拘束された場合つまり第1クラッチギヤ36が止まった場合には、図10(b)に示すように、モータギヤ34と第2クラッチギヤ37とは歯車で連結され、この第2クラッチギヤ37はモータギヤ34によって回転させられている。
【0230】
その結果、第1クラッチギヤ36が止まろうとしているのに対して第2クラッチギヤ37は回転しているので、第2クラッチギヤ37の孔37aと第1クラッチギヤ36の略半球を呈したクラッチ凸部36aとの係合が解除され、第2クラッチギヤ37はクラッチスプリング38の付勢力よりも大きくなって下方向に移動する。これによって、第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37との連結は解除される。しかしながら、モーターギヤ34と第2クラッチギヤ37とは回転を続けることができる。つまり、モータは回転していても第1クラッチギヤ36以降の連結されたギヤ類は止まることになる。
【0231】
次に、上記クラッチギヤ35の隣には2段ギヤ40が配置されている。この2段ギヤ40は、図11(a)(b)に示すように、ギヤが2段になっており、上部の大きいギヤと前記第1クラッチギヤ36とが噛み合うようになっている。
【0232】
次いで、2段ギヤ40の隣には2段ギヤ41が配置されている。この2段ギヤ41も2段のギヤになっており、下部の大きいギヤと上記2段ギヤ40の下部の小さいギヤとが噛み合うようになっている。
【0233】
また、上記2段ギヤ41の上部は、メインカム43のギヤにおける下側約2mmの低いローギヤ43cと噛み合っている。すなわち、上記メインカム43のギヤは、図12(a)(b)に示すように、下端から高さ約2mmのローギヤ43cが全周に形成されていると共に、その上側には外周の約1/3が下端から約4mmのギヤ高さのハイギヤ43dを有している。つまり、メインカム43のギヤは、約2mm高さの平ギヤであるローギヤ43cの上に、約2mm高さの外周約1/3からなる平ギヤを重ねて全高さを約4mmとしたハイギヤ43dからなっている。
【0234】
一方、図11(a)(b)に示すように、上記2段ギヤ41の上方には、カムアイドラギヤ42がこの2段ギヤ41と同軸上に配置されている。このカムアイドラギヤ42の上部には、平面形状として円の一部を円弧状にカットした形状である略三日月形状の三日月カム部42aが形成されていると共に(図21(a)参照)、このカムアイドラギヤ42の下部にはカムアイドラ平ギヤ42bが形成されている。このカムアイドラ平ギヤ42bは、上記メインカム43の円周約1/3に形成された下端から約4mm高さのハイギヤ43dと噛み合うことができる。つまり、メインカム43は、このカムアイドラギヤ42を間欠動作させるために設けられているものであって、カムアイドラギヤ42が上記メインカム43の下端から約4mm高さのハイギヤ43dと噛み合うことによって、カムアイドラギヤ42は回転を始める一方、カムアイドラギヤ42が下端から約2mmの部分のローギヤ43cに合致する場合にはカムアイドラギヤ42はメインカム43と噛み合わないので、回転しないようになっている。
【0235】
なお、後述する詳細に動作説明にて説明するが、上記カムアイドラギヤ42の三日月部42aは次に説明するメインカム43とクランプギヤ44との位置関係が非常に重要となってくる。
【0236】
次に、上記のメインカム43について説明する。
【0237】
上述したように、メインカム43の外周は平ギヤになっており、メインカム43の下部のローギヤ43cと前記2段ギヤ41の上部の小さいギヤとが常時噛み合っている。また、その上側には外周の約1/3が下端から約4mmのギヤ高さのハイギヤ43dを有しており、メインカム43が回転し、ある位置に達した時にメインカム43のハイギヤ43dと上記カムアイドラギヤ42のカムアイドラ平ギヤ42bとが噛み合うようになっている。このタイミングは、常に同じである。
【0238】
また、図12(a)(b)に示すように、メインカム43の軸近傍には、上方向に略円形に突出するリブ43aが形成されている。このリブ43aは、外周約2/3に形成された上記ローギヤ43cと略同じ部分で上記ハイギヤ43dよりも高く上方に突出して形成されており、表面はフラットとなっている。すなわち、このローギヤ43cは、メインカム43の上部に形成されたリブ43aの立ち上がり付近を境にしてギヤ高さを変えてハイギヤ43dとなっている。そして、ギヤ高さが変わる部分とリブ高さが変わる部分とは、略同じ付近である。
【0239】
このように、この高さによって、メインカム43には、ギヤ部が形成されている部分とギヤ部が形成されていない部分とができる。
【0240】
そして、リブ43aの立ち上がり部分は、ハイギヤ43dとローギヤ43cとの切り替わり部分との位置関係が重要である。
【0241】
すなわち、カムアイドラギヤ42が、メインカム43のハイギヤ43dに位置すると、カムアイドラギヤ42は回転を始める。したがって、カムアイドラギヤ42の外周面との干渉を防止するために、その部分には、リブ43aは形成されていない。メインカム43がさらに回動しカムアイドラギヤ42がローギヤ43cの部分に位置するようになると、カムアイドラギヤ42はメインカム43のハイギヤ43dとの係合が解除され、回動を止められることになる。
【0242】
しかし、カムアイドラギヤ42には慣性力がついており、ギヤの係合が解除されてもカムアイドラギヤ42は回動しようとする。そのとき、カムアイドラギヤ42の三日月カム部42aとメインカム43のリブ43aとがリブ43aの立ち上がり部で当接し、カムアイドラギヤ42の回動を停止させることができるようになっている。
【0243】
したがって、リブ43aの立ち上がり部分は、ギヤ高さが変わる部分との位置関係が重要であると言える。これは、メインカム43の回転ポジションによって、カムアイドラギヤ42の中立を保持するためでもある。
【0244】
一方、上記メインカム43のリブ43aにおける上表面には、後述するルーフ駆動用T字レバー45を動作させるためのカム溝43bが形成されている。さらに、メインカム43の下表面(裏面側)には、後述する各動作位置を検出するためのスイッチレバー46を動作させるための図示しないカム溝が形成されている。
【0245】
次に、図11(a)(b)に示すように、上記カムアイドラギヤ42の下側平ギヤには、クランプギヤ44が噛み合っている。
【0246】
このクランプギヤ44は、略半円形状をしており、その半円形状外周部には平ギヤ44aが形成されている。また、クランプギヤ44は、図9にも示すように、ギヤ軸が上側に略円柱形状に突出して形成されたガイド部44cを有している。この略円柱形状のガイド部44cは、クランプギヤ44の回動中心となると共に、後述するクランプアーム65の丸孔65a(図8参照)に嵌入されることによってクランプギヤ44の傾きが防止されるようになっている。
【0247】
また、上記クランプギヤ44の上面の外周付近には、上側に突出するクランプギヤ凸部44dが形成されている。そして、このクランプギヤ凸部44dが後述するクランプアーム65の位置決め孔65b(図8参照)に嵌入されことによって、上記のクランプアーム65がクランプギヤ44と一体的に回動することができるようになっている。つまり、このクランプギヤ凸部44dは、クランプアーム65の位置決め用に設けられている。
【0248】
また、クランプギヤ44には、ギヤ軸近傍の外側(図9において矢印C方向)に、このクランプギヤ44を矢印G方向に付勢させるスプリング47を受けるための凹部44bが形成されている。
【0249】
次に、同図9に示すように、シャーシ30の後方部(矢印A方向)にはルーフ駆動用T字レバー45が配置されている。このルーフ駆動用T字レバー45は、略T字形状をしており、その回動支点部45a付近から前方向(矢印B方向)に腕部45bが延びている。腕部45bの先端下部には下方に突出する下方突起45cが設けられている。上記下方突起45cは、前記メインカム43のカム溝43bに嵌入されている。つまり、メインカム43が回転すると上記カム溝43bに沿ってルーフ駆動用T字レバー45は上記回動支点部45aを中心に回動できるものである。
【0250】
また、ルーフ駆動用T字レバー45の右端部(矢印D方向)には、スプリング48が配置されている(図20(a)(b)参照)。さらに、ルーフ駆動用T字レバー45は上記右端部の反対側にも腕部45dが延びており、この腕部45dは後述するメカホルダー70とのストッパーのために設けられている。このストッパーである腕部45dは、上記ルーフ駆動用T字レバー45がシャーシ30に一体的に配置されているため、間接的にシャーシ30の移動を止めることになる。
【0251】
上記スプリング48は、上側に設けられた後述するルーフレバー49を移動させるため及びオーバーストロークを吸収するための役目をしている。
【0252】
次に、図9に示すように、シャーシ30の略中央に設けられている磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46について説明する。
【0253】
磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46は、略長方形形状をしており、その前側(矢印B方向)には、複数の曲げ部が形成されている。この曲げ部は、後述する位置検出用のスイッチをON/OFFするために形成されているものである。また、この曲げ部とは反対方向(矢印A方向)には図示しない軸が上向きに突出して配置されており、この軸は上記メインカム43の図示しない下側カム溝に嵌入されている。
【0254】
また、図13(a)(b)及び図14に示すように、磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46の奥端部(矢印A方向)の右端縁(矢印D方向)には、上方向に三角形状に突出する三角曲げ部46aが立ち上げ形成されており、この三角曲げ部46aは、ヘッドシフトアーム53の当接曲げ部53aに当接可能となっている。
【0255】
すなわち、上記磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46は、シャーシ30上に配置されており、図示しないガイドに沿って移動自在となっている。つまり、メインカム43が回転すると磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46は、矢印A−B方向に移動するようになっている。
【0256】
そして、磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46が矢印A方向に移動することにより、この三角曲げ部46aの上端縁がヘッドシフトアーム53の当接曲げ部53aに当接し、これによって、ヘッドシフトアーム53は、支軸53bを中心に矢印F方向に回動するものとなっている。
【0257】
ここで、上記ヘッドシフトアーム53は、図示しない引っ張りスプリングによって、常に、矢印E方向に付勢されている。そして、その付勢によって、ヘッドシフトアーム53の矢印C−D方向の略中央に形成されたヘッド用当接部53cが磁気ヘッド54のヘッド当接部54aを押圧し、磁気ヘッド54を支点54bを中心として矢印F方向に回動するように付勢している。この結果、磁気ヘッド54のヘッド部54cはカートリッジ90の上側に位置した退避状態となっている。
【0258】
つまり、カートリッジ90における記録状態以外の再生状態等においては、磁気ヘッド54は、上記上側の退避位置となっている。磁気ヘッド54は、後述する記録状態以外のときは、全てこのポジションに位置している。
【0259】
この状態から、磁気ヘッド54のヘッド部54cをカートリッジ90のディスクに当接させる記録状態とするためには、上記磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46の矢印A方向への移動させる。この移動は、メインカム43の回動によって行われる。
【0260】
これによって、図15(a)(b)に示すように、磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46の三角曲げ部46aがヘッドシフトアーム53の当接曲げ部53aに当接し、ヘッドシフトアーム53を押圧し、図示しないスプリングの付勢力に抗して、ヘッドシフトアーム53を支軸53bを中心に矢印F方向に回動させる。
【0261】
これによって、ヘッドシフトアーム53のヘッド用当接部53cは、磁気ヘッド54のヘッド当接部54aから離れる。この結果、磁気ヘッド54は支点54bを中心として矢印E方向に回動して、カートリッジ90のディスクに当接する。なお、磁気ヘッド54は、図示しないスプリングによって、矢印E方向に付勢されているので、確実に磁気ヘッド54のヘッド部54cはカートリッジ90のディスクに当接する。
【0262】
このように、磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46は、矢印A−B方向への移動によって、記録再生部における磁気ヘッド54の上げ下げを行うことができるものとなっている。この結果、メインカム43、磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46、ヘッドシフトアーム53は、本発明の磁気ヘッド移動手段を構成している。
【0263】
一方、図21(a) に示すように、上記磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46の上方向には図示しないスイッチ基板が配置されており、第1スイッチ50、第2スイッチ51及び第3スイッチ52が配置されている。第1スイッチ50はアンローディング検出用であり、第2スイッチ51はカートリッジ90に対しての再生位置検出用であり、第3スイッチ52はカートリッジ90に対しての記録位置検出用である。
【0264】
次に、図8及び図9に示すように、シャーシ30における前記スピンドルモータ31の近傍には、光ピックアップ32が配置されている。この光ピックアップ32を矢印C−D方向に移動させるために図示しないガイド軸がシャーシ30の前後(矢印A−B方向)に配置されている。
【0265】
また、シャーシ30の後方部側(矢印A方向)にはガイドM55が配置される一方、前方向側(矢印B方向)にはガイドS56が配置されている。これらガイドM55及びガイドS56は、カートリッジ90のディスクをターンテーブル31aにチャッキングしたときに、このカートリッジ90のケースを固定するために設けられている。
【0266】
すなわち、上記ガイドM55は、略長方形形状をしており、その上部における少し外側(矢印D方向)には、前記カートリッジ90を装着した後の位置規制をするための略円錐状ガイドピン55aが上方向に突出して形成されている。ガイドS56は、細長形状をしており、前記ガイドM55のガイドピン55aと対向する位置に略円錐状のガイドピン56aが突出して形成されている。このガイドピン56aの形状は円錐の頂点が、若干外方向(矢印D方向)に寄った状態で形成されている。これは、カートリッジ90のローディング移動量が少ない場合でも、ターンテーブル31aにチャッキングできるものである。すなわち、カートリッジ90の凹部としてのカートリッジ下側凹部90g(図7参照)に上記ガイドピン56aが挿入されることになる。
【0267】
また、上記ガイドS56の上記ガイドピン56aとは反対側には(矢印C方向)、カートリッジ90を受けるための受け部56bが形成されている。
【0268】
次に、カートリッジホルダー57について、図8に基づいて説明する。
【0269】
カートリッジホルダー57は、同図に示すように、前記カートリッジ90を挿入できるための略断面コの字形状をしており、その中央部には後述するスライダー58の奥行き方向への移動を案内するための矢印A−B方向に延びる略J形状のホルダースリット57aが形成されている。
【0270】
カートリッジホルダー57の左側面曲げ部には、後述するルーフレバー49のガイドとして後方部軸57b及び前方部軸57cが前後に配置されている。この後方部軸57b及び前方部軸57cは、ルーフレバー49のガイドとして使用される一方、特に、前方部軸57cは、シャーシ30に対しての規制もこの前方部軸57cによって行われるようになっている。
【0271】
また、上記カートリッジホルダー57には、右側面曲げ部(矢印D方向)にも、略同様の目的として、前後に後方部軸57d及び前方部軸57eが配置されている。この後方部軸57dは、後述するルーフレバー49のガイドとして配置されている。また、前方部軸57eは、ルーフレバー49のガイドと後述する案内壁面としてのシャッター板バネ59の固定用とを兼ねている。
【0272】
上記右側面曲げ部における後方部軸57dと前方部軸57eとの間には、内側に向けて庇状に略直角に折曲されたシャッター開閉曲げ部57gが形成されている。このシャッター開閉曲げ部57gは、後述する動作説明にて説明するが、前記カートリッジ90に録音又は再生する際、カートリッジケースからディスクが露出するようにカートリッジシャッター90f(図7参照)を開ける必要があり、このカートリッジシャッター90fを開くために設けられているものである。
【0273】
すなわち、カートリッジシャッター90fは、通常、中のディスクを保護するすべく異物がディスクに触れないように閉じられている。しかし、このディスクに情報を記録又は再生する場合には、光ピックアップ32からのレーザ光をディスク面に照射するために、ディスクが見えるように開く必要がある。
【0274】
また、上記シャッター開閉曲げ部57gにおける前方向側(矢印B方向)の端面57hは、後述する動作説明にて詳述するが、カートリッジ90をローディングしたとき、つまり、仮収納部300からカートリッジ90をローディングメカユニット100の奥部に移動させたときに、カートリッジ90がターンテーブルに正しくチャッキングできるように、行き過ぎ防止の役目を兼ねている。
【0275】
一方、カートリッジホルダー57におけるこのシャッター開閉曲げ部57gの前方向側(矢印B方向)には、内側に突出するチップ60が設けられている。このチップ60は、上記シャッター板バネ59に一体的に略三角形状に形成されている。すなわち、チップ60は、シャッター板バネ59とは別部品からなっているが、カシメによってシャッター板バネ59に固定されて一体化されている。
【0276】
このチップ60は、上記カートリッジシャッター90fを開いたものを再び閉じるために設けられているものである。
【0277】
また、カートリッジホルダー57の下方向側曲げ部には、カートリッジ90を受けるために必要なその他の曲げ部が形成されている。
【0278】
次に、上記カートリッジホルダー57の略J形状のホルダースリット57aをスライド移動するスライダー58について説明する。
【0279】
このスライダー58は、図8、図20(b)及び図22(a)(b)に示すように、カートリッジ90を上記仮収納部300からローディングメカユニット100の奥方に移動させるべく、カートリッジ90のカートリッジ下側凹部90g(図7参照)に連結部材としてのキャッチレバー61のフック部61aに嵌入してカートリッジ90を把持し、スライダー58に係合するクランプアーム65がクランプギヤ44の回動に伴って回動することにより、キャッチレバー61を備えたスライダー58が略J形状のホルダースリット57aに沿ってカートリッジホルダー57の奥方へ移動する。
【0280】
これによって、カートリッジ90がカートリッジホルダー57の上をスライドしてローディングメカユニット100の奥方に移動することになる。
【0281】
この結果、前記ロードモータ33、モータギヤ34、クラッチギヤ35、2段ギヤ40、2段ギヤ41、カムアイドラギヤ42、メインカム43、クランプギヤ44、及びクランプアーム65は水平移動手段としての機能を有している。
【0282】
詳細には、上記のスライダー58は、図16及び図17(a)(b)に示すように、略正方形形状をしている。このスライダー58には、キャッチレバー61とキャッチジョイントレバー62をガイドするための図示しない保持部とが形成されていると共に、突出部材としてのプッシュレバー63を回動させるための支軸58aが形成されている。
【0283】
また、スライダー58の後方部(矢印A方向)及び前方部(矢印B方向)には、前記カートリッジホルダー57の略J形状のホルダースリット57aに対して、上下方向及び横方向の規制をするための規制部58b・58cが形成されている。つまり、この規制部58b・58cがホルダースリット57aに遊嵌されていることにより、スライダー58はホルダースリット57aに案内されて矢印A−B方向に移動するものとなっている。
【0284】
また、カートリッジホルダー57の前方向側(矢印B方向)には、凸部58dが形成されている。この凸部58dはカートリッジ90の排出時に使用される。
【0285】
また、スライダー58における下側には、キャッチレバー61が配置されており、このキャッチレバー61の前方側(矢印B方向)には、フック形状した略L字形状のフック部61aが内側(矢印D方向)に向けて形成されている。このキャッチレバー61は、スライダー58の下側で矢印C−D方向に移動可能となっている。この結果、上述したように、カートリッジ90を仮収納部300からローディングメカユニット100に移動させる際に、このフック部61aをカートリッジ下側凹部90gに嵌入することにより、カートリッジ90を移動させることができる。
【0286】
上記キャッチレバー61におけるフック部61aの後方部(矢印A方向)には、曲げ部61bが立設状態に形成されている。この曲げ部61bは、中央面がカートリッジ90の挿入方向(矢印A−B方向)に平行に立設しており、その前後の立設面が上記の中央面に対して、ある角度を有して内方向に折曲した状態に立設されている。
【0287】
また、スライダー58には、前側(矢印B方向)の中央付近に凹部61cが形成されている。この凹部61cは、後述するキャッチジョイントレバー62と係合するために設けられている。
【0288】
また、この凹部61cの後方には、長孔形状したスリット部61dが形成されている。このスリット部61dには、後述するプッシュレバー63の下方凸部63aが嵌入されるようになっており、キャッチレバー61の移動に伴ってプッシュレバー63を上記支軸58aを中心として回動できるものとなっている。
【0289】
また、スライダー58の上面には、キヤツチジョイントレバー62が配置されている。このキャッチジョイントレバー62は、断面略長方形形状をしており、その前側(矢印B方向)の中央部付近には下方向に垂下する曲げ部62aが形成されている。この曲げ部62aは、上記キャッチレバー61の凹部61cに入り込んでいる。つまり、キャッチレバー61が移動し一定の移動量に達すると、曲げ部62aの矢印C−D方向の端部が凹部61cの矢印C−D方向の端部を押圧し、キャッチジョイントレバー62も移動することになる。
【0290】
上記キャッチジョイントレバー62における曲げ部62aの近傍には軸62bが立設されている。この軸62bの中央部軸外面には図示しないスリット部が形成されると共に、軸62bの中心には孔62cが設けられている。上記スリット部は、前記カートリッジホルダー57の略J形状のホルダースリット57aのガイドとして設けられている。つまり、カートリッジホルダー57の板厚分がこの軸62bのスリット部に嵌入された状態にて上下方向及び横方向の規制をすることができる。
【0291】
一方、上記キャッチジョイントレバー62の上方向には、プッシュレバー63が配置されている。プッシュレバー63は、略Uの字形状にてなり、スライダー58の中央付近から外方向(矢印D方向)に略Uの字形状に延びており、矢印A−C斜め方向の位置に下方凸部63aが形成されている。この下方凸部63aは、前記キャッチレバー61のスリット部61dに嵌入されている。
【0292】
上記下方凸部63aの前側方向(矢印B方向)には、孔63bが形成されており、この孔63bには、スライダー58の支軸58aが嵌入している。
【0293】
また、プッシュレバー63の中央部付近の下方向には、略V字状の線材からなる腕部を有するスプリング64の腕部を引っ掛けるためのフック部63cが形成されている。このスプリング64によって、プッシュレバー63が矢印G方向に付勢されている。
【0294】
すなわち、プッシュレバー63が矢印G方向に回動するということは、前述したように、プッシュレバー63の下方凸部63aが前記キヤツチレバー61のスリット部61dに嵌入しているため、キヤツチレバー61はスプリング64の付勢力によって矢印C方向に移動させられるということである。なお、このプッシュレバー63が矢印G方向に回動することによるキヤツチレバー61の矢印C方向への移動は、プッシュレバー63とスライダー58との間に設けられる図示しない停止部材によって停止されるようになっている。
【0295】
また、後に動作説明にても説明するが、上記のキャッチレバー61は、カートリッジ90をローディングする際に、先ず、そのフック部61aがカートリッジ90のカートリッジ下側凹部90g(図7参照)に係合する。そして、この時同時に、上記のプッシュレバー63は孔63bを中心に矢印H方向に回動し、その結果、略U字状のプッシュレバー63の先端の凸部63dがカートリッジ90の上側に進出するものである。そして、これにより、凸部63dの裏面がカートリッジ90の上面に当節するので、カートリッジ90の上方への移動を規制することができるようになっている。
【0296】
上記のスライダー58、キャッチレバー61、キャッチジョイントレバー62、プッシュレバー63及びスプリング64は、図8に示すように、一体的に組み立てられて、前記カートリッジホルダー57の略J形状のホルダースリット57aを移動自在に配されている。
【0297】
すなわち、カートリッジホルダー57の略J形状のホルダースリット57aにスライダー58の規制部58b・58cが挿入された状態となっているため、略J形状のホルダースリット57aに沿ってスライダー58の一体化品がスムーズに移動できるものである。また、このことは、このスライダー58の一体化品がキャッチレバー61のフック部61aにてカートリッジ90を引っ掛けて、カートリッジ90をカートリッジホルダー57に摺動させてローディングさせることを示している。
【0298】
次に、図8に示すように、上記スライダー58の一体化品の近傍に位置するクランプアーム65について説明する。このクランプアーム65は、上記のスライダー58を上記カートリッジホルダー57のホルダースリット57aに沿ってスライド移動させるものである。
【0299】
上記のクランプアーム65は、図17(a)(b)に示すように、略コの字形状をしており、その下側コの字部分における直角根元付近には丸孔65aがあり、さらに、前側方向には位置決め孔65bが設けられている。上記丸孔65aには、前記クランプギヤガイド部44cが嵌入されると共に、上記位置決め孔65bには前記クランプギヤ凸部44dが嵌入されている。つまり、クランプギヤ44が回動すれば、クランプアーム65も一体的に回動するようになっている。
【0300】
また、略コの字形状の上面板における先端方向には、長孔部65cが形成されている。この長孔部65cには、後に詳細に説明するが、前記スライダー58と連結するための軸66が配設されている。この軸66の上端部分は、直径約5mmから6mmの平面形状となっていると共に、その平面の中央部には上に突出する凸部66aが形成されている。この凸部66aは摺動抵抗を減らすために設けられている。
【0301】
また、軸66におけるこの凸部66aとの反対側である下側は、細い丸棒形状の丸棒形状部66bとなっている。
【0302】
そして、この軸66は、上記長孔部65cに挿入された状態となっており、上記クランプアーム65の下方向側からスリーブ67が軸66の丸棒形状部66bに外嵌され、上記クランプアーム65の板をサンドイッチするように挟みこんでいる。また、上記スリーブ67は、図示しないストップワッシャーにて固定保持されている。
【0303】
このように、軸66の細い丸棒形状部66bは、スリーブ67と組み合わせた状態で、前記キャッチジョイントレバー62の孔62cに挿入されている。また、クランプアーム65の丸孔部65aには、前述したように、クランプギヤ44の中心部が嵌入している。つまり、クランプギヤ44が回動するとクランプアーム65も回動し、スライダー58が矢印A−B方向に移動可能となる。ただし、このとき略J形状のホルダースリット57aにおける先端部57kの曲線部においては、その曲線に沿って移動する。
【0304】
また、クランプアーム65の上面板における長孔部65cよりもさらに先端方向には、変形スリット部65dが形成されており、さらにその端部には略三角形状の追加移動手段としてのクランプ凸部65eが形成されている。この変形スリット部65dは、図8に示すように、後述するルーフレバー49の垂下曲げ部49bが通るためのスリットである。
【0305】
ここで、クランプアーム65における上記変形スリット部65dと三角形状のクランプ凸部65eとの関係について説明しておく。
【0306】
カートリッジ90を仮収納部300からローディングメカユニット100に移動させる場合、仮に、何らかの要因で正規の位置までカートリッジ90を移動させることができない場合がある。そのときには、クランプアーム65の矢印G方向側への回動が完了しているにもかかわらず、カートリッジ90の奥行き方向(矢印A方向)の移動量が足りないこととなっている。
【0307】
この場合、本ディスク記録再生装置では、その後、ルーフレバー49が矢印A方向に移動するようになっている。したがって、この移動動作を利用して、ルーフレバー49の垂下曲げ部49bを前記クランプアーム65のクランプ凸部65eに当接させ、クランプアーム65をさらに回動させる。これによって、スライダー58は矢印A方向に移動される。つまり、カートリッジ90は、矢印A方向に強制的に移動させられることになる。
【0308】
次に、ローディングメカユニット100におけるルーフレバー49について、図8に基づいて説明する。
【0309】
同図に示すように、上記クランプフーム65の上方向側には、ローディングメカユニット100のルーフレバー49が配置されている。
【0310】
本実施の形態のルーフレバー49は、前述したロードモータ33、モータギヤ34、クラッチギヤ35、2段ギヤ40、2段ギヤ41、メインカム43、ルーフ駆動用T字レバー45と共に、カートリッジホルダー57をローディング位置から記録再生位置に昇降移動させるための垂直移動手段としての機能を有するものである。
【0311】
このルーフレバー49は、略四角形形状をしており、その左右の両側(矢印C−D方向)には、それぞれ左垂下板及び右垂下板が形成されている。上記左垂下板における前後には、シャーシ30と前記カートリッジホルダー57との規制用として前方向側ガイド溝49cと後方向側ガイド溝49dとがそれぞれ設けられている。
【0312】
これら前方向側ガイド溝49c及び後方向側ガイド溝49dは、いずれも略変形L字形状をしている。
【0313】
一方、右垂下板における上記左垂下板の前方向側ガイド溝49c及び後方向側ガイド溝49dの対向位置にも、同じ目的を備えた前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49fが形成されている。
【0314】
なお、これら前方向側ガイド溝49c、後方向側ガイド溝49d、前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49f並びにこれらに案内支持されるカートリッジホルダー57の後方部軸57b、前方部軸57c、後方部軸57d及び前方部軸57eについても、カートリッジホルダー57を略垂直方向に移動させる垂直移動手段を構成するものである。
【0315】
ここで、左垂下板の上記前方向側ガイド溝49c及び後方向側ガイド溝49dと右垂下板の前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49fとでは、若干形状が異なっている。すなわち、右垂下板の前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49fでは、穴形状先端部が開いている。この理由は、組み立て時にこれら開いた穴形状先端部が必要であるためである。
【0316】
上記前方向側ガイド溝49c及び後方向側ガイド溝49d並びに前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49fの各近傍には、次に説明する各曲げ部が形成されている。
【0317】
先ず、左垂下板では、前方向側ガイド溝49cの近傍に曲げ部49gが形成され、後方向側ガイド溝49dの近傍には曲げ部49hが形成されている。また、右垂下板では、前方向側ガイド溝49eの近傍に曲げ部49iが形成され、後方向側ガイド溝49fの近傍には曲げ部49jがそれぞれ形成されて配置されている。
【0318】
上記曲げ部49g〜曲げ部49jは、シャーシ30のスリット状のルーフ用前ガイド溝30b、ルーフ用後ガイド溝30c、ルーフ用前ガイド溝30d、ルーフ用後ガイド溝30eにそれぞれ嵌入され、これによって、ルーフレバー49はシャーシ30にて規制されることになる。
【0319】
また、ルーフレバー49の中央後方部には、下側に突出するルーフレバー軸49aが配置されている。このルーフレバー軸49aは、その中央部付近に下側先端側に向かって逆円錐台となる傾斜部が形成されその先端が細くなっている。そして、この細くなっている部分が、シャーシ30に設けられたルーフ駆動用T字レバー45の孔部45eに挿入されている。
【0320】
また、上記ルーフレバー軸49aの細い部分の端面には、上記ルーフ駆動用T字レバー45の孔部45eの近傍に設けられたスプリング48の線材からなる腕部が当接し(図9、図20(a)(b)参照)、ルーフレバー49を常に矢印A方向側に付勢している。すなわち、ルーフレバー49を奥方へ付勢する力が働いていることになる。
【0321】
また、上記のルーフレバー49の左後方部には垂下曲げ部49bが形成されている。
【0322】
この垂下曲げ部49bは、前記クランプアーム65の説明において若干説明したように、カートリッジ90の移動量が少なかった場合つまりクランプアーアム65の回転量が少なかった場合に、この垂下曲げ部49bによってストローク、つまりクランプアーム65の回転量を補うものである。
【0323】
さらに、ルーフレバー49の中央部付近には、段付き曲げ部49mが形成されている。この段付き曲げ部49mは、後述する磁気ヘッド54に対する上方向の当接部として設けられている。例えば、落下等にて磁気ヘッド54が上下方向に振られても、この段付き曲げ部49mにて保護することができるものである。
【0324】
また、ルーフレバー49における中央の上記段付き曲げ部49mの近傍には、図3に示すように、ルーフレバー49を下側に位置するカートリッジホルダー57側に常に付勢するためのスプリング69が配置されている。
【0325】
また、図8に示すように、ルーフレバー49の左前方向側には係合解除調整手段としてのルーフレバー軸49kが下方向に設けられている。このルーフレバー軸49kの役目については、後述する動作説明にて詳細に説明するので、ここでは簡単に説明しておく。
【0326】
すなわち、上記ルーフレバー軸49kは、下方に存在する前記スライダー58の一体品に設けられたキャッチレバー61の係合解除調整手段としてのキャッチレバー曲げ部61b付近に配置されるようになる。したがって、ルーフレバー49の移動に伴ってルーフレバー軸49kも同様に移動し、キャッチレバー曲げ部61bと当接したり離れたりすることができる。この結果、キャッチレバー61の矢印C−D方向への移動を阻止したりすることができる。この機構に関しては、重要であるので後に再度説明する。
【0327】
また、キャッチレバー61は、カートリッジホルダー57の内側にあるため、カートリッジホルダー57には、上記ルーフレバー軸49kを通すための図示しない貫通孔が設けられている。
【0328】
一方、ルーフレバー49の左前方向のコーナー部には、ジョイントアングルL71が固定配置されている。
【0329】
このジョイントアングルL71は、ルーフレバー49に固定すべく平面を有している。また、ジョイントアングルL71の前端側部には凸部71aが形成されている。凸部71aの内側は湾曲状にカットされた略R形状面71bとなっている。この略R形状面71bは、ローディングメカユニット100が、上下する際、前記ストッパーアーム11の凸部11bと干渉しないようにカットされているものである。また、この略R形状面71bにて、前述したように、図5に示すストッパーアーム11の上側に突出した凸部11bに当接し、ストッパーアーム11を矢印H方向に回動することができる。
【0330】
上記ジョイントアングルL71は、ルーフレバー49が移動すると当然一緒に移動する。
【0331】
一方、上記ルーフレバー49におけるジョイントアングルL71の反対方向(矢印D方向)つまり右前コーナー部には、ジョイントアングルR72が固定配置されている。このジョイントアングルR72は、上記ジョイントアングルL71と同様に、ルーフレバー49に固定するための平面を有し、その前端下側部には略三角形状に突出する凸部72aが形成されている。
【0332】
この凸部72aが設けられていることによって、ルーフレバー49が矢印B方向に移動したときに、この凸部72aが図6に示すイジェクトアーム13の凸部13cと当接し、さらに、ルーフレバー49が移動することによってイジェクトアーム13を矢印F方向に回動させることができる。
【0333】
当然、ルーフレバー49が矢印A方向に移動すれば、前記ストッパーアーム11及びイジェクトアーム13は、前記スプリング21…(図4参照)の付勢力によって元の位置まで戻ることになる。
【0334】
上記に説明した図8に示すカートリッジホルダー57、スライダー58、キャッチレバー61、キヤツチジョイントレバー62、プッシュレバー63、クランプアーム65及びルーフレバー49等を組み立てた状態でシャーシ30等に組み込み、次に説明するメカホルダー70をこの組み立て品に組み合わせると、図3に示すローディングメカユニット100となる。
【0335】
次に、図8に基づいて、ローディングメカユニット100の下方に存在するメカホルダー70について説明する。
【0336】
同図に示すように、メカホルダー70は、略正方形形状をしており、その中央部には略ハート形状の孔部70aが形成されている。この孔70aは、前記スピンドルモータ31、ロードモータ33及び図示しないピックアップ送り用のモータを取り付けた時の逃げとして設けられている。
【0337】
メカホルダー70における平面上の4コーナには、防振手段としての防振ゴム73を取り付けるための穴部70b…が4ケ所に設けられている。
【0338】
また、メカホルダー70の左側面(矢印C方向)には、外方(矢印C方向)に突出する略円柱形状のボス70cが形成されている一方、メカホルダー70の右側面には、略円柱形状のボス70eが外方(矢印D方向)に突出して形成されている。また、メカホルダー70の右側面における上記ボス70eの上側には、略円柱形状のボス70dが外方(矢印D方向)に突出して形成されている。
【0339】
上記ボス70cは、図5に示す前記リフト部材7の階段形状部7aを貫通し、さらに、サイドプレートL2の縦溝部2aに嵌入されている。このため、メカホルダー70の左側はボス70cによって前後の規制をされることになる。
【0340】
一方、上記ボス70eは、図6に示す前記リフト部材7の階段形状部7aを貫通し、さらに、前記サイドプレートR3の縦溝部3bに嵌入されている。また、ボス70eの上側に存在するボス70dもサイドプレートR3の縦溝部3bに嵌入されている。このため、メカホルダー70の右側はボス70e及びボス70dによって前後の規制をされることになる。
【0341】
したがって、メカホルダー70は、左右の両側において前後に規制されている。
【0342】
一方、図8に示すように、メカホルダー70の中央の孔部70aの近傍には、前記光ピックアップ32のフレキシブルコードを下方向に出すための図示しない孔が設けられている。
【0343】
さらに、メカホルダー70の孔部70aの近傍における下側には、図示しない中継回路基板を取り付けるための図示しないボスが形成されている。この中継回路基板には、光ピックアップ32のRFアンプが取り付けられている。このRFアンプを光ピックアップ32の近くに設けることによって、ノイズによる影響を少なくすることができる。また、この中継回路基板には、スピンドルモータ31の調整用として図示しない孔部がスピンドルモータ取り付けビスと同じ数だけ設けられている。
【0344】
また、上記光ピックアップ32のフレキシブルコードは、この中継回路基板に連結されていると共に、モータ及びスイッチ等もこの中継回路基板に連結されている。さらに、この中継回路基板から図4に示すメイン基板75には、FFC等にて連結されている。
【0345】
次に、上記メカホルダー70の下部に設けられる上記防振ゴム73…について説明する。
【0346】
上記防振ゴム73…は、図8に示すように、メカホルダー70に取り付けられた状態でビス80…にてシャーシ30に固定されている。これによってメカホルダー70に対してシャーシ30はこれら防振ゴム73…によりフローティングされることになる。つまり、少し浮いた状態となる。
【0347】
上記のメカホルダー70に、前述したシャーシ30周りの組み立て品を取り付けることにより、上述したように、ローディングメカユニット100となる。また、このローディングメカユニット100を、図2に示すように、前記サイドプレートL2及びサイドプレートR3に組み込み、トッププレート5を取り付けることによってディスクオートチェンジャー装置を備えたディスク記録再生装置となる。
【0348】
次に、上記構成のディスク記録再生装置における動作説明を行う。
【0349】
なお、本実施の形態では、3枚のカートリッジ90…を収納できる装置について説明しているが、同じ動作機能については、省略して説明する。また、説明する上で便宜上、ここでは、仮収納部300の収納棚300a…について上から収納棚No.1、収納棚No.2、収納棚No.3とする。
【0350】
例えば、ユーザーが、カートリッジ90を図2に示すフロントマスク4を通して仮収納部300の収納棚No.1に挿入すると、図18に示すように、カートリッジ90のカートリッジスリット90aにクリックアーム10の凸部10cが入り、さらに、ストッパーアーム11の凸部11cが、同じように入って行く。
【0351】
そして、カートリッジ90の矢印A方向への移動に伴って、クリックアーム10の凸部10cは、カートリッジスリット終端90bに当接した後、外側に隆起させられるので、一旦矢印H方向に回動する。さらに、カートリッジ90を押し込んで行くと、上記凸部10cは、約1mm前後の凹みからなるカートリッジ側面凹部90cに到達し、図4に示すサイドプレートL2の近傍に設けられた板バネL12の付勢力によって瞬時に再び矢印G方向に回動し、上記カートリッジ側面凹部90cに入り込む。この動作によって、カートリッジ90挿入のクリック感が得られるものである。つまり、この時、板バネL12の付勢力によって「カチッ」という音が発生する。ここでユーザーは、カートリッジ90が仮収納されたと認識できることになる。
【0352】
一方、このとき、上記クリックアーム10の奥方向(矢印A方向側)には、ストッパーアーム11が配置されているため、ストッパーアーム11の略三角形状の凸部11cが、上記クリックアーム10と同様に、カートリッジスリット90aに入り込み、カートリッジ90の挿入移動に伴って、やがて、カートリッジスリット終端90bにてこのストッパーアーム11の凸部11cと当接し、これによって、カートリッジ90の移動を止めてしまう。
【0353】
つまり、例えば、外部環境が騒がしくて、「カチッ」という音やクリック感を認識できず、クリックアーム10による収納された状態を認識できなかった場合には、カートリッジ90をさらに押し続ける可能性がある。
【0354】
しかし、本実施の形態では、カートリッジ90をさらに押し続けようとしても、ストッパーアーム11の凸部11cがカートリッジスリット終端90bに当接することによって、カートリッジ90はそれ以上奥(矢印A方向)へは挿入できない状態となる。
【0355】
この結果、この状態で、カートリッジ90は、仮収納部300に正しく収納されたことになる。なお、通常は、クリックアーム10によってクリック感が得られてカートリッジ90は止められるが、厳密には、それよりももう少しカートリッジ90が移動した状態でストッパーアーム11によって止められる。
【0356】
また、上記収納状態となったときに、カートリッジ90の有無を検出するための図示しないスイッチが設けられている。このスイッチのON/OFFは、ストッパーアーム11に連動して行うものである。
【0357】
ところで、上記のように正しくカートリッジ90を仮収納部300に収納すれば良いが、カートリッジ90は略正方形形状しているため、ユーザーは誤って異なる方向、つまりカートリッジ90に指示されている矢印方向とは異なる方向にカートリッジ90を挿入する場合が多分にある。
【0358】
例えば、カートリッジ90の挿入方向を間違えて仮収納部300に収納しようとした場合について、図19(a)(b)(c)に基づいて説明する。
【0359】
先ず、図19(a)に示すように、カートリッジ90を正常な状態に対して、反時計方向(矢印G方向)に90度回転させた状態で挿入したとする。この場合には、ストッパーアーム11の凸部11cが、スリット部90gに若干入るものの、直ちにカートリッジ90の側壁に当接し、カートリッジ90はそれ以上奥方向に挿入できない。当然、カートリッジ90を少し片寄せても挿入を阻止できるものである。
【0360】
すなわち、このストッパーアーム11の回動支点は上記凸部11cよりも外側にあるため、カートリッジ90を無理やり押しても、凸部11cはカートリッジ90に対して食い込み方向となるので、カートリッジ90は誤挿入できないものとなっている。
【0361】
次に、図19(b)(c)に示すように、カートリッジ90を正常な状態に対して、反時計方向(矢印G方向)に180度又は270度回転させた状態で挿入したとする。この場合には、いずれも、上記ストッパーアーム11の凸部11cがカートリッジ90の側壁に当接し、カートリッジ90は挿入できない。また、食い込みに関しては、反時計方向の90度、180度又は270度回転させた状態におけるどの方向に対しても同じことである。
【0362】
次に、仮収納部300に仮収納されたカートリッジ90をローディングメカユニット100に引き寄せてローディングメカユニット100に引き込み、ローディングメカユニット100の内奥方に水平移動させ、さらに、下方の記録再生位置まで移動させる方法について、図20ないし図26に基づいて詳細に説明する。因みに、これらの図において(a)に記載した図は、1モータで駆動させる駆動系であるが、(c)の組み図にて示すと見難いため(a)において拡大して表示したものである。
【0363】
先ず、図20(a)(b)(c)に示すように、ロードモータ33が回転する前の状態においては、カートリッジ90はローディングメカユニット100に引き込まれる前のポジションとなっている。
【0364】
同図(a)に示すように、この状態から、図示しないスイッチを押すと、ロードモータ33が反時計方向(矢印G方向)に回転を始め、モータギヤ34、クラッチギヤ35、2段ギヤ40、2段ギヤ41を介してメインカム43に回転力が伝達され、メインカム43も反時計方向(矢印G方向)に回転を始める。
【0365】
この時、カムアイドラギヤ42及びクランプギヤ44は、回転せず止まったままの状態である。これは、メインカム43とカムアイドラギヤ42との間で連結されていないためである。つまり、メインカム43のリブ43aのリブ上面にはカムアイドラギヤ42のギヤ部と係合できる歯車が形成されていないためである。
【0366】
当然、位置関係については、噛み合わすタイミングが重要であるため、カートリッジ90の引き込み時には、メインカム43とカムアイドラギヤ42及びクランプギヤ44との位置関係を合わせている。したがって、メインカム43が回転してもカムアイドラギヤ42は回転しない。また、上記メインカムのリブ43aとカムアイドラギヤ42の三日月部42aとの間に形成された隙間0.1mm〜0.3mmと微妙な隙間関係となっている。
【0367】
例えば、上記隙間が0mmの場合には、メインカム43が回転するとメインカム43におけるリブ43aのリブ上面に沿ってカムアイドラギヤ42も回転してしまう。また、上記隙間が例えば1mmのように大きくなった場合には、あるタイミングでメインカム43の平ギヤとカムアイドラギヤ42の平ギヤとが噛み合わなければならないが、それが噛み合わない状態となる。このように、上記隙間は、クランプギヤ44の回転動作を、間欠動作させるために行うものである。
【0368】
次に、メインカム43が少し回転すると、ルーフ駆動用T字レバー45の下方突起45cはカム溝43bによって矢印H方向に回転し、これによって、ルーフ駆動用T字レバー45の他端部に形成された孔部45eも矢印H方向に回転する。この孔45eにはルーフレバー49のルーフレバー軸49aが挿入されているので、スプリング48によってルーフレバー49は矢印B方向に移動する。このとき、ルーフレバー49の前側コーナー部に設けられているジョイントアングルL71及びジョイントアングルR72も矢印B方向に移動する。この結果、上記メインカム43及びルーフレバー軸49aは、本発明の移動体制御手段を構成している。
【0369】
上記ジョイントアングルL71の矢印B方向への移動によって、カートリッジ90のカートリッジスリット90aに入り込んでいた前記ストッパーアーム11の凸部11cは、矢印H方向に回動し、カートリッジスリット90aから開放される。また、ジョイントアングルR72の凸部72aによって、図6に示すイジェクトアーム13の凸部13cを矢印F方向に回動し、これによって、カートリッジ90を矢印A方向に移動させるための通路(開口部)ができる。つまり、ジョイントアングルL71とジョイントアングルR72とによってストッパーアーム11とイジェクトアーム13とを回動し、カートリッジ90から退避する。ただし、この状態では、クリックアーム10の凸部10cは、カートリッジ側面凹部90cに、所定の荷重によって挿入及び当接している。これは、このディスク記録再生装置を、前後に傾けてもカートリッジ90がこのディスク記録再生装置の仮収納部300から移動できないようにも考慮されているものである。
【0370】
次いで、カートリッジ90をローディングさせる。
【0371】
最初に、カートリッジ90をローディングメカユニット100に引き込む動作を行う。
【0372】
カートリッジ90のローディング初期においては、図21(a)(b)(c)に示すように、ロードモータ33がさらに反時計方向(矢印G方向)に回転し、カムアイドラギヤ42の平ギヤとメインカム43の平ギヤとが係合し始める。また、このとき、キャッチレバー61のフック部61aがカートリッジ下側凹部90gに入り込む。
【0373】
上記のカムアイドラギヤ42の平ギヤとメインカム43の平ギヤとの係合によって、カムアイドラギヤ42は、矢印H方向に回転し始める。なお、カムアイドラギヤ42の外形部の逃げとして、メインカム43は形状的に考慮されたものとなっている。
【0374】
上記カムアイドラギヤ42が矢印H方向に回転することによって、クランプギヤ44は矢印G方向に回転することになる。そして、上記クランプギヤ44のクランプギヤ凸部44dが図8にも示すクランプアーム65の丸孔65aに嵌入しているので、クランプアーム65も矢印G方向に一体的に回動することになる。
【0375】
これによって、このクランプアーム65の長孔65cに設けられている軸66に連結されているスライダー58、キャッチレバー61、キャッチジョイントレバー62、プッシュレバー63及びスプリング64が一体的に移動可能となる。
【0376】
すなわち、図17(a)(b)に示すように、クランプアーム65が矢印G方向に回動すると、クランプアーム65の長孔部65cに設けられた軸66がキャッチジョイントレバー62の孔62cに挿入されているので、キャッチジョイントレバー62は矢印D方向に移動し始め、やがて、図16に示すキャッチジョイントレバー62のキャッチジョイントレバー曲げ部62aとキャッチレバー61における凹部61cの端面とが当接し、その結果、このキャッチジョイントレバー62によってキャッチレバー61も矢印D方向に移動することになる。また、キャッチレバー61の矢印D方向への移動によって、キャッチレバー61のスリット部61dにプッシュレバー63の下方凸部63aが嵌入されているので、プッシュレバー63は、支軸58aを中心に矢印H方向に回動させられる。
【0377】
このプッシュレバー63の動作について、図22(a)(b)に基づいて詳細に説明する。
【0378】
先ず、プッシュレバー63は、カートリッジ90が上方向に逃げないようにするために設けられているものである。すなわち、同図(a)に示すように、キャッチレバー61が矢印D方向に移動すると、プッシュレバー63は、キャッチレバー61のスリット部61dに嵌入されているプッシュレバー63の下方凸部63aによって、支軸58aを通した孔63bを中心として回動させられる。
【0379】
そして、同図(b)に示すように、プッシュレバー63が矢印H方向に回動したときには、プッシュレバー63は、カートリッジ90がある場合に、カートリッジ90の上面まで移動しカートリッジ90の上方向移動を規制することになる。なお、プッシュレバー63は、カートリッジ90が存在しなくても回動するものとなっている。
【0380】
また、このとき、キャッチレバー61のフック部61aはカートリッジ下側凹部90gに入っていく。なお、フック部61aは、カートリッジ下側凹部90gに入り易いように、先端がテーパー形状となっている。
【0381】
ここで、通常は、プッシュレバー63は、カートリッジ90の上面に対して数mmの隙間を保って回動する。しかしながら、例えば、部品のバラツキ等によって、つまりカートリッジ90の高さ方向でバラつくことによって、フック部61aがカートリッジ下側凹部90gに挿入されずにこのカートリッジ下側凹部90g付近に当接してカートリッジ90を上方向に持ち上げようとした場合にも、上記プッシュレバー63dによってカートリッジ90が持ち上がるのを抑え、これによって、確実にカートリッジ90の移動を行うことができるものである。
【0382】
次に、前記図21(a)(b)(c)に示すカートリッジ90のローディング初期の状態から、さらに、ロードモータ33を回転させることによって、プッシュレバー63を含むスライダー58の一体品が、カートリッジホルダー57のホルダースリット57aに案内されて、ローディングメカユニット100の奥方へ移動し、これによって、カートリッジ90もキャッチレバー61のフック部61aに引っかけられた状態で、奥方(矢印A方向)へ水平移動する。なお、この移動は、クランプアーム65の回動によって行われる。
【0383】
そして、やがて、図23(a)(b)(c)に示すように、カートリッジ90がローディング完了した状態となる。すなわち、カートリッジ90がローディングメカユニット100の奥方へ移動完了した状態となる。
【0384】
このローディング完了直前においては、カムアイドラギヤ42が約2回転すると、カムアイドラギヤ42のギヤとメインカム43のギヤとの噛み合いが外れ、三日月部42aがメインカム43のリブ面43aに一旦当接してカムアイドラギヤ42の回転を止める。
【0385】
このとき、カムアイドラギヤ42の平ギヤ部とメインカム43の平ギヤ部との係合は、平ギヤが高さ方向で欠歯部のポジションとなって解除され、カムアイドラギヤ42はストップ状態となる。また、このとき、クランプギヤ44の回転もストップするが、ロードモータ33が回転していればメインカム43は回転を続けている。
【0386】
一方、上述したように、カートリッジ90は、前記キャッチレバー61のフック部61aによって、同図(b)に示すように、奥方向(矢印A方向)に移動されたものとなる。
【0387】
ここで、例えば、カートリッジサイズのバラツキや部品のバラツキ等の何らかの条件によって、カートリッジ90の移動量が多い場合や少ない場合が生じることが考えられる。この場合について、本実施の形態のディスク記録再生装置における対応方法について説明する。ただし、ここで説明するのは、イレギュラーな状態であって、通常は、下記に説明する内容に殆ど当てはまらない。
【0388】
先ず、移動量が多い場合つまりカートリッジ90が奥方向に行きすぎた場合について説明する。
【0389】
ここで、本実施の形態のディスク記録再生装置では、カートリッジ90の片側を引っ掛けて移動させるため、カートリッジ90の移動は、カートリッジ90を上から見た場合に時計方向(矢印H方向)に傾いた状態となる。
【0390】
上記の状態で移動量が多すぎた場合は、先ず、図8に示すカートリッジホルダー57のシャッター開閉曲げ部57gにおける前方向側(矢印B方向)の端面57hに、図7に示すカートリッジ90のカートリッジスリット90aとは反対側の側面に形成されたスリットの終端部90hに当接させることにより、カートリッジ90の移動をストップさせることができる。
【0391】
しかし、カートリッジ90の移動は傾いた状態で行われるので、本実施の形態では、図24(a)に示すように、第2のストッパーとしてカートリッジホルダー57の曲げ部(ストッパー)57iによって、カートリッジ90の側面壁を停止している。つまり、メインのストッパーはシャッター開閉曲げ部57gの端面57hとし、第2のストッパーはカートリッジホルダー57の曲げ部57iとしている。
【0392】
このようにストッパーを2段構えにしているのは、カートリッジ90の横幅とカートリッジホルダー57におけるカートリッジ収納内寸との関係によって、カートリッジ90の横方向のガタが変わってくる。そうすると、第1のストッパーだけでは、バラツキを吸収できないことになる。つまり、第1のストッパーにおけるカートリッジ90の傾きによる影響は、第2のストッパーに比べてバラツキが少ない。しかし、基本的には移動させる機構部に対して停止をかけることがバラツキを抑えてカートリッジ90を停止するができる。
【0393】
したがって、本実施の形態のディスク記録再生装置では、第1のストッパーと第2のストッパーとが設けられている。なお、繰り返すと、ここで大きな要因となっているのは、カートリッジ90によってサイズが異なるため、ガタツキが大きくなるためである。
【0394】
次に、図24(b)に示すように、カートリッジ移動量が少ない場合について説明する。
【0395】
前記ルーフレバー49を説明するときに若干説明したが、カートリッジ90のローディングが完了した後、カートリッジ90をターンテーブルにチャッキングする前においては、ルーフレバー49の移動に伴って前記クランプアーム65の回転量を強制的に増やすようにしている。
【0396】
すなわち、本実施の形態では、ルーフレバー49が矢印A方向に移動することにより、ルーフレバー49の垂下曲げ部49bがクランプアーム65の三角形状のクランプ凸部65eと当接し、クランプアーム65をさらに矢印G方向に回動して、カートリッジ90を奥に移動させるようにしている。
【0397】
なお、カートリッジ90の移動が正常な場合つまり正規の移動量の場合には、上記の垂下曲げ部49bが三角形状のクランプ凸部65eと当接せずに、スリット部65dを通過することになる。
【0398】
すなわち、カートリッジ90の移動量が足らない場合にのみ、ルーフレバー49の移動によってカートリッジ90の移動を助けることになっている。
【0399】
次に、カートリッジ90のターンテーブル31aへのチャッキング動作及びターンテーブル31aに装着して情報を記録再生可能状態となるまでの動作について、図25(a)(b)(c)及び図26(a)(b)(c)に基づいて説明する。
【0400】
これらの動作は、ローディングからの一連動作であって、先ず、図25(a)(b)(c)に示すように、ロードモータ33はさらに回転をしており、メインカム43も矢印G方向に回転している。上述したように、カムアイドラギヤ42とクランプギヤ44とは止まったままの状態である。メインカム43がさらに回転することによって、メインカム43のカム溝43bに挿入されたルーフ駆動用T字レバー45の腕部45bに設けられた下方突起45cによって、ルーフ駆動用T字レバー45は回動支点部45aを中心として矢印G方向に回動する。これにより、ルーフレバー49が矢印A方向に移動する。
【0401】
そして、ルーフレバー49が矢印A方向に移動することによって、図25(c)に示すように、右垂下板の前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49f(図8に示す左垂下板の前方向側ガイド溝49c及び後方向側ガイド溝49dを含む)にてカートリッジホルダー57はこれらの溝に沿って下方向に移動することになる。このカートリッジホルダー57の前後方向の規制は、カートリッジホルダー57の軸57c・57eによってシャーシ30にて行われる。
【0402】
ここで、カートリッジ90をチャッキングする場合に、カートリッジ90は、図示しないターンテーブル31aに装着されると共に、カートリッジ90のケースは図9に示すガイドM55のピン55aとガイドS56のピン56aにて位置決めされている。
【0403】
さらに、メインカム43が回転することによって、シャーシ30の中央に存在する磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46は、図9及び図13(a)(b)に示すように、矢印A方向に移動し、これによって、図14にも示すように、磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46の三角曲げ部46aとヘッドシフトアーム53の当接曲げ部53aとが当接しヘッドシフトアーム53が矢印F方向に回動を始める。これによって、図15(a)(b)及び図26(a)(b)(c)に示すように、磁気ヘッド54は、ヘッド部54cを下降させることができる。
【0404】
すなわち、カートリッジ90に記録する場合には、上記ヘッド部54cをディスク面に当接させる。なお、再生の場合には、磁気ヘッドはディスク面から離れた状態である。
【0405】
上記一連動作では、再生ポジション、続いて記録ポジションとなる。
【0406】
次に、この状態から、カートリッジ90を装置外に出す場合について説明する。基本的には、上記ローディング動作と反対の動作となる。
【0407】
図26(a)(b)(c)に示すように、図示しないスイッチによってロードモータ33は、矢印H方向に回転を始める。メインカム43も矢印H方向に回転し磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46は、矢印B方向に移動を始める。ヘッドシフトアーム53は、矢印E方向に回動し、磁気ヘッド54のヘッド部54cは上方向に上がる。また、メインカム43がさらに矢印H方向に回転すると、ルーフ駆動用T字レバー45はメインカム43のカム溝43bによって矢印H方向に回動する。このルーフ駆動用T字レバー45の回動によって、ルーフレバー49は、矢印B方向に移動する。
【0408】
ルーフレバー49の矢印B方向への移動に伴い、4個のガイド溝である前方向側ガイド溝49c、後方向側ガイド溝49d、前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49fによって、カートリッジホルダー57は矢印i方向(上方向)に移動し、所定の位置まで移動する。つまり、カートリッジホルダー57内にカートリッジ90が収納されている場合には、カートリッジ90は、ターンテーブルから離れ、チャッキング状態から開放される。
【0409】
上記において、「ルーフレバー49の移動と共に」と説明しているのは、矢印B方向に移動するということである。この移動と共に、図8に示すジョイントアングルL71とジョイントアングルR72とによって、図4に示すストッパーアーム11とイジェクトアーム13とを回動させ、カートリッジ90を移動できる状態となる。
【0410】
さらに、図9に示すように、メインカム43が、矢印H方向に移動することにより、メインカム43の平ギヤとカムアイドラギヤ42の平ギヤとが噛み合い始め、カムアイドラギヤ42は矢印G方向に回転を始める。カムアイドラギヤ42が矢印G方向に回転することにより、常時、このカムアイドラギヤ42と噛み合っているクランプギヤ44は矢印H方向に回動する。クランプギヤ44が回動することによってクランプアーム65も一体的に回動する。
【0411】
このクランプアーム65が回動することによって、図17(a)(b)に示すスライダー58が矢印B方向に移動を始める。この時、カートリッジホルダー57内にカートリッジ90が収納されている場合には、図16に示すスライダー58の凸部58dによってカートリッジ背面90dと当接し、カートリッジ90を矢印B方向に移動させ始める。
【0412】
カートリッジ90をカートリッジホルダー57内から仮収納部300に移動させる場合、基本的にスライダー58の凸部58dによって押して行くことになる。これは、できるだけカートリッジ背面90dの中央部付近を押すことにより、カートリッジ90をスムーズに移動させるためである。
【0413】
後に補足説明するが、上記カートリッジホルダー57から仮収納部300にカートリッジ90を移動させる場合、上述したように、基本的に、スライダー58の凸部58dによって移動させるが、引き込み時つまり仮収納部300からカートリッジホルダー57内にカートリッジ90を移動させる時と同様の機構であるためキャッチレバー61のフック部61aもカートリッジ下側凹部90gに嵌入した状態のままである。このため、カートリッジ90が仮収納部300付近にきた場合には、キャッチレバー61のフック部61aによってカートリッジ90を押すことになる。
【0414】
これは、クランプアーム65の支点が矢印C方向側の外位置にあり、クランプアーム65が円弧動作することによって、スライダー58自体の移動速さがカートリッジホルダー57中央付近に対して仮収納部300付近の方が速くなるためである。すなわち、これは、スライダー58に間接的に挿入されている図8に示す軸66がクランプアーム65の長孔65c間を移動するため、クランプアーム65としての作用点が変わってくるためである。
【0415】
ここで、図22(a)(b)に示すキャッチレバー61のフック部61aによってカートリッジ90を押してしまうと、カートリッジ90は瞬間的に押し出されることになる。この時に、カートリッジ90が仮収納部300に正しく収納されれば問題はないが、このカートリッジ90を止めるには、図5に示すクリックアーム10の凸部10cによってカートリッジ側面凹部90cに当接し、カートリッジ90をストップさせるものである。
【0416】
このクリックアーム10の凸部10cは、カートリッジ90がある場合には、常に、カートリッジ90に当接した状態であってカートリッジ90に対しては側圧がかかっている状態である。このため、上記カートリッジ90のストップ力を上げようとすると、クリックアーム10の凸部10cの付勢力を上げなければならない。
【0417】
しかし、この付勢力は常時カートリッジ90に対して側圧が係っているため、引き込み時つまりカートリッジ90を仮収納部300からローディングメカユニット100に移動する場合には、上記クリックアーム10の凸部10cの負荷が大きくなるとカートリッジ90のローディング移動に対して不利となる。つまり、カートリッジ90に対しての負荷はできるだけ小さい方が品質の安定性につながる。
【0418】
上記クリックアーム10の付勢力をできるだけ小さくするため、本実施の形態のディスク記録再生装置では次のような対応を行っている。
【0419】
先ず、カートリッジ90を、ローディングメカユニット100から仮収納部300に移動させるのは、上述した通りであり、図22(a)に示すように、スライダー58が仮収納部300付近に達すると、つまり厳密にはキャツチジョイントレバー62の軸62bがカートリッジホルダー57の略J形状のホルダースリット57aのR部57jの位置に達した時、通常は、スプリング64の付勢力によってキャッチレバー61及びキャッチジョイントレバー62は瞬時に矢印C方向に移動する。なお、この機構はスプリング64の付勢力によって最後のストロークを吸収している。
【0420】
また、図22(b)に示すように、ルーフレバー49のルーフレバー軸49kにキャッチレバー61のキャッチレバー曲げ部61bにおける中央面が当接すると、キャッチレバー61は、矢印C方向の移動を一旦阻止される。この状態では、キャッチレバー61のフック部61aは、カートリッジ下側凹部90gに嵌入されたままである。当然、このポジションでは、カートリッジ90は仮収納部300に正しく収納された状態である。つまり、上記フック部61aによって、カートリッジ90の瞬間的飛び出しを阻止するものである。
【0421】
さらに、前記メインカム43が回転することによって、前記ルーフレバー49は矢印A方向に移動する。この矢印A方向への移動によって、ルーフレバー軸49kも矢印A方向に移動する。これによって、ルーフレバー軸49kとキャッチレバー曲げ部61bとの相対関係は、図22(a)に示すように、キャッチレバー曲げ部61bの中央面から傾斜面に移動するものとなる。なお、実際はルーフレバー軸49kが矢印A方向に移動する。したがって、キャッチレバー61はスプリング64の付勢力によって、矢印C方向に移動することができ、キャッチレバー61のフック部61aがカートリッジ下側凹部90gから開放される。
【0422】
上記動作の中でキャッチレバー61とキャッチジョイントレバー62との関係について捕捉する。
【0423】
前記クランプアーム65とキャッチジョイントレバー62とは軸66によって一体的動作が行われる。クランプアーム65の回動が完了するのは、カートリッジホルダー57の略J形状のホルダースリット57aの最終部57kまでであって、軸66もここまで移動する。軸66が最終部57kまで移動するということは、キャッチジョイントレバー62も軸66及び軸62bによって矢印C方向に移動する。
【0424】
この時、キャッチジョイントレバー62の曲げ部62aはキャッチレバー61の凹部61cの間にあり、曲げ部62aの端面と凹部61cの端面とは干渉しない寸法関係になっている。
【0425】
また、キャッチレバー61はルーフレバー軸49kによって阻止されており、キャッチレバー61の凹部61cの間で、キャッチジョイントレバー62の曲げ部62aは移動できるものである。そして、ルーフレバー49が矢印A方向に移動することによって、キャッチレバー61のみが矢印C方向に移動する。 これによって、カートリッジ90が仮収納部300に収納され、移動が完了する。
【0426】
次に、カートリッジ90を仮収納部300から装置外に取り出す方法について簡単に説明する。
【0427】
図示しないイジェクト用のボタンを押すと、図6に示すアーム15の面15bを押す配置となっており、アーム15は孔15aを中心として矢印G方向に回動する。アーム15の腕部15dは、イジェクトアーム13のフック部13dと係合し、アーム15の回動に伴ってイジェクトアーム13は矢印B方向に移動する。
【0428】
ここで、アーム15とイジェクトアーム13との係合部について説明しておく。
【0429】
アーム15は、図示しないスプリングによってその腕部15dが矢印H方向に付勢されている。また、イジェクトアーム13は、図示しないスプリングによって矢印A方向に付勢されている。この条件にて、アーム15の腕部15dとイジェクトアーム13のフック部13eとの係合部は、隙間約0.5mm〜1mmの間で離れている。
【0430】
説明を戻すと、イジェクトアーム13のフック部13dによって、カートリッジ90を矢印B方向に移動約8mmから10mm程度移動させることができる。これによって、ユーザーはカートリッジ90を指で掴むことができる。
【0431】
次に、図1に基づいてイジェクトアーム13の動作について説明する。なお、上段から収納棚No.1、収納棚No.2及び収納棚No.3と仮定していたので、これに基づいて説明する。
【0432】
同図において、収納棚No.1は、カートリッジ90を収納部300に挿入した状態である。また、収納棚No.2はカートリッジ90を装置外に排出した状態を示すものであり、アーム15とイジェクトアーム13とが係合している状態である。 さらに、収納棚No.3は、ジョイントアングルR72の凸部72aによってイジェクトアーム13の凸部13cを押し下げた状態であって、図示しないイジェクトボタンを押すことにより、アーム15が回動した状態である。この場合、アーム15の腕部15dはイジェクトアーム13のフック部13dとは当接せず、これによって、イジェクトボタンは空振りとなりイジェクト機構の保護、ひいては装置全体の機能を保護することになる。
【0433】
前述したように、カートリッジ90を仮収納部300とローディングメカユニット100との間で移動させる場合には、前記ストッパーアーム11及びイジェクトアーム13はカートリッジ90の移動通路から開放するようになっている。
【0434】
つまり、イジェクトアーム13は、矢印F方向に回動している。この時、ユーザーが図示しないイジェクトボタンを押すと、アーム15はイジェクトアーム13のフック部13dとは係合せず空振り状態となる。これは、イジェクトアーム13は長孔部13aを中心に回動できるようになっているからである。
【0435】
ユーザーがこの状態でイジェクトボタンを離すと、アーム15はスプリングの付勢力によって元の状態に復帰する。
【0436】
仮に、この時に、イジェクトアーム13が元の状態に復帰していた場合、つまり、カートリッジ90のローディングが完了し、ルーフレバー49が矢印A方向に移動し、ジョイントアングルL71が下がった場合には、ユーザーがイジェクトボタンを離してアーム15が元の状態に戻ろうとすると、腕部15dがイジェクトアーム13のフック部13dと対向する側に当接する。しかし、この面は傾斜部となっており、この面と当接しながらフック部13d側に戻り、最初に説明したフック部13dと腕部15dとが係合できる状態となる。
【0437】
次に、仮収納部300に収納されたカートリッジ90…をローディングするためのストッパーの解除方法について、図27(a)(b)に基づいて説明する。
【0438】
先ず、図27(a)に示すように、前記カートリッジ90を収納部300からカートリッジホルダー57側に移動できる状態つまりローディング可能状態においては、カートリッジホルダー57は、上側に位置している。つまり、この状態で、ルーフレバー49を矢印A−B方向に移動することができるようになっている。
【0439】
また、例えば、ルーフレバー49が矢印B方向に移動するということは、イジェクトアーム13及びストッパーアーム11を回動する時である。
【0440】
また、図27(b)に示すように、カートリッジ90を記録又は再生できるように前記ターンテーブル31aにチャッキングしたときには、カートリッジホルダー57は、下方向(矢印J方向)に移動した状態となる。前述したように、前記イジェクトアーム13はスプリング21によって付勢され、ストッパーアーム11は板バネL12によって付勢されている。つまり、ルーフレバー49が矢印B方向に移動する場合には、上記スプリング21や板バネL12のスプリング荷重に勝らなければならない。
【0441】
前述したように、録音再生するときには、シャーシ30とメカホルダー70とは防振ゴム73…によってフローティングされている。このことは、上記スプリング21や板バネL12のスプリング荷重に対してルーフレバ49が反作用によって、ルーフレバー49及びシャーシ30は、矢印A方向に移動させられることになる。つまり、ジョイントアングルL71及びジョイントアングルR72の移動ストロークが不足することになる。
【0442】
このストロークが不足するということは、ストッパーアーム11及びイジェクトアーム13の回動ストロークも減ると言うことである。ひいては、カートリッジ90のローディング時の障害となり移動の妨げとなる。最悪の場合には、カートリッジ90を移動できないことにもなる。
【0443】
そこで、本実施の形態では、カートリッジ90をローディングさせる場合には、図27(a)に示すように、カートリッジホルダー57の軸57eをメカホルダー70の端面70fにおけるくびれ孔70gのくびれ部分に当接させている。
【0444】
これによって、メカホルダー70は、サイドプレートL2及びサイドプレートR3によって固定されているので、カートリッジホルダー57は矢印A方向に移動させられることなく、安定したストッパーアーム11及びイジェクトアーム13の回動を行えるものとなっている。
【0445】
次に、図27(b)に示すように、カートリッジ90がチャッキングされたときには、カートリッジホルダー57の軸57eは、メカホルダー70の端面70fにおけるくびれ孔70gのくびれ部分よりも下側の大穴部分に移動して、端面70fへの当接から開放され、自由状態となっている。つまり、この状態は、カートリッジ90に対して情報の記録又は再生を行うものであって、メカホルダー70に対してフローティングされているため、音飛び等の外部からの振動を受けず、良好な記録又は再生が行えるものである。
【0446】
この結果、上記カートリッジホルダー57の軸57e及びメカホルダー70のくびれ孔70gは、本発明の防振調整手段を構成している。
【0447】
以上のように、カートリッジ90のローディングに対して説明したが、本実施の形態では、3枚のカートリッジ90…ディスクオートチェンジャー装置であるためローディングメカユニット100を上下させることによって、仮収納部300に収納されている各カートリッジ90…を、上記の動作を複数枚のカートリッジ90…に対して対応できるものである。
【0448】
ここで、上述したローディングメカユニット100を上下させるための昇降機構について、図28〜図30に基づいて説明する。
【0449】
先ず、図28(a)(b)(c)に示すように、通常、ローディングメカユニット100は、最下段にあって収納棚No.3のカートリッジ90をローディングする位置となっている。
【0450】
この状態では、サイドプレートL2側のリフト部材7は前側(矢印B方向側)にあると共に、サイドプレートR3側のリフト部材7は、奥行き方向(矢印A方向側)に位置している。このとき、上高さスイッチレバー8はスイッチ16をON状態にしており、下高さスイッチレバー9はスイッチ17をOFF状態にしている。つまり、スイッチ16はON、スイッチ17はOFFとなった状態が収納棚No.3のローディングメカユニット100の位置である。
【0451】
収納棚No.3のカートリッジ90を記録又は再生する場合には、前述したローディング動作によってそのまま行うことができる。
【0452】
次に、収納棚No.2のカートリッジ90を記録又は再生する場合には、この図28(a)(b)(c)に示す状態から図29(a)(b)(c)に示す状態となる。
【0453】
すなわち、図28(a)(b)(c)において、先ず、昇降用駆動源ユニット200のギヤF18が矢印H方向に回動すると、リフトアーム6は矢印G方向に回動する。サイドプレートL2側に配置されているリフト部材7は矢印A方向に移動させられ、サイドプレートR3側に配置されているリフト部材7は矢印B方向に移動させられる。サイドプレートL2側のリフト部材7が矢印A方向に移動すると、図29(a)(b)(c)に示すように、上高さスイッチレバー8が支点8aを中心として矢印E方向に回動する。スイッチ16をONした状態からOFFの状態になる。つまり、上高さスイッチレバー8の端面8dがスイッチ16から離れるからである。
【0454】
次に、下高さスイッチレバー9は支点9aを中心として矢印F方向に回動し、スイッチ17をOFF状態からON状態にする。これは、端面9dによって行われる。
【0455】
上記上高さスイッチレバー8及び下高さスイッチレバー9の回動は、リフト部材7のカム溝7c・7dによって行われる。前述したメカホルダー70は、サイドプレートL2及びサイドプレートR3によって規制されているため、上下方向のみしか移動できない。サイドプレートL2側のリフト部材7には、メカホルダー70のボス70cがカム溝7aに嵌入され、また、サイドプレートR3側のリフト部材7にはメカホルダー70のボス70eがカム溝7aに嵌入されている。
【0456】
したがって、リフト部材7が移動することによって、メカホルダー70、ひいてはローディングメカユニット100が上方向に移動することになる。つまり、収納棚No.2の位置に移動することになる。
【0457】
この時の位置検出は、前述したスイッチ16・17の2つのスイッチによって行われる。つまり、収納棚No.2の位置は、スイッチ16がOFF、スイッチ17がONの状態である。
【0458】
次に、収納棚No.2から最も上の収納棚No.1に移動する場合について、図30(a)(b)(c)に基づいて説明する。
【0459】
リフトアーム6が矢印H方向に回動すると、サイドプレートL2側のリフト部材7は矢印A方向側に移動すると共に、反対側サイドプレートR3のリフト部材7は矢印B方向に移動する。
【0460】
リフト部材7・7が移動することによって、上高さスイッチレバー8は支点8aを中心として矢印F方向に回動し、スイッチ16をOFF状態からON状態にする。下高さスイッチレバー9は、収納棚No.2のポジションを維持した状態のままである。つまり、スイッチ17をONしたままである。
【0461】
次に、逆に、ローディングメカユニット100のメカホルダー70が、収納棚No.1から収納棚No.2に移動する場合について説明する。なお、リフトアーム6、リフト部材7、上高さスイッチレバー8及び下高さスイッチレバー9並びにスイッチ16・17の動作機能については、同じであるため省略する。また、ここでは、ローディングメカユニット100が昇降する場合のスピード差に関して、リフトアーム6と速度調整スプリング20とについて説明する。
【0462】
先ず、図30(a)(b)(c)に示すように、速度調整スプリング20の曲げ部20aは、リフトアーム6の階段スリット6bの左端ストレート部に当接している。この速度調整スプリング20によってリフトアーム6は矢印H方向に常に付勢されている。
【0463】
この状態において、収納棚No.1から収納棚No.2に移動する場合には、図29(a)(b)(c)に示すように、速度調整スプリング20の曲げ部20aは、リフトアーム6の階段スリット6bの真中ストレート部に当接している。速度調整スプリング20は、収納棚No.1のときのポジションよりも収納棚No.2のときのポジションの方が圧縮状態となり大きな荷重をかけていることになる。
【0464】
次に、収納棚No.2から収納棚No.3に移動する場合について説明する。
【0465】
同図において、速度調整スプリング20の曲げ部20aは、リフトアーム6の階段スリット6bの右側ストレート部に当接している。上記速度調整スプリング20は、さらに圧縮状態となり大きな荷重で付勢していることになる。
【0466】
以上のように、収納棚No.1から収納棚No.3にローディングメカユニット100を移動させる場合、つまりローディングメカユニット100を上側から下側に移動させる場合には、下側に移動するにつれて負荷を大きくしている。つまり、ローディングメカユニット100が下側に移動するにつれて重力に反するように負荷をかけて移動スピードを遅くするものである。これによって、ローディングメカユニット100の上下動に関して、移動スピードが同じになるものである。
【0467】
このように、本実施の形態のディスク記録再生装置では、装置本体開口部4aから挿入されたカートリッジ90は、仮収納部300にて重層状態で仮収納される。
【0468】
一方、装置本体には、この仮収納部300の奥に、カートリッジ90の記録又は再生を行うターンテーブル31a、光ピックアップ32及び磁気ヘッド54等を有する記録再生部を備え、重層状態に仮収納された各段のカートリッジ90を同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられるローディングメカユニット100が設けられる。
【0469】
したがって、記録再生部を備えたローディングメカユニット100自体が装置本体内で昇降移動する。このため、従来のように、記録再生部を最下段に設けてカートリッジ90を逐一最下段に移動させる必要がない。この結果、カートリッジ90を仮収納部300から取り出して記録再生するまでの時間を短縮することができる。
【0470】
また、ローディングメカユニット100は、ローディングメカユニット100内でローディングされるカートリッジ90を保持すると共に、カートリッジ90のローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダー57を有している。
【0471】
さらに、ローディングメカユニット100は、ローディングメカユニット100の内奥方にローディングされたカートリッジ90を記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダー57を略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、カートリッジ90に記録するときに磁気ヘッド54のヘッド部54aをカートリッジ90のディスクに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、カートリッジ90のローディングを行い、かつ垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のロードモータ33とを備えている。
【0472】
したがって、上記構成においては駆動源であるロードモータ331つによって仮収納部300に収納されたカートリッジ90をローディングメカユニット100側にローディング(移動)させ、カートリッジ90を保持したカートリッジホルダー57を記録再生位置に導くべく、下降移動させることができる。
【0473】
また、カートリッジ90のディスクに記録するときに、磁気ヘッド54のヘッド部54aをカートリッジ90のディスクに当接する記録位置に導く一方、カートリッジ90のディスクへの記録以外のときには磁気ヘッド54を退避位置に導く磁気ヘッド移動手段も上記と共通の単一のロードモータ33にて駆動される。
【0474】
この結果、この一連の動作を1つのロードモータ33で行うことにより大幅なコスト削減、装置の小型化ができる。また、制御方法も複雑にならないため、品質の向上に寄与するものである。
【0475】
なお、本実施の形態のディスク記録再生装置では、カートリッジ90のローディング、垂直移動及び磁気ヘッド移動兼用モータであるロードモータ33、ローディングメカユニット100の昇降用モータであるDCモータ24、ディスクを回転させるためのスピンドルモータ及びピックアップ移動用モータの合計4ケの駆動源で構成できる。
【0476】
すなわち、カートリッジ90のローディング、垂直移動及び磁気ヘッド移動兼用モータを共用化したので、従来よりも少なくとも一個はモータを減らすことができる。
【0477】
この結果、駆動源を必要最小限に削減し、大幅なコスト削減、装置の小型化及び制御方法の簡略化並びに品質の向上を図り得るディスク記録再生装置を提供することができる。
【0478】
また、本実施の形態のディスク記録再生装置では、装置本体開口部4aから挿入されたカートリッジ90は、仮収納部300にて重層状態で仮収納される。この仮収納部300には、装置本体開口部4aから仮収納部300へ挿入されたカートリッジ90を仮収納位置に保持すべくカートリッジ90に係合する一方、カートリッジ90のローディング時にはカートリッジ90への係合を解除するクリックアーム10及びストッパーアーム11とが設けられる。
【0479】
一方、装置本体には、この仮収納部300の奥に、カートリッジ90の記録又は再生を行うターンテーブル31a、光ピックアップ32及び磁気ヘッド54等を有する記録再生部を備え、重層状態に仮収納された各段のカートリッジ90を同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられるローディングメカユニット100が設けられる。このローディングメカユニット100は、前方向側ガイド溝49c、後方向側ガイド溝49d、前方向側ガイド溝49e及び後方向側ガイド溝49f並びにこれらに案内支持されるカートリッジホルダー57の後方部軸57b、前方部軸57c、後方部軸57d及び前方部軸57e等の垂直移動手段によって、仮収納部300に仮収納された各段のカートリッジ90の同一水平位置へ昇降移動することができる。
【0480】
また、ローディングメカユニット100は、該ローディングメカユニット100の上部でカートリッジ90のローディング方向に進退移動可能に設けられ、かつカートリッジ90の仮収納部300への挿入時に、クリックアーム10及びストッパーアーム11に係合してこのクリックアーム10及びストッパーアーム11にカートリッジ90への係合を行わせるルーフレバー49を有している。
【0481】
さらに、ローディングメカユニット100におけるルーフレバー49の下側には、ローディングメカユニット100内でローディングされるカートリッジ90を保持すると共に、カートリッジ90のローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダー57と、このカートリッジホルダー57に設けられるスライダー58をカートリッジ90のローディング方向に進退移動させるロードモータ33、クランプギヤ44及びクランプアーム65等の水平移動手段と、スライダー58に設けられ、重層状態に仮収納されたいずれかのカートリッジ90とカートリッジホルダー57とが同一水平位置になっているときに、仮収納部300のカートリッジ90に係合してカートリッジ90をスライダー58に連結させるキャッチレバー61と、ローディングメカユニット100内奥方に移動したカートリッジ90を記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダー57を略垂直方向に移動させるロードモータ33、クランプギヤ44及びルーフレバー49等の垂直移動手段と、カートリッジ90のディスクに記録するときに磁気ヘッド54のヘッド部54aをカートリッジ90のディスクに当接する記録位置に導く一方、カートリッジ90のディスクへの記録以外のときには磁気ヘッド54を退避位置に導くメインカム43、磁気ヘッド駆動用スイッチレバー46、ヘッドシフトアーム53と、キャッチレバー61、水平移動手段、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のロードモータ33とが備えられている。
【0482】
すなわち、上記構成においては駆動源であるロードモータ33の1つによって仮収納部300に収納された仮収納部300をローディングメカユニット100側にローディング(移動)させカートリッジ90を保持したカートリッジホルダー57を記録再生位置に導くべく、下降移動させることができる。
【0483】
この結果、この一連の動作を1つのロードモータ33で行うことにより大幅なコスト削減、装置の小型化ができる。また、制御方法も複雑にならないため、品質の向上に寄与するものである。
【0484】
また、本実施の形態では、カートリッジ90のローディングは、スライダー58をカートリッジ90のローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、このスライダー58に設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのカートリッジ90とカートリッジホルダー57とが同一水平位置になっているときに、仮収納部300のカートリッジ90に係合してカートリッジ90をスライダー58に連結させるキャッチレバー61とによって行われる。
【0485】
したがって、従来使用されていたタイミングベルトを使用していないので、部品点数が増加することもない。
【0486】
この結果、駆動源を必要最小限に削減し、大幅なコスト削減、装置の小型化及び制御方法の簡略化並びに品質の向上を図り得るディスク記録再生装置を提供することができる。
【0487】
一方、本実施の形態のディスク記録再生装置では、何らかの要因でカートリッジ90の移動量が、不足する場合がある。
【0488】
しかし、本実施の形態では、キャッチレバー61は、カートリッジ90の一側面に形成されたカートリッジ下側凹部90gに引っ掛けてカートリッジ90に係合する。また、ローディングメカユニット100には、スライダー58によるカートリッジ90のローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、カートリッジ90のローディング移動量が所定位置に達するようにスライダー58をさらに水平移動させるクランプ凸部65eが設けられている。
【0489】
したがって、何らかの要因でカートリッジ90の移動量が不足する場合には、クランプ凸部65eが、スライダー58によるカートリッジ90のローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、カートリッジ90のローディング移動量が所定位置に達するようにスライダー58をさらに水平移動させる。このため、カートリッジ90を必ず所定の位置まで移動させることができる。
【0490】
つまり、所定の位置まで移動させることによって、正常なディスクチャッキングを可能とするものであり、品質の高いディスク記録再生装置を提供できるものである。
【0491】
すなわち、従来のディスク記録再生装置では、ディスクチャッキングできない場合には、何回か再トライする構成になっているため、動作音の「カシャカシャ」という異音が発生し、使用するユーザーにとっては、感じの悪いものであった。
【0492】
しかし、上記構成であれば、常に正規の位置まで移動させることができ、1回でチャッキングできるため違和感は発生しない。
【0493】
また、本実施の形態のディスク記録再生装置では、キャッチレバー61は、カートリッジ90の一側面に形成されたカートリッジ下側凹部90gに引っ掛けてカートリッジ90に係合する。したがって、ディスクカートリッジは、傾いたままの状態でローディングされる。このため、この状態では、ローディングメカユニット100内奥方の所定位置にカートリッジ90をローディングできないおそれがある。
【0494】
しかし、本実施の形態のディスク記録再生装置では、カートリッジホルダー57には、カートリッジ90を引っ掛けた一側面とは反対側の側面を直線的にローディングメカユニット100の内奥方へ摺動案内するシャッター板バネ59が設けられると共に、ローディングメカユニット100の内奥部には、カートリッジ90のローディングメカユニット100内奥方への移動を所定位置に規制する曲げ部57iが、カートリッジ90の移動方向における中心線よりも前記キャッチレバー61側に設けられている。
【0495】
したがって、カートリッジ90を曲げ部57iに当接させることによって、傾いた状態を強制的に正常な姿勢にすることができる。このため、カートリッジ90が正常な状態であるため、ディスクチャッキングを再トライすることなく1回でチャッキング動作することができる。
【0496】
この結果、使用するユーザにとって、違和感の無いディスク記録再生装置を提供することができる。
【0497】
また、本実施の形態のディスク記録再生装置では、キャッチレバー61はカートリッジ90のローディング時又はアンローディング時には、カートリッジ90に係合した状態でスライダー58と共に直線的に進退移動する。なお、アンローディングとは、ローディングメカユニット100から仮収納部300にカートリッジ90を移動することをいい、ローディングと反対の概念をいう。
【0498】
また、ルーフレバー軸49k及びキャッチレバー曲げ部61bが設けられており、このルーフレバー軸49k及びキャッチレバー曲げ部61bは、アンローディング終了直前においては、カートリッジ90が仮収納部300に戻されてルーフレバー49がクリックアーム10及びストッパーアーム11に係合することにより、クリックアーム10及びストッパーアーム11がカートリッジ90に係合した後に、キャッチレバー61のカートリッジ90への係合を解除させる。
【0499】
この結果、ローディング動作及びアンローディング動作を高速化することができる。
【0500】
すなわち、上記機構が無い場合には、アンローディング動作が速いとカートリッジ90を仮収納部300からさらに装置外に排出してしまうおそれがある。そして、このときには、そのカートリッジ90を再びローディングさせようとするときには、ユーザーの手によって、カートリッジ90を仮収納部300に再仮収納する動作が無い限りローディングはできない。
【0501】
つまり、カートリッジ90を仮収納部300内の所定の位置で止めようとすると、クリックアーム10及びストッパーアーム11が確実にカートリッジ90を所定の仮収納位置に止めることができるように、アンローディング動作の速さを遅くしなければならない。しかし、これでは、アンローディング動作の速さが遅くなり、アンローディング動作の高速化を達成することはできない。
【0502】
しかし、本実施の形態では、アンローディング時においては、クリックアーム10及びストッパーアーム11が確実に係合できる仮収納部300の所定の位置まで、キャッチレバー61をカートリッジ90に係合させている。そして、クリックアーム10及びストッパーアーム11がカートリッジ90に確実に係合した後に、キャッチレバー61がカートリッジ90への係合を解除する。
【0503】
この結果、アンローディング動作の高速化及びローディング動作の高速化を確保しつつ、カートリッジ90を仮収納部300から飛び出させることなく、仮収納部300の所定位置に確実に戻すことができる。
【0504】
一方、カートリッジ90のディスクを記録又は再生する場合、外部の振動等によって音飛び等の問題がある。
【0505】
そこで、本実施の形態のディスク記録再生装置では、ローディングメカユニット100は、カートリッジ90を記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダー57を下方移動させたときには、ローディングメカユニット100を防振する例えば防振ゴム73に係合させるようになっている。なお、この防振ゴム73は、必ずしもこれに限らず、例えば、スプリング等の弾性部材であって良い。
【0506】
この防振ゴム73によって、ローディングメカユニット100は、防振処理が行われるので音飛び等を防止することができる。
【0507】
また、逆に、カートリッジ90のローディング時においては、記録再生には関係ないので防振処理は不要である。
【0508】
したがって、本実施の形態では、カートリッジ90のローディング時には、カートリッジホルダー57の軸57e及びメカホルダー70のくびれ孔70gが、防振ゴム73のローディングメカユニット100への係合を解除させる。
【0509】
この結果、記録再生時に、音質を損なわないディスク記録再生装置を提供することができる。
【0510】
また、本実施の形態のディスク記録再生装置では、クリックアーム10及びストッパーアーム11は、通常は、板バネL12によりカートリッジ90への係合を解除するように付勢される。一方、カートリッジ90の仮収納部300への仮収納時には、ルーフレバー49をこの板バネL12及びスプリング21…に抗して移動させてクリックアーム10及びストッパーアーム11をカートリッジ90へ係合させる。そして、この板バネL12及びスプリング21…に抗した状態を保つために、上記カートリッジホルダー57の軸57eがメカホルダー70のくびれ孔70gのくびれ部分に挿嵌、当接してロックされる。
【0511】
一方、仮収納部300に収納されたカートリッジ90をローディングするためには、クリックアーム10及びストッパーアーム11を解除する必要がある。すなわち、カートリッジ90のローディング時及び記録再生位置への移動時には、メインカム43及びルーフレバー軸49aは、板バネL12及びスプリング21…の付勢に伴ってルーフレバー49を移動させてクリックアーム10及びストッパーアーム11のカートリッジ90への係合のロック解除及び係合解除させる。
【0512】
つまり、カートリッジホルダー57の軸57eをメカホルダー70のくびれ孔70gの大穴部分に導き、ロック解除する。
【0513】
したがって、カートリッジ90を記録再生位置に配したときには、確実に防振処理を行わせることができる。
【0514】
これによって、簡単な構成で品質の高いディスク記録再生装置を提供することができる。
【0515】
一方、例えば、カートリッジ90をローディングメカユニット100から仮収納部300側へアンローディングする際に、ユーザーが誤って同じ仮収納部300の例えば収納棚No.1の位置に別のカートリッジ90を挿入させる場合がある。つまり、ローディングメカユニット100内からカートリッジ90を排出しようとして移動している方向に対して反対側から、無理やり他のカートリッジ90にてカートリッジ90を押すことになる。
【0516】
この場合、本実施の形態では、仮収納部300に仮収納されたカートリッジ90を装置本体開口部4aの方向に排出すべく移動させるイジェクトアーム13及びアーム15が設けられ、ロードモータ33からの駆動伝達経路内には、カートリッジ90の仮収納部300への排出時にイジェクトアーム13に係合してこのイジェクトアーム13にカートリッジ90の装置本体開口部4a方向への排出移動を行わせるルーフレバー49の移動時の高負荷を回避するための少なくとも1つのクラッチギヤ35が設けられている。
【0517】
したがって、イジェクトしようとしているカートリッジ90に対して無理やり反対方向から押された場合には、ロードモータ33が高負荷となる。そして、この時には、駆動伝達経路内のクラッチギヤ35が働き、ロードモータ33は回転しているものの、クラッチギヤ35以降の駆動伝達経路は止まることになる。
【0518】
これによって、駆動伝達経路やロードモータ33の破損を防止することができると共に、品質の高いディスク記録再生装置を提供することができる。
【0519】
また、本実施の形態のディスク記録再生装置では、クラッチギヤ35は、第1クラッチギヤ36と、この第1クラッチギヤ36と同軸に設けられかつこの第1クラッチギヤ36と離接可能なロードモータ33側の第2クラッチギヤ37と、上記第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37とが連結するようにいずれか一方のギヤを付勢するクラッチスプリング38と、第1クラッチギヤ36に形成されるクラッチ凸部36aと、このクラッチ凸部36aが嵌入される第2クラッチギヤ37に形成されたクラッチ孔37aとから構成される。
【0520】
また、カートリッジ90の排出移動時に、外圧によりルーフレバー49に高負荷がかかったときに、前記クラッチ凸部36aがクラッチ孔37aから排出されて第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37とが連結解除される。
【0521】
すなわち、カートリッジ90をイジェクトする際に別のカートリッジ90が挿入されるというのは、イレギュラーな使用で発生するものである。
【0522】
この場合、例えば、スリップ機構でも同様の対策ができる。しかし、スリップ機構にすると、通常動作においても伝達トルクが下がってしまう。したがって、発生することが有るか無いかのイレギュラー動作のために、スリップ機構を使用すると通常動作において安定した高トルクは発生できない。
【0523】
しかし、上記構成であれば、クラッチ凸部36aがクラッチ孔37aに嵌入しているため、通常は第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37とは一体的に回転することができる。イレギュラー動作の場合には、クラッチ凸部36aがクラッチ孔37aから離れ、第1クラッチギヤ36と第2クラッチギヤ37とは別々に回転又は停止することになり、クラッチギヤ35が働いて機構部品の破損を防止することができる。
【0524】
また、クラッチ凸部36aがクラッチ孔37aに嵌入しているため、グリース、ゴミ等が付着した場合でも、クラッチギヤ35としての機能は果たすが、通常のスリップ機構の場合には、スリップトルクの変化が発生して安定したトルクが得られない。
【0525】
この結果、作業等の影響を受けない安定した品質を維持でき、確実に、駆動伝達経路やロードモータ33の破損を防止することができるクラッチギヤ35を提供することができる。
【0526】
また、本実施の形態のディスク記録再生装置では、ローディングメカユニット100は、昇降用駆動源ユニット200、リフトアーム6及びリフト部材7によって、昇降移動される。
【0527】
ところで、このローディングメカユニット100はかなりの重量があるため、上方向に移動する場合と下方向に移動する場合とでは、重力の関係より、移動速度が大きく変わる。つまり、下方向に移動する場合は速く、また、上方向に移動する場合には遅いというアンバランスが発生する。
【0528】
しかし、本実施の形態では、リフトアーム6には、速度調整スプリング20及び階段スリット6bが設けられているので、ローディングメカユニット100を昇降移動させる際に、この速度調整スプリング20及び階段スリット6bがローディングメカユニット100の上昇速度と下降速度とが略均一になるように調整する。
【0529】
このため、ローディングメカユニット100が下降する場合の移動速度と、ローディングメカユニット100が上昇する場合の移動速度とが略同じになる。
【0530】
また、下降する時の衝撃音も大幅に軽減できる。このため、消音による品質向上を図ることができる。
【0531】
さらに、速度が一定になることによって、制御面でのコントロールもやり易くなるので、品質面での向上が図れる。
【0532】
また、本実施の形態のディスク記録再生装置では、キャッチレバー61は、ローディング時及びアンローディング時にカートリッジ90の上面側に突出してカートリッジ90の上方移動を規制するプッシュレバー63を備えている。
【0533】
したがって、ローディング時及びアンローディング時において、連結部材がディスクカートリッジと係合する時に、ディスクカートリッジの上面側に突出してディスクカートリッジの上方移動を規制する突出部材があることによって、ディスクカートリッジが誤って上方へ移動するのが阻止される。
【0534】
したがって、ローディング時及びアンローディング時において、キャッチレバー61がカートリッジ90と係合する時に、カートリッジ90の上面側に突出してカートリッジ90の上方移動を規制するプッシュレバー63があることによって、カートリッジ90が誤って上方へ移動するのが阻止される。
【0535】
このため、ディスクサイズ規格の小さいものや、カートリッジ90に部品のバラツキがあったとしても、カートリッジ90の上面側に規制があるため、安定したディスクローディング又はアンローディングを行うことができる。
【0536】
【発明の効果】
本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジを重層状態で仮収納する仮収納部と、上記ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットとが設けられる一方、上記記録再生ユニットは、該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、上記記録再生ユニット内奥方にローディングされたディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、上記ディスクカートリッジのローディングを行い、かつ垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えているものである。
【0537】
それゆえ、記録再生部を備えた記録再生ユニット自体が装置本体内で昇降移動するので、ディスクカートリッジを仮収納部から取り出して記録再生するまでの時間を短縮することができる。
【0538】
また、上記構成においては駆動源であるモータ1つによって仮収納部に収納されたディスクカートリッジを記録再生ユニット側にローディング(移動)させ、ディスクカートリッジを保持したカートリッジホルダーを記録再生位置に導くべく、下降移動させることができる。
【0539】
さらに、ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段も上記と共通の単一のモータにて駆動される。
【0540】
この結果、ディスクカートリッジのローディング、垂直移動及び磁気ヘッド移動兼用モータを共用化したので、従来よりも少なくとも一個はモータを減らすことができ、大幅なコスト削減、装置の小型化ができる。また、制御方法も複雑にならないため、品質の向上に寄与する。
【0541】
したがって、駆動源を必要最小限に削減し、大幅なコスト削減、装置の小型化及び制御方法の簡略化並びに品質の向上を図り得るディスク記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0542】
本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジを重層状態で仮収納する仮収納部と、上記仮収納部に設けられ、装置本体開口部から仮収納部へ挿入されたディスクカートリッジを仮収納位置に保持すべくディスクカートリッジに係合する一方、ディスクカートリッジのローディング時にはディスクカートリッジへの係合を解除する仮収納位置保持手段と、上記ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットと、上記仮収納部に仮収納された各段のディスクカートリッジの同一水平位置へ記録再生ユニットを昇降移動させるユニット昇降手段とが設けられる一方、上記記録再生ユニットは、該記録再生ユニットの上部でディスクカートリッジのローディング方向に進退移動可能に設けられ、かつディスクカートリッジの仮収納部への挿入時に上記仮収納位置保持手段に係合してこの仮収納位置保持手段にディスクカートリッジへの係合を行わせる移動体と、該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、上記カートリッジホルダーに設けられるスライダーをディスクカートリッジのローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、上記スライダーに設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのディスクカートリッジと上記カートリッジホルダーとが同一水平位置になっているときに、仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材と、上記記録再生ユニット内奥方に移動したディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、上記連結部材、水平移動手段、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えているものである。
【0543】
それゆえ、仮収納部、仮収納位置保持手段、記録再生部を備えた装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニット、移動体、カートリッジホルダー、スライダー、水平移動手段、連結部材、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段によって、複数枚のディスクカートリッジを仮収納部に仮収納しておき、所望のディスクカートリッジを記録再生位置に導いて情報を記録再生するオートチェンジャー装置付のディスク記録再生装置を提供することができる。
【0544】
また、上記構成においては駆動源であるモータ1つによって仮収納部に収納されたディスクカートリッジを記録再生ユニット側にローディング(移動)させ、ディスクカートリッジを保持したカートリッジホルダーを記録再生位置に導くべく下降移動させ、かつ磁気ヘッドを記録位置と退避位置とに導くことができる。
【0545】
この結果、この一連の動作を1つのモータで行うことにより大幅なコスト削減ができる。また、制御方法も複雑にならないため、品質の向上に寄与するものである。
【0546】
したがって、従来よりも少なくとも一個はモータを減らすことができる。
【0547】
また、本発明では、ディスクカートリッジのローディングは、スライダーを進退移動させる水平移動手段と、このスライダーに設けられて仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材とによって行われる。
【0548】
したがって、従来使用されていたタイミングベルトを使用していないので、部品点数が増加することもない。
【0549】
この結果、駆動源を必要最小限に削減し、大幅なコスト削減、装置の小型化及び制御方法の簡略化並びに品質の向上を図り得るディスク記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0550】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する一方、前記記録再生ユニットには、前記スライダーによるディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、ディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置に達するようにスライダーをさらに水平移動させる追加移動手段が設けられているものである。
【0551】
それゆえ、何らかの要因でディスクカートリッジの移動量が不足する場合には、追加移動手段が、スライダーによるディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、ディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置に達するようにスライダーをさらに水平移動させる。このため、ディスクカートリッジを必ず所定の位置まで移動させることができる。
【0552】
この結果、常に正規の位置までディスクカートリッジを移動させることができると共に、1回でチャッキングできるため違和感が発生しないという効果を奏する。
【0553】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する一方、前記カートリッジホルダーには、ディスクカートリッジを引っ掛けた一側面とは反対側の側面を直線的に記録再生ユニット内奥方へ摺動案内する案内壁面が設けられると共に、前記記録再生ユニット内奥部には、ディスクカートリッジの記録再生ユニット内奥方への移動を所定位置に規制するストッパーが、ディスクカートリッジの移動方向における中心線よりも前記連結部材側に設けられているものである。
【0554】
それゆえ、ディスクカートリッジをストッパーに当接させることによって、傾いた状態を強制的に正常な姿勢にすることができる。このため、ディスクカートリッジが正常な状態であるため、ディスクチャッキングを再トライすることなく1回でチャッキング動作することができる。
【0555】
この結果、使用するユーザにとって、違和感の無いディスク記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0556】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、ディスクカートリッジのローディング時又はアンローディング時には、ディスクカートリッジに係合した状態でスライダーと共に直線的に進退移動する一方、アンローディング終了直前においては、ディスクカートリッジが仮収納部に戻されて前記移動体が仮収納位置保持手段に係合することにより仮収納位置保持手段がディスクカートリッジに係合した後に、連結部材のディスクカートリッジへの係合を解除させる係合解除調整手段が設けられているものである。
【0557】
それゆえ、アンローディング時においては、仮収納位置保持手段が確実に係合できる仮収納部所定の位置まで、連結部材をディスクカートリッジに係合させている。そして、仮収納位置保持手段がディスクカートリッジに確実に係合した後に、連結部材のディスクカートリッジへの係合を解除する。
【0558】
この結果、アンローディング動作の高速化及びローディング動作の高速化を確保しつつ、ディスクカートリッジを仮収納部から飛び出させることなく、仮収納部の所定位置に確実に戻すことができるという効果を奏する。
【0559】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記ディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを下方移動させたときに、記録再生ユニットを防振する防振手段に係合させる一方、ディスクカートリッジのローディング時には、上記防振手段の記録再生ユニットへの係合を解除させる防振調整手段が設けられているものである。
【0560】
それゆえ、防振手段によって、記録再生ユニットは、防振処理が行われるので音飛び等を防止することができる。
【0561】
また、逆に、ディスクカートリッジのローディング時においては、防振調整手段は、防振手段の記録再生ユニットへの係合を解除させる。
【0562】
このため、記録再生時に、音質を損なわないディスク記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0563】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記仮収納位置保持手段は、付勢手段によりディスクカートリッジに係合するように付勢される一方、前記ディスクカートリッジの仮収納部への仮収納時には、前記移動体をこの付勢手段に抗して移動させて仮収納位置保持手段をディスクカートリッジへ係合させ、かつこの係合をロックする移動体制御手段が設けられ、さらに、この移動体制御手段は、ディスクカートリッジのローディング時及び記録再生位置への移動時には、前記付勢手段の付勢に抗して移動体を移動させて仮収納位置保持手段のディスクカートリッジへの係合のロック解除及び係合解除させるものである。
【0564】
それゆえ、ディスクカートリッジの仮収納部への仮収納時には、移動体制御手段が前記移動体をこの付勢手段に抗して移動させて仮収納位置保持手段をディスクカートリッジへ係合させ、かつこの係合をロックする。
【0565】
一方、ディスクカートリッジのローディング時及び記録再生位置への移動時には、移動体制御手段は、付勢手段の付勢に伴って移動体を移動させて仮収納位置保持手段のディスクカートリッジへの係合のロック解除及び係合解除させる。したがって、ディスクカートリッジを記録再生位置に配したときには、確実に防振処理を行わせることができる。
【0566】
これによって、簡単な構成で品質の高いディスク記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0567】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記仮収納部に仮収納されたディスクカートリッジを装置本体開口部方向に排出すべく移動させるイジェクト手段が設けられ、前記移動体は、ディスクカートリッジの仮収納部への排出時に上記イジェクト手段に係合してこのイジェクト手段にディスクカートリッジの装置本体開口部方向への排出移動を行わせる一方、前記モータからの駆動伝達経路内には、ディスクカートリッジの仮収納部への排出時にイジェクト手段に係合してこのイジェクト手段にディスクカートリッジの装置本体開口部方向への排出移動を行わせる移動体の移動時の高負荷を回避するための少なくとも1つのクラッチ機構が設けられているものである。
【0568】
それゆえ、イジェクトしようとしているディスクカートリッジに対して無理やり反対方向から押された場合には、駆動伝達経路内のクラッチ機構が働き、モータは回転しているものの、クラッチ機構以降の駆動伝達経路は止まることになる。
【0569】
これによって、駆動伝達経路やモータの破損を防止することができると共に、品質の高いディスク記録再生装置を提供することができるという効果を奏する。
【0570】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記クラッチ機構は、第一段目ギヤと、この第一段目ギヤと同軸に設けられかつこの第一段目ギヤと離接可能なモータ側の第二段目ギヤと、上記第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結するようにいずれか一方のギヤを付勢するギヤ付勢手段と、第一段目ギヤに形成されるクラッチ凸部と、このクラッチ凸部が嵌入される第二段目ギヤに形成されたクラッチ孔とから構成されると共に、ディスクカートリッジの排出移動時に、外圧により移動体に高負荷がかかったときに、前記クラッチ凸部がクラッチ孔から排出されて第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結解除されるものである。
【0571】
それゆえ、クラッチ凸部がクラッチ孔に嵌入しているため、通常は第一段目ギヤと第二段目ギヤとは一体的に回転することができる。イレギュラー動作の場合には、クラッチ凸部がクラッチ孔から離れ、第一段目ギヤと第二段目ギヤとは別々に回転又は停止することになり、クラッチ機構が働いて機構部品の破損を防止することができる。
【0572】
また、クラッチ凸部がクラッチ孔に嵌入しているため、グリース、ゴミ等が付着した場合でも、クラッキ機構としての機能は果たすが、通常のスリップ機構の場合には、スリップトルクの変化が発生して安定したトルクが得られない。
【0573】
この結果、作業等の影響を受けない安定した品質を維持でき、確実に、駆動伝達経路やモータの破損を防止することができるクラッチ機構を提供することができるという効果を奏する。
【0574】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記ユニット昇降手段には、記録再生ユニット昇降移動させる際に、記録再生ユニットの上昇速度と下降速度とが略均一になるように調整する速度調整手段が設けられているものである。
【0575】
それゆえ、記録再生ユニットにかなりの重量があったとしても、上方向に移動する場合と下方向に移動する場合とで、重力の関係より、移動速度が大きく変わるということがない。
【0576】
また、下降する時の衝撃音も大幅に軽減できる。このため、消音による品質向上を図ることができる。
【0577】
さらに、速度が一定になることによって、制御面でのコントロールもやり易くなるので、品質面での向上が図れるという効果を奏する。
【0578】
また、本発明のディスク記録再生装置は、以上のように、上記のディスク記録再生装置において、前記連結部材は、ローディング時及びアンローディング時にディスクカートリッジの上面側に突出してディスクカートリッジの上方移動を規制する突出部材を備えているものである。
【0579】
それゆえ、ローディング時及びアンローディング時において、連結部材の突出部材によって、ディスクカートリッジが誤って上方へ移動するのが阻止される。
【0580】
このため、ディスクサイズ規格の小さいものや、ディスクカートリッジに部品のバラツキがあったとしても、ディスクカートリッジの上面側に規制があるため、安定したディスクローディング又はアンローディングを行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるディスク記録再生装置の実施の一形態を示すものであり、仮収納部及びローディングメカユニットを構造を示す側面図である。
【図2】上記ディスク記録再生装置の全体構成を示す斜視図である。
【図3】上記ディスク記録再生装置のローディングメカユニットの構造を示す斜視図である。
【図4】上記ディスク記録再生装置におけるローディングメカユニットを除く装置本体の構造を示す分解斜視図である。
【図5】上記ディスク記録再生装置のサイドプレートLの周辺の構造を示す分解斜視図である。
【図6】上記ディスク記録再生装置のサイドプレートRの周辺の構造を示す分解斜視図である。
【図7】上記ディスク記録再生装置にて記録再生されるディスクカートリッジの構造を示す斜視図である。
【図8】上記ローディングメカユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図9】上記ローディングメカユニットにおけるシャーシ部分の構成を示す斜視図である。
【図10】上記ローディングメカユニットにおけるクラッチギヤの構成を示す断面図であり、(a)はクラッチ凸部がクラッチ孔に嵌入して第1クラッチギヤと第2クラッチギヤとが接続された状態を示すもの、(b)はクラッチ凸部がクラッチ孔から排出された第1クラッチギヤと第2クラッチギヤとの結合が断たれた状態を示すものである。
【図11】上記ローディングメカユニットにおけるロードモータからメインカム及びクランプアームに至るまでの駆動伝達経路を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図12】上記ローディングメカユニットにおけるメインカムの構造を詳細に示すものであり、(a)はリブを斜線にて示す斜視図、(b)はリブを斜線にて示す平面図である。
【図13】上記ローディングメカユニットにおける再生状態等において磁気ヘッドがカートリッジの上側の退避位置にあるときの状態を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図14】上記ローディングメカユニットにおける磁気ヘッド駆動用スイッチレバーとヘッドシフトアームとの当接可能状態を示す要部斜視図である。
【図15】上記ローディングメカユニットにおける記録状態において磁気ヘッドがカートリッジの当接位置にあるときの状態を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図16】上記ローディングメカユニットにおけるスライダー及びキャッチレバー一体品の構成を示す斜視図である。
【図17】上記ローディングメカユニットにおけるスライダー及びキャッチレバー一体品とクランプアームとを係合してカートリッジホルダーを奥方へ移動自在に取り付けた状態を示すものであり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図18】上記ディスク記録再生装置において、仮収納部に仮収納すべくカートリッジを挿入したときに、クリックアーム及びストッパーアームがカートリッジに係合して停止させる状態を示す平面図である。
【図19】上記ディスク記録再生装置において、カートリッジを仮収納部に誤挿入したときのクリックアーム及びストッパーアームのカートリッジへの当接状態を示す部分平面図であり、(a)はカートリッジを反時計方向に90度で誤挿入した場合、(b)はカートリッジを反時計方向に180度で誤挿入した場合、(c)はカートリッジを反時計方向に270度で誤挿入した場合を示すものである。
【図20】上記ディスク記録再生装置において、カートリッジをローディングさせる直前の状態を示すものであり、(a)はロードモータからの駆動伝達経路の状態を示す平面図、(b)はキャッチレバーがカートリッジに係合する直前の状態を示す平面図、(c)はそのときのローディングメカユニットの側面図である。
【図21】上記ディスク記録再生装置において、カートリッジをローディングさせる直前の状態を示すものであり、(a)はロードモータからの駆動伝達経路の状態を示す平面図、(b)はキャッチレバーがカートリッジに係合した状態を示す平面図、(c)はそのときのローディングメカユニットの側面図である。
【図22】(a)は、カートリッジをローディングする直前におけるキャッチレバーがカートリッジに係合する前の状態を拡大して示す平面図、(b)はカートリッジをローディングしているときに、キャッチレバーがカートリッジへ係合しかつプッシュレバーがカートリッジの上面に突出している状態とを示す平面図である。
【図23】上記ディスク記録再生装置において、カートリッジのローディング完了後の状態を示すものであり、(a)はロードモータからの駆動伝達経路の状態を示す平面図、(b)はクランプアームが回動してスライダーが内奥部に到達した状態を示す平面図、(c)はそのときのローディングメカユニットの側面図である。
【図24】(a)はキャッチレバーがカートリッジの側面を引っ掛けて斜めにローディングしたものを曲げ部にて正常状態に修正させる状態を示す平面図、(b)はローディングの移動量が不足したときにクランプ凸部にてさらにカートリッジを移動させる状態を示す平面図である。
【図25】上記ディスク記録再生装置において、カートリッジがターンテーブルにキャッチングされた状態を示すものであり、(a)はロードモータからの駆動伝達経路の状態を示す平面図、(b)はローディングメカユニットの平面図、(c)はローディングメカユニットの側面図である。
【図26】上記ディスク記録再生装置において、カートリッジの記録位置での状態を示すものであり、(a)はロードモータからの駆動伝達経路の状態を示す平面図、(b)はローディングメカユニットの平面図、(c)はローディングメカユニットの側面図である。
【図27】上記ディスク記録再生装置における防振調整手段の構成を示すものであり、(a)はローディング時及びアンローディング時においてカートリッジホルダーの前方部軸がメカホルダーにおけるくびれ孔のくびれ部分に当接して防振機能が作用しない状態を示す側面図、(b)はローディング時及びアンローディング時においてカートリッジホルダーの前方部軸がメカホルダーにおけるくびれ孔の大穴部分に遊嵌されて防振機能が作用している状態を示す側面図である。
【図28】上記ディスク記録再生装置におけるローディングメカユニットの昇降機構を示すものであり、(a)はローディングメカユニットが最下段の収納棚No.3の位置に存在する状態を示す左側面図、(b)は同平面図、(c)は同右側面図である。
【図29】上記ディスク記録再生装置におけるローディングメカユニットの昇降機構を示すものであり、(a)はローディングメカユニットが収納棚No.2の位置に存在する状態を示す左側面図、(b)は同平面図、(c)は同右側面図である。
【図30】上記ディスク記録再生装置におけるローディングメカユニットの昇降機構を示すものであり、(a)はローディングメカユニットが最上段の収納棚No.1の位置に存在する状態を示す左側面図、(b)は同平面図、(c)は同右側面図である。
【図31】従来のディスクオートチェンジャー装置を備えたディスク記録再生装置を示す斜視図である。
【図32】上記ディスク記録再生装置におけるローディング装置を示す斜視図である。
【図33】上記ディスク記録再生装置におけるヘッド昇降機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
4a 装置本体開口部
6 リフトアーム(ユニット昇降手段)
6b 階段スリット(速度調整手段)
7 リフト部材(ユニット昇降手段)
8 上高さスイッチレバー
9 下高さスイッチレバー
10 クリックアーム(仮収納位置保持手段)
11 ストッパーアーム(仮収納位置保持手段)
12 板バネL(付勢手段)
13 イジェクトアーム(イジェクト手段)
15 アーム(イジェクト手段)
20 速度調整スプリング(速度調整手段)
24 DCモータ
30 シャーシ
30b ルーフ用前ガイド溝
30c ルーフ用後ガイド溝
30d ルーフ用前ガイド溝
30e ルーフ用後ガイド溝
31 スピンドルモータ
31a ターンテーブル(記録再生部)
32 ピックアップ(記録再生部)
33 ロードモータ(単一のモータ、水平移動手段、垂直移動手段)
35 クラッチギヤ(クラッチ機構、水平移動手段、垂直移動手段)
36 第1クラッチギヤ(第一段目ギヤ)
36a クラッチ凸部
37 第2クラッチギヤ(第二段目ギヤ)
37a クラッチ孔
38 クラッチスプリング(クラッチ付勢手段)
43 メインカム(移動体制御手段、水平移動手段、垂直移動手段、磁気ヘッド移動手段)
44 クランプギヤ(水平移動手段)
45 ルーフ駆動用T字レバー(垂直移動手段)
46 磁気ヘッド駆動用スイッチレバー(磁気ヘッド移動手段)
49 ルーフレバー(移動体、垂直移動手段)
49a ルーフレバー軸(移動体制御手段)
49c 前方向側ガイド溝(垂直移動手段)
49d 後方向側ガイド溝(垂直移動手段)
49e 前方向側ガイド溝(垂直移動手段)
49f 後方向側ガイド溝(垂直移動手段)
49k ルーフレバー軸(係合解除調整手段)
53 ヘッドシフトアーム(磁気ヘッド移動手段)
54 磁気ヘッド(記録再生部)
54c ヘッド部(記録再生部)
57 カートリッジホルダー
57b 後方部軸(垂直移動手段)
57c 前方部軸(垂直移動手段)
57d 後方部軸(垂直移動手段)
57e 前方部軸(垂直移動手段、防振調整手段)
57i 曲げ部(ストッパー)
58 スライダー
59 シャッター板バネ(案内壁面)
61 キャッチレバー(連結部材)
61b キャッチレバー曲げ部(係合解除調整手段)
63 プッシュレバー(突出部材)
65 クランプアーム(水平移動手段)
65e クランプ凸部(追加移動手段)
70 メカホルダー
70e くびれ孔(防振調整手段)
73 防振ゴム(防振手段)
90 カートリッジ(ディスクカートリッジ)
90g カートリッジ下側凹部(凹部)
100 ローディングメカユニット(記録再生ユニット)
200 昇降用駆動源ユニット(ユニット昇降手段)
300 仮収納部

Claims (9)

  1. 装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジを重層状態で仮収納する仮収納部と、
    上記仮収納部に設けられ、装置本体開口部から仮収納部へ挿入されたディスクカートリッジを仮収納位置に保持すべくディスクカートリッジに係合する一方、ディスクカートリッジのローディング時にはディスクカートリッジへの係合を解除する仮収納位置保持手段と、
    上記ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットと、
    上記仮収納部に仮収納された各段のディスクカートリッジの同一水平位置へ記録再生ユニットを昇降移動させるユニット昇降手段とが設けられる一方、
    上記記録再生ユニットは、
    該記録再生ユニットの上部でディスクカートリッジのローディング方向に進退移動可能に設けられ、かつディスクカートリッジの仮収納部への挿入時に上記仮収納位置保持手段に係合してこの仮収納位置保持手段にディスクカートリッジへの係合を行わせる移動体と、
    該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、
    上記カートリッジホルダーに設けられるスライダーをディスクカートリッジのローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、
    上記スライダーに設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのディスクカートリッジと上記カートリッジホルダーとが同一水平位置になっているときに、仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材と、
    上記記録再生ユニット内奥方に移動したディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、
    上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、
    上記連結部材、水平移動手段、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えており、
    前記連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する一方、
    前記記録再生ユニットには、前記スライダーによるディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置より少なくなるときに、ディスクカートリッジのローディング移動量が所定位置に達するようにスライダーをさらに水平移動させる追加移動手段が設けられていることを特徴とするディスク記録再生装置。
  2. 装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジを重層状態で仮収納する仮収納部と、
    上記仮収納部に設けられ、装置本体開口部から仮収納部へ挿入されたディスクカートリッジを仮収納位置に保持すべくディスクカートリッジに係合する一方、ディスクカートリッジのローディング時にはディスクカートリッジへの係合を解除する仮収納位置保持手段と、
    上記ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットと、
    上記仮収納部に仮収納された各段のディスクカートリッジの同一水平位置へ記録再生ユニットを昇降移動させるユニット昇降手段とが設けられる一方、
    上記記録再生ユニットは、
    該記録再生ユニットの上部でディスクカートリッジのローディング方向に進退移動可能に設けられ、かつディスクカートリッジの仮収納部への挿入時に上記仮収納位置保持手段に係合してこの仮収納位置保持手段にディスクカートリッジへの係合を行わせる移動体と、
    該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、
    上記カートリッジホルダーに設けられるスライダーをディスクカートリッジのローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、
    上記スライダーに設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのディスクカートリッジと上記カートリッジホルダーとが同一水平位置になっているときに、仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材と、
    上記記録再生ユニット内奥方に移動したディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、
    上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、
    上記連結部材、水平移動手段、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えており、
    前記連結部材は、前記ディスクカートリッジの一側面に形成された凹部に引っ掛けてディスクカートリッジに係合する一方、
    前記カートリッジホルダーには、ディスクカートリッジを引っ掛けた一側面とは反対側の側面を直線的に記録再生ユニット内奥方へ摺動案内する案内壁面が設けられると共に、
    前記記録再生ユニット内奥部には、ディスクカートリッジの記録再生ユニット内奥方への移動を所定位置に規制するストッパーが、ディスクカートリッジの移動方向における中心線よりも前記連結部材側に設けられていることを特徴とするディスク記録再生装置。
  3. 装置本体開口部から挿入されたディスクカートリッジを重層状態で仮収納する仮収納部と、
    上記仮収納部に設けられ、装置本体開口部から仮収納部へ挿入されたディスクカートリッジを仮収納位置に保持すべくディスクカートリッジに係合する一方、ディスクカートリッジのローディング時にはディスクカートリッジへの係合を解除する仮収納位置保持手段と、
    上記ディスクカートリッジの記録又は再生を行う記録再生部を備え、上記重層状態に仮収納された各段のディスクカートリッジを同一水平位置にて引き込み可能とすべく装置本体内で昇降移動自在に設けられる記録再生ユニットと、
    上記仮収納部に仮収納された各段のディスクカートリッジの同一水平位置へ記録再生ユニットを昇降移動させるユニット昇降手段とが設けられる一方、
    上記記録再生ユニットは、
    該記録再生ユニットの上部でディスクカートリッジのローディング方向に進退移動可能に設けられ、かつディスクカートリッジの仮収納部への挿入時に上記仮収納位置保持手段に係合してこの仮収納位置保持手段にディスクカートリッジへの係合を行わせる移動体と、
    該記録再生ユニット内でローディングされるディスクカートリッジを保持すると共に、ディスクカートリッジのローディング位置と記録再生位置とに昇降移動可能に設けられるカートリッジホルダーと、
    上記カートリッジホルダーに設けられるスライダーをディスクカートリッジのローディング方向に進退移動させる水平移動手段と、
    上記スライダーに設けられ、上記重層状態に仮収納されたいずれかのディスクカートリッジと上記カートリッジホルダーとが同一水平位置になっているときに、仮収納部のディスクカートリッジに係合してディスクカートリッジをスライダーに連結させる連結部材と、
    上記記録再生ユニット内奥方に移動したディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを略垂直方向に移動させる垂直移動手段と、
    上記ディスクカートリッジに記録するときに磁気ヘッドをディスクカートリッジに当接する記録位置に導く一方、ディスクカートリッジへの記録以外のときには磁気ヘッドを退避位置に導く磁気ヘッド移動手段と、
    上記連結部材、水平移動手段、垂直移動手段及び磁気ヘッド移動手段を駆動するための共通の単一のモータとを備えており、
    前記連結部材は、ディスクカートリッジのローディング時又はアンローディング時には、ディスクカートリッジに係合した状態でスライダーと共に直線的に進退移動する一方、
    アンローディング終了直前においては、ディスクカートリッジが仮収納部に戻されて前記移動体が仮収納位置保持手段に係合することにより仮収納位置保持手段がディスクカートリッジに係合した後に、連結部材のディスクカートリッジへの係合を解除させる係合解除調整手段が設けられており、
    さらに、前記連結部材は、ローディング時及びアンローディング時にディスクカートリッジの上面側に突出してディスクカートリッジの上方移動を規制する突出部材を備えていることを特徴とするディスク記録再生装置。
  4. 前記連結部材は、ディスクカートリッジのローディング時又はアンローディング時には、ディスクカートリッジに係合した状態でスライダーと共に直線的に進退移動する一方、
    アンローディング終了直前においては、ディスクカートリッジが仮収納部に戻されて前記移動体が仮収納位置保持手段に係合することにより仮収納位置保持手段がディスクカートリッジに係合した後に、連結部材のディスクカートリッジへの係合を解除させる係合解除調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のディスク記録再生装置。
  5. 前記ディスクカートリッジを記録再生位置へ導くべくカートリッジホルダーを下方移動させたときに、記録再生ユニットを防振する防振手段に係合させる一方、ディスクカートリッジのローディング時には、上記防振手段の記録再生ユニットへの係合を解除させる防振調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のディスク記録再生装置。
  6. 前記仮収納位置保持手段は、付勢手段によりディスクカートリッジに係合するように付勢される一方、
    前記ディスクカートリッジの仮収納部への仮収納時には、前記移動体をこの付勢手段に抗して移動させて仮収納位置保持手段をディスクカートリッジへ係合させ、かつこの係合をロックする移動体制御手段が設けられ、
    さらに、この移動体制御手段は、ディスクカートリッジのローディング時及び記録再生位置への移動時には、前記付勢手段の付勢に抗して移動体を移動させて仮収納位置保持手段のディスクカートリッジへの係合のロック解除及び係合解除させることを特徴とする請求項記載のディスク記録再生装置。
  7. 前記仮収納部に仮収納されたディスクカートリッジを装置本体開口部方向に排出すべく移動させるイジェクト手段が設けられ、
    前記移動体は、ディスクカートリッジの仮収納部への排出時に上記イジェクト手段に係合してこのイジェクト手段にディスクカートリッジの装置本体開口部方向への排出移動を行わせる一方、
    前記モータからの駆動伝達経路内には、ディスクカートリッジの仮収納部への排出時にイジェクト手段に係合してこのイジェクト手段にディスクカートリッジの装置本体開口部方向への排出移動を行わせる移動体の移動時の高負荷を回避するための少なくとも1つのクラッチ機構が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のディスク記録再生装置。
  8. 前記クラッチ機構は、
    第一段目ギヤと、この第一段目ギヤと同軸に設けられかつこの第一段目ギヤと離接可能なモータ側の第二段目ギヤと、上記第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結するようにいずれか一方のギヤを付勢するギヤ付勢手段と、第一段目ギヤに形成されるクラッチ凸部と、このクラッチ凸部が嵌入される第二段目ギヤに形成されたクラッチ孔とから構成されると共に、
    ディスクカートリッジの排出移動時に、外圧により移動体に高負荷がかかったときに、前記クラッチ凸部がクラッチ孔から排出されて第一段目ギヤと第二段目ギヤとが連結解除されることを特徴とする請求項記載のディスク記録再生装置。
  9. 前記ユニット昇降手段には、記録再生ユニットを昇降移動させる際に、記録再生ユニットの上昇速度と下降速度とが略均一になるように調整する速度調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のディスク記録再生装置。
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