JP3646396B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズルからインクを噴射して被記録媒体に画像を形成する記録ヘッドを備えたインクジェットプリンタに関し、詳しくは、上記記録ヘッドの出力不良を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタでは、インクを消費してその残量が少なくなったり、記録ヘッドのノズルが目詰まりを起こしたりすると、ノズルからインクが良好に噴射されず、記録ヘッドの出力不良が発生する。この場合、出力不良に気付かずに印字動作等を続け、印字データ等が失われてしまう可能性があった。そこで、従来より、この出力不良を検出する装置が種々提案されている。
【0003】
例えば、インクの残量を光学的,電気的に検出して、その残量が所定量以下となったときに出力不良を警告する装置や、各ノズルの出力状態を良好に反映する所定パターンの画像を設定しておき、駆動時の最初にその画像を形成する装置などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者の装置では、インクの減少は検出できるもののノズルの目詰まりは検出できない。また、後者の装置では、上記所定パターンの画像を形成するために被記録媒体を余分に消費してしまう。更に、後者の装置では、駆動時の最初にのみ不良の有無を検出しており、目的とする画像の出力中に不良が発生しても検出することができない。
【0005】
そこで、本発明は、インクの減少または目詰まりによる出力不良の発生を、常時いずれも良好に検出することのできるインクジェットプリンタを提供することを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達するためになされた請求項1記載の発明は、複数のノズルを有し、そのノズルからインクを噴射して被記録媒体に画像を形成する記録ヘッドと、キャリッジモータを備え、上記記録ヘッドを走査方向に移動させるヘッド移動手段と、搬送モータを備え、上記被記録媒体を副走査方向に搬送する搬送手段と、受信した印字データに基づいて画像を形成すると共に、該印字データに基づいた画像の形成中に出力不良検出処理を実行する制御手段と、を備えたインクジェットプリンタであって、
画像形成後の上記被記録媒体からの反射光または透過光の光量を検出する光量検出手段を備え、上記制御手段は、上記出力不良検出処理の実行時に、上記複数のノズルの内、特定のノズルにのみインクの噴射を許可する噴射制限手段と、上記インクの噴射が許可された特定のノズルのみによって上記印字データに基づいた画像の形成ができるように、上記記録ヘッド、上記キャリッジモータ、および上記搬送モータの駆動方法を変更する変更手段と、該変更手段により上記駆動方法が変更されたときに、上記光量検出手段にて検出された上記光量に基づき上記記録ヘッドの出力の良否を上記特定のノズル毎に判断する判断手段と、上記噴射制限手段によりインクの噴射が許可される上記特定のノズルを順次切り換える切り換え手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
このように構成された本発明では、光量検出手段は画像形成後の被記録媒体からの反射光または透過光の光量を検出する。画像形成後の被記録媒体からの反射光および透過光は、記録ヘッドによるインクの噴射状態に応じて変化する。例えば、白色の上質紙に黒インクを噴射した場合、インクの噴射量が多いほど反射光および透過光が共に多く吸収されるようになり、光量検出手段が検出する光量が減少する。従って、この場合、インクの減少または目詰まりによりインクの噴射量が減少すると上記光量が増加する。
そこで、出力不良検出処理の実行時に、噴射制限手段は、上記複数のノズルの内、特定のノズルにのみインクの噴射を許可し、変更手段は、上記インクの噴射が許可された特定のノズルのみによって印字データに基づいた画像の形成ができるように、記録ヘッド、キャリッジモータ、および搬送モータの駆動方法を変更する。そして、変更手段により上記駆動方法が変更されたときに、判断手段は、光量検出手段にて検出された上記光量に基づき記録ヘッドの出力の良否を上記特定のノズル毎に判断する。また、切り換え手段は、噴射制限手段によりインクの噴射が許可される上記特定のノズルを順次切り換える。
【0008】
このように、本発明では、噴射制限手段は、記録ヘッドの複数のノズルの内、特定のノズルにのみインクの噴射を許可し、その特定のノズルのみによって印字データに基づいた画像が形成される。記録ヘッドが複数のノズルを有する場合、光量検出手段が検出した光量は全てのノズルの平均的な出力状態を反映する。このため、一部のノズルのみが目詰まりを起こしても、出力不良が平均化されて検出が困難になる場合がある。これに対して、本発明では、このように特定のノズルのみにインクの噴射を許可することができるので、出力不良があまり平均化されず検出精度が向上する。また、切り換え手段が、噴射制限手段によりインクの噴射が許可される上記特定のノズルを順次切り換えるので、全てのノズルに対して上記高精度の不良検出を行うことができる。
このため、本発明では、インクの減少または目詰まりによる出力不良の発生をいずれも良好に検出することができる。また、光量検出手段による検出は画像の出力中にも実行することができ、上記出力不良の発生を常時検出することができる。従って、インクの減少やノズルの目詰まりに気付かずに出力を続けて印字データ等を失ってしまうことを良好に防止することができる。また、印字データに基づいた画像を形成しながら出力不良を検出できるので、被記録媒体を余分に消費することもない。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、上記光量検出手段が、上記記録ヘッドの主走査方向の隣接位置に設けられ、上記記録ヘッドと一体に移動可能に構成されたことを特徴とする。
本発明では、光量検出手段が記録ヘッドの主走査方向の隣接位置に設けられ、記録ヘッドと一体に移動する。このため、光量検出手段を移動させる構成を特別に設けなくても、記録ヘッドの移動範囲のほぼ全体にわたって出力不良の発生を検出することができる。また、記録ヘッドの移動範囲ほぼ全体にわたって出力不良の発生を検出することにより、出力不良の発生を一層正確に検出することができる。
【0010】
従って、本発明では、請求項1記載の発明の効果に加えて、簡単な構成にして一層正確に出力不良の発生を検出することができるといった効果が生じる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の構成に加え、上記切り換え手段は、1行分の印字処理の度に上記特定のノズルを切り換えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、上記制御手段は、通常の印字中の所定タイミングで上記出力不良検出処理を実行することを特徴とする。
【0011】
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、上記制御手段が、印字パターンのデータを記憶する印字データ記憶手段と、該印字データ記憶手段に記憶された印字パターンのデータに基づき、上記記録ヘッドを駆動する記録ヘッド駆動手段とを備え、上記判断手段が、上記光量と上記印字パターンのデータとを対照して上記記録ヘッドの出力の良否を判断することを特徴とする。
【0013】
本発明では、印字データ記憶手段は印字パターンのデータを記憶し、記録ヘッド駆動手段はその印字パターンのデータに基づいて記録ヘッドを駆動する。この場合、印字パターンのデータはインクの噴射量と良好な対応関係を有し、正常時において光量検出手段が検出する上記光量と印字パターンのデータとの対応関係はほぼ一定している。
【0014】
本発明では、上記光量と印字パターンのデータとを対照して記録ヘッドの出力の良否を判断しているので、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の効果に加え、記録ヘッドの出力不良を一層正確に検出することができるといった効果が生じる。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成に加え、上記判断手段が上記記録ヘッドの出力の不良を判断したとき、上記記録ヘッドの清掃を行う記録ヘッド清掃手段と、上記判断手段の判断結果が、上記記録ヘッド清掃手段にて清掃を行っても好転しなかった場合、インクの不足を告知するインク不足告知手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明では、判断手段が上記記録ヘッドの出力の不良を判断したとき、記録ヘッド清掃手段が記録ヘッドの清掃を行う。このため、上記出力不良がノズルの目詰まりによるものであった場合、この記録ヘッド清掃手段の動作により出力不良の要因を解消し、記録ヘッドの出力を好転させることができる。また、この清掃を行っても判断手段の判断結果が好転しなかった場合は、インクの減少による出力不良が考えられる。そこで、この場合、インク不足告知手段がインクの不足を告知する。
【0017】
従って、本発明では、請求項1〜5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、出力不良の原因がノズルの目詰まりである場合は自動的に出力不良を解消すると共に、その原因がインクの減少である場合は使用者に告知してインクを補充させることができるといった効果が生じる。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成に加え、上記光量検出手段が、上記被記録媒体に光を照射する光源と、該光源から照射され上記被記録媒体で反射された光量を検出する検出部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の光量検出手段では、光源が被記録媒体に光を照射し、検出部はその反射光を検出する。そして、その検出結果が判断手段による判断の基準となる。反射光は、透過光に比べて被記録媒体の厚さ,材質等の影響を受け難い。また、自然光に対する反射光ではなく、光源が発生した光の反射光を検出しているので、装置が設置される部屋の明るさ等の影響も受け難い。
【0019】
このため、本発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、一層正確に出力不良を検出することができるといった効果が生じる。
更に、本発明では光源が発生した光の反射光を検出しているので、被記録媒体やインクの色に応じて光源が発生する光の色を変化させることも可能となる。このように構成した場合、被記録媒体やインクの色の影響も排除して更に一層正確に出力不良を検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は、本発明の出力不良検出装置が適用されたインクジェットプリンタの要部を表す概略構成図である。下面のノズル(図示せず)からインクを噴射する記録ヘッド1はガイド軸3に沿って(主走査方向)移動可能に設けられ、キャリッジモータ5(図3)から図示しないベルト等を介して駆動力を伝達されて上記主走査方向に移動する。記録ヘッド1の主走査方向の隣接位置には光量検出手段としての反射光検出機構7が設けられ、この反射光検出機構7は記録ヘッド1と一体に主走査方向に移動する。
【0021】
記録ヘッド1の下方にはガイド9が設けられ、このガイド9と記録ヘッド1との間を、被記録媒体としての用紙11が上記主走査方向と直交方向(副走査方向)に搬送される。なお、用紙11は、搬送モータ13(図3)により駆動される図示しないローラ等を介して上記副走査方向に搬送される。また、記録ヘッド1の移動範囲の端で、用紙11が配設されない位置には、スポンジ15が記録ヘッド1の全ノズルと対向可能に設けられている。記録ヘッド1をスポンジ15と対向させた状態でインクの噴射動作を行うことにより、ノズルの目詰まり等を解消するクリーニング動作を実行することができる。
【0022】
次に、図2は反射光検出機構7の構造を表す説明図である。図2に示すように、反射光検出機構7は、発光ダイオード17aとレンズ17bとから構成され、用紙11上に光を照射する光源17と、光源17から照射され用紙11で正反射された光を検出する検出部としてのフォトダイオード19と、を備えている。なお、発光ダイオード17aは発光波長を可変に構成され、測定するインクの色に応じて、赤、緑、黄、青などの種々の色を選択可能に構成されている。また、フォトダイオード19に代えて電荷結合素子などを使用してもよい。
【0023】
発光ダイオード17aおよびフォトダイオード19は、図3に示すように、前述のキャリッジモータ5,搬送モータ13,および記録ヘッド1と共に電子制御回路21に接続されている。電子制御回路21は、CPU21a,ROM21b,RAM21cの他、記録ヘッド1等の上記各機器と信号の入出力を行うための入出力ポート21d、パーソナルコンピュータ等から印字データを受信するためのインタフェース21e、および上記各素子を電気的に接続するバス21fを備えている。
【0024】
次に、この電子制御回路21は、反射光検出機構7によって検出した用紙11の反射光に基づいて、記録ヘッド1の出力不良を検出する出力不良検出処理を実行する。図4は、この出力不良検出処理を表すフローチャートである。なお、電子制御回路21は、通常はインタフェース21eを介して受信した印字データに基づきキャリッジモータ5,搬送モータ13,記録ヘッド1を駆動する周知の印字処理を実行している。そして、所定のタイミング、例えば所定ページ数の印字処理を実行する毎に、テストモードではない通常の印字中にこの出力不良検出処理を実行する。
【0025】
処理を開始すると、先ず、インタフェース21eを介して受信した印字データをRAM21cの所定番地にセットし(S1:Sはステップを示す。以下同様)、記録ヘッド1の複数(例えば64個)のノズルの内、出力の良否を判断すべきノズルを設定する(S3)。なお、ここではノズルを2個ずつ設定するとして説明する。続いて、S1でセットした印字データに基づき、キャリッジモータ5,搬送モータ13,記録ヘッド1を駆動して1行分印字を行う(S5)。なお、この印字に当たっては、2個のノズルにより文字全体が印字できるように、記録ヘッド1,キャリッジモータ5、および搬送モータ13の駆動方法を変更する。
【0026】
続くS7では、次のようにして用紙11からの反射光量の実測値Ieを理論値Irと比較する。すなわち、S5にて印字した文字の中から1字選択し、その文字からの反射光量を反射光検出機構7にて検出して実測値Ieとする。また、その文字を表す印字パターンのデータをRAM21cから読み込み、その印字パターンから反射光量の理論値Irを算出する。例えば、「永」という文字を選択した場合、その印字パターンは、図5に例示するように、26×26=676個のドットマトリックス上に、206個のドットにインクを噴射して形成されている。ここで、用紙11の非印字部の反射光量をIo、印字部の反射光量をIkとすると、ドットマトリックス全体からの反射光量の理論値Irは、
【0027】
【数1】
【0028】
となる。なお、IoはIkに比べて充分に大きい値である。これに対して、設定された2個のノズルの内、一方が目詰まりしていたとすると、その場合の反射光の理論値Ir′は、
【0029】
【数2】
【0030】
となる。すなわち、印字部が半減したことにより反射光量が増加するのである。また、インクの減少により各印字部の反射光量Ikが増加した場合も同様に反射光量が増加する。そこで、S7では、反射光の実測値Ieが正常時の反射光の理論値Irとほぼ等しいとき(S7:NO)は、出力不良がないと判断してS9へ移行し、反射光の実測値Ieが理論値Irに比べて充分に大きい場合(Ie>>Ir,S7:YES)は出力不良があると判断してS10へ移行する。
【0031】
S9では、記録ヘッド1の全ノズルに対して処理が終了したか否かを判断し、終了していない場合(S9:NO)はS11にて次のノズルを設定し、S5以下の処理を繰り返す。以後、順次ノズルを切り換えながらS5〜S11の処理を実行し、全てのノズルに出力不良がない(S7:NO)と判断すると、S9にて肯定判断して処理を終了する。
【0032】
また、S5〜S11の処理を繰り返す間に、Ie>>Irとなって出力不良を検出すると(S7:YES)、S10へ移行して前述のクリーニング動作を実行する。続くS19,S21では、S5,S7と同様に、一行分印字して出力不良の有無を判断する。出力不良がノズルの目詰まりによるものであった場合、上記クリーニング動作により出力不良を解消することができる。この場合、IeがIrとほぼ等しくなり(S21:NO)、上記S5〜S11のループに復帰する。一方、上記クリーニング動作によっても出力が好転しなかった場合(S21:YES)は、インクの減少による出力不良が考えられる。そこで、この場合、S23にてインクの減少を告知するインクエンプティ表示を行って処理を終了する。なお、この表示と同時にブザー等を鳴らしてもよい。
【0033】
このように、本インクジェットプリンタでは、インクの減少または目詰まりによる出力不良の発生を、いずれも印字を行いながら良好に検出することができる。従って、インクの減少やノズルの目詰まりに気付かずに出力を続けて印字データ等を失ってしまうことを良好に防止することができる。また、印字を行いながら出力不良を検出できるので、用紙11を余分に消費することもない。しかも、出力不良を検出した場合(S7:YES)は、クリーニング動作を実行し(S10)、そのクリーニング動作によっても出力が好転しなかった場合(S21:YES)はインクエンプティ表示を行っている。このため、出力不良の原因がノズルの目詰まりである場合は自動的に出力不良を解消すると共に、その原因がインクの減少である場合は使用者に告知してインクを補充させることができる。
【0034】
また、本インクジェットプリンタでは、反射光検出機構7が記録ヘッド1と一体に移動する。このため、反射光検出機構7を移動させる構成を特別に設けなくても、記録ヘッド1の移動範囲のほぼ全体にわたって出力不良の発生を検出することができる。更に、出力不良をノズル2個ずつに対して検出しているので、出力不良が実測値Ieに大きく反映され、出力不良の検出精度を向上させることができる。また更に、透過光ではなく反射光に基づいて出力不良を検出しているので、用紙11の厚さ,材質等の影響を排除することができる。また、自然光ではなく光源17からの光の反射光を検出しており、インクの色に応じて光の色を選択できるので、インクの色や装置が設置される部屋の明るさ等の影響も受け難い。従って、本実施の形態ではきわめて正確に出力不良を検出することができる。
【0035】
なお、上記実施の形態において、キャリッジモータ5および図示省略したベルト等が搬送手段に、搬送モータ13および図示省略したローラ等が搬送手段に、電子制御回路21が制御手段に、S7,S21の処理が判断手段に、S3の処理が噴射制限手段に、S11の処理が噴射制限手段および切り換え手段に、RAM21cおよびS1の処理が印字データ記憶手段に、S5,S19の処理が変更手段および記録ヘッド駆動手段に、S10の処理が清掃手段に、S23の処理がインク不足告知手段に、それぞれ相当する。また、本発明は上記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【0036】
例えば、上記実施の形態では1行印字処理(S5,S19)を行った後に出力不良の検出を行っているが、1〜数ドット分印字して出力不良の検出を行ってもよい。この場合も、処理時間を短縮することができるが、反射光検出機構7の分解能を向上させる必要がある。なお、反射光検出機構7の分解能を1mm2 程度とすることは、ガラス,プラスチックなどの素材によってレンズ17bを構成することにより実現可能で、コスト的に有利である。
【0037】
更に、上記実施の形態では、記録ヘッド1と反射光検出機構7とを一体に移動させているが、別体に移動させてもよく、反射光検出機構7を固定にしてもよい。例えば、インクジェットプリンタのページ印刷位置が固定の場合、そのページ印刷位置で出力不良を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたインクジェットプリンタの要部を表す概略構成図である。
【図2】 そのインクジェットプリンタの反射光検出機構の構造を表す説明図である。
【図3】 そのインクジェットプリンタの制御系の構成を表すブロック図である。
【図4】 その制御系における出力不良検出処理を表すフローチャートである。
【図5】 そのインクジェットプリンタの印字パターンの一例を表す説明図である。
【符号の説明】
1…記録ヘッド 5…キャリッジモータ 7…反射光検出機構
11…用紙 13…搬送モータ 15…スポンジ 17…光源
17a…発光ダイオード 19…フォトダイオード 21…電子制御回路
Claims (7)
- 複数のノズルを有し、そのノズルからインクを噴射して被記録媒体に画像を形成する記録ヘッドと、
キャリッジモータを備え、上記記録ヘッドを走査方向に移動させるヘッド移動手段と、
搬送モータを備え、上記被記録媒体を副走査方向に搬送する搬送手段と、
受信した印字データに基づいて画像を形成すると共に、該印字データに基づいた画像の形成中に出力不良検出処理を実行する制御手段と、
を備えたインクジェットプリンタであって、
画像形成後の上記被記録媒体からの反射光または透過光の光量を検出する光量検出手段を備え、
上記制御手段は、
上記出力不良検出処理の実行時に、上記複数のノズルの内、特定のノズルにのみインクの噴射を許可する噴射制限手段と、
上記インクの噴射が許可された特定のノズルのみによって上記印字データに基づいた画像の形成ができるように、上記記録ヘッド、上記キャリッジモータ、および上記搬送モータの駆動方法を変更する変更手段と、
該変更手段により上記駆動方法が変更されたときに、上記光量検出手段にて検出された上記光量に基づき上記記録ヘッドの出力の良否を上記特定のノズル毎に判断する判断手段と、
上記噴射制限手段によりインクの噴射が許可される上記特定のノズルを順次切り換える切り換え手段と、
を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 上記光量検出手段が、上記記録ヘッドの主走査方向の隣接位置に設けられ、上記記録ヘッドと一体に移動可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
- 上記切り換え手段は、1行分の印字処理の度に上記特定のノズルを切り換えることを特徴とする請求項2記載のインクジェットプリンタ。
- 上記制御手段は、通常の印字中の所定タイミングで上記出力不良検出処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
- 上記制御手段が、印字パターンのデータを記憶する印字データ記憶手段と、
該印字データ記憶手段に記憶された印字パターンのデータに基づき、上記記録ヘッドを駆動する記録ヘッド駆動手段とを備え、
上記判断手段が、上記光量と上記印字パターンのデータとを対照して上記記録ヘッドの出力の良否を判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。 - 上記判断手段が上記記録ヘッドの出力の不良を判断したとき、上記記録ヘッドの清掃を行う記録ヘッド清掃手段と、
上記判断手段の判断結果が、上記記録ヘッド清掃手段にて清掃を行っても好転しなかった場合、インクの不足を告知するインク不足告知手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。 - 上記光量検出手段が、
上記被記録媒体に光を照射する光源と、
該光源から照射され上記被記録媒体で反射された光量を検出する検出部と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
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