JP3646390B2 - プログラミング支援装置および方法 - Google Patents

プログラミング支援装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、アイコン等のグラフィカル・シンボルを用いて機能をグラフィカルに表示し、アイコン等を操作してプログラミングを行ったり、情報の処理を行うプログラミング支援装置および方法に関し、とくに機能の実行やデータに対する操作を対話的に実行できる操作環境を利用してプログラミングを簡易に行えるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
現在の計算機システムにおいては、操作環境と呼ばれ、ユーザに対して個々の機能やデータを直接操作する環境が提供され、機能やデータに対し対話的な処理を行うことが可能となっている。操作環境としては、たとえばWindows3.1(米国マイクロソフト社の商標)のファイルマネージャが挙げられる。このような環境では、対話的な処理(たとえば、マウス装置のボタンを2重押しする、ダブル・クリック処理)により機能を指定して直接実行させることができ、またデータを指定して直接に表示させることができる。
【0003】
しかしながら、操作環境においては、操作対象は個々の機能、個々のデータにすぎず、1つのデータに複数の機能を順次に実行していく場合には、その都度、機能を操作しなければならず、煩雑である。必要な機能をまとめて連続的に実行できるようにすれば大変便利である。すなわち、操作環境を利用して日常的に実行している機能を分析し、そのうち連続して実行できる部分をひとまとめにし、自動的に実行を行えるようにすれば、日常的に実行している機能を、より簡単に実行できるようになる。
【0004】
以上のようにすれば、プログラムを必要とするユーザ自身がプログラムを直接に開発できるようになり、この結果、その必要性または意図に合致したプログラムを開発することができ、またその開発も速やかに行われる。
【0005】
なお、この発明と関連する技術としては▲1▼特開平7−56725号公報、▲2▼特開平7−191840号公報、▲3▼特開平6−12250号公報がある。▲1▼は機能を視覚化した情報処理部品を矢印で結線し、入出力関係を規定するプログラム作成支援方法を開示している。▲2▼は機能を視覚化したプログラムモジュールのグラフィカルシンボルをデータフローを示す線で結線するプログラム自動生成装置を開示している。また▲3▼は機能を視覚化したオブジェクト部品のアイコンを、メッセージ通信を表示する結合線で接続する視覚的プログラミング方法を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、操作環境において複数の機能をひとまとめにして連続して実行できるようにし、もって、操作環境上の個々の機能を有効に利用してプログラミングを行えるようにするプログラミング支援装置および方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、以上の目的を達成するために、プログラミング支援装置に、機能およびデータを表示画面領域上に表示オブジェクトとして表示する表示手段と、上記表示画面上で上記表示オブジェクトに対して行われる第1の操作に基づいて、対応する機能の実行および対応するデータの表示を行う手段と、複数の機能に対応する複数の表示オブジェクトに対して上記表示画面上で第2の操作を実行して、上記複数の機能の実行順番を指定する手段と、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第3の操作に基づいて、上記複数の機能の実行対象のデータを指定する手段と、指定された上記データに対して上記複数の機能を上記実行順番に従って実行する実行手段とを設けるようにしている。
【0008】
この構成によれば、表示画面領域上の操作により個々の機能を実行する環境において、個々の機能を組み合わせて連続的に実行させることができ、日常的な作業を簡易に実行することができる。
【0009】
また、この発明によれば、以上の目的を達成するために、プログラミング支援装置に、機能およびデータを表示画面領域上に表示オブジェクトとして表示する表示手段と、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第1の操作に基づいて、対応する機能の実行および対応するデータの表示を行う手段と、複数の機能に対応する複数の表示オブジェクトに対して上記表示画面領域上で第2の操作を実行して、上記複数の機能の実行順番を指定する手段と、上記複数の機能に対応する複数の表示オブジェクトの任意の1つを実行の起点として指定する手段と、上記起点として指定された表示オブジェクトに対応する機能と、上記実行順番上で下流の機能とを、上記実行順番に従って実行する実行手段とを設けるようにしている。
【0010】
この構成においては、一連の機能を1つの実行単位とする場合でも、一部のみを実行させるようにできる。
【0011】
以上の構成において、上記実行手段は、1の機能を実行するときまたはそれ以降に、つぎに実行すべき機能を決定するようにできる。
【0012】
このようにすれば、未実行の機能の範囲で、実行を取りやめたり、全体の処理を変更したりできる。
【0013】
また、以上の構成において、上記実行手段は、エラーが生じた機能に対応する表示オブジェクトに関連して上記表示画面領域上でエラー表示を行うようにできる。
【0014】
また、上記表示画面領域上で上記表示エラー表示に対して行われる第4の操作に基づいて、上記エラーが生じた機能が処理するデータを表示するようにできる。この第4の操作の内容は上記第1の操作と同一にできる。
【0015】
また、上記第4の操作に基づいて表示されるデータを編集するようにできる。
【0016】
また、この発明によれば、以上の目的を達成するために、プログラミング支援方法において、機能およびデータを表示画面領域上に表示オブジェクトとして表示するステップと、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第1の操作に基づいて、対応する機能の実行および対応するデータの表示を行うステップと、複数の機能に対応する複数の表示オブジェクトに対して上記表示画面領域上で第2の操作を実行して、上記複数の機能の実行順番を指定するステップと、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第3の操作に基づいて、上記複数の機能の実行対象のデータを指定するステップと、指定された上記データに対して上記複数の機能を上記実行順番に従って実行するステップとを実行するようにしている。
【0017】
また、この発明によれば、以上の目的を達成するために、プログラミング支援用プログラム製品を、機能およびデータを表示画面領域上に表示オブジェクトとして表示するステップと、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第1の操作に基づいて、対応する機能の実行および対応するデータの表示を行うステップと、複数の機能に対応する複数の表示オブジェクトに対して上記表示画面領域上で第2の操作を実行して、上記複数の機能の実行順番を指定するステップと、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第3の操作に基づいて、上記複数の機能の実行対象のデータを指定するステップと、指定された上記データに対して上記複数の機能を上記実行順番に従って実行するステップとをコンピュータに実行させるのに用いるようにしてる。
【0018】
また、この発明によれば、上述目的を達成するために、情報処理装置に、機能およびデータを表示画面領域上に表示オブジェクトとして表示する表示手段と、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第1の操作に基づいて、対応する機能の実行および対応するデータの表示を行う手段と、複数の機能に対応する複数の表示オブジェクトに対して上記表示画面領域上で第2の操作を実行して、上記複数の機能の実行順番を指定する手段と、上記表示画面領域上で上記表示オブジェクトに対して行われる第3の操作に基づいて、上記複数の機能の実行対象のデータを指定する手段と、指定された上記データに対して上記複数の機能を上記実行順番に従って実行する実行手段とを設けるようにしている。
【0019】
【発明の実施の態様】
以下、この発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、この発明のプログラミング支援装置が実装される環境を示す図であり、この図において、プログラミング支援装置100はコンピュータ101上で実行されるプログラミング支援システム102のプログラムとして実現されている。コンピュータ101は外部記憶装置103、ディスプレイ104、その他のハードウェア105等を具備している。またコンピュータ101には入出力制御システム106、オペレーティング・システム107およびウインドウ管理システム108がインストールされている。
【0021】
プログラミング支援装置100においては、機能(プログラムまたはその構成要素)、データおよびデータ・機能の複合物(たとえばディレクトリ)をオブジェクトとして扱う。オブジェクトは対応する矩形のアイコン(絵文字)によりディスプレイ・ウインドウ上に表示される。オブジェクトのアイコンをダブル・クリックすると、オブジェクトが持つ内容を可視化することができる。例えば、オブジェクトがドキュメントであればその内容が表示され、オブジェクトがディレクトリであれば、そのオブジェクトの直下の要素である他のオブジェクトのアイコンの一覧が表示される。もちろんアイコンを操作して(ドラッグ処理)アイコンを表示画面上で移動させることができ、またアイコン(オブジェクト)のコピー、削除等を表示画面上の操作で行うことができる。
【0022】
所定の機能を実行するには、当該機能のアイコンをダブル・クリックする。機能に予めデータがされていれば、そのデータについて機能が実行される。機能にデータが付与されていない場合には、事後的にその機能の実行中にデータを指定して入力できる場合もある。
【0023】
また所定のデータのオブジェクトに対し所定の機能を実行させるには、データのオブジェクトのアイコンを、当該機能のアイコンまで移動させオーバーラップさせる。すなわち、マウス装置のカーソルをデータのオブジェクトのアイコン内部に移動させ、そののちマウス装置のボタンを押圧操作したままマウス装置を移動駆動し(ドラッグ)、カーソルを機能のアイコンの内部まで移動させ、ボタンの押圧操作を解除する(ドロップ)。このようにすると図2に示すように、そのデータに対して当該機能が実行される。機能の実行が終了すると、結果ボックスが現れて、これをクリックすることにより処理の結果が表示される。
【0024】
図3は図1のプログラミング支援装置100の機能的のブロックを示すものであり、プログラミング支援装置100は対話管理部121、プログラム記憶部(アイコン配置情報記憶部)122、実行制御部123およびオブジェクト群記憶部124からなっている。
【0025】
対話管理部121はユーザのマウス装置およびキーボードの操作を認識し、アイコンの位置の変更、アイコンの追加等を行う。また、マウス装置やキーボードの操作を認識してオブジェクト(オブジェクト群記憶部124に記憶されている)の実行や表示を行う。プログラム記憶部122はその時々のアイコンの配置を記憶しており、かつ各アイコンに対応するオブジェクトを特定する情報も記憶している。対話管理部121がアイコンの位置の変更を認識した場合には、それに応じてプログラム記憶部122中の対応する記憶内容が更新される。ここでいうプログラムとは複数の機能を組み合わせて合成された機能を指す。実行制御部123はプログラム記憶部122のアイコンの配置情報に基づいてアイコンに対応する機能の実行順序を決定し、それとともにアイコンに対応する機能のオブジェクトをオブジェクト群記憶部124から取り出し、そのオブジェクトを実行する。
【0026】
実行制御部123はつぎの規則に従ってアイコンに対応する機能を実行する。▲1▼1のアイコンの右辺に他のアイコンの左辺が接触するときには、当該1のアイコンの機能の実行に続けて当該他のアイコンの機能が実行される。
▲2▼1のアイコンの下辺に他のアイコンの上辺が接触するときには、当該1のアイコンに続けて当該他のアイコンの機能が実行される。
【0027】
図4は、対話管理部121の詳細を説明する図である、この図において、対話管理部121は操作環境制御部131およびウィンドウ管理部108を有している。インタプリタ132およびプロセス管理部(OS)は実行制御部123(図3)の一部をなす。ファイルシステム(OS)134はオブジェクト群記憶部124およびプログラム記憶部122の一部をなす。ウインドウにおけるユーザの操作はウインドウ管理部108によりイベントとして検出され、操作環境制御部131に供給される。操作環境制御部131はイベントに応じた実行指示をプロセス管理部133およびインタプリタ132に送出する。プロセス管理部133は、通常の単独の機能の実行やデータの表示の要求に対応するイベントが送出された来たときには、それに応じてファイルシステム134をプロセスを生成して機能の実行を行う。この実行に際し、プロセス管理部133はファイルシステム134をアクセスする。他方、インタプリタ133は実行指示がプログラム(一連の機能)に関するものであるときに、プログラムの情報を取得して個々の機能の実行を指示する。この実行指示はプロセス管理部133で実行される。
【0028】
図5はウインドウ(画面表示領域)に5つのアイコンが表示されている状態を示す。アイコンはそれぞれ「機能1」、「機能およびデータ」、「機能3」、「機能4」および「データ」を表示するものである。アイコンはマウス装置の操作により任意の位置に移動させることができ、またアイコン(オブジェクト)のコピー、削除等を行うことができる。また「機能1」、「機能およびデータ」、「機能3」および「機能4」のアイコンをダブル・クリック処理すると対応する機能を実行開始でき、「データ」のアイコンをダブル・クリック処理すると対応するデータを表示・編集することができる。
【0029】
図5においては、機能のオブジェクトのうち「機能1」、「機能およびデータ」、「機能3」を隣接して配置している。このような場合に、たとえば「データ」のアイコンを「機能1」のアイコンにドラッグ処理し、ドロップ処理すれば「データ」に対して「機能1」、「機能およびデータ」、「機能3」が連続実行される。この場合「機能およびデータ」に付与されているデータは無視するようにしてもよい。
【0030】
図6はこの実施例の動作を説明するものであり、この図において、まず初めに処理対象となるアイコンおよびプログラムが指定される(S100)。具体的には、処理対象のアイコンのドラッグしてプログラムのアイコン(アイコン列)にドロップする。つぎにプログラムの先頭のアイコンに応じてプログラムを得る(S101)。たとえば、図5の「機能3」に対して処理対象がドロップされた場合には、アイコンの配置情報から、一連のアイコン列の先頭の「機能1」を特定し、ここから始まるものをプログラムと認識する。つぎにプログラムより先頭のオブジェクトを得て、つぎに実行すべき機能とする(S102)。つぎに、処理対象のアイコンに基づいて、対応するデータ・オブジェクトを得手入力オブジェクトとする(S103)。つぎに、実行すべき機能を実行し、さらに、そのつぎに実行すべき機能を探索する(S104、S105)。つぎに実行すべき機能があるときには、ステップS104に戻り動作を繰り返す(S106)。また実行すべき機能がない場合には動作を終了する。
【0031】
図7は、プログラムの途中からの実行を指定する場合の動作を示す。この図においては、まず処理対象となるアイコンおよび起点となる機能の指定を行う(S110)。例えば、処理対象のアイコンをプログラムの機能列のうち起点となるものに対応するアイコンに対しドロップ処理する。つぎに、処理対象アイコンに基づいて、対応するオブジェクトを得て入力オブジェクトとする(S111)。起点がプログラムの先頭であるときにはステップS114に進み、プログラムの先頭の機能を実行すべき機能として、これを実行する(S114、S115)。起点がプログラムの先頭でないときには、起点の機能を含むプログラムから、起点以降の機能を取り出し、一時的にプログラムとし、ステップS114に進む。機能の実行が終了すると、実行中のプログラムの中からのつぎの機能を得る(S116)。つぎの機能がある場合にはステップS115に戻り、動作を繰り返す。機能がない場合には動作を終了する(S117)。
【0032】
図8は図6のステップ105の動作を詳細に示すもので(図7のステップS116も同様)、この図において、すべてのアイコンについて、当該アイコンの左辺または上辺に、現在実行中の(あるいは実行が終了したばかりの)機能のアイコンが接しているかどうかをチェックする(S120、S121、S122)。接しているアイコンがあるときにはそのアイコンに対応する機能を返す(S123)。そして図6のステップS104においてその機能が実行される。他方、接しているアイコンがないときには動作を終了する(S124)。
【0033】
つぎに上述実施例によるプログラムの実行態様について説明する。
【0034】
図9は基本的なプログラムの実行態様を示すもので、この図では、複数のたとえば3つの機能アイコンを接触状態で横に並べ、当該複数の機能を組み合わせ、プログラミングを行っている。この場合に、一番左の機能アイコンにデータファイルのアイコンをドラッグ・アンド・ドロップ処理すると(A)、まず一番左の機能アイコンの機能がデータファイルに対して実行され、その出力を2番目の機能アイコンの機能に渡し(B〜C)、当該2番目の機能アイコンの機能がその出力に対して実行され、その出力が最後の機能アイコンの機能に渡される(C〜D)。この最後の機能アイコンの機能が当該出力に対して実行されると最終的なデータが得られる(D)。最終的なデータが得られたときには結果を代表するボックスが表示され(E)、このボックスをクリック処理することにより、最終的なデータが表示される。
【0035】
図9の例では、アイコンの並びを右から左としたが、上から下としても同様に処理の流れを制御できる。また右から左の並びと上から下への並びとを併せて用いてもよい。
【0036】
図10は、処理の途中でエラーが発生して処理が中断された場合を示す。この例では、1番目、2番目の機能オブジェクトの実行が成功していき(A、B、C)、その後、3番目の機能オブジェクトでエラーが発生し、対応する機能アイコンにエラーボックスが表示されている(D)。エラーボックスを開くとエラーの内容が表示されるようになっている。
【0037】
機能オブジェクトがデータオブジェクトのデータフォーマットを解析できない場合や、データオブジェクトの内容が機能オブジェクトにとって不備である場合や、データオブジェクトのデータ内容が破壊されている場合や、データオブジェクトに対するアクセス権が機能オブジェクトに与えられていない場合等、機能オブジェクトがデータオブジェクトを実行できないときに、機能オブジェクトの実行がエラーで終了する。
【0038】
エラーボックスの中には、データオブジェクトの内容が入れられており、ユーザがエラーボックスに対しダブル・クリック処理すると、対応するウインドウが開き、内容を確認できるようになる。またエラーに至った理由などを示すメッセージも当該ウインドウ中に表示される。
【0039】
図11はエラーに対する処理を示している。エラーに対しては、対象の変更、置換、および実行の継続が行われる。図11において、図6と対応する箇所には対応する符合を付して詳細な説明を省略する。
【0040】
図11においては、各機能オブジェクトの実行について実行が正常に終了したかどうかはチェックされ(S130)、正常に終了したときには、つぎの機能オブジェクトを、実行すべき機能オブジェクトとし、結果のデータ・オブジェクトをつぎの機能オブジェクトの入力オブジェクトとする(S1321、S132)。そしてステップS104で当該機能オブジェクトが実行される。
【0041】
他方、実行が正常に終了しなかった場合には、エラーボックスが生成され、入力オブジェクトをエラーボックスに入れ、エラーボックスを表示する(S133、S134、S135)。ユーザはエラーボックスを用いてエラーボックス中のオブジェクトの変更・削除・追加等を行い、その後実行の継続を指示する(S136、S137)。この指示に応じて、エラーボックス中のオブジェクトが入力オブジェクトとされて当該機能の実行が継続される(S138)。
【0042】
以上説明したように、この実施例によれば、操作環境で利用する機能オブジェクトをそのまま用いてプログラムを合成できるので、操作環境で連続的に実行する処理をまとめてバッチ的に処理を行うことが可能となる。プログラムは、その策定と、実際のプログラミングとにより作られ、プログラムの策定には、▲1▼連続した活動の切りだし、▲2▼切り出した活動において起こり得るすべての事象の把握と、その対応を決定すること、▲3▼その事象および対応をプログラミングに置き換えることが必要になる。上述の操作環境でのプログラム作成は、▲1▼および▲2▼を極めて簡易に行うことを可能としている。
【0043】
また、エラー時にエラーボックスを表示し、入力データの修正等を行えるようにしているので、▲2▼の作業が不十分な場合でも容易に対処することが可能となる。とくに、一度しか行わない処理、曖昧な処理、全体が把握できない処理を行うときには、取りあえずプログラムを作成し、エラーがあったときにはエラーボックスを用いて対処するだけです済み、便利である。
【0044】
また、プログラムの途中からの起動できるようにしているので、プログラムの一部を利用したい場合に簡易に処理できる。さらにエラーが生じた場合に、所定の処理を行い、途中からプログラムを再開させることもできる。
【0045】
また、プログラムの流れ、すなわちどの処理をつぎに実行するかを機能オブジェクトの実行時に変更できるので、処理の途中経過や、状況の変化に対処するのが容易になる。
【0046】
なお、この発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば、アイコンの配置情報に基づいて機能オブジェクトの実行順序を決定する場合でも、図12に示すように、正方形のアイコンを右から左に隣接する場合(A)に限らず、オブジェクトの形状を直方体にしたり(B)、種々の形状またはその組み合わせにしたり(C)、1つのフローを左から右の方向と上から下への方向から構成したり(D)、また完全にアイコンの間を接触させなくても、所定の距離いないに近づいていれば連続実行されるようにしてもよい(E)。なお図12において矢印は実行順序を示すもので、実際には表示されない。
【0047】
また、図13に示すように、アイコン間の結線のよって実行順序を設定するようにもできる。
【0048】
また図14に示すように、実行順序を設定するモードを設け、そのモードにおいて順にクリック処理を行い、実行順序を設定するようにしてもよい。実行順序を設定したのち通常の動作モードに移行して実行を行う。
【0049】
また図15に示すように、プログラム単位の指定でなく、機能オブジェクト単位の指定を行い、図6および図7の動作を1つの動作で簡易に行うこともできる。図15の動作は以下のとおりである。
ステップS140:処理対象を指定する。たとえばデータファイル等のアイコンをドラッグ開始する。
ステップS141:起点となる機能を指定する。たとえばデータファイル等のアイコンを起点となる機能のアイコンにドロップする。
ステップS142:起点の機能をつぎに実行すべき機能として登録する。
ステップS143:つぎに実行する機能を見つけ登録する。
ステップS144:つぎに実行すべき機能があるかどうかをチェックする。
ステップS145:すべての実行対象の機能を登録後、登録した機能を順次実行する。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、操作環境において複数の機能をひとまとめにして連続して実行でき、操作環境上の個々の機能を有効に利用してプログラミングを行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例が実現される環境を示すブロック図である。
【図2】上述実施例で用いられるアイコンを説明する図である。
【図3】上述実施例の構成を全体として示すブロック図である。
【図4】上述実施例の対話管理部121の構成を中心に示すブロック図である。
【図5】上述実施例で生成されたプログラムの例を示す図である。
【図6】上述実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図7】上述実施例の他の動作を説明するフローチャートである。
【図8】図6の要部を詳細に説明するフローチャートである。
【図9】上述実施例で生成されたプログラムの実行態様を示す図である。
【図10】図9のプログラムの実行においてエラーが生じたときの実行態様を示す図である。
【図11】図10の動作を説明するフローチャートである。
【図12】上述実施例の変形例を説明する図である。
【図13】上述実施例の変形例を説明する図である。
【図14】上述実施例の変形例を説明する図である。
【図15】上述実施例の変形例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
100 プログラミング支援装置
104 ディスプレイ
108 ウインドウ管理部
121 対話管理部
122 プログラム記憶部
123 実行制御部
124 オブジェクト群記憶部
131 操作環境制御部
132 インタプリタ
133 プロセス管理部
134 ファイルシステム

Claims (9)

  1. プログラムを表すプログラム用アイコンおよびデータを表すデータ用アイコンを表示しポインティング装置による上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対する操作入力を受け取り、上記操作入力が上記プログラム用アイコンまたは上記データ用アイコンを任意の位置に移動させる操作入力の場合に上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンの表示位置を修正する対話管理部と、
    上記対話管理部により受け取った上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対するクリック操作入力に基づいて、対応するプログラムを実行し、また対応するデータを表示する実行制御部と、
    上記プログラム用アイコンの配置情報を管理するアイコン配置情報記憶部とを有し、
    上記実行制御部は、1または複数の方向に沿って直接にまたは所定の距離以下のスペースを介して隣接する1グループのプログラム用アイコンと、上記プログラム用アイコンの上記1または複数の方向に沿って並ぶ並び順番とを、上記アイコン配置情報記憶部を参照して判別し、上記1グループのプログラム用アイコンに対して処理対象となる上記データ用アイコンを指定する操作入力があったときに上記指定された上記データ用アイコンに対応するデータに対して上記並び順番に基づいて上記1グループのプログラムを実行し、
    さらに、上記実行手段は、エラーが生じた機能に対応する表示オブジェクトに関連して上記表示画面領域上でエラー表示を行い、上記表示画面領域上で上記表示エラー表示に対して行われる操作に基づいて、上記エラーが生じた機能が処理するデータを表示することを特徴とするプログラミング支援装置。
  2. プログラムを表すプログラム用アイコンおよびデータを表すデータ用アイコンを表示しポインティング装置による上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対する操作入力を受け取り、上記操作入力が上記プログラム用アイコンまたは上記データ用アイコンを任意の位置に移動させる操作入力の場合に上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンの表示位置を修正する対話管理部と、
    上記対話管理部により受け取った上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対するクリック操作入力に基づいて、対応するプログラムを実行し、また対応するデータを表示する実行制御部と、
    上記プログラム用アイコンの配置情報を管理するアイコン配置情報記憶部とを有し、
    上記実行制御部は、1または複数の方向に沿って直接にまたは所定の距離以下のスペースを介して隣接する1グループのプログラム用アイコンと、上記プログラム用アイコンの上記1または複数の方向に沿って並ぶ並び順番とを、上記アイコン配置情報記憶部を参照して判別し、上記1グループのプログラム用アイコン中の上記並び順番の先頭以外の1のプログラム用アイコンに対して処理対象となる上記データ用アイコンを指定する操作入力があったときに上記指定された上記データ用アイコンに対応するデータに対して上記並び順番に基づいて、上記1グループのプログラムのうち、上記操作入力があった上記先頭以外の1のプログラム用アイコンおよび当該1のプログラム用アイコンから上記並び順番に従って並ぶプログラム用アイコンにそれぞれ対応するプログラムを順次に実行することを特徴とするプログラミング支援装置。
  3. 上記実行手段は、上記プログラムの実行直後に、当該プログラムに対応するアイコンと並び方向後方に直接にまたは所定の距離以下のスペースを介して隣接するアイコンを判別して、つぎに実行すべきプログラムを決定する請求項記載のプログラミング支援装置。
  4. 上記実行手段は、エラーが生じた機能に対応する表示オブジェクトに関連して上記表示画面領域上でエラー表示を行う請求項2または3記載のプログラミング支援装置。
  5. 上記表示画面領域上で上記表示エラー表示に対して行われる操作に基づいて、上記エラーが生じた機能が処理するデータを表示する請求項記載のプログラミング支援装置。
  6. 上記エラー表示に対して行なわれる操作に基づいて表示されるデータを編集する請求項1または5記載のプログラミング支援装置。
  7. プログラムを表すプログラム用アイコンおよびデータを表すデータ用アイコンを表示しポインティング装置による上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対する操作入力を受け取り、上記操作入力が上記プログラム用アイコンまたは上記データ用アイコンを任意の位置に移動させる操作入力の場合に上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンの表示位置を修正する対話管理部と、上記対話管理部により受け取った上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対するクリック操作入力に基づいて、対応するプログラムを実行し、また対応するデータを表示する実行制御部と、上記プログラム用アイコンの配置情報を管理するアイコン配置情報記憶部とを用い、
    上記実行制御部により、
    1または複数の方向に沿って直接にまたは所定の距離以下のスペースを介して隣接する1グループのプログラム用アイコンと、上記プログラム用アイコンの上記1または複数の方向に沿って並ぶ並び順番とを、上記アイコン配置情報記憶部を参照して判別し、
    上記1グループのプログラム用アイコンに対して処理対象となる上記データ用アイコンを指定する操作する操作入力があったときに上記指定された上記データ用アイコンに対応するデータに対して上記並び順番に基づいて上記1グループのプログラムを実行し、
    さらに、エラーが生じた機能に対応する表示オブジェクトに関連して上記表示画面領域上でエラー表示を行い、 上記表示画面領域上で上記表示エラー表示に対して行われる操作に基づいて、上記エラーが生じた機能が処理するデータを表示することを特徴とするプログラミング支援方法。
  8. プログラムを表すプログラム用アイコンおよびデータを表すデータ用アイコンを表示しポインティング装置による上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対する操作入力を受け取り、上記操作入力が上記プログラム用アイコンまたは上記データ用アイコンを任意の位置に移動させる操作入力の場合に上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンの表示位置を修正する対話管理部と、上記対話管理部により受け取った上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対するクリック操作入力に基づいて、対応するプログラムを実行し、また対応するデータを表示する実行制御部と、上記プログラム用アイコンの配置情報を管理するアイコン配置情報記憶部とを用い、
    上記実行制御部により、
    1または複数の方向に沿って直接にまたは所定の距離以下のスペースを介して隣接する1グループのプログラム用アイコンと、上記プロラム用アイコンの上記1または複数の方向に沿って並ぶ並び順番とを、上記アイコン配置情報記憶部を参照して判別し、
    上記1グループのプログラム用アイコン中の上記並び順番の先頭以外の1のプログラム用アイコンに対して処理対象となる上記データ用アイコンを指定する操作入力があったときに上記指定された上記データ用アイコンに対応するデータに対して上記並び順番に基づいて、上記1グループのプログラムのうち、上記操作入力があった上記先頭以外の1のプログラム用アイコンおよび当該1のプログラム用アイコンから上記並び順番に従って並ぶプログラム用アイコンにそれぞれ対応するプログラムを順次に実行することを特徴とするプログラミング支援方法。
  9. プログラムを表すプログラム用アイコンおよびデータを表すデータ用アイコンを表示しポインティング装置による上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対する操作入力を受け取り、上記操作入力が上記プログラム用アイコンまたは上記データ用アイコンを任意の位置に移動させる操作入力の場合に上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンの表示位置を修正する対話管理部と、
    上記対話管理部により受け取った上記プログラム用アイコンまたはデータ用アイコンに対するクリック操作入力に基づいて、対応するプログラムを実行し、また対応するデータを表示する実行制御部と、
    上記プログラム用アイコンの配置情報を管理するアイコン配置情報記憶部とを有し、
    上記実行制御部は、1または複数の方向に沿って直接にまたは所定の距離以下のスペースを介して隣接する1グループのプログラム用アイコンと、上記プログラム用アイコンの上記1または複数の方向に沿って並ぶ並び順番とを、上記アイコン配置情報記憶部を参照して判別し、上記1グループのプログラム用アイコンに対して処理対象となる上記データ用アイコンを指定する操作入力があったときに上記指定された上記データ用アイコンに対応するデータに対して上記並び順番に基づいて上記1グループのプログラムを実行し、
    さらに、上記実行手段は、エラーが生じた機能に対応する表示オブジェクトに関連して上記表示画面領域上でエラー表示を行い、上記表示画面領域上で上記表示エラー表示に対して行われる操作に基づいて、上記エラーが生じた機能が処理するデータを表示することを特徴とする情報処理装置。
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