JP3645622B2 - セラミックス内張り材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、炉壁、バーナー等の高温雰囲気で使用される構造物の耐火材として使用される、あるいはブロアー、ポンプ等の回転機器の耐摩耗内張り材として使用可能なセラミックス内張り材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のセラミックス内張り材としては、例えば、特開平6−91376号公報記載の溶接用セラミックスピースが提案されている。この公報記載の溶接用セラミックスピース50は、図4に示すように中央に形成された貫通孔51の上下に拡径穴52、53を有するセラミックスピース54と、下部の拡径穴53に嵌入する下部フランジ部55を有しその底端には突起56が設けられたピン57と、ピン57に装着され、上部の拡径穴52に嵌入する固定部材58とのロウ付けによって接合したものであった。
そして、ピン57の突起56を炉壁59に押し当てた状態で通電してスタッド溶接を行い、炉壁等に取付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報記載のセラミックス内張り材には以下のような問題があった。
▲1▼ピン57とセラミックスピース54が一体的に接合されているので、曲率半径の小さいパイプ等の内面の施工では、先端の突起56がパイプ等の内面に接触できず、施工制限がある。
▲2▼ロウ付けを行う場合に、全体の加熱及び冷却を行うことが必要であり、これによってセラミックスピースが変形する場合があるので、施工効率を向上させる大型のセラミックスピースの採用には制限がある。
▲3▼また、スタッド溶接を行う必要上、突起56を下方に突出させておく必要があるが、このため施工にあってはセラミックスピースを取付け面に対して水平に保つ必要があり、熟練を要する。
▲4▼スタッド溶接によって取付けるので、溶接完了時にピン57が下方に引っ張られてセラミックスピースに無理な力が掛かり、部分的に応力集中が発生して破損する恐れがある。
▲5▼セラミックス内張り材の上面にピン57が突出しているので、工事完了後除去する必要があり、更にこの部分の摩耗が局部的に進行してセラミックス内張り材全体の寿命が低下する。
▲6▼施工能率の低下、セラミックス内張り材製造時の不良品の発生等から施工コストが高い。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、施工が簡単で施工効率もよく、場合によっては曲率半径の小さいパイプ等も施工が可能なセラミックス内張り材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う請求項1記載のセラミックス内張り材は、取付け側に縮径した断面円形の取付け孔を有するセラミックスピースと、前記取付け孔に途中まで嵌入し、中央には雌ねじが形成された取付け部材と、前記雌ねじに螺合するスタッドボルトとを有している。
請求項2記載のセラミックス内張り材は、請求項1記載のセラミックス内張り材において、前記取付け部材は、中央に前記雌ねじが形成されたナットと、該ナットに表面側が固着された耐摩耗性及び/又は耐熱性の材料からなるキャップとからなり、しかも前記取付け部材を装着した場合、前記キャップの表面高さが、前記セラミックスピースの表面高さと略同一となっている。
請求項3記載のセラミックス内張り材は、請求項1又は2記載のセラミックス内張り材において、前記取付け部材の表面には、該取付け部材を回す工具が嵌入する工具穴が設けられている。
また、請求項4記載のセラミックス内張り材は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミックス内張り材において、前記取付け孔は、取付け側の一部がテーパー孔となっている。
【0005】
【作用】
請求項1〜4記載のセラミックス内張り材においては、ライニングしようとする炉壁等の対象物に予めスタッドボルトを溶接した後、セラミックスピースを被せ、次にセラミックス内張り材の取付け側が縮径した取付け孔に、取付け部材を嵌入させて前記スタッドボルトに螺合させて取付ける。そして、スタッドボルトを通常の治具(例えば、脚付きスタッドガン)を用いて取付け面に対して垂直に取付けるのは熟練を要することなくできるので、該セラミックス内張り材を正確に取付けることができる。
この場合、セラミックスピースとスタッドボルトとは別体であるので、曲率半径の小さい面にこのセラミックス内張り材を取付ける場合には、スタッドボルトは長いものを使用できる。また、セラミックスピース自体には加熱、冷却を伴うロウ付け等は行わないので、自由にそのサイズを選定できる。そして、装着にあっては、スタッドボルトを予め取付けてからセラミックスピースを装着するので、溶接時に発生する応力をセラミックスピースが受けることがない。
特に、請求項2記載のセラミックス内張り材においては、取付け部材の表面側は、耐摩耗性及び/又は耐熱性の材料からなるキャップからなって、しかも取付け時には該キャップの表面高さが、セラミックスピースの表面高さと略同一となっているので、内張り面が滑らかになり、周囲のセラミックスピースと同様、耐摩耗性及び/又は耐熱性を持たせることができる。
そして、ナットに切削性のよい材料(例えば、鉄、ステンレス)を使用することができ、製作が容易となる。
請求項3記載のセラミックス内張り材においては、取付け部材の表面には、これを回す工具が嵌入する工具穴が設けられているので、ナットを締め付ける作業が容易となる。
請求項4記載のセラミックス内張り材においては、セラミックスピースの取付け孔は取付け側の一部がテーパー孔となっているので、セラミックスピースに極端な断面変化を生じることがないので、製造時に割れたりすることが少なく、更にはこの部分を利用して、取付け部材を掛合させることができる。
【0006】
【発明の効果】
請求項1〜4記載のセラミックス内張り材は、以上の説明からも明らかなように、曲率半径の小さいパイプ等であっても、該セラミックス内張り材を取付けることができ、しかもセラミックスピースの大型化が容易であるので、施工効率を向上することができる。
そして、製造及び施工にあっても無理な荷重、応力集中等が生じ難いので長期の寿命が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係るセラミックス内張り材の一部切欠き正面図、図2は取付け部材の断面図、図3は取付け部材の平面図である。
【0008】
図1〜図3に示すように、本発明の一実施の形態に係るセラミックス内張り材10は、所定広さのセラミックスピース11と、セラミックスピース11の取付け孔12に嵌入する取付け部材13と、炉壁等の取付け対象物に溶接するスタッドボルト14とを有している。以下、これらについて詳しく説明する。
【0009】
前記セラミックスピース11は、例えば、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等の耐熱性、耐摩耗性に優れたものが用いられ、平面的に見て正方形(正六角形、三角形であってもよい)となって、中央には平断面円形の取付け孔12が形成されている。この取付け孔12は、図1に示すように、上半分がストレートの円柱孔15となって、下半分が下方に縮径するテーパー孔16となっている。
ここで、取付け孔の下半分の孔を上半分の孔より直径の小さいストレートの段付き孔とすることも可能であるが、断面形状が急激に変化する複雑な形状となって、製造時及び取付け時に応力集中が起こり易い欠点があり、この欠点を下半分を上半分に連続して続くテーパー孔とすることによって解決している。
【0010】
前記取付け部材13は全体が円板状となって、下部が鉄又はステンレスからなるナット17、上部がアルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等のセラミックス製のキャップ18からなっている。そして、ナット17とキャップ18はロウ付けされている。このロウ付け作業にあっては、ロウ材を加熱するので、セラミックス製のキャップ18を加熱することになるが、キャップ18自体は円板状をした単純形状であり、しかもセラミックスピース11に比較して小さいので、加熱、冷却の熱サイクルによっても割れる心配はない。
前記キャップ18の表面には、図3に示すように対となる工具穴19が設けられ、この部分に工具を入れて取付け部材13を回転させることができるようになっている。なお、図2において、20はロウ材、21は雌ねじを示す。
【0011】
ナット17に螺合するスタッドボルト14は鉄又はステンレス等の周知の金属材料からなって、使用前には先端に突起を有している。なお、このスタッドボルト14は、このセラミックス内張り材10を取付ける対象物の曲率半径によってその長さが選定され、図1に示すように、締め付けた取付け部材13のキャップ18の底とは少しの隙間(1〜3mm程度)を有するようにその長さが調整されている。
【0012】
従って、このセラミックス内張り材10を、炉壁等の対象物に取付ける場合には、セラミックス内張り材10を取付けようとする中心位置に、まずスタッドボルト14をアークスタッド溶接する。そして、セラミックスピース11の取付け孔12に、取付けたスタッドボルト14が嵌入するようにして、セラミックスピース11を被せ、取付け孔12に取付け部材13を入れてそのナット17をスタッドボルト14に螺合させる。
この場合、対となった工具穴19に適当な工具を入れて取付け部材13を回す。取付け孔12の下部のテーパー孔16は、ナット17の外径より小さくなっているので、この部分で引っ掛かって、セラミックスピース11が固定されることになる。
【0013】
前記実施の形態においては、取付け部材のナットを下部のテーパー孔に合わせてテーパー状とすることも可能である。また、取付け孔全体をテーパー孔とし、取付け部材をこれに嵌入するテーパー状とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るセラミックス内張り材の一部切欠き正面図である。
【図2】取付け部材の断面図である。
【図3】取付け部材の平面図である。
【図4】従来例に係るセラミックス内張り材の説明図である。
【符号の説明】
10 セラミックス内張り材 11 セラミックスピース
12 取付け孔 13 取付け部材
14 スタッドボルト 15 円柱孔
16 テーパー孔 17 ナット
18 キャップ 19 工具穴
20 ロウ材 21 雌ねじ
Claims (4)
- 取付け側に縮径した断面円形の取付け孔を有するセラミックスピースと、前記取付け孔に途中まで嵌入し、中央には雌ねじが形成された取付け部材と、前記雌ねじに螺合するスタッドボルトとを有することを特徴とするセラミックス内張り材。
- 前記取付け部材は、中央に前記雌ねじが形成されたナットと、該ナットに表面側が固着された耐摩耗性及び/又は耐熱性の材料からなるキャップとからなり、しかも前記取付け部材を装着した場合、前記キャップの表面高さが、前記セラミックスピースの表面高さと略同一となる請求項1記載のセラミックス内張り材。
- 前記取付け部材の表面には、該取付け部材を回す工具が嵌入する工具穴が設けられている請求項1又は2記載のセラミックス内張り材。
- 前記取付け孔は、取付け側の一部がテーパー孔となっている請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミックス内張り材。
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