JP3125040U - セラミックピースの取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表側より裏側の孔径の方が小さい貫通孔11が設けられたセラミックピース12と、貫通孔11に装着され基部が金属母材13に固定されるスタッドボルト14と、スタッドボルト14にねじ込まれるナット部材15とを有し、貫通孔11の表側にはスタッドボルト14にねじ込まれたナット部材15が収納される拡径部16が形成され、ナット部材15はスタッドボルト14にねじ込まれて拡径部16の底面17に当接する金属製ナット18と、金属製ナット18がねじ込まれたスタッドボルト14に更にねじ込まれる耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる締結ナット19とを備え、セラミックピース12は金属製ナット18により金属母材13の表面に押圧され金属製ナット18は締結ナット19で覆われている。
【選択図】図1
Description
ここで、金属母材にセラミックピースの耐熱性保護層又は耐摩耗性保護層を設ける場合、各保護層は、中央に貫通孔を備えたセラミックピースと、セラミックピースの貫通孔に装着され基部が金属母材に固定されるスタッド(例えば、ステンレス鋼製)と、貫通するスタッドと連結してセラミックピースを掛止する固定リングとを有し、スタッドとしては、例えば、先部に設けられ先端に突起を備えたコーン部と、このコーン部に続くフランジ部と、このフランジ部の上面に立設される溶接電流供給用のピン部とを有するものが使用されている。そして、セラミックピースの貫通孔にスタッドのピン部を裏側より挿通し、貫通孔の表側の凹部に収容されている固定リングにこのピン部をろう付けすることによって、セラミックスピースをスタッドのフランジ部と固定リングとで挟持し、溶接機のホルダーでピン部の基部を保持し突起を金属母材の表面に接触させて溶接電流を供給し、スタッドを金属母材にアークスタッド溶接することで、金属母材にセラミックピースを現場で簡単に取付けている(例えば、特許文献1参照)。
また、固定リングとピン部とのろう付け部の摩耗損傷を解消するため、固定リングの代りに先側に雄ねじ部が形成されたセラミック製の蓋部材を作製してピン部の基側にねじ込んでピン部を保護することが行なわれている。しかし、ピン部の形状制約によりセラミックピースの厚みに限界が生じ、更に、セラミック製の蓋部材では、風圧やブロアー内部の剥離したパテ材等の異物の衝突によって、雄ねじ部側から折れる等の不具合が発生し、セラミックピースを取付けているピン部が剥き出しとなり、ピン部の摩耗進行によりセラミックスピースが金属母材から剥離するという問題が生じている。
前記貫通孔の表側には、前記スタッドボルトにねじ込まれた前記ナット部材が収納される拡径部が形成され、
前記ナット部材は、前記スタッドボルトにねじ込まれて前記拡径部の底面に当接する金属製ナットと、該金属製ナットがねじ込まれた該スタッドボルトに更にねじ込まれる耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる締結ナットとを備え、
前記セラミックピースは前記金属製ナットにより前記金属母材の表面に押圧され、該金属製ナットはその上面に当接する前記締結ナットで覆われている。
なお、本考案で、耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料とは、例えば、セラミック、超硬合金、及びサーメットの1又は2からなるものをいう。
前記貫通孔の表側には、前記スタッドボルトにねじ込まれた前記ナット部材が収納される拡径部が形成され、
前記ナット部材は、前記スタッドボルトにねじ込まれて前記拡径部の底面に当接する金属製ナットと、該金属製ナットがねじ込まれた該スタッドボルトに更にねじ込まれる耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる袋ナットとを備え、
前記セラミックピースは前記金属製ナットにより前記金属母材の表面に押圧され、該金属製ナットの上面及び前記スタッドボルトの先側は前記袋ナットで覆われている。
ここで、第1、第2の考案に係るセラミックピースの取付け構造において、前記ナット部材の側面と前記貫通孔の内面との間には接着剤が充填されていることが好ましい。
前記貫通孔の表側には、前記スタッドボルトにねじ込まれた前記ナット部材が収納される拡径部が形成され、
前記ナット部材は、前記スタッドボルトにねじ込まれて前記拡径部の底面に当接すると共に、該拡径部の内面との間に空間部を形成する金属製ナットと、該金属製ナットの外側面に形成された雄ねじ部にねじ込まれ開口端側が前記空間部に嵌入する耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる袋ナットとを備え、
前記セラミックピースは前記金属製ナットにより前記金属母材の表面に押圧され、該金属製ナットの上面及び前記スタッドボルトの先側は前記袋ナットで覆われている。
そして、第3の考案に係るセラミックピースの取付け構造において、前記袋ナットの側面と前記貫通孔の内面との間には接着剤が充填されていることが好ましい。
また、第1〜第3の考案に係るセラミックピースの取付け構造において、前記スタッドボルトは前記金属母材に溶接により固定することができる。
前記貫通孔の表側には前記フランジ部及び前記スタッドボルトの前記雄ねじ部にねじ込まれた前記締結ナットが収納される拡径部が形成され、
前記セラミックピースは前記拡径部の底面に当接する前記フランジ部に掛止されて前記金属母材の表面に固定され、該フランジ部はその上面に配置される前記締結ナットで覆われている。
前記貫通孔の内面は孔径が表側から裏側に向けて徐々に縮小するテーパ状に形成され、
前記フランジ部の側面及び前記締結ナットの側面は前記貫通孔の内面の傾斜角度に実質的に一致した傾斜角度をそれぞれ備え、
前記セラミックピースは前記貫通孔の側面に当接する前記フランジ部により掛止されて前記金属母材の表面に固定され、該フランジ部はその上面に配置される前記締結ナットで覆われている。
また、請求項2記載のセラミックピースの取付け構造においては、金属製ナット及びスタッドボルトが耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる袋ナットで覆われて、請求項4記載のセラミックピースの取付け構造においては、金属製ナットが耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる袋ナットで覆われて表面に露出しないので、金属部材の摩耗を防止できる。なお、耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料で袋ナットを形成するので、引張力が発生するボルトを硬質材料で形成する場合に比較して破損を抑制できる。
ここで、図1(A)、(B)はそれぞれ本考案の第1の実施の形態に係るセラミックピースの取付け構造の側断面図、平面図、図2(A)、(B)はそれぞれ本考案の第2の実施の形態に係るセラミックピースの取付け構造の側断面図、平面図、図3(A)、(B)はそれぞれ本考案の第3の実施の形態に係るセラミックピースの取付け構造の側断面図、平面図、図4(A)、(B)はそれぞれ本考案の第4の実施の形態に係るセラミックピースの取付け構造の側面図、平面図、図5(A)、(B)はそれぞれ本考案の第5の実施の形態に係るセラミックピースの取付け構造の側面図、平面図である。
先ず、金属母材13にスタッドボルト14を溶接により固定する。そして、金属母材13に取付けたスタッドボルト14をセラミックピース12の貫通孔11に挿通させて、スタッドボルト14にセラミックピース12を装着する。次いで、セラミックピース12の表側から突出しているスタッドボルト14に金属製ナット18をねじ込み、金属製ナット18が拡径部16内に進入すると、掛止穴20にねじ込み工具の先端部を装入して更にねじ込む。これにより、金属製ナット18で拡径部16の底面17を押圧することができ、セラミックピース12を金属母材13の表面に固定することができる。
先ず、セラミックピース12の貫通孔11にスタッドボルト29を基部26から挿通させて、セラミックピース12にスタッドボルト29を装着する。そして、スタッドボルト29の基部26の突起30を金属母材13の固定しようとする位置に押圧すると共に、スタッドボルト29の先側(雄ねじ部28)を溶接機のホルダーで保持し、溶接電流を通電してアークを発生させる。このアークによって突起30及び金属母材13の表面が溶融し、押圧力により溶着する。その結果、フランジ部27を拡径部16の底面17に当接させてセラミックピース12をフランジ部27で掛止することができ、セラミックピース12を金属母材13の表面に固定できる。
先ず、セラミックピース33の貫通孔32にスタッドボルト36をフランジ部34から挿通させて、セラミックピース33の貫通孔32にスタッドボルト36を装着する。そして、スタッドボルト36のフランジ部34の突起38を金属母材13の固定しようとする位置に押圧すると共に、スタッドボルト36の先側(雄ねじ部35)を溶接機のホルダーで保持し、溶接電流を通電してアークを発生させる。このアークによって突起38及び金属母材13の表面が溶融し、押圧力により溶着する。その結果、フランジ部34の側面を貫通孔32の側面に当接させてセラミックピース33をフランジ部34で掛止することができ、セラミックピース33を金属母材13の表面に固定できる。
なお、第1〜第3、及び第5の実施の形態では、貫通孔11は、すべて表側に拡径部16が形成された段付き状であって、拡径部16の底面は平面となっている。
例えば、第1、第3、及び第4の実施の形態では、セラミック製ナットをねじ込んでからスタッドボルトの雄ねじ部の不要部分を除去したが、金属母材にスタッドボルトを固定し雄ねじ部の不要となる部分をあらかじめ除去しておいてもよい。また、第1、第2の実施の形態では、セラミック製ナットをしめ込んでから接着剤を注入したが、接着剤を予め貫通孔の内面に塗布しておくこともできる。更に、耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料としてセラミックを使用したが、超硬合金、サーメットを使用することもできる。
なお、本考案では、セラミックピースの代りに、硬質樹脂ピース、ゴムピース、超硬合金ピースを使用することも可能である。
Claims (10)
- 表側の孔径より裏側の孔径の方が小さい貫通孔が中央に設けられ、平面視して矩形のセラミックピースと、該セラミックピースの前記貫通孔に装着され、基部が金属母材に固定されるスタッドボルトと、該スタッドボルトにねじ込まれるナット部材とを有し、
前記貫通孔の表側には、前記スタッドボルトにねじ込まれた前記ナット部材が収納される拡径部が形成され、
前記ナット部材は、前記スタッドボルトにねじ込まれて前記拡径部の底面に当接する金属製ナットと、該金属製ナットがねじ込まれた該スタッドボルトに更にねじ込まれる耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる締結ナットとを備え、
前記セラミックピースは前記金属製ナットにより前記金属母材の表面に押圧され、該金属製ナットはその上面に当接する前記締結ナットで覆われていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。 - 表側の孔径より裏側の孔径の方が小さい貫通孔が中央に設けられ、平面視して矩形のセラミックピースと、該セラミックピースの前記貫通孔に装着され、基部が金属母材に固定されるスタッドボルトと、該スタッドボルトにねじ込まれるナット部材とを有し、
前記貫通孔の表側には、前記スタッドボルトにねじ込まれた前記ナット部材が収納される拡径部が形成され、
前記ナット部材は、前記スタッドボルトにねじ込まれて前記拡径部の底面に当接する金属製ナットと、該金属製ナットがねじ込まれた該スタッドボルトに更にねじ込まれる耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる袋ナットとを備え、
前記セラミックピースは前記金属製ナットにより前記金属母材の表面に押圧され、該金属製ナットの上面及び前記スタッドボルトの先側は前記袋ナットで覆われていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。 - 請求項1及び2のいずれか1項に記載のセラミックピースの取付け構造において、前記ナット部材の側面と前記貫通孔の内面との間には接着剤が充填されていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。
- 表側の孔径より裏側の孔径の方が小さい貫通孔が中央に設けられ、平面視して矩形のセラミックピースと、該セラミックピースの前記貫通孔に装着され、基部が金属母材に固定されるスタッドボルトと、該スタッドボルトにねじ込まれるナット部材とを有し、
前記貫通孔の表側には、前記スタッドボルトにねじ込まれた前記ナット部材が収納される拡径部が形成され、
前記ナット部材は、前記スタッドボルトにねじ込まれて前記拡径部の底面に当接すると共に、該拡径部の内面との間に空間部を形成する金属製ナットと、該金属製ナットの外側面に形成された雄ねじ部にねじ込まれ開口端側が前記空間部に嵌入する耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる袋ナットとを備え、
前記セラミックピースは前記金属製ナットにより前記金属母材の表面に押圧され、該金属製ナットの上面及び前記スタッドボルトの先側は前記袋ナットで覆われていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。 - 請求項4記載のセラミックピースの取付け構造において、前記袋ナットの側面と前記貫通孔の内面との間には接着剤が充填されていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のセラミックピースの取付け構造において、前記スタッドボルトは前記金属母材に溶接により固定されることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。
- 表側の孔径より裏側の孔径の方が小さい貫通孔が中央に設けられ、平面視して矩形のセラミックピースと、該セラミックピースの前記貫通孔に装着され、基部が金属母材に固定され、中間部にフランジ部が形成され該フランジ部より先側には雄ねじ部が形成されているスタッドボルトと、該雄ねじ部にねじ込まれる耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる締結ナットとを有し、
前記貫通孔の表側には前記フランジ部及び前記スタッドボルトの前記雄ねじ部にねじ込まれた前記締結ナットが収納される拡径部が形成され、
前記セラミックピースは前記拡径部の底面に当接する前記フランジ部に掛止されて前記金属母材の表面に固定され、該フランジ部はその上面に配置される前記締結ナットで覆われていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。 - 請求項7記載のセラミックピースの取付け構造において、前記スタッドボルトの前記フランジ部及び前記締結ナットの側面と前記貫通孔の内面との間には接着剤が充填されていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。
- 表側の孔径より裏側の孔径の方が小さい貫通孔が中央に設けられ、平面視して矩形のセラミックピースと、該セラミックピースの前記貫通孔に装着され、基側に金属母材に固定されるフランジ部が形成され、該フランジ部より先側には雄ねじ部が形成されているスタッドボルトと、該雄ねじ部にねじ込まれる耐熱性及び耐摩耗性を有する硬質材料からなる締結ナットとを有し、
前記貫通孔の内面は孔径が表側から裏側に向けて徐々に縮小するテーパ状に形成され、
前記フランジ部の側面及び前記締結ナットの側面は前記貫通孔の内面の傾斜角度に実質的に一致した傾斜角度をそれぞれ備え、
前記セラミックピースは前記貫通孔の側面に当接する前記フランジ部により掛止されて前記金属母材の表面に固定され、該フランジ部はその上面に配置される前記締結ナットで覆われていることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。 - 請求項7〜9のいずれか1項に記載のセラミックピースの取付け構造において、前記スタッドボルトは前記金属母材にアークスタッド溶接により固定されることを特徴とするセラミックピースの取付け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006004991U JP3125040U (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | セラミックピースの取付け構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006004991U JP3125040U (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | セラミックピースの取付け構造 |
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JP3125040U true JP3125040U (ja) | 2006-09-07 |
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Family Applications (1)
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JP2006004991U Expired - Lifetime JP3125040U (ja) | 2006-06-23 | 2006-06-23 | セラミックピースの取付け構造 |
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JP (1) | JP3125040U (ja) |
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2006
- 2006-06-23 JP JP2006004991U patent/JP3125040U/ja not_active Expired - Lifetime
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