JP3645523B2 - 薄膜による光の減衰に基づく分析結合アッセイ用装置 - Google Patents

薄膜による光の減衰に基づく分析結合アッセイ用装置 Download PDF

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Description

【0001】
本出願は,米国特許仮出願60/147,682(1999年8月6日出願)に関連し,この出願に基づく優先権を主張する。この出願は,すべての特許請求の範囲,図面および表を含め,その全体を本明細書の一部としてここに引用する。
【0002】

本発明は,薄膜の厚さを入射光に対する変化またはその減衰の関数として測定するために用いられる,設計および運転の簡単な装置に関する。本発明のデバイスおよび方法は,フィルム厚さを,薄膜から反射された偏光の楕円率の程度または偏光の回転の関数として関連づけることができる,固定された偏光子エリプソメータの改良である。より詳細には,本発明は,特定の結合アッセイおよび他の用途において用いるための,測定獲得時間を速め,エリプソメトリデバイスのコストを減少させるエリプソメトリの改良に関する。本発明はまた,薄膜による光減衰の測定がもはや楕円偏光された光の生成に依存しない,装置および方法に関する。
【0003】
発明の背景
以下の本発明の背景の記載は,単に本発明を理解することを助けるものとして提供され,本発明に対する先行技術を記載または構成すると認めるものではない。
【0004】
光学的測定は,薄膜の厚さを決定するために一般的に用いられている。エリプソメータは,薄膜から反射された偏光の楕円率の程度を決定することによりこの情報を与える。エリプソメータは,典型的には,光源,偏光子,アナライザ,光学的補償器または四分の一波長板,および検出器を含む。例えば,米国特許5,936,734は,パターン化された試料システムの領域をエリプソメトリで測定するための,単一に,部分的に,および/または多様に偏光された電磁放射を用いることを開示する。また,米国特許5,946,098は,プリズムの形の遅緩要素を含む改変されたエリプソメータを開示する。
【0005】
慣用的には,複雑な数学的計算を用いてフィルム厚さを決定する。これらの数学的計算を用いるためには,エリプソメータは,検出器においてシグナル強度を測定するために,回転する部品を精密に配置しなければならない。フィルム厚さの測定の実施において検出器シグナルを最適化するためには,高価かつ精密な光学的部品を用いなければならない。エリプソメータは,測定時間は遅いが,精密な厚さおよび屈折率を決定することができる。
【0006】
米国特許5,581,350に開示されているように,エリプソメータ部品の回転を用いて,検出器において,回転する部品の時間および角速度の関数としてシヌソイド状の強度のプロットを得ることができる。2またはそれ以上のアナライザ角度において測定を行い,偏光子の光軸の角度およびその名目上の角度に対する実際のアナライザの角度のオフセットを決定する。測定は,アナライザの光軸の角度およびその名目上の角度に対する偏光子の角度のオフセットを与える。この情報を用いてエリプソメータを検量するが,フィルム厚さを測定する目的のためには,回転する部品の精密な配置を必要とする時間のかかる伝統的な原理にしたがってデバイスを運転する。同様に,米国特許5,877,859は,回転する補償器によって,dc成分,2つのオメガ成分,および4つのオメガ成分を有するシグナルを生成する,回転補償器エリプソメトリ方法を開示する。
【0007】
米国特許3,985,447にしたがえば,光学的補償器および偏光子の両方を異なる角速度で回転させて,得られる透過した光学的強度を時間の関数として測定することも可能である。フーリエ分析を用いて,薄膜から反射された光のストークスパラメータを決定する。フィルム厚さおよびフィルムの屈折率も,このようにしてストークスパラメータに基づいて計算することができる。このデバイスの欠点は,システムが追加の部品,例えば,時間に依存して回転する補償器を必要とすることである。これらの追加の部品は,システムの費用および複雑さを増加させる。
【0008】
米国特許4,725,145は,偏光の状態を測定するために用いる装置および方法を開示する。この装置は光検出器のみを含む。光検出器は,部分的に鏡状の表面を有し,入射光源に対して斜めの角度で配置される。光検出器により吸着された光は電子的シグナルを生成し,これを検出して光の偏光と関連づける。検出器を回転させて,光が楕円の特性を含むか否かを判定することができる。好ましい運転モードにおいては,システム全体が回転する。改良点は,装置が波遅延器または偏光子を含まないことである。このシステムは,1またはそれ以上の光検出器を含むことができる。吸着される光の量は,入射光の一部であり,入射光源および入射の平面の方位に依存する。検出器表面は円錐状に回転する。すなわち,入射の平面は,入射光のまわりにおよびこれを通して公転する平面である。電気的出力は回転により変調され,したがって,変調は検出器に入射する光の偏光状態の尺度である。
【0009】
米国特許5,552,889は,温度に依存しない偏光の変化を測定する方法を開示する。この方法は,光のACおよびDC成分を別々に調べる。この方法は,2またはそれ以上の偏光子が互いに直交しないように配置されている装置設計を必要とする。次に,偏光されたシグナルの変調を1またはそれ以上の光検出器で測定する。偏光シグナルの定常成分の強度は,偏光の平均平面の位置に関連する。偏光シグナルの交流成分を定常成分に対して標準化し,次に,偏光の相,振幅,および位置を決定する。偏光シグナルは正確に直線化される。この方法は,光の2つのビームを生成するために,ビームスプリッターを必要とする。
【0010】
米国特許5,625,455は,エリプソメータおよびエリプソメトリ方法を開示する。この方法においては,単色光源の反射により,複雑な誘電率,複雑な反射係数,透過率,反射率,吸着係数,光学的密度,および他の光学的特性を測定することができる。用いる装置および方法は,数値近似または波長周波数スキャンをすることなく,試料の光学的および分光学的特性の直接測定を与える。光源は楕円偏光されていなければならず,入射角は0°−90°でなければならない。試料から反射または透過された,デジタル化された強度データを,積分または和分を用いて分析する。積分によりノイズが排除され,この方法を任意のアナライザ角度で開始し終了することができる。
【0011】
ある種の用途においては,製造コストを低下させる目的で,許容可能なレベルの正確性を提供しながらエリプソメータ様デバイスから部品のいくつかを除くことが可能である。Sandstromらの米国特許5,494,829は,エリプソメトリの原理にしたがって運転するが,固定された偏光子および固定されたアナライザを有し,光学的補償器または他の複雑な光学的部品を有しないという費用的な追加の利点を有するデバイスを記載する。このデバイスを結合アッセイ分析に用いて,生化学的反応により患者において細菌感染が存在することを示す薄膜被検体が生ずるか否かを判定する。
【0012】
’829特許によれば,抗原または抗体を基板に結合させ,感染について調べている患者からの体液標本を含むよう調製された被検体溶液とともにこれをインキュベートする。対応する抗体または抗原が溶液中に存在すれば,生化学反応により基板上で薄膜が成長する。ポジティブの試験結果は,検出器において,限界閾値またはバックグラウンド値に対するシグナル強度により示される。デバイスは,典型的には,特定の抗原反応により生じたフィルムの厚さの測定に対応させる。
【0013】
フィルム,特にフォトレジストフィルムの厚さを分析するために多数の分光光学的システムが設計されている。これらの装置は,光学的部品の複雑な配置を必要とするか,またはフィルムの特別の幾何学的特徴に焦点を当てている。これらの装置は,フィルム厚さを決定するために2以上の波長または角度の検出を必要とする。これらの方法のいくつかは,フィルムの屈折率の正確な情報なしには作動しないであろう。分光光度計は,反射率の低い光学的基板上では,フィルム厚さをよく測定することができない。最も重要な限界は,これらの装置を用いて得られるシグナル対ノイズ比が低いことである。これらの装置はまた,アモルファスシリコン等のフィルムを測定することが難しい。
【0014】
例えば,米国特許4,680,084は,多数の光源およびレンズおよびビームスプリッターおよび2以上の検出器を用いてフィルムの厚さを測定する,非常に複雑な装置を記載する。さらに,この方法には,光学的基板に,入射光に対して不透明なパターン化された特徴が存在することが必要である。これらの特徴を用いて,検出されたシグナルをフィルム厚さに無関係な寄与について補正する。米国特許4,618,262は,光学的基板上の特別の特徴を利用して,腐食プロセスの深さを測定して,いつ腐食プロセスが完了したかを判定する,レーザーに基づく干渉計を記載する。この方法においては,隣接する最大間の距離を用いて,腐食速度を測定する。特徴的なシヌソイドのパターンは,腐食プロセスが光学的基板に到達したときに終了する。この方法は,1−3ミクロンのオーダーの腐食の特徴を分解することができなければならない。これは,レーザービームは直径700ミクロンのオーダーであるため,問題がある。したがって,これらの小さい特徴をバックグラウンドから分解することは困難である。この問題に対応するため,光学的部品がシステムに追加された。
【0015】
米国特許5,494,829は,結合アッセイの結果を解釈するために,簡単な比色計または反射率計を用いて色の変化または強度の変化を測定することを記載する。シグナルは波長の変化または一定の範囲の波長の強度の変化の関数であり,ここで,光学的基板は可視的な干渉効果を発生するよう設計されており,したがって,厚さの変化の関数として色が変化する。
【0016】
本発明の背景を記載する前述の米国特許の各々は,すべての表,図面および特許請求の範囲を含めその全体を本明細書の一部としてここに引用する。
【0017】
種々の結合アッセイまたは他の用途のためにフィルム厚さを許容しうる正確性で測定する安価なエリプソメトリ装置を提供することが必要とされている。この要求は,システム部品を配置するのに過度の時間を費やすことなく,システム効率を低下させる不必要な光学的部品なしで,デバイスが測定を行うことが可能であるような,エリプソメトリまたは光減衰の他の薄膜メカニズムにより満たすことができる。多層フィルム反射理論にしたがって,種々の結合アッセイおよび他の用途のために,絶対的な厚さを決定する必要なしに,フィルム厚さを許容しうる正確性で測定する安価な反射率計装置を提供することも必要とされている。反射率計装置はまた,シグナルを得るために,またはシグナルを解析するために,システム部品を配置するのに過度の時間を費やすことなく測定を行うことができなければならない。本発明の装置は,操作が容易であり,データ解釈は直接的である。任意の特定の結合アッセイシステムに対する応答に合わせることができ,特定の結合アッセイ表面構成またはある範囲の類似する構成の分析に合わせて装備をあつらえることができるため,装置の性能はきわめて予測可能である。
【0018】
発明の概要
本発明は,ACモードの固定された偏光子エリプソメータを含む,フィルム厚さの測定において用いるデバイスおよび方法を提供する。ACモードの使用により,偏光化要素の精密な配置が必要でなくなり,このため,デバイスの製造コストが低下する。ACモードにおいては,偏光化要素の1つ,例えばアナライザまたは偏光子は,検出器要素において交流シグナルを発生させるために一定速度で完全なサイクルで回転する。このデバイスは,現存する固定された角度の偏光子のエリプソメータと比べて改良されたシグナルを生ずる。これは,シグナルの変化対厚さの変化がより急な傾き(すなわち,厚さの変化に対してより大きいシグナル変化)を生じ,したがって,より優れたシグナル対ノイズ比を与えるためである。アナライザまたは偏光子が回転するにつれて,試験表面から受け取るシグナルは,アナライザ(偏光子)の回転とともに,または時間の関数として変化する。したがって,観察されるシグナルは,分析しているフィルムに特徴的な振幅および相を有する準シヌソイド曲線である。データ分析は,生成したシグナルの特徴の任意の組み合わせを利用することができるが,好ましくは,特定の薄膜の出力としてピーク・トゥ・ピークの相違を用いる。例えば,すべてのピークシグナル強度の平均を求め,試料の値として報告することができる。実際の厚さの決定は,未知の試料についての装置出力の標準曲線に対するピーク・トゥ・ピーク値を既知のフィルム厚さのものと比較することにより行うことができる。標準曲線は,分析すべき薄膜と類似のまたは同一の特性を有し,試験フィルムについて用いられる基板と同じ構造を有する基板上に配置されているフィルムに基づく。標準曲線はまた,理論的計算から作成することもできる。ACモードエリプソメータは,すべての装置パラメータが,所定の光学的支持体および薄膜層の組み合わせについてあらかじめ決定された厚さの範囲にわたって最大の厚さの差異に合わせられるように設計される。
【0019】
他の装置態様(反射率計)においては,1またはそれ以上の薄膜を支持する光学的基板から反射した光の特性の変化の測定において,それぞれ1つの偏光子を使用するかまたは偏光子を使用しない。偏光子の一方または両方を除くことにより,反射率計装置の設計は,より複雑さが少なくなり,より安価になる。偏光化要素の除去はまた,シグナル強度の有利な増加を与える。これは,いずれの光学的要素もある程度シグナルの挿入的喪失を導くためである。単一偏光子の装置は,好ましくは,入射光の1つの成分(すなわち,sまたはp偏光成分)のみを用いるべき場合に用いられる。単一偏光子の装置においては,偏光子またはアナライザのいずれかを除くことができる。
【0020】
さらに,急な入射角においては,光のs−およびp−成分には運転上の差異はほとんどない。したがって,例えば偏光子なしのデバイスにおいて両方の成分を用いてフィルム厚さを測定すれば,装置は偏光化要素を含むデバイスと同等に作動する。すなわち,別の態様においては,本発明は,偏光されていない光を急な入射角で用いる,偏光子なしのデバイスに関する。生物学的材料の結合により作成されたフィルム,または他の結合アッセイにおいて作成されたフィルムをある範囲のフィルム厚さにわたって測定するためには,偏光子なしの装置は特定の光学的基板を分析するよう設計される。適応する厚さの範囲は,実施する結合アッセイの種類によって異なる。経験的知見または薄膜反射理論からの理論的計算に基づいて,入射光の適切な波長および入射角を選択することができる。すなわち,類似の光学的基板に基づいて多くの異なる結合アッセイに適応した単一の装置設計を選択することができる。
【0021】
別の好ましい態様においては,本発明はまた,本明細書に記載されるいずれかのデバイスを使用して,光強度の変化をフィルム厚さの変化と関連づける方法を提供する。実際の厚さの決定は,既知のフィルム厚さを用いて作成した標準強度曲線と比較することにより行うことができ,ここで,標準曲線は,試験フィルムと光学的に類似する既知のフィルムを用いて作成する。検出器シグナル強度は,補正なしで,または負の結合対照試料から得た比較用検出器シグナル強度または他のバックグラウンド測定値を用いて補正(すなわち,正規化関数を適用)した後に用いることができる。
【0022】
本発明は,エリプソメトリの原理にしたがって,種々の結合アッセイおよび他の用途について許容しうる正確性でフィルム厚さを測定する,費用対効果の優れたデバイスを提供することにより,上述した当業者に知られる問題点を解決し,技術を進歩させるものである。これらの利点は,アナライザまたは偏光子を回転させて検査する試料から準シヌソイド状の強度の反射光を生成させ,標準曲線または他の参照データを用いて,選択された強度値をフィルム厚さにマッピングすることにより得られる。この概念により,本明細書に記載されるデバイスは,システムの部品の位置を調整するために過度の時間を費やすことなく,かつ複雑な数学および光学的部品を用いることなく,フィルム厚さの測定を行うことができる。システムは,光学的補償板,四分の一波長板,または他の精密な光学的部品の使用および部品の位置の調整を必要としないため,安価に製造することができる。
【0023】
すなわち,第1の観点においては,本発明は,試料のフィルム厚さの決定に使用するデバイスを記載する。デバイスは,試料を支持する基板;電磁放射を生成して試料を照射する光源;光源と試料との間に位置する第1の偏光化要素;試料から反射された電磁放射を検出する検出器;および検出器と試料との間に位置する第2の偏光化要素を含む。第1の偏光化要素および第2の偏光化要素の少なくとも一方は,回転して電磁放射のsおよび/またはp成分を時間とともに変化させることができる。検出器から得られるシグナルを用いて,フィルム厚さを検出器シグナル強度と相関させる標準関数を用いる方法により,フィルム厚さを決定する。
【0024】
特に好ましい態様においては,デバイスは以下の1またはそれ以上を含むことができる:(i)単色電磁放射を生成する光源,(ii)可視光,赤外線,および紫外線を含む群より選択される電磁放射,(iii)回転可能な偏光フィルタを含む第1の偏光化要素,(iv)回転可能な偏光フィルタを含む第2の偏光化要素,(v)回転可能な偏光フィルタを含む第1の偏光化要素,および固定されたアナライザを含む第2の偏光化要素,(vi)固定された偏光フィルタを含む第1の偏光化要素,および回転可能なアナライザを含む第2の偏光化要素,(vii)第1の偏光化要素および第2の偏光化要素の少なくとも一方を回転させて,前記検出器において準シヌソイド強度シグナルを得る,(viii)フィルム厚さを準シヌソイド強度シグナルの振幅に関連づける,(ix)フィルム厚さを準シヌソイド強度シグナルのピーク・トゥ・ピーク振幅に関連づける,(x)既知のフィルム厚さを有する対照試料,(xi)負の対照試料である対照試料,(xii)検出器シグナル強度を負の対照試料から得られる比較用検出器シグナル強度に関連づける正規化関数を含む標準関数,および(xiii)検出器シグナル強度と負の対照試料から得られる比較用検出器シグナル強度との比率である正規化関数。
【0025】
本明細書において用いる場合,"試料"との用語は,基板の表面に配置してフィルムを形成することができる任意の材料を表す。好ましい試料は,有機材料,例えば生物学的材料(例えば,核酸,抗体,抗原,レセプター,被検体,キレーター,酵素基質等),または無機材料,例えば酸化ケイ素,二酸化ケイ素,窒化シリコン等である。試料は,好ましくは,そのような材料を含む溶液であってもよい。本明細書において用いる場合,"負の対照試料"との用語は,薄膜を有しない任意の基板を表す。そのような負の対照試料は,デバイスからベースラインまたは比較用シグナルを与えるために用いることができる。
【0026】
本明細書において用いる場合,"フィルム"および"薄膜"との用語は,基板表面上に置かれた試料材料の1またはそれ以上の層を表す。フィルムは,約1Åの厚さ,約5Åの厚さ,約10Åの厚さ,約25Åの厚さ,約50Åの厚さ,約100Åの厚さ,約200Åの厚さ,約350Åの厚さ,約500Åの厚さ,約750Åの厚さ,約1000Åの厚さ,および約2000Åの厚さでありうる。特に好ましいものは,約5Å−約1000Åのフィルムであり,最も好ましいものは約5Å−約350Åのフィルムである。
【0027】
本明細書において用いる場合,"基板","光学的支持体"および"支持体"との用語は,デバイス中の検査試料用の支持体を表す。適当な基板は,当業者に知られる任意の反射性材料で作成することができ,その上に試料フィルムを装着する平面の表面を与える。好ましくは,基板は,磨かれたシリコンウェーハ,アルミナ,またはガラス,またはこれらの材料の1またはそれ以上でコーティングされた材料である。例えば,基板Åは,アモルファスシリコンの層でコーティングされたポリカーボネート膜,アルミニウムまたはクロムおよびアモルファスシリコンの光学的層でコーティングされた繊維材料,または金属層および/またはアモルファスシリコンでコーティングされたセラミックでありうる。基板の選択の主な考慮点は,材料の反射率,および/または反射性材料でコーティングしうることである。
【0028】
本明細書において用いる場合,"光路"との用語は,電磁放射が通ることができるデバイス中の経路を表す。光路は,光源からの電磁放射を検査試料に向け,最終的には,試料により反射された光の1またはそれ以上の特性(例えば,強度,偏光等)を測定する検出器に向けるよう働く。光路は,デバイスの種々の要素,例えば光源からの入射電磁放射を検査試料と接触する前に偏光させるように,および/または検査試料から反射された電磁放射を偏光させるように配置されている偏光化要素を含んでいてもよい。光路は,好ましくは,検出器がフィルム厚さの定量的測定を容易にするシグナルのみを与えるのに必要な部品のみを含む。そのようなデバイスは,伝統的にエリプソメータが用いられなかった用途,例えば診察室における用途に,費用効率よく配備することができる。
【0029】
本明細書において用いる場合,"光源"との用語は,電磁放射の任意の起源を表す。電磁放射は"光"とも称される。そのような電磁放射は,約10-6μmから約108μmの波長を含むことができる。好ましいものは紫外線から赤外線までの波長の電磁放射であり,特に好ましい電磁放射は可視光である。適当な光源は当業者によく知られており,単色または多色照射の任意の光源であることができる。単色照射を用いることが好ましい。本明細書において用いる場合,"単色照射"または"単色"光の使用は,設計の目的上,単一の波長として機能するのに十分に狭い帯域幅を有する電磁放射を表す。好ましい光源はレーザー,レーザーダイオード,および発光ダイオードである。
【0030】
本明細書において用いる場合,"検出器"との用語は,電気的または光学的シグナルを生成することにより電磁放射を検出するための任意のデバイスを表し,光電子増倍管,フォトダイオード,および光化学試薬を含む。これらの検出器は,アナログまたはデジタルシグナルのいずれを与えるように運転してもよく,任意の他の光検出デバイスであってもよい。好ましい検出器は,電磁放射,特に可視光を検出し,その結果として電気的または光学的シグナルを生成する。シグナル処理要素は,これらのシグナルを処理して,例えば標準曲線を用いてこの情報を生成し,シグナルをフィルム厚さと関連づける。特に好ましい態様においては,フィルム厚さは結合アッセイの結果,例えば,特定の被検体の試験において,正,負,または確定的でない結果のいずれかを示す試験の結果として解釈される。
【0031】
本明細書において用いる場合,"偏光化要素"との用語は,入射する電磁放射を受け取り,これから偏光された放射を生成するデバイスを表す。適当な偏光化要素,例えば偏光フィルタおよびアナライザは,当業者によく知られている。本明細書に記載されるように,偏光化要素は,光源から入射される光を検査試料と接触する前に,ならびに検査試料から反射された光を偏光させるよう配置することができる。偏光化要素は光路中で固定されていてもよい。あるいは,偏光化要素の1またはそれ以上は,偏光化要素またはその部品をその光軸のまわりに回転させることにより偏光のs−成分およびp−成分を時間とともに変化させるメカニズムを含むことができる。好ましくは,このメカニズムは,慣用のエリプソメータにおける偏光子またはアナライザの位置に配置された偏光フィルタを回転させる。偏光フィルタの回転は,検査試料から反射された電磁放射において,対応する準シヌソイド状の強度を与える。
【0032】
本明細書において用いる場合,"直線偏光"との用語は,本質的にすべてs−偏光またはすべてp−偏光である偏光状態を表す。電磁放射は,いずれの直線状態においても,他方の偏光状態が測定の結果に影響を与えるほど十分に存在していない場合,直線偏光している。好ましくは,直線偏光フィルタは,認めうるほどの測定誤差を導入することなく,その光軸のまわりに約20°まで回転させることができる。より好ましくは,この回転は約10°未満に制限され;さらにより好ましくは,この回転は約5°未満に制限され,約1°またはそれ以下の精密な調節が最も好ましい。
【0033】
別の観点においては,本発明は,試料のフィルム厚さを測定する方法に関する。該方法は,光源,偏光子,アナライザ,および検出器を含むデバイスを用意し;電磁放射を光源から試料に放射し,このことにより,電磁放射が試料から反射され;試料に向けて放射される電磁放射を偏光子を用いて偏光させ;試料から反射される電磁放射をアナライザを用いて偏光させ;偏光子またはアナライザを回転させて,偏光された電磁放射のsおよびp成分を時間とともに変化させ;試料から反射された偏光された電磁放射を検出器を用いて検出して,反射された電磁放射の強度に対応するシグナルを得;そして,フィルム厚さを検出器シグナル強度に関連づける標準関数を用いてシグナルを試料のフィルム厚さと相関させる,の各工程を含むことができる。当業者に知られるように,他のデータ分析手段を用いてもよい。
【0034】
特に好ましい態様においては,該方法は以下の1またはそれ以上を含むことができる:(i)異なる光学的特性を有する試料から得られる複数の標準関数から選択される標準関数,(ii)負の対照試料から得られる比較用検出器シグナル強度,(iii)検出器シグナル強度を比較用検出器シグナル強度に関連づける正規化関数を含む標準関数,(iv)検出器シグナル強度と比較用検出器シグナル強度との比率である正規化関数,および(v)検出器から対応する準シヌソイドシグナルを与える偏光子またはアナライザ。
【0035】
選択されたシグナルは,偏光のsおよびp成分を変化させる偏光フィルタまたは他の偏光化要素のあらかじめ決定された回転の度合と対応する時間範囲において得ることができる。これらの強度シグナルを入力として用いて,標準関数,例えば,ある範囲の偏光回転を通してフィルム厚さを検出器のシグナル強度の程度の関数として関連づける経験的または理論的データの標準曲線を生成することができる。任意のマッピング技術を用いて,特定の回転の程度に対応する強度をフィルム厚さと関連づけまたはマッピングすることができる。これらの他のマッピング技術には,限定されないが,神経ネットワークおよび適応性フィルタが含まれ,これらはすべて本発明の文脈においては"標準関数"と称される。
【0036】
本発明のエリプソメトリの態様から得られる特に有利な点は,デバイスの運転において,検出器からのシグナルの強度を最適化するために,時間のかかる偏光化要素の位置調節が必要でないことである。より詳細には,偏光回転のサイクルのすべての点から測定データを収集し,これを用いて準シヌソイドシグナルのピーク・トゥ・ピーク振幅を確立することができる。フィルム厚さを決定するために,このピーク・トゥ・ピーク振幅を標準曲線への入力として用いる。
【0037】
エリプソメトリの態様の特に好ましい特徴は,検出器シグナル強度を負の対照試料から得た比較用検出器シグナル強度との関係で表す正規化関数の使用である。この正規化関数は,最も好ましくは,検出器シグナル強度と負の対照試料からの比較シグナル強度との間の比率であり,例えば,検出器シグナル強度を負の対照試料からのシグナルの強度で割る。
【0038】
別の観点においては,本発明は,薄膜結合アッセイを解釈するために用いられるデバイスに関する。該デバイスは,試料を支持する基板;電磁放射を生成して試料を照射する光源;試料から反射された電磁放射を検出する検出器;光源,試料,および検出器の間の光路;およびシグナルを試料のフィルム厚さと相関させるシグナルプロセッサを含む。光路は,試料と検出器との間に位置して,反射された電磁放射を直線偏光させる固定された偏光化要素を含む。検出器により生じたシグナルは,試料から反射された電磁放射の強度に対応する。
【0039】
特に好ましい態様においては,デバイスは以下の1またはそれ以上を含むことができる:(i)単色電磁放射を生成する光源,(ii)好ましくは可視光,赤外線,および紫外線を含む群より選択される電磁放射,(iii)偏光子と検出器との間の光路において,入射の平面に対して本質的にs−またはp−偏光された,直線偏光された電磁放射,(iv)フィルム厚さを薄膜結合アッセイの結果と関連づける,および(v)1つの偏光化要素を含む光路。
【0040】
別の観点においては,本発明は,試料のフィルム厚さを測定する方法に関する。該方法は,光源,検出器,光源と試料との間の第1の光路,および試料と検出器との間の第2の光路を含むデバイスを用意し;電磁放射が試料により反射され,第2の光路に沿って検出器に達するように,電磁放射を光源から第1の光路に沿って試料に照射し;電磁放射を第1の光路に沿って電磁放射が試料と接触する前の位置において直線的に偏光させ;試料により反射された電磁放射を検出器を用いて検出して,反射された電磁放射の強度に対応するシグナルを得;そして,シグナルを試料のフィルム厚さと相関させる,の各工程を含む。
【0041】
特に好ましい態様においては,該方法は,以下の1またはそれ以上を含むことができる:(i)第2の光路の偏光子と検出器との間において入射の平面に対して本質的にs−またはp−偏光された,直線偏光された電磁放射,(ii)フィルム厚さを薄膜結合アッセイの結果と関連づける,および(iii)試料から反射された電磁放射を偏光させることなく該方法を行う。
【0042】
別の態様においては,本発明は,試料のフィルム厚さを測定する方法に関する。該方法は,光源,検出器,光源と試料との間の第1の光路,および試料と検出器との間の第2の光路を含むデバイスを用意し;電磁放射が試料により反射されて,第2の光路に沿って検出器に達するように,電磁放射を光源から第1の光路に沿って試料に照射し;電磁放射を第2の光路に沿って電磁放射が前記試料と接触する後の位置において直線偏光し;試料により反射された電磁放射を検出器を用いて検出して,反射された電磁放射の強度に対応するシグナルを得;そして,シグナルを試料のフィルム厚さと相関させる,の各工程を含む。
【0043】
特に好ましい態様においては,該方法は以下の1またはそれ以上を含むことができる:(i)第2の光路の偏光子と検出器との間において,入射の平面に対して本質的にs−またはp−偏光された,直線偏光された電磁放射,(ii)フィルム厚さを薄膜結合アッセイの結果に関連づける,および(iii)試料からの反射の前に電磁放射を偏光させない方法を実施する。
【0044】
本発明にしたがう光路は,多層薄膜反射理論の原理にしたがって運転される特定の組み合わせの要素を含む。好ましい態様においては,光路は,光が検査試料を照射する前にこれを直線偏光させるよう配置されている偏光フィルタを含む。別の好ましい態様においては,光路は,検査試料から反射された光を直線偏光させるよう配置されている偏光フィルタを含む。
【0045】
これらの2つの装置構成においては,入射電磁放射の経路または反射電磁放射の経路のいずれかにおいて偏光化要素を用いて,偏光された電磁放射の一方の成分,すなわち,s−成分またはp−成分のいずれかを選択する。偏光化要素が入射電磁放射の経路中にある場合,s−偏光またはp−偏光された電磁放射が検査試料に入射する。電磁放射は,検査試料と相互作用すると,追加の薄膜なしの検査試料から反射された電磁放射に対して,例えば負の対照試料に対して,振幅が変化する。反射された電磁放射は楕円偏光されておらず,偏光の程度には変化がない。その代わり,追加の薄膜を有しない試料から反射された光に対して光の減衰のみが存在する。入射電磁放射,したがって反射された電磁放射が偏光されていない場合にも同様の場合が生ずる。そのような場合,反射された電磁放射の経路中の偏光化要素は,電磁放射の一方の成分のみを検出器へと通過させるであろう。
【0046】
別の観点においては,本発明は,薄膜結合アッセイを解釈するために用いるデバイスに関する。該デバイスは,試料を支持する基板,電磁放射を生成して試料を照射する光源,試料から反射された電磁放射を検出する検出器,光源と試料と検出器との間の光路,および前記シグナルを前記試料のフィルム厚さと相関させるシグナルプロセッサを含む。検出器により生ずるシグナルは,試料から反射された電磁放射の強度に対応する。
【0047】
特に好ましい態様においては,デバイスは以下の1またはそれ以上を含むことができる:(i)単色電磁放射を生成する光源,(ii)可視光,赤外線,および紫外線を含む群より選択される電磁放射,(iii)低い入射角を与えるように試料および検出器に対して配置された光源,(iv)光源と試料との間に位置する偏光子も,試料と検出器との間に位置する偏光子も含まない光路(v)試料の平面に垂直な線に対して約0°−約30°の範囲の入射角に配置された光源,(vi)0°−20°の範囲の入射角に配置された光源,(vii)0°−10°の入射角に配置された光源,(viii)フィルム厚さを薄膜結合アッセイの結果と関連づける,(ix)円偏光された光を与える偏光フィルタを含む光路,(x)光路の光源と試料との間に位置する偏光フィルタ,および(xi)光路の試料と検出器との間に位置する偏光フィルタ。
【0048】
別の観点においては,本発明は,試料のフィルム厚さを測定する方法を記載する。該方法は,光源,検出器,光源と試料との間の第1の光路,および試料と検出器との間の第2の光路を含むデバイスを用意し;電磁放射が試料により反射されて第2の光路に沿って検出器に達するように,電磁放射を光源から第1の光路に沿って試料に照射し;試料により反射された電磁放射を検出器を用いて検出して,反射された電磁放射の強度に対応するシグナルを得;そして,シグナルを試料のフィルム厚さと相関させる,の各工程を含む。好ましくは,電磁放射は,前記光路中の部品を動かすことなく,前記検出器において偏光されていない。
【0049】
特に好ましい態様においては,該方法は以下の1またはそれ以上を含むことができる:(i)試料に垂直な線に対して低い入射角で配置された光源,(ii)光源と試料との間に位置する偏光子も,試料と検出器との間に位置する偏光子も含まない光路,(iii)約0°−約30°の範囲の低い入射角,(iv)0°−20°の範囲の低い入射角,(v)0°−10°の範囲の低い入射角,および(vi)フィルム厚さを薄膜結合アッセイの結果と相関させる。
【0050】
これらの好ましい態様においては,本発明は,光源および検出器がデバイス中で検出器に対して本質的に偏光されていない反射光を用いることができる入射角で配置されているデバイスを記載する。このデバイスの構成においては,光源は試料の平面に垂直な線に対して約0°−約30°の範囲の入射角に配置することができる。好ましくは,入射角は,約0°,約5°,約10°,約15°,約20°,約25°,または約30°であることができる。与えられる電磁放射の波長は,当該技術分野においてよく知られる多層薄膜反射理論を用いて経験的に決定することができる。そのような理論を用いて,選択される波長は,入射角,検査する試料上の薄膜のおよその厚さ,および薄膜を支持するのに用いられる反射表面の関数である。
【0051】
いずれの反射率計の態様においても,特に言及されるもの以外の追加の偏光手段がないことが好ましい。例えば,光が検査試料と接触する前に偏光される第1の反射率計の態様においては,試料と検出器との間に位置する偏光フィルタがないことが好ましい。同様に,光が検査試料と接触した後に偏光される第2の反射率計の態様においては,試料と光源との間に位置する偏光フィルタがないことが好ましい。第3の反射率計の態様においては,いずれの偏光フィルタもないことが好ましい。
【0052】
本発明において記載される最も費用効率の高いデバイスは,適切な入射角を与えるように光源を基板および検出器に対して配置するハウジングまたはフレーム上に単に光源を取り付ける。基板からの反射光は,入射光または薄膜を有しない表面から反射される光と相関して検出器に到達する。この場合,光源は単色光源であり,要素の組み合わせは,光源と検査試料との間に位置する偏光子も,検査試料と検出器との間に位置するアナライザも含まない。
【0053】
本発明の特別の利点は,反射率計の態様の運転には偏光化要素の位置の調節が必要ないことである。装置の光路から1またはそれ以上の偏光化要素を除くと,検出器において利用可能な光の量が増加する。すなわち,装置の感度は,偏光化要素を通過することにより光が失われる慣用の装置より高くなる。より詳細には,測定データは検出器シグナル強度として集められ,これを限界値と比較する。この限界値は,バックグラウンドまたは負の試験結果またはフィルム厚さの変化を示す他のものと関連する。最も基本的な形においては,試験結果の解釈は,薄膜の存在もしくは非存在またはあらかじめ選択された閾値厚さより厚いフィルムの存在を示すシグナル強度測定値に基づいて,本質的にイエスまたはノー,正または負,の答えである。そのような好ましい態様においては,試験結果がそのようなフィルムの存在または非存在を確定的に確立する限り,実際のフィルム厚さを計算する必要はない。シグナルはフィルム厚さの関数であり,フィルム厚さは試料中の被検体濃度の関数であるため,装置はフィルム厚さを絶対的に決定することなく被検体濃度を定量的に測定することもできる。
【0054】
試験の解釈が第3の指示器,すなわちシグナル強度が明確な負と明確な正との間の範囲の値であるため試験が決定的ではないことを示す指示器を含むこともまた企図される。
【0055】
被検体の結合による薄膜支持体上の厚さの増加を直接検出するアッセイに加えて,厚さが減少するかまたは被検体濃度がシグナルと反比例するアッセイも企図される。そのようなアッセイの例としては,基質が目的とする被検体である酵素に特異的である場合の薄膜表面の酵素的分解,または被検体が増幅試薬と競合し,被検体濃度の増加に伴って厚さの変化が減少する競合的アッセイが挙げられる。
【0056】
また,厚さの変化に対する装置の応答は,検出器への光強度の増加または検出器への光強度の減少でありうる。
【0057】
好ましい態様の詳細な説明
ACモード装置
図1は,本発明にしたがう薄膜分析装置100の概略図である。光源102は,第1の偏光フィルタまたは偏光子104および支持基部106に対して固定された関係で据え付けられている。フィルムを有する基板108は支持表面110上に置かれている。回転アナライザ,すなわち,第2の偏光フィルタ112は,検出器114と連結されているかまたは一体として形成されている。可能な装置構成は,第2の偏光フィルタおよび検出器114を含む組立て品を含み,ここで,アナライザはステッパーモーター116により回転するが,これはあまり望ましい構成ではない。コントローラ118は,ステッパーモーター116の回転を制御し,検出器114からシグナルを受け取る。
【0058】
光源102は,任意の電磁放射源であることができ,多色光源であっても単色光源であってもよいが,好ましくは単色光源,例えばレーザー,レーザーダイオード,またはLEDである。光源102は,第1の光路セグメント120に沿って光を放出し,フィルムを有する基板108を照射する。この第1の光路セグメント120における光は,好ましくは直線偏光フィルタである第1の偏光化要素104の作用により偏光される。
【0059】
マウンティング基盤106は,第1の柱122を含み,これは選択的に光源102を保持して,第1の光路セグメント120が基板108に対する法線124から角度φ1だけ離れた角度であるように,光を放出させる。第1の光路セグメント120は,光の狭いビームまたはより広い幅の平行光線を含むことができる。いずれの場合においても,第1の光路セグメント120はビームの中心に存在する。選択的調節は,1対の直行するねじの組,玉軸摩擦クランプまたは他の任意の慣用の選択的調節機構により行うことができる(図1に示さず)。第2の柱126は,同様の調節機構(図1に示さず)を提供し,ステッパーモーター116,検出器114,および第2の偏光フィルタ112を含む組立て品を第2の光路セグメント128に沿って中心に置く。この第2の光路セグメント128もまたφ1の角度だけ垂直から離れている。表面110の中にはくぼみまたはウエル130が形成されており,基板108を第1の光路セグメント120および第2の光路セグメント128に対して配置する。
【0060】
検出器114は,光源102から放出され,試験表面132により反射される光に対応した波長の光を検出するように選択される。検出器は,検出器における光の強度をシステムの電子工学により支持される任意単位で表すシグナルを与える。検出器114は,ケーブル134でこれらのシグナルをコントローラ118に伝達し,コントローラ118はこれらのシグナルを解釈してフィルム厚さを決定する。コントローラ118はまた,ステッパーモーター116の回転を制御し,ステッパーモーターはアナライザ112をその光軸上で回転させる。ステッパーモーター116を除いて,アナライザ112を回転させることも可能である。
【0061】
光源102のハウジング136が,ステッパーモーター116に類似するステッパーモーターを任意に含んでいてもよいこと,およびこのモーターはコントローラ118からの指示により作動させることができることが理解されるであろう。すなわち,本発明の目的のために,偏光子104またはアナライザ112のいずれかを回転させることができる。偏光化要素の1つが回転するため,従来の固定された偏光子装置におけるように2つの偏光化要素を精密に配置させることは必要ではない。
【0062】
図1のACモード装置においては,種々の偏光状態の光が発生する。偏光子104が回転するとき,偏光状態の変化する光が分析すべき表面に入射する。あるいは,分析用偏光子が回転する場合(偏光子112),表面から反射された光を偏光状態により区分けすることができる。いずれの場合においても,薄膜に入射する光の偏光状態はまた,基板/薄膜の界面からのおよび薄膜/空気界面における光の通過および反射によっても変更される。偏光状態,したがって表面から反射される光の強度の減衰は,フィルム中の入射角およびフィルム厚さの関数である。この議論のためには,単一の薄膜組成物を仮定する。各フィルムの反射光がその上のフィルム界面から反射される光に加えられるという仮定を用いることにより,装置において多層薄膜を用いることもできる。合わせた生成物は,次の層にまたは検出器に反射される光である。試験表面からのシグナルは,従来の装置の固定された偏光子において用いられる固定された直接測定ではなく,偏光子回転の関数として集められる。偏光子の回転は本来準シヌソイドであるシグナルを生成し,ピーク・トゥ・ピーク情報の収集を可能とする。ピークからピークへのシグナルの変化は,フィルムの厚さの関数である。これらの値のいずれか一方は同じフィルムから作成される直接の測定値より大きいため,装置のAC運転は,装置の感度および正確性を改良する。別の利点は,AC測定は,光学的検出器および電子増幅器において非常に低い周波数で存在する1/fノイズがないことである。このノイズの減少ならびに厚さ感度の増加は,慣用の装置と比較して装置の分解能を改良する。さらに,本発明のデバイスは,慣用のエリプソメトリにおけるように反射光の実際の相を決定することを必要とせず,反射光の強度の分析のみが必要である。本発明の装置は,フィルム厚さを測定するために光の相を決定することを必要としない。
【0063】
入射角および入射光の波長は,結合アッセイの薄膜を支持するために用いられる光学的基板の光学的特性,屈折率,反射率等に基づいて選択する。これらの装置の設定はまた,結合アッセイにおいて遭遇するであろう厚さの範囲により影響を受ける。これらのパラメータは,多くの薄膜反射理論ソフトウエアパッケージを用いて設計することができる。
【0064】
AC−モード方法
図1の装置を用いるプロセスは,図2の流れ図にしたがう。プロセスP1000は,ユーザが分析すべき試料を装置100に置くステップP1002で始まる。この配置は,基板108をウエル130中に配置することに対応する。この時点において,キーパッドまたは他の入力デバイスを用いて,装置が作動するよう検量されているアッセイの種類を選択する。例えば,各種の結合アッセイの中から選択する。結合アッセイの例としては,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)IまたはIIまたはそれらの組み合わせ,連鎖球菌A群,連鎖球菌B群,RSウイルス,B型肝炎ウイルス,クラミジア種,および単純ヘルペスウイルスのイムノアッセイが挙げられる。
【0065】
ステップP1004は,偏光フィルタの軸方向の回転を開始させる。これらのフィルタには,偏光子104およびアナライザ112が含まれるが,任意の1つの装置構成において,1つの偏光化要素のみが回転する。
【0066】
ステップP1004の回転は,交互の,すなわち準シヌソイド状のIout検出器シグナルを生成する。これらのシグナルのピーク・トゥ・ピーク値は,慣用のアナログまたはデジタル法により読む。
【0067】
ステップP1008は,ステップP1006において得られたシグナル強度値を標準化することを含む。この標準化は,上述したように,強度シグナルを,既知の厚さの試料,例えば負の対照またはバックグラウンド試料について同じ回転のサイクルで得られた対応する強度シグナルで割ることにより行う。標準化は,検査試料のをピーク・トゥ・ピーク値を負の対照試料のピーク・トゥ・ピーク値で割ることにより行う。全体的な分析時間は,測定されデータ分析に用いられるサイクルの数に依存するであろう。サイクルの数が増加するにしたがって,結果の正確性は改良されるであろうが,装置は迅速な結果を与えるよう設計されているため,収集するサイクルの数は最低にすべきである。また,サイクル中の測定点の数は,迅速な分析時間を維持しながら所望のレベルの正確性を与えるように調節することができる。
【0068】
ステップP1010において,コントローラ118は計算値を標準曲線と比較する。ピーク・トゥ・ピーク値は,標準化した合計した強度シグナルの程度を最大から最小まで順番に並べ,最大値から最小値を引くことにより行う。あるいは,値は,回転サイクル中のあらかじめ選択された点または範囲の値から得て,一方の値を他方の値から引くことにより求めることができる。ACシグナルはアナログまたはデジタル法により測定され,測定された値は常にピーク・トゥ・ピーク値に比例し,比例係数は用いられる方法によって異なる。デジタル法は点ごとのデータを与え,アナログ法はあらかじめ選択されたデータ換算アルゴリズムにしたがって分析され報告されるデータを与える。したがって,Y−軸の標準化されたピーク・トゥ・ピーク強度値とX−軸のフィルム厚さとの間に独特の関連性があることが好ましい。この関連づけは,典型的には既知の厚さを有する試料から得られる実験データの2次または3次の最小自乗法を適用することにより行うが,当業者に知られる他の方法により行ってもよい。
【0069】
コントローラ118は,ステップP1012で,ステップP1010におけるフィルム厚さの測定値を解釈して,フィルム厚さまたはアッセイの結果を表す出力を与えることにより,試験測定プロセスを終える。例えば,フィルムがある特定の厚さを有しなければならないか,または製造されつつあるデバイスにおいてこれが短絡を引き起こすであろう半導体製造プロセスにおいては,出力は,厚さが一致するか特定の値を越えた場合に"パス"と告げるシグナルでもよい。厚さが特定の値より低い場合には,出力は”失敗”と告げてもよい。このフィルム結合アッセイ解釈においては,増加する厚さは正の結果として解釈されるが,これより低ければ結果が負であるとして報告される閾値厚さの変化を設定してもよい。結果は,定性的に報告しても定量的に報告してもよい。
【0070】
図7は,特定の結合アッセイ,表面構成用のACモード固定化偏光子エリプソメータのシミュレーションを示す。用いた光学的支持体は,20Åの二酸化ケイ素層で被覆された単結晶シリコンウェーハである。ウェーハはまた,475Åの窒化ケイ素層および400Åのt−ポリマーシロキサンの付着層を支持する。入射光の波長は525nmであり,入射角は法線に対して20°であり,第1の偏光化要素は50°で固定されている。プロットは,検出された強度の変化を,分析偏光子の種々の角度で作成されたアッセイ厚さの関数として示す。すべての曲線は正の傾きを示す。実際の装置設計においては,分析用偏光子の実際の角度がわかっている必要はない。示される曲線は,固定された偏光子のエリプソメータを用いて観察されるであろう直接モード検出の応答である。このアッセイの構成のACモード応答は図10aに示される。図10aにおいては,検出器において測定された強度がアナライザの変化する角度に対してプロットされており,準シヌソイド曲線は,結合アッセイ厚さの変化の関数としての検出器の応答である。図10aにおける曲線はまた,一定の速度でアナライザが回転するにつれてアッセイ時間の関数として表してもよく,回転する偏光子の角度はわかる必要がない。結合アッセイの厚さ変化の有効な相対的測定値を与えるためには,装置は検出器により測定された光の完全な偏光状態を決定する必要がない。図10bは,結合アッセイ厚さの変化に対してプロットした実際のピーク・トゥ・ピーク値であり,実際の装置出力を表す。
【0071】
図8は,特定の結合アッセイ表面構成用のACモード固定化偏光子エリプソメータのシミュレーションを示す。用いた光学的支持体は,20Åの二酸化ケイ素層で被覆した単結晶シリコンウェーハである。ウェーハはまた,475Åの窒化ケイ素層および200Åのt−ポリマーシロキサンの付着層を支持する。入射光の波長は525nmであり,入射角は法線に対して55°であり,第1の偏光化要素は40°に固定されている。プロットは,検出された強度の変化を,分析用偏光子の種々の角度で得られたアッセイ厚さの関数として示す。すべての曲線は負の傾きを示す。この場合も,実際の装置設計においては,分析用偏光子の正確な角度がわかっている必要はない。示される曲線は,固定された偏光子のエリプソメータを用いて観察されるであろう直接モード検出応答である。このアッセイ構成のACモード応答は図9aに示される。図9aにおいては,検出器において測定された強度が,アナライザの変化する角度に対してプロットされており,準シヌソイド曲線は,結合アッセイ厚さの変化の関数としての検出器応答である。図9aの曲線はまた,アナライザが一定の速度で回転するにつれてアッセイ時間の関数として表すことができ,回転する偏光子の角度がわかる必要はない。結合アッセイ厚さの変化の有効な相対的測定値を与えるためには,装置は検出器により測定された光の完全な偏光状態を決定する必要がない。図9bは,結合アッセイ厚さの変化に対してプロットした実際のピーク・トゥ・ピーク値であり,実際の装置出力を表す。図8における厚さの直接測定は,図9aの曲線と同様に負の傾きを示すが,ピーク・トゥ・ピーク値は常に正の数として表すことができるため,図9bの最終装置出力はアッセイ厚さの変化に伴う正の傾きとして表される。
【0072】
図7および図8に示される直接モードの理論的応答プロットを用いて,所定のアッセイ支持体の構造について適切な波長,入射角,固定された偏光子の設定を選択する。直接モードの応答プロットが結合アッセイシステムについて予測される厚さの変化の関数としてのシグナル分解度の最高の程度を示すとき,装置パラメータを設定する。図9aおよび図10aは,選択された特定の条件下でACモード装置により収集された実際の準シヌソイドデータを表す。図9bおよび図10bは,実際の装置出力を表す。
【0073】
反射率計装置
図3は,本発明にしたがう反射率計薄膜装置200を表す。光源202は偏光フィルタまたは偏光化要素204および支持基部206に対して固定された関係で据え付けられている。フィルムを有する基板108は支持表面110上に載せられている。検出器212は,基板108からの反射光を受け取るように配置されている。コントローラ214は,装置200の運転を制御し,検出器212からシグナルを受け取る。
【0074】
光源202は,任意の電磁放射の起源であることができ,例えば多色または単色光源でありうるが,好ましくは単色光源,例えばレーザー,レーザーダイオード,またはLEDである。光源202は,第1のすなわち入力光路セグメント216に沿って光を放出し,フィルムを有する基板108を照射する。この第1の光路セグメント216上の光は,好ましくは直線偏光フィルタである偏光化要素204の作用により偏光される。偏光化要素204は,固定した位置に保持され,装置200の運転中には動かない。偏光化要素204は,設定または検定の間に,理想的にはその光軸のまわりに回転して,偏光された光において純粋なs−偏光成分または純粋なp−偏光成分を与える。単一のフィルタは絶対的に純粋なs−偏光成分またはp−偏光成分を提供することができないかもしれないが,偏光成分は本質的に純粋である。p−偏光またはs−偏光の望ましくない成分は非常に小さく,装置200の設計選択の仕様中で無視しうる範囲内である。
【0075】
マウンティング基部206は,光源202を選択的に保持して第1の光路セグメント216が法線220から角度φ1だけ離れた角度となるように光を伝達させる第1の柱218を含む。法線220は,基板108上の平面の表面122に対してとる。第1の光路セグメント216は,狭いビームの光または幅広い平行光を含むことができる。いずれの場合においても,第1の光路セグメント216はビームの中心に存在する。選択的調節は,1対の垂直なねじの組,玉軸摩擦クランプまたは他の任意の慣用の選択的調節メカニズムにより行うことができる(図3には示さず)。第2の柱224は,検出器212を反射経路セグメント226に沿って配置する類似の調節メカニズム(図3には示さず)を与える。この経路セグメント226は,垂直から角度φ1だけ離れている。216および226により規定される光路セグメントに対して基板108を配置させるために,表面110に印を形成してもよい(示さず)。
【0076】
検出器212は,光源202から放出され,フィルムを有する表面108により反射される光に対応する波長の光を検出するよう選択される。検出器は,検出器における光の強度を表すシグナルを与える。検出器212はこれらのシグナルをケーブル230でコントローラ214に伝達し,コントローラ214は,これらのシグナルを相対的フィルム厚さと関連づけることにより解釈する。
【0077】
対照試料132,すなわち薄膜を有しない基板または負の対照試料を表面110上に載せる。基板108を試料132で置き換えてバックグラウンド検出器シグナルを得てもよく,または108の未反応セグメントまたは108の負対照ゾーンを用いてもよい。
【0078】
多層反射の原理にしたがえば,検出器におけるシグナル強度はフィルム厚さを直接示すが,この値を直接コンピュータ処理することは複雑であるか,関連する数学により不可能であって,各層の屈折率を求める必要がある。
【0079】
反射率計薄膜装置200は,典型的にはフィルム厚さを検出器212からのシグナル強度と関連づけることにより用いる。例えば,フィルムの存在又は非存在は,負の対照試料132に対応するバックグラウンドシグナルに対するシグナルの増加または減少として解釈される。フィルムの存在または非存在は,薄膜結合アッセイにおける正または負の結果として解釈される。限界値の実際の選択は,意図される使用環境における特定の用途によって異なり,コントローラ214のプログラムの設計選択の問題である。
【0080】
図4は,本発明にしたがう第2の薄膜装置400を示す。装置200と装置400に共通の部品にはすべて同じ符号が付けられている。装置400は,装置200において光源202と基板108(または支持表面110)との間に存在する偏光化要素204が装置400には存在しない点において,装置200と異なる。装置400においては,装置200の偏光化要素204は,基板108と検出器212との間の位置に偏光子402を加えることにより置き換えられている。偏光子402がその光軸の周りに回転して,本質的に純粋なs−偏光成分またはp−偏光成分を通過させ,次にその位置で固定されるため,装置400の運転は装置200と同一である。すなわち,装置200または装置400のいずれにおいても,減衰した偏光成分のみが検出器を通過することができる。
【0081】
装置200または400は,経験的または理論的決定に基づいて選択される入射光の波長,s−またはp−偏光状態,および入射角の点に関して構成される。選択される構成は,光学的基板の特定の組み合わせ,および基板上に置くべき薄膜の厚さの範囲に適合するよう設計される。理論的計算において考慮される厚さの範囲は,反射率を生成または改良し,生物学的材料,受容層,被検体層,および必要な場合には増幅試薬を結合させるために好ましい環境を改良または作成するために用いられる,基板の上の任意の層を含まなければならない。
【0082】
図11は,アッセイ表面の構造が光学的支持体としてシリコンウェーハを含む,単一の固定された偏光子の反射率計についての理論的な装置応答曲線を示す。ウェーハは,光学的なおよび結合の目的で,20Åの二酸化ケイ素層,475Åの層,および100Åのダイアモンド様炭素(DLC)層を支持する。装置は法線に対して35°の入射角を有する635nmの入射光源を用いる。偏光化要素は,装置の入射側に配置され,90°の角度に設定されてs−偏光された光を表面に送る。これらの条件下で,応答曲線は,結合アッセイの厚さの増加の関数としての負の傾きを有する。結合アッセイが500Åより大きい厚さの変化を生じれば,最小応答が約480−520Åに維持されるため,この装置の構成は不適切であろう。
【0083】
無偏光子反射率計装置
図5は,本発明の第3の反射率計態様,すなわち薄膜装置600を示す。装置200と400に共通の部品は先の図と同じ符号を有する。装置600は,装置200の光源202と基板108(または支持表面110)との間に存在する偏光化要素204が装置600には存在しない点において,装置200と異なる。装置600においては,装置200の偏光化要素204は他の偏光フィルタにより置き換えられていない。さらに,装置400に見られる偏光子402は除かれている。
【0084】
装置600は,入射の角度および反射率が垂直であるときp−振幅反射率が理論的にs−振幅反射率と等しいという原理にしたがって運転される。非理論的デバイスにおいては,光源および検出器が同じ場所を占める必要があるため,これらの角度はほぼ0であるが正確に0ではありえない。検出器において偏光されていない光を受け取ることは,フィルム厚さの計算において楕円率を決定するために多数の偏光フィルタを必要としない特別の場合である。φ1=0(または法線から非常に低い角度)において,rs=rpであるため,いかなる量の光がs−またはp−状態であるかによって差異がなく,任意の偏光状態が許容される。実際問題として,角度φ1は,s−偏光およびp−偏光の楕円率から生ずる厚さの測定誤差をもたらしうるs−偏光成分およびp−偏光成分の反射率の十分な不均衡を導入することなく,0°−30°の範囲でありうる。この範囲は,より好ましくは0°−20°であり,最も好ましくは0°−10°,またはこれより小さい。
【0085】
図12は,偏光化要素を有さず法線に対して小さい角度の入射光(10°)を有する反射率計装置の理論的応答曲線を示す。この場合,装置は,20Åの二酸化ケイ素層および475Åの窒化ケイ素層を有するシリコンウェーハを分析するよう構築されている。アッセイ支持体の構成には300ÅのDLCの追加の層が含まれる。入射光源は635nmの波長を与える。理論的分析は,p−偏光状態のみ,s−偏光状態のみ,または無偏光のいずれかを与える光源について,強度変化を結合アッセイ厚さの関数として比較する。驚くべきことに,これらの条件下では,無偏光の光は,本質的に,いずれかの偏光された光源と匹敵する。すなわち,偏光化要素を含まず小さい入射角の装置における偏光されていない光源に基づく反射率計は,設計されたアッセイ表面の構成に基づく結合アッセイの良好な厚さ分解能を与えるはずである。
【0086】
バイオアッセイの解釈における薄膜測定
本発明のすべての薄膜分析装置は,バイオアッセイ,特に,結合アッセイ,例えばイムノアッセイまたは核酸ハイブリダイゼーションアッセイの結果を高度に特異的かつ高感度で示す薄膜測定を提供する点において特に有用である。結合アッセイにおいては,固体支持体を目的とする被検体に特異的な材料で被覆する。被検体は,特定の所望の疾患,状態,環境などに独特に付随する任意の物質である。Sandstromらの米国特許5,494,829は,多くの薄膜結合アッセイ技術を記載しており,これを本明細書中で完全に記載されているように本明細書の一部としてここに引用する。最も好ましい結合アッセイは,不溶性の沈澱した反応生成物を生成する酵素/基質の対を使用することを含む。この反応の触媒的性質は,反応生成物を連続的に沈澱させてフィルム厚さを増加させることにより,アッセイの感度を増幅させる。酵素を被検体特異的試薬にコンジュゲートさせることにより,酵素を薄膜結合アッセイ中に導入する。
【0087】
より一般的には,特定の被検体との相互作用を介して受容材料に結合させることができる特定の成分を与え,基質の沈澱フィルム反応生成物への変換を触媒しうる任意の反応プロセスが,このタイプの触媒的に増幅された結合アッセイに適している。この増幅の目的に有用な酵素には,グルコースオキシダーゼ,ガラクトシダーゼ,ペルオキシダーゼ,アルカリホスファターゼ等が含まれる。
【0088】
図6は,結合アッセイにおいて用いるための試料700を示す。試料700は図1の基板108に対応し,特定の微生物または微生物の組み合わせまたは他の試験材料の起源に感染しているかもしれない患者から取得した標本とともにインキュベートした後に,薄膜測定における分析のための試料として用いられる。試料700のそれぞれの層は相対的な尺度で描写されておらず,結合アッセイの解釈において薄膜分析装置の使用に関連する概念を議論する目的のために描写されている。光学的支持体702は,他のすべての層のための主たる構造的支持を提供する。この光学的支持体は,慣用の磨いたシリコンウェーハであることができ,好ましくは単結晶シリコンであるが,アルミナ,ガラス,および他の種類の反射材料を用いてもよい。光学的支持体は任意の数の追加のフィルムを支持することができる。光学的支持体702の選択の主要な考慮点は,材料の反射率および/またはそれが反射性材料で被覆される能力である。光学的支持体は,次の層を作成するために用いられる被覆プロセスに適合性でなければならず,試験環境に対して安定でなければならない。
【0089】
光学的フィルム704を用いて,調節層を作成してもよい。これの適切な厚さ,ならびに装置において用いる光の波長および入射角を選択することにより,最大の厚さ感度を与えるように厚さ−反射率曲線を最適化することができる。抗反射フィルムは,薄膜構造700の種々の界面において,その波長の破壊的な干渉により光の1またはそれ以上の波長を減衰させる。付着層706は,被検体特異的結合試薬が光学的支持体702または存在する場合には光学的フィルム704の表面に付着することを促進するよう機能する。ある種のフィルムは,光学的機能および付着機能の両方を果たす。1つのフィルムが両方の機能に適していることを,被検体特異的結合試薬との組み合わせにおいて試験して,試薬の適切な密度が達成され,表面上に保持されることを確実にしなければならない。被検体特異的結合層は708である。代表的な被検体特異的結合試薬には,抗体,抗原,核酸,レセプター,キレーター等が含まれる。保護層を任意に用いて,保存の間に生物試料受容層708を保護することができる(層は示されていない)。この保護層は,被検体溶液とともにインキュベートする間に溶解する。
【0090】
結合アッセイの間に,被検体特異的層は被検体と反応して,層710を生成する。層710はまた,増幅試薬,例えば酵素とコンジュゲートさせた抗体からなる。層はまた,酵素が適当な酵素基質と相互作用することにより生成する,沈澱したまたは結合した反応生成物からなる。増幅材料は,非酵素的に生成してもよい。
【0091】
付着層706,被検体特異的結合層708,および被検体を含む沈澱反応生成物層710がほぼ同じ屈折率を有することが,本発明の特に好ましい特徴である。すなわち,この仮説に基づけば,これらの層は1つの層として機能すると想定され,デバイスは理論的計算の結果により容易に検量することができる。一方,これらの指数または反射率が著しく異なる場合には数学的な解ははるかに複雑であるが,検出器において準シヌソイド曲線を与える運転の原理は同じである。
【0092】
任意の光学的層704は,好ましくは二酸化チタンまたは窒化ケイ素等の材料から形成する。これらの材料は,金属アルコキシドおよび金属カルボキシレートの前駆体の液体から真空下でスパッター蒸着するかまたは回転付着させ,酸素または窒素雰囲気下で熱分解して所望のフィルムを作成する。例えば,Tyzor TPT(チタン酸テトライソプロピル)として知られる有機チタン酸は,Dupontから購入することができる。1mlの有機チタン酸溶液を3mlの氷酢酸,3mlのアルコール,3mlの脱イオン水,および10μlの3MのFC171フルオロサーファクタントと混合する。この用途のためには,イソプロパノール,t−アミルアルコール,エタノール,またはアセトンを水とともに用いることができる。エタノールは,チタンの沈澱を引き起こすため,控えめに使用するか避けるべきである。この混合物約500μlを静電的スピンコーティング技術によりウェーハに適用して均一なフィルムを作成する。オーブン中で250℃で2時間加熱することにより,または湿った被覆されたウェーハにマイクロ波を400ワットで2分間適用することにより,フィルムを硬化させる。
【0093】
付着層706において用いるための適当な結合剤が何種類か存在する。例としては,(トリメトキシシリルプロピル)ポリエチレンイミン(例えば,Petrarch,Bristol,PAのPEI)が挙げられ,これを典型的にはメタノール中に1:500で希釈し,ウェーハ上に遠心または噴霧し,0.1mmHgの減圧下で100℃で硬化させて,約80Åの厚さを得る。結合剤は,PEIフィルムをジメチルジクロロシラン(例えば,Sigma Chemical Co.,St.Louis,MOのDMDCS)に暴露することにより線状のPEI鎖に沿って分岐点を形成することにより改良することができる。これを,典型的には1,1,1−トリクロロエタン中に約2%(容量)の濃度で混合する。PEI−被覆ウェーハをこの溶液中に25℃で60分間浸漬し,次にアルコールですすぎ,窒素流下で乾燥して,約200Åの厚さの付着層を得る。ポリスチレン(例えば,Becton Dickinson,Oxnard,CAの市販のポリスチレン)を,トルエンまたは他の溶媒に0.025g/mlの比率で溶解し,ウェーハ上に遠心し,25℃で60分間硬化させて,約200Åの厚さの最終的な層を得ることができる。Polysciences,Warrington,PAのMSA−Starburstポリマーを,メタノール中で1:4(v/v)に希釈し,ウェーハ上に遠心し,空気中で25℃で120分間焼くことにより硬化させて,約40Åの厚さの最終的な付着層を得ることができる。他の適当な結合剤材料には,Seradyn,Indianapolis,INのTC7Aフィルム形成ラテックス材料;ジメチルジフェニルシロキサンコポリマー(例えば,DMDPS,Petrarch,Bristol,PA);メルカプトプロピルメチルジメチル−シロキサンコポリマー(例えば,メルカプト,Petrarch,Bristol,PA);N−(2−アミノエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン(例えば,BAS,Petrarch,Bristol,PA);トリエトキシシリル修飾ポリブタジエン(例えば,PBD,Petrarch,Bristol,PA);および(メチルフェニル)メチルドデシル−メチルアミノプロピル−メチル−シロキサンが含まれる。これらの材料は,慣用の方法にしたがって,生物試料受容層706を結合させるために用いられる。
【0094】
被検体特異的結合層708は,特異的結合対の一方であると定義される受容材料を含む。これらには,限定されないが,抗原/抗体,酵素/基質,オリゴヌクレオチド/DNA,キレーター/金属,酵素/阻害剤,細菌/レセプター,ウイルス/レセプター,ホルモン/レセプター,DNA/RNA,オリゴヌクレオチド/RNA,およびこれらの種の他の種への結合,ならびにこれらの種と無機種の相互作用が含まれる。例えば,被検体特異的結合材料のサブクラスには,トキシン,抗体,抗原,ホルモンレセプター,寄生虫,細胞,ハプテン,代謝物,アレルゲン,核酸,核物質,自己抗体,血液蛋白質,細胞断片,酵素,組織蛋白質,酵素基質,補酵素,神経伝達物質,ウイルス,ウイルス粒子,微生物,多糖類,キレーター,薬剤,および特異的結合対の他の任意のメンバーが含まれる。
【0095】
レセプター材料は,目的とする被検体に特異的に結合する能力により特徴づけられる。目的とする被検体は,疾病等の特定の状態または病気について分析すべき試験標本から得る。標本は,液体,固体,または気体等,特に,粘液,唾液,尿,便,組織,骨髄,大脳脊髄液,血清,血漿,全血,痰,緩衝化溶液,抽出溶液,精液,膣分泌物,心膜,胃,腹膜,胸膜,または他の洗浄液等の材料のマトリックス中に見いだすことができる。あるいは,標本は,土壌または水試料,または食物試料等でもよい。被検体の存在は,感染性疾患,癌,代謝性疾患,食中毒,毒に対する暴露,薬剤濫用,または治療剤のレベルの指標である。また,被検体の存在は,環境汚染,望ましくない廃棄物の存在,食物汚染等を示すことができる。
【0096】
層710の1つの成分である増幅試薬は,最も好ましくは酵素標識抗体である。例えば,固定化された抗体−抗原−抗体−酵素複合体が試験表面に存在すれば,不溶の反応生成物が生ずる。反応生成物は,酵素が溶液中の沈澱剤に作用することにより,触媒的に沈澱する。沈澱剤には,アルギン酸,硫酸デキストラン,メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー,またはカラギーナン等の組み合わせ,ならびにTMB(3,3’,5,5’−テトラ−メチル−ベンジジン)と酸素フリーラジカルとの相互作用により形成される生成物が含まれる。この特別の沈澱剤は,フリーラジカルがTMBと接触すれば必ず不溶性生成物を形成する。クロロナフトール,ジアミノベンジデンテトラヒドロクロリド,アミノエチル−カルバゾール,オルトフェニレンジアミン等の他の物質もまた沈澱剤として用いることができる。沈澱剤は,典型的には,約10mM−100mMの範囲の濃度で用いる。しかし,被検体特異的結合試薬に結合させることができ,層710の厚さを増加させることができる任意の材料を用いることができる。
【0097】
実施例
実施例1:結合アッセイの酵素増幅
西洋ワサビペルオキシダーゼ(Sigma等級VI)を,Neisseria meningitidis A,C,Y,W135の培養物からの細胞の懸濁物をあらかじめ注射したウサギからの高タイター血清をプールしたものからカプリル酸沈澱により精製したイムノグロブリンに化学的にカップリングさせた。カップリングは,Analytical Biochemistry 132(1983)68−73に記載される慣用の方法にしたがい,試薬S−アセチルチオ酢酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルを用いて行った。得られたコンジュゲートは,4−モルホリンプロパンスルホン酸(MOPS),50mM,pH7.0の緩衝液中に,ペルオキシダーゼ(104μM)およびイムノグロブリン(35μM)を含有していた。ペルオキシダーゼイムノグロブリンコンジュゲートをカゼイン(5mg/ml)とともにMOPS緩衝液中で希釈し,Neisseria meningitidis生物の培養物からの無細胞濾液の等容量の希釈物とともに混合した。
【0098】
混合物の25μlのアリコートを,窒化ケイ素,T−ポリマーシロキサン,およびNeisseria meningitidisに対する同じウサギ抗体調製物からの精製イムノグロブリンの層でコーディングしたシリコンウェーハの表面にピペットで移した。50mM MOPS,pH7.0中に10μg/mlの抗体を含む溶液からt−ポリマー/シリコンウェーハに抗体をコーティングした。ウェーハは,周囲温度で1時間抗体中に浸漬し,脱イオン水ですすぎ,窒素流下で乾燥した。抗体コーティング基板は,コーティングした基板を50mM MOPS,pH=7.0中の0.5mg/ml加水分解カゼイン中で周囲温度で1時間インキュベートすることによりさらに処理し,次にすすぎ,乾燥した。
【0099】
ペルオキシダーゼ,イムノグロブリン,およびNeisseria meningitidis生物からの無細胞濾液を含むコンジュゲート溶液をウェーハの表面に適用し,2分間インキュベートした。試料を水で洗浄し,窒素流下で乾燥した。フィルタデバイスを用いるブロッティングは,乾燥目的のためにも適切である。沈澱したTMB基質の溶液を表面に適用して4分間おき,次に先のように洗浄し,乾燥した。沈澱した反応生成物を含むウェーハを薄膜分析装置中に置き,厚さを測定した。
【0100】
これらの手順は,例えば,H.influenza B群,Streptococcus pneumoniae,Streptococcus B群,およびE.coli K1について繰り返すことができる。
【0101】
受容対相互作用の特定の種類は,本発明の目的には重要ではない。結合アッセイ相互作用のタイプの例には,ヒト免疫不全ウイルス (HIV) I またはIIについての結合アッセイ,またはこれらの組み合わせ,Streptococcus A群,Streptococcus B群,RSウイルス,B型肝炎,クラミジア種およびヘルペス単純ウイルスが含まれる。
【0102】
当業者が本発明を作成し使用することができるように本発明を十分に詳細に説明し例示してきたが,本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の変更,改変および改良が明らかである。
【0103】
当業者は,本発明が,その目的を実施し,記載される結果および利点,ならびに本明細書に固有のものを得るのによく適合していることを容易に理解するであろう。本明細書に記載される細胞株,胚,およびこれらを製造する工程および方法は,好ましい態様の代表的なものであり,例示的なものであって,本発明の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は本発明の変更および他の用途をなすであろう。これらの変更は,本発明の精神の範囲内に含まれており,特許請求の範囲により定義されている。
【0104】
当業者は,本発明の範囲および精神から逸脱することなく,本明細書に開示される本発明に対して種々の置換および変更をなすことが可能であることを容易に理解するであろう。
【0105】
本明細書において言及されるすべての特許および刊行物は,本発明の属する技術分野の技術者のレベルを示す。すべての特許および刊行物は,個々の刊行物が特定的にかつ個別に本明細書の一部としてここに引用すると示されているのと同じ程度に,本明細書の一部としてここに引用される。
【0106】
本明細書に例示的に記載されている発明は,本明細書に特定的に開示されていない任意の要素または限定なしでも適切に実施することができる。すなわち,例えば,本明細書における各例において,"・・・を含む","・・・から本質的になる"および"・・・からなる"との用語は,他の2つのいずれかと置き換えることができる。本明細書において用いた用語および表現は,説明の用語として用いるものであり,限定ではない。そのような用語および表現の使用においては,示されかつ記載されている特徴またはその一部の等価物を排除することを意図するものではない。特許請求の範囲に記載される本発明の範囲中で種々の変更が可能であることが理解される。すなわち,本発明を好ましい態様および任意の特徴により特定邸に開示してきたが,当業者は本明細書に開示される概念の改変および変更を慣用的に行うことができ,かつその改変および変更は特許請求の範囲に記載される本発明の範囲内であると考えられることが理解されるべきである。
【0107】
さらに,発明の特徴または観点がマーカッシュグループの用語で記載されている場合,当業者は,本発明が,マーカッシュグループのメンバーの個々のメンバーまたはサブグループに関してもまた記載されていることを認識するであろう。例えば,Xが,臭素,塩素およびヨウ素からなる群より選択されるとして記載されている場合,Xが臭素である特許請求の範囲およびXが臭素および塩素である特許請求の範囲も完全に記載されている。
【0108】
他の態様は,以下の特許請求の範囲の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は,偏光化要素の1つが回転する,本発明にしたがうACモード薄膜分析装置を示す。
【図2】 図2は,ACモード薄膜分析装置とともに用いられる分析フローチャートを示す。
【図3】 図3は,アナライザの位置の偏光子が除かれている,本発明にしたがう薄膜分析装置を示す。
【図4】 図4は,偏光子の位置の偏光子が除かれている,本発明にしたがう薄膜分析装置を示す。
【図5】 図5は,すべての偏光化要素が除かれている,本発明にしたがう薄膜分析装置を示す。
【図6】 図6は,本発明のいずれかの薄膜分析装置を用いる分析に適したアッセイ表面構造を示す。
【図7】 図7は,結果が,異なるアナライザ角度における厚さの増加の関数としての強度の増加であるモデルのACモードアッセイシステムを示す。
【図8】 図8は,異なるアナライザ角度における厚さの増加の関数としての強度の減少であるモデルのACモードアッセイシステムを示す。
【図9】 図9aは,t−ポリマー層の上の結合アッセイ層の厚さの変化について分析用偏光子が回転するときの,図8のACモードアッセイシステムの理論的な生の準シヌソイドデータを示す。図9bは,図8のACモードアッセイシステムの理論的な最終出力を示す。
【図10】 図10aは,t−ポリマー層の上の結合アッセイ層の厚さの変化について分析用偏光子が回転するときの,図7のACモードアッセイシステムの理論的な生の準シヌソイドデータを示す。図10bは,図7のACモードアッセイシステムの理論的な最終出力を示す。
【図11】 図11は,特定の表面構造と組み合わせた,1つの偏光子装置の理論的出力を示す。
【図12】 図12は,偏光化要素を含まない装置の,非常に小さい入射角における入射光の偏光状態の関数としての理論的出力を示す。

Claims (22)

  1. 試料のフィルム厚さを決定するために用いるデバイスであって,前記試料を支持する基板;
    電磁放射を生成して前記試料を照射する光源;
    前記光源と前記試料との間に位置する第1の偏光化要素;
    前記試料から反射された電磁放射を検出する検出器;
    前記検出器と前記試料との間に位置する第2の偏光化要素;および
    前記検出器から得たシグナルを用いてフィルム厚さを決定するためのデータ分析手段であって,前記第1のおよび第2の偏光化要素の少なくとも一方が,前記デバイスのAC運転モードの間に回転して,前記電磁放射のsおよび/またはp成分を
    時間とともに偏光させ、擬似シヌソイド状強度シグナルを発生する回転可能な要素であり,かつ,分析試料から得られる擬似シヌソイド状強度シグナルの回転サイクル中のあらかじめ選択された点または範囲の値から得て一方の値を他方の値から引くことにより求めた値を、負の対象試料から得られる比較用擬似シヌソイド状強度シグナルの回転サイクル中のあらかじめ選択された点または範囲の値から得て一方の値を他方の値から引くことにより求めた値で割ることによりデータを得ることを特徴とするデータ分析手段を含むデバイス。但し、光路上に四分の一波長板を含むデバイスは除く。
  2. 前記データ分析手段が、分析試料から得られる擬似シヌソイド状強度シグナルのピーク・トゥ・ピーク値を、負の対象試料から得られる比較用擬似シヌソイド状強度シグナルのピーク・トゥ・ピーク値で割ることによりデータを得ることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記光源が単色電磁放射を生成する,請求項1又は2に記載のデバイス。
  4. 前記電磁放射が,可視光,赤外線,および紫外線を含む群より選択される,請求項1又は2に記載のデバイス。
  5. 前記第1の偏光化要素が回転可能な偏光フィルタを含む,請求項1又は2に記載のデバイス。
  6. 前記第2の偏光化要素が回転可能な偏光フィルタを含む,請求項1又は2に記載のデバイス。
  7. 前記第1の偏光化要素が回転可能な偏光フィルタを含み,前記第2の偏光化要素が固定されたアナライザを含む,請求項1又は2に記載のデバイス。
  8. 前記第1の偏光化要素が固定された偏光フィルタを含み,前記第2の偏光化要素が回転可能なアナライザを含む,請求項1又は2に記載のデバイス。
  9. 前記第1のおよび第2の偏光化要素の少なくとも一方が回転して,前記検出器において準シヌソイド状強度シグナルを与える,請求項1又は2に記載のデバイス。
  10. 前記フィルム厚さが,前記準シヌソイド状強度シグナルの振幅と相関する,請求項1又は2に記載のデバイス。
  11. 前記フィルム厚さが,前記準シヌソイド状強度シグナルのピーク・トゥ・ピーク振幅と相関する,請求項1又は2に記載のデバイス。
  12. 前記デバイスが,既知のフィルム厚さを有する対照試料をさらに含む,請求項1又は2に記載のデバイス。
  13. 対照試料が負の対照試料である,請求項1又は2に記載のデバイス。
  14. 装置が前記検出器シグナル強度を前記負の対照試料から得られる比較用検出器シグナル強度と関連づける正規化関数を含む標準関数を利用する,請求項1又は2に記載のデバイス。
  15. 正規化関数が,前記検出器シグナル強度と前記負の対照試料から得られる前記比較用検出器シグナル強度との比である,請求項1又は2に記載のデバイス。
  16. 前記光源が,基板に対してあらかじめ固定された角度に配置され,かつ前記検出器が基板に対して前記あらかじめ固定された角度に配置されている,請求項1又は2に記載のデバイス。
  17. 試料のフィルム厚さを測定する方法であって,
    光源,偏光子,アナライザ,および検出器を含デバイスを用意し;
    光源から試料に向けて電磁放射を行い,このことにより電磁放射が試料から反射され;
    試料に向けられた電磁放射を偏光子を用いて偏光させ;
    試料から反射された電磁放射をアナライザを用いて偏光させ;
    偏光子またはアナライザを回転させて,偏光された電磁放射のsおよびp成分を時間とともに変化させ;
    試料から反射された偏光された電磁放射を検出器を用いて検出し,このことにより,反射された電磁放射の強度に対応するシグナルが得られ;そして
    シグナルを試料のフィルム厚さと相関させ,ここで,前記相関させる工程は,分析試料から得られる擬似シヌソイド状強度シグナルの回転サイクル中のあらかじめ選択された点または範囲の値から得て一方の値を他方の値から引くことにより求めた値を、負の対象試料から得られる比較用擬似シヌソイド状強度シグナルの回転サイクル中のあらかじめ選択された点または範囲の値から得て一方の値を他方の値から引くことにより求めた値で割ることによりデータを得;
    ここで,前記第1のおよび第2の偏光化要素の少なくとも一方が,前記デバイスのAC運転モードの間に回転して,前記電磁放射のsおよび/またはp成分を時間とともに偏光させ、擬似シヌソイド状強度シグナルを発生する回転可能な要素である;
    各工程を含む方法。但し、光路上に四分の一波長板を有する装置を用いて、四分の一波長板を使用する方法を除く。
  18. 前記データ分析手段が、分析試料の擬似シヌソイド状強度シグナルのピーク・トゥ・ピーク値を、負の対象試料から得られる比較用擬似シヌソイド状強度シグナルのピーク・トゥ・ピーク値で割ることによりデータを得ることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 前記検出器によって発生された信号の強度とフィルム厚さを関連づける標準関数を利用し、前記標準関数が,異なる光学的特性を有する試料から得られる複数の標準関数から選択される,請求項17又は18に記載の方法。
  20. 前記方法が,負の対照試料から得られる比較用検出器シグナル強度を提供することをさらに含む,請求項17又は18に記載の方法。
  21. 装置が検出器シグナル強度を比較用検出器シグナル強度に相関させる正規化関数を含む標準関数を利用する,請求項17又は18に記載の方法。
  22. 正規化関数が,検出器シグナル強度と比較用検出器シグナル強度との比率である,請求項17又は18に記載の方法。
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