JP3645414B2 - 多重放送受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なる周波数の搬送波のそれぞれに多重化された複数の番組の中からいずれかを選択する多重放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、デジタルオーディオは、その優れた特性と使いやすさから一般に認められ、急速に普及してきている。このような背景から、オーディオ放送のデジタル化の動きが活発になってきており、デジタルオーディオ放送DAB(Digital Audio Broadcasting)が欧州で実用化されている。
【0003】
このようなDAB用の受信機(DAB受信機)は、通常のVHF/FM受信機に比べて構成がかなり複雑になるが、それを補って余りある多くの利点がある。例えば、移動する自動車の中でもCD並みの音質が確保できる、多くの放送番組を受信できる、複数の言語で番組を放送できる、天候や交通情報を絶え間なく受信できる、音声や映像による広告を受信できるなどの利点がある。
【0004】
現在のDABの各放送チャンネルは、テレビジョン放送の各チャンネルに割り当てられた受信周波数間の空き周波数が利用されており、全体で64チャンネル分が用意されている。各放送チャンネルに対応した搬送波周波数群をアンサンブルといい、各アンサンブルには6〜8の放送番組(サービス)が多重化されている。
【0005】
図7は、従来のDAB受信機における番組切り替えの一例を示す図である。同図に示すように、アンサンブル1には番組1〜5が、アンサンブル2には番組6〜8が、アンサンブル3には番組9〜12がそれぞれ多重化されているものとする。受信番組を切り替える場合には、例えば、リモートコントロール(リモコン)ユニットのアップキーやダウンキーを押下することにより、番組1から番組12まで順次切り替えることができ、利用者は、アンサンブルを意識することなく、番組切り替えの操作だけで複数のアンサンブルのそれぞれに多重化された番組の中から所望の番組を選択して受信することができる。
【0006】
上述したDAB受信機において、受信番組を同一アンサンブル内の他の番組に切り替える場合(例えば、図7の番組1から番組2に切り替える場合)には、例えばアップキーを押下すれば短時間で番組が切り替えられる。このため、同一のアンサンブル内であれば、利用者はアップキーを連続的に押下して次々に番組を切り替えて所望の番組を選択することができる。これに対し、受信番組を他のアンサンブルに含まれる他の番組に切り替える場合(例えば、図7の番組5から番組6に切り替える場合)には、搬送波周波数の切り替え動作が行われるため、アップキーを押下しても受信番組は瞬時には切り替わらず、ある程度の時間(例えば2〜3秒程度)を要することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、利用者は通常、アンサンブルを意識せず操作するため、異なるアンサンブルに含まれる番組に切り替える場合も、同一アンサンブル内の他の番組に切り替える場合と同じようにアップキーやダウンキーを連続的に押下することが多い。このような場合には、受信機が切り替え先のアンサンブルに含まれる番組を認識する前に切り替えが指示されるため、さらに次のアンサンブルに切り替わってしまうことがあり、所望の番組を受信することができないおそれがあった。例えば図7において、番組5から番組6に切り替わる際に、アンサンブル1からアンサンブル2への搬送波周波数の切り替え動作が行われるが、この切り替え動作中にアップキーが押下されると、さらにアンサンブル3への搬送波周波数の切り替え動作が行われてしまう場合があり、このためにアンサンブル2に所望の番組が含まれていても受信できないおそれがあった。このような状態でさらにアップキーを押下し続けると、次々にアンサンブルが切り替わるだけで各アンサンブルに含まれる番組がいつまでも受信できない事態も起こりうる。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、所望の番組を確実に受信することができる多重放送受信機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の多重放送受信機は、複数の搬送波のそれぞれに多重化された番組の中からいずれかを選択して受信番組の切り替えを行う際に、異なる搬送波周波数に含まれる番組間で切り替えを行う場合には、番組の切り替え動作が終了するまでの間、新たな番組切り替え指示の受け付けを制限している。
【0010】
具体的には、上述した多重放送受信機は、番組切替指示手段と、番組受信手段と、指示受付制限手段とを備えており、番組切替指示手段による番組の切り替え指示に応じて、番組受信手段によって異なる搬送波周波数間で受信番組の切り替えが行われる場合に、その番組切り替え動作が終了するまでの間、指示受付制限手段によって新たな番組切り替え指示の受け付けが制限される。このように、異なる搬送波周波数間で受信番組が切り替わる際には、利用者の操作による番組切り替え指示の受け付けが制限されるため、切り替え先の搬送波周波数に含まれる番組が識別される前に新たな番組の切り替え指示がなされて、さらに次の搬送波周波数に切り替わってしまうということがなく、利用者は各搬送波周波数に含まれる番組を確認した後に所望の番組を確実に受信することができる。
【0011】
また、上述したように異なる搬送波周波数間で受信番組の切り替え動作が行われているときに、意識的にさらに次の搬送波周波数に切り替えたい場合もあるが、この切り替え動作は、異なる搬送波周波数間で受信番組の切り替え動作が行われている旨の何らかの情報を出力した後に(例えばブザーを鳴らした後に)利用者によって所定時間内に所定の操作が繰り返し行われた場合に限って、あるいは搬送波周波数の切り替え指示をおこなうための所定の操作が利用者によってなされた場合に限って行うことが好ましい。このように、番組切り替え指示の受け付けが制限されている場合であっても、利用者によって特定の操作が行われた場合には、さらに次の搬送波周波数に切り替えることにより、受信番組を迅速に切り替えて、所望の番組を受信するまでの時間を短縮することができる。
【0012】
また、上述した多重放送受信機がデジタルオーディオ放送用である場合には、指示受付制限手段は、受信信号フレームの高速情報チャネルに含まれる情報に基づいて、番組の切り替え指示の受け付け制限の要否を判定することが好ましい。この高速情報チャネルには、各搬送波周波数の番組(サービス)の構成情報等が含まれているため、これを解析することによって、次に切り替える番組が同じ搬送波周波数に含まれるか否かがわかり、受け付け制限が必要か否かが容易に判断できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の多重放送受信機を適用した一実施形態のDAB受信機は、受信番組を切り替える際に、現在受信中の番組が含まれるアンサンブルと異なるアンサンブルに含まれる他の番組に切り替える場合には、その切り替え動作が終了するまでの間、利用者からの番組切り替え指示を受け付けないことに特徴がある。以下、本発明を適用した一実施形態のDAB受信機について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明を適用した一実施形態のDAB受信機の構成を示す図である。同図に示すDAB受信機1は、アンテナ2、フロントエンド部(F/E)4、DABデコード部6、オーディオデコード部8、デジタル−アナログ変換器(D/A変換器)10、アンプ12、スピーカ14、制御部16、ブザー18、操作部20、表示部22を含んで構成されている。
【0015】
フロントエンド部4は、アンテナ2を介して受信した信号の中から所望の受信周波数(同調周波数)成分を抽出するとともに、この抽出した信号に対して周波数変換を行った中間周波数信号を出力する。また、フロントエンド部4は、この中間周波信号をAM検波した受信電界強度信号を制御部16に向けて出力する。DABデコード部6は、フロントエンド部4から出力される中間周波信号に対して、直交復調処理、FFT(高速フーリエ変換)復調処理、復号処理を行って、インタリーブされた送信データを復調し、さらにこのインタリーブを解いて元のデータ列に戻した後に誤り検出訂正処理を行って、多重化された放送番組のシンボル位置を示す各アンサンブルのサービスリスト等を含む高速情報チャネルFICや復号データ(MPEGオーディオデータ)からなるデータフレームを出力する。
【0016】
オーディオデコード部8は、DABデコード部6から出力される復号データ(MPEGオーディオデータ)を元に戻す伸長処理を行い、伸長したPCMオーディオデータを出力する。D/A変換器10は、オーディオデコード部8から出力されたPCMオーディオデータをアナログ信号に変換して出力する。このアナログの音声信号は、アンプ12によって増幅されて、スピーカ14から出力される。
【0017】
制御部16は、フロントエンド部4による周波数同調制御やDABデコード部6に対する番組指定を行うことによりDAB受信機1の全体を制御する。また、制御部16は、受信中の番組を異なるアンサンブルに含まれる番組に切り替える場合に、切り替え動作が終了するまでの間(新たな番組の受信を開始するまでの間)、利用者が操作部20を操作して番組切り替えを指示してもその指示を受け付けないように制御する。また、制御部16は、アンサンブルの切り替え時に鳴らすブザー18を制御する。
【0018】
操作部20は、利用者によって番組切り替え指示等を行うための各種操作キーを備えており、利用者による操作キーの操作状況を制御部16に送る。表示部22は、現在受信している番組の簡単な内容表示や利用者による操作部20の操作状況を表示する。
【0019】
上述した操作部20が番組切替指示手段および周波数切替指示手段に、フロントエンド部4、DABデコード部6、オーディオデコード部8および制御部16が番組受信手段に、制御部16が指示受付制限手段に、制御部16およびブザー18が切り替え情報出力手段にそれぞれ対応している。
【0020】
図2は、DAB受信機1において採用されるモードIIのフレーム構造を示す図である。1フレーム長は、24msであり、2シンボルの同期信号SYNCと、3シンボルの高速情報チャネルFICと、72シンボルのデータフィールドDFLで構成されている。同期信号SYNCは、フレームの開始点を認識するために使用するヌルシンボルと位相基準シンボルPRSを含んでいる。
【0021】
高速情報チャネルFICは、3つの高速情報ブロックFIBから構成されている。また、データフィールドDFLは72個のデータフィールドに区分され、それぞれのデータフィールドに所定のサービス、アナウンスメントの放送信号が挿入されており、1つの放送波から同時に6〜8サービスを受信できるようになっている。どのデータフィールドにどのサービスが対応するかは、高速情報チャネルFICに含まれるサービスの配列データで指定される。
【0022】
高速情報ブロックFIBは、複数の高速情報グループFIGから構成されている。各高速情報グループFIGは、FIGヘッダとFIGデータフィールドから構成されている。FIGヘッダは、FIGデータフィールドに含まれるデータのタイプを示す「FIGタイプ」と、FIGデータフィールドのバイト長を示す「長さ」とからなっている。また、FIGデータフィールドの先頭の1バイトは、FIGタイプ毎に異なる内容を有しており、その一部にエクステンションが含まれている。
【0023】
例えば、タイプ0フィールドの場合には、FIGデータフィールドの先頭1バイトには、上位から順に、C/N(Current/Next)フラグ、OE(Other Ensemble)フラグ、P/Dフラグ、エクステンションが含まれている。FIGタイプとエクステンションとによって、FIGデータフィールドに含まれる詳細なデータの内容が規定される。以下では、例えばFIGタイプ0フィールドのエクステンション3に対応したデータフィールドをFIG(0/3)と表すこととする。
【0024】
FIGデータフィールドの先頭の1バイトを除く領域には、FIGタイプとエクステンションによって特定される各種のデータが含まれており、このデータを読み出すことにより、各種の受信制御を行うことができる。例えば、FIG(0/17)には多重化された各サービスに対応したプログラムタイプPTyが含まれている。また、FIG(0/2)とFIG(0/3)には各アンサンブル内のサービスリストが、FIG(0/3)にはサービス識別コードSIdが、FIG(0/5)には使用している言語コードが、FIG(1/0)とFIG(1/1)には番組受信中に表示部22に表示する各アンサンブル名やサービス名に対応したテキストデータが含まれている。
【0025】
本実施形態のDAB受信機1はこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。
【0026】
図3は、本実施形態のDAB受信機1による番組切り替え時の動作手順を示す流れ図であり、制御部16の制御による受信番組切り替え時の動作が示されている。なお、現在いずれかの番組が受信されており、その後操作部20の「アップ」キーあるいは「ダウン」キーが押下されて、所定の順番で番組の切り替えが行われるものとする。また、番組切り替えは、FIG(0/3)に含まれているサービス識別SIdの順番に従うものとする。
【0027】
制御部16は、操作部20に備えられている「アップ」キーまたは「ダウン」キーが押下されたか否かを常時監視しており、いずれかのキーが押下されて番組の切り替えが指示されたか否かを判定する(ステップ100)。いずれかのキーが押下されると、制御部16は、切り替えようとする次の番組が同一アンサンブル内にあるか否かを判定する(ステップ101)。具体的には、制御部16は、FIG(0/2)とFIG(0/3)とに基づいて、受信中のアンサンブルに多重化されている番組一覧であるサービスリストを抽出するとともに、このサービスリストに含まれる各番組のサービス識別SIdを読み出し、これらの各番組に対応したサービス識別SIdと現在受信している番組に対応するサービス識別SIdとを比較する。例えば、操作部20の「アップ」キーが押下された場合には、制御部16は、現在受信している番組のサービス識別SIdよりも大きな値のサービス識別SIdに対応した他の番組があるかどうかを調べ、該当する番組がある場合には、切り替えようとする次の番組が同一アンサンブル内に存在すると判断する。反対に、操作部20の「ダウン」キーが押下された場合には、制御部16は、現在受信している番組のサービス識別SIdよりも小さな値のサービス識別SIdに対応した他の番組があるかどうかを調べ、該当する番組がある場合には、切り替えようとする次の番組が同一アンサンブル内に存在すると判断する。
【0028】
切り替えようとする他の番組が同一アンサンブル内にある場合には、制御部16は、操作部20の「アップ」キーあるいは「ダウン」キーの操作に対応して受信中の番組の切り替えを行う(ステップ102)。例えば、操作部20の「アップ」キーが押下されて番組の切り替えが指示された場合には、制御部16は、DABデコード部6に対して、現在受信している番組のサービス識別SIdの次に大きなサービス識別SIdを有する番組を多重化データの中から分離する指示を送る。DABデコード部6は、制御部16から送られてくる指示に応じて、データフィールドDFLに含まれる多重化データの中から、指定されたサービス識別SIdに対応する番組の音声データ(MPEGオーディオデータ)を抽出する。この抽出された音声データは、オーディオデコード部8によってPCMオーディオデータに変換され、さらにD/A変換器10によってアナログ信号に変換され、スピーカ14から出力される。このようにして受信中の番組の切り替え動作が行われる。
【0029】
一方、切り替えようとする他の番組が同一アンサンブル内にない場合には、制御部16は、利用者からの新たな番組切り替え指示の受付を停止するとともに(ステップ103)、操作部20の「アップ」キーあるいは「ダウン」キーの操作状態に対応してアンサンブルの切り替え動作を開始し(ステップ104)、切り替え動作が終了したか否かを監視する(ステップ105)。例えば、操作部20の「アップ」キーが押下されて番組の切り替えが指示された場合には、制御部16は、フロントエンド部4に対してアンサンブルの切り替え指示を出して、搬送波周波数の切り替え動作を開始し、フロントエンド部4から出力される受信電界強度信号を監視して新たな搬送波周波数に対応したアンサンブルの切り替えが終了したか否かを判定する。
【0030】
アンサンブルの切り替え動作が終了すると、制御部16は、受信番組をこの切り替えたアンサンブルに含まれる所定の番組に切り替える。(ステップ106)。具体的には、制御部16は、DABデコード部6に対して、切り替えたアンサンブルに含まれる複数の番組の中から最もサービス識別SIdが小さな番組を分離する指示を送る。DABデコード部6は、制御部16から送られてくる指示に応じて、データフィールドDFLに含まれる多重化データの中から指定されたサービス識別SIdに対応する番組の音声データ(MPEGオーディオデータ)を抽出する。この抽出された音声データは、オーディオデコード部6によってPCMオーディオデータに変換され、さらにD/A変換器10によってアナログ信号に変換され、スピーカ14から出力される。このようにして異なるアンサンブル間の受信番組の切り替え動作が行われる。
【0031】
次に、制御部16は、ステップ103で行った番組切り替えの指示の受付停止を解除して(ステップ107)、再び、番組の切り替えが指示されたか否かの判定(ステップ100)以降の動作を行う。
【0032】
図4は、DAB受信機1の番組切り替え動作の一例を示す図である。同図に示すように、アンサンブル1には番組1〜5、アンサンブル2には番組6〜8、アンサンブル3には番組9〜12が多重化されており、また、サービス識別SIdは、各アンサンブル内で番組1→5、番組6→8、番組9→12の順に大きくなるものとする。例えば、アンサンブル1の番組1を受信中に操作部20の「アップ」キーが押下されると、制御部16は、番組切り替えの指示の受付を停止することなく短時間で番組2へ切り替えるが、アンサンブル1の番組5を受信中に利用者によって操作部20の「アップ」キーが押下された場合には、搬送波周波数を切り替えてアンサンブル2の番組6に切り替わるまでの間は、利用者が新たに操作部20の「アップ」キーを押下して番組切り替えを指示しても、その指示に対応する番組切り替え動作を行わない。
【0033】
このように、本実施形態のDAB受信機1は、操作部20に備わった「アップ」キーまたは「ダウン」キーが利用者によって押下されて受信番組の切り替え指示がなされたときに、現在受信中の番組が含まれるアンサンブルと異なるアンサンブルに含まれる他の番組に切り替える場合には、搬送波周波数を切り替えて新たなアンサンブルに含まれる番組を認識するまでに所定の時間(例えば2〜3秒)がかかることを考慮して、番組の切り替え動作が終了するまでの間、利用者による新たな番組切り替え指示を受け付けないようにしている。したがって、切り替え先の搬送波周波数に対応した新たなアンサンブルに含まれる番組を認識する前に再度の切り替え指示がなされて、さらに次のアンサンブルに切り替わってしまうといったことがないため、利用者は、受信可能な全てのアンサンブルに含まれる番組の内容を確認することができ、所望の番組を確実に受信することが可能となる。
【0034】
ところで、図3に示した動作手順では、異なるアンサンブルの番組に切り替える場合に、原則的にこの切り替え動作が終了するまでの間は利用者による番組切り替え指示を受け付けないようにしたが、異なるアンサンブルの番組への切り替え動作中であることをブザー等を鳴らして知らせた後に、繰り返し番組切り替え指示がなされる場合には、従来のように搬送波周波数を切り替えてアンサンブルの切り替え動作を行うようにしてもよい。
【0035】
図5は、本実施形態のDAB受信機1による番組切り替え動作の変形例を示す流れ図である。同図に示す示すステップ200〜204の動作は、図3に示したステップ100〜104の動作に対応しており、ステップ204においてアンサンブルの切り替え動作が開始された後の動作を説明する。
【0036】
制御部16は、アンサンブルの切り替え動作の開始タイミングに合わせてブザー18を鳴らした後に(ステップ205)、操作部20に備わった「アップ」キーまたは「ダウン」キーが押下されて番組の切り替えが指示されたか否かを判定する(ステップ206)。
【0037】
いずれかのキーが押下されて番組切り替えが指示された場合(1回目の番組切り替えが指示された場合)には、制御部16は、この指示に応じた番組の切り替え動作は行わずに、その番組切り替え指示がなされた時点から所定時間(例えば0.5秒)経過前に2回目の番組切り替え指示がなされたか否かを判定する(ステップ207)。所定時間内に再び番組切り替えの指示がなされた場合には、制御部16は、次のアンサンブルへの切り替え動作を開始する(ステップ208)。例えば、図4に示す順番で番組切り替え動作が行われる場合において、アンサンブル1に含まれる番組5を受信中に利用者によって番組切り替えが指示された場合には、アンサンブル1からアンサンブル2への切り替え動作が開始されるが、その後、番組切り替えが指示が所定時間内に2回繰り返し行われると、ステップ208において、さらにアンサンブル2からアンサンブル3への切り替え動作が開始される。アンサンブル3への切り替え動作が開始されると、再びブザー音出力(ステップ205)以降の動作が繰り返される。
【0038】
また、1回目の番組切り替え指示がなされた後に所定時間内に2回目の番組切り替え指示がなされない場合(ステップ207で否定判断された場合)には、制御部16は、アンサンブルの切り替え動作が終了したか否かを判定し(ステップ209)、切り替え動作が終了するまでこの判定動作を繰り返す。
【0039】
また、ステップ205においてブザー音が出力された後に1回目の番組切り替え指示がなされない場合(ステップ206で否定判断された場合)には、制御部16は、アンサンブル切り替え動作が終了したか否かを判定し(ステップ210)、切り替え動作が終了していない場合には1回目の番組切り替え指示ありか否かの判定(ステップ206)以降の動作が繰り返される。
【0040】
アンサンブルの切り替えが終了した場合には、制御部16は、番組切り替え(ステップ211)および番組切り替え指示の受付停止の解除(ステップ212)を行う。
【0041】
このように、本実施形態のDAB受信機1は、番組の切り替えが指示されたときに、現在受信中の番組が含まれるアンサンブルと異なるアンサンブルに含まれる他の番組に切り替える場合には、アンサンブルの切り替え動作を開始するとともに、その旨をブザー音によって利用者に伝え、その後の所定時間以内に利用者から2回続けて番組切り替えが指示された場合には、さらに次のアンサンブルへの切り替え動作を開始する。したがって、あらかじめ所望の番組がどのアンサンブルに含まれているかを知っているような場合には、利用者は、ブザー音がなった後に2回続けて番組切り替えを指示することにより、連続的にアンサンブルを切り替えることができるため、所望の番組を迅速に選択してその内容を聴取することが可能となる。また、2回連続して番組切り替え指示をした場合に限りアンサンブルが切り替わるため、操作ミス等によって誤ってアンサンブルが切り替わることを防止することができる。
【0042】
図5に示した動作手順では、異なるアンサンブルの番組に切り替える場合に、原則的にこの切り替え動作が終了するまでの間は利用者による番組切り替え指示を受け付けないが、異なるアンサンブルの番組への切り替え動作中であることをブザーを鳴らすことによって利用者に知らせた後に再度番組切り替え指示がなされた場合には、従来のように搬送波周波数を切り替えてアンサンブルの切り替え動作を行うようにしたが、利用者が所定のキー操作を行ったときに従来のようなアンサンブルの切り替え動作を行うようにしてもよい。
【0043】
図6は、本実施形態のDAB受信機1による番組切り替え動作の他の変形例を示す流れ図である。なお、操作部20には、利用者によってアンサンブルの切り替えを指示するための「アンサンブル切替」キーが備わっているものとする。また、図6に示すステップ300〜304の動作は、図3に示したステップ100〜104の動作に対応しており、ステップ304においてアンサンブルの切り替え動作が開始された後の動作を説明する。
【0044】
制御部16は、操作部20に備わった「アンサンブル切替」キーが押下されてアンサンブルの切り替えが指示されたか否かを判定する(ステップ305)。アンサンブルの切り替えが指示されている場合には、次に制御部16は、その指示に従って次のアンサンブルへの切り替え動作を開始する(ステップ306)。
【0045】
例えば、図4に示す順番で番組切り替え動作が行われる場合において、アンサンブル1に含まれる番組5を受信中に利用者によって番組切り替えが指示された場合には、アンサンブル1からアンサンブル2への切り替え動作が開始されるが(ステップ304)、さらに操作部20の「アンサンブル切替」キーが押下されて次のアンサンブルへの切り替えが指示された場合(ステップ305での肯定判断)には、ステップ306において、さらにアンサンブル2からアンサンブル3への切り替え動作が開始される。アンサンブル3への切り替え動作が開始されると、制御部16は、再びアンサンブルの切り替えが指示されたか否かの判定(ステップ305)を行う。
【0046】
また、アンサンブルの切り替えが指示されない場合には(ステップ305で否定判断された場合)、制御部16は、アンサンブルの切り替え動作が終了したか否かを判定し(ステップ307)、切り替え動作が終了した場合には、番組切り替え(ステップ308)および番組切り替え指示の受付停止の解除(ステップ309)を行う。また、アンサンブルの切り替え動作が終了していない場合(ステップ307で否定判断された場合)には、制御部16は、再びアンサンブルの切り替えが指示されたか否かの判定(ステップ305)以降の動作を行う。
【0047】
このように、本実施形態のDAB受信機1は、番組の切り替え指示がなされたときに、現在受信中の番組が含まれるアンサンブルと異なるアンサンブルに含まれる他の番組に切り替える場合には、番組が切り替わるまでの間、利用者からの新たな番組切り替えの指示を受け付けないが、「アンサンブル切替」キーが押下された場合には、さらに別のアンサンブルへ切り替える動作を行う。したがって、あらかじめ所望の番組がどのアンサンブルに含まれているかを知っているような場合には、利用者は、アンサンブルの切り替え動作中にさらに次のアンサンブルの切り替えを指示することによって、連続的にアンサンブルを切り替えることができるため、所望の番組を迅速に選択してその内容を聴取することが可能となる。
【0048】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、アンサンブルが切り替わる場合に、切り替え先のアンサンブルに含まれるいずれかの番組に切り替わるまで新たな番組切り替え指示の受付を停止したが、この受付が停止されている間に番組切り替え指示がなされた回数、すなわち、操作部20の「アップ」キーや「ダウン」キーが押下された回数を制御部16が記憶しておき、アンサンブルが切り替わった後に、その記憶した回数分だけ番組切り替え動作やアンサンブルの切り替え動作を行うようにしてもよい。
【0049】
また、上述した実施形態では、操作部20に「アップ」キーと「ダウン」キーを備えておいて、それらが押下されたときに、同一アンサンブル内に多重化された番組についてはサービス識別コードSIdを値の大小の順に切り替えるようにしたが、番組切り替え指示を行うために操作されるキーの種類や、同一アンサンブル内で切り替わる番組の順番は適宜変更することができる。
【0050】
また、図5に示した動作手順では、アンサンブル切り替えの際にブザー18を鳴らすようにしたが、アンサンブルの切り替えを利用者に知らせることができれば、出力される音声は他でもよく、例えば「アンサンブル切り替え中です」等の案内音声をスピーカ14から出力するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、複数の搬送波のそれぞれに多重化された番組の中からいずれかを選択して受信番組の切り替えを行う際に、異なる搬送波周波数に含まれる番組間で切り替えを行う場合には、番組の切り替え動作が終了するまでの間、新たな番組切り替え指示の受け付けを制限している。したがって、異なる搬送波周波数間で受信番組が切り替わる際に、切り替え先の搬送波周波数に含まれる番組が識別される前に新たな番組の切り替え指示がなされて、さらに次の搬送波周波数に切り替わってしまうということがなく、利用者は各搬送波周波数に含まれる番組を確認した後に、所望の番組を確実に受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態のDAB受信機の構成を示す図である。
【図2】DAB受信機で使用されるフレーム構造を示す図である。
【図3】DAB受信機における番組切り替え動作の動作手順を示す流れ図である。
【図4】番組切り替え順番の一例を示す図である。
【図5】DAB受信機における番組切り替え動作の変形例を示す流れ図である。
【図6】DAB受信機における番組切り替え動作の他の変形例を示す流れ図である。
【図7】従来のDAB受信機の番組切り替え順番の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 DAB受信機
4 フロントエンド部
6 DABデコード部
8 オーディオデコード部
16 制御部
18 ブザー
20 操作部
22 表示部
Claims (6)
- 周波数が異なる複数の搬送波のそれぞれに多重化された番組の中からいずれかを選択して受信番組の切り替えを行う多重放送受信機であって、
異なる搬送波周波数に含まれる番組間で切り替えを行う場合に、番組の切り替え動作が終了するまでの間、新たな番組切り替え指示の受け付けを制限することを特徴とする多重放送受信機。 - 周波数が異なる複数の搬送波のそれぞれに多重化された番組の中からいずれかを選択して受信番組の切り替えを行う多重放送受信機であって、
所定の操作に応じて受信番組の切り替え指示を行う番組切替指示手段と、
複数の前記番組の中からいずれかを選択して受信するとともに、前記番組切替指示手段によって受信番組の切り替えが指示されたときに、受信対象となる番組の切り替えを行う番組受信手段と、
前記番組切替指示手段による受信番組の切り替え指示に応じて、前記番組受信手段によって異なる搬送波周波数間で受信番組の切り替えが行われる場合に、前記所定の操作に対応したその後の受信番組の切り替え指示の受け付けを制限する指示受付制限手段と、
を備えることを特徴とする多重放送受信機。 - 請求項2において、
前記指示受付制限手段は、前記番組受信手段による受信番組の切り替え動作が終了するまでの間、次の受信番組の切り替え指示の受け付けを行わないことを特徴とする多重放送受信機。 - 請求項2または3において、
前記番組受信手段によって異なる搬送波周波数間で受信番組の切り替え動作が行われている旨の情報を出力する切り替え情報出力手段をさらに備え、
前記指示受付手段は、前記切り替え情報出力手段によって前記情報が出力された後に、所定時間内に前記所定の操作が繰り返しなされた場合に、前記切り替え指示の受け付け制限を解除することを特徴とする多重放送受信機。 - 請求項2または3において、
所定の操作に応じて搬送波周波数の切り替え指示を行う周波数切替指示手段をさらに備え、
前記番組受信手段は、異なる搬送波周波数間で受信番組の切り替え動作を行っているときに、前記周波数切替指示手段による搬送波周波数の切り替え指示がなされた場合に、さらに次の搬送波周波数に含まれる番組への切り替えを行うことを特徴とする多重放送受信機。 - 請求項2〜5のいずれかにおいて、
前記指示受付制限手段は、デジタルオーディオ放送用の受信信号フレームの高速情報チャネルに含まれる情報に基づいて、前記切り替え指示の受け付け制限の要否を判定することを特徴とする多重放送受信機。
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