JP3645192B2 - 利用者別のアルバムを制作するカラオケ録音システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラオケ装置にて演奏されるカラオケ伴奏音楽と、その伴奏音楽に合わせて歌う利用者の歌唱音声とを適宜な録音媒体に録音するためのカラオケ録音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ店舗などでは、オプションサービスとして、カラオケ装置にて音響出力されるカラオケ伴奏音楽と、その音楽に合わせて歌う利用者の歌唱音声とを適宜な録音媒体に録音できるカラオケ録音サービスを提供しているところがある。
【0003】
カラオケ録音装置は、カラオケ伴奏音楽と歌唱者の音声とを録音するための装置であり、普通、CD−Rを録音媒体としたCDレコーダ本体である。CDレコーダは、カラオケ装置から、カラオケ伴奏音楽とマイクロホン入力される歌唱音声との混合音声信号を入力し、この音声信号をサンプリングしてCDオーディオ規格に準じたPCMデータに変換し、このPCMデータをCD−Rに書き込んで「録音」する。また、カラオケ装置とCDレコーダとはRS232Cなどのインタフェースを介して接続され、例えば、カラオケ装置側における演奏開始タイミングと、CDレコーダ側の録音開始タイミングとを同期させるなど、適宜な制御情報をやりとりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のカラオケ録音装置では、録音を開始すると、歌唱に失敗したとしてもその歌唱音声が録音されてしまう。録音媒体がCD−Rであれば、その録音内容は消去することはできない。もちろん、録音したデータ領域を無効化して録音音声を再生できないようにすることは可能であるが、録音済みのデータ領域は無駄になる。内容がどうであれ、カラオケ録音サービスを利用すれば、所定のサービス提供料を支払い、録音済みの録音媒体を受け取らなくてはならない。歌唱に失敗した場合、このサービス料金は利用者にとっては無駄な出費となるし、その失敗した内容が録音された録音媒体も引き取らなくてはならない。そこで、本願発明者らは、歌唱に失敗した場合には、可搬型記録媒体に録音しないようにできるカラオケ録音装置を発明し、これを先に出願した(特願2000−382131号など)。
【0005】
ところで、カラオケボックスなどのカラオケ施設を利用する際、一人で利用することは滅多にない。大抵は、グループで利用する。したがって、このグループが共同でカラオケ録音装置を利用することになり、その結果、1つの可搬型記録媒体には複数の人がそれぞれ録音したときの楽曲が混在することになる。グループの一人一人が自身の歌唱だけが録音された媒体を個別に持ち帰りたい場合、従来のカラオケ録音装置は対応することができない。一人でカラオケを利用するにしても、複数の楽曲を複数の媒体に分けて録音したい場合がある。確かに、1つの媒体に録音したい楽曲を連続して録音してから、つぎの媒体に録音することは可能である。しかし、これでは一つの媒体への録音が終わるまで、つぎの媒体への録音に着手できない。個人別に媒体を区別したい場合、ある人の録音が終わるまで自分の歌唱を録音することができない、楽曲毎に媒体を分ける場合でも、カラオケ装置にリクエストする楽曲の順番を事前に決めておかなければならず、面倒くさい。
【0006】
そこで本発明は、可搬型記録媒体への無駄な録音を排除しつつ、複数の可搬型媒体のそれぞれに録音する楽曲を自在に選択できるカラオケ録音装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るカラオケ録音システムは、つぎの事項(11)〜(17)により特定されるものである。
(11)演奏手段と、入力手段と、可搬型媒体書込手段と、制御手段と、一時記憶手段とを備えたカラオケ録音システムであること
(12)演奏手段は、リクエストされたカラオケ伴奏音楽を演奏すること
(13)入力手段は、利用者からの各種入力を受け付け可能であること
(14)可搬型媒体書込手段は、制御手段のダンプ処理に従い、複数の可搬型媒体の中から1つの可搬型媒体を選択して録音ファイルを書込可能であること
(15)制御手段は、録音処理と、ダンプ処理を可能とすること
(16)録音処理は、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声を合わせて収録した楽曲単位の録音ファイルを、当該カラオケ伴奏音楽のリクエストの際入力された個人IDに対応付けて一時記憶手段に記憶させること
(17)ダンプ処理は、個人ID毎に可搬型媒体を対応付けるとともに、可搬型媒体書込手段を制御し、一時記憶手段中の録音ファイルをその個人IDが対応付けられている可搬型媒体に書き込ませること
【0008】
第2の発明に係るカラオケ録音システムは、つぎの事項(21)〜(28)により特定されるものである。
(21)演奏手段と、入力手段と、可搬型媒体書込手段と、制御手段と、一時記憶手段と、表示手段とを備えたカラオケ録音システムであること
(22)演奏手段は、リクエストされたカラオケ伴奏音楽を演奏すること
(23)入力手段は、利用者からの各種入力を受け付け可能であること
(24)可搬型媒体書込手段は、制御手段のダンプ処理に従い、複数の可搬型媒体の中から1つの可搬型媒体を選択して録音ファイルを書込可能であること
(25)制御手段は、録音処理と、対応付け処理と、ダンプ処理を可能とすること
(26)録音処理は、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声を合わせて収録した楽曲単位の録音ファイルを一時記憶手段に記憶させること
(27)対応付け処理は、一時記憶手段に記憶している録音ファイルを一覧表示させ、入力手段から入力される個人IDと録音ファイルとの対応付けを可能とすること
(28)ダンプ処理は、個人ID毎に可搬型媒体を対応付けるとともに、可搬型媒体書込手段を制御し、一時記憶手段中の録音ファイルをその個人IDが対応付けられている可搬型媒体に書き込ませること
さらに、第1の発明の構成と第2の発明の構成の両方を備えた第3の発明についても開示している。
【0009】
【発明の実施の形態】
===カラオケ録音装置の構成===
図1は、本発明の実施例におけるカラオケ録音装置とカラオケ装置との接続状態を概略図として示している。カラオケ録音装置1は、汎用のパーソナルコンピュータ(客室PC)2と、この客室PC2に付帯するCD−Rチェンジャ3とによって構成されている。客室PC2は、カラオケ装置5からRS232C規格の通信インタフェースを介して演奏開始のタイミングを指示するデータなど各種制御信号を受け取るとともに、カラオケ装置5から音響出力されるカラオケ伴奏音楽と歌唱音声とを含んだ混合音声信号を入力し、この混合音声信号を適宜なデータ形式でCD−R4に記録するための各種制御・処理を実行する。したがって、客室PC2は、カラオケ録音装置1における制御部として動作する。
【0010】
CD−Rチェンジャ3は複数枚のCD−R4を収納するとともに、適宜なCD−R4にデータを書き込むための、媒体収納機構・媒体搬送機構・媒体駆動機構などを内蔵している。そして、客室PC2からの制御信号に従って指定のCD−Rに指定のデータを書き込む。
【0011】
図2は、客室PC2がカラオケ録音装置1の制御部として動作するときの機能ブロック図を示している。客室PC2の本体10は、CPU・RAM・ROMなどによって構成されるる中央制御部11をコンピュータ本体とし、ハードディスク装置12、RS232C規格の制御情報インタフェース13、CD−Rチェンジャ3とのインタフェースとなるSCSIインタフェース15、カラオケ装置5からの音声信号を処理する録音入力インタフェース14などを主要構成要素として内蔵している。録音入力インタフェース14は、音声入力端子を備え、カラオケ装置5の音声出力端子から出力されるカラオケ伴奏音楽と歌唱音声との混合音声信号をこの音声入力端子より入力し、混合音声信号をサンプリングしてPCMデータに変換して中央制御部11に転送する。
【0012】
また客室PC2は、利用者の操作する入力装置として、キーボード21やマウス22に加え、ディスプレイ20の画面上に配設されたタッチパネル23を付帯し、これら入力装置からの操作入力情報は、それぞれに適合する規格のインタフェース16〜18を介して中央制御部11に転送される。グラフィック制御部19は、内蔵するビデオRAMに展開されたビットマップ画像をビデオ信号に変換してディスプレイ20に出力する。
【0013】
なお本実施例において、客室PC2がカラオケ録音装置1の制御部として機能しているときは、その操作のほとんどをタッチパネル23から受け付けるようになっている。客室PC2は、タッチパネル23からの利用者入力に応答してディスプレイ20の表示画面を適宜に切り替えるGUI環境を備えている。利用者はGUIによる対話形式のユーザインタフェースを通してカラオケ録音サービスを利用する。
【0014】
一方、客室PC2に録音ソースを供給するカラオケ装置5は周知の通信カラオケ演奏端末であり、楽曲番号(楽曲ID)によって識別される多数のカラオケ楽曲について、MIDI形式で記述された音楽生成データと歌詞画像の生成起源となる歌詞描出データとを適宜な外部記憶に格納している。そして、利用者が指定した楽曲IDに対応する音楽生成データと歌詞描出データとを処理してカラオケ伴奏音楽と歌詞画像とを同期して生成する。また、マイクロホン入力された利用者の歌唱音声とカラオケ伴奏音楽とを混合してその音声信号を音響出力する。歌詞画像はカラオケ装置5に付帯するディスプレイに映像出力される。
【0015】
===カラオケ録音機能の概略===
本発明のカラオケ録音装置は、歌唱内容が思わしくなかった場合などに対応して、カラオケ装置からの音声信号を楽曲毎の録音ファイルとして適宜な記憶装置に一時的に書き込んで「仮録音」する。そして、仮録音された録音内容を可搬型記録媒体へ転記(ダンプ)する旨の利用者入力を受け付け、該当の録音ファイルを可搬型記録媒体に書き込む構成としている。しかも、仮録音された複数の録音ファイルから任意のファイルを指定の可搬型記録媒体に区別して転記する機能(以下、アルバム作成機能)を備えている。
【0016】
本実施例では、上記録音ファイルを一時記憶する記憶装置としてハードディスク装置12を使用し、可搬型記録媒体にCD−R4を採用している。以下、カラオケ録音装置1による録音動作について説明する。
【0017】
===カラオケ録音動作===
利用者が客室PC2を操作してカラオケ録音サービスを利用する旨を入力すると、客室PC2は、その操作入力以降にカラオケ装置5にて演奏されるカラオケ楽曲についての演奏開始タイミングを制御情報インタフェース13を通じて取得する。なお、客室PC2は、カラオケ装置5からの制御信号によらず、録音入力インタフェース14からの音声信号入力を検出することで演奏開始タイミングを認知することも可能である。もちろん、利用者入力によって演奏開始タイミングを手動で指示することもできる。
【0018】
客室PC2は、RAMの適当な領域を録音データ格納領域として確保し、あるカラオケ楽曲が演奏を開始するのに同期して録音入力インタフェース14からのPCMデータをこの領域に格納していく。そして、カラオケ装置5からの楽曲演奏の終了合図を制御情報インタフェース13を介して受け取るなど、楽曲演奏の終了タイミングをもって、PCMデータの格納を停止する。この楽曲演奏の終了タイミングも音声入力が無音状態となった時点や利用者入力による指示によって認知できる。
【0019】
データの格納動作を停止すると、録音内容を保存するか否かを利用者に問い合わせる画面をディスプレイ20に表示し、保存の指示があれば、格納されたPCMデータに楽曲IDや曲名など、適宜に命名した所定形式の録音ファイル(WAVファイルなど)に作成して、このファイルをハードディスク装置12の適当な記録領域(ディレクトリ、フォルダなど)に格納して仮録音する。もちろん、RAMの容量が十分に大きければ、ハードディスク装置12に転記せず、録音ファイルをそのままRAMに保存ておいてもよい。
【0020】
一方、歌唱に失敗するなどして、演奏終了後の一定時間内、あるいは演奏途中で録音内容を保存しない旨の指示が入力されると、RAMに格納されたPCMデータを消去する。あるいは、次の演奏機会に入力されるPCMデータで先のデータを上書きする。上述のようにして何回かの演奏機会にそれぞれ作成された複数の録音ファイルをハードディスク装置12に格納していく。
【0021】
===アルバムの編集と転記===
利用者がハードディスク装置12に格納された録音ファイルを一覧表示する旨の操作を行うと、仮録音されている録音ファイルがディスプレイ20に一覧表示される。この実施例では、録音ファイルの生成起源となったカラオケ楽曲の曲名が一覧表示される。利用者は、一覧表示されている複数の録音ファイルから適宜なファイルを選択し、その選択ファイルのダンプ先となるCD−Rを指定する。それによって、各録音ファイルが適宜なCD−Rに対応付けされ、CD−R毎にダンプされる録音ファイル群がアルバムとして定義される。アルバムを定義するためにディスプレイ20に表示すGUI画面の一例を図3に示している。この例では、録音ファイルの起源となったカラオケ楽曲の曲名に対して任意のCD−R番号を指定することができる。
【0022】
客室PC2は、利用者によってアルバムが定義された後、各アルバムをCD−R4に書き込む旨の「ダンプ要求」を受け付けると、CD−Rチェンジャ3を制御し、アルバムに含まれる録音ファイルを音楽CDフォーマットに従ってCD−R4に順次書き込んで「録音」していく。このアルバムの作成手順としては、1つのアルバムを一枚のCD−R4に録音してから2枚目のCD−Rに交換して次のアルバムを作成してもよいし、録音ファイル毎にCD−R4を交換しながら録音していき、複数のアルバムが並行して作成されるようにしてもよい。
【0023】
===実施例2===
上記実施例(以下、実施例1)では、一通り録音ファイルが作成された後、ユーザ入力によってアルバムを定義していた。しかし、利用者毎にアルバムを作成するのであれば、利用者個人を特定する何らかの情報を入力し、その情報と録音ファイルとを対応付けすることで、個人別にアルバムを定義することができる。そこで、個人毎にアルバムを定義する方式を実施例2として以下に示す。
【0024】
ここでは、各利用者が個人で所有するリモコン送信器(個人別リモコン)を使用する例を挙げる。個人別リモコンは、個別の識別子(リモコンID)を記憶しており、このリモコンを使用してカラオケ装置にリクエスト曲を指定すると、リクエスト曲の楽曲番号とともにそのリモコンIDをカラオケ装置に送信する。
【0025】
なお、個人別リモコンは、カラオケ事業者が個人情報(氏名、連絡先など)を登録した会員に配布し、カラオケ楽曲をリクエストするごとにポイントを会員に与え、リモコンIDによって特定される会員にそのポイントに応じたクーポンサービスを提供するといった用途に実際に利用されている。
【0026】
個人別リモコンのリモコンIDを個人を特定する情報(個人ID)として利用すれば、カラオケ楽曲をリクエストするときに、個人IDがカラオケ装置に入力されることになる。そして、あるリクエスト曲の演奏機会にカラオケ録音をする場合、カラオケ装置から客室PCにその楽曲をリクエスト入力した個人IDを受け取るように構成すればよい。
【0027】
この構成によるカラオケ録音装置の具体的な操作方法としては、まず、利用者が自身の個人別リモコンを持参したり、カラオケ店舗側が利用者毎に個人別リモコンを貸与する。貸与する場合は、そのリモコンIDを利用者に告知しておく。そして、利用者は録音対象とするカラオケ楽曲をリクエストするときは個人別リモコンを使用する。
【0028】
カラオケ装置は、録音対象のカラオケ楽曲が演奏されるとき、客室PCに制御情報インタフェースを介してその個人IDを通知し、その楽曲が実施例1と同様の操作環境によって仮録音されると、仮録音された録音ファイルにこの個人IDを対応付けする。
【0029】
仮録音作業が終わって利用者が仮録音された録音ファイルを一覧表示する旨の指示を客室PCに与えると、客室PCは、その録音ファイルと個人IDとの対応関係も併せて表示する。図4にその一覧表示状態を例示した。個人IDと録音ファイル名(曲名)とダンプ先のCD−Rの番号とがすでに対応付けされている。なお、どの個人IDにどのCD−Rを割り当てるかは、個人IDの入力順(カラオケ楽曲のリクエスト順)などに基づいて適宜に決定されるようにすればよい。利用者は、この録音ファイル一覧から自身のIDが対応付けされている録音ファイルを確認し、ダンプ要求を客室PCに与えて個人別のアルバムを作成する。
【0030】
ここに示した実施例2では、個人IDは、リクエスト時にカラオケ装置5に入力され、そのリクエスト曲が演奏されるときに客室PC2に転送される構成としている。しかし、この構成に代えて客室PC2にリモコン信号の受信装置を付帯させることは容易であり、録音対象のカラオケ楽曲が演奏される時点や仮録音時など、適時に個人IDをこの受信装置を介して直接客室PC2に入力することでも、個人IDに基づいてアルバムを作成するこができる。
【0031】
===変更例===
上記各実施例は、カラオケ装置とカラオケ録音装置とが1対1に対応した形態であった。しかし、各カラオケ装置にCD−Rチェンジャを含んだカラオケ録音装置を付帯させれば、多くのカラオケ装置を設置している店舗にとっては設備投資に多くの経費を掛けることになる。また、保守・管理も煩雑となる。そこで、複数のカラオケ装置からの混合音声信号を集中管理するための方式を以下に示した。
【0032】
図5はその集中管理方式におけるカラオケ録音装置の概略構成図である。各客室20にカラオケ装置5と客室PC2とが設置されている。各客室PC2やカラオケ装置5はLANによってCD−Rチェンジャ3を付帯するコンピュータ(管理PC)30に接続されている。この形態では客室PC2・管理PC30・CD−Rチェンジャ3によってカラオケ録音装置1が構成されることになる。
【0033】
客室PC2は、上記各実施例と同様に同じ客室20にあるカラオケ装置5からカラオケ伴奏音楽と歌唱音声とを入力して録音ファイルやアルバムを作成していく。そして、各客室20の利用者がアルバムのダンプ要求操作を行うと、どのアルバムにどの録音ファイルが含まれるのかを記述したデータ(アルバム定義データ)と録音ファイル本体とを管理PC30に転送する。管理PC30にはCD−Rチェンジャ3を制御するためのソフトウエアが実装されており、アルバム毎にCD−Rに録音ファイルを書き込んで行く。また、どの客室PC2からどのファイルが転送されてきたのかを管理することで、他の客室PC2にて作成されたアルバムが他のCD−Rに混入しないようにしている。
【0034】
なお、集中管理方式におけるネットワーク構成としては、複数台のCD−Rチェンジャと、それぞれのCD−Rチェンジャを制御するための複数の管理PCとがある形態でもよいし、一台の管理PCに複数台のCD−Rチェンジャが接続される形態であってもよい。もちろん、管理PCを介さず、CD−Rチェンジャ自体に管理PCと同様の制御機能が組み込まれていてもよい。一部の客室PCにCD−Rチェンジャを接続することも可能である。
【0035】
===ユーザインタフェースの変更例===
カラオケ録音装置におけるユーザインタフェース環境は上記各実施例に限るものではない。GUIを生成するソフトウエアを変更するだけで、ユーザインタフェース環境にさまざまなバリエーションを持たせることができる。以下に、そのバリエーションを例示する。
【0036】
(ア)CD−Rにダンプする録音ファイルについて、その録音順番も指定できるようにする。それによって、録音順番も考慮してアルバムを作成する場合でも、リクエスト曲の演奏指定順番を事前に決める必要が無くなる。
【0037】
(イ)利用者による録音指示をもって仮録音処理を有効にするのではなく、全ての演奏機会毎に仮録音し、演奏終了後にその録音内容をダンプするか否かの指示を入力するようにする。
【0038】
(ウ)仮録音した録音ファイルからダンプしたいファイルを利用者が選択できるようにする。例えば、仮録音された全録音ファイルを一覧表示した上で、利用者によるファイルの選択入力を受け付ける。そして、選択されたファイルをCD−Rに書き込むように構成する。
【0039】
(エ)同じ録音ファイルを異なるCD−Rに書き込めるようにする。実施例1の構成では、録音ファイルに複数のCD−Rを対応付けできるようなユーザインタフェースとすればよいし、実施例2の構成では、録音ファイルを一覧表示する際に個人IDを追加入力できるようにしておけばよい。
【0040】
(オ)実施例2において、個人別リモコンを利用した個人ID入力方式を示したが、個人IDを直接キー入力することとしてもよい。あるいは、個人IDに代えて、例えば、利用者の氏名やイニシャルなどをあらかじめ客室PCに登録しておき、カラオケ楽曲の演奏時や、仮録音を指示する際などにどの氏名やイニシャルを録音対象の楽曲に対応付けするのかを促す画面を表示出力するようにすることも可能であろう。なお、個人IDのキー入力は、客室PC・カラオケ装置どちらが受け付ける構成でもよい。
【0041】
(カ)1枚のCD−Rに書き込み可能な録音ファイル数に制限を設けてもよい。この場合、例えば、1枚のCD−Rや1つの個人IDに所定数の録音ファイルが対応付けされると、自動的にアルバムが定義されてダンプ処理が実行されるようにすればよい。
【0042】
===補足===
カラオケ録音装置の構成としては、客室PCを主体とした構成に限らず、専用装置であってもよいし、カラオケ装置に組み込まれた形態であってもよい。
【0043】
上記実施例では、カラオケ装置からはカラオケ伴奏音楽と歌唱音声との混合音声信号がカラオケ録音装置に入力される構成となっていたが、カラオケ装置にはカラオケ伴奏音楽と、マイクロホン入力された歌唱音声とが個別の音声出力端子より出力されるものもある。このようなカラオケ装置に対応して、録音入力インタフェースに、カラオケ伴奏音楽とマイクロホン入力された歌唱音声の音声信号を個別に入力するために複数系統の音声入力端子を備えさせてもよい。それによって、例えば、一方の系統の入力端子からの音声信号の音量を制御して、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声のいずれかを強調させたり消音させた録音ファイルを作成することも可能となる。
【0044】
なお当然のことではあるが、本発明のカラオケ録音装置における可搬型記録媒体としては、CD−Rに限らず、MD・DVD−RAMなど、適宜な媒体が使用可能である。録音ファイルのデータ形式もPCM形式に限らず、各種圧縮音声データ形式(MP−3、ATRACなど)が採用できる。もちろん、仮録音された録音ファイルをD/A変換してアナログデータとすれば、オーディオカセットテープなど、アナログのオーディオ記録媒体も使用できる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、可搬型記録媒体に録音するカラオケ録音装置において、カラオケの歌唱に失敗してもやり直しができる。しかも、録音ファイルごとにダンプ先の可搬型記録媒体を選択することができ、グループでカラオケ録音装置を共用する場合に、複数の利用者が個別に可搬型記録媒体を持ち帰ることができる。
【0046】
個人別に可搬型記録媒体を持ち帰る場合などでは、録音ファイルに個人IDを対応付けすることで録音ファイルと可搬型記録媒体との対応付け(アルバムの定義)作業が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるカラオケ録音装置とカラオケ装置との接続例を概略構成図として示している。
【図2】上記実施例を構成する客室PCの機能ブロック図を示している。
【図3】上記実施例にて実現されるGUIの一例をディスプレイに表示される画面の概略図によって示している。
【図4】本発明の実施例2におけるカラオケ録音装置にて実現されるGUIの一例をディスプレイに表示される画面の概略図によって示している。
【図5】本発明の変更例として、集中管理方式を採用したカラオケ録音装置の概略構成図を示している。
【符号の説明】
1 カラオケ録音装置
2 客室PC
3 CD−Rチェンジャ
5 カラオケ装置
11 中央制御部
12 ハードディスク装置
14 録音入力インタフェース
Claims (3)
- 演奏手段と、入力手段と、可搬型媒体書込手段と、制御手段と、一時記憶手段とを備えたカラオケ録音システムであって、
演奏手段は、リクエストされたカラオケ伴奏音楽を演奏し、
入力手段は、利用者からの各種入力を受け付け可能であり、
可搬型媒体書込手段は、制御手段のダンプ処理に従い、複数の可搬型媒体の中から1つの可搬型媒体を選択して録音ファイルを書込可能であり、
制御手段は、録音処理と、ダンプ処理を可能とし、
録音処理は、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声を合わせて収録した楽曲単位の録音ファイルを、当該カラオケ伴奏音楽のリクエストの際入力された個人IDに対応付けて一時記憶手段に記憶させ、
ダンプ処理は、個人ID毎に可搬型媒体を対応付けるとともに、可搬型媒体書込手段を制御し、一時記憶手段中の録音ファイルをその個人IDが対応付けられている可搬型媒体に書き込ませる
カラオケ録音システム。 - 演奏手段と、入力手段と、可搬型媒体書込手段と、制御手段と、一時記憶手段と、表示手段とを備えたカラオケ録音システムであって、
演奏手段は、リクエストされたカラオケ伴奏音楽を演奏し、
入力手段は、利用者からの各種入力を受け付け可能であり、
可搬型媒体書込手段は、制御手段のダンプ処理に従い、複数の可搬型媒体の中から1つの可搬型媒体を選択して録音ファイルを書込可能であり、
制御手段は、録音処理と、対応付け処理と、ダンプ処理を可能とし、
録音処理は、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声を合わせて収録した楽曲単位の録音ファイルを一時記憶手段に記憶させ、
対応付け処理は、一時記憶手段に記憶している録音ファイルを一覧表示させ、入力手段から入力される個人IDと録音ファイルとの対応付けを可能とし、
ダンプ処理は、個人ID毎に可搬型媒体を対応付けるとともに、可搬型媒体書込手段を制御し、一時記憶手段中の録音ファイルをその個人IDが対応付けられている可搬型媒体に書き込ませる
カラオケ録音システム。 - 演奏手段と、入力手段と、可搬型媒体書込手段と、制御手段と、一時記憶手段と、表示手段とを備えたカラオケ録音システムであって、
演奏手段は、リクエストされたカラオケ伴奏音楽を演奏し、
入力手段は、利用者からの各種入力を受け付け可能であり、
可搬型媒体書込手段は、制御手段のダンプ処理に従い、複数の可搬型媒体の中から1つの可搬型媒体を選択して録音ファイルを書込可能であり、
制御手段は、録音処理と、対応付け処理と、ダンプ処理を可能とし、
録音処理は、カラオケ伴奏音楽と歌唱音声を合わせて収録した楽曲単位の録音ファイルを、当該カラオケ伴奏音楽のリクエストの際入力された個人IDに対応付けて一時記憶手段に記憶させ、
対応付け処理は、一時記憶手段に記憶している録音ファイルを一覧表示させ、入力手段から入力される個人IDと録音ファイルとの対応付けを可能とし、
ダンプ処理は、個人ID毎に可搬型媒体を対応付けるとともに、可搬型媒体書込手段を制御し、一時記憶手段中の録音ファイルをその個人IDが対応付けられている可搬型媒体に書き込ませる
カラオケ録音システム。
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