JP3643054B2 - 半導体記憶装置及びその駆動方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びその駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強誘電体キャパシタを有する半導体記憶装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
強誘電体キャパシタを有する半導体記憶装置としては、図6に示すように、ドレイン領域1a、ソース領域1b及びゲート電極1cを有する電界効果型トランジスタ(以下、FETという)1と、上電極2a、下電極2b及び強誘電体膜2cを有する強誘電体キャパシタ2とを備え、FET1のゲート電極1cに強誘電体キャパシタ2の下電極2bを接続して、強誘電体キャパシタ2をFET1のゲート電位の制御に用いる非破壊読み出し方式のものが知られている。尚、図6において、3は基板を示している。
【0003】
この半導体記憶装置にデータを書き込む際には、制御電極となる強誘電体キャパシタ2の上電極2aと、基板3との間に書き込み電圧を印加する。
【0004】
例えば、上電極2aに、基板3に対して正となる電圧(制御電圧)を印加してデータを書き込むと、強誘電体キャパシタ2の強誘電体膜2cには下向きの分極が発生する。その後、上電極2aを接地しても、FET1のゲート電極1cには正の電荷が残るので、ゲート電極1cの電位は正となる。
【0005】
ゲート電極1cの電位がFET1のしきい値電圧を超えていれば、FET1はオン状態であるから、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電位差を与えると、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電流が流れる。このように、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電流が流れるような強誘電体メモリの論理状態を例えば”1”と定義する。
【0006】
一方、強誘電体キャパシタ2の上電極2aに、基板3に対して負となる電圧を印加すると、強誘電体キャパシタ2の強誘電体膜2cには上向きの分極が発生する。その後、上電極2aを接地しても、FET1のゲート電極1cには負の電荷が残るので、ゲート電極1cの電位は負となる。この場合、ゲート電極1cの電位は常にFET1のしきい値電圧よりも小さいので、FET1はオフ状態であるから、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電位差を与えても、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電流は流れない。このように、ドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電流は流れないような強誘電体メモリの論理状態を例えば”0”と定義する。
【0007】
強誘電体キャパシタ2への供給電源が切断されても、つまり、強誘電体キャパシタ2の上電極2aに電圧が印加されなくなっても、前述の各論理状態は保存されるので、不揮発性の記憶装置が実現される。すなわち、ある期間供給電源を切断した後、再び電源を供給してドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電圧を印加すると、強誘電体メモリの論理状態が”1”のときにはドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電流が流れるので、データ”1”を読み出すことができる一方、強誘電体メモリの論理状態が”0”のときにはドレイン領域1aとソース領域1bとの間に電流が流れないので、データ”0”を読み出すことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
電源切断期間中においてもデータを正しく保持しておく(このようにデータを保持しておく特性をリテンションという)ためには、電源切断期間中においても、データ”1”のときにはFET1のゲート電極1cの電位が常にFET1のしきい値電圧よりも高く維持されていると共に、データ”0”のときにはFET1のゲート電極1cの電位が常に負電圧になるように維持されていることが必要になる。
【0009】
ところで、電源切断期間中においては、強誘電体キャパシタ2の上電極2a及び基板3は接地電位となるので、ゲート電極1cの電位は孤立している。このため、理想的には図7に示すように、強誘電体キャパシタ2へのデータの書き込み時のヒステリシスループ4と、バイアス電圧が0VであるときのFET1のゲート容量負荷線5との第1の交点cが、データ”1”に対するゲート電極1cの電位になると共に、ヒステリシスループ4とゲート容量負荷線5との第2の交点dが、データ”0”に対するゲート電極1cの電位になる。尚、図7において、縦軸は上電極2a(又はゲート電極1c)に現われる電荷Qを示し、横軸は電圧Vを示している。
【0010】
ところが、実際には、強誘電体キャパシタ2は理想的な絶縁体ではなくて抵抗成分を持っているので、この抵抗成分を通してゲート電極1cの電位は降下していく。この電位降下は、指数関数的であって、FET1のゲート容量と強誘電体キャパシタ2の容量との並列合成容量と、強誘電体キャパシタ2の抵抗成分とを掛け合わせて得られる時定数を持ち、この時定数は高々104 秒程度である。従って、ゲート電極1cの電位は数時間で半減することになる。
【0011】
図7に示すように、ゲート電極1cの電位は第1の交点cで1V程度であるから、この電位が半減すると、ゲート電極1cの電位は、0.5V程度になってFET1のしきい値電圧(一般的には、0.7V程度である。)よりも低くなるので、オン状態であるべきFET1は短時間でオフ状態になる。
【0012】
このように、強誘電体キャパシタ2をFET1のゲート電位の制御に用いる方式の強誘電体メモリにおいては、データの読み出し後に再書き込み動作が不要であるという利点を有しているが、以下のような問題点を有している。すなわち、データの書き込み後にFET1のゲート電極1cに電位が発生しており、該ゲート電位を保持する能力がリテンション特性を決定するが、強誘電体キャパシタ2の抵抗成分により、強誘電体キャパシタ2が放電するまでの時定数が短いため、データ保持能力が短いつまりリテンション特性が良くないという問題を有している。
【0013】
また、半導体集積回路装置の高集積化及び微細化に伴って、半導体集積回路装置に搭載される半導体記憶装置の面積の低減が求められるが、従来の半導体記憶装置においては、各メモリセルが強誘電体キャパシタ2と該強誘電体キャパシタ2に記憶されているデータを読み出すためのFET1とを有しているため、各メモリセルひいては半導体記憶装置の面積を充分に低減できないという問題もある。
【0014】
前記に鑑み、本発明は、強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶する強誘電体キャパシタを有する半導体記憶装置のリテンション特性を向上させることを第1の目的とし、前記構成の半導体記憶装置の面積の低減を図ることを第2の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体記憶装置は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が読み出しトランジスタのドレインに接続されたビット線と、一端側が読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応すると共にビット線と直交するように設けられ、複数の強誘電体キャパシタからデータの書き込み又は読み出しを行なう強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている。
【0016】
本発明に係る半導体記憶装置によると、選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知する読み出しトランジスタのゲートは、ビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続されているため、各メモリセル毎に読み出しトランジスタを配置する必要がないので、メモリセルひいては半導体記憶装置の面積を低減することができる。
【0017】
また、ビット線と直交するように設けられた複数のワード線が複数の強誘電体キャパシタからデータの書き込み又は読み出しを行なう強誘電体キャパシタを選択するため、複数の強誘電体キャパシタに対して1つの読み出しトランジスタが接続されていても、選択された強誘電体キャパシタに対してデータの書き込み又は読み出しを確実に行なうことができる。
【0018】
さらに、データを読み出す際に、読み出しトランジスタが有する増幅機能を利用できるので、選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知する感度が向上する。
【0019】
本発明に係る半導体記憶装置は、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに並列に接続されていると共に、各ゲートが複数のワード線のそれぞれに接続された複数の選択トランジスタを備えていることが好ましい。
【0020】
このようにすると、ワード線に印加する電圧を制御して選択トランジスタをオン・オフすることにより、データの書き込み及び読み出しをする強誘電体キャパシタを選択することができる。また、選択トランジスタをオン状態にして、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に誘起されている電位差を取り除くことができるため、強誘電体キャパシタの抵抗成分に起因する電位の低下が抑制されるので、リテンション特性が向上する。
【0021】
本発明に係る半導体記憶装置において、読み出しトランジスタのゲートには、セット線に印加される読み出し電圧が強誘電体キャパシタの容量値と読み出しトランジスタのゲート容量値との比に基づき分割された第1の分割電圧が誘起され、読み出し電圧は、VR>VT>VS(但し、VTは読み出しトランジスタのしきい値電圧であり、VSは選択された強誘電体キャパシタにデータが書き込まれている場合に読み出しトランジスタのゲートに誘起される第1の分割電圧であり、VRは選択された強誘電体キャパシタにデータが書き込まれていない場合に読み出しトランジスタのゲートに誘起される第1の分割電圧である。)の関係が成り立つような大きさに設定されていることが好ましい。
【0022】
このように、読み出し電圧をVR>VT>VSの関係が成り立つ大きさに設定すると、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に誘起されている電位差が取り除かれていても、強誘電体キャパシタに保持されているデータを支障無く読み出すことができる。
【0023】
本発明に係る半導体記憶装置において、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間には、セット線に印加される読み出し電圧が、強誘電体キャパシタの容量値と読み出しトランジスタのゲート容量値との比に基づき分割された第2の分割電圧が誘起され、読み出し電圧は、第2の分割電圧が強誘電体キャパシタの抗電圧を超えない大きさに設定されていることが好ましい。
【0024】
このように、読み出し電圧を、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加される第2の分割電圧が強誘電体キャパシタの抗電圧を超えない大きさに設定すると、セット線に印加される読み出し電圧を除去したときに、強誘電体膜の分極の偏位をデータの読み出し前の偏位に確実に戻すことができる。
【0025】
本発明に係る半導体記憶装置は、一端側がビット線の他端側に接続された抵抗性負荷を備えていることが好ましい。
【0026】
このようにすると、セット線に読み出し電圧を印加したときに、読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流つまりビット線に流れる電流により抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化を検知できるので、選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを検知することができる。また、抵抗性負荷による電圧変化は、容量性負荷による電圧変化とは異なり、読み出し電圧を印加している間はいつでも検知できるので、電圧変化の検知が容易になる。
【0027】
本発明に係る半導体記憶装置が抵抗性負荷を備えている場合、該抵抗性負荷はMOS型トランジスタであることが好ましい。
【0028】
このようにすると、抵抗性負荷をアクティブに駆動することができる。
【0029】
本発明に係る半導体記憶装置が抵抗性負荷を備えている場合、該抵抗性負荷の他端には電源電圧が印加され、選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位に応じて異なる読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化と基準電圧とを比較する比較手段を備えていることが好ましい。
【0030】
このようにすると、セット線に読み出し電圧を印加したときに、読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流つまりビット線に流れる電流により抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化と、基準電圧とを比較することにより、選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを簡易且つ確実に検知することができる。
【0031】
本発明に係る半導体記憶装置は、メモリセルブロックと同様の構成を有し且つメモリセルブロックのワード線方向に配置された他のメモリセルブロックと、一端側が、他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのドレインに接続された他のビット線と、一端側がビット線の他端側に接続され且つ他端側が電源電圧に接続された一の抵抗性負荷と、一端側が他のビット線の他端側に接続され且つ他端側が電源電圧に接続された他の抵抗性負荷とを備え、セット線は、他のメモリセルブロックを構成する複数の強誘電体キャパシタの他端側にも接続されており、リセット線は、他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのソースにも接続されており、セット線に読み出し電圧を印加したときに、読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により一の抵抗性負荷の両端に生じる第1の電圧変化と、他の読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により他の抵抗性負荷の両端に生じる第2の電圧変化とを比較する比較手段とを備えていることが好ましい。
【0032】
このようにすると、データを読み出すメモリセルブロックを構成する読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により一の抵抗性負荷の両端に生じる第1の電圧変化と、データを読み出さない他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により他の抵抗性負荷の両端に生じる第2の電圧変化とを比較することによって、データを読み出すメモリセルブロックを構成する選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを確実に検知することができる。
【0033】
本発明に係る第1の半導体記憶装置の駆動方法は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が読み出しトランジスタのドレインに接続されたビット線と、一端側が読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応すると共にビット線と直交するように設けられ、選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法を対象とし、選択された強誘電体キャパシタを選択する際又は選択された強誘電体キャパシタにデータを書き込む際に、セット線、リセット線及びワード線に印加する電圧は、電源電圧及び接地電圧のうちのいずれか1つの電圧である。
【0034】
第1の半導体記憶装置の駆動方法によると、強誘電体キャパシタを選択する際又は選択された強誘電体キャパシタにデータを書き込む際に、セット線、リセット線及びワード線に印加する電圧は、電源電圧及び接地電圧のうちのいずれか1つの電圧であるため、強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を反転させるための負電圧発生回路が不要になる。また、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に逆バイアスの電圧を印加する際に読み出しトランジスタの第1のウェル領域に印加された電位を、読み出しトランジスタの第1のウェル領域と異なる第2のウェル領域に印加されている電位とを異ならせる必要がないので、第1のウェル領域と第2のウェル領域と分離する必要がなくなる。
【0035】
従って、半導体記憶装置の面積を低減することができる。
【0036】
本発明に係る第2の半導体記憶装置の駆動方法は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が読み出しトランジスタのドレインに接続されたビット線と、一端側が読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応すると共にビット線と直交するように設けられ、選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法を対象とし、データを読み出す際に、メモリセルブロックを構成する複数の強誘電体キャパシタのいずれもが選択されていないときには、メモリセルブロックを構成する読み出しトランジスタをオフ状態にしておく。
【0037】
第2の半導体記憶装置の駆動方法によると、データを読み出す際に、当該メモリセルブロックを構成する複数の強誘電体キャパシタのいずれもが選択されていないときに、当該メモリセルブロックを構成する読み出しトランジスタをオフ状態にしておくため、ビット線とリセット線との間に電流が流れない。このため、他のメモリセルブロックを構成する他の強誘電体キャパシタのデータを読み出す際に、当該メモリセルブロックを構成する強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に電圧が印加されても、他のメモリセルブロックを構成する強誘電体キャパシタのデータを読み出す際の妨げにはならない。
【0038】
従って、データを読み出す際の動作マージンが大きくなるので、安定した動作を実現することができる。
【0039】
本発明に係る第3の半導体記憶装置の駆動方法は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が読み出しトランジスタのドレインに接続されたビット線と、一端側が読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応すると共にビット線と直交するように設けられ、選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法を対象とし、選択された強誘電体キャパシタにデータを書き込む工程は、セット線に電源電圧を印加すると共にリセット線に接地電圧を印加して、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に、電源電圧から接地電圧を減じた電位差を与えることにより、選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の向きを電位差の電位勾配の方向に向ける工程と、その後、セット線に接地電圧を印加することにより、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除く工程とを備えている。
【0040】
第3の半導体記憶装置の駆動方法によると、選択された強誘電体キャパシタにデータを書き込む際に、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に電位差を与えてデータを書き込んだ後、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除くため、強誘電体キャパシタの抵抗成分に起因する電位の低下が抑制されるので、リテンション特性が向上する。
【0041】
本発明に係る第4の半導体記憶装置の駆動方法は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が読み出しトランジスタのドレインに接続されたビット線と、一端側が読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応すると共にビット線と直交するように設けられ、選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法を対象とし、選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを消去する工程は、セット線に接地電圧を印加すると共にリセット線に電源電圧を印加して、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に、接地電圧から電源電圧を減じた電位差を与えることにより、選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の向きを電位差の電位勾配の方向に向ける工程と、その後、リセット線に接地電圧を印加することにより、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除く工程とを備えている。
【0042】
第4の半導体記憶装置の駆動方法によると、選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを消去する際に、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に、データを書き込んだときと逆の電位差を与えてデータを消去した後、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除くため、強誘電体キャパシタの抵抗成分に起因する電位の低下が抑制されるので、リテンション特性が向上する。
【0043】
本発明に係る第5の半導体記憶装置の駆動方法は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が読み出しトランジスタのドレインに接続されたビット線と、一端側が読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応すると共にビット線と直交するように設けられ、選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法を対象とし、選択された強誘電体キャパシタからデータを読み出す工程は、ビット線に電源電圧を印加し且つリセット線に接地電位を印加するか又はビット線に接地電圧を印加し且つリセット線に電源電位を印加すると共に、セット線に読み出し電圧を印加したときに、ビット線に生じる電圧の変化を検知する工程と、その後、セット線に接地電圧を印加することにより、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除く工程とを備えている。
【0044】
第5の半導体記憶装置の駆動方法によると、選択された強誘電体キャパシタからデータを読み出す際に、セット線に読み出し電圧を印加してデータを読み出した後、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除くため、強誘電体キャパシタの抵抗成分に起因する電位の低下が抑制されるので、リテンション特性が向上する。
【0045】
本発明に係る第5の半導体記憶装置の駆動方法は、電位差を取り除く工程の後に、読み出しトランジスタをオフ状態にする工程をさらに備えていることが好ましい。
【0046】
このように、データを読み出した後に、読み出しトランジスタをオフ状態にすると、ビット線とリセット線との間に電流が流れないため、第2の半導体記憶装置の駆動方法と同様、他のメモリセルブロックを構成する強誘電体キャパシタのデータを読み出す動作が影響を受けないので、データを読み出す際の動作マージンが大きくなり、安定した動作を実現することができる。
【0047】
本発明に係る第6の半導体記憶装置の駆動方法は、それぞれが強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、連続に接続された複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が読み出しトランジスタのドレインに接続され且つ他端側が抵抗性負荷の一端側に接続されたビット線と、一端側が読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応すると共にビット線と直交するように設けられ、選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法を対象とし、選択された強誘電体キャパシタからデータを読み出す工程は、抵抗性負荷の他端に電源電圧を印加し且つリセット線に接地電圧を印加するか、又は抵抗性負荷の他端に接地電圧を印加し且つリセット線に接地電圧を印加すると共に、セット線に読み出し電圧を印加したときに、読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化と基準電圧とを比較する工程と、その後、セット線に接地電圧を印加することにより、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除く工程とを備えている。
【0048】
第6の半導体記憶装置の駆動方法によると、選択された強誘電体キャパシタからデータを読み出す際に、セット線に読み出し電圧を印加したときにビット線に接続された抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化と基準電圧とを比較するため、選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを確実に読み出すことができる。また、選択された強誘電体キャパシタからデータを読み出した後に、選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除くため、強誘電体キャパシタの抵抗成分に起因する電位の低下が抑制されるので、リテンション特性が向上する。
【0049】
第6の半導体記憶装置の駆動方法は、電位差を取り除く工程の後に、読み出しトランジスタをオフにする工程をさらに備えていることが好ましい。
【0050】
このように、データを読み出した後に、読み出しトランジスタをオフ状態にすると、ビット線とリセット線との間に電流が流れないため、第2の半導体記憶装置の駆動方法と同様、他のメモリセルブロックを構成する強誘電体キャパシタのデータを読み出す動作が影響を受けないので、データを読み出す際の動作マージンが大きくなり、安定した動作を実現することができる。
【0051】
本発明に係る第6の半導体記憶装置の駆動方法において、半導体記憶装置は、メモリセルブロックと同様の構成を有し且つメモリセルブロックのワード線方向に配置された他のメモリセルブロックと、一端側が他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのドレインに接続され且つ他端側が他の抵抗性負荷の一端側に接続された他のビット線とを備え、セット線は他のメモリセルブロックを構成する複数の強誘電体キャパシタの他端側にも接続されていると共に、リセット線は、他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのソースにも接続されており、基準電圧は、他の抵抗性負荷の他端側に電源電圧を印加し且つリセット線に接地電圧を印加するか、又は他の抵抗性負荷の他端側に接地電圧を印加し且つリセット線に接地電圧を印加すると共に、セット線に読み出し電圧を印加したときに、他の読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により他の抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化であることが好ましい。
【0052】
このようにすると、データを読み出すメモリセルブロックを構成する読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により一の抵抗性負荷の両端に生じる第1の電圧変化と、データを読み出さない他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により他の抵抗性負荷の両端に生じる第2の電圧変化とを比較することによって、データを読み出すメモリセルブロックを構成する選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを確実に検知することができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置及びその駆動方法について、図1(a)及び(b)を参照しながら説明する。
【0054】
図1(a)は、第1の実施形態に係る半導体記憶装置の等価回路を示しており、強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶する強誘電体キャパシタ30と、該強誘電体キャパシタ30に並列に接続された選択電界効果型トランジスタ(以下、単に選択トランジスタと称する。)20とによってメモリセルが構成されている。
【0055】
複数個の強誘電体キャパシタ30がビット線方向に直列に接続されてなる直列回路の下端側には、複数個の強誘電体キャパシタ30うち選択された強誘電体キャパシタ30の強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出し電界効果型トランジスタ(以下、単に読み出しトランジスタと称する。)10が接続されており、複数個の強誘電体キャパシタ30、複数個の選択トランジスタ20及び1個の読み出しトランジスタ10によってメモリセルブロックが構成されており、同様の構成を有する複数個のメモリセルブロックがビット線方向と直交する方向(ワード線方向)に配置されることにより、メモリセルアレイが構成されている。
【0056】
図1(b)は、最下段のメモリセル及び読み出しトランジスタ10の構成を示しており、読み出しトランジスタ10はドレイン領域11、ソース領域12及びゲート電極13を有し、選択トランジスタ20はドレイン領域21、ソース領域22及びゲート電極23を有し、強誘電体キャパシタ30は上電極31、下電極32及び強誘電体膜33を有している。尚、図1(b)において、14は読み出しトランジスタ10が形成されている基板を示している。
【0057】
図1(a)、(b)に示すように、第1行のメモリセルを構成する選択トランジスタ20のゲート電極23は第1のワード線WL1に共通に接続され、第2行のメモリセルを構成する選択トランジスタ20のゲート電極23は第2のワード線WL2に共通に接続され、第3行のメモリセルを構成する選択トランジスタ20のゲート電極23は第3のワード線WL3に共通に接続され、第4行のメモリセルを構成する選択トランジスタ20のゲート電極23は第4のワード線WL4に共通に接続されている。
【0058】
第1列のメモリセルブロックにおいては、第1列の複数個の強誘電体キャパシタ30がビット線方向に直列に接続されてなる直列回路の上端部、つまり第1行の強誘電体キャパシタ30の上電極31が第1の制御線(第1のセット線)BS1に接続され、第1列の複数個の強誘電体キャパシタ30がビット線方向に直列に接続されてなる直列回路の下端部、つまり第4行の強誘電体キャパシタ30の下電極32が読み出しトランジスタ10のゲート電極13に接続され、読み出しトランジスタ10のドレイン領域11は第1のビット線BL1に接続されている。
【0059】
第2列のメモリセルブロックにおいては、第2列の複数個の強誘電体キャパシタ30がビット線方向に直列に接続されてなる直列回路の上端部、つまり第1行の強誘電体キャパシタ30の上電極31が第2の制御線(第2のセット線)BS2に接続され、第2列の複数個の強誘電体キャパシタ30がビット線方向に直列に接続されてなる直列回路の下端部、つまり第4行の強誘電体キャパシタ30の下電極32が読み出しトランジスタ10のゲート電極13に接続され、読み出しトランジスタ10のドレイン領域11は第2のビット線BL2に接続されている。
【0060】
第1列の読み出しトランジスタ10のソース領域12及び第2列の読み出しトランジスタ20のソース領域12はリセット線RSTに共通に接続されている。
【0061】
(データの書き込み動作)
第1の実施形態に係る半導体記憶装置における書き込み動作は以下の通りである。ここでは、第1列の第4行のメモリセルを構成する強誘電体キャパシタ30にデータを書き込む場合について説明する。
【0062】
まず、すべての読み出しトランジスタ10の基板電位を接地電圧VSS(0V)にすると共に、第1、第2の制御線BS1、BS2及び第1〜第4のワード線WL1〜WL4の電位もすべて接地電位VSSに設定しておいてから、第1の制御線BS1の電位を電源電位VDD(5V)に上げる。
【0063】
次に、第1〜第3のワード線WL1〜WL3の電位を電源電圧に上げる一方、第4のワード線WL4の電位を接地電位のままにしておく。
【0064】
このようにすると、ゲートが第1〜第3のワード線WL1〜WL3に接続されている第1〜第3行の選択トランジスタ10がオン状態になる一方、ゲートが第4のワード線WL4に接続されている第4行の選択トランジスタ10はオフ状態のままであるから、第1列の第4行のメモリセルを構成する強誘電体キャパシタ30が選択される。
【0065】
また、第1列の第4行のメモリセルを構成する強誘電体キャパシタ30の上電極31と下電極32との間に、電源電圧VDDと接地電圧VSSとの電位差が印加されるため、該強誘電体キャパシタ30の強誘電体膜33に下向きの分極が発生して、データ”1”が書き込まれる。尚、第1の制御線BS1の電位を接地電圧から負の電位(−5V)に下げると、第1列の第4行のメモリセルを構成する強誘電体膜30に書き込まれていたデータ”1”が消去され、強誘電体キャパシタ30の論理状態はデータ”0”になる。
【0066】
(データの読み出し動作)
第1の実施形態に係る半導体記憶装置における読み出し動作は以下の通りである。ここでは、第1列の第4行のメモリセルを構成する強誘電体キャパシタ30に書き込まれているデータを読み出す場合について説明する。
【0067】
まず、すべての読み出しトランジスタ10の基板電位を接地電圧VSS(0V)にすると共に、第1、第2の制御線BS1、BS2及び第1〜第4のワード線WL1〜WL4の電位もすべて接地電位VSSに設定しておいてから、第1の制御線BS1の電位を電源電位VDD(5V)に上げる。
【0068】
次に、第1〜第3のワード線WL1〜WL3の電位を電源電圧に上げる一方、第4のワード線WL4の電位を接地電位のままにしておく。
【0069】
このようにすると、ゲートが第1〜第3のワード線WL1〜WL3に接続されている第1〜第3行の選択トランジスタ10がオン状態になる一方、ゲートが第4のワード線WL4に接続されている第4行の選択トランジスタ10はオフ状態のままであるから、第1列の第4行のメモリセルを構成する強誘電体キャパシタ30が選択される。
【0070】
この状態で、第1のビット線BL1の電位を電源電圧VDDに設定すると共に、リセット線RSTの電位を接地電位VSSに設定すると、データ”1”が保持されているときには読み出しトランジスタ10のドレイン領域11とソース領域12との間に電流が流れる一方、データ”0”が保持されているときには読み出しトランジスタ10のドレイン領域11とソース領域12との間には電流が流れない。このようにして、第1列の第4行のメモリセルを構成する強誘電体キャパシタ30に書き込まれているデータを読み出すことができる。
【0071】
データの読み出しが完了すると、第4のワード線WL4の電位を電源電圧に上げて、ゲートが第4のワード線WL4に接続されている第4行の選択トランジスタ10をオン状態にする。このようにすると、データが読み出された強誘電体キャパシタ30の上電極31と下電極32とが導通するため、上電極31と下電極32との間に生じている電位差は取り除かれる。
【0072】
第1の実施形態によると、選択された強誘電体キャパシタ30の強誘電体膜33の分極の偏位を検知する読み出しトランジスタ10のゲート電極13は、ビット線方向に直列に接続された複数の強誘電体キャパシタ30の一端側に接続されているため、各メモリセル毎に読み出しトランジスタを配置する必要がないので、メモリセルひいては半導体記憶装置の面積を低減することができる。
【0073】
また、ビット線と直交するように設けられた第1〜第4のワード線WL1〜WL4がデータの書き込み又は読み出しをする強誘電体キャパシタ30を選択するため、直列に接続された複数の強誘電体キャパシタ30に対して1つの読み出しトランジスタ10が接続されていても、選択された強誘電体キャパシタ30に対してデータの書き込み又は読み出しを確実に行なうことができる。
【0074】
また、データを読み出す際に、読み出しトランジスタ10が有する増幅機能を利用できるので、選択された強誘電体キャパシタ30の強誘電体膜33の分極の偏位を検知する感度が向上する。
【0075】
また、データの読み出し後に、強誘電体キャパシタ30上電極31と下電極32との間に生じている電位差が取り除かれるため、強誘電体キャパシタ30の抵抗成分に起因する電位の低下が抑制されるので、リテンション特性が向上する。
【0076】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置及びその駆動方法について、図2〜図4を参照しながら説明する。
【0077】
ところで、第1の実施形態に係る半導体記憶装置においては、選択されたメモリセルの強誘電体キャパシタ30にデータ”1”を書き込んだ後、データ”1”を消去してデータ”0”を保持させるためには、読み出しトランジスタ10の基板14に対して負となる電圧を第1の制御線BS1に印加するか、又は第1の制御線BS1に対して正となる電圧を読み出しトランジスタ10の基板14に印加する必要がある。
【0078】
従って、前者の方法によると、負電圧発生回路を設ける必要があり、また、後者の方法によると、特定にメモリセルの基板の電位を制御できるように、ウェル領域を細かく分割する必要があるという問題がある。
【0079】
また、第1の実施形態に係る半導体記憶装置によると、データを読み出す際に、読み出しトランジスタ10のゲート電極13に例えば正の電圧を印加した場合において、強誘電体キャパシタ30がデータ”1”を保持しているときには正の電圧は強誘電体膜33の分極を強調する方向に働くが、強誘電体キャパシタ30がデータ”0”を保持しているときには正の電圧は強誘電体膜33の分極を反転させる方向に働くので、読み出し動作を繰り返し行なううちにデータが消失してしまうという問題がある。
【0080】
さらに、強誘電体キャパシタ30の強誘電体膜33の分極の方向に応じて、読み出しトランジスタ10のドレイン領域11とソース領域12との間に電流が流れるか又は流れないかによりデータを検知するが、この際、ドレイン領域11とソース領域12との間の電流による電圧変化をどのようにして基準電圧を比較するかという問題、及びこの基準電圧をどのようにして発生させるかという問題が新たに発生する。
【0081】
第2の実施形態は、第1の実施形態が有する前述の問題を解決するためになされたものである。
【0082】
図2は、第2の実施形態に係る半導体記憶装置の等価回路を示しており、メモリセルブロックは、直列に接続された複数個の強誘電体キャパシタCF1、CF2、CF3、CF4と、各強誘電体キャパシタに並列に接続されていると共に互いに直列に接続された複数個のセル選択電界効果型トランジスタ(以下、単にセル選択トランジスタと称する。)Q1、Q2、Q3、Q4と、ゲートが、直列に接続された複数個の強誘電体キャパシタの一端に接続された読み出し電界効果型トランジスタ(以下、単に読み出しトランジスタと称する。)Q7とを有している。
【0083】
第1の強誘電体キャパシタCF1及び第1のセル選択トランジスタQ1により第1のメモリセルが構成され、第2の強誘電体キャパシタCF2及び第2のセル選択トランジスタQ2により第2のメモリセルが構成され、第3の強誘電体キャパシタCF3及び第3のセル選択トランジスタQ3により第3のメモリセルが構成され、第4の強誘電体キャパシタCF4及び第4のセル選択トランジスタQ4により第4のメモリセルが構成されている。
【0084】
直列に接続された複数個のセル選択トランジスタの下端側は、読み出し選択電界効果型トランジスタ(以下、単に読み出し選択トランジスタと称する。)Q6を介してリセット線RSTに接続されていると共に、直列に接続された複数個の強誘電体キャパシタの上端側及び直列に接続された複数個のセル選択トランジスタの上端側は、ブロック選択電界効果型トランジスタ(以下、単にブロック選択トランジスタと称する。)Q5を介してセット線SRDに接続されている。尚、セル選択トランジスタQ1〜Q4、ブロック選択トランジスタQ5、読み出し選択トランジスタQ6及び読み出しトランジスタQ7は、いずれもNチャネル型トランジスタである。
【0085】
第1のセル選択トランジスタQ1のゲートには第1のワード線WL1が接続され、第2のセル選択トランジスタQ2のゲートには第2のワード線WL2が接続され、第3のセル選択トランジスタQ3のゲートには第3のワード線WL3が接続され、第4のセル選択トランジスタQ4のゲートには第4のワード線WL4が接続されている。
【0086】
読み出しトランジスタQ7のゲートは、読み出し選択トランジスタQ6を介してリセット線RSTに接続され、読み出しトランジスタQ7のドレインはビット線BLの下端側に接続され、読み出しトランジスタQ7のソースはリセット線RSTに接続されている。
【0087】
ブロック選択トランジスタQ5のゲートはブロック選択線BSに接続され、読み出し選択トランジスタQ6のゲートは読み出し選択線/RSに接続されている。尚、ビット線BLの下端側の先端には、図示は省略しているが、センスアンプよりなる作動増幅回路が接続されている。
【0088】
ビット線BLの上端側には、抵抗性負荷としてのPチャネル型電界効果型トランジスタ(以下、負荷トランジスタと称する。)Q8のドレインが接続され、負荷トランジスタQ8のソースは第1の制御線LSに接続され、負荷トランジスタQ8のゲートは第2の制御線LGに接続されている。
【0089】
第2の実施形態においては、第1〜第4の強誘電体キャパシタCF1〜CF4のうちデータの書き込み又は読み出しをする強誘電体キャパシタを選択する際に第1〜第4のワード線WL1〜WL4に印加される電圧、及び、選択された強誘電体キャパシタにデータを書き込む際にセット線SRD又はリセット線RSTに印加される電圧は、常に電源電圧VDD(例えば5V)又は接地電圧VSS(例えば0V)である。
【0090】
また、第2の実施形態においては、読み出し選択線/REの電位は、読み出し動作時には接地電圧VSSに設定され、読み出し動作時以外は電源電圧VDDに設定されている。従って、読み出し選択トランジスタQ6は、読み出し動作時のみオフ状態になって、選択された強誘電体キャパシタから読み出しトランジスタQ7のゲートに電流が流れる一方、読み出し動作時以外は常にオン状態になって、セット線SRDとリセット線RSTとを選択された強誘電体キャパシタを介して接続して、データの書き込み動作及び消去動作に備えている。
【0091】
このため、データの読み出し動作をする際に、当該メモリセルブロックを構成するいずれの強誘電体キャパシタも選択されていないときには、読み出しトランジスタQ7のゲートには電圧が印加されず、該読み出しトランジスタQ7はオフ状態である。従って、当該メモリセルブロックに接続されているビット線BLと、リセット線RSTとの間に電流が流れないため、他のメモリセルブロックを構成する他の強誘電体キャパシタのデータを読み出す際に、当該メモリセルブロックを構成する強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に電圧が印加されても、他のメモリセルブロックを構成する強誘電体キャパシタのデータを読み出す際の妨げにはならない。
【0092】
(データの書き込み動作)
以下、第4行の強誘電体キャパシタCF4にデータ”1”を書き込む動作について説明する。
【0093】
まず、ブロック選択線BSの電位を電源電圧VDDに設定して、ブロック選択トランジスタQ5をオン状態にする。
【0094】
次に、データを書き込まない第1〜第3のメモリセルを構成する第1〜第3のセル選択トランジスタQ1〜Q3の各ゲートに接続されている第1〜第3のワード線WL1〜WL3の電位を電源電圧VDDに設定して、第1〜第3のセル選択トランジスタQ1〜Q3をオン状態にする一方、第4のセル選択トランジスタQ4のゲートに接続されている第4のワード線WL4の電位を接地電圧VSSに設定して、第4のセル選択トランジスタQ1〜Q3をオフ状態にする。
【0095】
このようにすると、選択された第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極はセット線SRDに接続されると共に下電極はリセット線RSTに接続される。
【0096】
次に、リセット線RSTの電位は接地電圧VSSのままで、セット線SRDの電位を電源電圧VDDに上げる。
【0097】
このようにすると、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極と下電極との間に、+(VDD−VSS)の電位差が与えられるので、第4の強誘電体キャパシタCF4の強誘電体膜の分極は下向きになり、第4の強誘電体キャパシタCF4にデータ”1”が書き込まれる。
【0098】
その後、セット線SRDの電位を接地電圧VSSに設定して、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極と下電極との間に印加されている+(VDD−VSS)の電位差を取り除く。
【0099】
以下、図3を参照しながら、前述のようにしてデータ”1”を書き込んだ後、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除いたときの強誘電体キャパシタの振る舞いについて説明する。
【0100】
図3において、縦軸は、強誘電体キャパシタの強誘電体膜に出し入れされる共に保持される電荷Qを示し、横軸は、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加される電圧である。また、図3において、点aは強誘電体キャパシタに+(VDD−VSS)の電圧を印加したときの分極電荷を示し、点bは強誘電体キャパシタに−(VDD−VSS)の電圧を印加したときの分極電荷を示し、点cは、強誘電体キャパシタに+(VDD−VSS)の電圧を印加した後、該電圧を取り除いた直後の分極電荷を示し、点dは、強誘電体キャパシタに−(VDD−VSS)の電圧を印加した後、該電圧を取り除いた直後の分極電荷を示しており、いずれもデータ”1”が書き込まれた場合である。
【0101】
書き込み動作の開始前においては、強誘電体キャパシタの両電極間の電位差は零であるから、選択された強誘電体キャパシタの分極は点cと点dとの間にある。例えば強誘電体キャパシタの分極が点eにある場合、書き込み動作によって、分極は点eから点aに移動した後、点cに達する。また、例えば強誘電体キャパシタの分極が点fにある場合、書き込み動作によって、分極は点fから点aに移動した後、点cに達する。このように、強誘電体キャパシタにデータ”1”が書き込まれると、分極の位置は、書き込み前の分極の位置とは無関係に点cに移動する。
【0102】
(データの消去動作)
以下、第4行の強誘電体キャパシタCF4に書き込まれているデータ”1”を消去する動作、つまりデータ”1”をデータ”0”を書き換える動作について説明する。
【0103】
まず、ブロック選択線BSの電位を電源電圧VDDに設定して、ブロック選択トランジスタQ5をオン状態にする。
【0104】
次に、データを書き込まない第1〜第3のメモリセルを構成する第1〜第3のセル選択トランジスタQ1〜Q3の各ゲートに接続されている第1〜第3のワード線WL1〜WL3の電位を電源電圧VDDに設定して、第1〜第3のセル選択トランジスタQ1〜Q3をオン状態にする一方、第4のセル選択トランジスタQ4のゲートに接続されている第4のワード線WL4の電位を接地電圧VSSに設定して、第4のセル選択トランジスタQ1〜Q3をオフ状態にする。
【0105】
このようにすると、選択された第4のメモリセルを構成する第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極はセット線SRDに接続されると共に下電極はリセット線RSTに接続される。
【0106】
次に、セット線SRD線の電位は接地電圧VSSのままで、リセット線RSTの電位を電源電圧VDDに上げる。
【0107】
このようにすると、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極と下電極との間に−(VDD−VSS)の電位差が与えられるので、第4の強誘電体キャパシタCF4の強誘電体膜の分極は上向きになり、第4の強誘電体キャパシタCF4にデータ”0”が書き込まれる。
【0108】
その後、リセット線RSTの電位を接地電圧VSSに設定して、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極と下電極との間に印加されている−(VDD−VSS)の電位差を取り除く。
【0109】
以下、図3を参照しながら、前述のようにしてデータ”0”を書き込んだ後、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除いたときの強誘電体キャパシタの振る舞いについて説明する。
【0110】
データ”0”を書き込む前、つまりデータ”1”を消去する前においては、強誘電体キャパシタの両電極間の電位差は零であるから、選択された強誘電体キャパシタの分極は点cと点dとの間にある。例えば、強誘電体キャパシタの分極が点gにある場合、消去動作によって、分極は点gから点bに移動した後、点dに達する。また、例えば、強誘電体キャパシタの分極が点hにある場合、消去動作によって、分極は点hから点bに移動した後、点dに達する。このように、強誘電体キャパシタに書き込まれているデータ”1”が消去されると、分極の位置は、消去前の分極の位置とは無関係に点dに移動する。
【0111】
(データの読み出し動作)
以下、第4行の強誘電体キャパシタCF4に書き込まれているデータを読み出す動作について説明する。
【0112】
まず、ブロック選択線BSの電位を電源電圧VDDに設定して、ブロック選択トランジスタQ5をオン状態にする。
【0113】
次に、データを読み出さない第1〜第3のメモリセルを構成する第1〜第3のセル選択トランジスタQ1〜Q3の各ゲートに接続されている第1〜第3のワード線WL1〜WL3の電位を電源電圧VDDに設定して、第1〜第3のセル選択トランジスタQ1〜Q3をオン状態にする一方、第4のセル選択トランジスタQ4のゲートに接続されている第4のワード線WL4の電位を接地電圧VSSに設定して、第4のセル選択トランジスタQ1〜Q3をオフ状態にする。
【0114】
このようにすると、選択された第4のメモリセルを構成する第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極はセット線SRDに接続されると共に下電極はリセット線RSTに接続される。
【0115】
次に、読み出し選択線/RSの電位を接地電位VSSにして、読み出しトランジスタQ6をオフ状態にした後、負荷トランジスタQ8のソースに接続されている第1の制御線LSの電位を電源電圧VDDに設定すると共に負荷トランジスタQ8のゲートに接続されている第2の制御線LGの電位を接地電圧VSSに設定して、負荷トランジスタQ8をオン状態にする。
【0116】
次に、リセット線RSTの電位を接地電圧VSSにしたまま、セット線SRDの電位を読み出し電圧VRDに設定して、ビット線BLにおける読み出しトランジスタQ7に流れる電流による電圧変化と、基準電圧VREFとの差をセンスアンプにより検知して出力する。
【0117】
次に、セット線SRDの電位を接地電圧VSSに下げた後、読み出し選択線/RSの電位を電源電圧VDDに設定して読み出し選択トランジスタQ6をオン状態にする。
【0118】
以下、読み出し電圧VRDの大きさについて検討する。
【0119】
セット線SRDの電位を読み出し電圧VRDに設定すると、読み出し電圧VRDは、第4の強誘電体キャパシタCF4の容量値と、読み出しトランジスタQ7のゲート容量値との比に基づいて、第1の分割電圧と第2の分割電圧とに分割され、読み出しトランジスタQ7のゲートには第1の分割電圧が誘起されると共に第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極と下電極との間には第2の分割電圧が誘起される。
【0120】
ここで、読み出しトランジスタQ7のしきい値電圧をVTとし、第4の強誘電体キャパシタCF4がデータ”1”を保持しているときに読み出しトランジスタQ7のゲートに誘起される第1の分割電圧をVSとし、第4の強誘電体キャパシタCF4がデータ”0”を保持しているときに読み出しトランジスタQ7のゲートに誘起される第1の分割電圧をVRとしたときに、読み出し電圧VRDは、VR>VT>VSの関係が成り立つような大きさに設定する。
【0121】
このようにすると、読み出しトランジスタQ7により、第4の強誘電体キャパシタCF4に保持されているデータ”1”又はデータ”0”を読み出す際に、読み出しトランジスタQ7のドレインとソースとの間に流れる電流値の比を大きくすることができるので好ましい。
【0122】
以下、図4を参照しながら、前述の読み出し動作を、データ”1”が保持されている場合とデータ”0”が保持されている場合とに分けて説明する。図4において、縦軸は、強誘電体キャパシタCF4の強誘電体膜に出し入れされる共に保持される電荷Qを示し、横軸は、強誘電体キャパシタCF4の容量と読み出しトランジスタQ7のゲート容量との直列回路に印加される電圧である。
【0123】
<データ”1”が保持されているときの読み出し動作>
まず、読み出しトランジスタQ7が形成されている基板の電位を接地電圧VSSに設定する。
【0124】
第4の強誘電体キャパシタCF4にデータ”1”が保持されているときには、第4の強誘電体キャパシタCF4の分極電荷は点pの位置にある。
【0125】
次に、前述のメモリセル(強誘電体キャパシタ)の選択動作により、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極をセット線SRDに接続すると共に下電極をリセット線RSTに接続した後、読み出し選択線/REの電位を接地電位VSSに設定して読み出し選択トランジスタQ6をオフ状態にすると共に、第1の制御線LSの電位を電源電圧VDDに設定する。
【0126】
この状態で、リセット線RSTの電位を接地電圧VSSにしたまま、セット線SRDの電位を読み出し電圧VRDに設定すると、セット線SRDと読み出しトランジスタQ7の基板との間に、つまり第4の強誘電体キャパシタCF4の容量と読み出しトランジスタQ7のゲート容量とが直列に接続された直列回路に(VRD−VSS)の電圧が印加される。
【0127】
以下、この動作について図4を参照しながら説明する。
【0128】
第4の強誘電体キャパシタCF4の容量と読み出しトランジスタQ7のゲート容量との直列回路に(VRD−VSS)の電圧が印加されると、該電圧(VRD−VSS)は、読み出しトランジスタQ7のゲートと基板との間に発生する、点rから点sまでの第1の分割電圧VSと、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極と下電極との間に発生する、点pから点sまでの第2の分割電圧(VRD−VSS−VS)とに分割される。
【0129】
図4において、8はデータ”1”の読み出し動作時における読み出しトランジスタQ7のゲート容量負荷線であって、点sの位置つまり第1の分割電圧VSの大きさは、読み出し動作における読み出しトランジスタQ7のゲート容量の大きさに依存する。また、第1の分割電圧VSにより、データ”1”を読み出したときの読み出しトランジスタQ7のチャネルコンダクタンスが決まる。
【0130】
読み出しトランジスタQ7のしきい値電圧VTと、データ”1”が保持されているときの第1の分割電圧VSとの間に、VT>VSの関係が成り立つように、第4の強誘電体キャパシタCF4の容量値と読み出しトランジスタQ7のゲート容量値との容量比を設定しておくと、リセット線RSTから、負荷トランジスタQ8、ビット線BL及び読み出しトランジスタQ7のチャネルを通じて、リセット線RSTに流れる電流値は比較的小さくなるので、ビット線BLの電圧変化を小さくすることができる。そして、この電圧変化をビット線BLに接続されているセンスアンプによって検知し、検知した電圧変化と予め設定した基準電圧と比較し、検知した電圧変化が基準電圧を超えなければ、データ”1”が保持されていると判定する。
【0131】
次に、セット線SRDの電位を接地電圧VSSに戻すと、第4の強誘電体キャパシタCF4の分極電荷は、ヒステリシスループのほぼ最外周に沿って移動して点pに戻り、読み出しトランジスタQ7のゲート容量負荷線7は点pで縦軸と交差する。
【0132】
その後、読み出し選択線/REの電位を電源電圧VDDに設定して読み出し選択トランジスタQ6をON状態にしても、第4の強誘電体キャパシタCF4に印加される電圧は零であるから、データ”1”を読み出した後に第4の強誘電体キャパシタCF4に保持されている分極電荷の大きさは、データ”1”を読み出す前の分極電荷の大きさと殆ど変わらない。
【0133】
<データ”0”が保持されているときの読み出し動作>
第4の強誘電体キャパシタCF4にデータ”0”が保持されているときには、第4の強誘電体キャパシタCF4の分極電荷は点qの位置にある。
【0134】
次に、前述のメモリセル(強誘電体キャパシタ)の選択動作により、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極をセット線SRDに接続すると共に下電極をリセット線RSTに接続した後、読み出し選択線/REの電位を接地電位VSSに設定して読み出し選択トランジスタQ6をオフ状態にすると共に、第1の制御線LSの電位を電源電圧VDDに設定する。
【0135】
この状態で、リセット線RSTの電位を接地電圧VSSにしたまま、セット線SRDの電位を読み出し電圧VRDに設定すると、セット線SRDと読み出しトランジスタQ7の基板との間に、つまり第4の強誘電体キャパシタCF4の容量と読み出しトランジスタQ7のゲート容量とが直列に接続された直列回路に(VRD−VSS)の電圧が印加される。
【0136】
第4の強誘電体キャパシタCF4の容量と読み出しトランジスタQ7のゲート容量との直列回路に(VRD−VSS)の電圧が印加されると、該電圧(VRD−VSS)は読み出しトランジスタQ7のゲートと基板との間に発生する、点uから点vまでの第1の分割電圧VRと、第4の強誘電体キャパシタCF4の上電極と下電極との間に発生する、点qから点vまでの第2の分割電圧(VRD−VSS−VR)とに分割される。
【0137】
図4において、7はデータ”0”の読み出し動作点における読み出しトランジスタQ7のゲート容量負荷線であって、点vの位置つまり第1の分割電圧VSの大きさは、読み出し動作における読み出しトランジスタQ7のゲート容量の大きさに依存する。また、第1の分割電圧VRにより、データ”0”を読み出したときの読み出しトランジスタQ7のチャネルコンダクタンスが決まる。
【0138】
読み出しトランジスタQ7のしきい値電圧VTと、データ”0”が保持されているときの第1の分割電圧VRとの間に、VR>VTの関係が成り立つように、第4の強誘電体キャパシタCF4の容量値と読み出しトランジスタQ7のゲート容量値との容量比を設定しておくと、リセット線RSTから、負荷トランジスタQ8、ビット線BL及び読み出しトランジスタQ7のチャネルを通じて、リセット線RSTに流れる電流値は比較的大きくなるので、ビット線BLの電圧変化を大きくすることができる。そして、この電圧変化をビット線BLに接続されているセンスアンプによって検知し、検知した電圧変化と予め設定した基準電圧と比較し、検知した電圧変化が基準電圧を超えると、データ”0”が保持されていると判定する。
【0139】
その後、読み出し選択線/REの電位を電源電圧VDDに設定して読み出し選択トランジスタQ6をON状態にして、第4の強誘電体キャパシタCF4に印加される電圧を零にすると、強誘電体キャパシタCF4の分極電荷はヒステリシスループの内側の領域を辿って点wの位置に到達する。データ”0”を読み出した後に第4の強誘電体キャパシタCF4に保持されている分極電荷の大きさは、データ”0”を読み出す前の分極電荷よりも明らかに小さくなる。
【0140】
そこで、読み出し選択トランジスタQ6をON状態にして第4の強誘電体キャパシタCF4に印加される電圧を零にするよりも前に、セット線SRDの電圧を強制的に接地電圧VSSに戻す。このようにすると、第4の強誘電体キャパシタCF4の分極電荷はヒステリシスループの内側の領域を辿るものの、読み出しトランジスタQ7のゲート容量負荷線8は、点qで縦軸と交差するように第4の強誘電体キャパシタCF4に作用するので、分極電荷は点vから点xに速やかに移動する。
【0141】
ここで、読み出しトランジスタQ7のゲート容量負荷線の傾きは十分に小さく設定されているので、点xの分極電荷は点qの分極電荷よりも僅かに小さいものの、点xの分極電荷と点qの分極電荷とは大きさがほぼ等しい。従って、その後、読み出し選択線/REの電位を電源電圧VDDに設定して、読み出し選択トランジスタをON状態にして、第4の強誘電体キャパシタCF4に印加される電圧を零にしても、データ”0”を読み出した後に保持されている第4の強誘電体キャパシタCF4の分極電荷の大きさは、データ”0”を読み出す前の分極の大きさと殆ど変わらない。
【0142】
もっとも、データ”0”の1回の読み出し動作による分極電荷の減少は僅かであっても、読み出し動作を多数回繰り返すと、点qにある分極電荷は点pの方に移動する恐れはあるが、データ”0”の読み出し動作時において、第4の強誘電体キャパシタCF4に印加される電圧(VRD−VSS−VR)、つまり点qから点vまでの電圧の大きさが、第4の強誘電体キャパシタCF4の抗電圧VCを超えないように設定してあるので、データ”0”を多数回繰り返して読み出しても、点qにある分極電荷が原点Oよりも上に移動することはない。
【0143】
第4の強誘電体キャパシタCF4に印加される電圧(VRD−VSS−VR)が第4の強誘電体キャパシタCF4の抗電圧VCを超えない条件で、VR>VT>VSの関係が成り立つように、第4の強誘電体キャパシタCF4の容量値と読み出しトランジスタQ7のゲート容量値との容量比を設定しておくことは可能である。
【0144】
尚、以上の説明は、第4の強誘電体キャパシタCF4に限らず、いずれの強誘電体キャパシタにおいても成り立つものである。
【0145】
また、本実施形態においては、4つのメモリセルで1つのメモリセルブロックを構成したが、メモリセルブロック内のメモリセルの数は任意に設定できる。
【0146】
以下、ビット線BLの電圧変化と基準電圧とを比較することにより、データ”1”が保持されているか又はデータ”0”が保持されているかを判定する際に用いられる基準電圧を発生させる回路について、図5を参照しながら説明する。
【0147】
図5は、図2に示すメモリセルブロックと、リファレンスブロック0及びリファレンスブロック1よりなる基準電圧発生回路とを示しており、リファレンスブロック0及びリファレンスブロック1は、図2に示すメモリセルブロックと同じ回路構成である。
【0148】
尚、セット線SRDは、メモリセルブロックのブロック選択トランジスタQ5、リファレンスブロック0のブロック選択トランジスタQ50及びリファレンスブロック1のブロック選択トランジスタQ51に共通に接続され、リセット線RSTは、メモリセルブロックの読み出し選択トランジスタQ6、リファレンスブロック0の読み出し選択トランジスタQ60及びリファレンスブロック1の読み出し選択トランジスタQ61に共通に接続され、読み出し選択線/REは、メモリセルブロックの読み出し選択トランジスタQ6、リファレンスブロック0の読み出し選択トランジスタQ60及びリファレンスブロック1の読み出し選択トランジスタQ61の各ゲートに共通に接続されている。さらに、メモリセルブロックのビット線BLの一端側の先端部と、リファレンスブロック0のビット線BL0及びリファレンスブロック1のビット線BL1の各一端側の先端部とはセンスアンプSAに接続されている。
【0149】
リファレンスブロック0には、前述のデータ”0”の書き込み方法により予めデータ”0”が格納されていると共に、リファレンスブロック1には、前述のデータ”1”の書き込み方法により予めデータ”1”が格納されている。
【0150】
読み出し動作時においては、リファレンスブロック0及びリファレンスブロック1に対しては、前述の読み出し方法によりデータを読み出す。データ”0”の読み出し動作で発生するビット線電位をVBL0とし、データ”1”の読み出し動作で発生するビット線電位をVBL1とすると、リファレンスブロック0のビット線BL0及びリファレンスブロック1のビット線BL1には、(VBL0+VBL1)×1/2である基準電位が発生する。この基準電位と、読み出し動作を行なうメモリセルブロックで発生するビット線電位とをセンスアンプSAで比較して、ビット線電位が基準電位を超えなければ、データ”1”が保持されていると判定し、ビット線電位が基準電位を超えていれば、データ”0”が保持されていると判定する。
【0151】
この場合、基準電位が、データ”0”が保持されているときのビット線電位VBL0とデータ”1”が保持されているときのビット線電位VBL1との中間の電位に設定されているため、動作範囲が広くなる。
【0152】
尚、メモリセルブロックにおけるデータを読み出す強誘電体キャパシタと同じ行に位置する、リファレンスブロック0の強誘電体キャパシタ及びリファレンスブロック1の強誘電体キャパシタから、ビット線電位VBL0及びビット線電位VBL1を発生させると、寄生容量等の影響を等しくできるので好ましい。具体的には、例えばメモリセルブロック内の第3の強誘電体キャパシタCF3に保持されているデータを読み出す際には、リファレンスブロック0の第3の強誘電体キャパシタCF30及びリファレンスブロック1の第3の強誘電体キャパシタCF31に保持されているデータからビット線電位VBL0、VBL1を発生させることが好ましい。
【0153】
また、リファレンスブロック0,1のメモリセルブロックの数は、メモリセルアレイのメモリセルブロックの数と同じであることが好ましい。すなわち、図5に示す回路構成においては、ビット線BL、ビット線BL0及びビット線BL1には1つのメモリセルブロックしか接続されていないが、例えばビット線BLに10個のメモリセルブロックが接続されている場合には、ビット線BL0及びビット線BL1にも各10個のメモリセルブロックを接続することが好ましい。このようにすると、安定した動作が可能になる。
【0154】
【発明の効果】
本発明に係る半導体記憶装置によると、各メモリセル毎に読み出しトランジスタを配置する必要がないので、メモリセルひいては半導体記憶装置の面積を低減することができると共に、選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知する感度が向上する。
【0155】
本発明に係る第1の半導体記憶装置の駆動方法によると、半導体記憶装置の面積を低減することができる。
【0156】
本発明に係る第2の半導体記憶装置の駆動方法によると、データを読み出す際の動作マージンが大きくなるので、安定した動作を実現することができる。
【0157】
本発明に係る第3、第4、第5又は第6の半導体記憶装置の駆動方法によると、強誘電体キャパシタの抵抗成分に起因する電位の低下が抑制されるので、リテンション特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1の実施形態に係る半導体記憶装置の等価回路図であり、(b)は第1の実施形態に係る半導体記憶装置の最下段のメモリセル及び読み出しトランジスタの構成を示す等価回路図である。
【図2】第2の実施形態に係る半導体記憶装置の等価回路図である。
【図3】第2の実施形態に係る半導体記憶装置にデータを書き込んだ後、強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除いたときの強誘電体キャパシタの振る舞いを説明する図である。
【図4】第2の実施形態に係る半導体記憶装置からデータを読み出したときの強誘電体キャパシタの振る舞いを説明する図である。
【図5】第2の実施形態に係る半導体記憶装置において、基準電位を発生させる回路を説明する等価回路図である。
【図6】従来の半導体記憶装置の回路図である。
【図7】従来の半導体記憶装置にデータを書き込むときの強誘電体キャパシタの振る舞いを説明する図である。
【符号の説明】
6 ゲート容量負荷線
7 ゲート容量負荷線
8 ゲート容量負荷線
10 読み出しトランジスタ
11 ドレイン領域
12 ソース領域
13 ゲート電極
14 基板
20 選択トランジスタ
21 ドレイン領域
22 ソース領域
23 ゲート電極
30 強誘電体キャパシタ
31 上電極
32 下電極
33 強誘電体キャパシタ
WL1 第1のワード線
WL2 第2のワード線
WL3 第3のワード線
WL4 第4のワード線
BS1 第1の制御線(第1のセット線)
BS2 第2の制御線(第2のセット線)
RST リセット線
BL1 第1のビット線
BL2 第2のビット線
Q1 第1のセル選択トランジスタ
Q2 第2のセル選択トランジスタ
Q3 第3のセル選択トランジスタ
Q4 第4のセル選択トランジスタ
Q5 ブロック選択トランジスタ
Q50 ブロック選択トランジスタ
Q51 ブロック選択トランジスタ
Q6 読み出し選択トランジスタ
Q60 読み出し選択トランジスタ
Q61 読み出し選択トランジスタ
Q7 読み出しトランジスタ
Q70 読み出しトランジスタ
Q71 読み出しトランジスタ
Q8 負荷トランジスタ
Q80 負荷トランジスタ
Q81 負荷トランジスタ
CF1 第1の強誘電体キャパシタ
CF2 第2の強誘電体キャパシタ
CF3 第3の強誘電体キャパシタ
CF4 第4の強誘電体キャパシタ
WL1 第1のワード線
WL2 第2のワード線
WL3 第3のワード線
WL4 第4のワード線
SRD セット線
RST リセット線
BS ブロック選択線
/BS 読み出し選択線
BL ビット線
BL0 ビット線
BL1 ビット線
LS 第1の制御線
LG 第2の制御線
SA センスアンプ
VDD 電源電圧
VSS 接地電圧
VRD 読み出し電圧

Claims (17)

  1. ビット線方向に連続に接続された強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶する複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、前記複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、前記複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、
    前記複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、
    一端側が前記読み出しトランジスタのドレインに接続され、他端側が制御線に接続されたビット線と、
    一端側が前記読み出しトランジスタのソースに接続され、書き込み時には書き込み電圧が印加される一方、読み出し時には接地電位が印加されるリセット線と、
    前記複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応するように設けられ、前記複数の強誘電体キャパシタからデータの書き込み又は読み出しを行なう強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えていることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. ビット線方向に連続に接続された強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶する複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、前記複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、前記複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、
    前記複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、
    一端側が前記読み出しトランジスタのドレインに接続され、他端側が制御線に接続されたビット線と、
    一端側が前記読み出しトランジスタのソースに接続され、書き込み時には書き込み電圧が印加される一方、読み出し時には接地電位が印加されるリセット線と、
    前記複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応するように設けられ、前記複数の強誘電体キャパシタからデータの書き込み又は読み出しを行なう強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備え、
    前記読み出しトランジスタのゲートには、前記セット線に印加される読み出し電圧が前記強誘電体キャパシタの容量値と前記読み出しトランジスタのゲート容量値との比に基づき分割された第1の分割電圧が誘起され、
    前記読み出し電圧は、VR>VT>VS(但し、VTは前記読み出しトランジスタのしきい値電圧であり、VSは前記選択された強誘電体キャパシタにデータが書き込まれている場合に前記読み出しトランジスタのゲートに誘起される第1の分割電圧であり、VRは前記選択された強誘電体キャパシタにデータが書き込まれていない場合に前記読み出しトランジスタのゲートに誘起される第1の分割電圧である。)の関係が成り立つような大きさに設定されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 前記複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに並列に接続されていると共に、各ゲートが前記複数のワード線のそれぞれに接続された複数の選択トランジスタをさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間には、前記セット線に印加される読み出し電圧が、前記強誘電体キャパシタの容量値と前記読み出しトランジスタのゲート容量値との比に基づき分割された第2の分割電圧が誘起され、
    前記読み出し電圧は、前記第2の分割電圧が前記強誘電体キャパシタの抗電圧を超えない大きさに設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  5. 一端側が前記ビット線の他端側に接続された抵抗性負荷をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記抵抗性負荷はMOS型トランジスタであることを特徴とする請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記抵抗性負荷の他端には電源電圧が印加され、
    前記選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位に応じて異なる前記読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により前記抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化と基準電圧とを比較する比較手段をさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記メモリセルブロックと同様の構成を有し且つ前記メモリセルブロックのワード線方向に配置された他のメモリセルブロックと、
    一端側が、前記他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのドレインに接続された他のビット線とを備え、
    前記セット線は、前記他のメモリセルブロックを構成する前記複数の強誘電体キャパシタの他端側にも接続されており、
    前記リセット線は、前記他のメモリセルブロックを構成する前記他の読み出しトランジスタのソースにも接続されており、
    前記セット線に読み出し電圧を印加したときに、前記読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により前記一の抵抗性負荷の両端に生じる第1の電圧変化と、前記他の読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により前記他の抵抗性負荷の両端に生じる第2の電圧変化とを比較する比較手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  9. ビット線方向に連続に接続された強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶する複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、前記複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、前記複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、前記複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのドレインに接続され、他端側が制御線に接続されたビット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのソースに接続されたリセット線と、前記複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応するように設けられ、前記選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法であって、
    前記選択された強誘電体キャパシタにデータを書き込む際に、前記セット線及び前記リセット線に印加する電圧は、電源電圧及び接地電圧のいずれか1つの電圧がそれぞれ印加されることにより書き込む書き込み工程を備えていることを特徴とする半導体記憶装置の駆動方法。
  10. 前記書き込み工程の後に、前記セット線に接地電圧を印加することにより、前記選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている前記電位差を取り除く工程をさらに備えていることを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  11. ビット線方向に連続に接続された強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶しビット線方向に連続に接続された複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、前記複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、前記複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、前記複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのドレインに接続され、他端側が制御線に接続されたビット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのソースに接続され、書き込み時には書き込み電圧が印加される一方、読み出し時には接地電圧が印加されるリセット線と、前記複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応するように設けられ、前記選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法であって、
    前記選択された強誘電体キャパシタに書き込まれているデータを消去する工程は、
    前記セット線に接地電圧を印加すると共に前記リセット線に電源電圧を印加して、前記選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に、前記接地電圧から前記電源電圧を減じた電位差を与えることにより、前記選択された強誘電体キャパシタの前記強誘電体膜の分極の向きを前記電位差の電位勾配の方向に向ける工程と、
    その後、前記リセット線に接地電圧を印加することにより、前記選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている前記電位差を取り除く工程とを備えていることを特徴とする半導体記憶装置の駆動方法。
  12. ビット線方向に連続に接続された強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶する複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、前記複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、前記複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、前記複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのドレインに接続され、他端側が制御線に接続されたビット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのソースに接続され、書き込み時には書き込み電圧が印加されるリセット線と、前記複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応するように設けられ、前記選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法であって、
    前記選択された強誘電体キャパシタからデータを読み出す工程は、
    前記ビット線に電源電圧を印加し且つ前記リセット線に接地電位を印加するか又は前記ビット線に接地電圧を印加し且つ前記リセット線に電源電位を印加すると共に、前記セット線に読み出し電圧を印加したときに、前記ビット線に生じる電圧の変化を検知する工程と、
    その後、前記セット線に接地電圧を印加することにより、前記選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除く工程とを備えており、
    前記読み出し電圧は、該読み出し電圧が除去されたときに前記強誘電体膜の分極が反転せずに、読み出したデータが破壊されない大きさであることを特徴とする半導体記憶装置の駆動方法。
  13. 前記電位差を取り除く工程の後に、前記読み出しトランジスタをオフ状態にする工程をさらに備えていることを特徴とする請求項12に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  14. ビット線方向に連続に接続された強誘電体膜の分極の偏位によってデータを記憶する複数の強誘電体キャパシタと、ゲートが、前記複数の強誘電体キャパシタの一端側に接続され、前記複数の強誘電体キャパシタのうち選択された強誘電体キャパシタの強誘電体膜の分極の偏位を検知することによりデータを読み出す読み出しトランジスタとを有するメモリセルブロックと、前記複数の強誘電体キャパシタの他端側に接続されたセット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのドレインに接続され、他端側が制御線に接続されたビット線と、一端側が前記読み出しトランジスタのソースに接続され、書き込み時には書き込み電圧が印加されるリセット線と、前記複数の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応するように設けられ、前記選択された強誘電体キャパシタを選択する複数のワード線とを備えている半導体記憶装置の駆動方法であって、
    前記選択された強誘電体キャパシタからデータを読み出す工程は、前記抵抗性負荷の他端に電源電圧を印加し且つ前記リセット線に接地電圧を印加するか、又は前記抵抗性負荷の他端に接地電圧を印加し且つ前記リセット線に接地電圧を印加すると共に、前記セット線に読み出し電圧を印加したときに、前記読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により前記抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化と基準電圧とを比較する工程と、
    その後、前記セット線に接地電圧を印加することにより、前記選択された強誘電体キャパシタの上電極と下電極との間に印加されている電位差を取り除く工程とを備え、
    前記読み出し電圧は、該読み出し電圧が除去されたときに前記強誘電体膜の分極が反転せずに、読み出したデータが破壊されない大きさであることを特徴とする半導体記憶装置の駆動方法。
  15. 前記電位差を取り除く工程の後に、前記読み出しトランジスタをオフ状態にする工程をさらに備えていることを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  16. 前記半導体記憶装置は、前記メモリセルブロックと同様の構成を有し且つ前記メモリセルブロックのワード線方向に配置された他のメモリセルブロックと、一端側が前記他のメモリセルブロックを構成する他の読み出しトランジスタのドレインに接続され且つ他端側が他の抵抗性負荷の一端側に接続された他のビット線とを備え、前記セット線は前記他のメモリセルブロックを構成する前記複数の強誘電体キャパシタの他端側にも接続されていると共に、前記リセット線は、前記他のメモリセルブロックを構成する前記他の読み出しトランジスタのソースにも接続されており、
    前記基準電圧は、前記他の抵抗性負荷の他端側に電源電圧を印加し且つ前記リセット線に接地電圧を印加するか、又は前記他の抵抗性負荷の他端側に接地電圧を印加し且つ前記リセット線に接地電圧を印加すると共に、前記セット線に読み出し電圧を印加したときに、前記他の読み出しトランジスタのドレインとソースとの間に流れる電流により前記他の抵抗性負荷の両端に生じる電圧変化であることを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
  17. 前記データを読み出す工程は、データを読み出す際に、前記メモリセルブロックを構成する前記複数の強誘電体キャパシタのいずれもが選択されていないときには、前記メモリセルブロックを構成する前記読み出しトランジスタをオフ状態にしておくことを特徴とする請求項12又は14に記載の半導体記憶装置の駆動方法。
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