JP3642259B2 - マルチスクリーン表示装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータによって生成された画像を表示するマルチスクリーン表示装置に関し、より詳細には、画像データを効率的に転送し処理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、例えば特公平02−061759号広報に示された従来のマルチスクリーン表示装置を示す構成図である。図10において、21はマルチスクリーン全体で表示すべき画像データを生成する制御装置、22a〜22dは前記制御装置21から供給される画像データから担当する画像部分の切出しを行う表示計算機、8a〜8dは前記表示計算機22a〜22dで担当する画像部分が切出された画像データを記憶保持する画像メモリ、10a〜10dは前記画像メモリ8a〜8dに記憶された画像データを表示する表示部である。5a〜5dは、前記表示計算機22a〜22d、画像メモリ8a〜8d及び表示部10a〜10dを備えた表示ユニットであり、各表示ユニット5a〜5dの表示部10a〜10dはそれぞれのスクリーンを互いに2次元的に密接配置されることによって1つのマルチスクリーンを構成する。
【0003】
また23は、前記制御装置21と各表示ユニット5a〜5dとを接続し、制御装置21で生成した画像データを転送するローカルネットワークや高速バス等の回線、24はユーザが前記制御装置21に対し画像データの表示に関する指示を入力するキーボード、タブレット、マウスなどの入力装置、25は前記制御装置21に接続され画像データの表示に関する指示を自動的に生成する親計算機である。
【0004】
次に、前記の従来技術として示すマルチスクリーン表示装置の動作を説明する。まず、制御装置21は、ユーザが入力手段24を用いて入力した、あるいは、親計算機25によって自動的に生成された、さらには、制御装置21に予め設定された、マルチスクリーンの表示設定に関する制御パラメータに基づいて、各表示ユニット5a〜5dに対して、回線23を介して、マルチスクリーンの全画面のうちでそれぞれの表示ユニット5a〜5dが担当すべき画像部分の指定を行う。
【0005】
前記の表示ユニット5a〜5dに対する指定が完了した後、親計算機25もしくはユーザから、図形描画に関する指示が発生すると、制御装置21は、その指示に基づいてマルチスクリーン全体を1個の表示画面として表示すべき画像データを生成し、該画像データを前記各表示ユニット5a〜5dに回線23を介して並列に転送する。
【0006】
前記回線23はローカルエリアネットワーク(LAN)や高速バスなどが用いられる。回線23としてLANを用いる場合には、各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dとして汎用のグラフィックコンピュータを用いることができるが、LAN上で発生するデータ送信タイミングの衝突や、制御装置21及び表示計算機22a〜22dのネットワークインタフェース間における誤り制御処理などによって、画像データの転送に遅延が生じる。一方、回線23として高速バスを用いた場合には、制御装置21と各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dの間でダイレクト・メモリ・アクセス(DMA)による高速な画像データの転送が可能である。したがって、表示する画像が高精細で画像データのサイズが大きく、且つ、表示画面の切替が頻繁に発生するようなマルチスクリーン表示装置においては、回線23として高速バスが用いられるのが一般的である。
【0007】
回線23を介して各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dにDMA転送された画像データは、各表示計算機22a〜22dが有するバッファメモリに一旦蓄積される。表示計算機22a〜22dは、前記バッファメモリに蓄積された画像データを読み取り、該画像データのうち自らの担当する画像部分を切出すいわゆるウィンドウイング処理を行って、該表示ユニット5a〜5dの表示部10a〜10dのスクリーンで表示されるべき画像部分のピクセルデータを生成する。
【0008】
ここで、制御装置21が転送した1つの画像データについて、全ての表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dがピクセルデータの生成を完了してから、制御装置21が次に表示すべき画像データを転送を完了するまでの間、表示計算機22a〜22dが画像データの処理を行わない「データ待ち時間」が生じる。このデータ待ち時間は、制御装置21の画像データの転送間隔、各表示計算機22a〜22dの画像処理能力、さらには画像データの内容によって変化する。
【0009】
前記データ待ち時間を削減し、マルチスクリーン表示装置の画像処理効率を向上させるために、従来のマルチスクリーン表示装置では、制御装置21は連続して表示される複数の画像データをまとめて全表示ユニット5a〜5dに転送し、各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dは転送された複数の画像データをバッファメモリに一旦蓄積し、該バッファメモリに蓄積された画像データを順次読み出して前記複数の画像データ連続して処理するといった方法が適用される。この方法によれば、前記データ待ち時間は、各表示計算機22a〜22dがまとめて転送された複数の画像データの処理を完了した後にのみ生じることとなり、データ待ち時間の削減が図られる。ここで、各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dが有するバッファメモリの容量は、画像データのデータサイズと制御装置21によってまとめて転送される画像データの枚数とによって予め定められる。
【0010】
次に、表示計算機22a〜22dによって生成されたピクセルデータは、画像メモリ8a〜8dに一時的に記憶保持される。画像メモリ8a〜8dに記憶されたピクセルデータは、表示計算機22a〜22dによって読み出され表示部10a〜10dのスクリーンに表示される。
【0011】
以上のような構成とすることで、従来のマルチスクリーン表示装置は、1つの制御装置21で複数の表示ユニット5a〜5dを一体管理し、錯誤なく大画面表示機能を実現する。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前記、従来のマルチスクリーン表示装置では、各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dのデータ待ち時間を削減するために、制御装置21は各表示ユニット5a〜5dに複数の画像データをまとめて転送するとともに、各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dは制御装置21から転送される複数の画像データを蓄積するのに充分なメモリ容量のバッファメモリを有する必要がある。
【0013】
したがって、マルチスクリーン表示装置で高精細な3次元グラフィック画像を表示する場合には、制御装置21で生成される画像データ1つあたりデータサイズが増大するため、これに応じ各表示ユニット5a〜5dの表示計算機22a〜22dのバッファメモリが大容量となり、各表示ユニット5a〜5dの回路規模が大きくなる、といった問題があった。
【0014】
また、一般にマルチスクリーン表示装置では、3次元グラフィック画像データの他に、表示画面上にグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を構成するための2次元画像や文字などの描画データや、各表示ユニット5a〜5dに対し表示の設定に関する指示を与える制御データなどが発生する。これらのデータは制御装置21においてそれぞれ別個の演算処理によって生成され、各データが生成された都度に回線23を介して各表示ユニット5a〜5dに転送される。
【0015】
しかし、制御装置21から3次元グラフィック画像データがDMA転送されている時間は、回線23はこのDMA転送によって占有される。したがって、この間に、制御装置21で2次元GUI描画データや表示設定に関する制御データが発生した場合には、これらのデータは各表示ユニット5a〜5dに転送されず、前記3次元グラフィック画像データのDMA転送が完了するまで転送待ちとなる。さらに、表示される3次元グラフィック画像が高精細となり画像のデータサイズが増大すると、3次元グラフィック画像データのDMA転送に要する回線107の占有時間が長くなり、前記の2次元GUI描画データや表示設定に関する制御データの転送待ちが頻繁に発生することとなる。
【0016】
また、前記従来のマルチスクリーン表示装置では、画像処理効率の向上のため制御装置21から各表示ユニット5a〜5dに対して複数の画像データをまとめてDMA転送する方法が採用されているが、3次元グラフィック画像を表示する場合には、データサイズの大きな3次元グラフィック画像データを連続してDMA転送することにより、前記回線23の占有時間はいっそう長くなる。この場合には、前記の2次元GUI描画データや表示設定に関する制御データの転送待ちの時間も長くなり、2次元GUIのマルチスクリーン上へ表示や各表示ユニット5a〜5dの表示設定が実時間で行われない、といった問題があった。
【0017】
一方、前記DMA転送中に2次元GUI描画データや制御データが発生した場合には、3次元グラフィック画像データのDMA転送を中断し、これらのデータの転送を優先するといった方法が考えられるが、この場合にはDMA転送の再開にオーバーヘッドが生じ、3次元グラフィック画像データのDMA転送の速度が低下する、といった問題があった。
【0018】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、画像データの蓄積に必要となるバッファメモリの容量を削減するとともに、例えば3次元グラフィック画像などの主たる表示対象の表示と、これ以外の2次元GUIの表示やマルチスクリーンの表示設定等の処理とを、実時間で行うことが可能なマルチスクリーン表示装置を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるマルチスクリーン表示装置にあっては、それぞれのスクリーンが互いに隣り合わせて配置されることによって1個のマルチスクリーンを構成する複数の表示手段と、前記各表示手段に対応し、前記マルチスクリーンに表示すべき画像データから対応する表示手段のスクリーンで表示すべき画像部分を抽出して所定の座標変換処理を行う演算処理部を備え、前記各表示手段に対し映像信号を生成して出力する、複数の表示ユニットと、前記マルチスクリーン上に表示される物理オブジェクトの形状と位置の情報を画像データとして生成する中央演算処理手段と、前記中央演算処理手段で生成された画像データを、前記の全ての表示ユニットに対し転送するバス・DMA制御手段とを備え、前記各表示ユニットは、前記演算処理部における画像データの演算処理の終了を前記バス・DMA制御手段に通知する演算処理通知信号を出力し、前記バス・DMA制御手段は、全ての表示ユニットの演算処理通知信号を監視し、これに基づいて前記表示ユニットに対する画像データの転送の起動を制御する構成とされたことを特徴とする。
【0020】
次の発明にかかるマルチスクリーン表示装置にあっては、前記中央演算処理手段は、各表示手段のスクリーンの配置に関する情報を基に、前記各表示ユニットの演算処理部で行うべき画像データの演算処理のプログラムを記述したマイクロコードを自動的に生成し、画像データの転送に先だって該マイクロコードを各表示ユニットに転送し、前記各表示ユニットの演算処理部は、前記中央演算処理手段によって生成されたマイクロコードを記憶するマイクロコード記憶部を備え、画像データの演算処理を行う際に前記マイクロコードを該マイクロコード記憶部から自動的に読み出し、画像データの演算処理を行う構成とされたことを特徴とする。
【0021】
次の発明にかかるマルチスクリーン表示装置にあっては、マルチスクリーンを構成する複数の表示手段は、そのスクリーンが同一の平面上ではなく観察者に対して立体的な位置に配置されることを特徴とする。
【0022】
次の発明にかかるマルチスクリーン表示装置にあっては、前記バス・DMA制御手段は、前記中央演算処理手段によって生成された画像データを受け取るデータ転送部と、前記データ転送部から転送された画像データを全ての表示ユニットに対し転送するマルチスクリーン表示制御部とを備え、前記マルチスクリーン表示制御部と前記複数の表示ユニットとを相互に接続するローカルバスを設け、前記マルチスクリーン表示制御部は、各表示ユニットに対する画像データの転送を前記ローカルバスを介して行うと共に、前記の全ての表示ユニットから出力される演算処理通知信号を監視し、これに基づいて全表示ユニットに対する画像データの転送の起動を制御する構成とされたことを特徴とする。
【0023】
次の発明にかかるマルチスクリーン表示装置にあっては、前記各表示ユニットは、さらに他の表示ユニットとの間で演算処理された画像データの転送を行うユニット間データ転送制御部を備え、マルチスクリーン上で表示手段のスクリーン間で画像の移動が発生した場合には、対応する表示ユニットのユニット間データ転送制御部は、前記ローカルバスを介して表示ユニット間で演算処理済みの画像データを転送し、該画像データが転送された表示ユニットは、該画像データを基に移動した画像の映像信号を生成する構成とされたことを特徴とする。
【0024】
次の発明にかかるマルチスクリーン表示装置にあっては、マルチスクリーンを構成する複数の表示手段は、そのスクリーンの縁端部が、隣接する表示手段のスクリーンの縁端部と重なり合うように密接配置され、前記各表示ユニットのユニット間データ転送制御部は、スクリーンの縁端部が重なり合う他の表示ユニットとの間で、当該重なり合う領域で表示される画像データを、前記ローカルバスを介して相互に転送し、各表示ユニットは、前記スクリーンの重なり合う領域について、自ら作成した画像データと前記他の表示ユニットから転送された画像データとを用いて、画像データの補間処理を行う構成とされたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係るマルチスクリーン表示装置の構成図である。図1において、1はマルチスクリーン上に表示される3次元グラフィック等の画像データを生成する中央演算装置(CPU)、2はCPU1で生成された画像データを後述する複数の表示ユニットに転送するバス・DMAコントローラ、4はCPU1によって生成されバス・DMAコントローラ2によって転送される画像データを一時的に記憶保持するメインメモリである。
【0026】
10a〜10dは、それぞれのスクリーンが互いに2次元的に密接配置され全体で1つのマルチスクリーンを構成する表示部、5a〜5dは、前記表示部10a〜10dに対応し、それぞれ前記バス・DMAコントローラ2から転送された画像データについて所定の演算処理を行って対応する表示部のスクリーンで表示されるピクセルデータを生成し、これを表示部に表示させる表示ユニットである。
【0027】
3は、前記バス・DMAコントローラ2及び前記複数の表示ユニット5a〜5dを接続するシステムバスであり、バス・DMAコントローラ2は該システムバス3を介して前記画像データを各表示ユニット5a〜5dに転送する。
【0028】
各表示ユニット5a〜5dは、バス・DMAコントローラ2から転送された3次元グラフィックの画像データを受け取り座標変換等の演算処理を行う演算処理部6、前記演算処理部6によって演算処理された3次元グラフィック画像データや2次元GUIの描画データから担当する表示部で表示されるべきピクセルデータの生成を行う描画処理部7、前記描画処理部7で生成されたピクセルデータを一時的に記憶保持する画像メモリ8、画像メモリ8に記憶されたピクセルデータを読み出しアナログの映像信号に変換するD/A変換部9を備える。前記D/A変換部9によって変換された映像信号は、各表示ユニット5a〜5dから対応するそれぞれ対応する表示部10a〜10dに対して出力される。なお、図1では、簡単のため表示ユニット5aのみ構成要素である演算処理部6、描画処理部7、描画メモリ8、D/A変換部9が示されているが、他の全ての表示ユニット5b〜5cも同様の構成とされる。
【0029】
11a〜11dは、3次元グラフィック画像データの演算処理の完了と通知する演算処理通知信号であり、各表示ユニットの演算処理部6から出力されバス・DMAコントローラ2に入力される。
【0030】
以下、前記のように構成されるマルチスクリーン表示装置の動作を図面に従って説明する。図2は、本実施の形態1のマルチスクリーン表示装置における3次元画像データの座標変換処理を示したフロー図である。
【0031】
まずCPU1は、システムバス3を介して各表示ユニット5a〜5dに対しマルチスクリーンの全画面のうちでそれぞれの表示ユニットが担当すべき画像部分の指定を行う。
【0032】
次にCPU1は、3次元グラフィック画像として表示されるべき3次元の物体である「物理オブジェクト」を仮想的に生成する。一般にCPU1によって生成される全ての物理オブジェクトは、三角形が帯状に連続したトライアングルストリップ、三角形が扇形に連続したトライアングルファン、多角形等の複数の頂点で規定される簡単な立体的形状を「単位オブジェクト」とし、このような単位オブジェクトの多数個の集合として表現される。また、各単位オブジェクトには物理オブジェクトの表面の色彩や模様等の属性が指定され、該属性によっても物理オブジェクトが表現される。
【0033】
各物理オブジェクトはそれぞれ固有の座標系である「オブジェクト座標系」を有し、物理オブジェクトを構成する全ての単位オブジェクトの頂点は、このオブジェクト座標系上の位置及び色彩等の属性によって規定される。以下では、物理オブジェクトを構成する単位オブジェクトの各頂点の位置及び色彩等の属性のデータを「頂点データ」と呼ぶ。
【0034】
CPU1は生成された物理オブジェクトを配置する3次元空間を仮想的に規定する。この仮想空間は、固有の座標系である「ワールド座標系」を有する。CPU1では、仮想空間内に配置した物理オブジェクトのオブジェクト座標系での頂点データを、前記仮想空間内のワールド座標系での頂点データに座標変換する。この座標変換処理を「モデルビュー変換」と呼ぶ(図2、ステップS1)。モデルビュー変換によって、前記仮想空間に配置された物理オブジェクトの位置及び角度は仮想空間のワールド座標系の頂点データによって表現され、仮想空間内における物理オブジェクトの移動、回転などの運動はワールド座標系の頂点データの変化によって表現される。
【0035】
またCPU1は、前記仮想空間内に観察者の視点及び光源を仮想的に設定し、前記ワールド座標系における位置データで表現する。CPU1は、マルチスクリーンで表示する全ての物体オブジェクトのワールド座標系の頂点データ、前記仮想的な観察者視点の位置データ、光源の位置や光量等に関するパラメータ等を、1つの3次元グラフィック画像データとし、メインメモリ4に蓄積する。CPU1では、仮想空間内の物理オブジェクトの運動を計算し、マルチスクリーン上で表示されるべき3次元グラフィック画像データを連続して生成し、生成された画像データを順次メインメモリ4に蓄積する。
【0036】
次に、バス・DMAコントローラ2は各表示ユニットの演算処理通知信号11a〜11dを監視し、全ての表示ユニット5a〜5dで3次元グラフィック画像データの演算処理が行われていないことを確認した上で、メインメモリ4に蓄積された3次元グラフィック画像データのうち最初に表示すべき1つの画像データを読み出し、システムバス3を介して全ての表示ユニット5a〜5dに対してDMA転送する。ここで、全ての表示ユニット5a〜5dに転送される3次元グラフィック画像データは同一であるので、バス・DMAコントローラ2は、全ての表示ユニットに対してデータを同時転送するブロードキャスト機能を使用し、前記画像データの転送を行う。
【0037】
以下で、1つの3次元グラフィック画像データに関する各表示ユニット5a〜5dの処理を説明する。まず、バス・DMAコントローラ2からシステムバス3を介してDMA転送された3次元グラフィック画像データは、各表示ユニット5a〜5dの演算処理部6に受け取られる。
【0038】
次に演算処理部6は、ワールド座標系の頂点データとして表わされている3次元グラフィック画像データについて、物理オブジェクトの頂点データ、観察者視点の位置データ、光源に関するパラメータから、その物理オブジェクトの表面での光の反射に関する情報を算出する光源処理やその他の3次元グラフィック表示に要する演算処理を行う。
【0039】
また演算処理部6は、予め設定された3次元グラフィック画像データに含まれた仮想的な観察者視点の位置データを基に、該観察者視点と前記物理オブジェクトとの間に仮想的な視野平面を設定した上で、前記演算処理がなされたワールド座標系の頂点データを該視野平面上に投影し、2次元の座標系である視野平面座標系の頂点データに変換する(図2、ステップS2)。この頂点データの変換を「視野変換」と呼ぶ。ここで、マルチスクリーンを構成する全ての表示部10a〜10dのスクリーンが、同一の平面上に配置される場合には、演算処理部6で設定される視野平面は全ての表示ユニットで同一平面となり、上記視野変換の結果得られる、物理オブジェクトの視野平面上への投影像が、最終的にマルチスクリーン上で表示されるべき3次元グラフィック画像となる。
【0040】
その一方、3次元グラフィック画像が表示される表示部には、その表示部のスクリーンの解像度や画面サイズに対応して固有の2次元座標系である「ウィンドウ座標系」を有し、表示部のスクリーン上に表示される物理オブジェクトの頂点データはこのウインド座標系で表現される必要がある。そこで、演算処理部6は「正規化・ビューポート変換」と呼ばれる座標変換処理によって、前記表示視野平面座標系の頂点データを各表示部に固有のウィンドウ座標系の頂点データに変換する(図2、ステップS3)。
【0041】
以下で、演算処理部6における3次元グラフィック画像データの正規化・ビューポート変換について、図3に従って説明する。図3は、マルチスクリーン上に簡単な物理オブジェクトが表示された状態を示した説明図である。図3では、縦横それぞれ2面ずつ合計4面の表示部10a〜10dのスクリーンが同一平面上に密接配置され構成された1つのマルチスクリーン上に、簡単な三角形の物体オブジェクトPQRが表示されている。
【0042】
演算処理部6による視野変換の結果、マルチスクリーン上で表示されるべき物体オブジェクトである三角形PQRは、視野平面座標系の頂点データ、すなわち、物体オブジェクトの各頂点P、Q、Rの視野平面座標系の座標位置によって表現されている。
【0043】
一方、1つの表示部のスクリーンには、マルチスクリーン上に表示される3次元グラフィック画像の一部分のみ、例えば、表示部10aのスクリーンには図3中の左上部分のみが表示される。そこで、演算処理部6は、前記視野平面座標系の頂点データから担当する表示部で表示すべき画像部分の切出し及び座標変換を行う。
【0044】
まず演算処理部6は、担当する表示部で表示すべき画像部分の縁と物理オブジェクトの輪郭との交点である点X1、X2、Y1、Y2の座標位置を算出し、これらを新たな頂点として視野平面座標系の頂点データに追加する。次に演算処理部6は、前記新たな頂点が追加された視野平面座標系の頂点データのうち、担当する表示部で表示する画像部分に含まれる頂点、例えば、表示部10aの場合には図3中で左上部分に含まれる頂点P、X1、X2、Y1、Y2について、視野平面座標系の頂点データから表示部10aに固有のウィンドウ座標系の頂点データに変換するとともに、担当する表示部10aが表示する画像部分に含まれる頂点以外の頂点データを破棄する。その結果演算処理部6によって、各表示部で表示されるべき3次元グラフィック画像のウィンドウ座標系の頂点データが算出される。
【0045】
演算処理部6でウィンドウ座標系の頂点データが生成されると、演算処理部6は、前記ウィンドウ座標系の頂点データを描画処理部7に転送するとともに、演算処理通知信号11a〜11dを介して該画像データに関する演算処理の完了をバス・DMAコントローラ2に通知する。
【0046】
描画処理部7は、ウィンドウ座標系の頂点データから、表示部のスクリーン上に表示すべきピクセルデータを作成し画像メモリ8に書き込む。画像メモリ8に格納されたピクセルデータは、D/A変換部9により読み出され、アナログの画像信号に変換される。各表示ユニット5a〜5dは対応する表示部に対して前記画像信号を出力し、各表示部10a〜10dは前記画像信号を入力しスクリーンに各々担当する3次元グラフィック画像の画像部分を表示する。以上が、1つの3次元グラフィック画像データの表示に関する、各表示ユニット5a〜5dにおける処理である。
【0047】
一方、バス・DMAコントローラ2では、CPU1によって生成されメインメモリ4に蓄積された複数の3次元グラフィック画像データを、システムバス3を介して各表示ユニット5a〜5dに対して順次DMA転送する。以下で、本実施の形態1のマルチスクリーン表示装置における、バス・DMAコントローラ2による複数の3次元グラフィック画像データの転送の方法について、図4に従って説明する。図4は、本実施の形態1のバス・DMAコントローラ2による複数の3次元グラフィック画像データの転送の方法を示した動作説明図である。図4では、3つの3次元グラフィック画像データ(#1〜#3)をDMA転送する場合について示している。
【0048】
本実施の形態1では、バス・DMAコントローラ2は各表示ユニット5a〜5dから演算処理通知信号11a〜11dを入力し、各表示ユニットの演算処理部6における3次元グラフィック画像データの演算処理の終了を監視している。演算処理通知信号11a〜11dの監視の結果、全ての表示ユニットで3次元グラフィック画像データの演算処理が行われていないと判定されると、バス・DMAコントローラ2はメインメモリ4に蓄積された3次元グラフィック画像データ#1のDMA転送を開始する。
【0049】
各表示ユニット5a〜5dの演算処理部6は、前記DMA転送された3次元グラフィック画像データ#1を前述の通り演算処理し、演算処理通知信号11a〜11dを使用して3次元グラフィックの演算処理の終了をバス・DMAコントローラ2に通知する。
【0050】
一般に、演算処理部6で行われる演算処理負荷とその演算処理時間は、各表示ユニットが担当する3次元グラフィックの内容に応じ各表示ユニット毎に異なる。図3に示す例では、3次元グラフィック画像データ#1について表示ユニット5dの演算処理が最も短時間で終了し、表示ユニット5aの演算処理に最も時間がかかっている。この場合には、バス・DMAコントローラ2は、全ての表示ユニットの演算処理部6から演算処理完了の通知が到達するまで、即ち表示ユニット5aの演算処理完了の通知があるまで、3次元グラフィック画像データ#2のDMA転送を開始しない。
【0051】
表示ユニット5aの演算処理部6から演算処理通知信号11bを介して3次元グラフィック画像データ#1の演算処理の終了が通知されると、バス・DMAコントローラ2は、全ての表示ユニットで演算処理が完了したと判断し、メインメモリ4に蓄積された3次元グラフィック画像データ#2を読み出し、全ての表示ユニットに対しDMA転送する。以降、バス・DMAコントローラ2及び各表示ユニット5a〜5dは、各表示ユニットにおける3次元グラフィックの演算処理及び画像データ#3のDMA転送を前述と同様の手順で行う。
【0052】
ところで、一般にマルチスクリーン表示装置では、上記のように処理される3次元グラフィック画像データの他にも、表示画面上にGUIを構成するための2次元画像や文字などの描画データや、各表示ユニットに対し表示の設定に関する指示を与える制御データなどが発生する。これらのデータは、CPU1によって3次元グラフィック画像データの生成とは全く別個の演算処理によって生成され、前記の3次元グラフィック画像データのDMA転送が行われていないシステムバス3の空き時間に、バス・DMAコントローラ2によって各表示ユニット5a〜5dに転送される。したがって、3次元グラフィック画像データのDMA転送によってシステムバス3が占有されている時間は、2次元GUIの描画データや制御データ等は転送待ちとされる。
【0053】
本実施の形態1では、バス・DMAコントローラ2は、各表示ユニットにおける演算処理の完了を待って3次元グラフィック画像データを1つずつDMA転送する。これにより、1つの3次元グラフィック画像データのDMA転送の後にシステムバス3の空き時間が必ず発生し、該空き時間で前記2次元GUIの描画データや制御データ等の転送が行われる。したがって、2次元GUIの描画データ等の転送待ち時間は最大でも1つの3次元グラフィック画像データが転送される時間に収まる。
【0054】
このような構成とすることで、本実施の形態1のマルチスクリーン表示装置は、演算処理通知信号11a〜11dを用いて3次元グラフィック画像データのDMA転送の起動を制御するので、各表示ユニットの演算処理部6は演算処理を行う1つの3次元グラフィック画像データだけを保持すれば良い。したがって、3次元グラフィック画像データを連続してDMA転送する従来のマルチスクリーン表示装置と比較して、各表示ユニットに配置されるバッファメモリの容量を大幅に削減することができる。
【0055】
また、全ての表示ユニットにおける3次元グラフィック画像データの演算処理の完了を待って、次の3次元グラフィック画像データの転送を開始するので、各表示ユニットのデータ待ち時間の発生を最小限に抑え、各表示ユニットの画像処理効率の低下を防ぐことができる。
【0056】
さらに、3次元グラフィック画像データのDMA転送を、空き時間を挟んで1つずつ行うので、3次元グラフィック画像データとは別個に発生する2次元GUI描画データや制御データを、前記空き時間に各表示ユニットに転送することができ、2次元GUIの描画や各表示ユニット及び表示部の制御を遅れ時間を小さくすることができる。
【0057】
なお、本実施の形態1のマルチスクリーン表示装置では、構成する表示ユニット及び表示部の数が4個の場合について示しているが、表示ユニット及び表示部の数はこれに限定されるものではなく複数の表示ユニット及び表示部から構成されるマルチスクリーン表示装置であれば本実施の形態1による効果を得ることができる。
【0058】
また、演算処理通知信号11a〜11dは各々バス・DMAコントローラ2に直接入力されているが、これはこのような構成に限定されるものではなく、全ての表示ユニットにおいて演算処理が完了したことを通知する信号をバス・DMAコントローラ2に入力するような構成であってもよい。さらに、マルチスクリーン表示装置を構成する表示ユニットが多数である場合には、これらを幾つかのブロックに分け、各ブロック毎に表示ユニットの演算処理の完了をバス・DMAコントローラ2に通知するような構成であってもよい。
【0059】
また、本実施の形態1のマルチスクリーン表示装置では、3次元グラフィック画像データの生成処理について、CPU1においてモデルビュー変換を行い、作成された画像データを各表示ユニットに転送し、各表示ユニット5a〜5dにおいて光源処理、クリッピング処理、視野変換及び正規化・ビューポート変換を行う構成とされていたが、各演算処理の処理分担はこの様に限定されるものではなく、各表示ユニットで行っている演算処理の一部、例えば光源処理やクリッピング処理等をCPUで行い、その後画像データを各表示ユニットに転送するような構成であってもよい。
【0060】
実施の形態2.
運転、操縦、操舵などのシミュレーション装置では、3次元グラフィック画像を表示する複数の表示部のスクリーンが、実際の運転台の窓の配置と同様に、観察者の前面、両側面、上面というように立体的に配置される必要がある。本実施の形態2のマルチスクリーン表示装置は、このように立体的に配置された複数のスクリーン上に3次元グラフィック画像を表示する。
【0061】
図5は、本実施の形態2のマルチスクリーン表示装置における複数のスクリーンの配置を示した外観図である。図5において、12a〜12dは全体で1つのマルチスクリーンを構成するマルチスクリーン表示装置の複数のスクリーン、13はマルチスクリーン表示装置を使用する観察者の視点位置である。本実施の形態2のマルチスクリーン表示装置では観察者に与える臨場感を高めるために、複数有る表示部のスクリーンは観察者視点13に対して、12aは正面、12bは左側面、12cは右側面、12dは上面にそれぞれ配置され、同一平面上には配置されない。マルチスクリーン表示装置における観察者視点13及び各表示部のスクリーン12a〜12dの位置関係は、マルチスクリーンの表示制御パラメータとして予め測定される。
【0062】
図6は、本実施の形態2のマルチスクリーン表示装置の構成図である。本実施の形態2のマルチスクリーン表示装置では、前述の通り表示部12a〜12dの各スクリーンは同一平面上に配置されない。そのため、演算処理部6の視野変換において設定される視野平面は各表示ユニット毎に異なり、物理オブジェクトの頂点データのワールド座標系から視野平面座標系へと変換する視野変換の演算処理も各表示ユニット毎に相違する。各表示ユニット毎に異なった視野変換の演算処理を行うために、本実施の形態2の各表示ユニットの演算処理部6は、視野変換の演算処理に関するプログラムを記述したマイクロコードを記憶するマイクロコード記憶部14を有する。このように構成された表示ユニット5a〜5dは、各々対応する表示部12a〜12dに接続される。なお、本実施の形態2は、前記実施の形態1とは表示部12a〜12dのスクリーンの配置及び演算処理部6の構成が異なるだけであるので、その他の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0063】
以下、前記のように構成されるマルチスクリーン表示装置の動作を説明する。まずCPU1は、前述の実施の形態1と同様に仮想的な3次元空間を作成し、該空間内にマルチスクリーン上に表示すべき物理オブジェクトを配置するとともに、観察者視点を仮想的に設定する。
【0064】
またCPU1は、予め測定された前述のマルチスクリーンの表示制御パラメータに基づいて、前記仮想的な観察者視点の周囲に複数の視野平面を立体的に設定する。前述の図5に示すとおり、各表示部12a〜12dのスクリーンが実際の観察者視点13に対しそれぞれ正面、左側面、右側面及び上面に配置されている場合には、CPU1によって設定される仮想空間内の視野平面も、仮想的な観察者視点の正面、左側面、右側面及び上面にそれぞれ設定される。このように設定される視野平面は、それぞれ固有の視野平面座標系を有する。
【0065】
次にCPU1は、仮想空間内に配置された物理オブジェクトのワールド座標系の頂点データを視野平面座標系の頂点データに変換する幾何学演算処理を行うプログラムを記述したマイクロコードを自動的に生成する。例えば、仮想的な観察者視点の正面に設定された視野平面については、ワールド座標系の頂点データを前記正面の視野平面座標系の頂点データに変換する幾何学演算処理のプログラムを記述したマイクロコードが生成される。仮想空間内に設定された複数の視野平面はそれぞれ固有の視野平面座標系を有するので、各視野平面ごとに異なった幾何学演算処理のマイクロコードが生成される。
【0066】
CPU1によって生成されたマイクロコードは、バス・DMAコントローラ2及びシステムバス3を介して、それぞれの視野平面に対応した演算処理を行う表示ユニットに転送される。例えば、観察者視点の正面に設定された視野平面について生成された座標変換の幾何学演算処理に関するマイクロコードは、これに対応する表示部12aを担当する表示ユニット5aに対して転送される。座標変換の幾何学演算処理に関するマイクロコードは、各表示ユニットの演算処理部6のマイクロコード記憶部14に記憶される。
【0067】
全ての表示ユニット5a〜5dについて、座標変換の幾何学演算処理に関するマイクロコードの転送が完了すると、CPU1はワールド座標系の頂点データで表現された3次元グラフィック画像データを順次生成し、メインメモリ4に蓄積する。バス・DMAコントローラ2は、メインメモリ4に蓄積された3次元グラフィック画像データを読み出し、システムバス3を介して全ての表示ユニット5a〜5dに対してDMA転送する。ここで前述の通り、表示部のスクリーンの配置に応じ異なった演算処理が必要となる視野変換は、各表示ユニットの演算処理部6においてそれぞれ別個に行われる構成とされているので、全ての表示ユニット5a〜5dには同一のワールド座標系の頂点データが3次元グラフィック画像データとしてブロードキャスト機能を使用してDMA転送される。
【0068】
各表示ユニット5a〜5dにDMA転送された3次元グラフィック画像データは、演算処理部6に読み取られる。演算処理部6では、3次元グラフィック画像データとして転送されたワールド座標系の頂点データについて光源処理、クリッピング処理等を行った後、予めCPU1から転送されマイクロコード14に記憶されている座標変換の幾何学演算処理のプログラムを記述したマイクロコードを読み出し、該マイクロコードに従って、ワールド座標系の頂点データを視野平面座標系の頂点データに変換する。その後実施の形態1と同様に正規化・ビューポート変換を行ってウィンドウ座標系の頂点データを生成し、描画処理部7に対して出力する。
【0069】
以降、前述の実施の形態1と同様に、描画処理部7は、ウィンドウ座標系の頂点データから、実際に表示部上に表示すべきピクセルデータを作成し画像メモリ8に書き込み、画像メモリ8に格納されたピクセルデータは、D/A変換部9により読み出され、アナログの画像信号に変換される。各表示ユニット5a〜5dは対応する表示部12a〜12dに対して前記画像信号を出力し、各表示部12a〜12dは前記画像信号を入力し立体的に配置されたスクリーン上に各々画像を表示する。
【0070】
前述の実施の形態1と同様に、バス・DMAコントローラ2には、各表示ユニットから演算処理通知信号11a〜11dが入力されており、各表示ユニットの演算処理部6における演算処理の終了が報告される。バス・DMAコントローラ2は全ての表示ユニットで3次元グラフィック画像データの演算処理が行われていないことを確認した上で、次に表示されるべき1つの3次元グラフィック画像データをメインメモリ4から読み出して、システムバス3を介して各表示ユニットに対しDMA転送する。バス・DMAコントローラ2による3次元グラフィック画像データのDMA転送は、演算処理通知信号11a〜11dによって起動制御されているので、システムバス3がDMA転送によって連続して長時間占有されることはない。
【0071】
このように、本実施の形態2においては、ワールド座標系の頂点データで表現される3次元グラフィック画像データを全ての表示ユニット5a〜5dにDMA転送し、各表示ユニットの演算処理部6において、各表示部で表示される視野平面座標系の頂点データへの変換等の演算処理を行う。したがって、例えば運転シミュレータ装置のように、複数の表示部のスクリーンが立体的に配置され、視野変換の演算処理がマルチスクリーンを構成する表示ユニット毎に異なる場合であっても、システムバス3を介して全ての表示ユニットに転送される3次元グラフィック画像データは同一であるため、システムバス3のブロードキャスト機能を使用して効率的に転送し画像処理能力の高いマルチスクリーン表示装置を提供することができる。さらに、スクリーン数を増やした場合であっても、CPU1の処理負荷を高めることなくマルチスクリーンを構成することができるといった効果も奏する。
【0072】
また、CPU1は、予め設定されたマルチスクリーンの表示制御パラメータに従って、各表示ユニットで行われる視野平面座標系への変換処理等を行うプログラムを記述したマイクロコードを自動的に生成し、各表示ユニットは、該マイクロコードに従って3次元グラフィック画像データの演算処理を行うので、前記マルチスクリーンの表示制御パラメータを変更することにより、各表示ユニットにおける3次元グラフィック画像データの演算処理を自在に変更することができ、様々なマルチスクリーンの配置に対応することができる。
【0073】
実施の形態3.
図7は、本実施の形態3のマルチスクリーン表示装置の構成図である。図7において、15aは、CPU1によって生成されメインメモリ4に蓄積された3次元グラフィック画像データからマルチスクリーンで表示すべき画像データを読み出すデータ転送ユニット、15bは、前記データ転送ユニットによって読み出された3次元グラフィック画像データをシステムバス3を介して受け取り、該画像データを表示ユニット5a〜5dに転送するマルチスクリーン表示コントローラである。データ転送ユニット15aとマルチスクリーン表示コントローラ15bは、システムバス3によって互いに接続されており、両者は一体として前述の実施の形態1におけるバス・DMAコントローラ2に相当するような構成とされる。
【0074】
16は前記マルチスクリーン表示コントローラ15b及び複数の表示ユニット5a〜5dの間に設けられデータの転送を行うローカルバスである。本実施の形態3では、各表示ユニット5a〜5dはシステムバス3には接続されず、ローカルバス16にのみ接続される。また、各表示ユニットの演算処理通知信号11a〜11dは、マルチスクリーン表示コントローラ15bに入力される。
【0075】
17は、各表示ユニット5a〜5dに備えられたユニット間データ転送コントローラであり、前記ローカルバス16を介して、前記マルチスクリーン表示コントローラ15bとの間、或いは、表示ユニット相互間で各種データのやり取りを行う。
【0076】
なお、本実施の形態3のマルチスクリーン表示装置は、前述の実施の形態1とは、データ転送ユニット15a及びマルチスクリーン表示コントローラ15bから各表示ユニット5a〜5dへの3次元グラフィック画像データの転送方法、及び、各表示ユニット間でのデータ転送を行う点のみが異なるものであるため、以下では3次元グラフィック画像データの転送方法、及び、各表示ユニット間のデータ転送方法についてのみ説明し、その他の動作は同一であるため説明を省略する。
【0077】
まず、データ転送ユニット15aは、CPU1が生成しメインメモリ4に蓄積された3次元グラフィック画像データを読み出し、システムバス3を介してマルチスクリーン表示コントローラ15bに転送する。マルチスクリーン表示コントローラ15bは、各表示ユニットの演算処理通知信号11a〜11dを監視し、全ての表示ユニットが3次元グラフィック画像データの演算処理を行っていないことを確認した上で、ローカルバス16を介して前記3次元グラフィック画像データを転送する。ここでマルチスクリーン表示コントローラは、ローカルバス16のブロードキャスト機能を使用して、全ての表示ユニットに同一の3次元グラフィック画像データを一度でDMA転送する。
【0078】
各表示ユニット5a〜5dでは、ユニット間データ転送コントローラ17はマルチスクリーン表示コントローラ15bからDMA転送された3次元グラフィック画像データを読み取り、演算処理部6に送る。演算処理部6では、転送された3次元グラフィック画像データについて、光源処理、クリッピング処理、視野変換等及び正規化・ビューポート変換などの演算処理を行う。演算処理された画像データは、描画処理部7によって表示部のスクリーンに表示されるべきピクセルデータに変換される。
【0079】
また、各表示ユニット5a〜5dは、ローカルバス16を介して該表示ユニット相互間で、前記描画処理部7で生成されたピクセルデータを転送する。以下で、ローカルバス16を介した表示ユニット相互間のピクセルデータの転送の方法について図に従って説明する。
【0080】
図8は、マルチスクリーン上で2次元GUIが移動される場合について示した説明図である。図8において、18は2次元GUIのウィンドウ、19a及び19bは3次元グラフィック画像の物理オブジェクトである。
【0081】
まず、CPU1から2次元GUIウィンドウ18の描画データが転送された表示ユニット5aでは、当該2次元GUIウィンドウ18の表示に先だって、該2次元GUIウィンドウ18の背面に隠れることとなる部分の3次元グラフィック画像のピクセルデータをメインメモリ4に一時的に退避させる。次に表示ユニット5aは、前記2次元GUIの描画データに従い、2次元GUIのウィンドウ18をマルチスクリーン上で図8中左上に配置された表示部10aに表示する。
【0082】
CPU1によりバス・DMAコントローラ2を介して2次元GUIウィンドウ18の移動が指示されると、マルチスクリーン表示コントローラ15bは当該指示を各表示ユニット5a〜5dに転送する。ここでは、2次元GUIウィンドウ18を表示部10aから図8中右上に配置された表示部10cに移動するよう指示された場合について説明する。
【0083】
前記2次元GUIウィンドウ18の移動指示を受けた表示ユニット5aでは、ユニット間データ転送コントローラ17が、描画メモリ8に蓄積された2次元GUIウィンドウ18のピクセルデータを描画処理部7を介して読み出し、前記2次元GUIウィンドウ18を移動して表示される表示ユニット5cに対して当該ピクセルデータを転送する。次に描画処理部7は、前記2次元GUIウィンドウ18のピクセルデータを削除するとともに、ユニット間データ転送コントローラ17及びマルチスクリーン表示コントローラ15bを介して、予めメインメモリ4に退避させた、2次元GUIウィンドウ18の背面に隠れていた部分のピクセルデータを読み出して、当該部分の表示を行う。
【0084】
一方、前記2次元GUIウィンドウ18のピクセルデータが転送された表示ユニット5cでは、ユニット間データ転送コントローラ17が当該ピクセルデータを描画処理部7に転送する。描画処理部7は、前記表示ユニット5aから転送されたピクセルデータをそのまま用いて、表示部10c上の指定位置に2次元GUIウィンドウ18を表示する。その際、表示ユニット5cは、2次元GUIウィンドウの表示に先だって、該2次元GUIウィンドウの背面に隠れることとなる部分の3次元グラフィック画像等のピクセルデータをメインメモリ4に一時的に退避させておく。
【0085】
このような構成とすることで、本実施の形態3のマルチスクリーン表示装置は、システムバス3とは別個に、複数の表示ユニット間を接続するローカルバス16を設け、該ローカルバス16を介して、マルチスクリーン表示コントローラ15bから各表示ユニットに、3次元グラフィック画像データをDMA転送する構成としたので、3次元グラフィック画像データの転送に要するシステムバス3の占有時間を削減することができるとともに、CPU1に対しては、複数の表示ユニットで行われる画像処理を隠蔽することができるので、錯誤無くマルチスクリーン表示装置を構成することが可能である。
【0086】
また、前記ローカルバス16はシステムバス3とは独立した構成とされたことにより、システムバス3のバス占有時間を増加させることなく、表示ユニット相互間でデータ転送を行うことができる。これによって、マルチスクリーン上で表示部をまたいで2次元GUIウィンドウ等が移動される場合には、当該2次元GUIのピクセルデータを、システムバス3及びメインメモリ4を介さずに、対応する表示ユニット間でローカルバスを介して直接に転送することができ、システムバス3のバス占有時間を削減させてマルチスクリーン表示装置全体の画像処理能力を高めることができる。
【0087】
なお、本実施の形態3では、2次元GUIウィンドウの表示の際、その背面に隠れることとなる部分の3次元グラフィック画像等のピクセルデータをメインメモリ4に一時的に退避させることとしたが、前記ピクセルデータの退避先はメインメモリ4に限定されるものではなく、各表示ユニット5a〜5dの画像メモリ8にデータ退避用の領域を設けて該領域に前記ピクセルデータを退避させる構成や、マルチスクリーン表示コントローラ15bにデータ退避用のメモリを設け該メモリに前記ピクセルデータを退避させる構成であっても、同様の効果を得ることが可能である。
【0088】
実施の形態4.
本実施の形態4のマルチスクリーン表示装置は、マルチスクリーンを構成する複数のスクリーンが互いにその縁端が重なり合うように配置されたものであり、その重なり合う領域の画像データを表示ユニット間で相互に転送して補完処理を行うものである。
【0089】
図9は、本実施の形態4のマルチスクリーン表示装置のスクリーンの重なり合いの様子を示した説明図である。図9では、表示部10a〜10dのスクリーンが密接配置され1つのマルチスクリーンを構成している。本実施の形態4では、隣接するスクリーン同士は縁端が互いに重なり合うように配置される。図9中網掛けで示した領域20は、隣接するスクリーン同士が重複する領域である。例えば、図9中左上に配置された表示部10aのスクリーンには、その下端は図中左下に配置された表示部10bのスクリーンと、またその右端は図中右上に配置された表示部10cのスクリーンと重なり合う領域20が含まれる。
【0090】
図9において、マルチスクリーン上には簡単な物理オブジェクトである3角形PQRが表示されている。ここで、Ya1、Ya2は物理オブジェクトPQRの輪郭が表示部10aのスクリーンの縁とが交差した点であり、Yc1、Yc2は物理オブジェクトPQRの輪郭が表示部10cのスクリーンの縁とが交差した点である。
【0091】
なお本実施の形態4は、前述の実施の形態3とは、複数のスクリーンが互いにその縁端が重なり合うように配置され、その重なり合う領域の画像データを表示ユニット間で相互に転送して補完処理を行う点のみが異なるものであるため、以下では表示ユニット間の画像データの転送及び重複領域における補間処理について説明し、その他の構成は同一の符号を付して説明を省略する。
【0092】
まず各表示ユニット5a〜5dでは、マルチスクリーン表示コントローラ15bからDMA転送された3次元グラフィック画像データを、ユニット間データ転送コントローラ17が読み取って、演算処理部6に転送する。演算処理部6では、前記3次元グラフィック画像データについて、光源処理、クリッピング処理、視野変換及び正規化・ビューポート変換等の処理をおこなって、ウィンドウ座標系の頂点データを生成する。このウィンドウ座標系の頂点データには、正規化・ビューポート変換によって、表示部のスクリーンの縁と表示される物理オブジェクトの輪郭との交点は新たな頂点として追加される。図9では簡単のため、このように追加される頂点のうち、表示部10aと10cの隣接部分に存する交点Ya1、Ya2、Yc1、Yc2のみが明示されている。
【0093】
演算処理部6で作成されたウィンドウ座標系の頂点データは、描画処理部7によってピクセルデータに変換される。このピクセルデータのうち表示部のスクリーンが重なり合う領域20については、対応する表示ユニットで重複して生成される。例えば隣接する表示部10a及び10cでは、図9中、頂点Ya1、Ya2、Yc1、Yc2によって規定される物理オブジェクトの部分を含む重複領域20のピクセルデータは、対応する表示ユニット5a及び5cの両方の描画処理部7によって生成される。
【0094】
次に、各表示ユニットの描画処理部7は、重複領域20のピクセルデータをユニット間データ転送コントローラ17に転送し、ユニット間データ転送コントローラ17は当該ピクセルデータをローカルバス16を介して重なり合う相手の表示ユニットに転送する。すなわち、表示ユニット10aと表示ユニット10cとでは、ローカルバス16を介して、相互に頂点Ya1、Ya2、Yc1、Yc2を含む重複領域20のピクセルデータの転送を行う。
【0095】
各表示ユニットの描画処理部7は、他の表示ユニットから転送された重複領域20のピクセルデータと、自ら作成した重複領域20のピクセルデータとを用いて、重複領域20についてピクセルデータの補間処理を行う。この補間処理では、重複領域20のピクセルデータの画素間引き、前記二つのピクセルデータの中間値算出など一般的な画像処理の手法が用いられる。このような補間処理を行うことで、隣接するスクリーン間で色彩や明るさなどが自然と遷移し画像の連続性が高度に再現される。
【0096】
このような構成とすることで、本実施の形態4のマルチスクリーン表示装置は、ローカルバス16を介して重複領域20のピクセルデータを相互に転送し、隣接配置されたスクリーン間で画像の補間処理をおこなうことにより、複数のスクリーンによって構成されるマルチスクリーンであってもスクリーンの継ぎ目が目立たず3次元グラフィック等の画像を高品位に表示することができる。また、前記重複領域20のピクセルデータの転送を、表示ユニット相互間を接続するローカルバス16を用いて行う構成としたため、前記のとおり隣接スクリーン間でピクセルデータの補間処理を行う場合であっても、システムバス3の占有時間を増大させることはない。
【0097】
なお、上記の実施の形態1ないし4では、3次元グラフィック画像を主たる対象としてマルチスクリーン上に表示する場合における画像データの転送及び演算処理について説明したが、これは3次元グラフィック画像に限定されるものではなく、2次元の画像を主たる対象としてマルチスクリーン上に表示する場合であっても、同様の効果を得ることは当然可能である。
【発明の効果】
【0098】
以上のように、本発明によれば、バス・DMA制御手段は各表示ユニットから出力される画像データの演算処理の完了を通知する演算処理通知信号を監視し、これに基づいて各表示ユニットに対する画像データの転送の起動を制御する構成としたことにより、各表示ユニットにおける画像データの転送待ち時間を短縮することができ、マルチスクリーン表示装置全体の画像処理能力を高めることができる。また、各表示ユニットで演算処理されるために保持される画像データを1つとすることができるため、当該画像データを保持するために必要となるバッファメモリの容量を削減し、各表示ユニットの回路規模を小さくすることができる。
【0099】
また、表示手段のスクリーンの配置に応じて相違する画像部分の抽出及び所定の座標変換等の演算処理を、各表示手段に対応した表示ユニットの演算処理部においてそれぞれ別個に行うような構成としたので、バス・DMA制御手段は、表示される物理オブジェクトの形状と位置の情報である画像データを、全ての表示ユニットに対し同時に転送するブロードキャスト機能を使用してDMA転送することができる。したがって、当該DMA転送のためにシステムバスが占有される時間をできるだけ短くして、主たる表示対象の画像データ以外のデータ、例えば2次元GUIの描画データや各表示装置の制御データ等の転送待ち時間を短くすることが可能である。
【0100】
また、中央制御処理手段は、各表示手段のスクリーンの配置に関する情報を基に、画像部分の抽出及び座標変換等の演算処理のプログラムを記述したマイクロコードを自動的に生成し、各表示ユニットの演算処理部は、前記マイクロコードに従って画像データの演算処理を行うような構成としたことにより、前記スクリーンの配置に関する情報を変更することで様々なスクリーンの配置に対応することが可能であり、各スクリーンの配置の自由度が高い、使い勝手の良いマルチスクリーン表示装置を提供することができる。
【0101】
また、前記複数の表示ユニットを接続するローカルバスを設け、各表示ユニットはユニット間データ転送制御部を備え、前記ローカルバスを介して表示ユニット相互間で演算処理した画像データの転送を行うことによって、マルチスクリーン表示装置の画像処理能力を高めることできる。
【0102】
また各表示手段は、そのスクリーンの縁端部が隣接するスクリーンの縁端部と重なり合うように密接配置され、その重複領域について、対応する表示ユニット間で画像データを相互に転送し、自ら作成した画像データと転送された画像データとを用いて画素間引きや中間値算出等の補間処理を行うことにより、隣接するスクリーン間で画像の連続性が高度に再現されてスクリーンの継ぎ目が目立たず高品位に画像表示するマルチスクリーン表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のマルチスクリーン表示装置の構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の3次元グラフィック画像データの座標変換の演算処理を示した処理フロー図である。
【図3】 本発明の実施の形態1のマルチスクリーン表示装置に簡単な物理オブジェクトが表示された例を示した説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態1のマルチスクリーン表示装置における複数の3次元グラフィック画像データの転送の方法を示した動作説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態2のマルチスクリーン表示装置における複数のスクリーンの配置を示した外観図である。
【図6】 本発明の実施の形態2のマルチスクリーン表示装置の構成図である。
【図7】 本発明の実施の形態3のマルチスクリーン表示装置の構成図である。
【図8】 本発明の実施の形態3のマルチスクリーン表示装置で2次元GUIが移動される場合について示した説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態4のマルチスクリーン表示装置のスクリーンの重なり合いの様子を示した説明図である。
【図10】 従来のマルチスクリーン表示装置を示した構成図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 バス・DMAコントローラ
3 システムバス
4 メインメモリ
5a、5b、5c、5d 表示ユニット
6 演算処理部
7 描画処理部
8、8a、8b、8c、8d 画像メモリ
9 D/A変換部
10a、10b、10c、10d、12a、12b、12c、12d 表示部
11a、11b、11c、11d 演算処理通知信号
13 観察者視点
14 マイクロコード記憶部
15a データ転送ユニット
15b マルチスクリーン表示コントローラ
16 ローカルバス
17 ユニット間データ転送コントローラ
18 2次元GUIのウィンドウ
19a、19b 3次元の物理オブジェクト
20 隣接する表示部のスクリーンが重なり合う領域
21 制御手段
22a、22b、22c、22d 表示計算機
23 回線
24 入力装置
25 親計算機
P、Q、R 物理オブジェクトの頂点
X1、X2、Y1、Y2、Ya1、Ya2、Yc1、Yc2 物体オブジェクトの輪郭と表示部のスクリーンの境界の交点

Claims (6)

  1. それぞれのスクリーンが互いに隣り合わせて配置されることによって1個のマルチスクリーンを構成する複数の表示手段と、
    前記各表示手段に対応し、前記マルチスクリーンに表示すべき画像データから対応する表示手段のスクリーンで表示すべき画像部分を抽出して所定の座標変換処理を行う演算処理部を備え、前記各表示手段に対し映像信号を生成して出力する、複数の表示ユニットと、
    前記マルチスクリーン上に表示される物理オブジェクトの形状と位置の情報を画像データとして生成する中央演算処理手段と、
    前記中央演算処理手段で生成された画像データを、前記の全ての表示ユニットに対し転送するバス・DMA制御手段と、を備えたマルチスクリーン表示装置において、
    前記各表示ユニットは、前記演算処理部における画像データの演算処理の終了を前記バス・DMA制御手段に通知する演算処理通知信号を出力し、
    前記バス・DMA制御手段は、全ての表示ユニットの演算処理通知信号を監視し、これに基づいて前記表示ユニットに対する画像データの転送の起動を制御する構成とされたことを特徴とするマルチスクリーン表示装置。
  2. 前記中央演算処理手段は、各表示手段のスクリーンの配置に関する情報を基に、前記各表示ユニットの演算処理部で行うべき画像データの演算処理のプログラムを記述したマイクロコードを自動的に生成し、画像データの転送に先だって該マイクロコードを各表示ユニットに転送し、
    前記各表示ユニットの演算処理部は、前記中央演算処理手段によって生成されたマイクロコードを記憶するマイクロコード記憶部を備え、画像データの演算処理を行う際に前記マイクロコードを該マイクロコード記憶部から自動的に読み出し、画像データの演算処理を行う構成とされたことを特徴とする、請求項1に記載のマルチスクリーン表示装置。
  3. マルチスクリーンを構成する複数の表示手段は、そのスクリーンが同一の平面上ではなく観察者に対して立体的な位置に配置されることを特徴とする請求項2に記載のマルチスクリーン表示装置。
  4. 前記バス・DMA制御手段は、前記中央演算処理手段によって生成された画像データを受け取るデータ転送部と、前記データ転送部から転送された画像データを全ての表示ユニットに対し転送するマルチスクリーン表示制御部とを備え、
    前記マルチスクリーン表示制御部と前記複数の表示ユニットとを相互に接続するローカルバスを設け、
    前記マルチスクリーン表示制御部は、各表示ユニットに対する画像データの転送を前記ローカルバスを介して行うと共に、前記の全ての表示ユニットから出力される演算処理通知信号を監視し、これに基づいて全表示ユニットに対する画像データの転送の起動を制御する構成とされたことを特徴とする、請求項1に記載のマルチスクリーン表示装置。
  5. 前記各表示ユニットは、さらに他の表示ユニットとの間で演算処理された画像データの転送を行うユニット間データ転送制御部を備え、
    該ユニット間データ転送制御部は、前記ローカルバスを介して表示ユニット間で演算処理済みの画像データを転送し、該画像データが転送された表示ユニットは、該画像データを基に映像信号を生成する機能を備えた構成とされたことを特徴とする、請求項4に記載のマルチスクリーン表示装置。
  6. マルチスクリーンを構成する複数の表示手段は、そのスクリーンの縁端部が、隣接する表示手段のスクリーンの縁端部と重なり合うように密接配置され、
    前記各表示ユニットのユニット間データ転送制御部は、スクリーンの縁端部が重なり合う他の表示ユニットとの間で、当該重なり合う領域で表示される画像データを、前記ローカルバスを介して相互に転送し、
    各表示ユニットは、前記スクリーンの重なり合う領域について、自ら作成した画像データと前記他の表示ユニットから転送された画像データとを用いて、画像データの補間処理を行う構成とされたことを特徴とする、請求項5に記載のマルチスクリーン表示装置。
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