JP3642125B2 - A/d変換装置の信号切り替え制御方法 - Google Patents
A/d変換装置の信号切り替え制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3642125B2 JP3642125B2 JP29824296A JP29824296A JP3642125B2 JP 3642125 B2 JP3642125 B2 JP 3642125B2 JP 29824296 A JP29824296 A JP 29824296A JP 29824296 A JP29824296 A JP 29824296A JP 3642125 B2 JP3642125 B2 JP 3642125B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- level
- switching
- amplitude
- output
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Analogue/Digital Conversion (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フローティング方式のA/D変換装置の信号切り替え制御方法に関し、特に、信号間のゲイン差検出及びゲイン調整処理部等に適用され、信号切替え時のゲイン差による切替え歪みを抑制する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、フローティング方式のA/D変換装置では、信号間のゲイン差が切替え時の信号歪みとなっており、このゲイン差歪みを抑えるためにアナログ増幅器の利得精度を高めることで補正時の精度を確保したり、切替えタイミングを工夫することで歪みの画質や音質への影響を小さくしていた。しかしながら、このような手法では、温度変化などによるゲイン変化への対応が困難であったり、切替え頻度が粗くなり、信号レベルの変化に対応した切替えができず、フローティング方式の優位性を充分に生かし切れていないと言う問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本願のA/D変換装置の信号切り替え制御方法では、異なる増幅利得によって得られた信号を入力レベルに応じて適切な利得によって得られる信号を切替えて出力するもので、その信号切替え時に生じる信号歪みを抑制すると共に、入力信号のレベルに随時適した信号の切り替えを可能にし、これによってフローティング方式の優位性を充分引き出すことで出力信号の劣化を防止して、高品質な画質や音質を得るようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その解決手段は次の1)〜6)に記載の手段により達成されるものである。
すなわち、
1)入力アナログ信号をそれぞれ異なる増幅率を有して増幅するための複数の増幅手段と、これら増幅された信号をそれぞれ量子化するためのA/D変換手段と、これら量子化された信号を対応したゲインによりそれぞれ出力時の信号レベルに調整する手段と、前記量子化された信号と所定のレベルとの比較に基づいて、前記ゲイン調整された所定の信号を切り替えて出力するように制御する制御手段と、この制御手段に基づいて前記レベル調整された所定の信号を所定の比率で合成するための合成手段とを少なくとも具備し、前記入力信号のレベルに応じて前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を出力するように制御する信号切り替え制御方法において、
前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を切り替えて出力する際、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号とを所定の比率で合成してクロスフェード切り替えするようし、この切り替えを入力信号の振幅の増加及び減少方向の傾きに応じて合成率の割合を変化させるようにしたことを特徴とするA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
2)前記クロスフェード切り替えを、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号との合成を一つの合成率を用いて切り替えるようにし、前記クロクスフェード切り替えにおける合成方法を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、前記振幅増加時の合成率の変化の割合を、前記振幅減少時の変化の割合に比べ大きくしたことを特徴とする請求 項1記載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
3)前記制御手段における量子化された信号との比較レベル数を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、前記振幅増加時の方を、前記振幅減少時に比べ少なくしたことを特徴とする請求項3載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
4)前記制御手段における量子化された信号との比較レベルを、前記信号のクリップ又はフルスケールオーバーレベル近傍のレベルと、これより低いレベルとの2レベルとの比較により、前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号に切り替えて出力するように制御することを特徴とする請求項2記載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
5)入力アナログ信号をそれぞれ異なる増幅率を有して増幅するための複数の増幅手段と、これら増幅された信号をそれぞれ量子化するためのA/D変換手段と、これら量子化された信号を対応したゲインによりそれぞれ出力時の信号レベルに調整する手段と、前記量子化された信号と所定のレベルとの比較に基づいて、前記ゲイン調整された所定の信号を切り替えて出力するように制御する制御手段と、この制御手段に基づいて前記レベル調整された所定の信号を所定の比率で合成するための合成手段とを少なくとも具備し、前記入力信号のレベルに応じて前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を出力するように制御する信号切り替え制御方法において、
前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を切り替えて出力する際、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号とを所定の比率で合成してクロスフェード切り替えするようし、前記クロスフェード切り替えを、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号との合成を複数の合成率を用いて切り替えるようにすると共に、
前記制御手段における量子化された信号との比較レベルを、前記信号のクリップ又はフルスケールオーバーレベル近傍のレベルと、これより低いレベルとをそれぞれ設定し、前記クロクスフェード期間における合成方法を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、前記振幅増加時の合成率の変化の割合を、前記フルスケールオーバーレベル近傍のレベルに近づくにしたがって大きくする一方、前記振幅減少時の合成率の変化の割合を、前記フルスケールオーバーレベル近傍のレベルより低くなるにしたがって大きくするようにしたことを特徴とするA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
6)前記クロクスフェード切り替えにおける合成方法を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、振幅レベルの低い領域において、前記振幅減少時に比べ、前記振幅増加時には増幅率の大なる信号に基づいて出力時のレベルに調整された信号を、長い期間用いるようにしたことを特徴とする請求項2,3,4又は5記載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態につき、好ましい実施例により説明する。図1は、本願発明の方法を適用したフローティングAD変換装置の概略構成図である。同図において、入力信号Siは、n個の増幅部から成る増幅器1によって増幅される。これら各増幅部の増幅利得は、それぞれ異なる値のA1,A2,・・・,Anであり、それぞれA1>A2>,・・・,>Anの関係で設定されている。これらの増幅利得で増幅された信号は、各々A/D(アナログ/デジタル)変換器1によって量子化され、データD1,D2,・・・Dnに変換される。
【0006】
量子化された信号は、ゲイン補正回路3において所定の出力基準ゲインをもとに各々の信号が出力時の信号レベルとなるように統一される。この出力時の信号レベルに統一された各信号は、後述の制御手段により、それらの信号の内、入力信号レベルに応じた適切な量子化状態の信号が選択出力されるようになっている。すなわち、制御手段であるDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)4において、後述する所定の制御フローにより制御するもので、各入力信号のレベルのチェック、信号の傾き(振幅変化)チェック、入力信号の各サンプル毎の信号合成の算出等が行われるようになっている。そして、このDSP4の制御情報にもとづき、後段部の出力信号合成回路5において所定の信号が生成されて出力されるように構成されているものである。
【0007】
図2は、前記の出力信号合成回路5の詳細図で、この回路はDSP4から供給される各サンプル毎の信号合成比(α,β・・・,γ)と、ゲイン補正回路3によりゲイン補正された信号(DA,DB,・・,DZ)とが乗算される乗算器5a1 ,5a2 …,5an と、これらの乗算結果を加算する加算器5bから構成されている。
【0008】
次に、DSP4及び出力信号合成回路5による各信号切り替え制御法につき説明する。なお、これ以降の説明において、説明を簡略化するために、図3に示すように増幅部(増幅利得A1>A2)を2個にした例で説明する。この場合、信号切替えの基本的な原則は、入力レベルが小さいときには増幅率の大きい信号DAが出力になり、レベルが大きいときに増幅率の小さい信号DBが出力になるような切り替えを基本として示してある。
【0009】
図4は、2種類の増幅利得(A1>A2)において増幅された信号から得られた各量子化信号(DA,DB)が、DSP4及び出力信号合成回路5によって切り替え制御されて得られる出力信号(Sout)の生成過程が示された例である。図4(A)は、その出力信号(Sout)を示し、DAサンプルとDBサンプルとこれらの合成から成るαDA+βDBの合成データとによって構成された波形である。また、図4(B)には図4(A)の出力信号の時間(t)経過に対応した各サンプルのDAとDBの比率がα,βを用いて示されている。
【0010】
この例では、信号DAのレベルVが|V|<|Vx|のときDA データが出力され(α=1,β=0)、|Vth|<|V|のときDB が出力され(α=0,β=1)、|Vx|≦|V|≦|Vth|のとき(DA /2)+(DB /2)の合成データが出力(α=1/2,β=1/2)される例である。
【0011】
また、次にこの出力信号の生成過程を、図5のフローチャートを用いて示す。同図において、Step5-1 〜Step5-6 はDSP4内において行われる所定のプログラムフローであり、Step5-7 ,5-8 は出力信号合成回路5内で行われる処理である。Step5-1 では入力信号DA 又はDBの入力レベル|V|が|Vth|より大きいか否かのチェックが行われる。このレベル|Vth|は、入力信号が増幅器1内の各増幅部によってクリップ状態にされたり、A/D変換器2よりフルスケールオーバー状態にされたりして、適切な量子化信号が得られなくなってしまう直前のレベルであり、実験的に得られた値が用いられる。
【0012】
前記の比較で入力信号の方が大きい場合にはStep5-2 においてα=0とされ、更にStep5-6 においてβが設定され、Step5-7 で出力データが生成(合成)され、Step5-8 において最終的に合成データが出力される。
【0013】
一方、前記のStep5-1 におけるレベル比較がNoであれば、Step5-3に移行し、|DA|<|Vx|であるかのレベル比較が行われ、Noであればα=1/2とされ、Yesであればα=1とされて前記と同様のステップに移行する。以上のような一巡のフローが各サンプリングデータに対して実行されることでStep5-8 から図4(A)に示されるような出力波形が得られる。
【0014】
また、図6は、図4に対応した図で、これを用いて別の出力信号の生成例を説明する。この例では、信号レベルVが|V|<|Vx0 |のときDA データが出力され(α=1,β=0)、|Vth|<|V|のときDB が出力され(α=0、β=1)、|Vx0 |≦|V|≦|Vth|のときαDA +βDB の合成データが出力されるようになっており、この合成区間内が|Vx0|〜|Vx1|、|Vx1|〜|Vx2|、|Vx2|〜|Vth|に分けられ、各レベル区間での合成比率(α、βの比率)が(3/4 、1/4 )、(2/4 、2/4 )、(1/4 、3/4 )というようにそれぞれ用意されている。この例では前記の例に比べて合成区間が多く設けられ、信号DA から信号DBへのよりスムーズなクロスフェードが実現されるものである。
【0015】
また、図7は前記出力信号の生成過程を示すフローチャートで、Step7-1 〜Step7-6が、DSP4における処理であり、Step7-7 ,7-8 が出力信号合成回路5における処理である。Step7-1 では入力信号DA 又はDBのレベル|V|が|Vth|より大きいか否かのチェックがなされ、大きい場合にはα=0とされ、小さい場合にはStep7-2において|Vx2|と比較されて大きければα=1/4 とされ、小さければStep7-3及び7-4 において|VX1|及び|Vx0|との前記と同様な比較が行われ、αがそれらの結果に応じて2/4 又は3/4 に設定される。また、Step7-5 では|Vx0|以下であることからα=1にされる。Step7-6 ではβが定められ、Step7-7 で出力データが生成(合成)されて、最終的にStep7-8 において図6(A)に示されるような出力波形が得られる。
【0016】
また、同様に、図8及び図9を用いて別の信号切り替え制御方法を説明する。この例では、信号レベルVが|V|<|Vx0 |のときDA データが出力され(α=1、β=0)、|Vth|<|V|のときDB が出力され(α=0,β=1)、|Vx0 |≦|V|≦|Vth|のときαDA +βDB の合成データが出力され、この合成区間内が複数の区間に区分けられ、しかも、各区分けした区間における(α,β)の値が変化されるようになっている。特に、この例では、信号レベルVの振幅増加時では合成区間が|Vx1|〜|Vx3|、|Vx3|〜|Vx5|、|Vx5|〜|Vth|の3個の区間に分けられ、合成比率(α,β)が(6/8 ,2/8 )、(4/8 ,4/8 )、(2/8 ,6/8 )の3つ用意されており、信号レベルの振幅減少時には合成区間が|Vx0|〜|Vx1|、|Vx1|〜|Vx2|・・・・|Vx6|〜|Vth|の7区間に分けられ、合成比率(α,β)が(7/8 ,1/8 )、(6/8 ,2/8 )・・・・(1/8 ,7/8 )というように7つ用意されている。
【0017】
これは、信号レベルの振幅増加時と減少時とで、合成区間のレベル比較数と合成比率の数とを異ならせており、振幅増加時のレベル比較数を少なくすることで、信号が振幅増加状態にあるとき、信号の急激な立ち上がりによりクリップ又はフルスケールオーバー状態になってしまうよう場合にも、素早く対応できるように、信号の切り替え速度を早くして、その状態を未然にも防ぐようにしている。また、一方、振幅減少時には、そのような状態が生ずるのを心配する必要は無く、むしろ次の信号へのスムーズなクロスフェード切り替えに重きをおき、振幅増加時に比べ合成データを徐々に切り替えるようにしている。
【0018】
次に、図9のフローチャートを用いて、その信号生成過程の制御法を説明する。 Step9-1 〜Step9-13がDSP4における処理であり、Step9-14 ,9-15が出力信号合成回路5内の処理である。Step9-1 では入力信号DA又はDBのレベル|V|が|Vth|より大きいか否かがチェックされ、大きい場合にはα=0とされ、小さい場合にはStep9-2において信号レベルが減少状態にあるか増加状態にあるかが判定され、減少状態にある場合にはStep9-3 〜Step9-8 において信号レベルがどのレベル区分にあるかが判定されてαが設定される。増加状態時にはStep9-9 〜Step9-11において信号レベルの判定がなされてαが設定される。Step9-12は信号レベルが前記の各ステップにおける判定区間外にある時にαが設定されるステップである。Step9-13では前記の何れかのステップで設定されたαに応じてβが設定されるステップであり、Step9-14で出力データが生成(合成)され、Step9-15において図8(A)に示す出力が得られる。
【0019】
更に、図10及び図11を用いて別の信号切り替え制御方法を説明する。この例では、信号が増加状態のときレベルVが|V|>|Vx|になると前サンプルの出力時におけるα(β)が一定量(ここでは1/12)増加(減少)され、|V|>|Vth|になったときに(α、β)=(0,1)にされる。また、信号が減少時において|V|≦|Vth|で、かつ、α<1にあるときにはα(β)が一定量(ここでは1/12)減少(増加)されるようにすることで、信号のレベルが大きいときにはDB に出力信号が移行し、レベルが小さいときにはDA に移行するようなクロスフェード切替えを実現する。
【0020】
特に、この例では、信号の比較レベル数を少なくして制御ステップを簡略化すると共に、信号の増加状態における小レベル時には、直ちにクロスフェード期間とせず、できるだけ増幅率の高い信号(DA)を使う期間を長くして解像度の良い信号を優先し、減少時には滑らかなクロスフェード処理の方を優先するようにしている。
【0021】
図11は、前記の出力信号の生成過程を示すフローチャートで、 Step11-1〜Step11-8がDSP4内における処理であり、Step11-9、11-10 が出力信号合成回路5における処理である。Step11-1では、入力信号DA 又はDBのレベル|V|が|Vth|より大きいか否かがチェックされ、大きい場合にはα=0とされ、小さい場合にはStep11-2において信号レベルが減少状態にあるか増加状態にあるかが判定され、増加状態にあるときにはStep11-3においてレベルVが|V|>|Vx |であるかが判定され、|Vx |より大きいときにはStep11-4において前サンプリングにおけるαから値Xを引いた量がこのサンプルでのαとして設定される。
【0022】
更に、Step11-5ではα<0にならないように規制され、Step11-6では信号が減少時又は|V|≦|Vx |の時のαが設定される。この設定は前サンプリングでのαに値Xを加えた値がこのサンプルでのαとして設定される。Step11-7はStep11-6によってα>1にならないように規制される。Step11-8では前記のステップで設定されたαに応じてβが設定されるステップであり、Step11-9で出力データが生成(合成)され、Step11-10 において図10(A)に示すような出力波形が得られる。
【0023】
また、更に、図12及び図13を用いて別の信号切り替え制御方法を説明する。この例では、信号が増加状態のとき入力信号レベルVが|V|>|Vx|になると前サンプルの出力時におけるα(β)が一定量(ここでは3/12)増加(減少)され、|V|>|Vth|になったときに(α,β)=(0,1)にされる。また、減少状態時において|V|≦|Vth|で、かつ、α<1の時にはα(β)が一定量(ここでは1/12)減少(増加)されるようになっている。これにより前記図10及び図11に示したように信号の比較レベル数を少なくして制御を行い易くすると共に、前記図10及び図11に比べ増加状態時における合成比の変化率を大きくし、クリップ又はフルスケールオーバレベルに達するような急激な信号の立ち上がりが生じても、より高速に対応できるようにしている。
【0024】
次に、この出力信号の生成過程は図13に示す通りであり、 Step13-1〜Step13-8がDSP4における処理フローであり、Step13-9、13-10 が出力信号合成回路5の処理である。Step13-1では入力信号DA又はDBの レベル|V|が|Vth|より大きいか否がチェックされ、大きい場合にはα=0とされ、小さいときにはStep13-2で信号レベルが減少状態か増加状態かが判定され、増加状態時にはStep13-3でレベルVが|V|>|Vx |であるかが判定され、|Vx |より大きいときにはStep13-4で前サンプリングにおけるαから値Xが引かれた量がこのサンプルでのαとして設定される。更に、Step13-5においてα<0にならないように規制され、Step13-6では信号が減少時又は|V|≦|Vx |の時のαが設定され、前サンプリングでのαにY値が加えられた値がこのサンプルでのαとして設定される。
【0025】
この例では、上述したように信号増加時と減少時での合成比αの変化量X、Yが異なる値とされていることで、出力信号のDA 信号からDB 信号への切り換えと、DB からDA への切り換え度に差が持たせられている。Step13-7ではStep13-6によってα>1にならないように規制され、Step13-8では前記のステップで設定されたαに応じてβが設定されるステップであり、Step13-9で出力データが生成(合成)され、Step13-10において図12(A)に示されるような出力波形が得られる。
【0026】
更に、また、図14及び図15を用いて別の信号切り替え制御方法につき説明する。この例では、信号が振幅増加状態のとき入力レベルVが|V|>|Vx|になると前サンプルの出力時におけるα(β)が比較的大きめの合成率で、しかも、振幅レベルが高くなるにしたがって合成率の変化の割合を大きくしている。そして、|V|>|Vth|になったときには(α、β)=(0,1)に設定される。
【0027】
また、信号が振幅減少時において、信号レベルが|V|≦|Vth|で、しかも、α<1のときにはα(β)を比較的小さめの適量値で減少(増加)させると共に、振幅レベルが低くなるにしたがって合成率の変化の割合を大きくするようにしている。
【0028】
これは、入力信号の振幅増加時において、入力レベルの小さい段階では、なるべく幅率の高い解像度の良い信号を用いるようにし、次第に入力信号のレベルが大きくなるにつれて、クリップ又はフルスケールオーバー状態の信号の入来の確率が高くなることに備え、他の信号への素早い切り替えに対応できるようにしているのである。また、振幅減少時においては、その大レベルの段階では信号切り替え時の違和感をなくすように徐々に切り替え、小レベルなるにしたがって、解像度の良い信号への素早い切り替えに対応できるようにしている。
【0029】
また、次に、図15は前記出力信号の生成過程のフローチャートで、 Step15-1〜Step15-12 が、DSP4における処理であり、Step15-13 、15-14 が出力信号合成回5の処理に相当している。Step15-1では入力信号DA 又はDBのレベル|V|が|Vth|より大きいか否かがチェックされ、大きい場合にはα=0とされ、小さい場合にはStep15-2において信号レベルが減少状態にあるか増加状態にあるかが判定され、増加状態時にはStep15-3において入力レベルVが|V|>|Vx |であかが判定され、|Vx |より大きい場合にはStep15-4において前サンプリングにおけるαから値Xが引かれた量がこのサンプルでのαとして設定される。更に、Step15-5においてα<0にならないように規制されて、Step15-6では次サンプル処理時の合成率可変量Xが設定され、Step15-7では信号傾斜がマイナス(減少状態)になった場合の合成率可変量Yの初期値が設定される。
【0030】
また、Step15-8では信号が減少時又は|V|≦|Vx |のときのαの設定処理が行われ、前サンプリングでのαに値Yを加えた値がこのサンプルでのαとして設定される。この例では、信号増加時と減少時での合成比αの変化量X、Yと合成率可変量a、bとを異なる値(a>b)とすることで、出力信号がDA 信号からDB 信号へ切り替わる場合と、DB からDA に切り替わる場合とで切り換わり速度に差を持たせられるようにしている。Step15-9はStep15-8によってα>1にならないように規制され、Step15-10 では次サンプル処理時の合成率可変量Yが設定され、Step15-11 では信号傾斜がマイナス(減少状態)になった場合の合成率可変量Xの初期値が設定される。Step15-12 では前記のステップで設定されたαに応じてβが設定されるステップであり、Step15-3で出力データが生成(合成)され、Step15-14 において図14(A)に示すような出力波形が得る。
【0031】
更に、図16のフォローチャートを用いて別の信号切り替え制御方法につき説明する。同図は、各量子化信号(DA ,DB )をDSP4及ぶ出力信号合成回路5によって生成される出力信号(Sout )の切り替え処理を示したフローチャートである。この図の処理フローでは、切り替え時のクロスフェード処理が入力信号の波形変化(傾き)に応じて動作することに特徴を有するもので、この例では、信号の傾き(|DAn|ー|DAn-1|=ΔDA )を検知して動作するものであり、ΔDA が大きくなれば切り替えを素早くし、小さいときには緩やかにするようにしている。
【0032】
Step16-1〜Step16-9がDSP4における処理であり、Step16-10 ,16-11 が出力信号合成回路5における処理である。Step16-1では入力信号DA 又はDBの入力レベル|V|が|Vth|より大きいか否かがチェックされ、大きい場合にはα=0とされ、小さい場合には、Step16-2で信号の傾き量ΔDA が検出され、Step16-3で信号レベルが減少状態であるか増加状態であるかが判定され、増加状態時にはStep16-4において入力レベルVが|V|>|Vx |であるかが判定され、|Vx |より大きいときにはStep16-5で前サンプリングにおけるαから値ΔDA /aが引かれた量がこのサンプルでのαとして設定される。更に、Step16-6においてα<0にならないように規制しされ、Step16-7では信号が減少時又は|V|≦|Vx |のときのαの設定処理がなされ、前サンプリングでのαに値ΔDA /bが加えたられた値がこのサンプルでのαとして設定される。この例では、信号増加時と減少時での合成比αの変化量算出係数a、bが異なる値(a<b)とされることで、出力信号がDA 信号からDB 信号へ切り換わる場合と、DB からDAに切り替わる場合とで切り替わり速度に差を持たせている。Step16-9では前記ステップで設定されたαに応じてβが設定されるステップであり、Step16-10 で出力データが生成(合成)され、Step16-11において図示しないデータが出力されるようになっている。
【0033】
以上説明したように、本願の各実施例によるA/D変換装置の信号切替え方法によれば、次のような効果を有する。すなわち、異なる信号増幅経路を通過した信号を切替える際に瞬時に切替えことによる信号歪みの発生を抑制することができる。これは、切替えられる信号は異なる経路を通過したことにより各アナログ系で発生したノイズが異なることや、ゲイン調整で調整しきれなかった微少なゲイン差等による切替え歪みを信号切替え時にクロスフェード処理することで抑制するようにしているものである。
【0034】
また、そのクロスフェード処理は、合成率の変化の割合(フェード率)を直線的なものから曲線的な変化(フェード速度を加速)することで歪み抑制効果を保持した上で切替えフェード時間を短縮し、効果的な信号切替えを実現するようにしている。
【0035】
更に、本願実施例では、2信号(DA 、DB )間の切り替えにおいて、信号振幅増加時におけるDA からDB への切替えと、振幅減少時におけるDB からDAへの切替えを異なる処理過程を踏むことで、この二種類の切替えに対するフェード率を変えることが可能となっている。すなわち、信号増加時に次サンプル以降への信号の切り替えを素早くしてクリップ歪みやフルスケールオーバー状態になってしまうのを未然に防止している。
【0036】
【発明の効果】
本発明の制御方法によれば、複数のゲインの信号を切り替えて出力する際、切り替え時の信号歪みを抑制することができ、特に、前記の効果に加え、信号の振幅の傾斜に応じて、クロスフェードするようにしているので、入力波形に応じた適切なクロスフェードが可能となる。また、請求項2に記載の方法によれば、増加時における合成率の変化の割合を減少時に比べ、大きくしているので急激な信号の立ち上がりに対しても、信号がクリップ又はフルスケールオーバしてしまうようなことがなく、また、一方、クリップ又はフルスケールオーバーオーバの恐れがない信号減少時には、合成率の変化の割合を小さくしているので、よりスムーズなクロスフェードが実現できる。また、請求項5に記載の方法によれば、入力信号の振幅増加時にはフルスケールレベル近傍に近くになるにしたがって、切り替え速度を高速にしているので、入力レベルの小さいときには、より解像度の良い信号を使いつつ、フルスケールレベル近傍に近づいた時には、直ちに次の信号に切り替えることができる。また、信号減少時には、フルスケールオーバーレベル近傍では次の信号へ徐々に違和感なく切り替えつつ、低いレベルになるにしたがって解像度の良い信号を高速に切り替えるようにしているため、極めて適応性のあるクロスフェードが実現できる。
また、請求項6に記載の方法によれば、入力信号の振幅増加時における低レベルでの信号の解像度と、クリップ又はフルスケールオーバ歪みの防止と、を前記請求項のいずれの方法に比べても、より一層の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が方法が適用されるA/D変換装置の概略ブロック図である。
【図2】本発明が方法が適用されるA/D変換装置の出力信号合成回路の詳細ブロック図である。
【図3】本発明が方法が適用されるA/D変換装置の説明簡略化用のブロック図である。
【図4】本願発明の信号切替え方法を説明するための波形図である。
【図5】図4に対応したフロ−チャ−トである。
【図6】本願発明の信号切替え方法を説明するための別の波形図である。
【図7】図6に対応したフロ−チャ−トである。
【図8】本願発明の信号切替え方法を説明するための別の波形図である。
【図9】図8に対応したフロ−チャ−トである。
【図10】本願発明の信号切替え方法を説明するための別の波形図である。
【図11】図10に対応したフロ−チャ−トである。
【図12】本願発明の信号切替え方法を説明するための別の波形図である。
【図13】図12に対応したフロ−チャ−トである。
【図14】本願発明の信号切替え方法を説明するための別の波形図である。
【図15】図14に対応したフロ−チャ−トである。
【図16】本願発明の信号切替え方法を説明するための別のフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
1 増幅器
2 A/D(アナログ/デジタル)変換器
3 ゲイン補正回路
4 DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)
5 出力信号合成回路
Claims (6)
- 入力アナログ信号をそれぞれ異なる増幅率を有して増幅するための複数の増幅手段と、これら増幅された信号をそれぞれ量子化するためのA/D変換手段と、これら量子化された信号を対応したゲインによりそれぞれ出力時の信号レベルに調整する手段と、前記量子化された信号と所定のレベルとの比較に基づいて、前記ゲイン調整された所定の信号を切り替えて出力するように制御する制御手段と、この制御手段に基づいて前記レベル調整された所定の信号を所定の比率で合成するための合成手段とを少なくとも具備し、前記入力信号のレベルに応じて前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を出力するように制御する信号切り替え制御方法において、
前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を切り替えて出力する際、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号とを所定の比率で合成してクロスフェード切り替えするようし、この切り替えを入力信号の振幅の増加及び減少方向の傾きに応じて合成率の割合を変化させるようにしたことを特徴とするA/D変換装置の信号切り替え制御方法。 - 前記クロスフェード切り替えを、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号との合成を一つの合成率を用いて切り替えるようにし、前記クロクスフェード切り替えにおける合成方法を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、前記振幅増加時の合成率の変化の割合を、前記振幅減少時の変化の割合に比べ大きくしたことを特徴とする請求項1記載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
- 前記制御手段における量子化された信号との比較レベル数を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、前記振幅増加時の方を、前記振幅減少時に比べ少なくしたことを特徴とする請求項3載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
- 前記制御手段における量子化された信号との比較レベルを、前記信号のクリップ又はフルスケールオーバーレベル近傍のレベルと、これより低いレベルとの2レベルとの比較により、前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号に切り替えて出力するように制御することを特徴とする請求項2記載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
- 入力アナログ信号をそれぞれ異なる増幅率を有して増幅するための複数の増幅手段と、これら増幅された信号をそれぞれ量子化するためのA/D変換手段と、これら量子化された信号を対応したゲインによりそれぞれ出力時の信号レベルに調整する手段と、前記量子化された信号と所定のレベルとの比較に基づいて、前記ゲイン調整された所定の信号を切り替えて出力するように制御する制御手段と、この制御手段に基づいて前記レベル調整された所定の信号を所定の比率で合成するための合成手段とを少なくとも具備し、前記入力信号のレベルに応じて前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を出力するように制御する信号切り替え制御方法において、
前記出力時の信号レベルに調整された所定の信号を切り替えて出力する際、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号とを所定の比率で合成してクロスフェード切り替えするようし、前記クロスフェード切り替えを、切り替え前の信号と次に切り替えられる信号との合成を複数の合成率を用いて切り替えるようにすると共に、
前記制御手段における量子化された信号との比較レベルを、前記信号のクリップ又はフルスケールオーバーレベル近傍のレベルと、これより低いレベルとをそれぞれ設定し、前記クロクスフェード期間における合成方法を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、前記振幅増加時の合成率の変化の割合を、前記フルスケールオーバーレベル近傍のレベルに近づくにしたがって大きくする一方、前記振幅減少時の合成率の変化の割合を、前記フルスケールオーバーレベル近傍のレベルより低くなるにしたがって大きくするよ うにしたことを特徴とするA/D変換装置の信号切り替え制御方法。 - 前記クロクスフェード切り替えにおける合成方法を、入力信号の振幅増加時と振幅減少時とで異ならせ、振幅レベルの低い領域において、前記振幅減少時に比べ、前記振幅増加時には増幅率の大なる信号に基づいて出力時のレベルに調整された信号を、長い期間用いるようにしたことを特徴とする請求項2,3,4又は5記載のA/D変換装置の信号切り替え制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29824296A JP3642125B2 (ja) | 1995-12-27 | 1996-10-22 | A/d変換装置の信号切り替え制御方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35323995 | 1995-12-27 | ||
JP7-353239 | 1995-12-27 | ||
JP29824296A JP3642125B2 (ja) | 1995-12-27 | 1996-10-22 | A/d変換装置の信号切り替え制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09238076A JPH09238076A (ja) | 1997-09-09 |
JP3642125B2 true JP3642125B2 (ja) | 2005-04-27 |
Family
ID=26561441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29824296A Expired - Fee Related JP3642125B2 (ja) | 1995-12-27 | 1996-10-22 | A/d変換装置の信号切り替え制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3642125B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5470729B2 (ja) * | 2008-03-24 | 2014-04-16 | ソニー株式会社 | 信号処理装置、信号処理方法 |
EP2207264B1 (en) * | 2009-01-09 | 2013-10-30 | AKG Acoustics GmbH | Analogue to digital converting |
-
1996
- 1996-10-22 JP JP29824296A patent/JP3642125B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09238076A (ja) | 1997-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3449254B2 (ja) | D/a変換装置 | |
US8036389B2 (en) | Apparatus and method of canceling vocal component in an audio signal | |
JP4747835B2 (ja) | オーディオ再生の効果付加方法およびその装置 | |
JP3106774B2 (ja) | デジタル音場創生装置 | |
JP2006222867A (ja) | 音響信号処理装置およびその方法 | |
JP2013065952A (ja) | 音声処理装置および方法、並びにプログラム | |
JP3889546B2 (ja) | レベル調整回路 | |
JPH06177688A (ja) | オーディオ信号処理装置 | |
JP3726574B2 (ja) | D/a変換装置 | |
US7947891B2 (en) | Resonance tone generating apparatus and electronic musical instrument | |
US9628907B2 (en) | Audio device and method having bypass function for effect change | |
JP2005502247A (ja) | オーディオ再生装置 | |
JP3642125B2 (ja) | A/d変換装置の信号切り替え制御方法 | |
JP3786036B2 (ja) | 残響付与装置、残響付与方法、プログラムおよび記録媒体 | |
JP2007088568A (ja) | オーディオ装置 | |
JPH04365210A (ja) | 車載音響再生装置 | |
JP2002345075A (ja) | 信号処理装置 | |
JP3255348B2 (ja) | 遅延量制御装置及び音像制御装置 | |
JPH09160581A (ja) | オーディオ信号処理装置 | |
JP5611029B2 (ja) | 音響装置及び出力音制御方法 | |
JP4892899B2 (ja) | デジタル信号処理システム | |
JP2000113594A (ja) | デジタル音質調節器およびデジタル音質調節方法 | |
JPH03280699A (ja) | 音場効果自動制御装置 | |
JP2002064897A (ja) | 音声帯域信号処理方法及び音声帯域信号処理装置 | |
JP2006114998A (ja) | ディジタル信号処理方式 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040910 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041005 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050118 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |