JP3641741B2 - 電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置 - Google Patents

電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動式射出成形機において、射出速度を複数段に切り換えて制御する際の変速制御方法を、成形品に応じて2様に切り換えて適用することができる射出速度の切換え制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動式射出成形機においては射出速度を予め設定されたプログラムによって複数段(例えば5速)に制御しているが、その射出速度を段階的に切り換えて制御する制御装置として、時間基準による変速制御方法と位置基準による変速制御方法のいずれかを採用したものが知られている。
すなわち、前者の制御方法を採用した制御装置は、図2に示すように、速度設定器1に設定された1速目の設定値(V1)から2速目の設定値(V2)に射出速度を変速する場合には、射出スクリュの移動位置(エンコーダ信号)eと変速点設定器3に設定された変速点設定値S1とを変速点比較器4で比較し、射出スクリュの移動位置eが変速点設定値S1に一致したとき、変速点比較器4が切換信号iを出力切換器2に出力する。このとき、出力切換器2は射出速度の減速/加速を開始させると共に、時計手段8の計時を開始させ、設定された時間経過(基準時間)Tにもとづいて減速/加速を完了させ、1速目から2速目に射出速度を切り換える速度指令vをサーボアンプ等の駆動手段に送る。そして、駆動手段で作動される電動機により射出スクリュが1速目(V1)から2速目(V2)に射出速度を切り換えられて移動するようになっている。この変速制御の様子は図4に示すようになる。
【0003】
また、後者の制御方法を採用した制御装置は、図3に示すように、変速点設定器3の変速点設定値S1が、速度偏差計算器6で求めた速度設定器1における1速目設定値と2速目設定値との偏差にもとづき、補正器5により補正されて変速点比較器4に変速点補正値(基準位置)S2を出力する。変速点比較器4では補正された変速点補正値S2と射出スクリュの移動位置(エンコーダ信号)eとを比較し、射出スクリュの移動位置eが補正された変速点補正値S2に一致したとき、変速点比較器4が切換信号iを出力切換器2に出力する。このとき、出力切換器2は射出速度の減速/加速を開始させると共に、スクリュの移動位置eと変速点設定器3の変速点設定値S1に達したとき、減速/加速を完了させ、射出速度を1速目(V1)から2速目(V2)に切り換える速度指令vをサーボアンプ等の駆動手段に送る。これにより、図2の制御装置の場合と同様に、射出スクリュが1速目(V1)から2速目(V2)に射出速度を切り換えられて移動するようになっている。この変速制御の様子は図5に示すようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、射出成形機においては、成形品の形状により射出速度の変速点をどの位置に設定するかは重要な事項であるが、この変速点の適切な位置設定をする上で上記各変速制御方法はそれぞれ一長一短を有している。
しかし、従来の電動式射出成形機では、機械により上記変速制御方法のいずれか一方が固定的に採用されていたため、射出速度の変速点を的確に設定して成形条件を種々の成形品の形状に合わせて適切に決めることが難しく、成形品によっては成形条件が制約され、良品が得られない問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、射出速度の変速点を的確に設定することができる射出速度の切換え制御装置を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、成形条件を種々の成形品の形状に合わせて適切に決めることができる射出速度の切換え制御装置を提供することである。
また、本発明の更に他の目的は、構成が簡単で実施が容易な射出速度の切換え制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、射出スクリュを移動させる電動機と、該電動機を作動させる駆動手段と、該駆動手段を動作させて前記射出スクリュによる射出速度を予め設定した射出スクリュの移動位置にもとづく変速点において予め設定した前段の速度から次段の速度に切り換えて複数段に変速制御をする制御手段とを設けた電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置において、前記制御手段は、前記変速点で変速を開始して基準時間にもとづいて変速を完了させる時間基準による変速制御手段と、上記変速点の手前の基準位置で変速を開始して該変速点で変速を完了させる位置基準による変速制御手段と、上記時間基準による変速制御手段と上記位置基準による変速制御手段とを択一的に切り換えて前記駆動手段に接続させる切換手段とを備えた構成としている。
【0007】
上記構成の装置においては、制御手段によって駆動手段が動作され、該駆動手段によって作動される電動機により射出スクリュが予め設定された速度で移動される。射出スクリュが予め設定された変速点に達すると、制御手段により射出速度を前段の設定速度から次段の設定速度へ切り換える変速制御が行われる。その場合、予め、成形品の形状等に応じて、切換手段によって制御手段を時間基準による変速制御手段と位置基準による変速制御手段のいずれかに選択しておく。時間基準による変速制御手段を選択しておくと、前記変速点で変速を開始して基準時間にもとづいて変速を完了させるように変速制御が行われ、また、位置基準による変速制御手段を選択しておくと、上記変速点の手前の基準位置で変速を開始して該変速点で変速を完了させるように変速制御が行われる。
したがって、上記構成の装置によれば、成形品の形状等に応じて、時間基準による変速制御と位置基準による変速制御のいずれかを適宜に選択することができるので、成形品に適合した成形条件で成形が行われて良品が得られる。
【0008】
請求項1に記載の装置において、時間基準による変速制御手段を、変速点で動作を開始し基準時間を計時する時計手段と、前記変速点で前段の設定速度から変速を開始させ、前記時計手段による前記基準時間の計時が完了すると設定速度を次段の設定速度に切り換えて動作させる指令を駆動手段に出力する出力切換器とを備えた構成とする(請求項2)と、時間基準による変速制御が確実に行われ、該変速制御による成形条件に適合した成形品の良好な成形が行われる。
【0009】
請求項1又は請求項2に記載の装置において、位置基準による変速制御手段を、変速点の前段と後段における設定速度の偏差にもとづき前記変速点を設定する変速点設定器における射出速度の変速点設定値を補正して射出速度の変速開始位置を設定する補正手段と、該補正手段によって設定された変速開始位置において射出速度の変速を開始させ、前記変速点で次段の設定速度に切り換えて動作させる指令を前記駆動手段に出力する出力切換器とを備えた構成とする(請求項3)と、位置基準による変速制御が確実に行われる、該変速制御による成形条件に適合した成形品の良好な成形が行われる。
【0010】
請求項3に記載の装置において、補正手段を、速度設定器によって設定された前段と後段の設定速度の偏差を計算する速度偏差計算器と、該速度偏差計算器の計算結果にもとづいて変速点設定器における射出速度の変速点設定値を補正して射出速度の変速開始位置を設定する補正器とを備えた構成とする(請求項4)と、射出速度の変速開始位置が確実に設定され、正確な位置基準による変速制御が行われる。
【0011】
請求項3又は請求項4に記載の装置において、切換手段を、出力切換器と時計手段との接続、遮断を行う第1の切換スイッチと、変速点設定器を補正器へ接続するか否かを切り換える第2の切換スイッチと、出力切換器と時計手段とが接続されたとき変速点設定器の補正器への接続が断たれ、また、出力切換器と時計手段とが遮断たれたとき変速点設定器の補正器への接続が行われるように前記第1,第2の切換スイッチを切換え動作させる選択スイッチとを備えた構成とする(請求項5)と、時間基準による変速制御と位置基準による変速制御とを、簡単な構成により、いずれかに切り換えて確実に実施できる。
【0012】
請求項6の発明は、射出速度を複数段に設定する速度設定器と、射出速度の変速点を設定する変速点設定器と、射出スクリュの移動位置と前記変速点設定器の設定値とを比較して両者が一致したか否かを判断する変速点比較器と、該変速点比較器からの一致信号を受けて前記速度設定器における設定速度を前段の設定速度から次段の設定速度に切り換える速度指令を、射出スクリュを移動させる電動モータの駆動手段に送る出力切換器と、該出力切換器に第1の切換スイッチを介して接続、遮断自在に接続されて基準時間を計時する時計手段と、前記速度設定器における前段の設定速度と次段の設定速度との偏差を計算する速度偏差計算器と、該速度偏差計算器で計算した速度偏差にもとづいて変速点設定器の設定値を補正して変速開始点として前記変速点比較器に送る補正器と、変速点設定器を変速点比較器に直接に接続するか、前記補正器を介して接続するかを切り換える第2の切換スイッチと、出力切換器と時計手段とが接続されるとき変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介さずに直接接続され、また、出力切換器と時計手段との接続が断たれるとき変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介して接続されるように前記第1,第2の切換スイッチを切り換える選択スイッチとを具備しており、前記出力切換器は、選択スイッチにより出力切換器と時計手段と接続されるように切り換えられたとき、前記変速点で射出速度の変速を開始し前記基準時間で変速を完了させ、また、選択スイッチにより出力切換器と時計手段とが補正器を介して接続されるように切り換えられたとき、前記変速開始点で変速を開始し前記変速点で変速を完了させるように駆動手段に変速指令を送る構成とされている。
この構成によれば、簡単な構成により、成形品の形状に応じて、時間基準による変速制御と位置基準による変速制御とを容易に選択、使用することができて、良品の成形品の成形が確実に行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1を参照して説明する。
なお、図1において従来装置の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明する。
図1において、1は射出速度を複数段に設定する速度設定器で、各段(1速目設定値、2速目設定値)における速度設定値に対応する信号がそれぞれ出力切換器2に入力されるようになっている。3は射出速度の変速点を設定する変速点設定器であり、射出スクリュの移動位置にもとづいて変速点の設定値(1速目と2速目の変速点)S1が定められる。4は変速点比較器であり、前記変速点設定器3で設定した変速点もしくは該変速点を後述の補正器5で補正した補正値(変速開始位置)と射出スクリュの移動位置eとを比較して両者が一致したときに前記出力切換器2に一致信号iを送るようになっている。
【0014】
また、6は前記速度設定器1に接続された速度偏差計算器であり、速度設定器1で設定された前段と次段の速度設定(1速目設定値と2速目設定値)の偏差を計算して前記補正器5に信号を送るようになっている。該補正器5は前記変速点設定器3と変速点比較器4とを接続する直結回路c1に並列に設けた分岐回路c2に設けられており、変速点設定器3における変速点設定値を保持すると共に、速度偏差計算器6からの信号にもとづき上記変速点設定値を補正してその補正値を変速点比較器4に変速開始位置S2の信号として送るようになっている。
【0015】
前記変速点設定器3と変速点比較器4を接続する直結回路c1と前記分岐回路c2との分岐点には、変速点設定器3に変速点比較器4を直接に接続するか、変速点設定器3に変速点比較器4を前記補正器5を介して接続するかを択一的に切り換える切換スイッチ7が設けられている。また、前記出力切換器2には基準時間を計時する時計手段8が切換スイッチ9を介して接続、遮断自在に接続されている。前記各切換スイッチ7,9には、前記時計手段8が出力切換器2に接続されたとき前記変速点設定器3に変速点比較器4が直接に接続し、前記時計手段8と出力切換器2との接続を遮断されたとき変速点設定器3に変速点比較器4を前記補正器5を介して接続するように、前記各切換スイッチ7,9を切り換え動作させる選択スイッチ10が接続されている。
【0016】
前記速度設定器1、出力切換器2、変速点設定器3、変速点比較器4、時計手段8等が、図2に示す従来装置と同様に時間基準による変速制御手段11を構成し、また、前記速度設定器1、出力切換器2、変速点設定器3、変速点比較器4、補正器5、速度偏差計算器6等が、図3に示す従来装置と同様に位置基準による変速制御手段12を構成している。
また、上記各切換スイッチ7,9と選択スイッチ10とは時間基準による変速制御手段11と位置基準による変速制御手段12とを切り換えて駆動手段13に接続させる切換手段14を構成している。
【0017】
上記駆動手段13は、サーボアンプ等からなり、前記出力切換器2に接続されて該出力切換器2からの速度指令vにより動作して電動機15を作動させるようになっている。そして、上記電動機15はボールねじ軸にボールナットを螺合してなる直線移動機構等の伝動機構16を介して射出スクリュ17を移動させるようになっている。また、前記電動機15に設けたエンコーダ等の位置検出器18により検出される射出スクリュ17の移動位置に係る信号eが前記変速点比較器4に入力されるようになっている。
【0018】
さらに、前記出力切換器2は、変速点設定器3の設定値やその補正値(変速開始位置)に射出スクリュ17の移動位置の信号eが一致したとき変速点比較器4からの信号iを受けて、速度設定器1で設定された前段の速度設定から次段の速度設定へ射出速度を切り換えるための速度指令vをサーボアンプ(駆動手段)13に送るようになっている。該速度指令vによりサーボアンプ13を介して電動機15が作動され、射出スクリュ17が変速(加速/減速)を行っ前段の射出速度V1から次段の射出速度V2へと切り換えられるようになっている。
【0019】
次に、上記のように構成された制御装置の作用について説明する。
厚肉成形品、容積の大きい成形品等を成形する場合には、予め、選択スイッチ10を操作して各切換スイッチ7,9をa端子側に切り換えておく。この状態で制御装置を動作させると、速度設定器1に設定された射出速度の1速目設定値にもとづき出力切換器2がサーボアンプ13に速度指令vを出力する。これにより電動機が15が作動して伝動機構16を介して射出スクリュ17が1速目の射出速度V1で前進移動する。射出スクリュ17の移動位置eは電動機15に設けた位置検出器18により間接的に検出されて変速点比較器4に入力されているので、該変速点比較器4は、変速点設定器3に設定された変速点設定値S1と上記位置検出器18からの信号eとを比較し、その比較結果が一致すると、一致信号iを前記出力切換器2に送る。
【0020】
上記出力切換器2は、一致信号iを変速点比較器4から受けると、1速目設定値にもとづく射出速度V1の加速/減速(実施の形態では減速)にもとづく変速を開始させ、前記一致信号iにより動作する時計手段8が予め設定された基準時間Tの計時を完了するときに射出速度の変速を完了させて、2速目設定値にもとづく射出速度V2へ切り換える速度指令vを前記サーボアンプ13に出力する(時間基準による変速制御をする)ので、電動機15が時間基準による変速制御手段11により1速目(前段)の射出速度V1から2速目(次段)の射出速度V2へ、図4に示すものと同様な変速の過程を経て射出スクリュ17を移動させるように作動する。
上記時間基準による変速制御で射出スクリュ17を移動して射出成形を行う場合には、その射出動作が油圧式射出成形機による射出動作と近いものとなるので、油圧式射出成形機で設定した成形条件が既知であれば、これを電動式射出機による成形に置き換えることにより容易に成形条件を設定することができる。
【0021】
また、薄肉成形品や小物の成形品、緻密な成形品を成形する場合には、予め、選択スイッチ10を操作して各切換スイッチ7,9をb端子側に切り換えておく。この状態では、時計手段8が出力切換器2から切り離され、変速点比較器4が補正器5を介して変速点設定器3に接続される。この場合、速度偏差計算器6では速度設定器1における射出速度の1速目設定値と2速目設定値との偏差が計算されて前記補正器5に入力されているので、補正器5は変速点設定器3に設定された変速点設定値S1を保持すると共に、該変速点設定値S1を前記偏差にもとづいて補正して、射出スクリュ17の移動方向における前記変速点設定値S1の手前位置に、射出速度の変速を開始すべき基準位置となる変速開始位置S2を設定する。
成形条件を新規に設定する際にショートショットを試行する場合に、上記位置基準による変速制御で射出スクリュ17を移動して射出成形を行うと、上記ショートショットの容量が設定し易く、成形条件の設定を容易、迅速に行うことができる。
【0022】
したがって、制御装置を動作させて前記速度設定器1に設定された射出速度の1速目設定値V1にもとづき電動機15により射出スクリュ17を前進移動すると、位置検出器18により検出され変速点比較器4に入力された射出スクリュ17の移動位置eは、変速点設定器3による変速点設定値S1が補正器5で補正されて設定された変速開始位置S2と比較され、その比較結果が一致すると、一致信号iが変速点比較器4から前記出力切換器2に送られる。
【0023】
上記出力切換器2は、変速開始位置S2に係る一致信号iを変速点比較器4から受けると、1速目設定値にもとづく射出速度V1の加速/減速(本実施の形態では減速)を開始させ、変速点設定器3に設定された変速点設定値S1に射出スクリュ17が移動したときに射出速度の変速を完了させて、2速目設定値にもとづく射出速度V2へ切り換える速度指令vを前記サーボアンプ13に出力する(位置基準による変速制御をする)ので、電動機15が位置基準による変速制御手段12により1速目(前段)の射出速度V1から2速目(次段)の射出速度V2へ、図5に示すものと同様な変速の過程を経て射出スクリュ17を移動させるように作動する。
【0024】
上記構成の射出速度切換え制御装置によれば、1台の電動式射出成形機において、選択スイッチ10による第1,第2の切換スイッチ7,9の切り換えによって、時間基準による変速制御手段11と位置基準による変速制御手段12とを択一的に切り換えて、射出スクリュ17を移動させる電動機15の駆動手段13を動作させるようにしたので、射出速度の時間基準による変速制御と位置基準による変速制御とを成形品の形状、大きさ等による成形条件に応じて、適宜に選択して使用できるため、成形条件の制約を受けることがなく、種々の成形品の良品を確実に得ることができる。
【0025】
なお、上記実施の形態では、第1の切換スイッチ7を補正器5を有する分岐回路c2と直結回路c1との変速点設定器3の側における分岐部に設けたが、これに代えて、分岐回路c2と直結回路c1との変速点比較器4の側における合流部に設けてもよい。
また、上記実施の形態では、変速点が1つで射出速度を1速目設定値と2速目設定値にもとづく2段階に制御する場合について説明したが、変速点を複数にして射出速度を多段階に制御するようにしてもよく、各段階の変速点において前記時間基準による変速制御と位置基準による変速制御とが択一的に切り換えて行われるようにすることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明のように、請求項1に記載の発明は、射出スクリュを移動させる電動機と、該電動機を作動させる駆動手段と、該駆動手段を動作させて前記射出スクリュによる射出速度を予め設定した射出スクリュの移動位置にもとづく変速点において予め設定した前段の速度から次段の速度に切り換えて複数段に変速制御をする制御手段とを設けた電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置において、前記制御手段は、前記変速点で変速を開始して基準時間にもとづいて変速を完了させる時間基準による変速制御手段と、上記変速点の手前の基準位置で変速を開始して該変速点で変速を完了させる位置基準による変速制御手段と、上記時間基準による変速制御手段と上記位置基準による変速制御手段とを択一的に切り換えて前記駆動手段に接続させる切換手段とを備えた構成としている。
上記構成の装置によれば、成形品の形状等に応じて、時間基準による変速制御と位置基準による変速制御のいずれかを適宜に選択することができるので、成形品に適合した成形条件で成形を行うことができ、良品の成形品を得ることができる。
【0027】
請求項2に記載の発明によれば、射出速度の切り換えを時間基準による変速制御により確実に行うことができるので、該変速制御による成形条件に適合した厚物や大物等の成形品の成形を良好に行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、射出速度の切り換えを位置基準による変速制御により確実に行うことができるので、該変速制御による成形条件に適合した薄物、小物や緻密な物等の成形品の成形を良好に行うことができる。
【0028】
請求項4に記載の発明によれば、射出速度の変速開始位置が確実に設定できるので、射出速度の正確な位置基準による変速制御を行うことができ、成形品の成形を一層良好に行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、簡単な構成により、時間基準による変速制御と位置基準による変速制御とを容易に切り換えることができ、成形品に適合した成形条件による成形を確実に実施することができる。
【0029】
請求項6に記載の発明は、射出速度を複数段に設定する速度設定器と、射出速度の変速点を設定する変速点設定器と、射出スクリュの移動位置と前記変速点設定器の設定値とを比較して両者が一致したか否かを判断する変速点比較器と、該変速点比較器からの一致信号を受けて前記速度設定器における設定速度を前段の設定速度から次段の設定速度に切り換える速度指令を、射出スクリュを移動させる電動モータの駆動手段に送る出力切換器と、該出力切換器に第1の切換スイッチを介して接続、遮断自在に接続されて基準時間を計時する時計手段と、前記速度設定器における前段の設定速度と次段の設定速度との偏差を計算する速度偏差計算器と、該速度偏差計算器で計算した速度偏差にもとづいて前記変速点設定器の設定値を補正して変速開始点として前記変速点比較器に送る補正器と、前記変速点設定器を変速点比較器に直接に接続するか、前記補正器を介して接続するかを切り換える第2の切換スイッチと、出力切換器と時計手段とが接続されるとき変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介さずに直接接続され、また、出力切換器と時計手段との接続が断たれるとき変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介して接続されるように前記第1,第2の切換スイッチを切り換える選択スイッチとを具備しており、前記出力切換器は、選択スイッチにより出力切換器と時計手段とが接続されるように切り換えられたとき、前記変速点で射出速度の変速を開始し前記基準時間で変速を完了させ、また、選択スイッチにより変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介して接続されるように切り換えられたとき、前記変速開始点で変速を開始し前記変速点で変速を完了させるように駆動手段に変速指令を送る構成としている。
この構成によれば、簡単な構成により、成形品の形状に応じて、時間基準による変速制御と位置基準による変速制御とを容易に選択、使用することができて、良品の成形品の成形を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 従来の電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置の一例を示すブロック図である。
【図3】 従来の電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置の他の例を示すブロック図である。
【図4】 時間基準による変速制御における射出速度の変速の状態を示す線図である。
【図5】 位置基準による変速制御における射出速度の変速の状態を示す線図である。
【符号の説明】
1 速度設定器 2 出力切換器
3 変速点設定器 4 変速点比較器
5 補正器 6 速度偏差計算器
7 第1の切換スイッチ 8 時計手段
9 第2の切換スイッチ 10 選択スイッチ
11 時間基準による変速制御手段 12 位置基準による変速制御手段
13 サーボアンプ(駆動手段) 14 切換手段
15 電動機 17 射出スクリュ
18 位置検出器

Claims (6)

  1. 射出スクリュを移動させる電動機と、該電動機を作動させる駆動手段と、該駆動手段を動作させて前記射出スクリュによる射出速度を予め設定した射出スクリュの移動位置にもとづく変速点において予め設定した前段の速度から次段の速度に切り換えて複数段に変速制御をする制御手段とを設けた電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置において、
    前記制御手段は、前記変速点で変速を開始して基準時間にもとづいて変速を完了させる時間基準による変速制御手段と、上記変速点の手前の基準位置で変速を開始して該変速点で変速を完了させる位置基準による変速制御手段と、上記時間基準による変速制御手段と上記位置基準による変速制御手段とを択一的に切り換えて前記駆動手段に接続させる切換手段とを備えていることを特徴とする電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置。
  2. 前記時間基準による変速制御手段は、前記変速点で動作を開始し前記基準時間を計時する時計手段と、前記変速点で前段の設定速度から変速を開始させ、前記時計手段による前記基準時間の計時が完了すると設定速度を次段の設定速度に切り換えて動作させる指令を前記駆動手段に出力する出力切換器とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置。
  3. 前記位置基準によるの変速制御手段は、前記変速点の前段と後段における設定速度の偏差にもとづき前記変速点を設定する変速点設定器における射出速度の変速点設定値を補正して射出速度の変速開始位置を設定する補正手段と、該補正手段によって設定された変速開始位置において射出速度の変速を開始させ、前記変速点で次段の設定速度に切り換えて動作させる指令を前記駆動手段に出力する出力切換器とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記速度設定器によって設定された前段と後段の設定速度の偏差を計算する速度偏差計算器と、該速度偏差計算器の計算結果にもとづいて前記変速点設定器における射出速度の変速点設定値を補正して射出速度の変速開始位置を設定する補正器とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置。
  5. 前記切換手段は、前記出力切換器と時計手段との接続、遮断を行う第1の切換スイッチと、前記変速点設定器を前記補正器へ接続するか否かを切り換える第2の切換スイッチと、出力切換器と時計手段とが接続されたとき変速点設定器の補正器への接続が断たれ、また、出力切換器と時計手段とが遮断たれたとき変速点設定器の補正器への接続が行われるように前記第1,第2の切換スイッチを切換え動作させる選択スイッチとを備えていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置。
  6. 射出速度を複数段に設定する速度設定器と、射出速度の変速点を設定する変速点設定器と、射出スクリュの移動位置と前記変速点設定器の設定値とを比較して両者が一致したか否かを判断する変速点比較器と、該変速点比較器からの一致信号を受けて前記速度設定器における設定速度を前段の設定速度から次段の設定速度に切り換える速度指令を、射出スクリュを移動させる電動モータの駆動手段に送る出力切換器と、該出力切換器に第1の切換スイッチを介して接続、遮断自在に接続されて基準時間を計時する時計手段と、前記速度設定器における前段の設定速度と次段の設定速度との偏差を計算する速度偏差計算器と、該速度偏差計算器で計算した速度偏差にもとづいて前記変速点設定器の設定値を補正して変速開始点として前記変速点比較器に送る補正器と、前記変速点設定器を変速点比較器に直接に接続するか、前記補正器を介して接続するかを切り換える第2の切換スイッチと、出力切換器と時計手段とが接続されるとき変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介さずに直接接続され、また、出力切換器と時計手段との接続が断たれるとき変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介して接続されるように前記第1,第2の切換スイッチを切り換える選択スイッチとを具備しており、前記出力切換器は、選択スイッチにより出力切換器と時計手段とが接続されるように切り換えられたとき、前記変速点で射出速度の変速を開始し前記基準時間で変速を完了させ、また、選択スイッチにより変速点設定器と変速点比較器とが補正器を介して接続されるように切り換えられたとき、前記変速開始点で変速を開始し前記変速点で変速を完了させるように駆動手段に変速指令を送る構成とされていることを特徴とする電動式射出成形機の射出速度切換え制御装置。
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