JP3641397B2 - 自動車のトリム材取付け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
自動車のトリム材は、合成樹脂製の薄くて大きな部品であるから、それを車体に結合するときには、位置ずれの生じないような配慮が必要である、本発明は、このような技術分野に属している。
【0002】
【従来の技術】
上述のようなトリム材を車体にしっかりと取付けるときには、トリム材の周囲に固定用のクリップを設置したり、あるいは固定用のねじ孔を明けて、トリム材周辺の全域を定間隔で固定するようにしている。また、トリム材の一部が細くなって伸びているような形状であると、この部分の取付けに工夫を施す必要がある。それは、トリム材の端部を車体内側部にただ押しつけるか、あるいはトリム材端部に設けたフランジを車体のフランジに密着させてから、ウェザーストリップ材等で挟み付ける方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにクリップやねじでトリム材の全周を定間隔で固定することは、トリム材の形状が複雑に変化していると、意図どおりにクリップやねじを配置することが困難となるので、固定不可となる場合がある。また、トリム材の一部が細くなっている場合には、トリム材端部の押付けや挟み付けを採用すると、わずかな外力がトリム材端部に作用するだけで、取付け部分が位置ずれを起こしたりする。
【0004】
【課題を解決するための手段とその作用】
本発明は、以上に述べた問題点を解決するために発案されたもので、トリム材端部に鋭く尖った部分を設け、これを車体内側部に食い込ませることが、基本的な考え方になっている。
【0005】
請求項1の発明は、トリム材の端部を車体に係止して取付けを図る形式のものにおいて、トリム材の端部に先鋭部を有する係合片を設け、この先鋭部がウェザーストリップ材に食い込んだ状態とされるように構成したことを特徴としている。こうすることによって、係合片がウェザーストリップ材に食い込んだ状態になるので、トリム材の端部はしっかりと静止部材、すなわちウェザーストリップ材に結合され、その部分に外力が作用しても、トリム材がずれたりしないのである。
【0006】
先鋭部は、トリム材の弾性的張力によってウェザーストリップ材に食い込んでいることを特徴としている。このように弾性的な張力を利用することによって、係合片はウェザーストリップ材にしっかりと食い込んで、安定したトリム材の固定が得られる。さらに、弾性的な張りがトリム材に付与されているので、走行中の振動でびびり音等が発生したりしない。
【0007】
先鋭部は、車体のドア開口部に取り付けたウェザーストリップ材に食い込むように構成したことを特徴としている。ウェザーストリップ材は、一般に鋼板製のフランジに強固に取りつけられるものであり、このようなしっかりした部材に先鋭部を食い込ませることによって、トリム材の固定が確実なものとなり、すぐれた位置ずれ防止機能が得られる。
【0008】
トリム材は、後座席横側のドア開口部から後方に伸びた形態とされており、座席のシート部の近傍に位置するトリム材が係合片によってウェザーストリップ材に結合されていることを特徴としている。座席のシート部近傍のトリム材には、シートクッションが変形したり、手荷物の荷重がかかったり、乗員が手で押えたりすることによって、大きな外力が作用するのであるが、そのような部分が係合片で結合されていることによって、トリム材の取付け位置がずれたりしないのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施形態にしたがって本発明をくわしく説明する。ここでの車体形式は、いわゆる5ドア車であり、前席の左右と後席の左右にそれぞれサイドドアが配置され、後部荷室にはバックドアを備えている。このような形式においては、後部荷室の左右内壁はデッキサイドトリムと呼ばれているトリム材で覆われている。
【0010】
図2は、上述のような5ドア車の後部を簡略的に示す平面図、また、図3は、図2の(3)−(3)断面図であり、符号Bは車体全体を指している。後座席1がシ−ト2とシートバック3によって構成されており、シートバック3の後方に荷室4が形成されている。荷室4の床板5が前方に伸ばされていて、シ−トライザー6が構成され、そこにシ−ト2が載置してある。車体Bの側部にはドア開口部7(ドアの図示は省略してある)が形成され、また、荷室4はバックドア8で開閉される。
【0011】
トリム材9は全体的には平たい形状であり、荷室4の左右に配置されて内壁を形成している。トリム材9は、本体部10とカバー部11で構成され、本体部10は主として荷室4の内壁であり、カバー部11は本体部10の下部が前方に伸びた形になっている。カバー部11は、シ−ト2の横側の下部を覆い、後述のウェザーストリップ材に連続している。換言すると、トリム材9は、後座席横側のドア開口部から後方に伸びた形態とされているのである。図3の符号12は本体部10の周辺を車体Bに固定する手段であり、一般的に採用されているクリップやタップねじが使用されている。
【0012】
図3の(4)−(4)断面図が図4であり、これについて説明すると、サイドシル13はアウタパネル14とインナパネル15からなり、これにフロアパネル16が溶接されている。アウタパネル14のフランジ14a、14bとインナパネル15のフランジ15a、15bを密着させて溶接がなされている。フランジ14a、15aは、ドア開口部7に相当する箇所であり、このフランジにウェザーストリップ材17がしっかりと結合してある。
【0013】
図4、図5のウェザーストリップ材は簡略的に図示してあるので、詳しい構造は図1にしたがって説明する。ウェザーストリップ材17は、合成ゴム製の基部18がU字型断面であり、その内部には鋼板製の心材19がインサートされている。基部18の内側には、左右から複数のリップ20が伸びていて、これらのリップは心材19の弾力と相乗してフランジ14a、15aに強く接触し、ウェザーストリップ材17の強固な取付けがなされている。一方、シールクッション部21は中空の断面形状で、車体Bの外方に張り出している。図4、図5にはシールクッション21にドア22が当たっている状態が図示してある。
【0014】
トリム材9の前縁部23はドア開口部7に沿った形状とされ、ウェザーストリップ材17の内側面24に沿っている。図7のようにカバー部11の外方の端部25には係合片26が形成され、その先端は鋭利な先鋭部27とされている。カバー部11の内方の端部は車体Bの一部にずれない状態で結合してある。この結合は、カバー部11の内端をボルト28を用いてフロアパネル16に固定している。前記の方法に代えて、図6のようにフロアパネル16の一部に段部16aを形成して、そこにカバー部11の内端を引っかけるようにしてもよい。以上のような手法によって、先鋭部27を内側面24に食い込ませて、カバー部11の取付けが完了する。このときには、カバー部11が弾性的に撓ませてあるので、その反力で先鋭部27が内側面24にしっかりと食い込んでいる。このような食い込みを得るための別の手法としては、上述のようなボルト付けや引っかけではなく、カバー部11のプリテンションを利用するものがある。これは、本体部10に対してカバー部11に予め変位を付与しておき、本体部10を固定したとき、この変位分の弾性反力で先鋭部27の食い込みを得るのである。
【0015】
組立順序は、トリム材9の取付けを完了してから、ウェザーストリップ材17をフランジ14a、15aに取りつける。このときには、内側面24が先鋭部17によって擦られながら押し込まれるのであり、この押し込みが完了した時点で先鋭部27が内側面24に食い込むのである。なお、符号29は、トリム材9とウェザーストリップ材17との接合箇所を覆うカバーリップである。
【0017】
図8は、ウェザーストリップ材17の押し込みを容易にするために、係合片26に傾斜を付けた場合である。すなわち、係合片26の上面を図8の左側が低くなるように傾斜させてあることにより、基部18を滑らかに押し込めるようにしている。また、この傾斜部分が曲面になっていてもよい。
【0018】
トリム材9に用いる材料は、ポリプロピレンが代表的であり、この材料でトリム材9を型成形するときに係合部26を一体的に構成するのである。また、先鋭部の長さや個数は、使用箇所によって種々選択されるのであるが、図示の場合は、先鋭部の長さは10〜13mm、個数は40mm間隔で3個である。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、トリム材の端部に先鋭部を有する係合片を設け、この先鋭部がウェザーストリップ材に食い込んだ状態とされるように構成したものであるから、係合片がウェザーストリップ材に食い込んだ状態になるので、トリム材の端部はしっかりと静止部材、すなわちウェザーストリップ材に結合され、その部分に外力が作用しても、トリム材がずれたりしないのである。
【0020】
先鋭部は、トリム材の弾性的張力によってウェザーストリップ材に食い込んでいるこので、この弾力を利用することによって、係合片はウェザーストリップ材にしっかりと食い込んで、安定したトリム材の固定が得られる。さらに、弾性的な張りがトリム材に付与されているので、走行中の振動でびびり音等が発生したりしない。
【0021】
先鋭部は、車体のドア開口部に取り付けたウェザーストリップ材に食い込むように構成したものである。したがって、ウェザーストリップ材は、一般に鋼板製のフランジに強固に取りつけられるものであり、このようなしっかりした部材に先鋭部を食い込ませることによって、トリム材の固定が確実なものとなり、すぐれた位置ずれ防止機能が得られる。
【0022】
トリム材は、後座席横側のドア開口部から後方に伸びた形態とされており、座席のシ−ト部の近傍に位置するトリム材が係合片によってウェザーストリップ材に結合されている。よって、座席のシ−ト部近傍のトリム材には、シ−トクッションが変形したり、手荷物の荷重かかったり、乗員が手で押さえたりすることによって、大きな外力が作用するのであるが、そのような部分が係合片で結合されていることによって、トリム材の取付け位置がずれたりしないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す縦断正面図である。
【図2】車体後部の簡略的な平面図である。
【図3】図2の(3)−(3)断面図である。
【図4】図3の(4)−(4)断面図である。
【図5】図3の(5)−(5)断面図である。
【図6】カバー部をフロアパネルの段部に係合させた場合の断面図である。
【図7】係合片の立体図である。
【図8】係合片とウェザーストリップ材との関係を示す正面図である。
【符号の説明】
9 トリム材
27 先鋭部
26 係合部
24 車体内側部
7 ドア開口部
17 ウェザーストリップ材
1 後座席
2 シ−ト
11 カバー部
Claims (1)
- 後座席横側のドア開口部から後方に伸びた形態とされるトリム材の端部を車体に係止して取付けを図る形式のものにおいて、トリム材の端部に先鋭部を有する係合片を設け、この先鋭部がトリム材の弾性的張力によって車体のドア開口部に取り付けたウェザーストリップ材に食い込んだ状態とされるようにし、座席のシート部の近傍に位置するトリム材が係合片によってウェザーストリップ材に結合されていることを特徴とする自動車のトリム材取付け構造。
Priority Applications (1)
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JP28361399A JP3641397B2 (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | 自動車のトリム材取付け構造 |
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-
1999
- 1999-10-05 JP JP28361399A patent/JP3641397B2/ja not_active Expired - Fee Related
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