JP3639193B2 - 物体認識方法及び装置、記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車幅方向の所定範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に基づいて車両前方の物体を認識する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば光波,ミリ波などの送信波を照射し、その反射波を検出することによって、車両前方の物体を認識する物体認識装置が考えられている。この種の装置としては、例えば、先行車両などの障害物を検出して警報を発生する装置や、先行車両と所定の車間距離を保持するように車速を制御する装置などに適用され、それらの制御対象としての先行車両などの物体認識に利用されている。
【0003】
このような物体認識に際しては、降雨時などにおけるノイズデータを適切に削除することが望まれる。このノイズデータの削除のための対策は種々考えられており、例えば、霧等の空気中に浮遊する粒子に光を出力したときのその粒子までの距離に対する反射光の受光強度範囲を予め記憶しておき、受光信号レベルがその受光強度範囲内にあるときには距離の出力をしないようにすることが考えられる。また、特公平6−80436号においては、車両の走行速度が所定値以上を示し、距離データが所定値の状態を所定時間以上継続して出力した場合には、霧などの浮遊微粒子が発生していると判断している。これは、霧などの浮遊微粒子による反射の場合には、車両が走行していても常に所定距離のところに発生し続ける性質に着目したものである。
【0004】
なお、降雨時などにおけるノイズデータとしては、降雨そのものによるものだけなく、例えば水たまりが生じている場合に、前方車両が巻き上げた水しぶき(スプラッシュ)によってノイズデータが生じることも考えられる。また、送信波の照射部分に水滴が付着することでノイズデータが生じることもある。例えばレーザ光を送信波として用いる場合にはレーザ光を絞ってビーム形状にして照射しているが、そのビーム照射部に水滴が付着すると絞ったビームが散乱されて広がってしまい、実際に物体が存在している位置とは異なる位置に存在しているように認識してしまう可能性もある。例えば、絞った送信波ビームの状態においては、認識処理において想定している認識エリア外の物体によって反射されることはないが、散乱によって送信波ビームが広がってしまうと、認識エリア外の物体によっても反射されることとなる。そのため、例えば、実際には自車と同一車線上には車両は存在せず、隣接車線にしか車両が存在しない状況であっても、あたかも自車と同一車線上に車両(先行車)が存在するように誤認識してしまう可能性がある。これによって、例えば車間制御においては、その実際には存在しない先行車を追い抜けないという不都合が生じてしまう。特に、自車から近距離に先行車が存在すると誤認識した場合には、不要な減速を実施してしまう可能性もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなノイズデータ削除のための処理を「常に実行」しているのでは処理負荷の増大につながる。また、ノイズデータを削除するための処理自体が、必ずしも真にノイズデータのみを削除できるものではなく、ノイズデータであると推定されるものを削除しているだけなので、見かけ上ノイズデータと同じような性状を持つ低反射物体をも削除してしまう可能性がある。例えば先行車両のリフレクタや白いボディ部分を検知している場合には反射率が相対的に高いためノイズデータと間違う可能性が低いが、例えば汚れた車・黒っぽい車やトラックの荷台の下方部分等は低反射物体となる。トラックの荷台の下方部分が低反射物体となることについて補足する。通常の乗用車のリフレクタやボディ等で反射するように送信波を照射するため、車高が高いトラック等では荷台の下辺りで反射し、低反射物体として作用する場合があることに起因するのである。
【0006】
このようなノイズデータ削除によるデメリットを防止するためには、データを削除する範囲を決めるための定数をシビアに設定することが考えられるが、その場合には、実際にはノイズデータであるデータを削除できなくなってしまう。
ノイズデータであるか否かの判定に際しては現状では「推定」という手法を採らざるを得ないため、上述の問題は完全には解決するのは難しい。但し、ノイズデータの削除を常に行っていることにより不都合が生じることを鑑みれば、極力その削除が必要な場合に限ってデータ削除動作を実行させることで、適切なノイズデータ削除という効果を得ると共に、処理負荷の低減及び本来削除すべきでないデータを誤って削除してしまうというデメリット防止という効果をも得ることができる。
【0007】
そこで本発明は、極力ノイズデータ削除が必要な場合に限ってその動作を実行させることで、認識対象とすべき物体を適切に認識できる技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の物体認識方法を実現するための装置としての一例である請求項2記載の物体認識装置によれば、推定手段が、車両前方の空間に浮遊する水分によって反射されたと推定されるノイズデータ、あるいは送信波照射部分に水分が付着することにより送信波が散乱することによって得られたと推定されるノイズデータの原因となる水分の発生度合いを推定する。この推定手段は、車両に設けられた、拭い能力の異なる少なくとも2種類の動作モードを持つワイパの動作状況に基づき、そのワイパが動作していない期間中は所定値を減算し、動作している期間中は拭い能力の高い動作モードほど大きな値を加算することで水分発生度合い推定値を算出し、その算出した推定値に基づいて水分の発生度合いを推定する。そして、判定手段が、その推定された水分の発生度合いに基づいてノイズデータの削除の必要性を判定し、認識手段は、削除が必要な場合に限ってノイズデータを削除し、残った検出結果に基づいて物体を認識する。
【0009】
このように「水分」を原因とするノイズデータが発生し易い状況に限りノイズデータの削除を行うことによって、ノイズデータ削除のための処理を「常に実行」するものに対しては処理負荷の低減という利点がある。また、ノイズデータを削除するための処理自体が、必ずしも真にノイズデータのみを削除できるものではなく、ノイズデータであると推定されるものを削除しているだけなので、見かけ上ノイズデータと同じような性状を持つ低反射物体をも削除してしまうことを鑑みれば、ノイズデータが発生し易い状況でない場合にはノイズデータの削除を行わないことで、必要なデータを削除してしまうことを防止できる。逆に言えば、ノイズデータが発生し易い状況に限りノイズデータの削除を行うので、その際のデータ削除範囲をシビアに設定しても問題がない。したがって、極力ノイズデータ削除が必要な場合に限ってその動作を実行させることで、認識対象とすべき物体を適切に認識できるのである。このように適切な認識ができれば、前方車両を適切に認識でき、その認識した物体に基づいて行う車間制御なども安定する。
【0010】
なお、請求項2の場合は認識手段にて対処したが、請求項3に示すように、レーダ手段においてノイズデータの削除を行ってもよい。このようにノイズデータが削除された状態の検出結果に基づいて認識手段が車両前方の物体を認識すれば、やはり同様の効果が得られる。
【0011】
また請求項4に示すように、判定手段が、推定手段によって推定された水分の発生度合いに基づいて、ノイズデータ削除の必要性だけでなくノイズデータの削除範囲も定めてもよい。そしてこの場合は、ノイズデータ削除を行う認識手段又はレーダ手段が、その定められた削除範囲に基づいてノイズデータ削除を実行する。水分の発生度合いが違えばノイズデータの発生する範囲も異なるため、それに対応するための措置である。具体的には、例えば請求項5に示すように、水分の発生度合いが大きいほどノイズデータ削除の必要性が高いと判定することが考えられる。
【0012】
そして、水分の発生度合いの推定に際しては、ワイパの動作状況に基づいて推定する。ワイパが動作している場合には降雨状態である可能性が高く、ノイズデータの原因となる水分も発生している可能性が高いからである。
【0013】
また、ワイパは拭い能力の異なる少なくとも2種類の動作モードを持つことが多いため、推定手段が、ワイパの動作状況としてその動作モードまで加味して水分の発生度合いを推定する。具体的には、ワイパの拭い能力の高いほど水分の発生度合いが大きいと推定する。つまり、拭い能力が高い動作モードが選択されているということは、相対的に水分の発生度合いが大きい状況が生じていると推定できるからであり、このようにすることでより適切な推定が可能となる。ここで、拭い能力の異なる少なくとも2種類の動作モードとは、例えばワイパの拭き速度の違いから高速モードと低速モードという2種類が考えられる。さらに、現在一般的に採用されている動作モードとして間欠モードがあるため、これを含めた3種類としてもよい。そして、拭い能力として見た場合には、拭いの力の高い順番に高速モード→低速モード→間欠モードとなる。なお、間欠モードはワイパが所定のインターバルをおいて間欠的に作動するのに対して、高速モード及び低速モードは連続的に作動する。その意味では、連続モードと間欠モードという2種類も理屈的には考えられる。但し、現在一般的に採用されているものとしては、高速モードと低速モードの2種類、あるいは間欠モードを加えた3種類であり、それらの拭い能力の大小については上述した通りであるので、この関係を基準として以下の説明を進めることとする。
【0014】
また、ワイパが動作しなくなった場合を考えると、その状態からはその時点において降雨などがほとんどないことが推定されるだけであり、ここで問題にしている車両前方の空間に浮遊する水分や、送信波照射部分に付着した水分が存在しないということと同義ではない。つまり、それまでの降雨状態によっては水たまりが存在していれば水しぶきなどが継続して発生するし、それまでの降雨によって送信波照射部分に水分が付着していれば、その状態がしばらく継続する可能性もある。
【0015】
そこで、ワイパが動作している状況から動作しない状況になった後においては、ワイパ動作中の状況も加味して水分の発生度合いを推定する。ワイパ動作中の状況の加味の仕方は種々考えられるが、要は、間欠モードを数分続けた後にワイパを停止させた場合と、高速モードを数十分続けた後にワイパを停止させた場合とでは、その停止後の水分の発生度合いが異なるため、そのような停止前の状態を反映して推定するということである。このような点に着目することで、より適切な推定が可能となる。
【0016】
この説明からも判るように、最終的には水分の発生度合いを推定するためにワイパの動作状況に着目したのであるから、動作していない継続時間及び動作している継続時間、そして複数の動作モードにおける拭い能力の高さに応じて水分の発生度合いを推定することが好ましい。拭い能力の高いモードであるほど、そして動作の継続時間が長いほど水分発生度合いが高いと推定することが好ましい。そこで本発明の推定手段は、上述のように、車両に設けられた、拭い能力の異なる少なくとも2種類の動作モードを持つワイパの動作状況に基づき、そのワイパが動作していない期間中は所定値を減算し、動作している期間中は拭い能力の高い動作モードほど大きな値を加算することで水分発生度合い推定値を算出し、その算出した推定値に基づいて水分の発生度合いを推定するのである。
【0017】
なお、ワイパを動作させるための操作レバーなどをドライバが手動で操作する場合には、ワイパスイッチなど、ワイパの動作状態を直接把握してもよいが、例えば請求項に示すように雨滴センサからの検出結果に基づいてワイパの動作状況を間接的に把握してもよい。この場合は、雨滴センサからの検出結果に基づいてワイパが自動的に動作する構成であるため、雨滴センサからの検出結果からワイパの動作状況を把握することができるからである。
【0018】
なお、請求項に示すように、物体認識装置の各手段をコンピュータシステムにて実現する機能は、例えば、コンピュータシステム側で起動するプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明が適用された車両制御装置1について、図面と共に説明する。この車両制御装置は、自動車に搭載され、警報すべき領域に障害物が所定の状況で存在する場合に警報を出力したり、前車(先行車両)に合わせて車速を制御したりする装置である。
【0020】
図1は、そのシステムブロック図である。車両制御装置は認識・車間制御ECU3を中心に構成されている。認識・車間制御ECU3はマイクロコンピュータを主な構成として入出力インターフェース(I/O)および各種の駆動回路や検出回路を備えている。これらのハード構成は一般的なものであるので詳細な説明は省略する。
【0021】
認識・車間制御ECU3は、レーザレーダセンサ5、車速センサ7、ブレーキスイッチ9、スロットル開度センサ11から各々所定の検出データを入力しており、警報音発生器13、距離表示器15、センサ異常表示器17、ブレーキ駆動器19、スロットル駆動器21および自動変速機制御器23に所定の駆動信号を出力している。また認識・車間制御ECU3には、警報音量を設定する警報音量設定器24、警報判定処理における感度を設定する警報感度設定器25、クルーズコントロールスイッチ26、図示しないステアリングホイールの操作量を検出するステアリングセンサ27、ヨーレートセンサ28及びワイパ操作レバーに対する操作を検出するワイパスイッチ30が接続されている。なお、ワイパスイッチ30は、ワイパの3つの動作モードとしての▲1▼間欠モード、▲2▼低速モード、▲3▼高速モードのいずれが選択されているかを検出する。また認識・車間制御ECU3は、電源スイッチ29を備え、その「オン」により、所定の処理を開始する。
【0022】
ここで、レーザレーダセンサ5は、図2に示すように、発光部、受光部及びレーザレーダCPU70などを主要部として次のように構成されている。発光部は、パルス状のレーザ光を、発光レンズ71及びスキャナ72を介して放射する半導体レーザダイオード(以下、単にレーザダイオードと記載)75を備えている。そして、レーザダイオード75は、レーザダイオード駆動回路76を介してレーザレーダCPU70に接続され、レーザレーダCPU70からの駆動信号によりレーザ光を放射(発光)する。また、スキャナ72にはミラー73が鉛直軸を中心に揺動可能に設けられ、レーザレーダCPU70からの駆動信号がモータ駆動部74を介して入力されると、このミラー73は図示しないモータの駆動力により揺動する。すると、レーザ光は車両前方の測定エリアの中心方向を中心にし、車幅方向の所定角度の範囲でレーザ光を不連続に掃引照射(スキャン)して出力される。本実施形態でのスキャンエリアは、0.15deg×105点(±約7.8deg)であり、このエリア内を順次走査する。具体的には、左方向から右方向へスキャンし、水平ビーム番号を0〜104とした105本の送信レーザ光ビームを0.15°おきに照射する。水平ビーム番号0が−7.8degに相当し、水平ビーム番号104が+7.8degに相当する。なお、このレーザ光はガラス板77を通して照射されるため、例えば降雨時などにこのガラス板77に水滴が付着することで、レーザ光が散乱される可能性がある。
【0023】
一方、受光部は、図示しない物体に反射されたレーザ光を受光レンズ81を介して受光し、その強度に対応する電圧を出力する受光素子83とを備えている。そして、この受光素子83の出力電圧は、アンプ85に入力される。アンプ85は入力電圧を増幅してコンパレータ87に出力する。コンパレータ87はアンプ85の出力電圧を基準電圧と比較し、出力電圧>基準電圧となったとき所定の受光信号を時間計測回路89へ出力する。
【0024】
時間計測回路89には、レーザレーダCPU70からレーザダイオード駆動回路76へ出力される駆動信号も入力され、上記駆動信号をスタートパルスPA、上記受光信号をストップパルスPBとし、2つのパルスPA,PB間の位相差(すなわち入力時間差)を2進デジタル信号に符号化する。また、ストップパルスPBのパルス幅も時間として計測する。そして、それらの値を2進デジタル信号に符号化してレーザレーダCPU70へ出力する。レーザレーダCPU70は、時間計測回路89から入力された2つのパルスPA,PB間の入力時間差及びストップパルスPBのパルス幅(受信信号強度に相当)を含む測距データを、認識・車間制御ECU3へ出力する。
【0025】
なお、本実施形態のアンプ85はバイポーラトランジスタを用いて構成されており、次のような特性を持っている。つまり、受光信号の強度が小さい場合には図2(b)に示すように飽和しないが、受光信号の強度が大きくなると図2(c)に示すようにアンプ出力が飽和してしまう(飽和電圧Vsat )。但し、二点鎖線で示すように、少数キャリヤ蓄積効果により、受光信号強度が大きければ大きいほど信号パルスの立ち下がりが遅れる特性を持っている。また、アンプ出力である信号パルスが所定のしきい値電圧よりも大きくなっている時間を示すパルス幅は、受光信号強度と相関関係があり、受光信号強度の対数に略比例している。そのため、たとえ図2(c)のようにアンプ出力が飽和して受光信号強度が直接得られなくても、パルス幅を基にし、上述の相関関係を参照すれば、受光信号強度を推定することができる。
【0026】
認識・車間制御ECU3は、このように構成されていることにより、レーザレーダセンサ5からの測距データを基にして物体を認識し、その認識物体から得た先行車の状況に合わせて、ブレーキ駆動器19、スロットル駆動器21および自動変速機制御器23に駆動信号を出力することにより車速を制御する、いわゆる車間制御を実施している。また、認識物体が所定の警報領域に所定時間存在した場合等に警報する警報判定処理も同時に実施している。この場合の物体としては、自車の前方を走行する前車やまたは停止している前車あるいは路側にあるガードレールや支柱物体等が該当する。
【0027】
続いて認識・車間制御ECU3の内部構成について制御ブロックとして説明する。レーザレーダセンサ5から出力された測距データは物体認識ブロック43に送られる。
物体認識ブロック43では、測距データとして得た距離データとスキャン角度θについては、レーザレーダ中心を原点(0,0)とし、車幅方向をX軸、車両前方方向をZ軸とするXZ直交座標に変換する。そして、この直交座標に変換し計測データに基づいて、物体の中心位置(X,Z)、大きさ(W,D)を求めると共に、中心位置(X,Z)の時間的変化に基づいて、自車位置を基準とする前車等の障害物の相対速度(Vx,Vz)を求める。さらに物体認識ブロック43では、車速センサ7の検出値に基づいて車速演算ブロック47から出力される車速(自車速)Vと上記求められた相対速度(Vx,Vz)とから物体が停止物体であるか移動物体であるかの認識種別が求められ、この認識種別と物体の中心位置とに基づいて自車両の走行に影響する物体が選択され、その距離が距離表示器15により表示される。なお、物体の大きさを示す(W,D)は、それぞれ(横幅,奥行き)である。このようなデータを持つ物体のモデルを「物標モデル」と呼ぶこととする。
【0028】
この物体認識ブロック43にて求めたデータが異常な範囲の値がどうかがセンサ異常検出ブロック44にて検出され、異常な範囲の値である場合には、センサ異常表示器17にその旨の表示がなされる。
また、ステアリングセンサ27からの信号に基づいて操舵角演算ブロック49にて操舵角が求められ、ヨーレートセンサ28からの信号に基づいてヨーレート演算ブロック51にてヨーレートが演算される。
【0029】
カーブ半径(曲率半径)算出ブロック57では、車速演算ブロック47からの車速と操舵角演算ブロック49からの操舵角とヨーレート演算ブロック51からのヨーレートとに基づいて、カーブ半径(曲率半径)Rを算出する。先行車判定ブロック53では、このカーブ半径Rおよび物体認識ブロック43にて求められた認識種別、中心位置座標(X,Z)、物体の大きさ(W,D)及び相対速度(Vx,Vz)に基づいて先行車を選択し、その先行車に対する距離Zおよび相対速度Vzを求める。
【0030】
そして、車間制御部及び警報判定部ブロック55が、この先行車との距離Z、相対速度Vz、クルーズコントロールスイッチ26の設定状態およびブレーキスイッチ9の踏み込み状態、スロットル開度センサ11からの開度および警報感度設定器25による感度設定値に基づいて、警報判定ならば警報するか否かを判定し、クルーズ判定ならば車速制御の内容を決定する。その結果を、警報が必要ならば、警報発生信号を警報音発生器13に出力する。また、クルーズ判定ならば、自動変速機制御器23、ブレーキ駆動器19およびスロットル駆動器21に制御信号を出力して、必要な制御を実施する。そして、これらの制御実行時には、距離表示器15に対して必要な表示信号を出力して、状況をドライバーに告知している。
【0031】
このような車間制御や警報判定に際しては、その前提となる物体認識が適切に行われていることが重要である。そこで、上述した物体認識ブロック43において実行される物体認識にかかる動作について、説明する。
図3は物体認識の全体を示すメインフローチャートであり、最初のステップであるS10では、レーザレーダセンサ5から1スキャン分の測距データの読み込みを行う。レーザレーダセンサ5でのスキャン周期は100msecとし、100msec毎にデータを取り込むこととする。
【0032】
続くS20では、測距データに基づき、水分浮遊状態の推定を行う。この処理を図4のフローチャートなどを参照して説明する。
図4の最初のステップであるS201では、ワイパ操作があるか否かを判断する。なお、この判断においては、ワイパスイッチ30が▲1▼間欠、▲2▼低速(Lo)、▲3▼高速(Hi)の各動作モードのいずれに選択されているかの区別はせず、いずれかの動作モードが選択されていればワイパ操作ありと判断する。ワイパ操作がない場合、つまりいずれの動作モードも選択されていない場合には(S201:NO)、MODE=−1とする。なお、このMODEの値は後述するS208において水分発生度合いの推定値SPの算出に用いられる。
【0033】
そして、ワイパ操作がある場合には(S201:YES)、S203〜S207によって、その動作モードに応じたMODE値を設定する。S203では動作モードが間欠モードか否かを判断し、間欠モードでない場合には(S203:NO)、低速モードか否かを判断し(S204)、低速モードでもない場合には(S204:NO)、高速モードであるため、S205へ移行して、MODE=10とする。また、低速モードの場合には(S204:YES)、S206へ移行してMODE=3とする。一方、間欠モードの場合には(S203:YES)、S207へ移行してMODE=1とする。つまり、このMODE値は、ワイパ操作がない場合には−1、間欠モードでは1、低速モードでは3、高速モードでは10となる。
【0034】
このようにしてMODE値が設定されると、S208において、推定値SPを下式のように算出する。
SP=SP(n−1)+MODE
なお、SP(n−1)は前回の推定値SPである。また、本処理は0.1秒毎に実行されるので、この推定値SPも0.1秒毎に加減算されることとなる。
【0035】
そして、続くS209では、推定値SPが上限ガード値である8000以上となったか否かを判断し、SP≧8000の場合には(S209:YES)、推定値SPを上限ガード値である8000にする(S210)。一方、SP<8000の場合には(S209:NO)、推定値SPが下限ガード値である0以下となったか否かを判断し(S211)、SP≦0の場合には(S211:YES)、推定値SPを下限ガード値である0にする(S212)。それ以外の場合は(S211:NO)、そのまま本処理を終了する。
【0036】
図4に示す処理が終了すると、図3のS30へ移行して、ノイズ削除定数の設定を行う。この処理を図5(a)のフローチャートなどを参照して説明する。
図5(a)の最初のステップであるS301では、S20の処理(すなわち図4に示した処理)にて得た推定値SPを呼び出し、その推定値SPに基づいてノイズ削除定数を設定する(S302)。このノイズ削除定数の設定は、図5(b)に示す設定マップを参照して行う。
【0037】
このマップは、推定値SPの値に応じてノイズ削除定数としての削除しきい値L及び削除距離Dを設定するためのものであり、本実施形態では、次のような対応関係となっている。なお、削除しきい値Lとしては受光パルス幅を用い、1LSBを6.4nsecとした値を用いる。
Figure 0003639193
図5(a)に示す処理が終了すると、図3のS40へ移行して、ノイズ削除を行う。この処理を図6(a)のフローチャートなどを参照して説明する。
【0038】
図6(a)の最初のステップであるS401では、S30の処理(すなわち図5(a)に示した処理)にて得たノイズ削除定数、すなわち削除しきい値L及び削除距離Dを呼び出す。そして、これら削除しきい値L及び削除距離Dにて定まる削除エリアに該当するデータ(ビーム単位のデータという意味でビームデータとも称す。)があるか否かを判断し(S402)、該当するデータがあれば(S402:YES)、そのビームデータを削除する(S403)。
【0039】
ここで、削除エリアは、図6(b)に示すように設定される。すなわち、受光強度を縦軸、削除距離を横軸とした場合、削除距離が0で削除しきい値がLの点と、削除距離がDで削除しきい値が0の点を結んだ線と、縦軸及び横軸とで囲まれるエリアを削除エリアとして設定する。つまり、自車から近距離に出現した反射受光強度の低いビームデータは削除されるのであるが、そのエリアの境界を規定する距離及び受光強度を、削除しきい値L及び削除距離Dにて示している。
【0040】
なお、図5(b)に示すノイズ削除定数の設定マップ及び図6(b)に示す削除エリアからも判るように、推定値SPが大きくなるほど、削除エリアが広くなっている。図5(b)に示したエリアタイプA〜Eについて削除エリアの広さの関係(あるいは包含関係)を示せば、A<B<C<D<Eとなる。これは、次の理由による。つまり、推定値SPと路面の水たまり状況には相関があり、また水たまり状況と水しぶき(スプラッシュ)などによる浮遊水分にも相関がある。さらに、浮遊水分が多いほどノイズの出現距離は長くなり、そのノイズデータによる受光強度も大きくなる。したがって、このような状況におけるノイズデータを適切に削除するため、推定値SPが大きくなるほど広い削除エリアとしたのである。この説明からも判るように、推定値SPが特許請求の範囲に記載した「水分の発生度合い」を示すパラメータとなっている。なお、削除エリアタイプAの場合は、実際には何もデータを削除しないこととなる。
【0041】
図7(a)には、通常の車両・汚れた車両・スプラッシュの発生距離及びその反射光による受光強度の分布を示した。雨の降り方が激しくなるほど路面に水がたまり、レーザレーダセンサ5にて捕らえられるスプラッシュの発生距離も0〜7mと長くなる。そのため、図5(b)に示したエリアタイプであれば削除エリアがEタイプを適用することが好ましい。但し、路面が濡れている程度であれば、スプラッシュの発生距離も0〜3mと相対的に短くなり、また反射光による受光強度も相対的に小さくなる。そのため、削除エリアがCタイプ程度でも十分である。
【0042】
また、図7(a)からも判るように、たとえ図5(b)に示した削除エリアEタイプであっても、通常の車両であればノイズデータとして削除されることはない。それに対して汚れた車両の場合には、受光強度が相対的に小さくなるので、削除エリアEタイプを適用することで削除されてしまう可能性はある。その反面、スプラッシュなどによるノイズデータは適切に削除でき、誤って車両として認識されることを防止できる。つまり、ノイズデータの削除の方を優先した。しかし、常にこのノイズデータの削除を行うのではなく、例えば天候のよい状況であれば、図3のS40においてはノイズデータの削除がされないため、汚れた車両であってもデータが失われることはない。
【0043】
一方、図7(b)は、ノイズデータの削除に用いる削除エリアのタイプがワイパ操作に応じてどのように変化するかを示す具体例のタイムチャートである。ワイパ動作状況は、最初数秒間は間欠モードであり、その後低速(Lo)モードとなり、最後の数秒間も間欠モードとなってその後停止(OFF)した。水分発生度合いに対応する推定値SPは、ワイパ動作がLoモードとなってすぐに上限値の8000となり、ワイパ動作がLoモードから間欠モードになってもそのまま上限値の8000であり、間欠モードから停止(OFF)となった時点で下がり始める。しかし、図4のフローチャートからも判るように、OFF状態では(S201:NO)、MODE値は0.1秒毎に1ずつ減算される(S202)だけなので、データ削除されない削除エリアがAタイプとなる推定値SP=300となるのは、ワイパがOFF状態となってから770秒後(12分50秒後)である。なお、削除エリアはタイプAから始まってB→C→D→Eと変化し推定値SPが8000の間はタイプEのままである。その後、推定値SPが8000から低下すると共に先ほどとは反対に変化していき、推定値が300以下になるとタイプAに戻る。
【0044】
これからも判るように、水分の発生度合いの大きさをワイパの動作状況から推定し、相対的に大きなスプラッシュが発生する可能性が高くなるにつれて削除エリアを拡大していく。一方、ワイパ動作を停止させても、停止前の状況から路面に水がたまっておりスプラッシュが発生すると思われる場合は、削除エリアを瞬時に縮小するのではなく、徐々に縮小していくようにした。本実施形態の場合であれば、推定値SPが上限値8000まで到達していた場合には、上述のようにワイパ動作を停止してから770秒間はノイズデータの削除を行うようにした。
【0045】
なお、ここではノイズデータとしてスプラッシュを主眼において説明したが、発光部のガラス板77に水滴が付着した場合にレーザ光が散乱されて広がってしまい、実際に物体が存在している位置とは異なる位置に存在しているように認識してしまうようなノイズデータに対しても同様の観点で対処可能である。特に、このような散乱光によって隣接車線の車両をあたかも自車と同一車線上に車両(先行車)が存在するように誤認識してしまった場合には、散乱光のため受光強度が相対的に低い反射光しか得られないため、図7(a)に示したスプラッシュを削除する際と同じようなエリア設定で大半が対処できる。
【0046】
以上でノイズデータの削除に関連する処理説明は終わり図3のフローチャートの説明を続ける。S40の処理(つまり図6(a)に示す処理)が終了すると、S50へ移行して、セグメント化を行う。上述したように、測距データとして得た距離データとスキャン角度θについては極座標系からXZ直交座標系に変換し、その変換後のデータをグルーピングしてセグメントを形成する。この様子を図8に示す。本実施形態では、点認識されたデータ同士のX軸方向の距離△Xが0.2m以下、Z軸方向の距離△Zが2m以下という2条件を共に満たす場合に、その点集合を一体化してセグメントデータを求める。このセグメントデータは、一体化された点集合を含むような大きさに設定された、X軸及びZ軸に平行な2辺を持つ長方形の領域であり、中心座標(X,Z)と大きさを示すための2辺のデータ(W,D)をデータ内容とする。
【0047】
続くS60では、認識対象の個々の車両などを物標化する物標化処理を行う。物標とは、一まとまりのセグメントに対して作成される物体のモデルである。こ物標化の内容は物体認識ブロック43についての説明の際に行ったが簡単に繰り返しておくと、S30で得たセグメントデータに基づいて、物体の中心位置(X,Z)、大きさ(W,D)を求めると共に、中心位置(X,Z)の時間的変化に基づいて、自車位置を基準とする前車等の障害物の相対速度(Vx,Vz)を求める。さらに物体が停止物体であるか移動物体であるかの認識種別が求められ、この認識種別と物体の中心位置とに基づいて自車両の走行に影響する物体が選択され、その距離が距離表示器15により表示される。なお、物体の大きさを示す(W,D)は、それぞれ(横幅,奥行き)である。このようなデータを持つ物標モデルが図1に示す物体認識ブロック43から先行車判定ブロック53へ出力される。
【0048】
本実施形態においては、レーザレーダセンサ5がレーダ手段に相当し、認識・車間制御ECU3の物体認識ブロック43が推定手段、判定手段及び認識手段に相当する。また、図4に示す処理が推定手段としての処理の実行に相当し、図5(a)及び図6(a)のS401、S402に示す処理が判定手段としての処理の実行に相当する。また、図6(a)のS403及び図3のS50、S60の処理が認識手段としての処理の実行に相当する。
【0049】
以上説明したように、本実施形態の車両制御装置1によれば、ワイパの動作状況に基づいて水分発生度合いを推定し、この度合いより判定したノイズデータが発生し易い状況に限ってノイズデータの削除を行うため、このようなノイズデータ削除のための処理を「常に実行」するものに対しては処理負荷の低減という利点が得られる。また、図7(a)を参照して説明したように、汚れた車両も見かけ上ノイズデータと同じような性状を持つ低反射物体であるため削除エリア内に入ってしまい、データ削除されてしまう可能性があるが、ノイズデータが発生し易い状況でない場合、つまり本実施例の場合は推定値SPが300以下の場合にはノイズデータの削除を行わないので、ノイズデータ削除を優先すべきとき以外は必要なデータを削除してしまうことを防止できる。このように、極力ノイズデータ削除が必要な場合に限ってその動作を実行させることで、先行車を適切に認識でき、その認識した物体に基づいて行う車間制御なども安定する。
【0050】
なお、本発明はこのような実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得る。
(1)例えば、上記実施形態では認識・車間制御ECU3内の物体認識ブロック43にてノイズデータの削除を行ったが。レーザレーダセンサ5においてノイズデータを削除してもよい。つまり、ワイパスイッチ30の検出結果を図2に示すレーザレーダCPU70に出力し、レーザレーダCPU70において図3のS20〜S40に相当する処理を行って該当するビームデータを削除し、その削除後の測距データを認識・車間制御ECU3(の物体認識ブロック43)に出力するように構成するのである。
【0051】
(2)上記実施形態ではワイパスイッチ30がオンされていることで雨天(降雨)状態であることを推定したが、それ以外でも、例えばフロントガラスに設けられ、雨滴を検出するセンサを用い、その検出結果に基づいて推定してもよい。この場合は、雨滴センサからの検出結果に基づいてワイパが自動的に動作する構成であるため、雨滴センサからの検出結果からワイパの動作状況を把握することができるからである。
【0052】
(3)上記実施形態では、物体認識ブロック43において、レーザレーダセンサ5から得た距離データとスキャン角度θを極座標系からXZ直交座標系に変換していたが、レーザレーダセンサ5において直交座標系に変換してから物体認識ブロック43に出力するようにしてもよい。
【0053】
(4)上記実施形態では「レーダ手段」としてレーザ光を用いたレーザレーダセンサ55を採用したが、ミリ波等の電波や超音波等を用いるものであってもよい。また、スキャン方式にこだわる必要はなく、距離以外に方位を測定できる方式であればよい。そして、例えばミリ波でFMCWレーダ又はドップラーレーダなどを用いた場合には、反射波(受信波)から先行車までの距離情報と先行車の相対速度情報が一度に得られるため、レーザ光を用いた場合のように、距離情報に基づいて相対速度を算出するという過程は不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された車両制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 レーザレーダセンサに関する説明図である。
【図3】 物体認識に係る処理を示すフローチャートである。
【図4】 図3の処理中で実行される水分発生度合いの推定処理を示すフローチャートである。
【図5】 (a)は図3の処理中で実行されるノイズ削除定数設定処理を示すフローチャートであり、(b)はノイズ削除定数の設定マップである。
【図6】 (a)は図3の処理中で実行されるノイズ削除処理を示すフローチャートであり、(b)は削除エリアの説明図である。
【図7】 (a)は通常の車両・汚れた車両・スプラッシュの発生距離及びその反射光による受光強度の分布を示す説明図であり、(b)はノイズデータの削除に用いる削除エリアのタイプがワイパ操作に応じてどのように変化するかを示す具体例のタイムチャートである。
【図8】 測距データのセグメント化の内容を示す説明図である。
【符号の説明】
1…車両制御装置、3…認識・車間制御ECU、5…レーザレーダセンサ、7…車速センサ、9…ブレーキスイッチ、11…スロットル開度センサ、13…警報音発生器、15…距離表示器、17…センサ異常表示器、19…ブレーキ駆動器、21…スロットル駆動器、23…自動変速機制御器、24…警報音量設定器、25…警報感度設定器、26…クルーズコントロールスイッチ、27…ステアリングセンサ、28…ヨーレートセンサ、29…電源スイッチ、30…ワイパスイッチ、43…物体認識ブロック、44…センサ異常検出ブロック、47…車速演算ブロック、49…操舵角演算ブロック、51…ヨーレート演算ブロック、53…先行車判定ブロック、55…車間制御部及び警報判定部ブロック、57…カーブ半径算出ブロック、70…レーザレーダCPU、71…発光レンズ、72…スキャナ、73…ミラー、74…モータ駆動回路、75…半導体レーザダイオード、76…レーザダイオード駆動回路、77…ガラス板、81…受光レンズ、83…受光素子、85…アンプ、87…コンパレータ、89…時間計測回路

Claims (7)

  1. 車幅方向の所定範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に基づいて車両前方の物体を認識する物体認識方法であって、
    前記反射波による受信信号の内、前記車両前方の空間に浮遊する水分によって反射されたと推定されるノイズデータ、あるいは送信波照射部分に水分が付着することにより送信波が散乱することによって得られたと推定されるノイズデータを削除した上で前記物体認識が可能であり、
    前記車両に設けられた、拭い能力の異なる少なくとも2種類の動作モードを持つワイパの動作状況に基づき、そのワイパが動作していない期間中は所定値を減算し、動作している期間中は前記拭い能力の高い動作モードほど大きな値を加算することで水分発生度合い推定値を算出し、その算出した推定値に基づいて前記ノイズデータの原因となる水分の発生度合いを推定し、その推定された水分の発生度合いに基づいて前記ノイズデータの削除の必要性を判定し、削除が必要な場合に限って前記ノイズデータの削除を実行すること
    を特徴とする物体認識方法。
  2. 車幅方向の所定範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波を受信して物体を検出するレーダ手段と、
    該レーダ手段による検出結果に基づき、車両前方の物体を認識する認識手段とを備えた物体認識装置であって、
    前記車両前方の空間に浮遊する水分によって反射されたと推定されるノイズデータ、あるいは送信波照射部分に水分が付着することにより送信波が散乱することによって得られたと推定されるノイズデータの原因となる水分の発生度合いを推定する推定手段と、
    該推定手段によって推定された水分の発生度合いに基づいてノイズデータ削除の必要性を判定する判定手段とを備え、
    前記推定手段は、前記車両に設けられた、拭い能力の異なる少なくとも2種類の動作モードを持つワイパの動作状況に基づき、そのワイパが動作していない期間中は所定値を減算し、動作している期間中は前記拭い能力の高い動作モードほど大きな値を加算することで水分発生度合い推定値を算出し、その算出した推定値に基づいて前記水分の発生度合いを推定し、
    前記認識手段は、前記判定手段によってノイズデータ削除が必要であると判定された場合に限り、前記レーダ手段による検出結果に対して前記ノイズデータの削除を実行し、残った検出結果に基づいて物体を認識すること
    を特徴とする物体認識装置。
  3. 車幅方向の所定範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波を受信して物体を検出するレーダ手段と、
    該レーダ手段による検出結果に基づき、車両前方の物体を認識する認識手段とを備えた物体認識装置であって、
    前記車両前方の空間に浮遊する水分によって反射されたと推定されるノイズデータ、あるいは送信波照射部分に水分が付着することにより送信波が散乱することによって得られたと推定されるノイズデータの原因となる水分の発生度合いを推定する推定手段と、
    該推定手段によって推定された水分の発生度合いに基づいてノイズデータ削除の必要性を判定する判定手段とを備え、
    前記推定手段は、前記車両に設けられた、拭い能力の異なる少なくとも2種類の動作モードを持つワイパの動作状況に基づき、そのワイパが動作していない期間中は所定値を減算し、動作している期間中は前記拭い能力の高い動作モードほど大きな値を加算することで水分発生度合い推定値を算出し、その算出した推定値に基づいて前記水分の発生度合いを推定し、
    前記レーダ手段は、前記判定手段によってノイズデータ削除が必要であると判定された場合に限り前記ノイズデータの削除を実行し、検出結果とすること
    を特徴とする物体認識装置。
  4. 請求項2又は3に記載の物体認識装置において、
    前記判定手段は、前記推定手段によって推定された水分の発生度合いに基づいて、前記ノイズデータの削除範囲も定め、
    前記ノイズデータ削除を行う認識手段又はレーダ手段は、前記判定手段によって定められた削除範囲に基づいて前記ノイズデータ削除を実行すること
    を特徴とする物体認識装置。
  5. 請求項4に記載の物体認識装置において、
    前記判定手段は、前記推定手段によって推定された水分の発生度合いが大きいほど、前記ノイズデータ削除の必要性が高いと判定すると共に前記削除範囲も広く定めること
    を特徴とする物体認識装置。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の物体認識装置において、
    前記ワイパは、前記車両に設けられた雨滴センサからの検出結果に基づいて自動的に動作可能に構成されており、
    前記推定手段は、前記雨滴センサからの検出結果に基づいて前記ワイパの動作状況を把握すること
    を特徴とする物体認識装置。
  7. 請求項2〜のいずれか記載の物体認識装置の各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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