JP3638472B2 - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents

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    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字や画像の印刷に用いる高精度のインクジェットプリンタに搭載されるインクジェットプリンタヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピューターの普及やマルチメディアの発達に伴って、情報を記録媒体に出力する画像形成装置として、インクジェットプリンタの利用が急速に拡大している。
【0003】
インクジェットプリンタに搭載されるインクジェットプリンタヘッド(以下、ヘッドと称す)としては、インクが充填される流路内に微細なヒータを設け、このヒータによりインクを加熱、沸騰させ、流路内に生ずる気泡によって流路内のインクを加圧し、インク吐出孔よりインク滴を吐出させるサーマルジェット方式と、インクが充填される流路を形成する隔壁を圧電素子によって屈曲変位させ、機械的に流路内のインクを加圧し、インク吐出孔よりインク滴を吐出させる圧電方式が一般的であるが、これらのうち圧電方式は、耐久性及び応答性に優れるとともに、直接インクを加熱しないため、インクの種類が限定されないといった利点がある。
【0004】
このような圧電方式のヘッドとしては、図8に示すように、平行に設置された複数の隔壁51を有し、これら隔壁51間をインクの流路52としてなるジルコンチタン酸鉛等を主成分とする圧電セラミック製の流路部材53と、各隔壁51の頂部に接合され、各流路52にインクを導入するインク供給孔56を備えた天板55と、前記流路部材53の一方端側に接合され、各流路52と連通するインク吐出孔57を備えたノズル板58とからなり、前記隔壁51の両側面には、その長手方向に沿って駆動用電極54をそれぞれ形成したものがあった(特開平7−101056号等参照)。
【0005】
なお、前記流路部材53の他方端側は閉じられた構造となっており、各隔壁51は矢印の方向に分極処理されている。また、59は隔壁51の頂面に形成された駆動用電極54の引出線である。
【0006】
このヘッド50を製造するには、予め厚み方向に分極処理したジルコンチタン酸鉛等を主成分とする圧電セラミック体に、例えばダイシングソーと呼ばれる回転刃によって複数の溝を等間隔に刻設する切削加工を施すか、あるいは砂、ガラス、セラミックス等の粉体を吹き付けて複数の溝を形成するブラスト加工を施し、各溝をインクの流路52とするとともに、流路52を構成する壁を隔壁51としてなる流路部材53を製作し、次いで隔壁51の頂面及び側面に、蒸着法やスパッタリング法、メッキ法などの膜形成手段により金属膜を被覆し、隔壁51の側面に被覆した金属膜を駆動用電極54とし、隔壁51の頂面に形成された金属膜の中央を、その長手方向に沿ってレーザー加工により除去して各駆動用電極54の引出線59を形成したあと、隔壁51の頂部に、インク供給孔56を備えた天板55を接着剤やガラスにて接合するとともに、流路部材53の開放端部に、インク吐出孔57を備えたノズル板58を接着剤やガラスにて接合することによって製作していた。
【0007】
そして、このヘッド50を用いて記録媒体に印刷するには、高さ方向に分極処理された圧電セラミックスからなる隔壁51に対し、その両側面に形成された駆動用電極54間に通電して水平方向に電界をかけると、圧電セラミックスには剪断モードによるすべり振動が発生し、隔壁51が水平方向に屈曲変位するため、この現象を利用して各流路52内のインクを加圧することにより、インク吐出孔57よりインク滴を吐出させ、記録媒体に印刷するようになっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流路部材53の流路52を形成するにあたり、ダイシングソー等による切削加工やブラスト加工を施すと、加工圧力が作用することによる熱の発生によって、圧電セラミックスからなる隔壁51の側面を構成する結晶に歪みが発生して結晶軸が伸縮し、この結晶軸の伸縮によって電界が作用する部位の圧電特性が劣化するため、隔壁51が持つ本来の変位量が得られないといった課題があった。
【0009】
また、圧電セラミックスからなる隔壁51の頂面を構成する結晶は、分極処理されることで歪んでおり、結晶軸が伸縮しているのであるが、隔壁51の頂面に駆動用電極54の引出線59を形成するため、隔壁51の頂面に形成された金属膜の中央をレーザー加工にて除去すると、レーザー光による熱により、隔壁51の頂面を構成する結晶の歪みがなくなり、分極の度合いが小さくなるため、隔壁51の両側面に形成された駆動用電極54間に通電しても、隔壁51が持つ本来の変位量を得ることができなかった。
【0010】
その為、いずれの場合においても流路52内のインクに対して所定の圧力を発生させることができず、インク吐出孔57から噴出されるインク滴の吐出量や吐出速度が低下し、情報に即した正確な文字や画像を印刷できなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は前記課題に鑑み、並設された圧電セラミックスからなる複数の隔壁を有し、該隔壁間をインクの流路として成る流路部材と、前記隔壁の頂部に接合され、各流路を塞ぐ天板とを有し、前記各隔壁の両側面には駆動用電極を備え、該駆動用電極に通電して隔壁を屈曲変位させることにより各流路内のインクを加圧し、各流路と連通するインク吐出孔からインク滴を噴出するインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記隔壁の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を1.5以下としたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、並設された圧電セラミックスからなる複数の隔壁を有し、該隔壁間をインクの流路として成る流路部材と、前記隔壁の頂部に接合され、各流路を塞ぐ天板とを有し、前記各隔壁の両側面には駆動用電極を備えるとともに、各隔壁の頂面には駆動用電極の引出線を具備して成り、前記駆動用電極に通電して隔壁を屈曲変位させることにより各流路内のインクを加圧し、各流路と連通するインク吐出孔からインク滴を噴出するインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記隔壁の頂面をX線回折にて測定した時の正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)を1.5以下としたことを特徴とする。
【0013】
【作用】
本発明によれば、高さ方向に分極処理された圧電セラミックスからなる隔壁の側面をX線回折にて測定した時、正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)が1.5以下となるようにし、切削加工やブラスト加工による流路形成時に発生する熱によって、隔壁の側面を構成する結晶が歪むことを極力抑え、隔壁が持つ本来の変位量が得られるようにしたことから、インク滴の吐出量や吐出速度の低下を防止することができる。
【0014】
また、本発明によれば、高さ方向に分極処理された圧電セラミックスからなる隔壁の頂面をX線回折にて測定した時、正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)が1.5以下となるようにし、隔壁頂面にレーザー加工によって駆動用電極の引出線を形成する際に発生する熱によって、隔壁の頂面を構成する結晶の歪みがなくなることを極力抑え、隔壁が持つ本来の変位量が得られるようにしたことから、インク滴の吐出量や吐出速度の低下を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1は本発明のインクジェットプリンタヘッドの一例を示す一部を破断した斜視図、図2(a)(b)は本発明のインクジェットプリンタヘッドの駆動原理を説明するための部分断面図である。
【0017】
このインクジェットプリンタヘッドは、圧電セラミックスからなる複数の隔壁1を等間隔に並設してなり、隔壁1間をインクの流路2として成る流路部材3と、前記隔壁1の頂部に接合され、各流路2にインクを導入するインク供給孔6を備えた天板5と、前記流路部材3の一方端側に接合され、各流路2と連通するインク吐出孔7を備えたノズル板8とから成り、前記隔壁1の両側面の上半分にはその長手方向に沿って駆動用電極4をそれぞれ形成してある。なお、各隔壁1は、両側面の駆動用電極4間に通電した時に剪断モード変形によって水平方向に屈曲変位させるため、図中矢印の方向に分極処理してある。
【0018】
また、前記流路部材3の他方端側は閉じた構造となっており、隔壁1に形成された駆動用電極4は、流路2を越えて流路部材3の終端まで延設された引出線9を介して駆動用回路(不図示)と電気的に接続されるようになっている。
【0019】
そして、本発明のヘッド10によれば、隔壁1の側面、特に隔壁1の変位特性に影響を与える駆動用電極4が形成される側面を、X線回折により測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を1.5以下、好ましくは1.0以下としたことを特徴とする。
【0020】
このヘッド10を用いて記録媒体(不図示)へ印刷するには、まず、インクとして顔料タイプの油性インクや水性染料インクあるいは紫外線硬化インク等のインクをインク供給孔6より各流路2へ導入し、例えば駆動用電極4b,4c及び駆動電極4h,4iにそれぞれ負極の電圧を、駆動電極4a,4d,4g,4jに正極の電圧を印加すると、図2(a)に示すように隔壁1a及び隔壁1bが流路2a側へ屈曲変位するとともに、隔壁1d,1eが流路2d側へ屈曲変位するため、流路2a,2d内に充填されたインクを加圧して、インク吐出孔7よりインク滴を吐出させることができる。次に各駆動用電極4a〜4d,4g〜4jへの通電を遮断すると、屈曲変位していた隔壁1a,1b,1d,1eが弾性作用によって元の形状に戻り、流路2a,2d内が減圧される結果、インク供給孔6からインクの導入が開始されることになり、さらに前述した駆動電極4a〜4d,4g〜4jへ正負を逆転して電圧を印加すると、図2(b)に示すように隔壁1a,1bが流路2aに対して外側へ屈曲変位するとともに、隔壁1d,1eが流路2dに対して外側へ屈曲変位するため、流路2a,2d内がさらに減圧されてインクが充填されることになる。そして、各駆動用電極4a〜4d,4g〜4jへの通電を遮断すると、屈曲変位していた隔壁1a,1b,1d,1eが弾性作用によって元の形状に戻り、次のインク滴の吐出段階に入るようになっており、これらの動作を順次繰り返すことでインク滴の吐出を連続的に行うことができるようになっている。
【0021】
そして、本発明によれば、前述したように隔壁1の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を1.5以下とし、隔壁1の側面を構成する結晶には歪みが殆どないことから、隔壁1の両側面に備える駆動用電極4間に通電すれば、隔壁1が本来持っている変位量にて屈曲変位させることができるため、インク滴の吐出量や吐出速度の低下を防止し、以て情報に即した正確な文字や画像を印刷することができる。
【0022】
即ち、流路部材3の流路2を形成する場合、通常は量産性、作業性等を考慮してダイシングソー等の切削加工やブラスト加工を施すのであるが、これらの流路形成時において、隔壁1の側面を構成する結晶には、加工圧力が作用することによって発生する熱により歪みが発生し、結晶軸の伸縮が起こることがあり、この結晶軸の伸縮の度合いが大きかったり、伸縮している結晶の割合が多いと、圧電セラミックスに剪断モードによる大きなすべり振動を発生させることができないため、隔壁1が持つ本来の変位量が得られなくなることを本件発明者は知見した。
【0023】
この原因としては、圧電セラミックスの変位が、分極処理によって与えられた結晶軸の伸びや縮みを電界の印加により伸ばしたり、縮めたりすることで得ていることに起因しており、熱による結晶の歪みによって発生する結晶軸の伸縮が、圧電セラミックスのすべり振動を低下させるように作用するためと考えられる。そして、隔壁1に用いられる圧電セラミックスとしては、ジルコンチタン酸鉛(PZT系)を主成分とする圧電セラミックス、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)を主成分とする圧電セラミックス、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)を主成分とする圧電セラミックス、さらにはこれら主成分を複合した圧電セラミックスなど、その結晶が主に正方晶と菱面体晶の2つの結晶相からなるものが一般的に使用されるため、高さ方向に分極処理された前記圧電セラミックスからなる隔壁1の側面をX線回折により測定すると、図3に示すチャート図に見られるような正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bが見られ、回折角度40°〜50°の範囲に位置するそれらのピーク強度の比(B/A)を求めることで、隔壁1の側面を構成する結晶軸の伸縮の度合いを確認できることを突き止め、この比(B/A)を1.5以下に抑えることで結晶軸の伸縮を抑え、隔壁1が持つ本来の変位量が得られることを見出したのである。
【0024】
ところで、正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)の測定にあたっては、理学製のRINT1400V型のX線回折を用い、X線源をCu、X線源の管電圧を50kV、管電流を200mAとして2軸の縦型ゴニオメータにてステップ幅を0.020゜とし、回折角度40゜〜50゜の範囲に現れる正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bを測定して算出すれば良い。
【0025】
また、X線回折は、測定物の表面から30μm程度の深度までの結晶状態を確認することができるため、隔壁1の側面に形成される駆動用電極4の膜厚が30μm未満であれば、駆動用電極4上から直接測定しても良く、この場合、事前に駆動用電極4を形成する金属膜の回折角度40゜〜50゜におけるX線回折の情報を測定しておき、ピーク強度の補正を行えば良い。
【0026】
次に、図1に示すヘッド10の製法について説明する。
【0027】
まず、流路部材3を形成するために、前述した圧電セラミック体を用意し、その厚み方向に分極処理したあと、ダイシングソーなどの切削加工やブラスト加工によって、厚み方向に複数の溝を等間隔に並設し、これらの溝をインクの流路2とするとともに、各流路2を構成する壁を隔壁1としてなる流路部材3を形成する。
【0028】
この時、圧電セラミックスからなる隔壁1の側面を構成する結晶軸の伸縮を抑え、X線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)が1.5以下となるようにすることが必要であり、例えばダイシングソーにて溝加工を行う場合、#1000〜#2000番手のダイヤモンド砥粒を固着した回転刃を用い、加工速度を15mm/sec以下、好ましくは5mm/sec以下で切削すれば良く、また、ブラスト加工にて溝加工を行う場合、隔壁1の側面にかかる加工圧力は比較的小さいため、砂、ガラス、セラミックス等の粒子を4kg/cm2 程度の圧力で吹き付ければ良い。
【0029】
なお、溝加工については前述した方法や条件に限定されるものではなく、比(B/A)を1.5以下とできればどのような方法、条件をとっても構わない。
【0030】
次に、流路部材3の必要箇所にマスキングを施したあと、各隔壁1の両側面の長手方向に沿って駆動用電極4を、流路2の後端から流路部材3の終端まで引出線9を、それぞれ連続して、蒸着法、スパッタリング法、メッキ法等の膜形成手段により、白金、金、パラジウム、ロジウム、ニッケル、アルミニウム等の金属あるいは白金−金、パラジウム−銀、白金−パラジウム等を主体とする合金を用いて被覆、形成する。
【0031】
なお、駆動用電極4へ通電するための手段としては、後述する天板5にスルーホール導体を形成するとともに、隔壁1の頂面に駆動用電極4と連通する導体膜を形成しておき、天板5を隔壁1の頂面に接合する際に、天板5のスルーホール導体と隔壁頂面の導体膜とを直接当接させて導通を図るようにしても良い。
【0032】
しかるのち、各隔壁1の頂部に、セラミックス、ガラス、シリコン等の絶縁材料からなり、各流路2へインクを導入するためのインク供給孔6を備えた天板5を接着剤やガラスにて接合するとともに、流路部材3の開放端部に、セラミックス、ガラス、シリコン、樹脂等からなり、各流路2と連通するインク吐出孔7を備えたノズル板8を接着剤やガラスにて接合することにより、図1に示すヘッド10を得ることができる。
【0033】
ところで、図1に示すヘッド10では、隔壁1を構成する流路部材3全体を圧電セラミックスにて一体的に形成した例を示したが、隔壁1のみが圧電セラミックスにより形成されたものであっても良いことは言うまでもない。
【0034】
また、ヘッド10の構造や形状について、本発明の範囲を逸脱しない範囲であれば、改良や変更を加えることができることは言うまでもなく、例えば図示していないが図1におけるノズル板8を、インク吐出孔7を持たない蓋板とし、各流路2の底部にインク吐出孔を穿孔したヘッドや、図4に示すように、図1におけるノズル板8を、インク吐出孔7を持たない蓋板18とし、天板5にインク吐出孔17を、流路部材3にインク供給孔16を設けたヘッド20、あるいは図5に示すように、図1における隔壁1の頂部に、これらの隔壁1とは逆方向に分極処理してなり、側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)が1.5以下である圧電セラミックスからなる別の隔壁部材11をエポキシ等の接着剤にて接合するとともに、接合した隔壁1と隔壁部材11の側面に、その長手方向に沿って駆動用電極14を形成したヘッド30とすることもできる。特に図5に示すヘッド30は、駆動用電極14に電圧を印加した場合、隔壁1と隔壁部材11の接合部を中心に大きく、くの字状に屈曲変位させることができるため、図1に示すヘッド10と比べてインク滴の吐出特性(吐出速度や吐出量)を高めることができる。
【0035】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
【0036】
図6は、隔壁1の頂面に、隔壁1の両側面に備える駆動用電極4と連通し、流路部材3の終端まで延びる引出線19を備える以外は図1と同様の構造をしたもので、隔壁1の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)が1.5以下であるとともに、隔壁1の頂面をX線回折にて測定した時の正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)が1.5以下であることを特徴とする。
【0037】
このヘッド40によれば、圧電セラミックスからなる隔壁1の側面を構成する結晶軸の伸縮が少ないことは勿論のこと、隔壁1の頂面を構成する結晶の歪みがなくなり、分極の度合いが小さくなることを防止してあることから、隔壁1を屈曲変位させれば、隔壁1が持つ本来の変位量が得られ、図1に示すヘッド10と同様に、インク滴の吐出量や吐出速度の低下を防止し、以て情報に即した正確な文字や画像を印刷することができる。
【0038】
即ち、隔壁1の側面における結晶軸の伸縮については前述した通りであるが、図6に示すヘッド40のように、隔壁1の頂面に引出線19を形成する場合、分極処理によって歪んでいた隔壁1の頂面を構成する結晶の歪みが取り除かれることがある。これは、隔壁1に駆動用電極4と引出線19を形成する場合、隔壁1の側面から頂面まで金属膜を被覆し、隔壁1の側面に位置する金属膜を駆動用電極4とするとともに、隔壁1の頂面に位置する金属膜の中央を、その長手方向に沿って例えばレーザー加工により除去して引出線19を形成するのであるが、このレーザー光の熱によって、隔壁1の頂面を構成する結晶軸の伸縮が解消されるからで、この結晶軸の伸縮の度合いが小さかったり、伸縮している結晶の割合が少ないと、分極処理の度合いが小さく、隔壁1が持つ本来の変位量が得られなくなる。そして、隔壁1には前述したような正方晶と菱面体晶の2つの結晶相からなる圧電セラミックスが用いられることから、高さ方向に分極処理された圧電セラミックスからなる隔壁1の頂面をX線回折により測定すると、図7に示すチャート図に見られるような正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bが見られ、回折角度40°〜50°の範囲に位置するそれらのピーク強度の比(A/B)を求めることで、隔壁1の頂面を構成する結晶軸の伸縮の度合いを確認でき、この比(A/B)を1.5以下とすることで結晶軸の伸縮が除去されることを防ぎ、隔壁1が持つ本来の変位量を得ることができる。
【0039】
ところで、図6に示すヘッド20の隔壁1の頂面をX線回折にて測定した時の正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)が1.5以下となるようにするには、金属膜を除去するレーザーの種類として、YAGレーザーやエキシマレーザー等を用いれば良く、例えばキシマレーザーを用いる場合、20パルス〜50パルスで400mJ/cm2 のエネルギーを出力すれば良い。なお、引出線19を形成する手段としては、前述した手段だけに限定されるものではなく、比(A/B)を1.5以下とできればどのような手段で形成しても構わない。
【0040】
これらの実施形態にように、本発明によれば、高さ方向に分極され、駆動用電極4によって厚み方向に電界が形成される隔壁1の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を1.5以下とし、隔壁1の側面を構成する結晶の伸縮を抑制したり、高さ方向に分極され、駆動用電極4によって厚み方向に電界が形成される隔壁1の頂面をX線回折にて測定した時の正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)を1.5以下とし、隔壁1の頂面を構成する結晶の歪みが取り除かれることを防止することで、隔壁1を屈曲変位させれば所定の変位量が得られ、インク滴の吐出特性(吐出量や吐出速度)の低下を防止することができる。
【0041】
【実施例】
(実施例1)
ジルコンチタン酸鉛を主成分とする圧電セラミック体を用意し、予め厚み方向に分極処理したあと、ダイシングソーにて溝幅70μm、溝深さ400μm、ピッチ141μmの溝加工を施し、この溝加工による複数の溝をインクの流路とするとともに、流路を構成する壁を隔壁としてなる流路部材を製作した。
【0042】
ただし、溝加工にあたっては、回転刃の種類や加工速度を変更することにより、隔壁の側面を構成する結晶軸の伸縮度合いを変化させ、隔壁の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を異ならせた流路部材を14種類用意した。
【0043】
正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)の測定にあたっては、理学製のRINT1400V型のX線回折を用い、X線源をCu、X線源の管電圧を50kV、管電流を200mAとして2軸の縦型ゴニオメータにてステップ幅を0.020゜とし、回折角度40゜〜50゜の範囲に現れる正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bを測定して算出した。
【0044】
次に、各流路部材の隔壁の両側面に、その長手方向に沿ってスパッタリング法によりAuからなる駆動用電極を形成した。駆動用電極の大きさは流路の深さ方向の寸法が200μm、流路の長手方向の寸法が10mmの帯状とした。
【0045】
しかるのち、流路部材の隔壁の頂部に、インク供給孔を備えたアルミナセラミック製の天板をエポキシ系の接着剤にて接合するとともに、流路部材の開放端部に、各流路と連通するインク吐出孔を備えたポリイミド樹脂製のノズル板をエポキシ系の接着剤にて接合してインクジェットプリンタヘッドを得た。
【0046】
そして、製作した各ヘッドを流路と平行にダイシングソーにて割断することで隔壁を観察可能な状態とし、これらのヘッドの駆動用電極に通電して隔壁を屈曲変位させることによりその変位量を測定した。
【0047】
なお、隔壁への駆動周波数は正弦波120kHzとし、負極側の入力はカットした状態で、正極側にのみ30Vの電圧を印加するようにし、このときの隔壁の側面中央における変位量をレーザ変位計を用いて測定した。
【0048】
結果は表1に示す通りである。
【0049】
【表1】
Figure 0003638472
【0050】
この結果、表1より判るように、正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)が1以下では、大きな変位量が得られているものの、比(B/A)が1を越えると次第に変位量の低下が見られ、比(B/A)が1.5を越えると変位量が30nm未満にまで低下した。
【0051】
そして、ヘッドに要求されている6m/sec以上のインク滴の吐出速度を満足するには、隔壁の変位量を30nm以上とする必要があることから、正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を1.5以下とすれば良く、好ましくは比(B/A)を1以下とすることで、隔壁1が持つ本来の変位量が得られ、インク滴の吐出量や吐出速度を高めることができ、ヘッドの信頼性を向上させることができた。
【0052】
(実施例2)
次に、ジルコンチタン酸鉛を主成分とする圧電セラミック体を用意し、予め厚み方向に分極処理したあと、ダイシングソーにて溝幅70μm、溝深さ400μm、ピッチ141μmの溝加工を施し、この溝加工による複数の溝をインクの流路とするとともに、流路を構成する壁を隔壁としてなる流路部材を製作した。
【0053】
ただし、溝加工にあたっては、回転刃の種類や加工速度を調整し、隔壁の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)が0.981となるようにした。
【0054】
次に、得られた流路部材の隔壁の側面及び頂面にスパッタリング法によりAuからなる金属膜を被覆し、隔壁の側面に形成した金属膜を駆動用電極とするとともに、隔壁の頂面に形成した金属膜の中央をエキシマレーザーにて除去して引出線を形成した。
【0055】
ただし、引出線の形成にあたっては、エキシマレーザーの出力値を変更することにより、隔壁の頂面を構成する結晶軸の伸縮度合いを変化させ、隔壁の頂面をX線回折にて測定した時の正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)を異ならせた流路部材を14種類用意した。
【0056】
しかるのち、流路部材の隔壁の頂部に、インク供給孔を備えたアルミナセラミック製の天板をエポキシ系の接着剤にて接合するとともに、流路部材の開放端部に、各流路と連通するインク吐出孔を備えたポリイミド樹脂製のノズル板をエポキシ系の接着剤にて接合してインクジェットプリンタヘッドを得た。
【0057】
そして、製作した各ヘッドを流路と平行にダイシングソーにて割断することで隔壁を観察可能な状態とし、これらのヘッドの駆動用電極に通電して隔壁を屈曲変位させることにより実施例1と同様の条件にてその変位量を測定した。
【0058】
結果は表2に示す通りである。
【0059】
【表2】
Figure 0003638472
【0060】
この結果、表2より判るように、正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)が1以下では、大きな変位量が得られているものの、比率(A/B)が1を越えると次第に変位量の低下が見られ、比率(A/B)が1.5を越えると変位量が30nm未満にまで低下した。
【0061】
その為、ヘッドに要求されている6m/sec以上のインク滴の吐出速度を満足するには、正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)を1.5以下とすれば良く、好ましくは比(A/B)を1.0以下とすることで、隔壁が本来持つ変位量が得られ、インク滴の吐出量や吐出速度を高めることができ、ヘッドの信頼性を向上させることができた。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、並設された圧電セラミックスからなる複数の隔壁を有し、該隔壁間をインクの流路として成る流路部材と、前記隔壁の頂部に接合され、各流路を塞ぐ天板とを有し、前記各隔壁の両側面には駆動用電極を備えたインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記隔壁の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を1.5以下とするか、あるいは前記隔壁の頂面をX線回折にて測定した時の正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)を1.5以下としたことにより、ヘッドを駆動させれば、隔壁に剪断モードによる大きなすべり振動を発生させ、隔壁が持つ本来の変位量にて屈曲変位させることができるため、インク滴の吐出量や吐出速度の低下を防止し、以て情報に即した正確な文字や画像を印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタヘッドの一例を示す一部を破断した斜視図である。
【図2】(a)(b)は本発明に係るインクジェットプリンタヘッドの駆動原理を説明するための部分断面図である。
【図3】高さ方向に分極処理された圧電セラミックスからなる隔壁の側面をX線回折にて測定した時のチャート図である。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタヘッドの他の例を示す一部を破断した斜視図である。
【図5】本発明に係るインクジェットプリンタヘッドのさらに他の例を示す一部を破断した斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態のインクジェットプリンタヘッドを示す一部を破断した斜視図である。
【図7】高さ方向に分極処理された圧電セラミックスからなる隔壁の頂面をX線回折にて測定した時のチャート図である。
【図8】従来例のインクジェットプリンタヘッドを示す一部を破断した斜視図である。
【符号の説明】
1,51:隔壁 2,52:流路 3,53:流路部材
4,14,54:駆動用電極 5,55:天板
6,16,56:インク供給孔 7,17,57:インク吐出孔
8,18,58:ノズル板 9,19,59:引出線 11:蓋板
10,20,30,40,50:インクジェットプリンタヘッド

Claims (2)

  1. 並設された圧電セラミックスからなる複数の隔壁を有し、該隔壁間をインクの流路として成る流路部材と、前記隔壁の頂部に接合され、各流路を塞ぐ天板とを有し、前記各隔壁の両側面には駆動用電極を備え、該駆動用電極に通電して隔壁を屈曲変位させることにより各流路内のインクを加圧し、各流路と連通するインク吐出孔からインク滴を噴出するインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記隔壁の側面をX線回折にて測定した時の正方晶002回折のピーク強度Bと正方晶200回折のピーク強度Aとの比(B/A)を1.5以下としたことを特徴とするインクジェットプリンタヘッド。
  2. 並設された圧電セラミックスからなる複数の隔壁を有し、該隔壁間をインクの流路として成る流路部材と、前記隔壁の頂部に接合され、各流路を塞ぐ天板とを有し、前記各隔壁の両側面には駆動用電極を備えるとともに、各隔壁の頂面には駆動用電極の引出線を具備して成り、前記駆動用電極に通電して隔壁を屈曲変位させることにより各流路内のインクを加圧し、各流路と連通するインク吐出孔からインク滴を噴出するインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記隔壁の頂面をX線回折にて測定した時の正方晶200回折のピーク強度Aと正方晶002回折のピーク強度Bとの比(A/B)を1.5以下としたことを特徴とするインクジェットプリンタヘッド。
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