JP3638331B2 - 後輪舵角規制装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、前輪の舵角に応じて後輪の舵角を制御する後輪舵角規制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の装置として、本出願人は、平成7年1月26日に、ストッパーピンと規制溝を用いた装置に関する特許出願をすでにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、ストッパーピンと規制溝を用いた規制装置において、そのスイッチ機構をコンパクトに設けることができる装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、両端を後輪に連係した支持ロッドと、この支持ロッドに設けるとともに、ストロークを規制する一対の規制溝と、支持ロッドをその軸方向に移動可能に支持する支持ケースと、規制溝に出入可能にした一対のストッパーピンと、このストッパーピンを規制溝に押し込むバネ力を作用させるスプリングと、このスプリングに抗してストッパーピンを規制溝内から退避させる一対の駆動手段とを備え、ニュートラル状態で、両ストッパーピンを規制溝内で互いに近接あるいは離隔する位置に偏って配置するとともに、上記駆動手段を駆動させるスイッチ機構を設け、前輪の操舵状態に関連して、後輪を前輪と同相モードで転舵したり逆相モードで転舵したりする四輪操舵車における後輪舵角を、同相モードで小舵角に規制し、逆相モードで大舵角に規制する後輪舵角規制装置を前提にするものである。
【0006】
上記の後輪舵角規制装置を前提にしつつ、第1の発明は、ハンドルの回転に応じて回転するピニオンと、このピニオンにかみ合わせた従動歯車と、この従動歯車と一体回転する回転軸と、この回転軸に設けたスイッチ機構とを備え、回転軸にその回転軸と一体回転する整流体を設け、この整流体の回転方向に沿って一対の整流子を、間隔を開けて設ける一方、上記整流体に対向する位置に、3つのブラシを設け、第1のブラシを整流体の間隔部分に対応させ、他の第2、第3のブラシを各整流子に接触させ、大舵角時にのみ第1のブラシが、いずれかの整流子を介して第2のブラシあるいは第3のブラシと電気的に導通するとともに、第3のブラシあるいは2のブラシとの導通が遮断される構成にした点に特徴を有する。
第2の発明は、回転軸に円柱状の整流体を固定し、この整流体の周囲に一対の整流子を間隔を開けて設ける一方、上記整流体に対向する位置に、3つのブラシを設け、第1のブラシを整流体の間隔部分に対応させ、他の第2、3のブラシを各整流子に接触させ、大舵角時に第1のブラシが、いずれかの整流子を介して第2あるいは3のブラシと電気的に導通するとともに、第3あるいは2のブラシとの導通が遮断される構成にした点に特徴を有する。
第3の発明は、回転軸に円板状の整流体を固定し、この整流体の一側面に一対の整流子を間隔を開けて設ける一方、上記整流体に対向する位置に、3つのブラシを設け、第1のブラシを整流体の間隔部分に対応させ、他の第2、3のブラシを各整流子に接触させ、大舵角時に第1のブラシが、いずれかの整流子を介して第2あるいは3のブラシと電気的に導通するとともに、第3あるいは2のブラシとの導通が遮断される構成にした点に特徴を有する。
【0007】
【作用】
この発明は、上記のようにスイッチ機構を、ハンドルの回転に応じて回転するピニオンに直接連係させたので、スイッチ機構を設けるためのスペースを、まったく別のところに確保する場合よりも、スペース効率がよくなる。
また、十分な間隔を保持した整流子の間に第1のブラシを位置させているので、大舵角のときだけ、スイッチ機構がオンの状態に切り替わる。
【0008】
【実施例】
図1〜図8に示した第1実施例について説明するが、まず、図2に示した後輪操舵機構の具体例を説明する。
筒状の支持ケース1に支持ロッド2を挿入するとともに、この支持ケース1の両端に設けたベアリング3で支持ロッド2を摺動可能に支持している。そして、この支持ロッド2の両端には、図1に示すようにナックルアーム2aを介して後輪rを連係している。
上記支持ロッド2には、図2に示すように、ラック4を形成するとともに、このラック4にはピニオン5をかみ合わせている。このピニオン5は、減速機6を介して電動モータ7に連係している。
したがって、電動モータ7が駆動するとピニオン5が回転するとともに、その回転方向に応じて、支持ロッド2が移動して後輪rを転舵することになる。
【0009】
上記のようにした支持ロッド2には、一対の規制溝8、9を形成している。そして、支持ケース1側であって、規制溝8、9に対応する位置に軸受10、11を設けるとともに、この軸受10、11でストッパーピン12、13を摺動自在に支持している。
上記ストッパーピン12、13は、駆動手段としてのソレノイド14、15のロッド16、17に連結しているが、このロッド16、17は、スプリング18、19のバネ力で押されるので、通常は、ストッパーピン12、13が規制溝8、9内に位置する。そして、ソレノイド14、15を励磁すると、スプリング18、19に抗してロッド16、17及びストッパーピン12、13を引き上げ、ストッパーピン12、13を規制溝8、9から退避させる。
【0010】
上記のようにして規制溝8、9に入ったり、そこから退避したりするストッパーピン12、13は、支持ロッド2が図2に示すニュートラル位置にあるとき、互いに接近する位置関係に偏って配置されている。そして、ストッパーピン12、13と規制溝8、9の内側面との距離L1を、ストッパーピン12、13と規制溝8、9の外側面との距離L2よりも小さくしている。
したがって、双方のソレノイド14、15の非励磁状態では、両ストッパーピン12、13が規制溝内に位置するので、支持ロッド2が図中の左右(矢印21及び矢印20)何れの方向にも距離L1の小ストロークしか移動できない。しかし、いずれか一方のストッパーピン、例えば、ストッパーピン13のみを規制溝9から退避させた状態で、支持ロッド2を矢印20方向に移動すると、支持ロッド2は、ストッパーピン12から規制溝8の外側の壁面までの距離L2分だけ移動できる。
【0011】
また、矢印21方向に支持ロッド2を移動すると、ストッパーピン12から規制溝8の内側の壁面までの距離L1分だけ移動できる。
さらに、反対側のストッパーピン12のみを規制溝8から退避させた状態で、支持ロッド2を矢印21方向に移動すれば、支持ロッド2は、ストッパーピン13から規制溝9の外側の壁面までの距離L2分だけ移動できる。
また、上記矢印20方向に支持ロッド2を移動すると、ストッパーピン13から規制溝9の内側の壁面までの距離L1分だけ移動できる。
なお、図中符号22、23は、ストッパーピン12、13の位置を検出する位置センサーである。
【0012】
次に、図1に示した全体的な構造を説明する。ただし、この図1には、前輪のステアリング機構を省略している。
前輪fは支持ロッド24の両端に設けたナックルアーム24aに支持されている。上記支持ロッド24には、ラック25を形成する一方、図示していないハンドルに連係したピニオン26をこのラック25にかみ合わせている。そして、このピニオン26は、ラック25の移動にともなって回転するものである。
上記ピニオン26の先端には、後でその構成を詳しく説明する連係機構Rを設けている。
【0013】
上記連係機構Rの回転方向に伴って、スイッチ機構SW1、SW2がオン・オフ動作するが、このスイッチ機構SW1、SW2の構成についても、後に詳細に説明する。
ただし、ハンドルの舵角が大きいと、その操舵方向に応じてスイッチ機構SW1あるいはSW2のいずれかをオンにさせ、舵角が小さいと、スイッチ機構SW1、SW2のいずれもオフの状態に保つ。したがって、いずれかのスイッチがオンになるかによって、その操舵方向が検出されるとともに、それが大舵角であることも検出しうる。
いま、一方のスイッチ機構SW1がオンすると、ソレノイド14が励磁してストッパーピン12を規制溝8から退避させ、他方のスイッチ機構SW2がオンすると、ソレノイド15が励磁してストッパーピン13を規制溝9から退避させる。
このスイッチ機構SW1、SW2のそれぞれは、電源回路27及びドライバ28、29を介してソレノイド14、15に接続しているが、これら電源回路27及びドライバ28、29によって、駆動回路を構成するものである。
【0014】
また、図示していない前輪用の電動モータ及び前記後輪用の電動モータ7の出力を制御するのがコントローラCであるが、このコントローラCが持つ前輪側の制御機能の説明は省略する。
コントローラCには、ハンドルの転舵方向を検出する転舵方向検出回路30、前輪舵角センサー31、後輪舵角センサー32及び前記位置センサー22、23のそれぞれの出力信号が入力する。また、このコントローラCの出力信号は、モータドライバ33を介して電動モータ7に伝達され、電動モータ7の出力とその回転方向とが制御される。
なお、図中符号34は、バッテリーである。
【0015】
次に、前記した連係機構Rとスイッチ機構SW1、SW2の構成を、図3〜図7に基づいて詳細に説明する。
上記連係機構R及びスイッチ機構SW1、SW2は、図4に示すように、支持ケース35内に納められている。すなわち、支持ケース35には一対のベアリング36、37を設け、このベアリング36、37で回転軸38を回転自在に支持している。
上記回転軸38には、従動歯車39と、この従動歯車39に隣接させた板状のカム体40と、このカム体40の下側に位置させた整流体41とを固定している。
そして、この従動歯車39は、前記ピニオン26とかみ合わせている。したがって、支持ロッド24の移動に伴って、ピニオン26が回転すれば、この従動歯車39とともに回転軸38が回転し、さらに、カム体40及び整流体41も一体回転する。
なお、回転軸38、従動歯車39及び整流体41で連係機構Rを構成するものである。
【0016】
上記板状のカム体40は、図3からも明らかなように、回転軸38に対して少し偏心させている。そして、このカム体40には、ポテンショメータからなる前輪舵角センサー31のロッド43の先端を接触させ、カム体40の回転に伴って、ロッド43が出入する構成にしている。そのロッド43が出入すると、その出入位置に応じて、図8に示すように、センサー31から出力される電圧が変化するので、コントローラCは、センサー31の出力電圧に応じて、操舵方向と舵角とを検出するようにしている。
また、前記整流体41はその周囲に、図7の展開図に示した板状の整流子44、45を巻付けるとともに、これら整流子44、45間に、不感帯子46、47を介在させている。そして、これら整流子44、45と不感帯子46、47との間、及び不感帯子46と47との間に、すき間48を設けている。
【0017】
さらに、上記支持ケース35内であって、カム体40の下側には、2枚の支持板49、50を設け、上側の支持板49に一方の電極に接続した第1のブラシ51を設けるとともに、ハンドルが中立位置に保たれているとき、このブラシ51が不感帯子46の中央部分に位置するようにしている。
また、図5に示すように、下側の支持板50に他方の電極に接続した一対のブラシ52、53を設け、平面的には、図6に示すように、3つのブラシ51〜53が、90度の位相をずらして等間隔に保たれるとともに、第1のブラシ51が中央に位置するようにしている。
しかも、ハンドルが中立位置に保たれているとき、図7に示すように、第2のブラシ52が整流子44と不感帯子47との間に位置し、第3のブラシ53が整流子45と不感帯子47との間に位置するようにしている。そして、このブラシ51、整流子44及びブラシ52で一方のスイッチ機構SW1を構成し、また、ブラシ51、整流子45及びブラシ53で他方のスイッチ機構SW2を構成するものである。
【0018】
したがって、ハンドルが中立位置にある図7の状態では、ブラシ51と52、53とが電気的に開放された状態になるので、両スイッチ機構SW1及びSW2がオフの状態を維持することになる。そして、ハンドルを回転させると、整流体41が回転するので、その回転方向に応じて、ブラシ51〜53が、整流子44、45及び不感帯子46、47と相対移動する。
いま、ブラシ51〜53が図7の矢印54方向に相対移動したとすると、第1のブラシ51がすき間48aを乗り越える。このようにブラシ51がすき間48aを乗り越えると、整流子44を介して第1のブラシ51と第2のブラシ52が電気的に接続するとともに、第3のブラシ53が不感帯子47に接触して、一方のスイッチ機構SW1をオンさせ、他方のスイッチ機構SW2をオフの状態に保つ。
反対に、ブラシ51〜53が矢印55方向に相対移動して、第1のブラシ51がすき間48bを乗り越えると、整流子45を介して第1のブラシ51と第3のブラシ53とが電気的に接続するとともに、第2のブラシ52が不感帯子47に接触して、他方のスイッチ機構SW2をオンさせ、一方のスイッチ機構SW1をオフの状態に保つ。
【0019】
そして、上記のように第1のブラシ51がすき間48aあるいは48bを乗り越えるためには、ハンドルの回転角度がある一定以上、例えば140度以上回転させなければ、乗り越えられないようにしている。したがって、スイッチ機構SW及びSWがオンになるときには、ハンドルの回転角度が140度以上という大舵角のときだけとなる。
なお、上記各ブラシ51〜53は、図6に示すように、板バネ75〜76によって、整流子44、45及び不感帯子46、47のそれぞれに圧接するようにしている。
【0020】
次に、この第1実施例の作用を説明する。
ハンドルを例えば左に転舵すると、それを前輪舵角センサー31で検出して、コントローラCに伝達する。この信号により、コントローラCは、図示していない前輪転舵機構を動かして、支持ロッド24を図1の右方向に移動させるハンドル操作のアシストをし、前輪fを左方向に転舵する。
そして、このとき、舵角が小さければ、前記したように、スイッチ機構SW1がオフの状態を保つので、ソレノイド14が非励磁の状態を維持する。また、他方のスイッチ機構SW2もオフの状態を保ち、ソレノイド15を非励磁の状態に保つこと当然である。
さらに、ハンドルの舵角が小さい時には、コントローラCが後輪rを前輪fと同方向に転舵させるべく電動モータ7を駆動し、支持ロッド2を矢印20方向に移動し、前輪fと同様に後輪rを左に転舵する。
【0021】
このとき前記したように、ソレノイド14、15のいずれも非励磁の状態を維持しているので、ストッパーピン12、13が規制溝8、9内に位置することになる。したがって、支持ロッド2が矢印20方向に移動するときは、ストッパーピン13側における有効ストロークL1の範囲内で、その移動が規制されることになる。
また、ハンドルを右に切った場合にも、その舵角が小さければ、上記と同様に、両ソレノイド14、15が非励磁の状態に保たれ、ストッパーピン12、13が規制溝8、9内に位置することになる。したがって、この状態で、支持ロッド2が矢印21方向に移動すれば、ストッパーピン13側における有効ストロークL1の範囲内で、その移動が規制されることになる。
結局、ハンドルの舵角が小さければ、両ストッパーピン12、13が規制溝8、9内にあるので、支持ロッド2の移動量は、有効ストロークL1の範囲内に規制されることになるが、この状態が、同相・小舵角モードということになる。
【0022】
ハンドルを、例えば左に大きく切ったとすると、スイッチ機構SW1がオンになって、ソレノイド14を励磁させ、ストッパーピン12を規制溝8から退避させる。
そして、前輪舵角センサー31が大舵角を検出してコントローラCに伝達する。コントローラCは、大舵角の信号を受けると、後輪側の支持ロッド2を前輪fの支持ロッド24とは反対方向である矢印21方向に移動させるように電動モータ7を制御し、後輪rを前輪fとは反対方向に転舵する。
したがって、このときの支持ロッド2の移動量は、ストッパーピン13側の有効ストロークL2の範囲内で規制されることになるが、この状態が左転舵時の逆相・大舵角モードということになる。
【0023】
また、ハンドルを大舵角で右に切ったときは、スイッチ機構SW2がオンするとともに、ソレノイド15を励磁させ、ストッパーピン13を規制溝9から退避させる。
そして、コントローラCは、左転舵の場合と同様に、支持ロッド2を前輪fの支持ロッド24とは反対方向である矢印20方向に移動させるように電動モータ7を制御し、後輪rを前輪fとが反対方向に転舵する。
したがって、このときの支持ロッド2の移動量は、ストッパーピン12側の有効ストロークL2の範囲内で規制されることになるが、この状態が右転舵時の逆相・大舵角モードということになる。
また、コントローラCやソレノイド14、15などが故障して作動不良になったときにも、ストッパーピン12、13が、スプリング18、19の作用で、規制溝8、9内に位置するので、支持ロッド2の移動量は、有効ストロークL1の範囲で規制されることになる。したがって、後輪が必要以上に転舵されることがなくなり、大きな事故を起こす危険もなくなる。
【0024】
上記のようにして前輪f及び後輪rを転舵するが、例えば、前輪を据え切り状態にして、イグニッションスイッチを切ってしまうと、前輪は最大舵角の状態のままとなる。そして、このときにコントローラCなどが、据え切り状態であることを記憶していればよいが、もしその記憶機能が損なわれてしまうと、再びイグニッションスイッチをオンにしても、前後輪の舵角条件を判別できなくなってしまう。
しかし、この第1実施例の場合には、カム体40の機械的な回転位置に応じて、舵角センサー31の出力が決まるので、コントローラの記憶機能が一時的に損なわれたとしても、その時の舵角条件は、機械的に記憶されることになる。したがって、電気的な記憶条件が損なわれても、前後輪の舵角条件をしっかりと記憶され、かつ再生されることになり、車両のコントロールを誤ることがない。
【0025】
図9に示した第2実施例は、支持ケース35の取付孔56を長孔状にし、前輪舵角センサー31のロッド43とカム体40との相対位置を微調整できるようにしたものである。
図10に示した第3実施例は、支持ケース35のシール溝57を、第1実施例のものに比べて、そのコーナー部分に形成したものである。このようにシール溝57をコーナー部分に形成すると、第1実施例の場合に比べると、密封性が向上する。
図11〜図13に示した第4実施例は、支持ケース58に一対のベアリング59、59を設け、このベアリング59、59で回転軸60を回転自在に支持している。そして、この回転軸60に従動歯車61、円板状の整流体62及び板状のカム体63を固定しているもので、従動歯車61をピニオン26にかみ合わせていること、第1実施例と同様である。
【0026】
そして、上記従動歯車61の下側に設けた整流体62は、第1実施例の場合と異なり、円板状とし、その下側に図13に示すように、整流子64、65と不感帯子66とを配置している。そして、これら各整流子64、65及び不感帯子66は、それぞれ間隔を保持して独立させている。ただし、不感帯子66の延長線上に整流子64、65を位置させている。
また、上記整流体62の下側には、保持板67を設けているが、この保持板67は、支持ケース58に固定している。したがって、回転軸60が回転したとしても、この保持板67は回転しない。
【0027】
このようにした保持板67には3つのブラシ68〜70を設けている。そして、ハンドルが中立位置にあるとき、第1のブラシ68が不感帯子66の中央に位置し、第2、第3のブラシ69、70が整流子64、65の端部に位置するようにしている。この状態から、ハンドルを第1実施例と同様に140度以上回すと、ブラシ68が不感帯子66から外れて、整流子64あるいは65と接触する。例えば、図13において、整流体62が矢印71方向に回ると、第1のブラシ68と第2のブラシ69とが整流子64を介して導通し、第1のブラシ68と第3のブラシ70との導通が遮断される。また、整流体62が矢印71と反対方向に回ると、第1のブラシ68と第3のブラシ70とが整流子65を介して導通し、第1のブラシ68と第2のブラシ69との導通が遮断される。
したがって、ブラシ68、69及び整流子64で一方のスイッチ機構SW1を構成し、ブラシ68、70及び整流子65で他方のスイッチ機構SW2を構成することになる。そして、その機能は、第1実施例の場合と同様である。
【0028】
また、上記支持ケース58の下端には、回転式のポテンショメータからなる前輪舵角センサー31を固定している。この舵角センサー31の偏心ロッド72を、支持ケース58の底部に形成した円弧孔73から突出させている。そして、このロッド72の突出端を、カム体63に固定しているが、その固定位置は、回転軸60に対して偏心させている。したがって、回転軸60とともに、カム体63が回ると、ロッド72が円弧孔73に沿って移動し、舵角センサー31の出力電圧を制御する。このときの出力電圧の特性は、第1実施例の図8に示した場合と同様である。
以上のことからも明らかなように、この第4実施例においても、第1実施例と同様に、前輪の大舵角時に、いずれかのスイッチ機構がオンになるとともに、イグニッションスイッチを切ったとしても、その舵角条件を機械的に記憶できるものである。
なお、この第4実施例の場合にも、第2、3実施例と同様に、シール溝57をコーナー部分に形成するとともに、支持ケース58に微調整用の長孔56を形成してもよいこと当然である。
【0029】
【発明の効果】
この発明の装置によれば、スイッチ機構を、ハンドルの回転に応じて回転するピニオンに直接連係させたので、スイッチ機構を設けるためのスペースを、まったく別のところに確保する場合よりも、スペース効率がよくなる。
また、十分な間隔を保持した整流子の間に第1のブラシを位置させているので、大舵角のときだけ、スイッチ機構がオンの状態に切り替わる。つまり、スイッチ機構のオン・オフ動作で、小舵角か大舵角を判定できるとともに、その操舵の方向も判定できるので、それを判定するための特別な装置を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の全体機構を示す回路図である。
【図2】第1実施例の後輪転舵機構の断面図である。
【図3】第1実施例のカム体とスイッチ機構との関係を示した平面図である。
【図4】第1実施例の要部の断面図である。
【図5】図4のV-V線断面図である。
【図6】図4のVI-VI線断面図である。
【図7】第1実施例の整流子及び不感帯子の展開図である。
【図8】第1実施例の前輪舵角センサーセンサーの出力特性を示すグラフである。
【図9】第2実施例の支持ケース35の平面図である。
【図10】第1実施例の図5に対応する第3実施例の断面図である。
【図11】第4実施例の要部の断面図である。
【図12】図11のXII-XII線断面図である。
【図13】図11のXIII-XIII線断面図である。
【符号の説明】
1 支持ケース
2 支持ロッド
8 、9 規制溝として規制溝
12、13 ストッパーピン
14、15 ソレノイド
18、19 スプリング
r 後輪
f 前輪
SW1、SW2 スイッチ機構
24 支持ロッド
26 ピニオン
38、60 回転軸
39、61 従動歯車
41、62 整流体
44、45 整流子
64、65 整流子

Claims (3)

  1. 両端を後輪に連係した支持ロッドと、この支持ロッドに設けるとともに、ストロークを規制する一対の規制溝と、支持ロッドをその軸方向に移動可能に支持する支持ケースと、規制溝に出入可能にした一対のストッパーピンと、このストッパーピンを規制溝に押し込むバネ力を作用させるスプリングと、このスプリングに抗してストッパーピンを規制溝内から退避させる一対の駆動手段とを備え、ニュートラル状態で、両ストッパーピンを規制溝内で互いに近接あるいは離隔する位置に偏って配置するとともに、上記駆動手段を駆動させるスイッチ機構を設け、前輪の操舵状態に関連して、後輪を前輪と同相モードで転舵したり逆相モードで転舵したりする四輪操舵車における後輪舵角を、同相モードで小舵角に規制し、逆相モードで大舵角に規制する後輪舵角規制装置において、ハンドルの回転に応じて回転するピニオンと、このピニオンにかみ合わせた従動歯車と、この従動歯車と一体回転する回転軸と、この回転軸に設けたスイッチ機構とを備え、回転軸にその回転軸と一体回転する整流体を設け、この整流体の回転方向に沿って一対の整流子を、間隔を開けて設ける一方、上記整流体に対向する位置に、3つのブラシを設け、第1のブラシを整流体の間隔部分に対応させ、他の第2、第3のブラシを各整流子に接触させ、大舵角時にのみ第1のブラシが、いずれかの整流子を介して第2のブラシあるいは第3のブラシと電気的に導通するとともに、第3のブラシあるいは2のブラシとの導通が遮断される構成にした後輪舵角規制装置。
  2. 回転軸に円柱状の整流体を固定し、この整流体の周囲に一対の整流子を間隔を開けて設ける一方、上記整流体に対向する位置に、3つのブラシを設け、第1のブラシを整流体の間隔部分に対応させ、他の第2、第3のブラシを各整流子に接触させ、大舵角時にのみ第1のブラシが、いずれかの整流子を介して第2のブラシあるいは第3のブラシと電気的に導通するとともに、第3のブラシあるいは2のブラシとの導通が遮断される構成にした請求項1記載の後輪舵角規制装置。
  3. 回転軸に円板状の整流体を固定し、この整流体の一側面に一対の整流子を間隔を開けて設ける一方、上記整流体に対向する位置に、3つのブラシを設け、第1のブラシを整流体の間隔部分に対応させ、他の第2、第3のブラシを各整流子に接触させ、大舵角時にのみ第1のブラシが、いずれかの整流子を介して第2のブラシあるいは3のブラシと電気的に導通するとともに、第3のブラシあるいは第2のブラシとの導通が遮断される構成にした請求項1記載の後輪舵角規制装置。
JP3447095A 1995-01-31 1995-01-31 後輪舵角規制装置 Expired - Fee Related JP3638331B2 (ja)

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