JP3638245B2 - ロードポート調整治具、foup測定治具、foupウェーハ位置測定治具、キネマティックピン形状評価治具、キネマティックピン位置評価治具、およびこれらを用いる調整・測定・評価方法 - Google Patents
ロードポート調整治具、foup測定治具、foupウェーハ位置測定治具、キネマティックピン形状評価治具、キネマティックピン位置評価治具、およびこれらを用いる調整・測定・評価方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板等の基板(ウェーハ)を収納、運搬および保管する次世代の基板収納治具であるFOUP(Front Opening Unified Pod)技術に係り、特にFOUPの互換性の向上、FOUPのインターフェイスドアの開閉信頼性の向上ならびに基板移載信頼性の向上を図る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造時に用いていた基板収納治具(ウェーハキャリア)としては、図23に示すようなものがある。図23において、20はFOUP、14はFOUP20のウェーハ保持部であるポッドシェル(ポッド本体)を示し、1Aはポッドシェル14の底板下面に設置されたVグルーブ(この図では見えない)の位置を示している。また、12は開閉扉部であるインターフェイスドア、11はドア12をポッドシェル14に固定するためのラッチキー、10はインターフェイスドア12の表面に設けられたレジストレーションピンホール、13は同じくインターフェイスドア12の表面に設けられたラッチキーホールを示す。なお、寸法などの情報は、SEMI規格(E57,E1.9,E47.1等)に記載されているので省略する。
なおまた、本明細書において、FOUPは、Front Opening Unified Podの略であり、基板を収納、運搬および保管するために用いられる基板収納治具、ウェーハキャリア、横ドア開閉一体型ウェハーキャリアなどと称されるものを意味する。これに関してはSEMI規格で仕様が規定されている。
【0003】
図23に示すFOUP20は、FLUOROWARE社製カタログに記載されているものであって、8インチ以前に使用されてきた従来のオープンカセット(寸法などの情報は、SEMI規格E1.9等に記載されているので省略する)と異なり、密閉空間中にウェーハを保持することで大気中の異物や化学的な汚染からウェーハを防御するものである。このため、密閉性を保つためにインターフェイスドア12にシール材を設けるとともに、リテーナーと呼ばれるウェーハ押さえおよびラッチ等の機械的開閉機構を使用している。
また、インターフェイスドア12をポッドシェル14に固定するため、ストッパーとラッチを備えたクランピング機構が必要であり、複雑な構造を有し、またクランピング機構用にインターフェイスドア12側に穴を開ける必要があった。さらに、ポッドシェル14側にも、ドア固定用の相対するクランプ用の穴や、肉厚部、シール部を必要としていた。
【0004】
半導体製造装置(基板処理装置)においてこのようなFOUP20のインターフェイスドアを開閉するためには、SEMI規格で規定されたFIMS面を持つロードポートが必要となる。ここで、FIMSは、フロント−オープニング・インタフェース・メカニカル・スタンダード(Front−opening Interface Mechanical Standard)の略語である。
図24は、先行発明の基板処理装置において、FIMS面を持つロードポート上で、FOUPのFOUPドアの開閉方法を示す構成図である。
【0005】
図24において、20はFOUP、14はFOUPシェル部、12はFOUPドア、15はFOUPシール面、16はドアクランピング機構部、17はV溝部(Vグルーブ部)を有するV溝部材を示している。18はFOUPシェル部14に収納されたウェーハを示す。また、23はロードポート、5はキネマティックピン(基準ピン)、24はFIMS面、 24SはFIMSシール面、24Dはロードポートドア、25はラッチキー、4Aはレジストレーションピン、26はロードポートドア開閉機構、27は基板処理装置を示す。
【0006】
基板処理装置27は、外部からミニエンバイロメントを分離するための筐体28と、搬送されてきたFOUP20を載せるロードポート23と、FOUP20のドア12と対向するFIMSドア24D(ロードポートドア)を備えている。
ロードポート23は、FOUP20を一定位置に置くためのキネマティックピン5と、FOUPドア12と嵌合しドア開動作(ラッチキー回転)後、共に装置ミニエンバイロメント内に取り込まれるFIMSドア14を備えている。基板処理装置27の筐体面の一部でFOUPシステム20のFOUPドア12と嵌合する面をFIMS面、FOUPシール面と嵌合する面をFIMSシール面と呼ぶ。
【0007】
FOUP本体14の底面にはV溝部材17が設けられ、このV溝部材17には下方に開いたV溝部(Vグルーブ部)1が形成されている。ロードポート23の上面にはキネマティックピン(基準ピン)5が設けられる。FOUP本体14の底面に設けられたV溝部材17のVグルーブ1をロードポート23から突き出ているキネマティックピン5に嵌合させることによりFOUP20の位置が決定される。
ロードポートドア24Dはロードポート23から基板処理装置27内側へFOUPドア12及びウェーハ18を搬入するための入り口であって、FIMSシール面24SとFOUPシール面15とが当接した状態で、ロードポートドア開閉機構16によって開閉できる。
【0008】
ロードポートドア24Dの表面上にはラッチキー25が設けられ、FOUPドア12の開閉を行うためのラッチキー穴5(図1参照)に挿入された状態でFOUPドア12を開閉するために用いられる。
また、ロードポートドア24Dの表面上にはレジストレーションピン4Aが設けられ、FOUPドア12の表面のレジストレーションピンホール10に嵌合する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述従来の技術には以下に掲げる問題点があった。まず第1の問題点は、実製造現場では、複数種類のロードポート(FIMS面)および複数種類のFOUP(ウェーハキャリア)を組み合わせで使用していくことになるが、寸法の違いに起因してインターフェイスドア12の互換性不足のためインターフェイスドア12の開閉時における開閉信頼性に問題があって、互換性およびインターフェイスドア12の開閉信頼性を保つことが難しいことである。その理由は、ロードポート側のFIMS面の開閉機構の寸法規定は決まっているが、FOUPドア12側は規定されていないため、現状は、使用するFOUPに対してロードポート側を調整して使用する必要があり、その結果、複数種類のFOUPに対して互換性が低くなるからであり、また各ロードポートおよびFOUPのそれぞれの評価調整方法が不統一であるからである。
【0010】
上記はインターフェイスドア12に関することであるが、基板移載の基準面になるロードポート側にも問題がある。すなわち、300mmウェーハ用のFOUPは、SEMI規格(Standards E57)で規定されたキネマティックピンの上に載せられるが、現状、キネマティックピンの形状が全て同じであることを前提として設計しているため、ピンの形状にばらつきがあるとウェーハ位置(ウェーハプレーン)を一定にできないという問題点があった。これが第2の問題点である。
【0011】
一方、FOUP側は、キネマティックピンの形状がSEMI規格(Standards E57)に準じていることを前提として設計しており、キネマティックピンとの接続部であるVグルーブの形状等に対する設計自由度が大きく、総合的にウェーハ搬送を保証するためには各機構部の評価手法の確立が必須であるという問題点があった。これが第3の問題点である。
【0012】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、FOUPの互換性の向上、FOUPのインターフェイスドアの開閉信頼性の向上ならびにウェーハ移載信頼性の向上を図る技術を得ることを目的とすものであり、具体的には、半導体製造におけるロードポート調整治具、FOUP測定治具、FOUPウェーハ位置測定治具、キネマティックピン形状評価治具、キネマティックピン位置評価治具、およびこれらを用いる調整・測定・評価方法を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によるロードポート調整治具は、正面仮想基準面を有するFOUPを擬装したロードポート調整治具であって、基板処理装置のロードポートに載置されてFIMS面に当接され、前記FIMS面のレジストレーションピン位置を測定する位置測定機構と、前記FIMS面から前記正面仮想基準面までの距離を測定する距離測定機構とを備えたものである。
【0014】
請求項2の発明によるロードポート調整治具は、請求項1のものにおいて、前記位置測定機構として、FIMS面のレジストレーションピンによって変位されるマイクロメータを備えたものである。
【0015】
請求項3の発明によるロードポート調整治具は、前記位置測定機構として、請求項1のものにおいて、FIMS面のレジストレーションピンを撮像するCCDカメラを備えたものである。
【0016】
請求項4の発明によるロードポート調整治具は、請求項1のものにおいて、前記距離測定機構として、FIMS面との距離を測定するレーザ干渉計を備えたものである。
【0017】
請求項5の発明によるFOUP測定治具は、正面仮想基準面を有するロードポートを擬装したFOUP測定治具であって、前記擬装したロードポートに載置されたFOUPに対して、FOUPドアのレジストレーションピンホール位置を測定する位置測定機構と、前記FOUPドア面から前記正面仮想基準面までの距離を測定する距離測定機構とを備えたたものである。
【0018】
請求項6の発明によるFOUP測定治具は、請求項5のものにおいて、前記位置測定機構として、透明スケールを通してFOUPドアのレジストレーションピンホールを観測するマイクロスコープを備えたものである。
【0019】
請求項7の発明によるFOUP測定治具は、請求項5のものにおいて、前記位置測定機構として、FOUPドアのレジストレーションピンホールを撮像するCCDカメラを備えたものである。
【0020】
請求項8の発明によるFOUP測定治具は、請求項5のものにおいて、前記距離測定機構として、FOUPドア面との距離を測定するレーザ干渉計を備えたものである。
【0021】
請求項9の発明によるFOUPウェーハ位置測定治具は、正面仮想基準面を有するロードポートを擬装したFOUPウェーハ位置測定治具であって、
前記擬装したロードポートに載置されたFOUPに対して、FOUP内に収容されたウェーハのウェーハ位置を非接触で測定する位置測定機構を備えたものである。
【0022】
請求項10の発明によるFOUPウェーハ位置測定治具は、請求項9のものにおいて、前記位置測定機構として、FOUP内に収容されたウェーハを撮像するCCDカメラを備えたものである。
【0023】
請求項11の発明によるキネマティックピン形状評価治具は、基板処理装置のロードポートに配置され前記ロードポートに載置されるFOUPの底面に形成された溝部と嵌合するキネマティックピンの形状を評価するキネマティックピン形状評価治具であって、キネマティックピンの投影形状をくりぬいた部材からなるものである。
【0024】
請求項12の発明によるキネマティックピン形状評価治具は、基板処理装置のロードポートに配置されたキネマティックピンに嵌合させる板状部材からなるキネマティックピン位置評価治具であって、前記キネマティックピンに対応した位置に孔部が形成され、表面に正面仮想基準面と両側仮想基準面の位置を示す線を描いたものである。
【0025】
請求項13の発明によるロードポート調整方法は、基板処理装置のロードポートのFIMS面を、請求項1〜4のいずれかに記載のロードポート調整治具によって測定し、FIMS面のレジストレーションピン位置、および、前記FIMS面から前記正面仮想基準面までの距離を調整するものである。
【0026】
請求項14の発明によるFOUP測定方法は、被測定FOUPを請求項5〜8のいずれかに記載のFOUP測定治具に載置し、このFOUP測定治具によって、FOUPドアのレジストレーションピンホール位置、および、前記FOUPドア面から前記正面仮想基準面までの距離を測定するものである。
【0027】
請求項15の発明によるFOUPウェーハ位置測定方法は、FOUPドアを分離したFOUPを、請求項9または10に記載のFOUPウェーハ位置測定治具に載置し、このFOUPウェーハ位置測定治具によって、FOUP内に収容されたウェーハのウェーハ位置を非接触で測定するものである。
【0028】
請求項16の発明によるキネマティックピン形状評価方法は、請求項11に記載のキネマティックピン形状評価治具を、基板処理装置のロードポートに配置されるキネマティックピンに嵌合させて、前記キネマティックピンの形状を評価するものである。
請求項17の発明によるキネマティックピン位置評価方法は、請求項12に記載のキネマティックピン位置評価治具を、基板処理装置のロードポートに配置されるキネマティックピンに嵌合させて、前記キネマティックピンの位置を評価するものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明は、ロードポートのFIMS面で基板移載を円滑にするために、FOUP、FIMS面、キネマティックピン等の評価・測定・調整治具等を総合的に作り、これらを用いて多様な評価・測定・調整をシステム的に行なうことができるようにするものである。
以下に図面を参照してこの発明の実施の形態について詳細に説明する。各図において、同一または相当する部分には、同一符号を付して、適宜に説明を簡略化し、あるいは重複した説明を省略する。
【0030】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1によるロードポート調整治具(FOUPドア開閉機調整治具)を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、ロードポート調整治具とは、ロードポート側からFOUPドアを開閉する開閉機の調整治具であり、標準FOUPとも称すべき治具である。
図1は本発明の実施の形態1にかかるロードポート調整治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
【0031】
図1において、30はこの実施の形態のロードポート調整治具であり、5Aはベースプレート、5Bはフロントプレートを示す。また、1はベースプレート5Aの下面に形成されたVグルーブを示す。
また、2はフロントプレート5Bの上に互いに対向状態で設けられたマイクロメーター、4はマイクロメーター2に挟まれた、レジストレーションピン評価用の基準ロッドを示す。3はフロントプレート5Bの周辺部分に設けたピンホールであり、側長尺を通すためのものである(ピンホールに代わる押付けピンを設けてもよい)。また、5はロードポート側から突き出ているキネマティックピンを示す。
【0032】
また、HDはホリゾンタル・データム面(Horizontal Datumplane)とも呼ばれる水平仮想基準面、FDはフェイシャル・データム面(Facial Datum plane)とも呼ばれる正面仮想基準面、BDはバイラテラル・データム面(Bilateral Datum plane)とも呼ばれる両側仮想基準面を示している。
これらについてはSEMI規格に規定されており、水平仮想基準面HDは、ロードポート上でキャリアが載せられるキネマティックピンの突き出した位置からなる水平面で定義される。正面仮想基準面FDは、ウェーハを2等分し、ウェーハの出し入れが行われるキャリア前面に平行で水平基準面に垂直な面で定義される。両側仮想基準面BDは、ウェーハを2等分し、水平基準面HDと正面仮想基準面FDの両方に垂直な面で定義される。これらはロードポート上のキネマティックピンの形状配置で決定されるものである。
【0033】
図1を参照すると、本実施の形態のロードポート調整治具30は、ベースプレート5Aの下面に、キネマティックピン5との接続部であるVグルーブ1を備え、ベースプレート5Aに立設したフロントプレート5Bに、レジストレーションピン位置評価用に2組対向状態で合計8個設けられたマイクロメーター2、FIMS面と正面仮想基準面FDとの間の距離測定用のピンホール(または、押しつけピン)3、レジストレーションピン評価用の基準ロッド4を備えている。
そして、この調整治具30を用いて、ロードポートのFIMS面のレジストレーションピン4Aやラッチキー25の位置を調整し、これらが確実に動作できるように配置する。
【0034】
基板を収納、運搬および保管する基板収納治具であるFOUPは、通常、前述のインターフェイスドア12とポッド本体14が分離された構造を有し、インターフェイスドア12の開閉によりドア面が動くため、ドア角度や穴位置が変わり調整原器として使用できない。それに対して本実施の形態のロードポート調整治具30は、一体構造を有するため、インターフェイスドア12の開閉に伴うようなインターフェイスドア12のドア面と垂直仮想基準面FD、水平仮想基準面HDとの角度変化がなく調整原器として使用できる。
【0035】
図2は図1のVグルーブ1の断面図である。図2において、θはVグルーブ1がキネマティックピン5を挟持する角度(ピン挟持角)を示している。図2に示すように、本実施の形態では、Vグルーブ1のピン挟持角θを96度30分程度(すなわち、片側48度15分)に最適化している。このピン挟持角度θは、キネマティックピン5の先端側面部分(すなわち、腹の部分)をリードインするための角度であり、最もリードインマージンが広い角度である。キネマティックピン5の形状は前述のSEMI規格(Standards E57)で規定されているが、Vグルーブ1の角度θ(ピン挟持角)はSEMI規格で規定されておらず任意に設定できる。このため、ピンの形状のばらつきが大きい場合や基準外の形状の場合に、FOUP載置精度が悪化し、搬送エラーやインターフェイスドア12(図23参照)の開閉不良の原因になるが、本実施の形態では、Vグルーブ1の形状を最適化することで、リードインマージンの拡大を実現することができる。
【0036】
次にロードポート調整治具30の使用方法、すなわち治具による調整方法について説明する。図3はレジストレーションピン評価用の基準ロッド4の変位量を読み取る動作を示しており、同図(a)は読み取り前の状態、同図(b)は読み取り時の状態を示している。
本実施の形態では、まず、ロードポート調整治具30を、調整しようとするロードポートのFIMS面に対向してセットする。このとき、図3(a)に示すように、ロードポートのFIMS面のレジストレーションピン4Aは、レジストレーションピン評価用基準ロッド4に対向している。またこのとき、マイクロメーター2はレジストレーションピン評価用基準ロッド4の表面に接触しており、この位置を基準点(ゼロ点)とする。本実施の形態では、レジストレーションピン評価用基準ロッド4を太さ(直径)9mm程度でピン中心をスタンダードの値(標準値)に設定している。
【0037】
次いで、ロードポート調整治具30をFIMSとのドッキング位置まで移動する。このとき、図3(b)に示すように、調整されるロードポートのFIMS面のレジストレーションピン4Aの先端がマイクロメーター2に当たる。さらに、ロードポート調整治具30の移動により、レジストレーションピン4Aがレジストレーションピン評価用基準ロッド4を押しのけ、マイクロメーター2の間を通りつつ、マイクロメーター2を変位させる。この変位が基準点(ゼロ点)からのずれ量として表示される。
次いで、この表示量が最少になるように、ロードポートのFIMS面のレジストレーションピン4Aの配置や、キネマティックピン5の高さ等を調整する。
【0038】
またこのとき、複数(具体的には、10個程度)のピンホール3を通して、例えばノギスを当てロードポートのFIMS面に当接して、FIMS面と、FOUPのインターフェイスドア面に相当するフロントプレート面との距離を計測する。FOUPのインターフェイスドア面に相当するロードポート調整治具30のフロントプレート面と、ロードポートのFIMS面が完全に平行であれば、各計測量は同じになる。本実施の形態では、各ピンホールを通した計測量が等しく、かつ正面仮想基準面FDとロードポートのFIMS面との間の距離が、165.5±0.5mm程度になるようにドッキングストローク量およびロードポートのFIMS面を調整する。なお、FDと治具でのノギス基準面までの距離は、治具製造時に正確に計られており、既知の値になっている。
【0039】
なお、ピンホール3の代わりに、この位置にそれぞれ押し付けピンを立てておいてもよい。押しつけピン3がロードポートのFIMS面に当接して移動量分だけスライドする。ロードポート調整治具30のフロントプレート面とロードポートのFIMS面が完全に平行であれば、各ピン移動量が同じになる。各ピンの変位量が等しくかつ正面仮想基準面FDとロードポートのFIMS面tの間の距離が、165.5±0.5mm程度になるようにドッキングストローク量およびロードポートのFIMS面を調整する。
【0040】
このようにロードポート調整治具30を用いる調整方法によって調整を行ったFIMS面を持つロードポートを用いることで、確実に基準位置が判る。従って複数種類のFOUPを使用しても、確実な動作が保証されインターフェイスドア12の開閉信頼性を向上できる。
【0041】
以上説明したように実施の形態1によれば、ロードポートのFIMS面のレジストレーションピンやラッチキーの位置を調整できるので、FOUPドアを確実に開閉できるようになる。また、治具の標準化、測定の統一化、あるいはFOUPのVグルーブのピン挟持角の統一化等を図ることができる。これにより、FOUPインターフェイスドアの開閉信頼性および互換性を向上させて開閉不良を解消できる。またこれにより、ウェーハ移載信頼性(基板移載信頼性)を向上させて開閉不良を解消できる。
【0042】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2によるFOUP測定治具(FOUP評価用治具)を図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態のFOUP測定治具は、FOUP測定・評価用の疑似FIMS面を提供するものである。
図4は本発明の実施の形態2にかかるFOUP測定治具40を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、同図(d)はスケール板8の拡大図である。
【0043】
図4において、40はFOUP測定治具であり、5Aはベースプレート、5Bはフロントプレート、5Cはステージプレートを示す。5はステージプレート5Cから飛び出しているキネマティックピンである。また、3はフロントプレート5Bの周辺部分に設けたピンホール(または押付けピン)、8はフロントプレート5BにおいてFOUPのラッチキーホール13およびレジストレーションピンホール10(図23参照)の位置に対応して設けられたスケール付き透明板、8Aは透明板8に設けられたスケール、6はフロントプレート5Bの表面からなる擬似FIMS面を示す。さらに、7は各透明板8に対向する位置に設けられた、FOUPのラッチキーホール13の位置評価用およびレジストレーションピンホール10の位置評価用のマイクロスコープであり、たとえばフロントプレート5Bに取付けられている。また、BDは両側仮想基準面、FDは正面仮想基準面、HDは水平仮想基準面を示している。
【0044】
図4を参照すると、この実施の形態のFOUP測定治具40は、ベースプレート5Aとこのベースプレート5Aに立設したフロントプレート5Bを有している。ベースプレート5Aの上にはステージプレート5Cが配置され、キネマティックピン5がベースプレート5Aからステージプレート5Cの上へ突き出ている。フロントプレート5Bのキネマティックピン5側の表面は、水平仮想基準面HDとの垂直度が正確に決められている擬似FIMS面6を形成している。また、フロントプレート5Bには、FOUPインターフェイスドア12と正面仮想基準面FD間の距離の測定や垂直度の測定に用いるピンホール3が形成され(または、測長ゲージである押しつけピンが配置されていてもよい)、さらにスケール8A付き透明板8が配置されている。さらに透明板8に向かってマイクロスコープ7が設けられている。
【0045】
測定対象のFOUPをステージプレート5Cの上に載せ、マイクロスコープ7を用いて、FOUPインターフェイスドア12のラッチキーホール13またはレジストレーションピンホール10の位置(図23参照)を測定し、ドア面の本来あるべき位置とのずれ量をスケール付き透明板8のスケール8Aを用いて読み取る。
また、押しつけピン3のスライド量あるいはピンホール3を通した測長尺による計測から、FOUPドア面と疑似FIMS面の平行度、およびFDとドア面の距離を測定できる。また、水平仮想基準面HDとの直交度を測定できる。これにより、FOUPドア面の配置ずれを評価できる。
さらに、この測定結果をフィードバックして、FOUP製作の金型を修正することで、FOUPの互換性およびドア開閉の信頼性が向上する。
なお、実際のロードポートでは、レジストレーションピン4Aやラッチキー25が突起として設けてあるが、本実施の形態のFOUP測定治具40では、透明板にスケール8Aを記入したスケール付き透明板8を入れたためこのような突起は存在せず平坦な構造となっている。
なおまた、FDと治具でのノギス基準面までの距離は、治具製造時に正確に計られており、既知の値になっている。
【0046】
次にFOUP測定治具40の使用方法、すなわち治具40を用いた調整方法について説明する。本実施の形態では、まず、ステージプレート5Cにインターフェイスドア12を付けた状態の被評価FOUPを置く。次いで、FOUPのレジストレーションピンホール10の位置とスケール付き透明板8に入れたゲージとの差を、マイクロスコープ7で測定する。また、ラッチキーホール13の位置とスケール付き透明板8に入れたゲージとの差を、マイクロスコープ7で測定する。これにより、穴位置の規格値とのずれを評価できる。また、FOUPインターフェイスドア12の金型設計の最適化にフィードバックする。
【0047】
また、押しつけピン3の変位量を読むことで、FOUPインターフェイスドア12のドア面とロードポートのFIMS面との平行度を測定するとともに、正面仮想基準面FDとインターフェイスドア面との間の距離を測定できる。
本実施の形態では、特に正面仮想基準面FDとFOUPインターフェイスドア12との間の距離、すなわち正面仮想基準面FDとFOUPドア表面のシール部との間の距離が165.5±0.5mm程度になるように、FOUPインターフェイスドア12の設計およびFOUP金型の製作にフィードバックする。
なお、押しつけピン3の変位量を読む代わりに、これをピンホール3として、このピンホール3から例えばノギスを疑似FIMS面に当接して疑似FIMS面とドア面との距離を計測するようにしてもよい。
【0048】
また、FOUPインターフェイスドア12のレジストレーションピンホール10の位置、ラッチキーホール13の穴位置、正面仮想基準面FD−FOUPインターフェイスドア12のドア面間の距離および平行度(また、水平仮想基準面HDとの直交度)を評価し基準量になるようにFOUPの金型製作にフィードバックする。これにより、FOUPの互換性およびFOUPインターフェイスドア12の開閉信頼性を向上することができる。
【0049】
以上説明したように実施の形態2によれば、FOUPドア面のレジストレーションピンホールやラッチキーホールの位置を正確にまた迅速に測定できる。また、測定・調整治具の標準化、測定の統一化を図ることができる。これにより、FOUPの互換性、FOUPインターフェイスドアの開閉信頼性を向上させて開閉不良を解消でき、ウェーハ移載信頼性(基板移載信頼性)を向上させて開閉不良を解消できるようになる。
【0050】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3によるキネマティックピンの形状評価治具を図面に基づいて詳細に説明する。
図5は、本発明の実施の形態3にかかるキネマティックピンの形状評価治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図である。図6は、本実施の形態3にかかるキネマティックピンの評価調具の他の例を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図である
【0051】
図5において、50はキネマティックピンの形状評価治具である。図5に示すピン形状の評価調整治具50は、図5(a),(b)に示すように、12mm程度以上の厚さの厚板50にピンの投影形状(中央従断面形状)を描き、投影形状50aを厚板よりくり抜いた構造を備えている。換言すれば、キネマティックピンの中心線を通る断面の形状は、図示50aの形状をしている。
【0052】
図6において、50はキネマティックピンの他の形状評価治具である。図6に示すピン形状の評価調整治具50は、図6(a),(b)に示すように、12mm程度以上の厚さの厚板50からピンの形状50bそのものをくり抜いた構造を備えている。換言すれば、キネマティックピンの外形は、図示50bの形状をしている。
キネマティックピンの形状はSEMI規格(Standards E57)で規定されているが、加工および形状評価が難しく従来高価な3次元測定機を用いて評価していた。また、ピン1本ずつの場合、拡大投影などでも形状評価できるが、実ロードポート上の現品での評価には使用できない。これに対して本実施の形態のピン形状の評価調整治具50はピンの形状を簡易的に評価できる。
図5に示すピン形状の形状評価治具50のように投影形状を削る場合は、単純に直線と半径15mm程度の円で形状を作ることができるため評価が容易である。
【0053】
次にピン形状の評価治具50の使用方法、すなわち治具50による評価方法について説明する。本実施の形態では、まず、図5,6に示すピン形状の評価治具50のくりぬいた凹部をロードポート上のキネマティックピン5にかぶせた状態でスライドさせながら回転させる。次いで、ピン曲面と治具曲面との差を評価することでピンの形状仕上がりを調査する。このとき、治具の底面の高さが水平仮想基準面HDまでの距離であり隙間ができた場合は水平仮想基準面HDとの距離が足りないことが判る。このような構造により、高価な3次元測定機を用いなくても簡便にピンの形状(曲面、高さ、太さ)を評価できるようになる。
【0054】
以上説明したように実施の形態3によれば、キネマティックピン形状の簡易な評価治具および評価方法を得ることができる。これによりロードポート側のキネマティックピンを正確な形状にすることができ、FOUPを正確に載置することができる。従って、インターフェイスドア12の開閉信頼性を向上させて開閉不良を解消できる。またこれにより、ウェーハ移載信頼性(基板移載信頼性)を向上させることができる。また、治具の標準化、測定の統一化を図ることができる。
【0055】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4によるキネマティックピンの位置評価治具を図面に基づいて詳細に説明する。
図7は本発明の実施の形態4にかかるキネマティックピンの位置評価治具を説明するための構成図、図8は本発明の実施の形態4にかかるキネマティックピンの総合的評価治具を説明するための構成図である。
【0056】
図7において、60はキネマティックピン5の位置の評価調整治具であり、5Aはベースプレート、9はベースプレート5Aに設けたキネマティックピン配置穴、BDは両側仮想基準面が通る線、FDは正面仮想基準面が通る線を示している。
図8において、70はキネマティックピン5の総合的評価調整治具であり、5Aはベースプレート、1はベースプレート5Aの下面に形成したVグルーブ、BDは両側仮想基準面、FDは正面仮想基準面、HDは水平仮想基準面を示している。5はロードポート側から突き出ているキネマティックピンを示す。
【0057】
一般に、ロードポート上のキネマティックピン5の形状が正確であっても、キネマティックピン5の位置が不正確である場合は、FOUPおよび収納されているウェーハのウェーハ位置(ウェーハプレーン)がずれる。そこで、図7に示すように、キネマティックピン位置評価治具60は、ベースプレート5Aにキネマティックピン5の正確な位置に対応して12mm程度の直径の円形状のキネマティックピン配置穴9を3箇所あけ、正面仮想基準面FD、両側仮想基準面BDの線を描いた構造にしている。
図8に示すキネマティックピンの総合的評価治具70は、図8(a)に示すように、正面仮想基準面FD、両側仮想基準面BDを表す直線を描き、図8(b)に示すように、ベースプレート5Aの下面にVグルーブ1を、望ましくは96度30分程度のVグルーブにして彫り込んだ構造にしている。
【0058】
図7に示すキネマティックピン5の位置の評価調整治具60を用いることで、キネマティックピン5の位置を評価することができる。また、図8に示すキネマティックピン5の総合的な評価調整治具70をロードポート上のキネマティックピン5に載せて使うことで、水平仮想基準面HDの床面よりの高さ、水平度が評価できる。
【0059】
次にキネマティックピン5の位置評価治具60の使用方法、すなわち治具60による評価方法について説明する。本実施の形態では、まず、ロードポート上のキネマティックピン5に図7に示すキネマティックピン位置評価治具60をセットする。ピン配置が不正確な場合、3本のピンがキネマティックピン配置穴9に収まらない場合、または、セットできた場合であっても、正面仮想基準面FD、両側仮想基準面BDを示す線(正面仮想基準面評価用線、両側仮想基準面評価用線)が、ロードポートに対してずれるときはピン配置が不適切であると判定する。
【0060】
次いで、キネマティックピン位置評価治具60をセットした上に、キネマティックピンの総合的評価治具70をV溝1とキネマティックピン5とが嵌合するように載置する。このとき、ピン配置およびピンの形状が正しい場合は、キネマティックピン位置評価調整治具60およびキネマティックピンの総合的評価治具70の正面仮想基準面FDおよび両側仮想基準面BDの線(正面仮想基準面評価用線、両側仮想基準面評価用線)が重なる。一方、キネマティックピン位置の評価調整治具60およびキネマティックピンの総合的な評価調整治具70の正面仮想基準面FDおよび両側仮想基準面BDの線(正面仮想基準面評価用線、両側仮想基準面評価用線)が重ならない場合は、ピンの形状に問題があると判定する。
【0061】
なお、あらかじめロードポート上に正面仮想基準面FDおよび両側仮想基準面BDが描かれている場合、評価治具60だけで、ピン位置を評価することができるため、図8に示すキネマティックピンの総合的評価調整治具70との重ね合わせは不要である。
【0062】
以上説明したように実施の形態4によれば、キネマティックピンの位置および形状の簡易な評価治具が得られる。これによりロードポート側のキネマティックピンの調整をすることができ、FOUPを正確に載置することができる。従って、インターフェイスドア12の開閉信頼性を向上させて開閉不良を解消できる。またこれにより、ウェーハ移載信頼性(基板移載信頼性)を向上させることができる。
【0063】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5によるロードポート調整治具を図面に基づいて詳細に説明する。ここでロードポート調整治具とは、ロードポート側からFOUPドアを開閉する開閉機の調整治具であり、標準FOUPとも称すべき治具である。
図9は本発明の実施の形態5にかかるロードポート調整治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、図10はロードポート調整治具をロードポートに載置した状態を示す要部側面概略図である。
【0064】
図9において、30Aは本実施の形態のロードポート調整治具(標準FOUP、FIMSの評価/調整治具と言ってもよい)であり、5Aはベースプレート、5Bはフロントプレートを示す。また、1はベースプレート5Aの下面に形成されたVグルーブ(すなわち、キネマティックピンとの接続部)を示す。また、32はレジストレーションピン位置測定用CCDカメラ、34はラッチキー位置評価用CCDカメラを示し、これらフロントプレート5Bに取付けられている。また、33はレーザー干渉計、33Aはレーザー光を通すスリットであり、レーザー干渉計33はスリット33Aに沿って水平・垂直方向へ移動可能に設置されている。また、5はロードポート側から突き出ているキネマティックピンを示す。また、FD面は正面仮想基準面、BD面は両側仮想基準面、HD面は水平仮想基準面を示す。
また図10において、23はロードポート、24はFIMS面、24DはFIMSドア、4Aはレジストレーションピン、25はラッチキーを示している。
【0065】
図9に示すロードポート調整治具30Aは、図10に示すロードポートのFIMS面24の評価/調整治具であり、この治具30Aを用いてロードポートのFIMS面24を調整することで、レジストレーションピン4Aおよびラッチキー25の最適な配置を得ることができ、その結果、確実に動作できるロードポートのFIMS面24を得ることができる。
【0066】
本実施の形態のロードポート調整治具30Aは一体構造であり、ドア開閉に伴うようなHD面とドア面との角度変化がなく、穴位置の変化がないため、調整原器として使用できる。
【0067】
次に本実施の形態のロードポート調整治具30Aを用いた調整方法について説明する。
本実施の形態では、まず、ロードポート調整治具30Aを調整するロードポート23にセットする。続いて、ロードポート調整治具30AをFIMSとのドッキング位置まで移動する。
FD面からロードポート(FIMS面)22までの距離は、SEMI規格(E62参照)y33で規定されており、その値は、165.5±0.5mmである。
【0068】
前述の実施の形態1のロードポート調整治具30では、測定時にノギスを用いてロードポートのFIMS面との距離を測定していた。また、ノギスの押し付け力は、測定者、測定場所、ノギス自身の状態により異なり、このため測定ごとの変形量は一定ではなかった。このため測定再現性は、80μm程度になり、調整に使うには誤差を持っていた。
【0069】
そこで本実施の形態のロードポート調整治具30Aでは、ノギスやデプスゲージと言った接触式に変えて、非接触式のレーザー干渉計33(変位計)を用いることで、接触による変形を防ぎかつ高精度に測定できるようにした。また、レーザー干渉計33の中心(ゼロ点)はFD面から165.5mm程度(y33)になるように作ってある。レーザー干渉計3の指示値は、電圧表示で示され、その変位量は1mm程度/V程度で得られる。つまりmV表示できる電圧計であれば、1μm単位の寸法が得られることになる。
【0070】
例えば、本実施の形態のロードポート調整治具30Aで得られた値(数値)が、165.5±0.5mm程度になるようにドッキングストローク量およびロードポートのFIMS面24を調整する。このとき、実施の形態1のように測定個所が限定されていたロードポート調整治具30と比べ、レーザー干渉計33をx方向およびz方向に移動させることにより、ドア全領域(図では全シールゾーン)での評価が可能になる。
【0071】
また、前述の実施の形態1のロードポート調整治具30では、ラッチキー25およびレジストレーションピン4Aの位置評価は、接触式マイクロメーターでずれ量を測定していた。このため、接触による変形、こすれがあり再現性が問題であった。
そこで本実施の形態のロードポート調整治具30Aでは、測定対象(レジストレーションピン4Aおよびラッチキー25)のエッジをCCDカメラ32、34で非接触で画像認識させ、コンピュータ内で画像処理することにより、ピンの太さ、中心座標および垂直度等を求める。
【0072】
本実施の形態のロードポート調整治具30Aでは、必要な再現性に応じて画像処理の方式を選択する。
すなわち、高精度測定をする場合は、各測定対象毎にCCDカメラ32、34を設けるとともに、光軸中心をFIMS規格に合わせる。一方、測定精度を落としてよい場合は、1ないし2つのCCDカメラ32、34でFIMSドア全面を撮影して前述の画像取り込みを行う。
【0073】
続いて、取り込んだ画像を基にエッジ検出し、円形状や矩形の中心および外形寸法を求め、その結果を基に座標位置に変換する。その後、その計算結果(ずれ量)を数値データとして表示させる。また、規格上の中心値からのずれも表示する。
続いて、当該表示されたずれ量(数値データ)が最小になるように、ずれ方向にFIMS面24を調整する。
【0074】
図21および図22は、測定対象の形状ごとの画像認識の仕方を示す図である。
例えば、図21に示すように、測定対象の形状が円形の場合は、画像認識のために画像を取り込み(図21(a)参照)、取り込んだ画像を基にエッジ検出を行い(図21(b)参照)、その結果を基に当該測定対象の中心座標(x1,y1)および直径d1を計算してずれ量(数値データ)を表示する(図21(c)参照)。
【0075】
同様に、図22に示すように、測定対象の形状が矩形の場合は、画像認識のために画像を取り込み(図22(a)参照)、取り込んだ画像を基にエッジ検出を行い(図22(b)参照)、その結果を基に中心座標(x2,y2)および辺の長さd2およびd3を計算してずれ量(数値データ)を表示する(図22(c)参照)。
【0076】
以上説明したように本実施の形態によれば、ロードポート調整治具30Aで調整されたFIMSを使うことにより、複数種類のFOUPを使用しても、確実に基準位置が判るためFOUPの互換性を向上でき、FOUPドアの開閉信頼性を向上できる。
【0077】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6によるロードポート調整治具を図面に基づいて詳細に説明する。
図11は本発明の実施の形態6にかかるロードポート調整治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、図12は図11のロードポート調整治具の使用例を説明するための要部側面概略図である。
【0078】
本実施の形態は、実施の形態5の変形として、FOUPのドアに相当する部分の板、すなわち、フロントプレート5Bを取ってしまい、ベースプレート5Aに直接CCDカメラ32,34、レーザー干渉計33(変位計)あるいはそのガイドを取り付けたものである。レーザー干渉計33は行程33Bに沿って水平・垂直方向へ移動可能に設置されている。その他の構成部分は、実施の形態5と同様であるから説明を省略する。
このようにしたロードポート調整治具も実施の形態5と同様の作用効果を奏する。
【0079】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7によるFOUP測定治具を図面に基づいて詳細に説明する。このFOUP測定治具は、FOUP評価用の疑似FIMS面を提供するものである。
図13は実施の形態7のFOUP測定治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、図14は図13のFOUP測定治具の使用例を説明するための要部側面概略図である。
【0080】
図13において、40AはFOUP測定治具であり、5Aはベースプレート、5Bはフロントプレートを示す。5はベースプレート5Aから飛び出しているキネマティックピンである。また、8はフロントプレート5BにおいてFOUPのラッチキーホール13およびレジストレーションピンホール10の位置(図23参照)に対応して設けられた透明板または開口、6はフロントプレート5Bの表面からなる擬似FIMS面を示す。
【0081】
さらに、32は透明板8に対向する位置に設けられた、FOUPのラッチキーホール13の位置評価用のマイクロスコープつきCCDカメラ、34はレジストレーションピンホール10の位置評価用のマイクロスコープつきCCDカメラであり、たとえばフロントプレート5Bに取付けられている。
33はレーザー干渉計(変位計)、33Aはフロントプレート5Bの上下辺に設けられたスリットであり、レーザー干渉計33がスリット33Aに対向して配置され、スリット33Aに沿って水平方向に移動可能に設置されている。
また、FDは正面仮想基準面、BDは両側仮想基準面、HDは水平仮想基準面である。
【0082】
また、前述の実施の形態2のFOUP測定治具40Aでは、レジストレーションピンホール10およびラッチキーホール13の位置測定は、接触式マイクロメーターでずれ量を測定していた。このため、接触による変形、こすれがあり再現性が問題であった。
そこで本実施の形態のFOUP測定治具40Aでは、測定対象のエッジをCCDカメラ32、34で非接触で画像認識させ、コンピュータ内で画像処理することにより、ピンの太さ、中心座標および垂直度等を求める。したがって、本実施の形態のFOUP測定治具40Aでは、ずれの大きさが数値化されたデータで表示されるため誤差がない。
【0083】
本実施の形態では、レーザー干渉計33の表示中心(ゼロ点)はFD面から165.5mm程度(SEMI規準E47.1のy33参照)になるように作ってある。
また、本実施の形態のレーザー干渉計33の指示値は、電圧表示で示され、その変位量は1mm程度/V程度で得られる。つまりmV表示できる電圧計であれば、1μm単位の寸法が得られることになる。この値を解析することでHD面、FD面との直交度および平行度を得ることができる。これにより、配置ずれを評価できる。また、これをFOUPの金型製作にフィードバックし金型を修正すれば、いかなる種類のFOUPでも使用でき、互換性が向上するようになる。
【0084】
次に本実施の形態のFOUP測定治具40Aを用いた調整方法について説明する。本実施の形態では、まず、治具40Aのキネマティックピン5上にドアを付けた状態の被評価FOUPを置く。続いて、評価用CCDカメラ32,34でレジストレーションピンホール10、ラッチキーホール13の画像を取り込み測定する。続いて、穴位置の規格値とのずれを評価する。また、レーザー干渉計3でドア面までの距離を測定する。
これらの結果をフィードバックしてFOUPドアの金型設計を最適化する。また、FD面からドア面(ないしドアシール面)までの距離(y52)が、165.5±0.5mm程度になるようにドア設計し、金型を最適化する。
【0085】
以上説明したように本実施の形態によれば、FOUPドアのレジストレーションピン穴位置、ラッチキーホール穴位置、FD面とFOUPドア面の距離、平行度、またHD面との直交度を評価できる。そして、これらを金型製作にフィードバックし、それぞれの値が基準量になるように金型を修正することで、FOUPの互換性およびFOUPドアの開閉信頼性を向上することができる。
【0086】
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8によるFOUP測定治具を図面に基づいて詳細に説明する。このFOUP測定治具は、FOUP評価用の疑似FIMS面を提供するものである。
図15は本発明の実施の形態8にかかるFOUP測定治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、図16は図15のFOUP測定治具の使用例を説明するための要部側面概略図である。
【0087】
本実施の形態は、実施の形態7の変形として、疑似FIMS面を構成する部分の板、すなわち、フロントプレート5Bを取ってしまい、ベースプレート5Aに直接CCDカメラ32,34、レーザー干渉計33(変位計)あるいはそのガイドを取り付けたものである。レーザー干渉計33は水平方向へ移動可能に設置されている。その他の構成部分は、実施の形態7と同様であるから説明を省略する。
このようにしたFOUP測定治具も実施の形態7と同様の作用効果を奏する。
【0088】
実施の形態9.
以下、この発明の実施の形態6によるウェーハ位置評価治具を図面に基づいて詳細に説明する。
【0089】
図17は本発明の実施の形態9にかかるウェーハ位置評価治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、図18は図17のウェーハ位置評価治具の使用例を説明するための要部側面概略図である。
【0090】
図17において、80はウェーハ位置評価治具であり、5Aはベースプレート、5Bはフロントプレートを示す。5はベースプレート5Aから飛び出しているキネマティックピンである。また、35Aはフロントプレート5Bの中央に縦長に設けられたスリット、6はフロントプレート5Bの表面からなる擬似FIMS面を示す。
35はマイクロスコープ付きのCCDカメラであり、スリット35Aに対向して配置され、スリット35Aに沿って垂直方向に移動可能に設置されている。
また、FD面は正面仮想基準面、BD面は両側仮想基準面、HD面は水平仮想基準面である。なお、擬似FIMS面6はHD面との垂直度が正確に得られている。
図18において、18はFOUP20に収納された測定対象のウェーハを示す。また、位置を測定する際には、シリコンウエハではなく、ガラスおよびセラミックと言ったそりのないウエハ状の円盤が正確に測定できるため望ましい。
【0091】
本実施の形態では、光軸をBD面に合わせた、マイクロスコープ付きのウェーハ位置測定用のCCDカメラ35を用いFOUP内のウェーハ位置を評価する。また、FOUPドアを取り外し、ウェーハをFOUPカセット内に最大収納した状態のキャリアをキネマティックステージ上に置く。ウェーハ位置測定用のCCDカメラ35でカセット内を観察してウェーハ下面エッジ検出し、ウェーハピッチの測定を行い、本来あるべき位置とのずれ量(数値データ)を表示させる。
精度要求が高い場合は、ウェーハ位置測定用のCCDカメラ35をBD面に沿って、上下させ部分毎に画像取り込みを行う。
【0092】
従来のウェーハ位置の評価技術では、ハイトゲージや3次元測定機など接触式の測定機でウェーハ位置を求めピッチを求めていたため、接触によるウェーハの移動が生じ、正確な位置を求めることができなかった。
本実施の形態のウェーハ位置評価治具80では、非接触で各ウェーハ高さおよびウェーハ前端の距離(FD面からの距離)を求めることができる。さらに加えて、本実施の形態のウェーハ位置評価治具80ではずれの大きさが数値化されたデータで表示されるため、誤差がないといった効果もある。
【0093】
また、本実施の形態のウェーハ位置評価治具80では、ウェーハエッジの測定の際に焦点を合わせることで、ウェーハ前端の位置が求まる。ウェーハの直径は正確であり、ウェーハの中心とキャリアの中心との一致性(数値データによるずれ量)も確認できるといった効果もある。
【0094】
以上説明したように本実施の形態によれば、FOUPに収納されたウェーハの配置ずれを評価することができる。これを金型製作にフィードバックし、金型を修正することで、いかなる種類のFOUPでも使用でき、互換性が向上するようになる。
【0095】
実施の形態10.
以下、この発明の実施の形態10によるウェーハ位置評価治具を図面に基づいて詳細に説明する。
図19は本発明の実施の形態10にかかるウェーハ位置評価治具を説明するための構成図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図、図20は図19のウェーハ位置評価治具(FOUPの評価/調整治具)の使用例を説明するための要部側面概略図である。
【0096】
本実施の形態は、実施の形態9の変形として、FIMSのドアに相当する部分の板、すなわちフロントプレート5Bを取ってしまい、ベースプレート5Aに直接CCDカメラおよびそのガイドを取り付けたものである。その他の構成部分は、実施の形態9と同様であるから説明を省略する。
このようにしたウェーハ位置評価治具も実施の形態9と同様の作用効果を奏する。
【0097】
なお、以上の各実施の形態では単独の治具で説明したが、例えば実施の形態7,8の治具に実施の形態9,10の治具を組み合わせれば、ベースプレート5Aを共通にできるようになる。
また、ロードポート調整治具、FOUP測定治具、FOUPウェーハ位置測定治具、キネマティックピン形状評価治具、キネマティックピン位置評価治具具等を総合的に作ることで、これらを相互にシステム的に製作・使用することによりシステムとしての機能を保証でき、信頼性を確保することができる。
【0098】
なお、上記各実施の形態は、半導体装置に用いられるウェーハに特に限定されることなく、フォトレティクル(reticle:回路原版)用基板、液晶ディスプレイパネル用基板やプラズマデイスプレイパネル用基板等の表示パネル基板、ハードディスク用基板、半導体装置等の電子デバイス用基板等の各種の基板を収納、運搬および保管する基板収納治具、このような基板収納治具に対する評価調整治具および治具調整方法に適用可能である。さらに、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0099】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、以下に掲げる効果を奏する。この発明によれば、半導体製造等における基板移載を円滑に行なうようにするために、ロードポート調整治具、FOUP測定治具、FOUPウェーハ位置測定治具、キネマティックピン形状評価治具、キネマティックピン位置評価治具等を総合的に、またシステム的に得られる。また、これらを用いたロードポートやFOUPの総合的な調整・測定・評価方法が得られる。
これにより、FOUP開閉機の開閉信頼性向上、およびFOUPの互換性、FOUPインターフェイスドアの開閉信頼性向上を図ることができることである。
【0100】
また、ロードポート調整治具(標準FOUP)で調整されたFIMSを使うことで、複数種類のFOUPを使用しても、確実に基準位置が判るため開閉信頼性を向上できることである。
また、FOUPドアのレジストレーションピン穴位置、ラッチキーホール穴位置、FD面とFOUPドア面の距離(平行度、HD面との直交度)を評価し基準量になるように金型を修正することで、FOUPの互換性およびFOUPドアの開閉信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかるFOUP測定治具を説明するための構成図。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかるFOUP測定治具のVグルーブの角度を説明するためのVグルーブ断面図。
【図3】 本発明の実施の形態1において、レジストレーションピン評価用の基準ロッドの変位量を読み取る動作を示す図。
【図4】 本発明の実施の形態2にかかるFOUP測定治具を説明するための構成図。
【図5】 本発明の実施の形態3にかかるキネマティックピンの形状評価治具を説明するための構成図。
【図6】 本発明の実施の形態3にかかるキネマティックピンの形状評価治具の他の例を説明するための構成図。
【図7】 本発明の実施の形態4にかかるキネマティックピンの位置評価治具を説明するための構成図。
【図8】 本発明の実施の形態4にかかるキネマティックピンの総合評価治具を説明するための構成図。
【図9】 本発明の実施の形態5にかかるロードポート調整治具を説明するための構成図。
【図10】 本発明の実施の形態5にかかるロードポート調整治具の使用例を説明するための側面図。
【図11】 本発明の実施の形態6にかかるロードポート調整治具を説明するための構成図。
【図12】 本発明の実施の形態6にかかるロードポート調整治具の使用例を説明するための側面図。
【図13】 本発明の実施の形態7のFOUP測定治具を説明するための構成図。
【図14】 本発明の実施の形態7のFOUP測定治具の使用例を説明するための側面図。
【図15】 本発明の実施の形態8にかかるFOUP測定治具を説明するための構成図。
【図16】 本発明の実施の形態8のFOUP測定治具の使用例を説明するための側面図。
【図17】 本発明の実施の形態9にかかるウェーハ位置評価治具を説明するための構成図。
【図18】 本発明の実施の形態9にかかるウェーハ位置評価治具の使用例を説明するための側面図。
【図19】 本発明の実施の形態10にかかるウェーハ位置評価治具を説明するための構成図。
【図20】 本発明の実施の形態10にかかるウェーハ位置評価治具の使用例を説明するための側面図。
【図21】 本発明の実施の形態5〜10における画像認識を説明するための図。
【図22】 本発明の実施の形態5〜10における画像認識を説明するための図。
【図23】 従来の基板収納治具(ウェーハキャリア)を説明するための斜視図。
【図24】 基板処理装置のロードポート上でFOUPをFIMS面に結合した状態を示す側面断面図。
【符号の説明】
1 Vグルーブ、 2 マイクロメーター、 3 押しつけピンまたはピンホール、 4 レジストレーションピン評価用の基準ロッド、 4A レジストレーションピン、 5 キネマティックピン、 5A ベースプレート、 5B フロントプレート、 5C ステージプレート、 6 擬似FIMS面、 7 マイクロスコープ、 8 スケール付き透明板、 8A スケール、 9 キネマティックピン配置穴、 10 レジストレーションピンホール、 11 ラッチキー、 12 インターフェイスドア(FOUPドア)、 13 ラッチキーホール、 14 ポッドシェル(ポッド本体、FOUPシェル部)、 15 FOUPシール面、 16 ドアクランピング機構部、17 V溝部材、18 ウェーハ、 20 FOUP、 23 ロードポート、 24 FIMS面、 24S FIMSシール面、 24D ロードポートドア、 25 ラッチキー、26 ロードポートドア開閉機構、 27 基板処理装置、 28 筐体、 32 レジストレーションピン(またはホール)評価用CCDカメラ、 33 レーザー干渉計(変位計)、 33A スリット、 34 ラッチキー(またはホール)評価用CCDカメラ、 30,30A ロードポート調整治具、 40,40A FOUP測定治具、 50 キネマティックピン形状評価治具、 60 キネマティックピンの位置評価治具、 70 ネマティックピンの総合評価治具、 80 ウェーハ位置評価治具、 BD 両側仮想基準面、 FD 正面仮想基準面、 HD 水平仮想基準面、 θ Vグルーブのピン挟持角。
Claims (17)
- 正面仮想基準面を有するFOUPを擬装したロードポート調整治具であって、
基板処理装置のロードポートに載置されてFIMS面に当接され、前記FIMS面のレジストレーションピン位置を測定する位置測定機構と、
前記FIMS面から前記正面仮想基準面までの距離を測定する距離測定機構とを備えたことを特徴とするロードポート調整治具。 - 前記位置測定機構として、FIMS面のレジストレーションピンによって変位されるマイクロメータを備えたことを特徴とする請求項1に記載のロードポート調整治具。
- 前記位置測定機構として、FIMS面のレジストレーションピンを撮像するCCDカメラを備えたことを特徴とする請求項1に記載のロードポート調整治具。
- 前記距離測定機構として、FIMS面との距離を測定するレーザ干渉計を備えたことを特徴とする請求項1に記載のロードポート調整治具。
- 正面仮想基準面を有するロードポートを擬装したFOUP測定治具であって、
前記擬装したロードポートに載置されたFOUPに対して、FOUPドアのレジストレーションピンホール位置を測定する位置測定機構と、
前記FOUPドア面から前記正面仮想基準面までの距離を測定する距離測定機構とを備えたことを特徴とするFOUP測定治具。 - 前記位置測定機構として、透明スケールを通してFOUPドアのレジストレーションピンホールを観測するマイクロスコープを備えたことを特徴とする請求項5に記載のFOUP測定治具。
- 前記位置測定機構として、FOUPドアのレジストレーションピンホールを撮像するCCDカメラを備えたことを特徴とする請求項5に記載のFOUP測定治具。
- 前記距離測定機構として、FOUPドア面との距離を測定するレーザ干渉計を備えたことを特徴とする請求項5に記載のFOUP測定治具。
- 正面仮想基準面を有するロードポートを擬装したFOUPウェーハ位置測定治具であって、
前記擬装したロードポートに載置されたFOUPに対して、FOUP内に収容されたウェーハのウェーハ位置を非接触で測定する位置測定機構を備えたことを特徴とするFOUPウェーハ位置測定治具。 - 前記位置測定機構として、FOUP内に収容されたウェーハを撮像するCCDカメラを備えたことを特徴とする請求項9に記載のFOUPウェーハ位置測定治具。
- 基板処理装置のロードポートに配置され前記ロードポートに載置されるFOUPの底面に形成された溝部と嵌合するキネマティックピンの形状を評価するキネマティックピン形状評価治具であって、キネマティックピンの投影形状をくりぬいた部材からなることを特徴とするキネマティックピン形状評価治具。
- 基板処理装置のロードポートに配置されたキネマティックピンに嵌合させる板状部材からなるキネマティックピン位置評価治具であって、前記キネマティックピンに対応した位置に孔部が形成され、表面に正面仮想基準面と両側仮想基準面の位置を示す線を描いたことを特徴とするキネマティックピン位置評価治具。
- 基板処理装置のロードポートのFIMS面を、請求項1〜4のいずれかに記載のロードポート調整治具によって測定し、FIMS面のレジストレーションピン位置、および、前記FIMS面から前記正面仮想基準面までの距離を調整することを特徴とするロードポート調整方法。
- 被測定FOUPを請求項5〜8のいずれかに記載のFOUP測定治具に載置し、このFOUP測定治具によって、FOUPドアのレジストレーションピンホール位置、および、前記FOUPドア面から前記正面仮想基準面までの距離を測定することを特徴とするFOUP測定方法。
- FOUPドアを分離したFOUPを、請求項9または10に記載のFOUPウェーハ位置測定治具に載置し、このFOUPウェーハ位置測定治具によって、FOUP内に収容されたウェーハのウェーハ位置を非接触で測定することを特徴とするFOUPウェーハ位置測定方法。
- 請求項11に記載のキネマティックピン形状評価治具を、基板処理装置のロードポートに配置されるキネマティックピンに嵌合させて、前記キネマティックピンの形状を評価することを特徴とするキネマティックピン形状評価方法。
- 請求項12に記載のキネマティックピン位置評価治具を、基板処理装置のロードポートに配置されるキネマティックピンに嵌合させて、前記キネマティックピンの位置を評価することを特徴とするキネマティックピン位置評価方法。
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