JP3637814B2 - 電気自動車の安全保護方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気自動車の駆動用モータのコントローラに搭載される制御装置の安全保護方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境保護の見地から排気ガスのない電気自動車が注目されている。この電気自動車の駆動モータは、回生時には発電機として機能しバッテリを充電する。
【0003】
この駆動用モータを電流制御する構成の中で、指令通り実際のモータ電流を制御する構成部が、マイクロプロセッサ等を用いずにハードウエアで構成している制御構成においては、実際の電流が、電流位相を含め指令通り流れていることを確認するチェック機能無しで構成されていることが多い。
【0004】
また、構成されている部品の信頼性を確保することで、モータ制御の信頼性を確立させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では電流位相を含め指令値通り電流を制御できていなければ、回生指令にもかかわらず実際の電流は力行の位相で流れたり、あるいはその逆の症状がでたりする。
【0006】
また、弱め界磁制御などを用いて積極的に電流位相を制御している場合には、確実に指
令値通りにモータ電流を制御しなければ、上記現象が発生する確率が高くなるという問題があった。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、駆動用モータの回生時に、指令値通り電流が流れていない異常状態を簡単に検出できる安全性の高い安全保護方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、アクセルがオフ状態の時に、回生制御をする電気自動車の制御装置において、アクセルがオフ状態で、かつシフトポジションがニュートラル状態のときに、駆動用モータが規定回転数以上の状態を規定時間継続して回転したときに回生異常と判断するものである。
【0009】
そして、異常と判断したときにモータ制御用インバータを停止するもので、制御装置の誤作動を検出し、電気自動車の安全性を確保できるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記の課題を解決するために本発明は、アクセルがオフ状態の時に、回生制御をする電気自動車の制御装置において、アクセルがオフ状態で、かつシフトポジションがニュートラル状態のときに、駆動用モータが規定回転数以上の状態を規定時間継続して回転したときに回生異常と判断する電気自動車の安全保護方法であり、異常と判断した場合、モータ制御用インバータを停止する。
【0011】
このように、アクセルオフの回生状態で、ブレーキを踏み込めば急激に回転数が低下し、踏み込まなくても回転数は徐々に低下する方向にあるため、規定回転数以上の状態が長く続くことは異常と判断することができる。
【0012】
異常と判断したときにモータ制御用インバータを停止し、電気自動車の安全性を確保するものである。
【0013】
【実施例】
以下本発明の一実施例について図を用いて説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1を説明するフローチャートである。
【0015】
電気自動車のアクセルがオフ状態の時、回生制動によりモータ回転を停止させる制御を行う制御方法では、アクセルがオフのとき、モータは力行トルクをだして回転し続けることはあり得ない。
【0016】
そこで図1にあるように、まずアクセルの状態を監視し、アクセルオフかどうかを判定する。
【0017】
次に、アクセルがオフ状態であれば、シフトポジションがニュートラル状態かどうかを判定し、シフトがニュートラル状態であれば、モータ回転は車両の状態によらず、コントローラからの指令値で制御されているため、モータ回転を観測することで正常か異常かを判断することが可能となる。
【0018】
そして、ニュートラルと判断されれば、モータ回転数の規定値(例えば3500rpm)以上でモータが回転しているかを判断し、その状態が規定値(例えば10秒)以上継続
すれば、異常と判断する。異常と判断されれば、ただちにインバータを停止し、モータ制御を中止させる。
【0019】
(参考実施例)
図2は参考実施例を説明するフローチャートである。
【0020】
図2では、シフトポジションによらず、指令値通りモータ電流が制御されているかを判定する。
【0021】
実施例1と同様に、アクセルがオフのとき、モータ駆動の電源としてバッテリを用いている場合、バッテリへ回生エネルギーが回収されることはあっても、逆にバッテリからエネルギーを消費する方向に電流が流れることはあり得ない。
【0022】
そこで図2にあるように、まず、アクセルオフ状態かどうかを判定し、アクセルオフであればバッテリ電流を次に観測する。
【0023】
バッテリからエネルギーを持ち出す場合はプラス、バッテリへエネルギーをもどす場合はマイナスと正負の符号を含めて、バッテリ電流が規定値(例えば10A)を越えているかを判定する。規定値(10A)を越えていると判断すれば、その状態が規定値(例えば3秒)以上継続すれば、異常と判断する。
【0024】
異常と判断されれば、ただちにインバータを停止し、モータ制御を中止させる。
【0025】
なお、上記の説明で用いた回転数、時間、バッテリ電流値の規定値は、車種、モータ特性、バッテリ種類等によって大きく異なる定数であることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】
上記の実施例から明らかなように請求項1に記載の発明によれば、駆動用モータの回生時に、指令値通り電流が流れていない異常状態を簡単に検出できる。したがって、電気自動車の安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1を説明するフローチャート
【図2】 参考実施例を説明するフローチャート
Claims (1)
- アクセルがオフ状態の時に、回生制御をする電気自動車の制御装置において、アクセルがオフ状態で、かつシフトポジションがニュートラル状態のときに、駆動用モータが規定回転数以上の状態を規定時間継続して回転したときに回生異常と判断する電気自動車の安全保護方法。
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---|---|---|---|
JP23382199A JP3637814B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 電気自動車の安全保護方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23382199A JP3637814B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 電気自動車の安全保護方法 |
Publications (2)
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---|---|
JP2001061202A JP2001061202A (ja) | 2001-03-06 |
JP3637814B2 true JP3637814B2 (ja) | 2005-04-13 |
Family
ID=16961099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23382199A Expired - Fee Related JP3637814B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 電気自動車の安全保護方法 |
Country Status (1)
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1999
- 1999-08-20 JP JP23382199A patent/JP3637814B2/ja not_active Expired - Fee Related
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