JP3636995B2 - メール配信方法、メール配信システム、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等のコンピュータネットワークを利用した電子メール配信システムに関し、特に、発信者の要求によりプライバシーに関する情報を伏字加工した伏字文書を配信し、受信者からの要求により原文を公開する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子メール配信システムでは、基本的に発信者からの送信メール文書は、メールサーバを中継して、そのまま受信者側に配信されるだけである。そのため、例えば事故速報等の社内通知文書等、プライバシー情報を含む文書を電子メールで配信するような場合、従来においては、発信者は、当該文書をそのまま配布しても支障のない特定の者(個人、グループ、部署等)にだけ配信して、それ以外の者には初めから配信しないか、あるいは、発信者自身が、文書中のプライバシーに関する部分を伏字した文書を作成して特定の者以外にも配信することで、プライバシー情報の侵害を回避していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術において、特定の者に限って原文のまま配信する方法は、配信先が極めて限られてしまい、たとえ伏字文書であっても文書の配信を希望する者等に不満が生じる。また、送信者が伏字文書を作成して一様に配信する方法は、原文を通知すべき者には、例えば後日等、送信者があらためて原文を配信する必要があり、送信者の負担が増加する。
【0004】
本発明は、インターネット等を利用した電子メール配信システムにおいて、プライバシー情報の侵害を回避するとともに、上述のような問題点を解決して、きめ細かなメール文書配信を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、発信者は、伏字文書送信コマンドを付加したメール文書を送信し、メールサーバは、受信したメール文書に伏字文書送信コマンドが付加されている場合、当該メール文書中のプライバシーに関する情報を伏字に変換し、該伏字メール文書を受信者宛に配信することを主要な特徴とする。
【0006】
受信者は、原文を希望する場合、伏字メール文書の発信者宛に原文要求コマンドを付加したメール文書を送信する。メールサーバは、伏字メール文書配信時に必要情報を登録しておき、受信したメール文書に原文要求コマンドが付加されている場合、該メール文書の発信者(原文要求者)の原文取得権限を確認した後、原文あるいは伏字文書の解説データと原文変換ソフトを要求者宛に返信する。受信者は、解説データと原文変換ソフトが送付された場合には、該解説データと原文変換ソフトを用いて、すでに受信してある伏字メール文書の復元を行う。
【0007】
本発明の一実施例では、発信者は、伏字文書送信コマンド、発信者、受信者、伏字変換レベル、公開可否、公開日、原文等からなるメール文書を送信する手段を備える。受信者は、原文要求コマンド、発信者(自受信者)、受信者(伏字メール文書発信者)等からなるメール文書を送信する手段を備える。一方、メールサーバは、受信したメール文書に伏字文書送信コマンドが付加されている場合、伏字変換レベルにあわせて当該メール文書の原文中のプライバシーに関する情報を伏字に変換し、該伏字メール文書を当該受信者宛に配信する手段と、原文の文書データや伏字文書の解説データと原文変換ソフトを格納する手段と、受信者、公開可否、公開日を受信者情報として原文の文書データと関連づけて格納する手段と、受信したメール文書に原文要求コマンドが付加されている場合、該受信メール文書中の発信者(要求者)をキーに受信者情報を照合して当該要求者の原文取得権限を確認し、該受信者情報と関連づけられた原文の文書データあるいは伏字解説データと原文変換ソフトを当該要求者宛に返信する手段を備える。伏字メール文書は、伏字変換レベルにあわせて、例えば、メール文書中のプライバシーに関する情報の固有名詞部分を記号、アルファベット文字あるいはイニシャル文字に置換することで作成する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面により詳しく説明する。
〔システム構成〕
図1は本発明によるメール配信システムの全体構成図である。図1において、100はメールサーバ、300と400は端末(パソコン、携帯端末、携帯電話、PHSなど)であり、インターネットなどのネットワークを介して結ばれている。ここでは、端末300を発信者、端末400を受信者と仮定する。メールザーバ100は本来のP0P3、SMTP等の構成に加えて、文書中のプライバシーに関する情報を伏字に置換する伏字変換APを具備する。さらに、メールサーバ100は、受信者情報データベース210、文書管理データベース220、解説データ・データベース230、変換ソフトデータベース240等からなるデータベース200を具備している。
【0009】
受信者情報データベース210は、受信者(受信先アドレス)毎に、文書ID(文書No.)、伏字変換レベル、原文変換ソフトID(ソフトNo.)、公開可否、公開日等を格納するデータベースである。文書管理データベース220は、文書ID(文書No.)毎に原文の文書データを格納するデータベースである。解説データベース230は、文書ID(文書No.)毎に、伏字変換レベル、伏字文書の解説データ(伏字位置、文字数、原文単語等)を格納するデータベースである。変換ソフトデータベース240は、原文変換ソフトID(ソフトNo.)毎に、各バーションの伏字文書を原文に変換する変換ソフトを格納するデータベースである。
【0010】
〔動作概要〕
図2に本メール配信システムにおける伏字文書配信時の動作概要を示す。発信者300は、伏字文書配信を希望する場合、発信者、受信者、原文とともに伏字文書送信コマンド、伏字変換レベル、公開可否、公開日等を含むメール文書をメールサーバ100へ送信する。メールサーバ100は、メール文書中に伏字文書送信コマンドがあると、伏字変換レベルにあわせて、原文中のプライバシーに関する情報を伏字処理し、該当受信者400側へ伏字メール文書を配信するとともに、メール文書中の原文、受信者情報等の必要情報をデータベース200へ登録する。
【0011】
図3に本メール配信システムにおける原文公開時の動作概要を示す。原文公開には二つの方法がある。第1の方法(以下、公開方法1)では、受信者400が原文要求コマンドを含むメール文書をメールサーバ100へ送信し、メールサーバ100は、要求者の資格チェック(原文取得権限確認)を行った後、データベース200に保持された原文(原本)を含むメール文書を受信者400へ送信する。第2の方法(以下、公開方法2)では、受信者400が原文要求コマンドを含むメール文書をメールサーバ100へ送信すると、メールサーバ100は、要求者の資格チェックを行った後、データベース200に保持された変換ソフトと伏字文書の解説データを受信者400へ送信する。受信者400は、この変換ソフトと解説データを用いて、すでに受信してある伏字文書を原文に復元する。公開方法2によれば、メールサーバ100に原文を保持する必要がなく、データベース200の記憶容量を軽減できる。
【0012】
〔伏字メール文書配信〕
図4は、メールサーバ100の特に伏字メール文書配信に関係する部分の機能ブロック図、及び、データベース200の具体的構成例を示したものである。図4において、110は文書受信部、120はコマンド抽出部、130は伏字文書配信用の文書処理部、140は文書送信部である。文書処理部130は、受信者・文書情報登録部131、伏字変換部132、送信文書作成部133などで構成される。
【0013】
図5は伏字メール文書配信時の詳細フローチャートを示したもので、以下、図5のフローチャートに従って図4の動作を説明する。
発信者300は、伏字文書配信を希望する場合、伏字文書送信コマンド(例えばコマンドID)、発信者、受信者、伏字変換レベル、公開可否、公開日及び原文等からなるメール文書をメールサーバ100へ送信する(ステップ500)。図10に該メール文書の具体例を示す。なお、受信者「aa@…」、「bb@…」、「cc@…」は個人に限らず、グループ、部署等でもよい。
【0014】
メールサーバ100では、文書受信部110がメール文書を受信し(ステップ510)、コマンド抽出部120に渡す。コマンド抽出部120は、受信メール文書に特定コマンドが付加されているかチェックし(ステップ511)、付加されていなければ、該受信メール文書を通常のメール文書と判断して、文書送信部140からそのまま受信者400へ送信する(ステップ512)。受信メール文書に特定コマンドが付加されている場合、コマンド抽出部120は、伏字文書送信コマンドかどうかチェックし(ステップ513)、伏字文書送信コマンドだった場合、伏字文書配信用の文書処理部130を起動して受信メール文書を渡す。なお、特定コマンドが伏字文書送信コマンドでない場合には、原文要求コマンドを意味するが、このケースについては後述する。
【0015】
文書処理部130では、受信者・文書情報登録部131が、コマンド抽出部120から渡されたメール文書中の原文に対して固有の文書ID(文書No.)を生成し、受信者(受信先アドレス)、文書No.、伏字変換レベル、変換ソフトNo.、公開可否、公開日時等は受信者情報データベース210に登録し、文書No.、原文の文書データは文書管理データベース220に登録し、さらに文書No.、伏字変換レベルは解説データベース230に登録する(ステップ514)。図4中の受信者情報データベース210、文書管理データベース220は、図10の例を示している。この時点では、解説データベース230の解説データの欄は空(NULL)である。ここで、変換ソフトNo.は、変換ソフトデータベース240を参照して、現在使用中の伏字変換APに対応する原文変換ソフトのソフトNo.(例えば、ソフトNo.2)を選択して登録するようにする。なお、公開方法1を採用する場合には、受信情報データベース210のソフトNo.の登録や、解説データベース230自体への登録は不要である。受信者・文書情報登録部131は、必要な情報のデータベース200への登録後、伏字変換部132に対して文書No.、伏字変換レベルを渡す。
【0016】
伏字変換部132は、受信者・文書情報登録部131から文書No.、伏字変換レベル等を受け取ると、文書No.をキーに文書管理データベース220から該当文書データ(原文)を読み込み、伏字変換レベルにあわせて原文中のプライバシーに関する情報を伏字処理し(ステップ515)、伏字加工された伏字文書を文書No.変換レベルとともに送信文書作成部133に渡す。また、伏字変換部132は、伏字の解説データ(伏字位置、文字数、原文単語等)を文書No.、伏字変換レベルと対応づけて解説データ・データベース230へ格納する。図11に解説データの具体例を示す。なお、伏字処理の詳細については後述する。
【0017】
送信文書作成部133は、文書No.、伏字変換レベルをキーに受信者情報データベース210から必要な受信者情報を取得し、該受信者情報と伏字変換レベルにあった伏字文書をバインドして伏字メール文書を作成し(ステップ516)、文書送信部140より受信者400へ配信する(ステップ518)。図12に伏字メール文書の具体例を示す。これは、図10の原文中のプライバシーに関する固有名詞部分について、「会社」や「市名」はイニシャル文字に置換し、「人名」はアルファベット文字に置換した例である。
【0018】
〔公開方法1の原文公開〕
図6は、メールサーバ100の特に原文公開(公開方法1)に関係する部分の機能ブロック図、及び、関係するデータベース210、220を示したものである。図6において、文書受信部110、コマンド抽出部120、文書送信部140は図4と同じである。また、受信情報データベース210、文書管理データベース220も図4に示したものと同じである。150は原文公開用(公開方法1)の文書処理部であり、受信者情報照合部151と送信文書作成部152から構成される。
【0019】
図7は公開方法1による原文公開時の詳細フローチャートであり、以下、図7のフローチャートに従って図6の動作を説明する。
受信者400は、原文を希望する場合、原文要求コマンド(例えば、コマンドID)、発信者(原文要求元)、受信者(伏字メール文書発信元)等からなるメール文書をメールサーバ100へ送信する(ステップ700)。メールサーバ100では、文書受信部110がメール文書を受信し(ステップ710)、コマンド抽出部120に渡す。コマンド抽出部120は、受信メール文書に特定コマンドが付加されているかチェックし(ステップ711)、付加されていなければ、通常のメール文書処理に進む。受信メール文書に特定コマンドが付加されている場合、コマンド抽出部120は、原文要求コマンドかチェックし(ステップ712)、原文要求コマンドだった場合、文書処理部150を起動して受信メール文書を渡す。なお、ステップ712は、図5のステップ513と同じであり、見方を変えて表現したにすぎないものである。
【0020】
文書処理部150では、受信者情報照合部151が、受信メール文書中の送信者アドレス(原文要求者アドレス)をキーに受信者情報データベース210を検索して、要求者が原文を見る権限(原文取得権限)があるかどうかチェックする(ステップ713)。具体的には、受信者情報照合部151は、受信者情報データベース210内に受信メール文書中の送信者アドレスと同一の受信先アドレスが登録されており、そのエントリの公開可否フラグが「可」で、且つ、現時点が「公開日」以降だった場合には、要求者に権限あり、それ以外の場合には権限なしと判断する。受信者情報照合部151では、該要求者の権限有無のチェック結果とともに、権限ありの場合には該当エントリ中の文書No.を送信文書作成部152に通知する。送信文書作成部152は、要求者に原文を見る権限がない場合には、その旨メール文書を作成し、文書送信部140より要求元の受信者400へ返信する(ステップ714)。一方、要求者に原文を見る権限がある場合、送信文書作部152は、文書No.をキーに文書管理データベース220から該当原文を取得し(ステップ715)、該原文を含むメール文書を作成して、文書送信部140より要求元の受信者400へ送信する(ステップ716)。
【0021】
〔公開方法2の原文公開〕
図8は、メールサーバ100の特に原文公開(公開方法2)に関係する部分の機能ブロック図、及び、関係するデータベース210、230、240を示したものである。図8において、文書受信部110、コマンド抽出部120、文書送信部140は図4及び図6と同じである。また、受信者情報データベース210、解説データ・データベース230、変換ソフトデータベース240も図4に示したものと同じである。160は原文公開用(公開方法2)の文書処理部であり、受信者情報照合部161と送信文書作成部162から構成される。図6の場合とは送信文書作成部162の機能が異なる。
【0022】
図9は公開方法2による原文公開時の詳細フローチャートであり、以下、図9のフローチャートに従って図8の動作を説明する。
受信者400は、原文を希望する場合、原文要求コマンド、発信者(原文要求元)、受信者(伏字メール文書発信者)等からなるメール文書をメールサーバ100へ送信する(ステップ900)。メールサーバ100では、文書受信部110がメール文書を受信し(ステップ910)、コマンド抽出部120に渡す。コマンド抽出部120は、受信メール文書に特定コマンドが付加されているか、付加されていれば、原文要求コマンドかをチェックし(ステップ911、912)、原文要求コマンドだった場合、文書処理部160を起動して受信メール文書を渡す。
【0023】
文書処理部160では、受信者情報照合部161が、先の公開方法1の場合と同様に、受信メール文書中の送信者アドレス(原文要求アドレス)をキーに受信者情報データベース210を検索して、要求者が原文を見る(原文取得権限)権限があるかどうかチェックする(ステップ913)。そして、受信者情報照合部161は、チェック結果とともに、権限ありの場合には、受信者情報データベース210の該当エントリ中の文書No.と変換レベル及びソフトNo.を送信文書作成部162に通知する。
【0024】
送信文書作成部162は、要求者に原文を見る権限がない場合には、その旨のメール文書を作成し、文書送信部140より要求元の受信者400へ返信する(ステップ914)。一方、要求者に原文を見る権限がある場合、送信文書作成部152では、文書No.と変換レベルをキーに解説データ・データベース230から該当解析データ(伏字位置、原文文字数、原文単語等)を取得し、また、ソフトNo.をキーに変換ソフトデータベース240から変換ソフトを取得する(ステップ915)。そして、送信文書作成部162は、該解説データと変換ソフトを添付したメール文書を作成し、文書送信部140より要求元の受信者へ返信する(ステップ916)。
【0025】
受信者400側では、メールサーバ100から送信された解説データと変換ソフトをもとに、すでに受信されている伏字文書を元の原文に復元する(ステップ920)。ここで、伏字文書作成に用いられるアプリケーション(伏字変換AP)は、必要に応じて変更(バージョンアップ等)される可能性があるが、変換ソフトのバージョンは、当該伏字文書作成時の伏字変換APのバージョンに対応しているため、原文を正しく復元することができることになる。
【0026】
〔伏字変換処理〕
次に、本発明で使用される伏字変換処理機能について説明する。
図13は伏字変換処理部の一実施例のブロック図であり、例えば、図4の伏字変換部132に適用される。図13において、伏字変換処理部1300は機能上、入力された文書(処理対象文書)からプライバシー情報に関する固有名詞部分を抽出する抽出部1310と、該抽出部1310で抽出されたプライバシー情報に関する固有名詞部分を特定不可能に伏字加工を施す加工部1320のモジュールに分かれる。抽出部1310は、単語辞書1330を参照して入力文書を形態素解析する形態素解析部1311、該形態素析部1311で解析された形態素情報を基に固有名詞部分を抽出すると共に、接尾語テーブル1340を参照して固有名詞部分の社会的属性や個人的属性の種類を取得する固有名詞抽出部1312から構成される。加工部1320は、抽出された固有名詞部分を記号に置換する記号処理加工部1322、抽出された固有名詞部分をアルファベット文字に置換するアルファベット文字処理加工部1323、イニシャル文字テーブル1360などを参照して固有名詞部分をそのイニシャル文字に置換するイニシャル文字処理加工部1324、及び、伏字処理テーブル1350を参照して各処理加工部1322、1323、1324を選択する処理加工選択部1321から構成される。
【0027】
図14は、本実施例の動作の概略フローチャートであり、以下、図14に従って図13の伏字変換処理動作を説明する。
まず、抽出部1310では、処理対象となる文書(電子化文書)をメモリ(RAM)等に読み込む(ステップ1401)。抽出部1310の形態素解析部1311は、単語辞書1330を参照して、入力された文書を単語単位に区切り、各単語の読み、品詞および活用形等の形態素情報を取得する(ステップ1402)。この形態素解析では、品詞の属性も得られ、固有名詞については社会的属性や個人的属性等も取得される。
【0028】
次に、固有名詞抽出部1312は、得られた形態素情報を基に、固有名詞が存在するかどうかをチェックし、存在する場合には、固有名詞を含む部分文字列をプライバシー情報を侵害する可能性のある文字列と認識し、加工対象部分文字列とする(ステップ1403)。この抽出された加工対象部分文字列には、他の文字列と区別するために、例えばフラグを付加する。さらに固有名詞抽出部1312は、接尾語テーブル1340を参照して、抽出された加工対象部分文字列について「社名」、「市名」、「人名」等、社会的属性や個人的属性の更に具体的種類を取得する。図15に接尾語テーブル1340の一例を示す。なお、形態素解析部1311が、形態素解析の処理過程で接尾語テーブル1340を参照して、固有名詞を「社名」、「市名」、「人名」等に細分することも可能である。
【0029】
加工部1320では、まず、処理加工選択部1321において、文書中に加工対象部分文字列が抽出されているか否かをチェックする(ステップ1404)。これは、例えば文字列にフラグが付加されているかどうかで判定する。そして、加工対象部分文字列が抽出されていない場合には何もせずに、加工処理を終了する。
【0030】
一方、加工対象部分文字列が抽出されていた場合には、処理加工選択部1321は、伏字処理テーブル1350を参照して、すべての加工対象部分文字列について、その社会的属性や個人的属性の種類により、あるいは、種類に関係なく一義的に、、記号処理加工部1322、アルファベット文字加工部1323あるいはイニシャル文字処理加工部1324を選択する(ステップ1405)。
【0031】
図16に、伏字処理テーブル1350の一例を示す。処理加工選択部1321では、該伏字処理テーブル1350を参照し、例えば、加工対象部分文字列の種類が社会的属性で「社名」の場合、記号処理加工部1322を選択し、社会的属性でも「市名」の場合にはイニシャル文字処理加工部1324を選択し、個人的属性で「人名」の場合にはアルファベット文字処理加工部1323を選択する。また、「優先処理」欄は、加工対象部分文字列の種類に関係なく、一つの伏字加工方法を選択する際に用いられるもので、例えば、優先処理欄の「記号処理」に対応するカラムに「○」印があれば、処理加工選択部1321は、加工対象部分文字列の種類に関係なく一義的に記号処理加工部1322を選択する。図16に示すような、加工対象部分文字列の種類と伏字加工方法との対応や優先処理の要否等は、利用者が自由に設定できるようにする。
【0032】
図14に戻り、ステップ1405で記号処理加工部1322が選択されると、記号処理加工部1322では、加工対象部分文字列の固有名詞部分に対して、
「××」、「○○」や「□□」等の記号に置換し、例えば、「武蔵野電信電話株式会社」を「××会社」とするような記号処理を施す(ステップ1406)。どのような記号を使用するか、利用者が自由に設定可能である。
【0033】
同様にステップ1405でアルファベット文字処理加工部1323が選択されると、アルファベット文字処理加工部1323では、加工対象部分文字列の固有名詞部分に対して、「A」、「B」、「C」等のアルファベット文字に置換し、例えば、「電電太郎」を「A氏」とするようなアルファベット文字処理を施す(ステップ1407)。この場合も、利用者は、使用するアルファベット文字を自由に設定できるようにする。
【0034】
同様にステップ1405でイニシャル文字処理加工部1324が選択されると、イニシャル文字処理加工部2324では、イニシャル文字テーブル1360を参照し、加工対象部分文字列の固有名詞部分に対して、当該固有名詞の「M」、「O」、「M.K」等のイニシャル文字に置換し、例えば、「東京都武蔵野市」を「東京都M市」というようなイニシャル文字処理を施す(ステップ1408)。図17にイニシャル文字テーブル1360の一例を示す。イニシャル文字処理加工部1324は、固有名詞の読み情報から該イニシャル文字テーブル1360を検索し、固有名詞を該当するイニシャル文字に伏字する。
【0035】
最後に、加工部1320では、すべての加工対象部分文字列について伏字加工を施こした文書を元の文書に上書きする(ステップ1409)。このようにして、プライバシー情報を侵害される可能性のある部分の伏字加工された文書が自動的に作成される。
【0036】
以上、本発明の実施例を説明したが、伏字文書配信処理手順や原文公開処理手順、さらには伏字変換処理手順等をメールサーバのコンピュータに実行させるためのプログラムは、あらかじめコンピュータ読み取り可能な記録媒体(FD、CD−ROM、MO等)に記録して提供することも可能である。この記録媒体に記録されたプログラムをメールサーバのコンピュータにインストールすることにより、各実施例で説明したようなメールサーバの所期の機能が達成される。なお、この種のプログラムはメールサーバのコンピュータにプレインストールされていてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インターネット等を利用した電子メール配信システムにおいて、伏字メール文書を配信することで、プライバシー情報の侵害を回避するとともに配布先の制限を緩和でき、また、受信者からの要求により、発信者側に負担がなく特定の者に原文を配信でき、きめ細かなメール文書の配信が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるメール配信システムの一実施例の全体ブロック図である。
【図2】伏字メール文書配信時の動作概念図である。
【図3】原文公開時の動作概念図である。
【図4】メールサーバ内の伏字メール文書配信のための一実施例の機能ブロック図と関係するデータベースの構成例を示す図である。
【図5】伏字メール文書配信動作の詳細フローチャートである。
【図6】メールサーバ内の原文公開(公開方法1)のための一実施例の機能ブロック図と関係するデータベースの構成例を示す図である。
【図7】原文公開動作(公開方法1)の詳細フローチャートである。
【図8】メールサーバ内の原文公開(公開方法2)のための一実施例の機能ブロック図と関係するデータベースの構成例を示す図である。
【図9】原文公開動作(公開方法2)の詳細フローチャートである。
【図10】発信者からの原文メール文書の一例である。
【図11】解説データの一例である。
【図12】受信者への伏字メール文書の一例である。
【図13】本発明で使用される伏字変換処理部の一実施例を示すブロック図である。
【図14】図13の伏字変換処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】図13の接尾語テーブルの一例である。
【図16】図13の伏字処理テーブルの一例である。
【図17】図13のイニシャル文字テーブルの一例である。
【符号の説明】
100 メールサーバ
200 データベース
210 受信者情報データベース
220 文書管理データベース
230 解説データ・データベース
240 変換ソフトデータベース
300 端末(発信者)
400 端末(受信者)
Claims (11)
- 発信者端末(以下、発信者)からのメール文書をメールサーバを介して受信者端末(以下、受信者)へ配信するメール配信方法において、
発信者は伏字文書送信コマンドを付加したメール文書を送信し、
メールサーバは、受信したメール文書に伏字文書送信コマンドが付加されている場合、当該メール文書中のプライバシーに関する情報を伏字に変換し、該伏字メール文書を受信者宛に配信する、
ことを特徴とするメール配信方法。 - 請求項1記載のメール配信方法において、
発信者は、伏字文書送信コマンドに加えて伏字変換レベルを付加したメール文書を送信し、
メールサーバは、メール文書中の前記伏字変換レベルにあわせて、プライバシーに関する情報を伏字に変換し、該伏字メール文書を該当受信者宛に配信する、ことを特徴とするメール配信方法。 - 請求項2記載のメール配信方法において、
メールサーバは、伏字変換レベルにあわせて、メール文書中のプライバシーに関する情報の固有名詞部分を記号、アルファベット文字あるいはイニシャル文字に置換することを特徴とするメール配信方法。 - 請求項1乃至3記載のメール配信方法において、
受信者は、伏字メール文書の発信者宛に原文要求コマンドを付加したメール文書を送信し、
メールサーバは、伏字メール文書の原文データを保持し、受信したメール文書に原文要求コマンドが付加されている場合、該メール文書の発信者(以下、要求者)の原文取得権限を確認して、前記保持してある原文データを要求者宛に返信する、
ことを特徴とするメール配信方法。 - 請求項1乃至3記載のメール配信方法において、
受信者は、伏字メール文書の発信者宛に原文要求コマンドを付加したメール文書を送信し、
メールサーバは、伏字メール文書の解説データと原文変換ソフトを保持し、受信したメール文書に原文要求コマンドが付加されている場合、該メール文書の発信者(要求者)の原文取得権限を確認して、前記保持してある解説データと原文変換ソフトを要求者宛に返信し、
要求者側は、前記送付された解説データと原文変換ソフトを用いて伏字文書の復元を行う、
ことを特徴とするメール配信方法。 - 請求項1乃至5記載のメール配信方法において、
発信者は、伏字文書送信コマンドに加えて公開可否、公開日を付加したメール文書を送信し、
メールサーバは、受信者、公開可否、公開日を受信者情報として保持し、受信したメール文書に原文要求コマンドが付加されている場合、前記受信者情報をもとに、当該要求者の原文取得権限を確認する、
ことを特徴とするメール配信方法。 - 発信者端末(以下、発信者)からのメール文書をメールサーバを介して受信者端末(以下、受信者)へ配信するメール配信システムにおいて、 発信者は、伏字文書送信コマンド、発信者、受信者、公開可否、公開日、原文等からなるメール文書を送信する手段を備え、
受信者は、原文要求コマンド、発信者(自受信者)、受信者(メール文書発信者)等からなるメール文書を送信する手段を備え、
メールサーバは、受信したメール文書に伏字文書送信コマンドが付加されている場合、当該メール文書の原文中のプライバシーに関する情報を伏字に変換し、該伏字メール文書を受信者宛に配信する手段と、原文の文書データを格納する手段と、受信者、公開可否、公開日を受信者情報として原文の文書データと関連づけて格納する手段と、受信したメール文書に原文要求コマンドが付加されている場合、該受信メール文書中の発信者(要求者)をキーに受信者情報を照合して当該要求者の原文取得権限を確認し、該受信者情報と関連づけられた原文の文書データを当該要求者宛に返信する手段を備える、
ことを特徴とするメール配信システム。 - 発信者端末(以下、発信者)からのメール文書をメールサーバを介して受信者端末(以下、受信者)へ配信するメール配信システムにおいて、
発信者は、伏字文書送信コマンド、発信者、受信者、公開可否、公開日、原文等からなるメール文書を送信する手段を備え、
受信者は、原文要求コマンド、発信者(自受信者)、受信者(メール文書発信者)等からなるメール文書を送信する手段を備え、
メールサーバは、受信したメール文書に伏字文書送信コマンドが付加されている場合、当該メール文書の原文中のプライバシーに関する情報を伏字に変換し、該伏字メール文書を受信者宛に配信する手段と、伏字メール文書の解説データ、原文変換ソフトを格納する手段と、受信者、公開可否、公開日を受信者情報として解説データと関連づけて格納する手段と、受信したメール文書に原文要求コマンドが付加されている場合、該受信メール文書中の発信者(要求者)をキーに受信者情報を照合して当該要求の原文取得権限を確認し、該受信者情報と関連づけられた解説データ及び原文変換ソフトを当該要求者宛に返信する手段を備える、ことを特徴とするメール配信システム。 - 請求項7もしくは8記載のメール配信システムにおいて、
発信者は、伏字文書送信コマンド、発信者、受信者、公開可否、公開日等に加えて伏字変換レベルを送信し、
メールサーバは、受信メール文書に伏字文書送信コマンドが付加されている場合、伏字変換レベルにあわせて、当該メール文書のプライバシーに関する情報を伏字に変換する、
ことを特徴とするメール配信システム。 - 請求項7乃至9記載のメール配信システムにおけるメールサーバの処理機能をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項7乃至9記載のメール配信システムにおけるメールサーバの処理機能をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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