JP3636619B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置の構造に係り、特に、冗長回路の置き換え情報を記録するフューズ素子の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイナミックRAM等のLSIメモリは、マトリックスの行(ロー)および列(カラム)の交点にMOSトランジスタ等から構成されるメモリセルを平面的に規則正しく並べた構成となっている。各メモリセルは、行方向の信号線(ワード線)と列方向の信号線(ビット線)の両方を選択することによって選ぶことができる。
【0003】
LSIメモリの製造工程は、極度の清浄環境において行われるが、それでもミクロン単位の塵等に起因する不良メモリセル、不良ワード線、不良ビット線等(以下、単に「不良メモリセル」と呼ぶ)が発生してしまう。このため、多くのLSIメモリは、歩留りを向上させるために、冗長回路(リダンダンシー回路)を設けている。冗長回路は追加のメモリセル(以下、「冗長メモリセル」と呼ぶ)で構成された追加のメモリセルアレイ(以下、「冗長メモリセルアレイ」と呼ぶ)を有しており、この冗長メモリセルを用いてメモリセルアレイ内に発生した不良メモリセルの置き換えを行うものである。ウェーハプローブテストの段階で不良メモリセルが発見されると、そのセルを冗長回路によって冗長メモリセルアレイ内の冗長メモリセルに置き換え、不良セルの発生したチップを良品とすることが可能である。この置き換えのための情報はレーザフューズの切断によってプログラムされる。レーザフューズにはたとえば不良メモリセルを含む行・列番地といった情報が書き込まれることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
通常、ウェーハプローブテストに合格したチップは組立工程でパッケージ封止され、その後出荷前の検査を受けることになる。ところが、組立工程において新たに不良メモリセルが発生してしまう場合がある。上述したように、不良メモリセルの置き換えはレーザフューズを切断することによって可能とされるが、チップがすでにパッケージ内に封止された組立工程後ではレーザフューズの切断は不可能である。このため、出荷前の検査において不良が検出されてもそのチップを救済し、良品とすることができず、最終的な製品歩留りは低下することになる。また、その不良チップのパッケージ等も結局は無駄となるため、組立工程のコスト削減を妨げる要因となり得るものである。
【0005】
本発明は、このような課題を解決し、電気的に不良メモリセルの置き換えを行うことができるフューズ素子の構造を有する半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の他の目的は、不良メモリセルの置き換えを精度良く制御することができるフューズ素子の構造を有する半導体記憶装置を提供することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、上記フューズ素子の構造を用いて、パッケージ実装後に電気的に不良メモリセルを置き換え、それにより製造コストを低減することができる半導体記憶装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、半導体基板内部に形成された溝部と、溝部の下部の側壁に配置された容量部であって、溝部の下部の位置に接して半導体基板内部に形成された第1の導電性層と、溝部の内部に埋め込まれた第2の導電性層と、第1および第2の導電性層に挟まれた絶縁膜とで構成された容量部と、半導体基板の主面に第2の導電性層の上部の高さ方向の一部を取り囲むように配置された第3の導電性層であって、第2の導電性層の上部の高さ方向の一部のすべての側面と接続された第3の導電性層とからなるフューズ素子を有する半導体記憶装置であることを特徴とする。
【0009】
ここで、「溝部」とは半導体基板内部に掘った溝のことであり、たとえば周知技術であるドライエッチングによって半導体基板内部に形成される。トレンチ構造のメモリセルを有するダイナミックRAMであれば、フューズ素子の「溝部」をメモリセルの溝形成時に同時に形成すればよい。
【0010】
「容量部」は情報を記録する場所である。通常、「容量部」を構成する第1の導電性層と第2の導電性層との間には絶縁膜の存在によって電流は流れない。しかし、第1の導電性層と第2の導電性層と間に高電圧を印加して絶縁膜を破壊することで、その破壊後は2つの導電性層間を電流が流れることになる。すなわち、絶縁膜の破壊前は第1の導電性層と第2の導電性層間の抵抗値は十分高く、破壊後に十分低くなる。この抵抗値の差によってフューズ素子は情報を記録する。トレンチ構造のメモリセルを有するダイナミックRAMであれば、「容量部」はメモリセルのデータを保持する蓄積容量をそのまま利用することが可能である。
【0011】
「第1の導電性層」、「第2の導電性層」および「第3の導電性層」は様々な構成によって実現されるが、たとえば「第1の導電性層」は半導体基板内部に形成され、n型またはp型不純物が導入された埋め込み拡散層で構成すればよい。埋め込み拡散層は周知のイオン注入技術および拡散技術によって容易に実現できる。また、「第2の導電性層」はn型またはp型不純物が導入された多結晶シリコン層で形成すればよい。また、多結晶シリコン層は半導体製造工程によっては多層構造を有するものであっても構わない。「第3の導電性層」は半導体基板表面近傍に形成されたn型またはp型拡散層であり、「第2の導電性層」とフューズ素子外部とを電気的に接続するものである。
【0012】
本発明の特徴によれば、第2の導電性層と第3の導電性層とを前記第2の導電性層の上部の一部のすべての側面で電気的に接続されるようにしたので、第2導電性層と第3の導電性層との間の抵抗値は非常に小さいものとなる。このため、容量部破壊後によってフューズ素子を低抵抗化した際、第2導電性層と第3の導電性層との間の抵抗値がフューズ素子全体の低抵抗化の妨げとなることはない。したがって、フューズ素子の抵抗値の変化幅を十分大きくすることができる。また、第3の導電性層を第2の導電性を取り囲むように配置したので、第2の導電性層と第3の導電性層の重ね合わせのマージンは広く、半導体製造工程の容易化が図られる。さらに、トレンチ構造のメモリセルを有する半導体記憶装置に適用すれば、メモリセルアレイの構造を利用してフューズ素子を実現することができるので、半導体製造工程を短縮化し、半導体記憶装置のコスト削減を図ることができる。
【0013】
本発明の特徴において、第3の導電性層は、第3の導電性層の上部の絶縁層内部に形成された接続孔を介して絶縁層の上部の配線層に接続される。第3の導電性層にはこの配線層を通して所定の電圧が印加される。接続孔は少なくとも1つ設ければよいが、配線層と第3の導電性層とのコンタクト抵抗低減のためには2つ以上あってももちろん構わない。
【0014】
本発明の半導体記憶装置には、フューズ素子に接続され、フューズ素子に記録された情報に基づいて半導体記憶装置の内部回路の置き換えを行う制御回路が設けられる。そして、フューズ素子には所定のテスト結果に応じた不良内部回路の位置情報が記録され、制御回路はその不良内部回路に換えて予め用意された同機能の内部回路を動作させることで半導体記憶装置を良品とするものである。ここで、たとえば「不良内部回路」はメモリセルアレイ内の不良メモリセルであり、「不良内部回路の位置情報」は「不良メモリセルを含む行・列番地」であり、「制御回路」は冗長回路であり、「同機能の内部回路」とは冗長メモリセルアレイ内のメモリセルである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率の異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0016】
まず最初に、本発明に係る半導体記憶装置のメモリマトリクスについて説明し、次に、本発明に係る半導体記憶装置のフューズ素子の構造について4つの実施の形態で説明する。
【0017】
(半導体記憶装置のメモリセルアレイ)
図1は、本発明に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイの一部を示す等価回路図、図2は、メモリセル10および12を含んだメモリセルアレイの一部を示す平面図、図3は、図2の線A−A’についての断面図である。図1に示すように、本発明に係る半導体記憶装置のメモリセル10および12は、n型MOSトランジスタから成るスイッチング用のメモリセルトランジスタ14(14a,14b)と、電荷を保持する容量16(16a,16b)とで構成された、1トランジスタ1キャパシタ構造を有している。メモリセル10および12においては、ワード線Wを高電位にしてメモリセルトランジスタ14を導通状態とし、ビット線Bで容量16の電荷を検出して読み出し動作を行い、一方、ビット線Bで容量16を充電して書き込み動作を行う。
【0018】
図2の平面図に示すように、ビット線は層間絶縁膜の中に設けられるコンタクトホール18を介してn-型拡散領域20に接続されている。n-型拡散領域20はメモリセル10および12のメモリセルトランジスタ14(14a,14b)のソース・ドレイン領域を構成し、さらにn-型拡散領域20の上部にはn-型拡散領域20と直交するようにワード線Wであるポリシリコンゲート電極22(22a,22b)が配置されている。また、基板の垂直方向にトレンチ(溝)24(24a,24b)が形成されており、トレンチ24(24a,24b)の側壁を利用して容量16(16a,16b)が作られている。n- 型拡散領域20はトレンチ24(24a,24b)内の容量16(16a,16b)と電気的に接続されている。
【0019】
図3の断面図に示すように、メモリセル10のメモリセルトランジスタ14aは、ゲートとなるポリシリコンゲート電極22aと、ソース領域となるn- 型拡散領域20aと、ドレイン領域となるn- 型拡散領域20bとを有している。同様に、メモリセル12のメモリセルトランジスタ14bは、ゲートとなるポリシリコンゲート電極22bと、ソース領域となるn- 型拡散領域20cと、メモリセルトランジスタ14aと共用のドレイン領域となるn- 型拡散領域20bとを有している。メモリセルトランジスタ14(14a,14b)はp型又はn型半導体基板26に形成されたp型ウェル28の主面上に形成されている。そして、p型ウェル28直下には、p型ウェル28に接触するようにしてn型埋め込み拡散層30が形成されている。
【0020】
一方、トレンチ24(24a,24b)は半導体基板26の垂直方向に形成される。トレンチ24(24a,24b)内には下から順に第1のポリシリコン層32、第2のポリシリコン層34および第3のポリシリコン層36が埋め込まれている。トレンチ24(24a,24b)の側壁には、その下方に窒化膜(SiN)38、上方に酸化膜40が形成されている。窒化膜38はメモリセル10および12の容量16(16a,16b)の容量絶縁膜であり、窒化膜38と、第1の電極である第1のポリシリコン層32と、第2の電極であるn型埋め込む拡散層30とで容量16(16a,16b)を構成している。容量16(16a,16b)の第1の電極である第1のポリシリコン層32は、第2のポリシリコン層34と第3のポリシリコン層36を介してメモリセルトランジスタ14(14a,14b)のソース領域であるn- 型拡散領域20a,20cに接続されている。一方、酸化膜40は、第2のポリシリコン層34とp型ウェル28、第3のポリシリコン層36とp型ウェル28を電気的に絶縁するものである。酸化膜40は、容量16(16a,16b)から読み出された電荷が、第2のポリシリコン層34および第3のポリシリコン層36からn型埋め込む拡散層30およびp型ウェル28に漏れ出すことを防止する。
【0021】
ポリシリコンゲート電極22(22a,22b)の上部には、SiO2 膜、PSG膜、BPSG膜等からなる層間絶縁膜42が形成されている。そして、層間絶縁膜42の上部にビット線Bである配線44が形成されており、層間絶縁膜42の中に設けられたコンタクトホール18を介して配線44と共用のドレイン領域であるn- 型拡散領域20bとが接続されている。ビット線Bである配線44は、メモリセルトランジスタ14aを介して容量16aに接続され、メモリセルトランジスタ14bを介して容量16bに接続される。すなわち、ワード線Wであるポリシリコンゲート電極22aが高電位のときにメモリセル10のデータがビット線Bに読み出され、ポリシリコンゲート電極22bが高電位のときにメモリセル12のデータがビット線Bに読み出されることになる。
【0022】
このようなメモリセルアレイを有する半導体記憶装置に対して、電気的に不良のメモリセルの置き換えを可能とするフューズ素子の構造を検討した。そして、メモリセルアレイの構造を利用すれば、新たなプロセス工程を追加することなく、フューズ素子を形成することができると考えた。図4は、本発明の前段階として検討した、メモリセルアレイの構造を利用したフューズ素子の平面図、図5は、図4の線B−B’についての断面図である。図4に示すように、このフューズ素子46は、図2に示したメモリセルアレイ構造からポリシリコンゲート電極22(22a,22b)を除いた構造となっている。このフューズ素子では、容量16(16a,16b)に高電界を印加し、容量絶縁膜である窒化膜38を破壊することで置き換えのための情報をプログラムする。電界の印加条件としては、たとえばn型埋め込み拡散層30を7.5V、p型ウェル28を−0.5V、n- 型拡散領域20を0Vとすればよい。このような電圧が印加されることによって、窒化膜38は破壊され、その結果n- 型拡散領域20−n型埋め込み拡散層30間は導通状態となる。これにより、n- 型拡散領域20−n型埋め込み拡散層30間の抵抗値は大幅に下がり、その抵抗値の低下によって置き換え情報がプログラムされる。
【0023】
しかしながら、メモリセルアレイ構造をそのまま利用した図4および図5のフューズ素子の構造では、以下に述べるように、窒化膜38破壊後の抵抗値が十分低減されない場合があるという不具合があることを本発明者は見出した。すなわち、図4および図5に示すように、n- 型拡散領域20とトレンチ内の第3のポリシリコン層36とは図中Cで示す1つの接触面のみで電気的に接続しているため、n- 型拡散領域20の仕上がり寸法等によっては、n- 型拡散領域20−第3のポリシリコン層36間の抵抗値が非常に大きなものとなってしまう場合がある。この場合、フューズ素子46全体の抵抗値としては窒化膜38破壊後であっても十分期待された低抵抗値とはならない。また、図2および図3に示すように、メモリセルトランジスタ14(14a,14b)のソース・ドレイン領域は、隣接するソース・ドレイン領域が拡散によって導通しないよう、低不純物濃度拡散層であるn- 型拡散領域20で構成されている。しかし、不純物濃度が低ければその分シート抵抗は高くなるので、n- 型拡散領域20の抵抗値がフューズ素子46の低抵抗化を妨げる要因となり得る。
【0024】
このように、トレンチ型メモリセルで構成されたメモリセルアレイの構造をそのまま利用してフューズ素子を形成した場合、フューズ素子の信頼性を十分高くすることができないことが本発明者の検討によって見出された。
【0025】
(第1の実施の形態)
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子の平面図、図7は、図6の線D−D’についての断面図である。図7に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子48は、メモリセルアレイ構造を基本とし、新たにn+ 型拡散領域50を追加した構成となっている。すなわち、本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子48の構造は、トレンチ24(24c,24d)をn+ 型拡散領域50で囲んだ構成を採用している。この構成により、n+ 型拡散領域50とトレンチ24(24c,24d)内の第3のポリシリコン層36との接触面が、図4および図5に示した構造と比べて、大幅に増大する。このため、n+ 型拡散領域50−第3のポリシリコン層36間の抵抗値は大幅に低減され、この抵抗値がフューズ素子48全体の抵抗値に影響を及ぼすことはなくなる。また、高不純物濃度のn+型拡散領域50を形成することで、n+型拡散領域50のシート抵抗もフューズ素子48全体の抵抗値に影響を及ぼすこともなくなる。n+ 型拡散領域50はメモリセルアレイの周辺に配置される周辺回路を構成するMOSトランジスタのn+型拡散領域形成工程を利用すれば容易に実現できる。
【0026】
次に、本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子48の上記した効果を確認するための実験データを図8に示す。図8(a)は、本発明の前段階として検討したフューズ素子46のデータであり、図8(b)は、本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子48のデータである。この実験では、まず最初に、フューズ素子46および48それぞれの窒化膜38を破壊した(図8(a)および図8(b)の「破壊時」参照)。すなわちフューズ素子46および48のプログラムを行った。その破壊は、図8(a)のフューズ素子46においては、p型ウェル28を−0.5V、n- 型拡散領域20を0Vとして、n型埋め込み拡散層30の印加電圧を0Vから10Vまで上昇させて行った。図8(b)のフューズ素子48では、p型ウェル28を−0.5V、n+ 型拡散領域50を0Vとして、n型埋め込み拡散層30の印加電圧を0Vから10Vまで上昇させて行った。
【0027】
窒化膜38の破壊後、さらにフューズ素子46および48それぞれに流れる電流を測定した。図8(a)のフューズ素子46においては、▲1▼p型ウェル28を−0.5V、n- 型拡散領域20を0Vとして、n型埋め込み拡散層30の印加電圧を0Vから10Vまで上昇させた場合(図8(a)の「▲1▼」参照)、▲2▼p型ウェル28を−0.5V、n型埋め込み拡散層30を0Vとし、n- 型拡散領域20の印加電圧を0Vから10Vまで上昇させた場合(図8(a)の「▲2▼」参照)、それぞれについて電流を測定した。一方、図8(b)のフューズ素子48においては、▲1▼p型ウェル28を−0.5V、n+ 型拡散領域50を0Vとして、n型埋め込み拡散層30の印加電圧を0Vから10Vまで上昇させた場合(図8(b)の「▲1▼」参照)、▲2▼p型ウェル28を−0.5V、n型埋め込み拡散層30を0Vとし、n+ 型拡散領域50の印加電圧を0Vから10Vまで上昇させた場合(図8(b)の「▲2▼」参照)、それぞれについて電流を測定した。図8(a)および(b)から明らかなように、窒化膜38破壊後、本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子48に流れる電流は、本発明の前段階として検討したフューズ素子46に流れる電流に比べて大幅に増加した。たとえば図8(a)および(b)の「▲1▼」のグラフでは、各フューズ素子に1Vの電圧を印加した時、フューズ素子46に流れる電流は1.17E−05A(n- 型拡散領域20に1Vを印加)であるが、フューズ素子48に流れる電流は6.67E−05A(n+ 型拡散領域50に1Vを印加)となり、流れる電流がほぼ6倍に増加するという結果が得られた。すなわち、本発明の第1の実施の形態によって、破壊後のフューズ素子の低抵抗化が実現されたことになる。
【0028】
また、レイアウトサイズの観点からも同様のことが言える。たとえば図4のフューズ素子46のn- 型拡散領域20の幅が0.3μm、図4および図6のトレンチ24(24a,24b,24c,24d)の幅が0.325μm、長さが0.8μmであるとする。この場合、n- 型拡散領域20−第3のポリシリコン層36の接触長はn- 型拡散領域20の幅自体の0.3μmであるが、n+ 型拡散領域50−第3のポリシリコン層36の接触長は(0.325μm+0.8μm)・2=2.25μmとなり、ほぼ7.5倍の接触長を得ることができる。単純に考えれば、接触抵抗値を1/7.5にすることが可能である。
【0029】
図9は、本発明に係る半導体記憶装置の冗長回路技術を実現する回路構成を示すブロック図である。図9に示した回路構成では、メモリセルアレイ中に不良のメモリセルがあった場合、プログラム回路52はその不良メモリセルを含む行又は列に対応するフューズ素子54を切断する。判定回路56は各フューズ素子54の抵抗値を測定し、不良メモリセルを含む行又は列を判定する。冗長回路58は判定回路56から判定結果を受け取り、不良メモリセルを含む行又列を検知する。そして、不良メモリセルを含む行又は列番地が入力されると、冗長回路58は冗長メモリセルアレイ内の最適な行又は列を選択する。プログラムされたフューズ素子54は大幅に低抵抗化されるので、判定回路56は確実に不良メモリセルを含む行又は列を判定することが可能である。
【0030】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、メモリセルアレイの構造を基本として簡単なレイアウト変更によって、高信頼性のフューズ素子構造を実現できる。このため、従来の製造工程に何ら新たな工程を追加することなくそのまま利用することができ、コストの増大を招くこともない。したがって、高信頼性のフューズ素子を有する半導体記憶装置を低コストで実現することができる。また、製品の歩留りを向上させることができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態に係るフューズ素子の平面図であり、図6と共通する要素には同一の符号を付す。本発明の第2の実施の形態は、図6に示した第1の実施の形態において、フューズ素子48における2つのトレンチ24(24c,24d)を、1つのトレンチ24cに減じたものである。
【0032】
図10の第2の実施の形態に係るフューズ素子60によれば、レイアウト変更によってトレンチ24cを1つとしたので、コンタクトホール18の配置の自由度が大きくなる。したがって、フューズ素子のレイアウト生成が容易となり、設計工期の短縮化が図られる。
【0033】
また、図6に示した第1の実施の形態のフューズ素子48は2つの容量を有していたが、第2の実施の形態のフューズ素子60では容量は1つとなる。したがって、電界印加時には、すべての電界が1つの容量に加わることとなり、より低い電界で容量を破壊することができる。このため、電界印加時にフューズ素子以外の素子を破壊する危険性がより小さくなり、製品の信頼性を向上させることができる。
【0034】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態に係るフューズ素子の平面図である。本発明の第3の実施の形態は、図6に示した第1の実施の形態において、1つのコンタクトホール18を、2つのコンタクトホール18に増やしたものである。
【0035】
図6に示した第1の実施の形態に係るフューズ素子48においては、図7の配線44とn+ 型拡散領域50の接合が、配線44の材料やn+ 型拡散領域50の不純物濃度の如何によっては十分低い接触抵抗が得られない場合があり得る。図11の第3の実施の形態にかかるフューズ素子62によれば、コンタクトホール18を2つに増やしたので、コンタクトホール18が1つの場合と比べて、配線44とn+型拡散領域64の抵抗をより小さくすることができる。
【0036】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第4の実施の形態に係るフューズ素子の平面図である。本発明の第4の実施の形態は、図6に示した第1の実施の形態において、1つのコンタクトホール18を、4つのコンタクトホール18に増やしたものである。
【0037】
この第4の実施の形態によれば、第3の実施の形態の効果をより顕著なものとすることができる。
【0038】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1乃至第4の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0039】
たとえば上記の第1乃至第4の実施の形態においてはメモリセルアレイ内の不良メモリセルを置き換える冗長回路技術について説明したが、メモリセルアレイ周辺に配置された制御用の回路(周辺回路)を構成するMOSトランジスタの置き換え技術にも本発明は同様に適用可能である。もちろん、この場合にはそのMOSトランジスタがn型のみならず、p型であっても構わない。
【0040】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の記載に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、電気的に不良メモリセルの置き換え可能なフューズ素子を有する半導体記憶装置を実現できる。
【0042】
本発明によれば、半導体記憶装置の冗長技術の高信頼性化が容易で、低コスト化可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイの一部を示す等価回路図である。
【図2】図1に示したメモリセルを含んだメモリセルアレイの一部を示す平面図である。
【図3】図2の線A−A’方向から見た断面図である。
【図4】本発明に至る過程において本発明者が検討したメモリセルアレイの構造を利用したフューズ素子の平面図である。
【図5】図4の線B−B’方向から見た断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子の平面図である。
【図7】図6の線D−D’についての断面図である。
【図8】本発明に至る過程において本発明者が検討したフューズ素子および本発明の第1の実施の形態に係るフューズ素子それぞれの印加電圧と電流の関係を示すグラフ図である。
【図9】本発明に係る半導体記憶装置の冗長回路技術を実現する回路構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るフューズ素子の平面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るフューズ素子の平面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係るフューズ素子の平面図である。
【符号の説明】
10,12 メモリセル
14 メモリセルトランジスタ
16 容量
18 コンタクトホール
20 n-型拡散領域
22 ポリシリコンゲート電極
24 トレンチ(溝)
26 n型又はp型半導体基板
28 p型ウェル
30 n型埋め込み拡散層
32 第1のポリシリコン層
34 第2のポリシリコン層
36 第3のポリシリコン層
38 窒化膜
40 酸化膜
42 層間絶縁膜
44 配線
46,48,54,60,62,66 フューズ素子
50,64 n+型拡散領域
52 プログラム回路
56 判定回路
58 冗長回路
Claims (6)
- 半導体基板内部に形成された溝部と、
前記溝部の下部の側壁に配置された容量部であって、前記溝部の下部の位置に接して前記半導体基板内部に形成された第1の導電性層と、前記溝部の内部に埋め込まれた第2の導電性層と、前記第1および第2の導電性層に挟まれた絶縁膜とで構成された容量部と、
前記半導体基板の主面に前記第2の導電性層の上部の高さ方向の一部を取り囲むように配置された第3の導電性層であって、前記第2の導電性層の上部の高さ方向の一部のすべての側面と接続された第3の導電性層
とからなるフューズ素子を有することを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記第3の導電性層の上部に絶縁層および配線層が配置され、前記第3の導電性層と前記配線層が前記絶縁層内部に形成された少なくとも一つの接続孔を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 前記フューズ素子は、前記第1の導電性層と前記第3の導電性層の間に高電圧を印加し、前記容量部の前記絶縁膜を破壊することにより情報が記録されることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 前記フューズ素子には制御回路が接続され、前記制御回路は前記フューズ素子に記録された情報に基づいて前記半導体記憶装置の内部回路の置き換えを行うことを特徴とする請求項3に記載の半導体記憶装置。
- 前記フューズ素子には所定のテスト結果に応じた不良内部回路の位置情報が記録され、前記制御回路は前記不良内部回路に換えて予め用意された同機能の内部回路を動作させることを特徴とする請求項4に記載の半導体記憶装置。
- 前記フューズ素子にはメモリセルアレイ内の不良メモリセルを含む行・列番地が記録され、前記制御回路は前記不良メモリセルを含む列・行番地が選択された時には、前記不良メモリセルを予め用意された追加のメモリセルアレイ内のメモリセルに置き換えることを特徴とする請求項5に記載の半導体記憶装置。
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