JP3636376B2 - 同位体分離装置及び同位体分離方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、イオンサイクロトロン共鳴による同位体分離装置において、
一つの方向において細長い形状を有する密閉囲繞ないしエンクロージャーと、
前記エンクロージャー内に真空を形成するための装置と、
前記エンクロージャーの中央部において、前記方向と平行に均質な磁場を生成するための装置と、
前記エンクロージャー内に、分離しようとする同位体のイオンを含むプラズマを生成するためのプラズマ源と、
前記エンクロージャーの中央部において、前記磁場に対して直角で、分離しようとする前記同位体の質量の関数として調節され、かつ分離しようとする同位体のイオンサイクロトロンの周波数付近の周波数で振動する電場を生成する装置と、一方において前記同位体で濃縮された混合物を、他方で前記同位体の少なくなった混合物を回収するための収集装置とを有する同位体分離装置に関する。さらに本発明は、上記同位体分離装置を用いて同位体を分離する方法にも関する。
【0002】
本発明は、特に、金属イオンの安定な同位体分離に関する。これらの同位体分離は研究目的(核物理学および化学)と医療目的(治療および診療)との両方に関心がある。
【0003】
本発明は、なかでも、亜鉛、カドミウム、錫、カルシウム、特にガドリニウムのような金属の同位体の分離に適用される。
【0004】
一般的な言い方をすると、本発明は特に金属元素の同位体分離に適しており、その融点は十分に低くて、液体還流が可能で、ジュール効果による蒸発が可能である、即ち、融点は約1500℃以下であり、蒸気圧力は前記温度において、あるいはそれに近い温度において、適当な圧力(少なくとも約10-3パスカル)である。
【0005】
同位体分離をしようとする金属の融点が高過ぎる(例えば1500℃超過)場合には、融点がそれより低くて、蒸気圧力が適当な前記金属の合金を用いることも可能である。
【0006】
本発明による装置のプラズマ源はその様な元素に適している。
【0007】
本発明による装置は、特別な実施例において、昇華性のある元素(特に亜鉛、イッテルビウム、カルシウム)を扱うこともできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は超遠心分離機を用いた同位体分離の欠点、即ち、室温に近い状態において安定で、非腐食的な気体状混合物を有する元素でしかも関連する原子(分離しようとする元素の原子以外)が単一の同位体しか含まない元素に対してしか用いることができず、すなわち実際に比較的大部分の元素には使用できないという欠点を解消するものである。
【0009】
本発明はまたカルトロンとして知られている電磁的な同位体分離装置の欠点、即ち、極めて大きなエネルギーの消耗にもかかわらず極めて低い生産率のため生産に不向きな欠点を解消するものである。
【0010】
【従来の技術】
イオンサイクロトロン共鳴同位体分離装置は、次のような書類から既に知られている。
FR−A−2,305,221、FR−A−2,363,364、US−A−4,059,761、US−A−4,066,893、US−A−4,081,677、US−A−4,093,856、US−A−4,208,582、US−A−4,213,043、PCT/US83/00050(1983年1月13日出願、1984年7月19日国際公開、国際公開番号W084/02803)。
【0011】
1989年7月10日から12日までフランスのヴェルサイユで開催された、液体および気体における分離雰囲気に関する第2ワークショップにおける、“同位体分離のプラズマ処理の見直し”と題するピー・ルーヴェによる文献。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は同位体分離に使用される材料をより有効に使い、既知のイオンサイクロトロン共鳴による同位体分離装置では達成できなかった、前記材料のより多量の充填と、より長い生産サイクルとを得ようとするものである。
【0013】
この目的のために、本発明による装置は、前記囲繞ないしエンクロージャーが租の長手方向を垂直方向に位置し、従って、いわゆる下部部分といわゆる上部部分とを有し、前記磁場が垂直方向になっており、また前記エンクロージャーの上部部分には収集装置が配置され、エンクロージャーの下部部分にはプラズマ源が配置され、このプラズマ源が、
前記エンクロージャーの上部部分に面した開口を有し、同位体を分離しようとする元素を収納する導電性容器であって、前記容器が、分離装置の運転中は、少なくともその外部を固体状に維持することができるように構成されている、その導電性容器と、
上記元素の原子をイオン化するための装置と、
前記運転中は、容器底部の近くにおける容器の内容物の部分を、上記元素の溶融あるいは昇華をもたらすことのできる運転温度に維持し、容器の上部部分は要素の融点より低い温度としておく維持装置とを備えていることを特徴とする。
【0014】
従って、本発明による装置は垂直方向に位置し、垂直方向の液体還流を可能とし、また同位体分離のための材料を良好に利用することも可能にし、利用効率は1に近く、また同位体分離の特性に影響を与えることもない。
【0015】
本発明はまたその様な材料の充填量を増加させ、かつ生産サクイルを長期化させることも可能にしている。
【0016】
本発明はまた、既知のイオンサイクロトロン共鳴同位体分離装置と比べて、プラズマ源のエネルギーの経済性を十分発揮させている。
【0017】
イオンの温度もまた、本発明に用いられるプラズマ源の場合の方が、スパッタリング源よりも低く、従って、より良好なスパッタリング効果が得られる。
【0018】
磁場は、プラズマを閉じ込めて、エンクロージャーの長さ(従って、クーロン衝突の有害な影響)を制限し、望みの分離効果を得るために、十分な強度になっていなければならない。その値は1テスラないし5テスラであり、分離しようとする元素の関数である。その値は分離しようとする元素のモル質量が大きくなればなる程、また前記元素の同位体の質量差が小さくなればなる程、大きくなる。この理由のために、前記装置は、前記磁場を生成するために、好ましくは、超伝導コイルで作られている。
【0019】
本発明による装置の好ましい実施例によると、磁場を生成するための装置は、エンクロージャーを取り囲んだ磁気コイルを組み込んでおり、容器はコイルの軸線と一致するシリンダー状の形状をしている。この形状によって、生成された磁場の対称性を確保することができる。
【0020】
本発明による装置の特別な実施例によると、前記容器は導電性のある非磁性(amagnetic)材料でできており、その融点は運転温度より高い。
【0021】
他の特別な実施例によると、同位体分離しようとする元素は金属であり、前記容器は前記金属あるいはその合金から作られ、本装置の運転中は、外部を前記元素あるいはその合金の融点より低い温度に維持する適当な厚さを有している。
【0022】
本発明の特別な実施例においては、前記維持装置は非磁性(amagnetic)材料でできた熱遮蔽体であり、これは容器の上部部分を除いて容器を取囲んでいる。これらの熱遮蔽体はまたエネルギー経済を向上させる。
【0023】
本発明による装置はまた容器を加熱するための装置を有していてもよい。前記装置はまた容器の底部を加熱するための装置を有していてもよい。
【0024】
前記装置はまた容器を負の分極にするための装置を有していてもよい。
【0025】
本発明は、さらに特に、金属の同位体分離に適用され、前記容器は前記金属あるいはその合金を収納し、その飽和蒸気圧力は、前記金属あるいはその合金の融点より少し高い温度において、10-3パスカルないし10パスカルである。
【0026】
本発明はまた10-3パスカルないし10パスカルの飽和蒸気圧力と1500℃以下の温度において昇華する金属の同位体分離にも適用される。
【0027】
【実施例】
本発明は、非限定的に与えられた例示実施例に関する以下の説明を、単一の図面を参照しながら読むことによってより良く理解されるであろう。図面は、金属、例えばガドリニウムを同位体分離することのできる、本発明による装置の特別な実施例の概略断面図である。
【0028】
図1に示した装置は、
長手方向を垂直方向に位置させた、細長い密閉されたエンクロージャー2ないし真空囲繞と、
前記エンクロージャー2内に真空を形成するためのポンプ装置4と、
垂直方向の超伝導コイルであって、その軸線は図面の中でXで表され、エンクロージャー2の中央領域(分離の行われる領域)において軸線Xに沿って均質な磁場を生成し、前記コイルは図示していない装置によって制御される、そのコイル6と、
前記エンクロージャーの中で、同位体分離させようとする金属の同位体のイオンを含むプラズマを生成するためのプラズマ源であって、前記源はエンクロージャーの下部部分において前記磁場の発散部分の中に位置している、そのプラズマ源8と、
前記エンクロージャーの中央部において、前記磁場に対して直角で分離しようとする同位体のイオンサイクロトロンの周波数に近く、分離しようとする前記同位体の質量の関数として調節された周波数で振動する電場を生成する装置10と、
一方で前記同位体で濃縮された混合物を、他方で前記同位体の含有率の少ない混合物を回収するための収集装置12とを有する。
【0029】
前記収集装置12はエンクロージャーの上部に配置されている。
【0030】
前記プラズマ源8は導電性のある容器14を有し、これはエンクロージャーの上部に向かって開放しており、同位体分離しようとする金属を収納するようになっている。前記容器14はシリンダー状の形状をしており、その軸線はコイル6の軸線Xである。
【0031】
金属を、その融点以上の温度で、その収納容器の底部近くに保持し、容器14の上部部分を前記融点以下の温度としておくために、容器14の周囲を、その上部部分を除いて、熱遮蔽体16が取り囲んでいる。
【0032】
前記プラズマ源はまた、金属の原子をイオン化させるための装置18を有している。
【0033】
良好な同位体分離を可能にするために適当に生成された磁場は、分離しようとする領域(装置10で占有された領域)の中で、金属の同位体の質量の相対的な変化を十分上回る高度な均質性を有している。
【0034】
分離しようとする金属は容器14の中で1あるいはそれ以上のインゴット20の形で持ち込まれ、前記インゴット(単数あるいは複数)は、好ましくは容器の底部全体を覆っている。前記容器14は非磁性金属で作られており、その融点は分離しようとする金属の融点より高い。
【0035】
その変形例として、前記容器は分離しようとする金属で作ってもよく、前記容器は容器の外部を金属の融点以下の温度に保つために、適当な厚さを有している。
【0036】
エンクロージャー2は非磁性材料で作られており、接地されている。
【0037】
前記熱遮蔽体16は、例えばその最高温度の部分に対してはタンタルのような非磁性(amagnetic)耐火金属から作られるが、他の部分は非磁性ステンレス鋼から作ることができる。
【0038】
金属還流の存在する容器14の側壁を高温に維持するために必要なエネルギーはエッジプラズマと高速粒子の到達とによって供給される。
【0039】
添付図面に示した装置が普通の方法で起動できることに注目すべきである。しかしながら、プラズマ形成の起動時には、従来からの、ジュール効果による予熱装置22を用いることができるが、その後はプラズマの均質性に影響を与えないようにするために、切り離される。
【0040】
これらの予熱装置22は、例えば、図示していない装置によって制御され、かつ熱遮蔽体16の中に位置されている容器14の部分を取り囲んでいる、加熱コイルによって構成されている。
【0041】
図からわかるように、熱遮蔽体の中に位置していない容器14の上部部分には加熱コイルは設けられていない(この部分は、容器の残りの部分より低温であり金属凝縮領域に対応している)。
【0042】
図に示した装置には、この装置を使用している間は、容器の底部の温度を容器の側壁の温度より高く維持するために、容器14の底部を加熱するための装置24を設けることができ、この容器底部の加熱が、前記加熱装置の配置が原因で、磁場の均質性に対する影響をより少なくするようになっている(ガドリニウムの場合には5×10-4を越えることができる)。
【0043】
図示した実施例に於ては、加熱装置24は、図から分かるように、ジュール効果による加熱コイルによって構成されている。前記ジュール効果による加熱コイルのための制御装置は図示されていない。これらのコイルは、分離領域においては磁場の均質性に影響を与えることがある。
【0044】
この危険性を最小限にまで減少させるためには、単にバイファイラーコイルを用いるだけでよく、その2本のコイルには、同じ強度の、しかし向きの反対な電流がそれぞれ流され、従って前記コイルによって生成される磁場は実質的に零である。
【0045】
容器14の上部部分の温度の最低値は、インゴット20の融点より100℃低くすることができ、それによって容器内の金属の上昇を防ぐことが可能である。インゴット20の温度は、インゴットを約10-3パスカルないし10パスカルの圧力で蒸発させるように調節される。この温度は、ガドリニウムの場合には、約1370℃でなければならない。このようにして形成された金属の蒸気は、電子サイクロトロン共鳴イオン化装置18によってイオン化される。これらの装置は極超短波(UHF)を生成し、電子を加熱し、電子はエネルギーを得て、この電子が形成された蒸気の中性原子をイオン化させることができるようになる。
【0046】
イオン化効率は1ではなく、容器14の側壁にはイオン化されなかった金属原子がデポジットないし沈積される。それらは、再蒸発されるか、あるいは図の矢印(F)で示したように液体還流し、容器14の底部に向かって降下し、続いて再蒸発される。
【0047】
形成されたイオンはそのイオンの出てくる中性原子の温度に近い温度を有し、それは約0.15eVである。この低温は非常に高い分離ファクターを得ることを可能にする。
【0048】
飽和蒸気圧力が不適当であるか、あるいは金属インゴット20の液化温度に近い場合には、容器14を接地したり、あるいは適当な分極装置26によって前記容器14を、エンクロージャーと比較して負の電位にまで容器14を上昇させることにより、中性原子の率を増加させることが可能である。
【0049】
これにより、前記容器14の壁部は液体金属の層(あるいは、昇華性の金属の場合には前記金属の固体層)で急速に被覆され、次にこの層はプラズマのイオンによってスパッタリングされ、中性原子を再放出させることができる。
【0050】
図に示した層のもっとも興味ある使い方の1つは、融点が1313℃のガドリニウムの同位体分離である。
【0051】
ガドリニウムは熱伝導度が非常に小さいので、モリブデンあるいはガドリニウムのいずれかから作った容器を用いることが可能であり、この場合、厚さは少なくとも3cmになり、容器は適当な厚さの固体部分を確実に有することになる。
【0052】
容器の底部の温度は約1370℃に調節され、飽和蒸気気圧は10-1パスカルないし10パスカルとなる。
【0053】
ガドリニウムの熱伝導率が小さいので、点火相の後には加熱を必要とせず、熱エネルギーは極超短波イオン化装置18の損失によって供給される。
【0054】
ガドリニウム蒸気をイオン化するための、周波数が約37ギガヘルツから110ギガヘルツの極超短波は、ジャイロトロンによって従来的な方法で生成され、密度が約1012個/cm3 である最大の均質プラズマを生成するために、準光学的(quasi−optical)モードのアンテナによって、エンクロージャーの中へ導入される。
【0055】
前記極超短波は、コイル6によって生成された磁場に対して準平行的(quasi−parallel)に導入され、極超短波の周波数が電子のサイクロトロン周波数に近い領域において、最大の吸収効率を有することができる。
【0056】
前記波の吸収モードは、好ましくは、異常波モード、即ち、波の電場がコイル6によって生成された磁場に対し、また波の伝幡ベクトルに対して直角になるモードである。
【0057】
図示してはいないが、他の可能性としては、コイルによって生成された磁場に対して直角な波を導入することである。
【0058】
良好な均質性を有するプラズマを得るためには、プラズマ源の壁部における多段反射を用いて、アンテナによって放出された極超短波が、電子が電子サイクロトン共鳴によって加熱され、激しく吸収されることがなく、従って大きな半径方向の密度傾斜を生成するような領域を直接貫通するのを防ぐことが適当である。
【0059】
従来的な方法においては、アンテナ18は角の形をしていてもよく、あるいはプラズマを取り囲み、かつ放射状のスリットを有した長方形のガイドであってもよく、あるいは鏡に関するヴラソフフィーダーとして知られるシステムであってもよい。
【0060】
例えば、コイルによって生成される磁場は約3テスラないし5テスラであり、磁性コイル6の直径は約1.3mであり、この磁場が均質であるコイルの長さは約5mである。
【0061】
図に示された装置はまた、分離しようとする昇華性のある金属元素と共に用いることができる。この場合には、熱遮蔽体は中性原子の蒸気圧力を、例えば約1パスカルに維持する。再蒸発しない原子は、加熱装置22によって周期的に還流することができる。
【0062】
振動電界を生成するための装置10がらせん状アンテナからなっており、これは図示していない装置によって冷却され、図示していない冷気装置によって強い電流を循環させるように作られており、周波数が選択された同位体のイオンサイクロトロン共鳴周波数に近いが、(ドップラー効果によって)異なる電磁波を作りだすことができる。
【0063】
エンクロージャー2の上部部分における収集装置12は、
タンタルで作られ、その巾が約1mmないし6mmであるフェンスとして知られている装置であって、前記フェンスが輻射によって冷却され、電子の流れを収集することによってプレート30上の電位を固定しやすくし、前記プレート30によって不必要な同位体が集められるのを防いでいる、その装置28と、
前記フェンスの後方に配置され、分離しようとする同位体の組成の濃い混合物を収集するために軸線(X)に平行で、ふるいとして知られているプレート30であって、グラファイトあるいはタンタルで作られ、図示されていない支持体によって、輻射及び伝導によって冷却され、前記支持体が水で冷却され、前記プレート30が図示されていない分極装置によって負の電位にまで上昇される、そのプレートと、
分離しようとしている同位体の組成の少ない混合物を収集するために、前記ふるいの端部に位置したプレート32であって、ステンレス鋼あるいは銅で作られており、その背部を図示されていない水循環によって冷却され、エンクロージャーからは電気的に絶縁されており、前記プレート32とこれが収集する原子とのスパッタリングを防ぐために、プラズマの電位に近い電位まで上昇させられている、そのプレート32とを有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属、例えばガドリニウムを同位体分離することのできる、本発明による装置の特別な実施例の概略断面図。
【符号の説明】
2 エンクロージャー(囲繞)
4 真空装置
6 磁場生成装置
8 プラズマ源
10 電界生成装置
12 収集装置
14 導電性容器
16 温度維持装置
20 元素
22 容器加熱装置
24 容器底部加熱装置
26 分極化装置
Claims (10)
- イオンサイクロトロン共鳴による同位体分離装置にして、
一つの方向に延びる細長い形状の密閉エンクロージャー(2)と、
前記エンクロージャー内に真空を形成するための装置(4)と、
前記エンクロージャー内に磁場を生成するための装置(6)にして、当該磁場は、前記エンクロージャーの中央部において均質であり、且つ前記中央部における当該磁場の方向が前記一つの方向に対して平行である、前記装置(6)と、
分離しようとする同位体のイオンを含むプラズマを前記エンクロージャー内において生成するためのプラズマ源(8)と、
前記エンクロージャー内に電場を生成するための装置(10)にして、当該電場は、前記エンクロージャーの中央部における当該磁場の方向に対して直角な方向を有し、且つ分離しようとする同位体のイオンのサイクロトロン周波数付近で、分離しようとする当該同位体の質量の関数に基づいて調節された周波数で振動する、前記装置(10)と、
一方において当該同位体で濃縮された混合物を、他方において当該同位体の少なくなった混合物を回収するための収集装置(12)とを有する、前記同位体分離装置において、
前記エンクロージャー(2)の前記一つの方向が垂直方向になるようにされ、いわゆる下部部分といわゆる上部部分とを有し、当該磁場の方向が垂直方向になっており、また前記エンクロージャーの上部部分には前記収集装置(12)が位置し、前記エンクロージャーの下部部分にはプラズマ源(8)が位置しており、
前記プラズマ源(8)が、
前記エンクロージャーの上部部分に面した開口を有し、且つ分離しようとする同位体を含む元素(20)を収納する導電性容器(14)にして、前記分離装置の運転中は、少なくとも前記容器(14)の外側部分が固体状に維持されるように構成されている、前記導電性容器(14)と、
当該元素(20)の原子をイオン化するための装置(18)と、
前記分離装置の運転中は、前記容器(14)の底部の温度を、当該元素の溶融あるいは当該元素の昇華をもたらす温度に維持するが、前記容器の上部部分の温度を当該元素の融点より低い温度に維持しておく維持装置(16)とを備えたことを特徴とする同位体分離装置。 - 請求項1記載の装置において、磁場を生成するための前記装置が、エンクロージャー(2)を取囲む磁気コイル(6)からなり、前記容器(14)がコイル(6)の軸線Xと一致する軸を有するシリンダー形状になっている同位体分離装置。
- 請求項1記載の装置において、前記容器(14)が導電性のある非磁性材料でできており、その融点が運転温度より高い同位体分離装置。
- 請求項1記載の装置において、分離しようとする同位体を含む元素が金属であり、前記容器(14)が該金属あるいはその合金から作られ、本装置の運転中に該容器の外側部分を前記金属あるいは合金の融点より低い温度に維持するに適当な厚さを有している同位体分離装置。
- 請求項1記載の装置において、前記維持装置が非磁性材料でできた熱遮蔽体(16)であり、これが容器(14)の上部部分を除いて容器を取囲んでいる同位体分離装置。
- 請求項1記載の装置において、さらに、容器(14)を加熱するための装置(22)を有している同位体分離装置。
- 請求項1記載の装置において、さらに、容器(14)の底部を加熱するための装置(24)を有している同位体分離装置。
- 請求項1記載の装置において、さらに、容器(14)を負に分極化させるための装置(26)を有している同位体分離装置。
- 請求項1記載の装置を用いて金属の同位体を分離する方法において、前記容器が前記金属あるいはその合金を収容し、その飽和蒸気圧力が、前記金属あるいはその合金の融点より少し高い温度において、10-3パスカルないし10パスカルである同位体分離方法。
- 請求項1記載の装置を用いて金属の同位体を分離する方法において、前記金属が10-3パスカルないし10パスカルの飽和蒸気圧力と1500℃以下の温度において昇華する同位体分離方法。
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