JP3635270B2 - 地盤変動計測システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地滑りを検知する地盤変動計測システムに関し、特に、地滑り地域の地盤表面に設置されたGPS受信器及び地盤変動計測器から得られる地盤変動情報に基づいて、地盤表面変位に対する複数の測位法を選択するようにした地盤変動計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年において、災害、例えば、大規模な地滑りが発生しそうな危険地域について、その活動状況を監視するため、種々の観測機材を設置して、常時観測する体制が採られている。
【0003】
そこで、従来において、このような地滑り危険地域に、地盤変動計測器を設置した場合の様子を、図1に一例として示した。同図(a)は、地滑り危険地域を上方から見た地滑り地盤Aの平面図を示し、地滑り地盤Aをモデル化して表している。また、同図(b)は、その地滑り地盤Aの縦断面を示している。地滑りを起こす観測対象の地滑り地盤Aは、図1(b)に示されるように、地滑り地盤の表面に対してすべり面Bを有し、地滑り地盤Aの上部の領域は通常伸張域となっており、その下部の領域は圧縮域になっている。
【0004】
一般に、地盤の伸張域と圧縮域とにおける地盤変動を計測することにより、当該地盤の地滑りの様子を観測できるところから、観測対象の地滑り地盤Aの変動を観測するため、地滑り地盤Aの上部と下部とに伸縮計E1とE2を設置し、さらに、傾斜計D1とD2も設置されている。伸縮計E1では、ワイヤが地滑り地盤Aの上部地表面と地滑り周辺地盤との間に地滑り方向に張られ、各地盤の地表の2点間に係る伸縮を計測し、地滑り地盤Aの上部の様子を把握する。また、伸縮計E2では、地滑り地盤Aの下部地表面の2点間に、地滑り方向にワイヤが張られ、地滑り地盤Aにおける下部の伸縮の様子を把握する。さらに、地滑りが起こると当該地盤の地表面の傾斜も変化することから、傾斜計D1とD2を地滑り地盤Aの上部と下部とにそれぞれ設置している。これらの計測器は、地滑り地盤Aの地表面の動きを計測するものである。
【0005】
また、地滑りが起こると、地滑り地盤Aのすべり面Bにおいては、地滑り地盤Aを支えていた不動地盤との間に、ずれが発生する。そこで、図1(b)に示すように、地滑り地盤Aを貫通する複数のボーリング孔H1、H2、H3を設け、各々のボーリング孔の曲がり具合について、孔内傾斜計又は歪計によって地盤のずれを計測する。このボーリング孔の数は、地滑りの規模に応じて適宜選定される。これらの計測器は、すべり面Bによって地滑り地盤Aの動きを計測するものである。
【0006】
また、地滑りの現象においては、降雨量が重要な誘因であることから、雨量計Rを周辺地盤に設置し、雨量計測を行う。さらに、地盤によっては、雨水の浸透の度合いが異なることから、ボーリング孔H1〜H3内に孔内水位計を設置して、当該地滑り地盤Aの地下水位を計測する。これらの計測器は、地滑り面Aの動きではなく地滑りの誘因を計測するものである。
【0007】
ところで、地滑り地表面の動きを計測する伸縮計は0.1mm以下の変動も検知できる高精度なものであるが、例えば、計測ワイヤの張られた2地点が平行してずれたような場合には、その変動を計測することができない。このため、最近では、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)による測位法が利用されて、設置場所の地盤の変位を計測することが行われるようになってきた。
【0008】
地殻変動や地滑り等で生じる変位は通常小さなものであるため、これら地盤変動の計測にGPSによる測位を利用する場合は、必要な測位精度を得るため専ら干渉測位法が使用されている。
【0009】
干渉測位法は、GPS受信電波における搬送波の位相差を利用するものであり、1〜3cm程度の高い精度が得られる。この干渉測位法には、さらに、スタティック方式とリアルタイムキネマティック方式の2つの方法がある。ここで、スタティック(以下STと称す)方式は、観測点で数十分から数時間の連続したGPS電波受信を行い、また複数の観測点間での網平均計算を行って、精度の高い(およそ4時間の連続受信で5mm程度)測位結果を得ることができるものである。
【0010】
リアルタイムキネマティック(以下RTKと称す)方式では、座標既知の基準点と観測点でGPS電波を受信し、基準点と観測点間の基線長から観測点の測位を行うものであり、若干精度は落ちる(2〜3cm程度)ものの、観測点での電波受信は短時間(10秒程度)で済む。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
地盤変動を計測する計測器としては、上述したように、多種類の物理的な現象に各々対応して計測する計測器が存在するが、いずれもその検出対象が限定的であり、しかも、各々の計測器には、それぞれ長所短所があるため、地滑り現象を早期に検出するには、いくつかの計測器を組み合わせて使い、それらの計測器の結果を総合的に判断する必要がある。現状は得られた個々の計測値を基に人間が総合的に評価して地滑りが生ずる危険があるか否かの判断を行っている。
【0012】
一方、GPSによる地盤の変位の計測方式としては、ST方式のGPS測位、RTK方式のGPS測位などがある。ST方式の測位法を地滑り計測に適用した場合には、精度が高く微小な変位も検出でき、初期の地盤変動の検出には適したものとなるが、必要な測位精度を得るためには数時間の電波受信が必要なため、地盤の変動が活発になりだしたときには、その変位の検出が間に合わない。他方、RTK方式の測位法を適用した場合には、秒オーダでの検出が可能となるが、変位の検出精度がcmオーダとなり、初期の微小な変位の発生を検出できない。
【0013】
地滑りのような地盤の変動現象は、地滑り初期においては、微小な変動が続き、ある時間を経過すると、急速に大きな変動が起こり出す。そこで、災害対策としては、初期の微小な変動を早期に検出して警戒態勢を取り、変動が大きくなり出したら防護処置を取るというような手順が必要である。そのため、地滑り対策としては、地滑りによる変動の状態に適合した精度で計測できる正確な地盤変動情報が必要となる。
【0014】
また、GPSによって計測できるのは地滑り地盤表面の動きであるから、すべり面の動きは知ることができない。更に、地下水位の上昇によって地滑りが活発化する兆候が現れた場合、地滑り地盤表面に変動が現れなくとも事前に警戒態勢を取っておく必要がある。
【0015】
従って、以上の状況を考慮して、本発明は、地滑り地盤を観測するために、使用する各計測器の特徴を活かし、地盤変動の状態に合せて、異なる手法による測位解析を適宜に選択し、地滑り地盤の変動を総合的に判断できるようにし、如何なる変動状況においても、確実に、かつ精度よく地盤変動を計測できるシステムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明では、地滑り地域の地盤変動を計測する地盤変動計測システムにおいて、地盤表面に設置されたGPS受信器から取得した測位情報をGPS解析処理し、地盤表面の変位を表す地盤変位量を求めるGPS解析処理手段と、取得した地盤表面又は地盤内部の変動を表す地盤変動情報に応じて、前記GPS解析処理手段に含まれる異なる処理手法を選択制御する制御手段と、選択された前記処理手法で求められた前記地盤変位量及び前記地盤変動情報を出力する出力手段とを備えている。
【0017】
ここで、GPS解析処理手段は、スタティックGPS測位法とリアルタイムキネマティックGPS測位法とによることとした。
【0018】
前記地盤変動情報は、前記GPS解析処理手段により解析処理された地盤変位量を含み、更に、地盤傾斜計、伸縮計、歪計、孔内傾斜計、孔内水位計、雨量計のいずれか1つ又は複数から構成される地盤変動計測器計測値を含むこととした。
【0019】
前記制御手段は、前記地盤変動情報に含まれる地盤変位量又は地盤変動計測器計測値が規定値以下の場合には、前記解析処理に前記スタティックGPS測位法を選択し、地盤変位量又は地盤変動計測器計測値が規定値を超える場合には、前記解析処理に前記リアルタイムキネマティックGPS測位法を選択することとした。この規定値は、地盤変動が地滑り危険域に入ったことを示す値に設定される。
【0020】
なお、GPS受信器及び地盤変動計測器は、前記GPS解析処理手段から離れた場所に設置される。
【0021】
以上のような構成とすることにより、本発明の地盤変動観測システムでは、地滑り等の地盤変動を、精度よく、確実に把握することができるようになった。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による地盤変動計測システムの実施形態について、図2を参照しながら説明する。
【0023】
本実施形態においては、地盤変動を計測する計器の1つとして、GPSによる地盤変位の正確な計測方法を採用している。地盤変位のGPS解析処理方法として、2つの解析処理方法を採用し、夫々の解析処理方法の特徴と地盤変動の特徴とがマッチするように選択して使用するようにしている。また、この解析処理方法の選択に従来の計測器も利用し、総合的な地盤変動計測システムとしている。
【0024】
図2に、本実施形態による地盤変動計測システムの全体構成例を示した。
【0025】
観測対象エリア1の中の1つの地滑り地盤Aにおいて、ST測位に必要な観測網を構成するため少なくとも3個の観測点の夫々に、GPS測位をするためのGPSアンテナ5とGPS受信器17を設置する。この観測点は、地滑り地盤Aにおける地塊の動きが活発な個所が選択される。更に、この各観測点の近傍に、従来からある物理的に地盤変動を検出する地盤変動計測器、例えば、地盤傾斜計7、伸縮計8、歪計9、孔内傾斜計10、孔内水位計11、雨量計12など、の内のいくつかを必要に応じて設置する。
【0026】
これらのGPS受信器17からの信号及び地盤変動計測器からの検出信号が、これらの観測点の近くに設置された地盤観測局2に集められ、ここで計測された計測値は、無線等を使用したデータ送信機6により遠隔にある地盤監視局4に送信される。
【0027】
また、地滑りの影響を受けない固定した場所には、RTK測位のために使用するGPS基準局3を設ける。GPS基準局3には、GPS測位のためのアンテナ13とGPS受信器18と受信データを地盤監視局4に送信するデータ送信機14が収納されている。
【0028】
観測対象エリア1が広い場合には、地盤観測局2を2−1〜2−Nと適宜増やして設置する。
【0029】
地盤監視局4には、各地盤観測局2−1〜2−N及びGPS基準局3からの計測データを受信するデータ受信機15と計測結果の解析及び結果出力を実施する電子計算機等を利用した解析処理装置16が収納されている。
【0030】
この地盤監視局4の解析処理装置16で実施されている機能の構成を図3に示す。
【0031】
解析処理装置16は、GPS解析処理方法の選択部32、ST解析処理部33、RTK解析処理部34、及び観測結果の保存及び出力部35からなっており、地盤変動観測データ取得部31及びユーザによる解析処理指定部36からの入力を取り込んでいる。
【0032】
地盤変動観測データ取得部31は、各地盤観測局2−1〜2−N及びGPS基準局3からのGPS受信データ及び地盤変動計測器からの計測データの取得処理を行う。この取得データは、GPS測位のためのデータと伸縮計、地盤傾斜計、歪計、孔内傾斜計、孔内水位計、雨量計などの計測器からの計測データとに分けられる。
【0033】
ST解析処理部33とRTK解析処理部34は、取得したGPS受信データから地盤変位量を計算する。
【0034】
GPS解析処理方法選択32は、GPSによる測位値及び計測器の観測値から以下に述べる選択手順に従いGPS解析処理方法の選択を実施する。
【0035】
ここで実施しているGPS解析処理方法の選択手順は、次の通りである。
【0036】
ST解析処理部33の処理は、前述したように結果が出るまで長い時間(4時間程度)がかかるが計測精度は高い(5mm程度)という特徴があり、RTK解析処理部34の処理はやや計測精度が落ちる(2〜3cm程度)が結果の出るまでの時間が短い(10秒程度)という特徴がある。そこで、特に異常のない状態では、地盤変動が小さい状態にあるため、ST解析処理を行う。そして地盤変位が危険範囲と判断される規定の範囲を超えた時には、変化に即応できるようにするため、RTK解析処理選択される。これは、一般的に地盤変動は、初期は微小な変位がゆっくりと出るが、地盤が動き出すと急に大きな変位に変化する特徴があるということに対処するためである。
【0037】
一方、計測器からの計測値が、危険範囲と判断された時にも、地盤変動が始まったと推測できる。この時には、いずれ発生する変位に即応できるようにGPS解析処理をST解析処理部33の処理からRTK解析処理部34の処理に切り替える。地盤変動計測器のうち、伸縮計と地盤傾斜計、歪計と孔内傾斜計、孔内水位計と雨量計は、同類の現象の計測となるため、いずれか1つになる場合もある。
【0038】
地盤変動のいずれの異常も収まり、安定な状態に戻った場合には、GPS解析処理は、RTK解析処理部34の処理からST解析処理部33の処理に自動的に戻される。即ち、GPS測位による地盤変位量が規定値より少なくなり、その他の計測器の値も安全範囲に戻った時に、GPS解析処理はST解析処理部33の処理に戻される。
【0039】
また、解析処理指定部36によって、ユーザが指定した場合は、自動切替に優先して、GPS解析処理を選択することもできる。
【0040】
結果の保存及び出力部35は、これらのGPS測位結果及びその他の計測結果を記憶部に保存し、定期的又は要求によりディスプレイやプリンタ、通信回線等への出力を行う。出力の際には、地盤変動の挙動をわかりやすくするため、グラフ表示するなどの視覚化を図ってもよい。
【0041】
図4は、前記のGPS解析処理の切替方法をフローチャートで表現した図である。
【0042】
GPS受信データ取得ステップS1でGPS受信データを取得し、GPS解析処理による測位のステップS2に進む。このステップS2において、通常ST解析処理により各観測点の位置を解析する。ここで、GPS測位法がST方式であれRTK方式であれ使用される受信データは同一のものであるから、システムの内部において両方の処理を実行させてもよい。この場合ステップS2からは、どちらの解析処理によるものかという識別の付された解析処理結果が、ST方式ではおよそ4時間毎に、RTK方式ではおよそ10秒毎に、出力される違いがあるだけである。
【0043】
また、地盤変動が活発化した際に、RTK解析処理の結果をリアルタイムに取得しつつ、ST解析処理結果が出力された時点で、より精度の高い変位量を取得できるという効果もある。
【0044】
規定の時間間隔でこの解析を続けた後、ステップS3において測位解析処理結果の変位量を求める。この測位の変位量が、地盤変動の危険があると判断される規定値以下であると判断された時に、ST解析処理優先の選択要求が出され、測位の変位量が規定値を超えたと判断された時に、RTK解析処理優先の選択要求が出され、次のGPS解析処理方法を決定するためのステップ6へ進む。
【0045】
一方、地盤変動計測データの取得がステップS5において行われ、この計測データが危険範囲を示す場合は、いずれ地表の変位が急速に大きくなる可能性があるため、測位の即応性を向上するように、ステップS4においてRTK解析処理優先の選択要求が出され、逆に安全範囲を示す場合はST解析処理優先の選択要求が出され、その要求は測位法を決定するためのステップS6に送られる。
【0046】
また、ユーザの判断によりGPS解析処理方法を選択する要求もステップS7において受け入れられるようになっており、この要求もGPS解析処理方法を決定するためのステップS6に送られる。
【0047】
ステップS6では、これらの各解析処理方法選択要求の中から優先度の高いものにGPS解析処理方法を決定し、ステップS2に戻り、決定した解析処理方法による解析が行われる。
【0048】
ステップS6における解析処理方法の選択要求の決定基準としては、早期警戒を目的とするためGPS測位による変位量が規定値を超える、又は地盤変動計測値が規定値を超える、又はユーザによる選択のいずれかによりRTK解析処理の要求がある場合は、RTK解析処理を選択し、GPS測位による変位量、地盤変動計測値のいずれもが正常値に戻った場合には、ST解析処理を選択する、である。
【0049】
以上に説明したように、ステップS2乃至ステップS7の手順がサイクル的に決められた周期で定期的に繰り返される。そして、ステップS8では、GPS測位結果及びその他の計測結果が記憶部に保存され、定期的又は要求によりディスプレイやプリンタ、通信回線等への出力が行われる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、GPS測位法により微小な地盤変動から急速な地盤変動まで連続して監視ができ、早期の警戒や避難の判断が行えるシステムとすることができる。また、GPS測位の解析処理方法として、初期に変動の兆候がゆっくりと現れ、変動が拡大すると一気に崩壊するという地滑りの特徴に合わせて適切なGPS解析処理方法が選択できるようにしたので、地滑り等の地盤変動を精度よく、かつ確実に把握することができる。特に、スタティックGPS測位法によっても捉えきれないような初期の微小変動や、すべり面の動き、地すべり誘因の計測値と連動させることで、より総合的な監視のできるシステムとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の地盤変動計測器の設置状況を示す図である。
【図2】 本発明の1実施例の全体構成を示した図である。
【図3】 解析処理装置で実施されている機能の構成を示した図である。
【図4】 GPS解析処理の切替方法を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1…観測対象エリア
2…地盤観測局
3…GPS基準局
4…地盤監視局
5、13…GPSアンテナ
6、14…データ送信機
7、D1、D2…地盤傾斜計
8、E1、E2…伸縮計
9…歪計
10…孔内傾斜計
11…孔内水位計
12、R…雨量計
15…データ受信機
16…解析処理装置
17、18…GPS受信器
A…地滑り地盤表面
B…地滑り地盤すべり面
H1、H2、H3…ボーリング孔
31〜36…処理ブロック
S1〜S8…処理ステップ

Claims (8)

  1. 地盤表面に設置されたGPS受信器から取得した測位情報をGPS解析処理し、地盤表面の変位を表す地盤変位量を求めるGPS解析処理手段と
    取得した地盤表面又は地盤内部の変動を表す地盤変動情報に応じて、前記GPS解析処理手段に含まれた異なる処理手法を選択制御する制御手段と、
    選択された前記処理手法で求められた前記地盤変位量及び前記地盤変動情報を出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする地盤変動計測システム。
  2. 前記GPS解析処理手段は、スタティックGPS測位法によるものと、リアルタイムキネマティックGPS測位法によるものとを有することを特徴とする請求項1に記載の地盤変動計測システム。
  3. 前記地盤変動情報は、前記GPS解析処理手段により解析処理された前記地盤変位量を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の地盤変動計測システム。
  4. 前記地盤変位量が、スタティックGPS測位解析処理によるものか、リアルタイムキネマティックGPS測位解析処理によるものかを識別することを特徴とする請求項2又は3に記載の地盤変動計測システム。
  5. 前記地盤変動情報は、地盤傾斜計、伸縮計、歪計、孔内傾斜計、孔内水位計、雨量計のいずれか1つ又は複数から構成される地盤変動計測器計測値を含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の地盤変動計測システム。
  6. 前記制御手段は、前記地盤変動情報に含まれる前記地盤変位量及び前記地盤変動計測器計測値が規定値以下の場合には、前記解析処理として前記スタティックGPS測位法を選択し、前記地盤変位量又は前記地盤変動計測器計測値が規定値を超える場合には、前記解析処理として前記リアルタイムキネマティックGPS測位法を選択することを特徴とする請求項に記載の地盤変動計測システム。
  7. 前記規定値は、前記地盤変動が活発化したか、又は活発化することを示す値に設定されることを特徴とする請求項6に記載の地盤変動計測システム。
  8. 前記GPS受信器及び前記地盤変動計測器は、前記GPS解析処理手段と前記制御手段から離れた場所に設置されることを特徴とする請求項乃至7のいずれか一項に記載の地盤変動計測システム。
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