JP2001041782A - 地盤監視システム及びその検出器 - Google Patents

地盤監視システム及びその検出器

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JP2001041782A
JP2001041782A JP11215168A JP21516899A JP2001041782A JP 2001041782 A JP2001041782 A JP 2001041782A JP 11215168 A JP11215168 A JP 11215168A JP 21516899 A JP21516899 A JP 21516899A JP 2001041782 A JP2001041782 A JP 2001041782A
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ground
data
gyro sensor
detector
accelerometer
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JP11215168A
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English (en)
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Eitaro Tayasu
栄太郎 田保
Takashi Ogawara
孝 大河原
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Toshiba Engineering Corp
Mitsui Bussan Plant and Project Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Mitsui Bussan Plant and Project Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Testing Or Calibration Of Command Recording Devices (AREA)
  • Gyroscopes (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ジャイロセンサの累積誤差を補正して地盤の変
位を長期間に亘って高精度に検出することにある。 【解決手段】地盤の変位による衝撃的加速度を検出する
ジャイロセンサ2、直交する2軸の傾き角と傾き方向を
検出する2軸の加速度計3、土中の水位を検出する水位
計8、GPS基準局から発信される電波を受信して現在
位置の経度、緯度を算出するGPS受信機12及びこれ
らジャイロセンサ2により検出された加速度値、加速度
計3により検出された傾き角と傾き方向、水位計8によ
り検出された水位データ、GPS受信機12で求められ
た座標データをそれぞれ入力して演算処理し、座標デー
タに基いてジャイロセンサ2の誤差を補正する補正機能
を有する演算部6を備えた複数の検出器を観測範囲とな
る地中に埋設し、この検出器より各データを基地局に伝
送し、判定部14で各種の判定処理を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地盤における土砂崩
れ等の災害の発生を事前に予知可能な地盤監視システム
及びその検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】大雨などによる地盤の緩みにより発生す
る土砂崩れなどの災害発生を事前に予知可能な地盤監視
システムの開発が急務となっている。
【0003】従来、地盤の緩みなどを検出する手段とし
ては、地上にワイヤーを張設しておき、該ワイヤーが地
盤の変動で切断されたことをもって検知するようにした
ものがある。しかし、この方式は広範囲に亘ってワイヤ
ーを張設しなければならないため、多くの手間と時間が
かかるばかりでなく、地盤の変位場所や変位方向を特定
することが難しく、しかもその変位度合を予測できない
という問題がある。
【0004】そこで、最近では種々の測定計を用いた地
盤検出器が開発され、その一例として重りをスプリング
を介して水平にケースに支持するようにしたサーボ加速
度計やパイプ歪計を用いて地盤の変位や地すべり面の深
さ及びすべり量を推定するようにしたものがある。
【0005】上記サーボ加速度計による地盤検出器は、
地中に設けられたボーリング孔にパイプを埋設すると共
に、このパイプ内にサーボ加速度計を巻上げ可能に多段
的に挿入し、これらサーボ加速度計の巻上げを行いなが
らスプリングの変位により傾斜角を連続的に自動計測す
るようにしたもので、側方変位を測定することで地盤や
連続地中壁の変位、つまり地すべりなどの計測が可能で
ある。
【0006】また、パイプ歪計による地盤検出器は、地
中に設けられたボーリング孔に適宜の部位にひずみゲー
ジを貼付けた多数の塩化ビニールパイプを中間パイプで
継ぎ足しながら垂直に順次挿入し、その周囲に砂を充填
して固定するようにしたもので、深度毎に各塩化ビニー
ルパイプを検出器として順次切換えて曲げひずみ量を計
測することで、その量からすべりの大きさと深さが推定
可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらサーボ
加速度計やパイプ歪計を用いた地盤検出器においては、
地盤の側方変位や曲げひずみ量の計測は可能であるが、
埋設された個々の地盤検出器自身の位置が検出できない
ため、地盤全体が変位したような場合には検出すること
ができない。
【0008】そこで、本発明者等は地盤の変位により外
力が加わるとその大きさ及び方向と検出部自身の傾きか
ら衝撃的加速度を検出するジャイロ式の検出器を用い
て、その検出データから地盤全体に変位がある場合でも
的確に検出可能な地盤監視装置を発明して先に出願して
いる。
【0009】しかし、このジャイロ式の検出器を用いて
も、絶対角度や加速度の検出に際して検出精度に伴う誤
差が生じると、その誤差が時間の経過と共に累積され、
本来地盤が変位していないにもかかわらず、あたかも地
盤が変位しているかのような検出信号を送出してしま
い、地盤変位の検出精度に問題がある。
【0010】本発明は上記のような事情に鑑みなされた
もので、地盤の変位を検出精度に左右されずに的確に検
出でき、且つ地盤における土砂崩れ等の災害の発生を事
前に予知することができる地盤監視システム及びその検
出器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により地盤監視システム及
びその検出器を構成する。
【0012】請求項1に対応する発明は、地盤の監視地
点となる地中に埋設されまたは監視範囲となる地中に適
宜の距離を存して複数個埋設される検出器と、この検出
器で得られた地盤変位データを基に地盤を監視する監視
装置とからなる地盤監視システムにおいて、検出器に
は、地盤の変位により外力が加わると、その大きさ及び
方向と検出器自身の傾きから加速度を検出するジャイロ
センサと、直交する2軸又は3軸の加速度を検出する加
速度計と、複数の人工衛生から発せられる電波を受信
し、地上における現在の緯度、経度を計算し、この緯
度、経度の座標データを出力するGPS受信機と、前記
ジャイロセンサにより検出された加速度値と、前記加速
度計により検出された2軸又は3軸の加速度と、前記G
PS受信機で求められた座標データをそれぞれ入力して
演算処理し、前記座標データに基いて前記ジャイロセン
サ及び加速度計の誤差を補正する補正機能を有する演算
部と、前記演算部にて求められたデータを伝送する伝送
手段を備え、監視装置には、前記検出器からのデータを
受信する受信部と、前記受信データより、地盤の変位と
その規模を判定して地盤の状態を監視する判定手段とを
備えたものである。
【0013】請求項2に対応する発明は、請求項1に対
応する発明の地盤監視システムにおいて、前記監視装置
側に、基準点GPS受信機と基準電波発信装置を設け、
前記基準点GPS受信機で得られたデータを基準電波発
信装置から前記検出器に送信し、前記検出器のGPS受
信機で得られる現在位置の緯度、経度を補正するもので
ある。
【0014】請求項3に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の地盤監視システムにおいて、
前記検出器に土中または、土中及び地表の水位を検出す
る水位計を設け、前記演算部では、前記水位計で求めら
れた土中及び地表の水位を入力して演算処理し、前記監
視装置では、前記検出器から伝送される各データを収集
し、各測定ポイント毎の各データをリアルタイムで処理
して各測定ポイント毎の基準加速度値または、基準速
度、または基準距離を超えたデータと、基準水位を超え
たデータ及び地上の水位データとをそれぞれ求めるデー
タ処理手段と、このデータ処理手段で処理された各デー
タをもとに、地盤変位の発生原因と、その規模を判定し
て地盤の状態を監視する判定手段とを備えたものであ
る。
【0015】請求項4に対応する発明は、地盤の監視地
点となる地中に埋設されまたは監視範囲となる地中に適
宜の距離を存して複数個埋設される地盤監視用検出器に
おいて、地盤の変位により外力が加わると、その大きさ
及び方向と検出器自身の傾きから加速度を検出するジャ
イロセンサと、直交する2軸又は3軸の加速度を検出す
る加速度計と、複数の人工衛生から発せられる電波を受
信し、地上における現在の緯度、経度を計算し、この緯
度、経度の座標データを出力するGPS受信機と、前記
ジャイロセンサにより検出された加速度値と、前記加速
度計により検出された2軸又は3軸の加速度と、前記G
PS受信機で求められた座標データをそれぞれ入力して
演算処理し、前記座標データに基いて前記ジャイロセン
サ及び加速度計の誤差を補正する補正機能を有する演算
部と、前記演算部にて求められたデータを伝送する伝送
手段とを備えたものである。
【0016】請求項6に対応する発明は、請求項4又は
請求項5に対応する発明の地盤監視用検出器において、
前記検出器に土中または土中及び地表の水位を検出する
水位計を設け、前記演算部では、前記水位計で求められ
た土中または土中及び地表の水位を入力して演算処理す
るものである。
【0017】従って、請求項1乃至請求項6に対応する
発明の地盤監視システム及びその検出器にあっては、G
PSによる観測データによりジャイロセンサでの誤差が
補正されるので、長期間観測でも誤差の少ない移動量検
出システムとすることが可能となり、地盤の移動量の検
出精度を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0019】図1は本発明による地盤監視システムの第
1の実施の形態に用いられる検出器の構成例を示すもの
である。
【0020】図1において、1は地中に埋設される筒体
で、この筒体1は地中への埋設深さに応じて適宜長さの
筒部1aを複数本連結したもので、この筒体1内には検
出部としてソリッド型ジャイロセンサ2及び加速度計3
が筒部1aの内壁面に取付け固定された支持板4を介し
てそれぞれ設けられている。また、この筒部1a内には
GPS受信機12、駆動電源としてバッテリ5、ジャイ
ロセンサ2、加速度計3より出力される検出信号を増幅
して演算する演算部6及びこの演算部6で処理された検
出信号を送信する送信部7がそれぞれ筒体1の内壁面に
取付け固定された支持板4を介して設けられている。
【0021】さらに、筒体1の外周面に複数個の水位計
8が軸方向に適宜の間隔を存してそれぞれ取付け固定さ
れている。
【0022】一方、9は筒体1の上部開口部を閉塞する
蓋体で、この蓋体9の上面にはバッテリ5の充電用電源
として太陽電池10が取付けられている。また、蓋体9
には演算部6で処理された検出信号を送信部7より図示
しない基地局に電波として送信する送信アンテナ11と
基準局からの電波を受けるGPS受信アンテナ11aが
それぞれ取付けられている。
【0023】上記ジャイロセンサ2は、図2に示すよう
に三角柱2aの各側面に3軸方向の外力を検出する圧電
素子2bがそれぞれ取付けられ、各圧電素子2bに加速
度αが加わると、その加速度に応じた大きさの電圧を発
生するものであり、この電圧は演算部6に入力される。
【0024】なお、上記ではジャイロセンサ2の構成と
して圧電素子を用いたが、半導体歪みセンサー又は光フ
ァイバージャイロ、或いは流体式ジャイロ、機械式ジャ
イロ等を用いてもよい。
【0025】また、上記加速度計3は、直交する2軸の
加速度を計測し、その計測信号は演算部6に入力され
る。
【0026】さらに、水位計8は埋設部位の土中に水分
があると電気抵抗が変化することを検出して演算部6に
入力される。
【0027】一方、GPS受信機12は緯度、経度が既
知の基準局からの電波をGPS受信用アンテナ12を介
して受信して基準局からの距離を計測し、現在位置の緯
度、経度を座標データとして算出し、この座標データは
演算部6に入力される。
【0028】図3は上記演算部6の中でジャイロセンサ
2及び加速度計3のデータ処理系の出力に基く演算回路
とGPS受信機12のデータ処理系の出力に基く補正演
算回路を示すものである。
【0029】図3において、31はジャイロセンサ2の
出力と加速度計3の出力に基き演算を実行して角速度と
傾斜角、さらに移動量を求める演算手段、32はGPS
受信機12のデータ処理系から得られる現在位置の座標
データに基いて設置基準位置からの移動量を求める移動
量演算手段である。
【0030】また、33は移動量演算手段32で一定時
間間隔で求められるGPS移動量と前回の移動量とを比
較し、その偏差が一定値以内の場合、補正値出力手段3
4を通してGPSの移動量を補正し、また演算手段31
で求められた移動量と移動量演算手段32で求められた
GPSの移動量とを比較し、その偏差がGPSの移動量
が長時間一定値以内にあることを条件にジャイロセンサ
2及び加速度計3の出力の累積誤差に対して予め設定さ
れた設定値を超えると補正値出力手段34を通して演算
手段31に補正定数を与える移動量補正演算手段で、こ
の移動量補正演算手段33で求められた補正値は出力手
段34より移動量、傾斜角、角速度に対する補正データ
として出力される。
【0031】ここで、上記ジャイロセンサ2、加速度計
3、水位計8及びGPS受信機12の各機能と演算部6
の機能について図4及び図5により述べる。
【0032】図4に示すようにジャイロセンサ2の各圧
電素子より加速度αに応じて発生する電圧がジャイロ計
測処理系に入力されると、これらの電圧信号はアンプに
より演算処理に適した信号レベルに増幅され、その電圧
信号から速度を演算により求めた後、各軸方向の速度を
同時に検出し、これらの速度を積分して加速度の大き
さ、衝撃力を算出し、出力する。そして、後述する加速
度計からの補正信号により補正計算を実施し、加速度、
傾斜角と修正した変位、加速度及び衝撃力を出力データ
Faとして演算部6へ出力する。
【0033】同様に加速度計3により計測された計測信
号が加速度計測処理系に入力されると、この計測信号は
アンプにより演算処理に適した信号レベルに増幅され、
その計測信号から直交する2軸の加速度を求め、これら
各軸の加速度のうち、重力成分を除去した加速度成分を
求め、これをジャイロ計測処理系へ補正信号として出力
する。そして、ジャイロ計測処理系にて算出した傾斜角
と加速度計の加速度値から積分と補正演算を行い、さら
にハイパスフィルター等でノイズ成分を除去した後に移
動量を算出し、出力データFbとして演算部6へ出力す
る。
【0034】また、水位計8で検出された検出信号が水
位検出処理系に入力されると、この検出信号はアンプに
より演算処理に適した信号レベルに増幅され、その値か
ら各センサの電気抵抗を測定した後、土中の水分にてど
のセンサまで電気抵抗が変化(減少)したかを判別す
る。そして、電気抵抗値が変化したセンサまでの位置を
土中の浸透水の水位として判別し、同様に地上の水位に
ついても判別し、その水位を出力データFcとして演算
部6へ出力する。
【0035】さらに、基準局からの電波をGPS受信機
12により受信し、その受信信号がGPSデータ処理系
に入力されると、この受信信号はアンプにより演算処理
に適した信号レベルに増幅され、その信号から基準局
(緯度、経度が既知の地点)からの距離を測定し、その
測定信号から現在位置の緯度、経度を座標データとして
算出し、これを補正データFdとして演算部6へ出力す
る。
【0036】一方、これらジャイロセンサ2、加速度計
3、水位計8及びGPS受信機12の各処理系より演算
部6に出力データFa,Fb,Fc,Fdが入力される
と、この演算部6では図5に示すようにジャイロセンサ
2からのデータを一定時間毎にメモリに記憶し、また加
速度計からのデータを一定時間ごとに他のデータと同期
してメモリに記憶し、さらにGPS受信機12からのデ
ータを一定時間ごとに他のデータと同期してメモリに記
憶する。
【0037】上記加速度計3から得られた加速度とジャ
イロセンサ2から得られた加速度を比較し、ジャイロセ
ンサ2に誤差がある場合には、ジャイロセンサ2の加速
度値を補正する。
【0038】また、GPSデータ処理系から得られた現
在位置の座標をもとに設置基準位置からの移動距離を求
めると共に移動量を求め、この移動量とジャイロセンサ
2、加速度計3にて求めた移動量とを比較する。
【0039】そして、一定時間内のGPSデータ処理系
で求めた移動量が一定値以内で、ジャイロセンサ2、加
速度計3の計測処理系で求めた移動量が微少の場合、G
PSデータ処理系で求めた移動量を補正する。また、長
時間内のGPSデータ処理系で求めた移動量が一定値以
内の場合、ジャイロセンサ2、加速度計3の計測処理系
の演算係数を補正し、移動量の補正を行う。
【0040】ここで、補正される前後の移動量をメモリ
に順に記憶し、また地球の自転に伴う加速度の変化値を
カットし、補正された加速度値をメモリに記憶する。
【0041】さらに、水位計8のデータをジャイロセン
サ2と同期をとり、一定時間ごとにメモリに記憶する。
【0042】次にジャイロセンサ2が深さ方向に複数あ
る場合には、地表面近くのジャイロセンサを基準とし、
各深さにおける地盤の変位量を演算する。これらメモリ
に蓄えられたデータを一定時間毎に送信部7へ出力す
る。
【0043】一方、図6はGPSデータ処理系にて求め
た移動量に基いてジャイロセンサ2、加速度計3の計測
処理系で求めた移動量が補正され、各検出器で検出され
たジャイロセンサ2による変位、加速度及び衝撃力のデ
ータ、加速度計3による傾き角と方向のデータ、水位計
8による土中の水位データを基地局に伝送し、特定範囲
の地盤の状態を監視するためのシステム構成を示すブロ
ック図である。
【0044】図6において、各検出器側はジャイロセン
サ2、2軸の加速度計3、水位計8、GPS受信機1
2、演算部6及び送信部7から構成され、基地局側は受
信部13、データ処理部14及び判定部15から構成さ
れている。また、GPS側は地球中心を原点とする固定
座標を想定し、上空に散在する複数の人工衛星から発信
された電波を受信し、その位相データから三次元座標を
算出して基準位置を求めるGPS基地局16、このGP
S基地局16を基準点としてGPS距離補正用電波送信
装置17から構成され、その距離補正用の電波はアンテ
ナ18を介して前述した各検出器側へ伝送されるように
なっている。
【0045】ここで、基地局側のデータ処理部14の機
能について図7により説明する。
【0046】データ処理部14は、図7に示すようにS
61にてジャイロセンサ2からの計測信号に対して各ポ
イント及び時間毎に変位、加速度、衝撃力についてデー
タ整理する。次いで、S62にて各ポイントに加わる力
の方向を計算してS63にて単位時間当たりの基準加速
度値、変位量の比較計算を実施し、S64にて基準値を
超えたデータを整理してメモリに記憶する。そして、S
65にて基準加速度値を超えたデータにおいて、力の加
わった方向と加速度値より傾き角を計算する。
【0047】同様に2軸の加速度計3からの計測信号に
対してS65にて各ポイント及び時間毎に加速度と方向
についてデータ整理する。次いでS66にて単位時間当
たりの基準移動量と比較計算を実施し、S67にて基準
加速度値を超えたデータを整理してメモリに記憶すると
共に、S68にて基準移動量を超えたデータを整理して
メモリに記憶する。
【0048】また、水位計8からの計測信号に対してS
69にて各ポイント及び時間毎に土中の水位データを整
理する。次いで、S70にて基準水位との比較計算を実
施し、S71にて基準水位を超えたデータを整理してメ
モリに記憶する。そして、S72にて地上の水位につい
ても同様に整理してメモリに記憶する。
【0049】さらに、GPS受信機12からの受信信号
に対してS73にて各ポイント及び時間ごとに変位と方
向を示すデータを整理する。次いでS74にて各ポイン
トに加わる力の方向を計算し、ジャイロセンサ部の結果
と比較する。そして、S75にて単位時間当たりの基準
移動量と比較計算を実施し、S76にて基準移動量を超
えたデータを整理してメモリに記憶する。
【0050】また、判定部15はこのデータ処理部14
により処理されたデータをもとに詳細を後述する各種の
判定処理が実施され、地滑りの発生要因とその規模に応
じてその旨を警報又は表示するものである。
【0051】次に上記のような構成の地盤監視システム
及びその検出器の作用を述べる。
【0052】まず、土砂崩れの可能性のある山間部など
の地中に図8に示すように複数個の検出器、ここでは地
滑り地帯の傾斜面に沿ってNo.1〜No.5の検出器
を適宜の距離を存してそれぞれ配し、図9に示すような
状態で埋設する。
【0053】このような状態で埋設された各検出器にお
いて、地盤の各測定ポイントのジャイロセンサ2、加速
度計3、水位計8でそれぞれ計測された信号及びGPS
受信機12の受信信号に対して図4に示すような処理が
行われて演算部6に取込まれると、この演算部6では図
5に示すような演算を実行し、GPS受信機12の受信
信号から求められた移動量とジャイロセンサ、加速度計
で求めた移動量との比較結果に基いて各々補正される前
後の移動量、補正された加速度値、水位計8のデータ及
び各深さにおける地盤の変位量が、それぞれ送信部7よ
り送信アンテナ11を介して基地局に伝送される。
【0054】基地局では、図7に示すように各検出器か
ら伝送されたデータを受信部12により受信すると、デ
ータ処理部14ではこれらのデータを処理して図7に示
すように基準移動量を超えたデータ、基準加速度値を超
えたデータ、基準変位量を超えたデータ及び基準水位を
超えたデータと地上水位のデータについてそれぞれ整理
し、これらのデータは判定部15に取込まれる。
【0055】ここで、判別部15での各種の判定処理に
ついて、図10乃至図12により詳細に説明する。
【0056】図10に示すように、S91にて基準加速
値、基準移動量を超えたジャイロセンサ2と加速度計3
からのデータにおいて、力の加わった方向、移動量とG
PS受信機12の受信信号から求めた力の方向と移動量
とを比較し、S92にてジャイロセンサ2、加速度計3
のデータとGPS受信機12からのデータがほぼ一致し
ているか否かを判定する。そして、S92にて両データ
が一致していると判定されると、S93にて水位計8の
土中のデータが基準値を超えているか否かを判定する。
【0057】ここで、水位計8の土中のデータが基準値
を超えていないと判定されると、S94にて地上部での
異常発生(落石等)と判断し、S95にてどの位置の検
出器が衝撃基準値を超えているかを確認する。
【0058】そして、S96にてすべての検出器が基準
値を超えていることが確認されると、S97にて大規模
の崩落、落石が発生と判断して非常警報を発令する。ま
た、S98にて上流又は下流域の少数の検出器のみ基準
値を超えていることが確認されるとS99にて小規模の
崩落、落石が発生と判断して緊急警報を指令する。
【0059】上記S93にて水位計8の土中のデータが
基準値を超えていると判定されると、図11に示すよう
な判定処理に移る。図11に示すようにS100にて地
上の水位データが基準値を超えているか否かを判定す
る。
【0060】ここで、地上の水位データが基準値を超え
ていないと判定されると、S101にて地下水による地
滑り発生と判断し、この地滑りがS102にてすべての
検出器が基準値を超えていることが確認されると、S1
03にて大規模地滑り発生と判断して非常警報を発令す
る。また、地滑りがS104にて上流又は下流域の少数
のみ基準値を超えていることが確認されると、S105
にて上流又は下流域にて小規模地滑り発生と判断し、緊
急警報を発令すると共に、地滑り範囲を表示する。
【0061】上記S100にて地上の水位データが基準
値を超えていると判定されると、S106にて降雨によ
る地滑り発生と判定し、S107にてどの位置の検出器
が基準値を超えているかを確認する。そして、S108
にてすべての検出器が基準値を超えていることが確認さ
れると、S109にて大規模地滑り発生と判定し、非常
警報を発令する。また、S110にて上流又は下流域の
少数の検出器のみ基準値を超えていることが確認される
と、S111にて上流又は下流域にて小規模地滑り発生
と判定し、緊急警報を発令すると共に、地滑り範囲を表
示する。
【0062】一方、図10のS92において、ジャイロ
センサ2のデータと加速度計3のデータがほぼ一致して
いないと判定されると、図12に示すような判定処理に
移行する。
【0063】図12において、S112にてジャイロセ
ンサ2と加速度計3からのデータが基準値を超え、GP
S受信機12からのデータが基準値以下になっているか
否かを判定し、基準値以下になっていればS113にて
ジャイロセンサ2、加速度計3の加速度値が基準値を超
えているか否を判定する。
【0064】上記S113にてジャイロセンサ2、加速
度計3の加速度値が基準値を超えていなければ、S11
4にてジャイロセンサ、加速度計の移動量が基準値を超
えているか否かを判定し、超えていればS115にて要
監視データとしてメモリに登録、保存する。また、ジャ
イロセンサ、加速度計の移動量が基準値を超えていなけ
れば、S116にて水位計8の土中のデータは基準値を
超えているか否かを判定し、超えていればS117にて
地滑りに発展する可能性があるとして注意警報を発令
し、基準値を超えていなければS118にて地滑りに発
展する可能性は少ないと判断してS119にて要監視デ
ータとして登録、保存する。
【0065】上記S113にてジャイロセンサ2、加速
度計3のデータからのデータが基準値を超えていると判
定されると、S120にてジャイロセンサ2、加速度計
3から得られる衝撃値は基準値を超えているか否かを判
定し、基準値を超えていればS121にて衝撃回数は3
回以上継続しているか否かを判定し、継続していなけれ
ばS122にて動物等の接触と判断し、3回以上継続し
ていればS123にて落石と判断する。
【0066】また、上記S120にてジャイロセンサ
2、加速度計3から得られる衝撃値が基準値を超えてい
ないと判定されると、S124にてGPS受信データか
ら得られる移動方向とジャイロセンサ2、加速度計3の
データから得られる力の方向が一致しているか否かを判
定し、一致していなければS125にてジャイロセンサ
2と加速度計3のデータから得られる力の方向が一致し
ているか否かを判定し、一致していればS126にて要
監視でーたとして登録、保存し、一致していなければS
127にてセンサ異常と判断して故障アラームを発信す
る。
【0067】上記S124にてGPS受信データから得
られる移動方向とジャイロセンサ2、加速度計3のデー
タから得られる力の方向が一致していれば、S128に
てどの位置の検出器が加速度基準値を超えているかを確
認する。そして、S129にてすべての検出器が基準値
を超えている場合には、S130にて深層部又は広域に
て地盤全体が移動しているとしてS131にて深層部又
は広域の地滑りと判断して緊急警報を発令する。また、
S132にて上流又は下流域の小数の検出器のみ基準値
を超えている場合には、S133にて上流又は下流域に
て小規模地滑り発生と判断して警戒警報を発令する。
【0068】一方、前述のS112にてジャイロセンサ
2と加速度計3からのデータが基準値を超え、GPS受
信機12からのデータが基準値以下になっていないと判
定されると、図13に示す用な判定処理に移行する。
【0069】図13において、S134にてジャイロセ
ンサ2と加速度計3からのデータが基準値以下で、GP
S受信機12からのデータが基準値を超えているか否か
を判定し、いずれの条件も満たされていないと判定され
るとS135にて水位計8のデータが基準値を超えてい
るか否かを判定し、基準値を超えていればS136にて
要監視データとして登録、保存し、基準値を超えていな
ければS137にて引続き計測を実行する。
【0070】また、上記S134にてジャイロセンサ2
と加速度計3からのデータが基準値を超え、GPS受信
機12からのデータが基準値以下と判定されると、S1
38にてジャイロセンサ2と加速度計3のデータから得
られる力の方向とGPS受信データから得られる移動方
向が一致するか否かを判定し、一致しなければS139
にて要監視データとして登録、保存する。
【0071】上記S138にてジャイロセンサ2と加速
度計3のデータから得られる力の方向とGPS受信デー
タから得られる移動方向が一致していると判定される
と、S140にてどの位置の検出器がGPS受信機12
の移動量の基準値を超えているかを確認する。そして、
S141にてすべての検出器が基準値を超えていること
が確認されると、S142にて広域にて表層部の地盤全
体が移動し、広域な表層地滑りと判断して緊急警報を発
令する。
【0072】また、S143にて上流域又は下流域の小
数の検出器のみ基準値を超えていることが確認される
と、S144にて上流又は下流域にて小規模な表層部の
地滑りと判断して警戒警報を発令する。
【0073】このように本実施の形態では、地盤の変位
により外力が加わるとその大きさ及び方向と検出部自身
の傾きから衝撃的加速度を検出するジャイロセンサ2、
直交する2軸の加速度を検出する加速度計3、長手方向
に適宜の間隔を存して設けられ、土中又は土中及び地上
の水位を検出する複数の水位計8、GPS基準局から発
振される電波を受信してGPS基準局からの距離を測定
すると共に、現在位置の経度、緯度を算出するGPS受
信機12及びこれらジャイロセンサ2により検出された
加速度値、加速度計3により検出された直交する2軸の
加速度、水位計8により検出された水位データ、GPS
受信機12で求められた経度、緯度をそれぞれ入力して
演算処理し、GPS受信データから求められた座標デー
タに基いてジャイロセンサ2及び加速度計3の誤差を補
正する補正機能を有する演算部6を備えた複数の検出器
を監視したい箇所の地中にボーリングされた孔に埋設
し、この検出器によりそれぞれ検出された各データを基
地局に伝送し、基地局ではその受信データをデータ処理
部13によりリアルタイムで処理して各測定ポイント毎
の基準加速度値を超えたデータのうち、力の加わった方
向と加速度値より傾き角度を求め、基準傾斜角を超えた
データと、基準水位を超えたデータ及び地上の水位デー
タと、GPSデータ処理系で求められた座標データより
算出される移動量の中で基準移動量を超えたデータを求
め、このデータ処理部13により処理された各データを
もとに判定部14で各種の判定処理が実施され、地滑り
の発生要因とその規模に応じてその旨を警報又は表示を
行なって地盤の状態を監視するようにしたものである。
【0074】従って、山間部などの広範囲に亘る多数の
箇所に孔を掘って検出器を埋めるだけで、水位計、加速
度計、ジャイロセンサ、GPS観測データ処理系により
地盤の変位を迅速且つ的確に検出でき、地盤における土
砂崩れ等の災害の発生を事前に予知することができる。
【0075】また、GPS受信データの処理により得ら
れる座標データに基いてジャイロセンサ2や加速度計3
により生じるドリフト等の誤差を補正するようにしてい
るので、長期間の観測でも地盤の移動量の検出精度を向
上させることができる。
【0076】特に、一定時間測定されたGPS受信デー
タの処理により得られる座標データの平均値によりジャ
イロセンサの累積測定誤差を補正すれば、設置基準位置
からの移動量を高精度に長期に亘って測定することがで
きる。
【0077】また、加速度計3を備えることにより移動
量を精度良く補正することができると共に、この補正値
を用いてジャイロセンサ2の計測信号処理系の演算定数
等を修正することにより、ジャイロセンサ2そのものの
ドリフト量を小さくすることができ、高精度化を図るこ
とができる。
【0078】次に本発明による地盤監視システムの第2
の実施の形態における検出器の構成例について説明す
る。
【0079】図14はジャイロセンサ2、水位計8及び
GPS受信機12とを備えた検出器の機能を示すもので
ある。
【0080】図14において、ジャイロセンサ2の各圧
電素子より加速度αに応じて発生する電圧が入力される
と、これらの電圧信号はアンプにより演算処理に適した
信号レベルに増幅され、その電圧信号から加速度を演算
により求めた後、各軸方向の加速度を同時に検出し、こ
れらの値から変位の方向、大きさ、衝撃力を算出し、出
力する。そして、地球の自転に伴う加速度の変化値をカ
ットした後、補正演算を実行し、修正した変位、加速度
及び衝撃力を出力データFaとして演算部6へ出力す
る。
【0081】また、水位計8で検出された検出信号はア
ンプにより演算処理に適した信号レベルに増幅され、そ
の値から各センサの電気抵抗を測定した後、土中の水分
にてどのセンサまで電気抵抗が変化(減少)したかを判
別する。そして、電気抵抗値が変化しているセンサまで
の位置を土中の浸透水の水位として判別し、その水位を
出力データFcとして演算部6へ出力する。
【0082】さらに、基準局からの電波をGPS受信機
12により受信し、その受信信号がアンプにより演算処
理に適した信号レベルに増幅され、その信号から基準局
(緯度、経度が既知の地点)からの距離を測定した後、
その測定信号から現在位置の緯度、経度を算出し、その
算出結果をデータFdとして演算部6へ出力する。
【0083】一方、演算部6にこれらジャイロセンサ2
及び水位計8の各出力データFa,Fc及びGPS受信
機12からの補正データが入力されると、この演算部6
では図15に示すようにジャイロセンサ2からのデータ
を一定時間毎にメモリに記憶し、そのデータからジャイ
ロの加速度値を積分して角度を求め、この角度値を加速
度値と同様にメモリに記憶する。
【0084】また、GPS受信機12からのデータを一
定時間ごとに他のデータと同期してメモリに記憶し、こ
のGPS受信機12のデータから得られた現在位置の座
標と設置基準位置からの移動距離を求める。
【0085】次にジャイロセンサ2のデータから求めら
れた移動量とを比較し、一定時間内のGPS受信機12
のデータから求められた移動量が一定値以内で、ジャイ
ロセンサ2のデータから求められた移動量が微少の場
合、GPS受信機12のデータから求められた移動量を
補正する。そして、長時間内のGPS受信機12のデー
タから求められた移動量が一定値以内の場合、ジャイロ
センサのドリフト量や係数を補正し、移動量の補正を行
うと共に、補正された前後の移動量をメモリに順に記憶
する。
【0086】さらに、水位計8からのデータをジャイロ
センサと同期をとり、一定時間ごとにメモリに記憶した
後、ジャイロセンサ2が深さ方向に複数有する時には地
表面近くのジャイロセンサ2基準とし、各深さにおける
地盤の変位量を演算する。
【0087】これらメモリに蓄えられたデータを一定時
間毎に送信部へ出力する。
【0088】一方、各検出器で検出されたジャイロセン
サ2による変位、加速度及び衝撃力のデータ、水位計8
による土中の水位データ及びGPS受信データから得ら
れた移動量とジャイロセンサのデータから求めた移動量
との比較により、それぞれ補正される前後の移動量が基
地局に伝送されると、基地局ではデータ処理部により各
測定ポイント毎の検出データをリアルタイムで処理して
各測定ポイント毎の基準加速度値を超えたデータと、基
準水位を超えたデータ又は基準水位を超えたデータ及び
地上の水位データを求めると共に、GPS受信データか
ら得られる基準移動量を超えたデータを求め、このデー
タ処理手段で処理されたデータをもとに各種の判定処理
を実行して、地滑りの発生要因とその規模に応じてその
旨を警報又は表示して地盤の状態を監視する。
【0089】このようにジャイロセンサ2と水位計8及
びGPS受信機12とそのデータ処理系を設けた検出器
であっても、前述同様にジャイロセンサの長期間使用に
より発生するドリフト量等の累積誤差を補正することに
より、検出精度に左右されることなく地滑り発生の有無
とその規模を予測判定することが可能となる。
【0090】なお、上記した各実施の形態において、基
地局側の判定部によるデータ判定処理としてはジャイロ
センサ2、2軸の加速度計3及び水位計8の組合せに応
じて種々変形して実施することができるものである。
【0091】また、上記各実施の形態では、基地局とG
PS基準局との関係については特に言及しなかったが、
GPS基準局を基地局と同じ場所であっも、異なる場所
であっても良い。
【0092】さらに、上記各実施の形態では、基地局側
の判定部でGPS座標データをもとに算出された移動量
を地盤変位の判定要素として述べたが、検出器のジャイ
ロセンサ2、加速度計3に生じる誤差を補正するだけで
あっても良い。
【0093】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、地盤
の変位を検出精度に左右されずに的確に検出でき、地盤
における土砂崩れ等の災害の発生を事前に予知すること
ができる地盤監視システム及びその検出器を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による地盤監視システムの第1の実施の
形態における検出器の要部を破断して示す構成図。
【図2】同実施の形態における検出器内にセンサとして
設けられる圧電素子を用いたソリッド型ジャイロの構成
例を示す斜視図。
【図3】同実施の形態における検出器内に設けられるジ
ャイロセンサと2軸の加速度計の両測信号及びGPS受
信機から得られる座標データに基く補正演算内容を示す
ブロック図。
【図4】同実施の形態における検出器内に設けられるジ
ャイロセンサ、2軸の加速度計、水位計及びGPS受信
機から出力される信号の処理機能を説明するためのブロ
ック図。
【図5】同実施の形態における検出器内に設けられる演
算部での信号処理機能を説明するためのブロック図。
【図6】同実施の形態の地盤監視システム全体のデータ
処理系を示すブロック図。
【図7】図6のデータ処理部の機能を説明するためのブ
ロック図。
【図8】同実施の形態における検出器が山間部の傾斜面
に沿って配置された一例を示す図。
【図9】同実施の形態における検出器を地中に埋設した
状態を示す図。
【図10】図5の判定部での第1の判定処理を説明する
ための流れ図。
【図11】同じく判定部での第2の判定処理を説明する
ための流れ図。
【図12】同じく判定部での第3の判定処理を説明する
ための流れ図。
【図13】同じく判定部での第4の判定処理を説明する
ための流れ図。
【図14】本発明による地盤監視システムの第2の実施
の形態における検出器の信号処理機能を説明するための
ブロック図。
【図15】 同実施の形態における検出器内に設けられ
る演算部での信号処理機能を説明するためのブロック
図。
【符号の説明】
1……筒体 1a……筒部 2……ソリッド型ジャイロセンサ 3……2軸の加速度計 5……バッテリ 6……演算部 7……送信部 10……太陽電池 11……送信アンテナ 11a……GPS受信アンテナ 12……GPS受信機 13……受信部 14……データ処理部 15……判定部 16……GPS基準局 17……電波送信装置 18……GPS送信アンテナ 31……演算手段 32……移動量演算手段 33……移動量補正手段 34……補正値出力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01C 19/00 G01C 19/00 Z G01S 5/14 G01S 5/14 (72)発明者 大河原 孝 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2D044 EA07 2F076 BA11 BB07 BD17 BE05 BE09 BE18 2F105 AA10 BB17 CC05 5J062 AA01 BB06 CC07 FF04 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤の監視地点となる地中に埋設されま
    たは監視範囲となる地中に適宜の距離を存して複数個埋
    設される検出器と、この検出器で得られた地盤変位デー
    タを基に地盤を監視する監視装置とからなる地盤監視シ
    ステムにおいて、 検出器には、 地盤の変位により外力が加わると、その大きさ及び方向
    と検出器自身の傾きから加速度を検出するジャイロセン
    サと、 直交する2軸又は3軸の加速度を検出する加速度計と、 複数の人工衛生から発せられる電波を受信し、地上にお
    ける現在の緯度、経度を計算し、この緯度、経度の座標
    データを出力するGPS受信機と、 前記ジャイロセンサにより検出された加速度値と、前記
    加速度計により検出された2軸又は3軸の加速度と、前
    記GPS受信機で求められた座標データをそれぞれ入力
    して演算処理し、前記座標データに基いて前記ジャイロ
    センサ及び加速度計の誤差を補正する補正機能を有する
    演算部と、 前記演算部にて求められたデータを伝送する伝送手段を
    備え、 監視装置には、 前記検出器からのデータを受信する受信部と、 前記受信データより、地盤の変位とその規模を判定して
    地盤の状態を監視する判定手段とを備えたことを特徴と
    する地盤監視システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の地盤監視システムにおい
    て、 前記監視装置側に、基準点GPS受信機と基準電波発信
    装置を設け、 前記基準点GPS受信機で得られたデータを基準電波発
    信装置から前記検出器に送信し、 前記検出器のGPS受信機で得られる現在位置の緯度、
    経度を補正することを特徴とする地盤監視システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の地盤監視シ
    ステムにおいて、 前記検出器に土中または、土中及び地表の水位を検出す
    る水位計を設け、 前記演算部では、前記水位計で求められた土中及び地表
    の水位を入力して演算処理し、 前記監視装置では、前記検出器から伝送される各データ
    を収集し、各測定ポイント毎の各データをリアルタイム
    で処理して各測定ポイント毎の基準加速度値または、基
    準速度、または基準距離を超えたデータと、基準水位を
    超えたデータ及び地上の水位データとをそれぞれ求める
    データ処理手段と、このデータ処理手段で処理された各
    データをもとに、地盤変位の発生原因と、その規模を判
    定して地盤の状態を監視する判定手段とを備えたことを
    特徴とする地盤監視システム。
  4. 【請求項4】 地盤の監視地点となる地中に埋設されま
    たは監視範囲となる地中に適宜の距離を存して複数個埋
    設される地盤監視用検出器において、 地盤の変位により外力が加わると、その大きさ及び方向
    と検出器自身の傾きから加速度を検出するジャイロセン
    サと、 直交する2軸又は3軸の加速度を検出する加速度計と、 複数の人工衛生から発せられる電波を受信し、地上にお
    ける現在の緯度、経度を計算し、この緯度、経度の座標
    データを出力するGPS受信機と、 前記ジャイロセンサにより検出された加速度値と、前記
    加速度計により検出された2軸又は3軸の加速度と、前
    記GPS受信機で求められた座標データをそれぞれ入力
    して演算処理し、前記座標データに基いて前記ジャイロ
    センサ及び加速度計の誤差を補正する補正機能を有する
    演算部と、 前記演算部にて求められたデータを伝送する伝送手段と
    を備えたことを特徴とする地盤監視用検出器。、
  5. 【請求項5】 請求項4記載の地盤監視用検出器におい
    て、 前記演算部は、 ジャイロセンサと加速度計にて測定された測定値を演算
    し、移動量、傾斜角、角速度として求める演算手段と、 GPS受信機にて計測された経度、緯度の座標データか
    ら移動量を演算する移動量演算手段と、 前記演算手段と前記移動量演算手段の出力値を比較演算
    する移動量補正演算手段と、 この移動量補正演算手段から出力された補正出力値に
    て、前記ジャイロセンサと加速度計の演算手段の演算に
    関わる計算の補正定数を補正し、且つまたはGPS受信
    機にて計測された経度、緯度の座標データから算出した
    移動量を演算する演算手段に演算に関わる補正定数を補
    正し、移動量、傾斜角、各速度、加速度などの測定値の
    誤差を補正する補正値出力手段とからなることを特徴と
    する地盤監視用検出器。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載の地盤監視用
    検出器において、 前記検出器に土中または土中及び地表の水位を検出する
    水位計を設け、 前記演算部では、前記水位計で求められた土中または土
    中及び地表の水位を入力して演算処理することを特徴と
    する地盤監視用検出器。
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