JP3634875B2 - 紫外線硬化型粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、紫外線硬化型粘着剤組成物に関し、特に、両面粘着テープの粘着剤層に用いる紫外線硬化型粘着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルのアクリル酸エステルモノマ−、これと共重合する単官能モノマ−や架橋剤となる多官能アクリレ−トオリゴマ−そして光重合開始剤からなる紫外線硬化型粘着剤組成物を紫外線で硬化して粘着テープを得ることはBelgium,675,420 、5/1966 や米国特許第4,181,752 号明細書(80年1月1日)などに開示されている。
【0003】
炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルモノマ−の中で、一般に使用されているのは、炭素数が4個のブチルアクリレ−ト、炭素数が8個の2エチルヘキシルアクリレ−トとイソオクチルアクリレ−トである。これらを主成分にした粘着剤は強いタックを有し、初期接着力が大きいので広く粘着テープやその応用製品に用いられている。
【0004】
【発明が解決する課題】
タックが強くて初期粘着力の大きな両面粘着テ−プは、凹凸面を有する物体や極性また非極性の種々の物体によく接着するし、低温でも粘着剤層を加温して接着する必要はないという好ましい特徴を有する。しかしこれらの両面粘着テ−プで接着した接着物を高温に放置すると、粘着特性が劣化しその接着力の低下が大きいのでUL規格(UL746C) で定める温度定格を満たすことができない。
【0005】
本発明は、UL規格(UL746C 電気機器に使用される高分子材料の評価)で要求される温度定格105℃を満たす試験条件である温度153℃に1000時間放置、接着物を放置した後、接着力が初期値の50%以下に劣化しない紫外線硬化型粘着剤組成物を配合し、これを用いて両面粘着テ−プを製造することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明は、炭素数が4から14個のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100重量部と、ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートを5から15重量部と、これらと共重合可能な分子量300以上の多官能性オリゴアクリレートを上記アルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100gに対して0.0001〜0.02モルと、光重合開始剤とを有する紫外線硬化型粘着剤組成物である。
また、本発明は、炭素数が4から14個のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100重量部と、ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートを5から15重量部と、これらと共重合可能な分子量300以上の多官能性オリゴアクリレートを上記アルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100gに対して0.0001〜0.02モルと、光重合開始剤とを有し、プレ重合されて粘度が1から10Pa・sに調整されている紫外線硬化型粘着剤組成物である。
【0007】
光開始剤はアセトフェノン系又はベンゾイン系のものが最適である。
上記の粘着剤組成物をはく離処理した支持体に塗布後、主波長352nmの複数の捕虫用蛍光ランプで紫外線を照射する。
捕虫用蛍光ランプが発する紫外線で粘着剤組成物を少なくとも80%を重合させてから、主波長365nmの高圧水銀ランプの紫外線を照射して両面粘着テープを得る。
【0008】
以下に、本発明を詳細に説明する。
炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルモノマ−、これと共重合可能な単官能モノマ−や架橋剤となる多官能アクリレ−トオリゴマ−を光開始剤の存在下で紫外線を照射して粘着テ−プを得ることは、ベルギ−国特許第675,420号(1966年)や米国特許第4,181,752号明細書(1980年)などに開示されている。
【0009】
一般的には、両面粘着テ−プは、タックが大きくて初期粘着力のよいものが優れていると考えられている。しかしながら、紫外線硬化法によって製造した両面粘着テ−プで接着した被着体を高温に放置すると接着力が低下し、UL規格(UL746C)で定める温度定格に合格することは困難であった。
【0010】
本発明は、両面粘着テ−プで接着した被着体を、温度定格105℃で要求される試験温度153℃に放置してもその接着力の低下が抑えられた紫外線硬化型粘着剤組成物及び該紫外線硬化型粘着剤組成物からなる両面粘着テープに関するものである。
【0011】
UL746C(電気・電子機器に使用される高分子材料の評価)に定める温度定格105℃が要求する特性は、粘着剤で接着した接着物を153℃の空気循環オ−ブンに1000時間放置した後、接着強度が初期値に対して50%以上劣化しないことである。
【0012】
本発明で使用するノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートは、単官能のアクリレートであって紫外線にて硬化する。また、炭素数9個のノニル基を有するので、主成分の炭素数が4から14個のアルキルアルコールのアクリル酸エステルモノマともよく相溶する。
【0013】
ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートはノニルフェノキシポリエチレンググライコールアクリレート及びノニルフェノキシポリプロピレングライコ−ルアクリレ−トを選択するのが好ましい。
ポリエチレングリコ−ル及びポリプロピレングリコ−ルの重合度nは問わなず、一般にはnは2から10までぐらいの化合物から群から少なくとも一種が選ばれる。
【0014】
本発明は、高温下における接着強度の低下を抑える方法を鋭意研究した結果見出したもので、ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレート中のポリアルキレングライコールのエ−テル結合が酸化劣化に対して効果があるものと推定できる。
両者のモノマ−を単独または併用してもよい。その使用量は、主成分の炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルモノマ100重量部に対して、5から15重量部配合するが好ましい。
【0015】
【発明の効果】
▲1▼ 接着物を高温放置しても接着力の低下が少ない。UL746C(電気・電子機器に使用される高分子材料の評価)に定める温度定格105℃を満足する。
▲2▼ 電気・電子機器に要求される温度定格を満たし、特にフレキシブル回路基板に補強材を接着する等に好適に用いられる。
▲3▼ 無溶剤の紫外線硬化型粘着剤組成物を使用するので、環境への汚染がなく、火災等に対し安全性の高い方法で両面粘着テープを製造できる。
【0016】
〔本発明の粘着剤組成物〕
主成分のアルキル基の炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルは官能基を有するモノマを数%から数10%含有するのが好ましい。約10%ぐらいが最も好ましい。
【0017】
ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートは、ノニルフェノキシポリエチレングライコール(メタ)アクリレート及びノニルフェノキシポリプロピレングライコール(メタ)アクリレートを選択するのが好ましい。両者のモノマーを単独または併用してもよい。その使用量は、主成分の炭素数が4から14個のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部に対して、5から15重量部配合するのが好ましい。
【0018】
本発明においては、さらにこれらと共重合可能な分子量300以上の多官能オリゴアクリレ−トを0.0001〜0.02モルそして光開始剤からなる紫外線硬化型粘着剤組成物に関するものである。
【0019】
本発明において使用しうる炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルモノマとしては、ブチルアクリレ−ト、イソアミルアクリレ−ト、2−エチルヘキシルアクリレ−ト、ノニルアクリレ−ト、イソノニルアクリレ−ト、イソオクチルアクリレ−ト、ラウリルアクリレ−ト等が使用できる。 その他、テトラヒドロフルフリ−ルアクリレ−ト、イソボニルアクリレ−ト、エトキシアクリレ−ト、ブトキシアクリレ−ト、フェノキシアクリレ−ト、シクロヘキシルアクリレ−トなどがあげられる。
【0020】
また、炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルモノマーは官能基を有するモノマ−、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、2−ヒドキシエチルアクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ−ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、グリシジルメタアクリレートを数%から数10%含有するのが好ましく、約10%ぐらいが最も好ましい。
【0021】
分子量300以上の多官能オリゴアクリレ−トは、ビニル基間の炭素数が10個以上のものであり、例えばエンネアエチレングライコ−ルジアクリレ−ト(新中村化学工業社製、NKエステルA−400等)、テトラデカエチレングライコ−ルジアクリレ−ト(新中村化学工業社製、NKエステルA−600等)のポリアルキレングライコ−ルのジアクリレ−ト、エチレンオキサイド変性ビスフェノ−ルAジアクリレ−ト(共栄社油脂化学工業社製、BP−4EA等)、エチレンオキサイド変性ビスフェノ−ルAジアクリレ−ト(共栄社油脂化学工業社製、BP4PA等)、エチレンオキサイド変性トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト(共栄社油脂化学工業社製、TPM−6EO−3A等)、ヒドロキシピバリン酸ペンチルグライコ−ルジアクリレ−ト(日本火薬工業社製、KAYARAD
MANDA等)及びその誘導体(日本火薬工業社製、KAYARAD HX−220、KAYARAD HX−620等)などがあげられる。また、オリゴエステルアクリレ−トやオリゴウレタンアクリレ−トも使用できる。
【0022】
また、その添加量は、炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルモノマ100gに対して、0.0001〜0.02モル配合するのが効果的である。0.0001モルより少ないと粘着テ−プの耐熱保持力が劣り、0.02モル量より多く添加すると粘着テ−プのタックが減少する。
【0023】
光重合開始剤は、アセトフェノン系又はベンゾイン系のものが最適で、例えば一般に市販されている4−フェノキシジシクロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインイソブチル−テル、ベンジルジメチルケタ−ル等やこれらの混合物があげられる。
【0024】
また、その添加量は、炭素数が4〜14個のアルキルアルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステルモノマ、ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリル酸エステル及び分子量300以上の多官能オリゴアクリレ−トの合計100重量部に対して0.005〜0.1重量部とするのが効果的である。この添加量が0.005重量部以下であると重合が進まないし0.1重量部以上であると耐熱保持力が劣るようになる。
【0025】
一方、上述のモノマ−を主体とした組成物の液の粘度は0.002から0.02Pa・sと低いので、支持体に塗布するのが困難なのでポリマ−を溶解するか該組成物をプレ重合して組成物の粘度を1から10Pa・sぐらいまで上昇させる必要がある。
【0026】
該ポリマーはモノマ−に溶解または膨潤するポリマー、例えばアクリルゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレンイソプレンブロックポリマ−、スチレンブタジエンブロックポリマ−、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリイソプレン等から選ばれる。その使用量は1〜15重量%である。
【0027】
また、モノマ−液を増粘させるためにフィラ−を混入させることも有効である。シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、クレ−、タルク、微粉末エアロジル、ガラスバブル、ガラスビ−ズ、プラスチック製のマイクロバル−ン、プラスチック製の微粉末等が使用可能であるが紫外線の透過を妨げな範囲で添加する必要ある。
【0028】
〔本発明の両面粘着テ−プの製造〕
両面はく離処理した透明なポリエステルフィルムの一方の面に、紫外線硬化型粘着剤組成物を所定の厚さに塗布する。さらにその上から、片面はく離処理した透明なポリエステルフィルムを重ねて、所定の間隔にセットしたロールの間を通して厚さを調節してから、紫外線を照射して両面粘着テープを製造する。
【0029】
また粘着剤組成物を同様に両面はく離処理した透明なポリエステルフィルムの一方の面に、紫外線硬化型粘着剤組成物を塗布した後、紫外線を透過しうる基材を粘着剤層の上に置き、粘着剤層に基材を含浸させてから片面はく離処理した透明ポリエステルフィルムを被せ、同様にロール間で所定の厚みに調節し、紫外線をを照射して粘着テ−プを製造することもできる。
【0030】
〔紫外線の照射方法〕
本発明では、重合反応を起こさせるエネルギ−源として波長352nmの光を選択的に発する直管状の捕虫用蛍光ランプを使用する。さらに、この蛍光ランプ多数本並べることにより互に干渉させて強度の増大した光を使用することができる。
【0031】
一本の捕虫用蛍光ランプの発する光は、光の強度が0.5mw/cm2 程度の肉眼で凝視できるほど微弱であるが、複数集めて干渉させると1.5mw/cm2 以上の強度の光となり、重合反応時間を短縮でき経済的である。
直管状の捕虫用蛍光ランプの光が干渉するためには、できるだけ互いに近づける方がよく、逆に互いに離れると光の強度は増加しない。その間隔を0mmから100mmにすることが好ましい。
【0032】
捕虫用蛍光ランプによる照射によって、少なくとも80%以上のモノマ−を重合させる。その後、主波長365nmの高圧水銀ランプの紫外線を照射し重合を完結させる。捕虫用蛍光ランプのみでも100%近くまで重合は進行するが、得られた粘着テ−プのタックが低くなる傾向がある。高圧水銀ランプを併用することにより所定のタックが発現し、重合時間を短縮することができるので経済的である。
【0033】
高圧水銀ランプは、低波長域200nm以下の紫外線を発生しないオゾンレスタイプのものを使用するのが好ましい。すなわち、低波長域の紫外線は空気中の酸素をオゾン化し有害であること、また粘着テ−プの劣化を助長する。高圧水銀ランプは、出力30w/cm以上のタイプならいずれも使用することができる。照射紫外線の強度は、30mw/cm2 以上が好ましい。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を種々の実施例に基づいて具体的に説明する。
【0035】
〔実施例 1〕
次の工程により無溶剤型粘着剤液を調製した。
2−エチルヘキシルアクリレ−ト90g、アクリル酸10gからなる混合モノマ液100gにアクリルゴム(トアクロンPS220、東亜ペイント社製)5gを攪拌機のついた容器で48時間攪拌し溶解した。この溶液は粘度1.5Pa・sの粘稠な液であった。更に、ノニルフェノキシジプロピレングリコ−ルアクリレ−ト(M−117、東亜合成化学社製)10g、分子量312のヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグライコ−ルジアクリレ−ト(KAYARAD MANDA日本化薬社製)を0.0005モル(0.156g)、アセトフェノン系光開始剤2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア1173、メルク社製)0.02gを添加し紫外線硬化型粘着剤組成物を得た。次に、以下の工程により転写型両面粘着テ−プを製造した。
【0036】
両面をシリコ−ンではく離処理した厚さ50μmの透明ポリエステルフィルムの一方の面に該紫外線硬化型粘着剤組成物を厚さ約0.06mmになるように塗布した。その上に、片面をシリコ−ンではく離処理した厚さ50μm の透明なポリエステルフィルムを載置し、粘着剤層が厚さ0.06mmになるようにロールの間を通して厚みを調製した。次に主波長352nmの捕虫用蛍光ランプを複数本セットした照射炉で紫外線硬化型粘着剤組成物の重合率が少なくとも約80%になるまで紫外線を照射した。
【0037】
照射した。光の強度は、一本のランプだけだと0.44mw/cm2 であったが、複数本セットすることにより、2.00mw/cm2 まで上昇していた。
【0038】
次に主波長365nmの高圧水銀ランプを照射して紫外線硬化型粘着剤組成物の重合を完結させる。高圧水銀ランプは、出力80w/cmのランプを使用した。紫外線の照射強度は、35.5mw/cm2 であった。
【0039】
実施例1で得た両面粘着テ−プを以下のように評価した。
〔接着力〕
被着材として、280番の耐水研磨紙で研磨した厚さ2mm、幅30mm、長さ120mmのステンレス板と厚さ0.025mmのポリイミドフィルム(デュポン社製、カプトン100H)を使用した。
【0040】
両面粘着テ−プを幅20mm、長さ100mmに切断し、片面はく離処理のポリエステルフィルムを剥がしてステンレス板に仮貼する。次にもう一方のポリエステルフィルムを剥がして該ポリイミドフィルムを載置し、80℃ 5kgf/cm2 で10秒間圧着した。
【0041】
接着試験片を153℃に調整した空気循環オ−ブンの中に入れ、250時間、500時間、750時間、1000時間後に取り出し、23℃において180度方向に毎分300mmの速度で引き剥がし、接着強度を測定した。
【0042】
その結果、初期の接着強度は、1.9kgf/2cmであり、250時間後、500時間後、750時間後、1000時間後の接着強度は、各々2.1kgf/2c、1.8kgf/2cm、1.8kgf/2c、1.8kgf/2cmで接着強度の低下がなかった。
【0043】
〔耐熱保持力〕
JIS Z 0237の保持力の測定方法に準じて行った。被着材としては、280番の耐水研磨紙で研磨した厚さ2mmのステンレス板と厚さ0.05mmのアルミニウム箔を使用した。接着面積は、ステンレス板に対しては25×25mm、アルミニウム箔に対しては幅25mm長さ50mmとした。
【0044】
接着方法は接着力測定用試験片の作製に準じて行なった。接着後、1kgfの荷重をアルミ箔側から垂直にかけ、180℃に1時間放置した後の接着部のズレの大きさを測定した。ほとんどズレが発生せず、耐熱保持力優れた両面粘着テープであった。
【0045】
〔実施例 2〜5〕
実施例1で使用したノニルフェノキシジプロピレングライコールアクリテート(M−117、東亜合成化学社製)の使用量を、各々5g、7.5g、12.5g及び15gに変化させた粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様にして両面粘着テ−プを製造して評価した。評価結果を表1に示す。
【0046】
〔実施例 6〕
実施例1で使用したノニルフェノキシジプロピレングライコールアクリテート(M−117、東亜合成化学社製)の使用量を、ノニルフェノキシテトラエチレングライコールアクリレート(M−113、東亜合成化学社製)に置き換えて、同じように評価した。
【0047】
〔実施例 7〕
実施例1で使用したノニルフェノキシジプロピレングライコールアクリレート(M−117、東亜合成化学社製)の半量を、ノニルフェノキシテトラエチレングライコールアクリレート(M−113、東亜合成化学社製)に置き換えて、同じように評価した。
【0048】
実施例 8
実施例1で使用した多官能オリゴアクリレ−トKAYARAD MANDAの代わりに、分子量708のテトラデカエチレングリコ−ルジアクリレ−ト(新中村化学社製 NKエステルA−600)を0.0005モル(0.354g)を使用した以外は実施例1と全く同様にして両面粘着テ−プを製造し評価を行った。その結果、初期の接着強度は、2.1kgf/2cmであったが、153℃に放置後500時間では、2.0kgf/2cm、1000時間では、1.7kgf/2cmで初期値の50%以上を維持できた。また、180℃の耐熱保持力試験では、ズレは0.2mmであった。
【0049】
【表1】
500H は接着物を500時間、153℃で放置した後の接着力。
1000H は接着物を1000時間、153℃で放置した後の接着力。
【0050】
〔比較例 1〕
実施例1の粘着剤組成物からノニルフェノキシジプロピレングライコ−ルアクリレ−ト(東亜合成化学工業社製、M−117)を全量除いた紫外線硬化型粘着剤組成物ついて、実施例1と全く同様にして両面粘着テ−プをつくり、評価した。その結果、接着強度は、初期は1.9kgf/2cmであったが、500時間後には 1.0kgf/2cm、1000時間後には 0.7kgf/2cmであり、初期値の50%を維持できなかった。
【0051】
〔比較例 2〕
実施例1の粘着剤組成物のノニルフェノキシジプロピレングリコ−ルアクリレ−ト(M−117、東亜合成化学社製)の添加量を3重量部にし、実施例1と同様にして全く同様にして両面粘着テ−プをつくり、評価した。
た。その結果、初期の接着強度は、1.9 kgf/2cmであったが、1000時間後には、0.60 kgf/2cmとなり、初期値の50%を保持できなかった。
【0052】
〔比較例 3〕
実施例1の粘着剤組成物のノニルフェノキシジプロピレングリコ−ルアクリレ−ト(M−117、東亜成化学社製)の添加量を20重量部使用した以外は、全く実施例1と同様にして紫外線硬化型粘着剤組成物及び両面粘着テ−プをつくり、評価した。その結果、初期の接着強度は1.1kgf/2cm であったが、1000時間後には、0.50 kgf/2cmとなり、初期値の50%を保持できなかった。
Claims (7)
- 炭素数が4から14個のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100重量部と、ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートを5から15重量部と、これらと共重合可能な分子量300以上の多官能性オリゴアクリレートを上記アルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100gに対して0.0001〜0.02モルと、光重合開始剤とを有する紫外線硬化型粘着剤組成物。
- さらに、溶解または膨潤するポリマーを1から15重量%含有する請求項1記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
- さらに、フィラーを混入されて粘度が1から10Pa・sとされていることを特徴とする請求項1記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
- 炭素数が4から14個のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100重量部と、ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートを5から15重量部と、これらと共重合可能な分子量300以上の多官能性オリゴアクリレートを上記アルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを100gに対して0.0001〜0.02モルと、光重合開始剤とを有し、
プレ重合されて粘度が1から10Pa・sに調整されている紫外線硬化型粘着剤組成物。 - 上記ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートは、ノニルフェノキシポリプロピレングライコール(メタ)アクリレ−トであることを特徴とする請求項1又は請求項4記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
- 上記ノニルフェノキシポリアルキレングライコール(メタ)アクリレートは、ノニルフェノキシポリエチレングライコール(メタ)アクリレ−トであることを特徴とする請求項1又は請求項4記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
- 上記炭素数が4から14個のアルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルは、1種の官能基を有する単量体を少なくとも10重量%含有することを特徴とする請求項1又は請求項4記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
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