JP3633828B2 - 構造体の制御方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造体の制御方式に係り、さらに詳しくは、免震構造の建物、アクティブ除振台の定盤を支持する柱、高精度測定機器、段差基準器、超精密加工機等の基幹構造体として使用される構造体の姿勢等を制御する方式に関する。
【0002】
【背景技術】
寸法測定や変位測定の基準として用いられる構造体は、基準面に対して一定の寸法を維持し、また基準面に対して平行あるいは一定の傾斜面を確保したものでなければならない。このため、この種の構造体にはインバー、石英、ゼロデュア等の低膨張の材料が採用され、温度や振動等の外乱の影響を抑えている。例えば、このような標準器としては、段差基準器等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、経年変化や外力の作用による寸法の変動や変形を避けることはできず、寸法や姿勢に狂いを生じる。特に、ゲージブロックを構造体として使用すると、温度等の影響だけでなく、リンギングによるばらつきも加わった測定の誤差が生じる。
【0004】
本発明の第1の目的は、温度や外力の作用を受けても、基準面から測定面までの寸法、および基準面と測定面との平行ないし傾きを自動制御にて維持することのできる構造体の制御方式を提供することにある。
本発明の第2の目的は、物理的構造を工夫することによって、寸法と傾きとの高精度な制御を実現すると同時に容易に制御できるような構造体の制御方式を提供することにある。
本発明の第3の目的は、基準面から測定面までの寸法や測定面の傾きを自在に設定できるようにして汎用性の高い構造体の制御方式を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、基準面上に構築される構造体を備え、この構造体は、内部が真空密閉空間となった本体部と、前記基準面に対しての測定面を有する端面部と、前記本体部および端面部の間に設けられ前記端面部を駆動させる駆動部とを含み形成され、この構造体の内部には、前記基準面上かつ前記真空密閉空間の一端に設けられた第1の反射面と、この第1の反射面とは反対側かつ前記真空密閉空間の他端に設けられた第2の反射面とを計測光路の両端とするレーザ干渉測長計が設けられ、前記第2の反射面は、前記端面部に設けられ、前記レーザ干渉測長計の測定値により前記駆動部を制御して前記第1の反射面と第2の反射面との寸法および姿勢を所定の値に維持する構造体の制御方式において、光源からの光ビームを2分するとともに一方を参照信号として検出し、他方を前記構造体に入射して得られる1個の光ビームを中心角で均等に分割した少なくとも3つの分割領域より検出される少なくとも3本の計測光路の光学的干渉信号として検出し、これらの参照信号および光学的干渉信号から前記第2の反射面の前記少なくとも3つの分割領域に対応する少なくとも3つの点における計測値を検出し、別の計測手段により前記端面部の測定面を前記基準面に対して平行に調整した時の前記少なくとも3つの点における計測値を制御の目標値として検出し、これらの計測値および目標値により、前記光ビームの少なくとも3つの分割領域に対応して配置されている前記駆動部の駆動素子を制御し、前記基準面と前記測定面間との寸法および平行度を一定に維持することを特徴とする構造体の制御方式としたものである。
【0006】
このような本発明では、基準面と測定面との間の距離が変化すると、干渉信号が変化するので、この干渉信号が目標値に一致するように駆動素子の制御が行われ、この結果、基準面から測定面までの寸法が目標値に常時一致するように制御される。また、基準面に対し測定面の傾きが変化すると、干渉光を受光する少なくとも3つの受光領域において、隣接領域間における光強度の傾きが変化するので、少なくとも3つの干渉信号の傾きが目標値に一致するように駆動素子の制御が行われ、この結果測定面の姿勢が目標の姿勢に常時一致するように制御される。
【0007】
本発明において、駆動素子としては圧電素子を使用することが好ましいが、これに限らず、他のものを使用してもよい。また、2つの反射面を結ぶ光路を確保することができれば、構造体を垂直方向に設ける必要はなく、基準面に対し傾いて設けてもよい。さらに、端面部の測定面と第2の反射面とは、干渉信号が確保できる範囲であれば必ずしも平行でなくてもよい。また、真空密閉空間は、真空に近く減圧された状態の空間を含むものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構造体の制御方式おいて、前記駆動素子の配置は前記測定面と一体的に変位する前記レーザ干渉測長計の第2の反射面を囲むように当該第2の反射面の外側に配置したことを特徴とするものである。
【0009】
このような本発明では、第2の反射面の傾きを制御する場合、駆動素子の制御量に対し第2の反射面の変位量を少なくすることができ、第2の反射面を傾ける分解能を向上することができ、これにより、測定面の姿勢制御を高精度に行うことができると共に、制御装置側には比較的高い精度が要求されず設計が容易になる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の構造体の制御方式において、前記3個の駆動素子の制御は、前記レーザ干渉測長計の、前記分割領域を3分割検出器で検出した干渉検出出力l,l,lと、前記参照信号検出出力lと、の差より得られる計測値l−l、l−l、l−l、および前記計測手段により計測された前記基準面に対する前記端面部の測定面間の寸法と姿勢とを所定の寸法ならびに姿勢を平行に調整した時の前記制御の目標値となる計測値ld1−l、ld2−l、ld3−lと、前記駆動素子の駆動量(Δl,Δl,Δl)の関係がkを測定値から長さに至る変換定数として、下記の式(1)、(2)、(3)に従って制御することにより、前記基準面と前記端面部における測定面間の寸法および前記端面部における測定面の姿勢を一定に維持することを特徴とするものである。
【0011】
【数2】
Figure 0003633828
【0012】
本発明では、干渉信号lを基準面と測定面との間の寸法制御用に用い、他の干渉信号l,lを基準面に対する測定面の傾き制御用に用いる。そのため、制御系の構成を単純化することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構造体の制御方式において、前記式(1)の制御の目標値(ld1−l)および前記式(2)、(3)の制御の目標値(ld2−l)、(ld3−l)をそれぞれ任意の値に設定可能であることを特徴とするものである。
【0014】
本発明では、設定する目標値に応じて基準面から測定面までの寸法及び基準面に対する測定面の傾きが自由に決められる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る段差基準器10は、基準面1aを形成する基台1を備え、この基台1には、内部が真空密閉空間となった柱状の構造体2が固定されている。この構造体2は、筒状の本体部25と、測定面16aを有する端面部16と、これらの間に設けられ端面部16を変位させる駆動部としての駆動素子17とを含み形成されている。
【0016】
構造体2には、光ファイバ3を介してレーザ光源4が接続されている。構造体2の内部にはレーザ干渉測長計が内臓されており、レーザ光源4から出力されたレーザ光は、光ファイバ3を伝送され、レーザ干渉測長計に導かれる。
【0017】
構造体2内部のレーザ干渉測長計は、次のように構成されている。
光ファイバ3の先端は、構造体2に接続されている測長計本体の内部に挿入され固定されている。その光ファイバ3の延長上には、空間を隔てて当該光ファイバ3の先端に光束を拡張させるコリメータレンズ5が固定されている。このコリメータレンズ5を透過したレーザ光の進行先にはビームスプリッタ6が固定されている。
【0018】
ビームスプリッタ6において2分された光束Aのうち、反射された光の進行先には、偏光板7と、単一の受光面8aを有する受光素子(参照光受光部8)とが固定されている。この参照光受光部8に入射する光の強度に応じて、レーザ干渉測長計の参照信号lが得られるようになっている。
一方、ビームスプリッタ6を透過した光束Aの進行先には、透明な窓9と、偏光ビームスプリッタ11とがこの順に設けられている。
【0019】
窓9を透過して偏光ビームスプリッタ11に入射した光束Aは、透過光と反射光とに分離される。このうち、反射光は、本実施形態において基台1に向かって進行する。その進行先には、第1のλ/4板(1/4波長板)12と、基台1に固定された反射率の高い第1の反射鏡(反射面)13とが、この順に設けられている。第1の反射鏡13にて反射された光は、再び第1のλ/4板12を通過し、偏光ビームスプリッタ11に入射するが、第1のλ/4板12を2回通過したことにより、偏光ビームスプリッタ11を直進し透過する。この透過光の進行先には、第2のλ/4板14と、反射率の高い第2の反射鏡(反射面)15とが設けられている。第2の反射鏡15は、測定面16aを有する可動の端面部材16に固定されている。
【0020】
端面部材16と構造体2との間には、当該端面部材16を基台1に近づける方向又は基台1から遠ざける方向(図中矢印方向)に変位させる可撓の駆動部である駆動素子が挿入されている。本実施形態では、駆動素子として3つの圧電素子17,17,17を設け、伸縮の具合を個別に制御できるようになっている。
【0021】
これらの3つの圧電素子17,17,17は、第2の反射鏡15の直径よりも大きい直径の円周でかつ反射鏡15を囲む円周上に配置されている。また、3つの圧電素子17,17,17は、分割した光束に対応し、円周の中心角を3等分した均等な位置に各々配置されている。圧電素子17,17,17が駆動されることにより、基台1に固定された第1の反射鏡13と端面部材16に固定された第2の反射鏡15との間の距離が変動し、この距離の変動がレーザ干渉測長計の干渉出力を変化させるようになっている。
【0022】
端面部材16の第2の反射鏡15において反射された光束Aは、再び第2のλ/4板14を通過し、偏光ビームスプリッタ11に入射する。その入射光はコリメータレンズ5と反対の側(図中右側)に反射され、コリメータレンズ5の側から偏光ビームスプリッタ11に入射し透過した光束Aと干渉する。当該干渉光の進行先には、透明な窓18と、偏光板19と、干渉光の受光素子(干渉光受光部)21とが、この順に配置されている。
【0023】
透明な窓18及び偏光板19を通過した干渉光は、干渉光受光部21にて受光される。この干渉光受光部21の受光面は中心角を3等分した3つの等しい領域に分割されている。ここで、基台1の第1の反射鏡13と、端面部材16の第2の反射鏡15との平行度が変化すると、各受光領域ごとに検出される光強度に変化を生じる。このため、干渉光受光部21の出力信号に基づいて、対向する第1,2の反射鏡13,15間の寸法の検出が可能なだけでなく、両反射鏡13,15の平行に対する傾きも検出可能になっている。
【0024】
ここで、窓9,18を設けているのは、当該窓9,18の内側の空間を減圧しほぼ真空に保つためである。また、構造体2と端面部材16との間も、図示しないが、例えば、蛇腹状の密閉部材で塞ぎ、内部の真空状態を維持すると共に、端面部材16の変位が規制されないように配慮している。このように、光路を減圧し真空に近い状態を作ることにより、空気屈折率の悪影響を防止することができる。
【0025】
本実施形態において、レーザ光源4に2周波レーザを用いる場合は、直交直線偏光の2周波を1本の偏波面保存ファイバに入射して構造体2の内部に導く。これにより、装置全体をコンパクトに構成することが可能となる。一方、レーザ光源4として1周波レーザを用い、これを音響光学素子(AOM)を用いて2周波にし、各々2本の偏波面保存ファイバに入射して構造体2の内部に導いてもよい。
【0026】
次に、制御装置の構成を図2に示す。圧電素子17には、駆動部31が接続されている。この駆動部31には、操作量算出部32で算出された操作量が入力され、その値に応じて各圧電素子17,17,17の長さが制御される。また、参照光受光部8の出力と、干渉光受光部21の出力は、状態算出部33に入力される。
【0027】
状態算出部33は、それらの入力信号に基づいて、基台1の第1の反射鏡13から端面部材16の第2の反射鏡15までの寸法を算定すると共に、基台1の第1の反射鏡13に対し端面部材16の第2の反射鏡15がどれだけ傾いているかを算定する。本実施形態では、干渉信号lに基づいて距離を算定し、当該lに対するl,lの値から端面部材16の第2の反射鏡15における2方向の傾きを算定するようになっている。
【0028】
また、操作量算出部32には、制御目標値を格納した記憶部34が接続されている。記憶部34には、制御目標値を自在に設定可能な目標値設定部35が接続されている。目標値設定部35は、数値入力用のキーボード等である。
【0029】
このうち、干渉光受光部21、状態算出部33、操作量算出部32、駆動部31及び圧電素子17で構成される制御系100の更に具体的な構成を、制御ブロック図として図3に示す。
【0030】
いま、干渉光受光部21の3つの受光領域を、それぞれ受光部(1)〜(3)とする。
3つの受光部(1)〜(3)から出力された干渉信号l,l,lは、状態算出部33の3つの減算器41,41,41に各々入力される。また、この3つの減算器41,41,41には、参照信号lが入力される。この結果、各減算器の出力として、l−l、l−l、l−lが得られる。このうち、l−l及びl−lは次段に設けられた2つの減算器42,42に各々入力される。
【0031】
また、これら2つの減算器42,42には、l−lが共通して入力され、この結果、2つの減算器42,42の出力として、l−lと、l−lとが得られる。以上の値のうち、l−l、l−l及びl−lを状態算出部33の出力とする。そして、l−lは、基台1の第1の反射鏡13と端面部材16の第2の反射鏡15との間の寸法を示す。l−l及びl−lは、第1の反射鏡13に対する第2の反射鏡15の2方向における傾きを示す。
【0032】
状態算出部33の出力は、操作量算出部32に入力される。また、操作量算出部32には、記憶部34から制御目標値が入力される。状態算出部33の出力のうち、l−lに対応する目標値としてld1−lが入力される。また、l−lに対応する目標値としてld2−ld1が入力される。さらに、l−lに対応する目標値としてld3−ld1が入力される。ここで、ld1は干渉信号lの制御目標値である。ld2は干渉信号lの制御目標値である。ld3は干渉信号lの制御目標値である。
【0033】
各目標値は、予め設定され記憶部34に格納されている。目標値の初期設定は、例えば次のように行われる。
すなわち、まず、ブロックゲージ測定用干渉計又はこれに類する測定器を用いて図1の基準面1aから測定面16aまでの寸法Lと、基準面1aに対する測定面16aの傾きを測定する。この測定を行いつつ、図2の目標値設定部35を操作し、記憶部34に格納する目標値を徐々に変化させる。
【0034】
目標値の変化に応じて3つの圧電素子17の長さが個別に変化し、図1の基準面1aから測定面16aまでの寸法L及び基準面1aに対する測定面16aの傾きが変動する。この測定面16aの変動に応じて測定器の測定値を確認し、所望の測定値を得られる状態になったら、その時設定されている目標値を制御目標値として記憶部34に固定する。
【0035】
図3の説明に戻ると、状態算出部33の各出力とこれに対応する各目標値は、3つの減算器43,43,43に一組ずつ入力され、この結果として、(l−ld1)と、(l−l)−(ld2−ld1)と、(l−l)−(ld3−ld1)とを得る。これらの値は、3つの乗算器44,44,44に個別に入力され、(−k)倍される。その後、各乗算器44,44,44の出力は、補償要素Gに入力される。
【0036】
補償要素Gは、圧電素子(1)〜(3)の挙動の時間的応答や残留偏差の縮小などを改善するために設けられた、3入力3出力の回路である。補償要素Gの3つの出力は、駆動部(1)〜(3)に入力され、それぞれ対応する圧電素子(1)〜(3)が所定量駆動される。圧電素子(1)〜(3)が駆動されると、図1の基準面1aから測定面16aまでの寸法Lが変動すると共に、反射鏡13に対する反射鏡15の傾きが変動するため、各受光部(1)〜(3)への光入力強度がΔl、Δl、Δlだけ変化する。
【0037】
ここで、補償要素Gへの3つの入力と、受光部(1)〜(3)における光強度の変化量との関係は、次式に示すように対応付けられている。
【0038】
【数3】
Figure 0003633828
【0039】
受光部(1)〜(3)へ入射する光強度がΔl、Δl、Δlだけ変化することにより、状態算出部33から操作量算出部32への入力が目標値に近づけられる。以降、状態算出部33から操作量算出部32への入力を目標値に一致させるフィードバック制御が継続される。このため、図1の基準面1aと測定面16aとの間の寸法Lと、基準面1aに対する測定面16aの傾きとが、目標値を初期設定した際の寸法及び姿勢に維持される。
【0040】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
▲1▼基準面1aと測定面16aとの間にレーザ干渉測長計を内蔵し、このレーザ干渉測長計の干渉光を中心角が3つに分割された3領域の受光素子21で受光するので、基準面側の第1の反射鏡13から測定面側の第2の反射鏡15までの寸法Lを検出し、これが目標値に一致するようにフィードバック制御するだけでなく、受光素子21の隣接領域間における受光強度の差から、基準面側の第1の反射鏡13に対する測定面側の第2の反射鏡15における傾きを検出し、この傾きが目標値に一致するようにフィードバック制御することもできる。このため、経年変化や外力の作用があっても、基準面1aから測定面16aまでの寸法Lを目標の寸法に高精度に維持することができ、かつ、測定面16aの傾きも目標の傾きに高精度に維持することができる。よって、段差基準器や高精度変位測定用の基準構造体として用いることができる。
【0041】
▲2▼3つの圧電素子を円周上に配置すると共にこれに対応する3領域を干渉光の受光部に設けたので、必要最小限の自由度で安定な制御が可能である。
▲3▼測定面16aの位置及び姿勢を変化させる圧電素子17は、第2の反射鏡15の直径よりも大きい直径の円周上に配置したので、反射鏡15の傾きを制御する場合、圧電素子17の制御量に対し反射鏡15の変位量を少なくすることができ、第2の反射鏡15を傾ける分解能を向上することができ、これにより、測定面16aの姿勢制御を高精度に行うことができると共に、制御装置側には比較的高い精度が要求されず設計が容易になる。
【0042】
▲4▼制御目標値を自在に設定可能な目標値設定部35を設けたので、基準面1aと測定面16aとの間の寸法Lを用途に応じて自在に設定できると共に、測定面16aの傾きも必ずしも基準面1aと平行に限られず、用途に応じた最適な傾きに設定することができ、汎用性の高い自律制御端度器を提供することができる。
【0043】
▲5▼レーザ光源4と構造体2とは分離して設け光ファイバ3を用いて構造体2内にレーザ光を導く構成としているので、取扱いが容易である。
▲6▼3つの干渉信号のうち、1つを寸法制御専用に用い、残りの2つの信号を姿勢制御専用に用いたので、制御系の構成を単純化することができる。
【0044】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できるものであれば、次に示すような変形形態でもよいものである。
例えば、測定面を駆動する素子は圧電素子に限られない。また、圧電素子の数は3つ以上でもよい。干渉光受光部の領域分割数は3以上であってもよい。
【0045】
さらに、圧電素子の数と干渉光の受光領域の数も必ずしも一致していなくてもよい。また、制御系の構成はΔl1、Δl2、Δl3の演算結果が実質的に同一となるものであればよく、減算器や乗算器の配置や数等は適宜の設計が可能である。また、制御系は必ずしもハードロジックで実現されるものに限らずプログラム処理により実現されるものであってもよい。
また、目標値設定部が設けられていなくてもよい。2つの反射鏡を結ぶ光路は基台に対し垂直に設けられているが、光路が確保できれば特に垂直方向に設けられている必要はなく、基台に対し傾いて設けられていてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の構造体の制御方式によれば、基準面と測定面との間にレーザ干渉測長計を内蔵し、このレーザ干渉測長計の干渉光を中心角が例えば3つに分割された3領域の受光素子で受光するので、基準面から測定面までの寸法を目標値に一致するように制御できるだけでなく、受光素子の隣接領域間における受光強度の差から基準面に対する測定面の傾きを検出し、この傾きが目標値に一致するように制御することもできる。このため、経年変化や外力の作用があっても、基準面から測定面までの寸法を目標の寸法に高精度に維持することができ、かつ、測定面の傾きも目標の傾きに簡単で高精度に維持することができる。よって、経年変化や、温度、外力に影響を受けない安定した段差基準器や、高精度変位測定用の基準構造体が可能となる、という従来にない優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態として使用された段差基準器の構成を示す一部を断面で示した構成図である。
【図2】図1の段差基準器に接続される制御装置の構成図である。
【図3】図2の制御装置に含まれるフィードバック制御系の構成を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1 基台
1a 基準面
2 柱状の構造体
3 光ファイバ
4 レーザ光源
8 参照光受光部
13 基準面側の反射鏡(第1の反射面)
15 測定面側の反射鏡(第2の反射面)
16 可動の端面部材
16a 測定面
17 圧電素子(駆動部)
21 干渉光受光部
34 記憶部
35 目標値設定部
100 制御系
参照信号
,l,l干渉信号
L 基準面と測定面との寸法

Claims (4)

  1. 基準面上に構築される構造体を備え、この構造体は、内部が真空密閉空間となった本体部と、前記基準面に対しての測定面を有する端面部と、前記本体部および端面部の間に設けられ前記端面部を駆動させる駆動部とを含み形成され、
    この構造体の内部には、前記基準面上かつ前記真空密閉空間の一端に設けられた第1の反射面と、この第1の反射面とは反対側かつ前記真空密閉空間の他端に設けられた第2の反射面とを計測光路の両端とするレーザ干渉測長計が設けられ、
    前記第2の反射面は、前記端面部に設けられ、
    前記レーザ干渉測長計の測定値により前記駆動部を制御して前記第1の反射面と第2の反射面との寸法および姿勢を所定の値に維持する構造体の制御方式において、
    光源からの光ビームを2分するとともに一方を参照信号として検出し、他方を前記構造体に入射して得られる1個の光ビームを中心角で均等に分割した少なくとも3つの分割領域より検出される少なくとも3本の計測光路の光学的干渉信号として検出し、
    これらの参照信号および光学的干渉信号から前記第2の反射面の前記少なくとも3つの分割領域に対応する少なくとも3つの点における計測値を検出し、
    別の計測手段により前記端面部の測定面を前記基準面に対して平行に調整した時の前記少なくとも3つの点における計測値を制御の目標値として検出し、
    これらの計測値および目標値により、前記光ビームの少なくとも3つの分割領域に対応して配置されている前記駆動部の駆動素子を制御し、
    前記基準面と前記測定面間との寸法および平行度を一定に維持することを特徴とする構造体の制御方式。
  2. 請求項1に記載の構造体の制御方式おいて、前記駆動素子の配置は前記測定面と一体的に変位する前記レーザ干渉測長計の第2の反射面を囲むように当該第2の反射面の外側に配置したことを特徴とする構造体の制御方式。
  3. 請求項1または2に記載の構造体の制御方式において、前記3個の駆動素子の制御は、前記レーザ干渉測長計の、前記分割領域を3分割検出器で検出した干渉検出出力l,l,lと、前記参照信号検出出力lと、の差より得られる計測値l−l、l−l、l−l、および前記計測手段により計測された前記基準面に対する前記端面部の測定面間の寸法と姿勢とを所定の距離ならびに姿勢を平行に調整した時の前記制御の目標値となる計測値ld1−l、ld2−l、ld3−lと、前記駆動素子の駆動量(Δl,Δl,Δl)の関係がkを測定値から長さに至る変換定数として、下記の式(1)、(2)、(3)に従って制御することにより、前記基準面と前記端面部における測定面間の寸法および前記端面部における測定面の姿勢を一定に維持することを特徴とする構造体の制御方式。
    Figure 0003633828
  4. 請求項3に記載の構造体の制御方式において、前記式(1)の制御の目標値(ld1−l)および前記式(2)、(3)の制御の目標値(ld2−l)、(ld3−l)をそれぞれ任意の値に設定可能であることを特徴とする構造体の制御方式。
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