JPH07167607A - 可動減圧チャンバー - Google Patents

可動減圧チャンバー

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JPH07167607A
JPH07167607A JP5348326A JP34832693A JPH07167607A JP H07167607 A JPH07167607 A JP H07167607A JP 5348326 A JP5348326 A JP 5348326A JP 34832693 A JP34832693 A JP 34832693A JP H07167607 A JPH07167607 A JP H07167607A
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end walls
bellows
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decompression chamber
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Hide Hosoe
秀 細江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザー干渉測長器において、測長環境もさほ
ど良くない状況下で、1nm以下の高精度な測長を、簡
単で安価にかつ容易に、精密な調整を必要とすることな
く、高速に実現することを目的とするものである。 【構成】両端壁をなす部材を一体化し、その両端壁の間
に伸縮可能なベローズを接続し、外気と遮断するチャン
バー壁をなすことを特徴とする、減圧チャンバーまた
は、その両端壁の間に両端壁を構成する部材には固定さ
れない部材を有し、その部材と両端壁の部材とを伸縮可
能なベローズで接続して、外気と遮断するチャンバー壁
をなすことを特徴とする、減圧チャンバー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー干渉測長器の
高精度化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、おおよそ1nmから数10k
mの範囲における高精度な測長には、レーザー光を用い
た干渉測長器が用いられている。工作機械や測定器など
の超精密位置検出用や地理・土木といった巨大寸法測定
など、目的とする測長範囲により使用する光源や測長方
式がそれぞれ異なるが、レーザー干渉での測長精度は、
どの測定範囲においてもおおよそ10−7程度が実現さ
れている。測長器そのもののシステム誤差については、
これまで技術的に多くの検討と改良がなされてきてお
り、測長分解能も10−9程度を比較的容易に実現でき
る。
【0003】したがって、現在これらの高精度測定で問
題となっているのは、温度や湿度、振動、気圧などの測
定環境に関する外乱の影響が主なものである。さらに、
この環境変動の中でも、最も深刻な影響を与えているの
が、大気の揺らぎによる干渉縞強度の変動である。レー
ザー干渉測長器を必要とするほとんどの産業用途が大気
中であるため、この大気揺らぎによる測長誤差をいかに
低く押さえて測長を実現するかが、測長精度を確保する
上での最重要課題となっている。従来、この対策として
光源の多色化による干渉測長が行われている。これは、
複数の波長のレーザー光源光を用いて測長を行い、各測
長値から大気の揺らぎによる屈折率変動を数式的に補正
するものである。例えば、2つの波長λ、λのレー
ザー光源により大気揺らぎを補正する場合を考えると、
各波長での測長値がD、Dのとき、大気揺らぎを含
まない測長値Dは、D=DA・(D−D)とな
る。Aは、測長に使用された2色における空気の分散
で、温度や気圧によりほとんど影響を受けず、ほぼ一定
値をとる。先に述べた10−7という測長精度も、実は
このような手段を講じたときの、ほぼ限界に近い値であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多色光源による干渉測長には、以下の問題点があった。 システムが複雑になる。まず光源が多波長化により複
雑になる。しかも、各波長光は同軸になっていないと大
気の揺らぎが同じにならず、効果が減少するため、同軸
度の精密な調整が必要であり、測長時にこれを維持しな
ければならない。また、波長を分離したり、測長信号を
各々別に検出し演算する必要から、光学素子の数も多く
なり、測長回路も複雑になる。したがって、それらの設
置や調整・維持に手間がかかり、実際にその特徴をいか
すには非常に多くの準備時間を必要とする。また、通常
の方式のように測長変化分について簡単な演算を施すの
と違い、桁数の多い測長値そのものについて複雑な計算
をするため、演算時間が長くかかった。このため、測長
値の出力がリアルタイムでなく遅れるため、測長物があ
まり高速に移動する用途には不向きであった。 新たなシステム誤差が発生しやすい。各光学素子は複
数の波長に対して光学特性を十分な精度で満足しなけれ
ばならない。例えば、光学素子表面の反射防止コートの
特性一つとっても、2つの波長に対して反射率を下げる
のは容易でなく、結果として迷光が増え測長の直線性が
低下する。また、レーザー干渉測長器は、通常SNをあ
げるため参照光束と測長光束の偏光方位を90゜直交さ
せているが、これを分離・合成する偏光光学素子はその
特性の波長依存性が強く、複数の波長にわたって高い特
性を維持する事が極めて難しい。したがって、不完全な
分離・合成によってSNが低下し、やはり新たなシステ
ム誤差を発生しやすい。
【0005】各波長における測長精度を1桁以上高く
する必要がある。多色干渉では、各波長の測定値の差に
対してA係数がかけられるが、実用的な波長範囲におけ
るこの値は、25前後である。つまり、各測長精度が最
終的な測定値Dに対し25倍となって影響する訳で、そ
のため各波長の測長を非常に高精度に行わなければなら
ない。温度膨縮や非差動性、振動などといった大気の揺
らぎ以外の測長誤差要囚を、通常のレーザー干渉測長器
における許容レベルよりも1桁以上低く押さえこまない
と、多色化する意味がなくなる。これは、巨大寸法測定
時には使用する光源波長もμmオーダーであるためさほ
ど問題とならないが、1nm程度の測長精度を実現しよ
うとする場合には、極めて実現が難しくなる。本来環境
変動に起因する測長誤差への影響を低下する目的が、逆
により厳しい測定環境を要求されることになるからであ
る。
【0006】このように、特にnmオーダーの超精密測
長における従来の多色化による大気揺らぎの補正法は、
上述したようなといった測長精度や測長速度が低下
する要因を抱えていながら、で示したようにさらに高
い測長精度を必要とするなど、本質的に相反して実現が
難しい要素を含んでいた。つまり、複雑で高価となり、
実現が難しく、したがって精密な調整や多くの手間・高
額な環境制御設備を必要とし、追従速度も遅いという欠
点を有していた。実際に、多色干渉で大気の揺らぎを補
正したレーザー干渉測長器は、現在まで超精密測長分野
においては研究レベルに留まっており、実用化されてい
ない。本発明は、これら従来の技術が有する欠点を克服
し、簡単で安価に実現が容易で、精密な調整を必要とせ
ず、測長環境もさほど良くない状況下で、1nm以下の
高精度な測長を高速に実現することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】従来技術の基本となる考
え方は、発生した大気の揺らぎの影響を補正によって修
正し、高精度測長を実現しようとするものであった。本
発明ではこれとは全く異なり、大気の揺らぎによる測長
への影響がほとんど発生しないことによって、高精度測
長を実現するという考え方を基本とした。発明者はその
具体的な手段として、レーザー干渉測長器の測長光学系
をまず大気と完全に分離し、さらに揺らぎの影響が空気
の密度に比例することに着目して、測長の雰囲気を減圧
することを思い付いた。しかしながら、この考え方で
は、減圧雰囲気に設置するべき測長用の可動鏡を機械的
に大気中の測長対象と結合しなければならず、しかも減
圧雰囲気には大気圧が静圧として働くため、これらを外
部より駆動する際に抵抗力が働き、精密な駆動を妨げる
という問題があった。本発明は、この問題を克服し、測
長光学系を減圧チャンバーにいれ測長雰囲気と大気を分
離しながら、機械的には内部の可動鏡を、大気圧による
抵抗力を発生させることなくチャンバー外部の大気中か
ら可動できるように結合し、大気揺らぎの影響なく超精
密測長が実現できるよう工夫したものである。
【0008】本発明の減圧チャンバーの構成は、減圧チ
ャンバーの両端壁を構成し、かつその各々の壁材が一体
化された部材において、その両端壁の間に伸縮可能なベ
ローズを接続し、その両端壁とベローズにより外気と遮
断するチャンバー壁をなす事を特徴としている。可動鏡
はベローズ内の任意の位置に固定され、外部からベロー
ズごと可動される。光源や検出光学系も含めて減圧チャ
ンバー内に入れる場合は、両端壁ともに光束を入出射す
るための光学窓は不要であるが、光源や検出光学系など
測長光学系の一部をチャンバー外に設置する場合は、少
なくとも一方の壁材に光学窓を設置する。光学窓の数は
一つに限らず幾つでもよい。また、両端壁を一体化する
方法は得にこだわらない。さらに別の減圧チャンバーの
構成は、図1に示すように減圧チャンバーの両端壁を構
成しかつ一体化された部材において、その両端壁の間に
両端壁を構成する部材には固定されないで可動できる部
材を有し、その部材と両端壁の部材とを伸縮可能なベロ
ーズで接続して、両端壁と可動部材、及びベローズによ
り外気と遮断するチャンバー壁をなすことを特徴とする
ものである。可動鏡は、可動部材に固定され、大気中よ
り可動させられる。これも前述の例と同じく、光源や検
出光学系も含めて減圧チャンバー内に入れる場合は、両
端壁に光束を入出射するための光学窓は不要であるが、
光源や検出光学系など測長光学系の一部をチャンバー外
に設置する場合は、少なくとも一方の壁材に光学窓を設
置する。光学窓の数は、図1に示すように一つに限らず
幾つでもよい。また、差動型干渉プリズムを本発明の減
圧チャンバー内に組み込むときは、その固定鏡を両端壁
のうち干渉プリズムの無い側の一方に固定すると、測長
基準を下渉プリズム位置とは別に設定することができ
る。また、両端壁を一体化する方法は得にこだわらな
い。
【0009】ベローズの材質は特に限定しないが、くり
返しの伸縮にたいして十分な耐久性があるものが望まし
い。また、ベローズの長さも耐久性上、可動鏡の可動長
に対して十分な長さを確保しておくことが良いのは、い
うまでもない。ベローズと各部材間の結合は、気密性を
得るために溶接などによる方法が好ましいが、その手段
については本発明の請求範囲とは関係ない。また、光学
窓を壁材に固定する方法についても、従来一般に使われ
ているOリングなどによるシーリング方法を用いても、
他の方法を用いてもよく、同様に本発明とは関係ない。
チャンバー内の減圧方法は、例えばチャンバーの壁材な
どから真空専用の気密性の高い市販のカプラーやチュー
プロックなどを用いてステンレスチューブや細口のベロ
ーズチューブなどを取り付け、ロータリーポンプなどで
排気する。ロータリーポンプの振動が減圧チャンバー内
に伝わらないようにするには、互いの距離を離すと共に
途中の配管上にサージタンクを設け、減圧チャンバーは
エアー式除振台などに設置すれば良い。これらも一般的
な方法で良く、本発明の請求範囲とは関係ない。本発明
によれば、この程度の設備でチャンバー内の真空度は1
−6atm以下を容易に達成できるので、チャンバー
内部の空気揺らぎによる光路長変動は、10−10程度
とすることができる。これは、従来の測長限界値に比べ
て極めて小さな値である。
【0010】
【作用】本発明において、ベローズが可動鏡に対して干
渉プリズム側とその反対側の両方向にあり、それぞれの
両端が一体の部材で固定されているため、チャンバー内
を減圧しても、両端壁にかかる大気の静圧は常に釣り合
っている。したがって、可動鏡の移動に際しても大気圧
は抵抗力にはならない。つまり、本発明ではベローズの
伸縮力のみに抗するわずかな力で可動鏡を駆動すること
ができるので、可動鏡の移動精度を高精度に実現しやす
い。本発明によれば大気の揺らぎによる測長誤差は、測
長雰囲気から完全に分離されているので、他の測長誤差
要因をなんら増加させたり悪化させることなく、十分に
小さくすることができ、さらに、従来よりも安価で簡易
的な測長環境においてさえ、nmオーダーの超精密測長
を実現せしめられる。また従来、局部的な大気揺らぎと
は別に、温度や気圧などによる大気中での平均的な光源
光の波長変動は、それぞれの精密な測定値やマスターと
なるレーザー干渉測長器により、エドレンなどの補正式
に基づき演算で補正していたが、本発明によれば、測長
環境が大気の温度や気圧に対して分離されほとんど一定
のため、その必要もなくなり、極めて簡素で直接的な測
長となる。これは、従来に比べて測長におけるシステム
誤差の要因を大幅に減少させることに他ならないから、
本発明により従来よりも極めて信頼性の高い測長が実現
できる。
【0011】また、本発明は光学素子の熱膨縮による測
長値への影響に対しても、減圧によりチャンバー内の光
学系が外気の温度変化から断熱されているため、従来よ
りも小さくなるというすぐれた特長も付随して持ってい
る。このような訳で、本発明によれば、可動鏡と可動体
との機械的な結合を保ちながら、測長雰囲気を大気と分
離し減圧状態を確保できるため、大気揺らぎがほとんど
なくなり、しかも空気の屈折率変動に伴う測長光の波長
変動が極めて小さく、さらに温度変化が少ないため、超
精密測長を実現できる。しかも、可動鏡の移動に際して
は、移動方向に大気圧による静圧がキャンセルしている
ため、抵抗力を非常に小さくでき、可動鏡の超精密な移
動を容易に実現できる。
【0012】
【実施例】図1及び2によって、本発明の具体的な実施
例を示す。図1の実施例は、上記請求項の2および4を
具体的に実施したものである。部材1及び2は、本減圧
チャンバーの両端壁を構成し、部材3のシャフトによっ
て機械的に結合され一体化されている。部材1には、差
動型干渉プリズムDIが設置されており、その入射光I
及び出射光Eがそれぞれ光学窓9、10を通して外気と
光学的につながっている。半導体レーザーなどのような
光源を減圧チャンバー内に設置する場合は入射窓9が、
検出光学系を減圧チャンバー内に設置するときは出射窓
10が不要となるのが、代わりに電気的な接続を外気と
する必要がある。光学窓の光学素子をくさび形状や斜め
配置にすると、表面反射光による不要光が測長光束にじ
ゅうたんせず、測長のSN比を改善できる。ベローズ5
及び6は減圧チャンバーの側壁を構成し、このベローズ
5及び6を介して両端壁1および2とは直接一体化され
ない可動部材4があり、その中に可動鏡Mが設置されて
いる。参照鏡Rは、本実施例では部材1に固定されてお
り、部材1及び4の間の変位を測長する構成となってい
るが、参照鏡Rを部材2に固定して、部材4及び2の間
の変位を測長するようにしてもよいし、可動側と固定側
をそれぞれ逆にしてもよい。設置される干渉系の構成と
本発明は無関係である。
【0013】ベローズ5内の雰囲気とベローズ6内の雰
囲気は、可動部材4に設けられた図には見えない切り欠
き又は穴によって結合しており、排気口11よりチャン
バー内の空気が排気されると、部材1、2、4、5及び
6内の雰囲気は総て減圧される。このときに、チャンバ
ーにかかるベローズの伸縮方向の大気の静圧は、部材3
によって受けられるため、ベローズ5及び6はその伸縮
方向にはつぶれない。また、ベローズに直接かかる静圧
は、ベローズ自身の高い剛性により受けられるためつぶ
れることはない。例えば、日本ベローズ工業株式会社に
よる標準的なSUS304の肉厚0.1mmのベローズ
を用いると、この最大耐圧は10kgf/cmであ
り、減圧チャンバー内をほとんど真空にしても、全く問
題とならない。また、このベローズに溶接型を用いる
と、ベローズ長200mm程度でバネ定数を容易に1k
gf/100mm以下にできるため、微動時にもほとん
ど駆動の負荷とならない。したがって、可動鏡は可動部
材4を介して測長対象に一体となり、その変位を正確に
反映する事ができる。
【0014】図2は、上記請求項の3について具体的に
実施したものである。2軸のテーブルに配置し、一方の
軸移動を測長すると共に、それと直交する方向のテーブ
ルの移動に際しても、運動のゆらぎや温度変化により生
じるドリフトを変位として検出でき、位置サーボ信号と
して出力できるため、相対的な2軸の位置関係を環境の
影響をほとんど受けることなく正確に維持する事が可能
となる。
【0015】部材1は、減圧チャンバーの端壁を成し、
差動型の測長干渉プリズムが中に設置されている。入射
光束I及び出射光束Eについては、図1の実施例の場合
と同様に、測長干渉プリズムの形式や光源、検出光学系
を中に設置するかどうかで構成が変わるが、本実施例に
は関係ない。可動部材4の中には可動鏡が設置されてお
り、連結部材20の中には、後述する特殊な形の参照鏡
が、部材21、25、20、26、22にまたがって配
置されている。部材1及び20は機械本体のベース30
に固定されており、可動部材4が図には表していない2
軸の一方のX軸テーブルに固定され、テーブルの移動と
ともにベローズ5、6の伸縮方向にスライドして、参照
鏡と可動鏡間の変位を生じるようになっている。参照鏡
は、もう一方のやはり図には表していないZ軸の移動ス
トロークを十分にカバーできる細長い平面鏡であり、そ
の両端をZ軸に固定された部材21及び22によって支
持されている。
【0016】この平面鏡の平面度は、無膨張ガラス等を
用いて平面度を30nm以下にする事が、既存の技術で
可能である。したがって、このように十分平面性の良い
参照鏡を、部材21および22によりZ軸テーブルの移
動方向に平行に設置する事により、Z軸テーブルの移動
とともに先の可動部材4の移動方向とは直交する方向に
参照鏡がスライドし、その時のテーブルの運動の非直線
性や温度変化によるドリフトを、参照鏡と測長鏡間の変
位として検出することができる。この参照鏡は、部材2
1、22及びベローズ25、26さらに連結部材20に
より外気から遮断されており、内部は部材20により測
長部とつながっているため、排気口11により排気され
る際には、ベローズ5、6、25、26内は総て減圧さ
れる。したがって、本発明の特徴である大気の揺らぎに
よる影響をほとんど受けることなく、しかも大気の静圧
が駆動系の負荷とならず、移動時の運動の揺らぎや温度
ドリフトの影響もなく、2軸の相対的な位置関係を極め
て高精度に維持する事が可能となる。排気口11の設置
位置はどこでもよく、複数であってもかまわない。ま
た、シャフト23は、部材21及び22を一体化するた
めのものではあるが、どちらも同一のテーブルに固定さ
れるため、本実施例においては必ずしも必要ではない。
また、シャフト3についても、部材1及び20の一体化
は、同様にベース30が担っているため、必ずしも必要
ではない。しかしながら、それぞれの部材がテーブルや
ベース30により一体化されている事に変わりはなく、
どちらも本発明の基本的な構成要件を満たしている事に
違いはない。
【0017】本実施例では、参照鏡を平面マスターとし
て、2軸の相対位置関係を高精度に保持する事を目的と
したが、直交度が高いL型マスターを用いると、直交度
も高精度に保持する事ができる。例えば、部材1からベ
ローズ26までを全く同じ構成でもう一組用意し、可動
部材4の移動方向をそれぞれ直交するように配置して、
部材21ともう一組側の部材22を外気と遮断したまま
内部雰囲気を結合させると、L型マスターを外気から遮
断してベローズ内に、2軸の参照鏡として設置する事が
できる。L型マスターを2軸の参照鏡として用いる事は
既存の技術であるが、本発明により、大気揺らぎや温度
変化などの環境変化からほとんど影響を受けることな
く、本来のマスターの幾何的精度まで、直交度も含めて
テーブルの移動精度を高める事ができる。
【0018】
【発明の効果】本発明は、簡単で安価に実現が容易で、
精密な調整を必要とせず、測長環境もさほど良くない状
況下で、1nm以下の高精度な測長を高速に実現した。
また、2軸以上の連動に際して、大気の揺らぎの影響を
ほとんど受けずに、温度ドリフトや運動の揺らぎ等によ
る変位を高精度に検出する事ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の断面図である。
【図2】実施例2の要部斜視図である。
【符号の説明】
I………入射光束 20………連結部材 E………出射光束 21、22…参照鏡
保持部材 DI………測長干渉プリズム 23………シャフト R………参照鏡 25、26………ベ
ロース M………可動鏡 30………ベース 1………測長干渉プリズムを設置する端壁部材 2………端壁部材 3………シャフト 4………可動部材 5、6………ベローズ 7………参照光束 8………測長光束 9、10………光学窓 11………排気口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減圧チャンバーの両端壁を構成し、かつ一
    体とした部材において、その両端壁の間に伸縮可能なベ
    ローズを接続し、外気と遮断するチャンバー壁をなすこ
    とを特徴とする、減圧チャンバー。
  2. 【請求項2】減圧チャンバーの両端壁を構成し、かつ一
    体とした部材において、その両端壁の間に両端壁を構成
    する部材には固定されない部材を有し、その部材と両端
    壁の部材とを伸縮可能なベローズで接続して、外気と遮
    断するチャンバー壁をなすことを特徴とする、減圧チャ
    ンバー。
  3. 【請求項3】上記請求範囲1または2の減圧チャンバー
    において、同じく減圧チャンバーの両端壁を構成し、か
    つ一体とした部材の、その両端壁の間に両端壁を構成す
    る部材には固定されない部材を有し、その部材と両端壁
    の部材とを伸縮可能なベローズを接続し、外気と遮断す
    るチャンバー壁をなすことを特徴とする、もう一つ別の
    異なる減圧チャンバーに対して、その両端壁には固定さ
    れない部材へ、上記請求範囲1または2の減圧チャンバ
    ーの両端壁を成す部材の少なくとも一方を固定・一体化
    または一部品化して結合したことを特徴とする、減圧チ
    ャンバー。
  4. 【請求項4】上記請求項1、2および3の減圧チャンバ
    ーにおいて、両端壁を成す部材の少なくとも一方に、光
    束を透過する窓を有していることを特徴とする、減圧チ
    ャンバー。
JP5348326A 1993-12-14 1993-12-14 可動減圧チャンバー Pending JPH07167607A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006300900A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Mitsutoyo Corp 測定装置
JP2013174579A (ja) * 2011-09-20 2013-09-05 Mitsutoyo Corp 精密二次元移動装置、精密三次元移動装置、および三次元測定機

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