JP2000329528A - 構造体の制御方式 - Google Patents

構造体の制御方式

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JP2000329528A
JP2000329528A JP11140060A JP14006099A JP2000329528A JP 2000329528 A JP2000329528 A JP 2000329528A JP 11140060 A JP11140060 A JP 11140060A JP 14006099 A JP14006099 A JP 14006099A JP 2000329528 A JP2000329528 A JP 2000329528A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経年変化や外力の作用を受けても、基準面か
ら測定面までの寸法を常時一定に保持でき、また、基準
面と測定面との平行ないし傾きを常時一定に維持できる
構造体の制御方式を提供。 【解決手段】 柱状構造体2の内部に、測定面16aの
基準面1aに対する測定面16aの寸法および傾きを計
測するレーザ干渉測長計を設ける。測定面16aの変位
に伴って変化する干渉信号を、目標値に一致するよう
に、駆動部17を駆動させて制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造体の制御方式
に係り、さらに詳しくは、免震構造の建物、アクティブ
除振台の定盤を支持する柱、高精度測定機器、段差基準
器、超精密加工機等の基幹構造体として使用される構造
体の姿勢等を制御する方式に関する。
【0002】
【背景技術】寸法測定や変位測定の基準として用いられ
る構造体は、基準面に対して一定の寸法を維持し、また
基準面に対して平行あるいは一定の傾斜面を確保したも
のでなければならない。このため、この種の構造体には
インバー、石英、ゼロデュア等の低膨張の材料が採用さ
れ、温度や振動等の外乱の影響を抑えている。例えば、
このような標準器としては、段差基準器等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、経年変
化や外力の作用による寸法の変動や変形を避けることは
できず、寸法や姿勢に狂いを生じる。特に、ゲージブロ
ックを構造体として使用すると、温度等の影響だけでな
く、リンギングによるばらつきも加わった測定の誤差が
生じる。
【0004】本発明の第1の目的は、温度や外力の作用
を受けても、基準面から測定面までの寸法、および基準
面と測定面との平行ないし傾きを自動制御にて維持する
ことのできる構造体の制御方式を提供することにある。
本発明の第2の目的は、物理的構造を工夫することによ
って、寸法と傾きとの高精度な制御を実現すると同時に
容易に制御できるような構造体の制御方式を提供するこ
とにある。本発明の第3の目的は、基準面から測定面ま
での寸法や測定面の傾きを自在に設定できるようにして
汎用性の高い構造体の制御方式を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、基準面上に構築される構
造体を備え、この構造体は、内部が真空密閉空間となっ
た本体部と、前記基準面に対しての測定面を有する端面
部と、前記本体部および端面部の間に設けられ前記端面
部を駆動させる駆動部とを含み形成され、この構造体の
内部には、前記基準面上かつ前記真空密閉空間の一端に
設けられた第1の反射面と、この第1の反射面とは反対
側かつ前記真空密閉空間の他端に設けられた第2の反射
面とを計測光路の両端とするレーザ干渉測長計が設けら
れ、前記第2の反射面は、前記端面部に設けられ、前記
レーザ干渉測長計の測定値により前記駆動部を制御して
前記第1の反射面と第2の反射面との寸法および姿勢を
所定の値に維持する構造体の制御方式において、光源か
らの光ビームを2分するとともに一方を参照信号として
検出し、他方を前記構造体に入射して得られる1個の光
ビームを中心角で均等に分割した少なくとも3つの分割
領域より検出される少なくとも3本の計測光路の光学的
干渉信号として検出し、これらの参照信号および光学的
干渉信号から前記第2の反射面の前記少なくとも3つの
分割領域に対応する少なくとも3つの点における計測値
を検出し、別の計測手段により前記端面部の測定面を前
記基準面に対して平行に調整した時の前記少なくとも3
つの点における計測値を制御の目標値として検出し、こ
れらの計測値および目標値により、前記光ビームの少な
くとも3つの分割領域に対応して配置されている前記駆
動部の駆動素子を制御し、前記基準面と前記測定面間と
の寸法および平行度を一定に維持することを特徴とする
構造体の制御方式としたものである。
【0006】このような本発明では、基準面と測定面と
の間の距離が変化すると、干渉信号が変化するので、こ
の干渉信号が目標値に一致するように駆動素子の制御が
行われ、この結果、基準面から測定面までの寸法が目標
値に常時一致するように制御される。また、基準面に対
し測定面の傾きが変化すると、干渉光を受光する少なく
とも3つの受光領域において、隣接領域間における光強
度の傾きが変化するので、少なくとも3つの干渉信号の
傾きが目標値に一致するように駆動素子の制御が行わ
れ、この結果測定面の姿勢が目標の姿勢に常時一致する
ように制御される。
【0007】本発明において、駆動素子としては圧電素
子を使用することが好ましいが、これに限らず、他のも
のを使用してもよい。また、2つの反射面を結ぶ光路を
確保することができれば、構造体を垂直方向に設ける必
要はなく、基準面に対し傾いて設けてもよい。さらに、
端面部の測定面と第2の反射面とは、干渉信号が確保で
きる範囲であれば必ずしも平行でなくてもよい。また、
真空密閉空間は、真空に近く減圧された状態の空間を含
むものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の構造体の制御方式おいて、前記駆動素子の配置は前記
測定面と一体的に変位する前記レーザ干渉測長計の第2
の反射面を囲むように当該第2の反射面の外側に配置し
たことを特徴とするものである。
【0009】このような本発明では、第2の反射面の傾
きを制御する場合、駆動素子の制御量に対し第2の反射
面の変位量を少なくすることができ、第2の反射面を傾
ける分解能を向上することができ、これにより、測定面
の姿勢制御を高精度に行うことができると共に、制御装
置側には比較的高い精度が要求されず設計が容易にな
る。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の構造体の制御方式において、前記3個の駆動
素子の制御は、前記レーザ干渉測長計の、前記分割領域
を3分割検出器で検出した干渉検出出力l1,l2,l3
と、前記参照信号検出出力l0と、の差より得られる計
測値l1−l0、l2−l0、l3−l0、および前記計測手
段により計測された前記基準面に対する前記端面部の測
定面間の寸法と姿勢とを所定の寸法ならびに姿勢を平行
に調整した時の前記制御の目標値となる計測値l d1−l
0、ld2−l0、ld3−l0と、前記駆動素子の駆動量
(Δl1,Δl2,Δl3)の関係がkを測定値から長さ
に至る変換定数として、下記の式(1)、(2)、
(3)に従って制御することにより、前記基準面と前記
端面部における測定面間の寸法および前記端面部におけ
る測定面の姿勢を一定に維持することを特徴とするもの
である。
【0011】
【数2】
【0012】本発明では、干渉信号l1を基準面と測定
面との間の寸法制御用に用い、他の干渉信号l2,l3
基準面に対する測定面の傾き制御用に用いる。そのた
め、制御系の構成を単純化することができる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の構造体の制御方式において、前記式(1)の制御の目
標値(ld1−l0)および前記式(2)、(3)の制御
の目標値(ld2−l0)、(ld3−l0)をそれぞれ任意
の値に設定可能であることを特徴とするものである。
【0014】本発明では、設定する目標値に応じて基準
面から測定面までの寸法及び基準面に対する測定面の傾
きが自由に決められる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図3に基づいて説明する。図1に示すように、本実施
形態に係る段差基準器10は、基準面1aを形成する基
台1を備え、この基台1には、内部が真空密閉空間とな
った柱状の構造体2が固定されている。この構造体2
は、筒状の本体部25と、測定面16aを有する端面部
16と、これらの間に設けられ端面部16を変位させる
駆動部としての駆動素子17とを含み形成されている。
【0016】構造体2には、光ファイバ3を介してレー
ザ光源4が接続されている。構造体2の内部にはレーザ
干渉測長計が内臓されており、レーザ光源4から出力さ
れたレーザ光は、光ファイバ3を伝送され、レーザ干渉
測長計に導かれる。
【0017】構造体2内部のレーザ干渉測長計は、次の
ように構成されている。光ファイバ3の先端は、構造体
2に接続されている測長計本体の内部に挿入され固定さ
れている。その光ファイバ3の延長上には、空間を隔て
て当該光ファイバ3の先端に光束を拡張させるコリメー
タレンズ5が固定されている。このコリメータレンズ5
を透過したレーザ光の進行先にはビームスプリッタ6が
固定されている。
【0018】ビームスプリッタ6において2分された光
束Aのうち、反射された光の進行先には、偏光板7と、
単一の受光面8aを有する受光素子(参照光受光部8)
とが固定されている。この参照光受光部8に入射する光
の強度に応じて、レーザ干渉測長計の参照信号l0が得
られるようになっている。一方、ビームスプリッタ6を
透過した光束Aの進行先には、透明な窓9と、偏光ビー
ムスプリッタ11とがこの順に設けられている。
【0019】窓9を透過して偏光ビームスプリッタ11
に入射した光束Aは、透過光と反射光とに分離される。
このうち、反射光は、本実施形態において基台1に向か
って進行する。その進行先には、第1のλ/4板(1/
4波長板)12と、基台1に固定された反射率の高い第
1の反射鏡(反射面)13とが、この順に設けられてい
る。第1の反射鏡13にて反射された光は、再び第1の
λ/4板12を通過し、偏光ビームスプリッタ11に入
射するが、第1のλ/4板12を2回通過したことによ
り、偏光ビームスプリッタ11を直進し透過する。この
透過光の進行先には、第2のλ/4板14と、反射率の
高い第2の反射鏡(反射面)15とが設けられている。
第2の反射鏡15は、測定面16aを有する可動の端面
部材16に固定されている。
【0020】端面部材16と構造体2との間には、当該
端面部材16を基台1に近づける方向又は基台1から遠
ざける方向(図中矢印方向)に変位させる可撓の駆動部
である駆動素子が挿入されている。本実施形態では、駆
動素子として3つの圧電素子17,17,17を設け、
伸縮の具合を個別に制御できるようになっている。
【0021】これらの3つの圧電素子17,17,17
は、第2の反射鏡15の直径よりも大きい直径の円周で
かつ反射鏡15を囲む円周上に配置されている。また、
3つの圧電素子17,17,17は、分割した光束に対
応し、円周の中心角を3等分した均等な位置に各々配置
されている。圧電素子17,17,17が駆動されるこ
とにより、基台1に固定された第1の反射鏡13と端面
部材16に固定された第2の反射鏡15との間の距離が
変動し、この距離の変動がレーザ干渉測長計の干渉出力
を変化させるようになっている。
【0022】端面部材16の第2の反射鏡15において
反射された光束Aは、再び第2のλ/4板14を通過
し、偏光ビームスプリッタ11に入射する。その入射光
はコリメータレンズ5と反対の側(図中右側)に反射さ
れ、コリメータレンズ5の側から偏光ビームスプリッタ
11に入射し透過した光束Aと干渉する。当該干渉光の
進行先には、透明な窓18と、偏光板19と、干渉光の
受光素子(干渉光受光部)21とが、この順に配置され
ている。
【0023】透明な窓18及び偏光板19を通過した干
渉光は、干渉光受光部21にて受光される。この干渉光
受光部21の受光面は中心角を3等分した3つの等しい
領域に分割されている。ここで、基台1の第1の反射鏡
13と、端面部材16の第2の反射鏡15との平行度が
変化すると、各受光領域ごとに検出される光強度に変化
を生じる。このため、干渉光受光部21の出力信号に基
づいて、対向する第1,2の反射鏡13,15間の寸法
の検出が可能なだけでなく、両反射鏡13,15の平行
に対する傾きも検出可能になっている。
【0024】ここで、窓9,18を設けているのは、当
該窓9,18の内側の空間を減圧しほぼ真空に保つため
である。また、構造体2と端面部材16との間も、図示
しないが、例えば、蛇腹状の密閉部材で塞ぎ、内部の真
空状態を維持すると共に、端面部材16の変位が規制さ
れないように配慮している。このように、光路を減圧し
真空に近い状態を作ることにより、空気屈折率の悪影響
を防止することができる。
【0025】本実施形態において、レーザ光源4に2周
波レーザを用いる場合は、直交直線偏光の2周波を1本
の偏波面保存ファイバに入射して構造体2の内部に導
く。これにより、装置全体をコンパクトに構成すること
が可能となる。一方、レーザ光源4として1周波レーザ
を用い、これを音響光学素子(AOM)を用いて2周波
にし、各々2本の偏波面保存ファイバに入射して構造体
2の内部に導いてもよい。
【0026】次に、制御装置の構成を図2に示す。圧電
素子17には、駆動部31が接続されている。この駆動
部31には、操作量算出部32で算出された操作量が入
力され、その値に応じて各圧電素子17,17,17の
長さが制御される。また、参照光受光部8の出力と、干
渉光受光部21の出力は、状態算出部33に入力され
る。
【0027】状態算出部33は、それらの入力信号に基
づいて、基台1の第1の反射鏡13から端面部材16の
第2の反射鏡15までの寸法を算定すると共に、基台1
の第1の反射鏡13に対し端面部材16の第2の反射鏡
15がどれだけ傾いているかを算定する。本実施形態で
は、干渉信号l1に基づいて距離を算定し、当該l1に対
するl2,l3の値から端面部材16の第2の反射鏡15
における2方向の傾きを算定するようになっている。
【0028】また、操作量算出部32には、制御目標値
を格納した記憶部34が接続されている。記憶部34に
は、制御目標値を自在に設定可能な目標値設定部35が
接続されている。目標値設定部35は、数値入力用のキ
ーボード等である。
【0029】このうち、干渉光受光部21、状態算出部
33、操作量算出部32、駆動部31及び圧電素子17
で構成される制御系100の更に具体的な構成を、制御
ブロック図として図3に示す。
【0030】いま、干渉光受光部21の3つの受光領域
を、それぞれ受光部(1)〜(3)とする。3つの受光
部(1)〜(3)から出力された干渉信号l1,l2,l
3は、状態算出部33の3つの減算器41,41,41
に各々入力される。また、この3つの減算器41,4
1,41には、参照信号l0が入力される。この結果、
各減算器の出力として、l1−l0、l2−l0、l3−l0
が得られる。このうち、l2−l0及びl3−l0は次段に
設けられた2つの減算器42,42に各々入力される。
【0031】また、これら2つの減算器42,42に
は、l1−l0が共通して入力され、この結果、2つの減
算器42,42の出力として、l2−l1と、l3−l1
が得られる。以上の値のうち、l1−l0、l2−l1及び
3−l1を状態算出部33の出力とする。そして、l1
−l0は、基台1の第1の反射鏡13と端面部材16の
第2の反射鏡15との間の寸法を示す。l2−l1及びl
3−l1は、第1の反射鏡13に対する第2の反射鏡15
の2方向における傾きを示す。
【0032】状態算出部33の出力は、操作量算出部3
2に入力される。また、操作量算出部32には、記憶部
34から制御目標値が入力される。状態算出部33の出
力のうち、l1−l0に対応する目標値としてld1−l0
が入力される。また、l2−l 1に対応する目標値として
d2−ld1が入力される。さらに、l3−l1に対応する
目標値としてld3−ld1が入力される。ここで、ld1
干渉信号l1の制御目標値である。ld2は干渉信号l2
制御目標値である。ld3は干渉信号l3の制御目標値で
ある。
【0033】各目標値は、予め設定され記憶部34に格
納されている。目標値の初期設定は、例えば次のように
行われる。すなわち、まず、ブロックゲージ測定用干渉
計又はこれに類する測定器を用いて図1の基準面1aか
ら測定面16aまでの寸法Lと、基準面1aに対する測
定面16aの傾きを測定する。この測定を行いつつ、図
2の目標値設定部35を操作し、記憶部34に格納する
目標値を徐々に変化させる。
【0034】目標値の変化に応じて3つの圧電素子17
の長さが個別に変化し、図1の基準面1aから測定面1
6aまでの寸法L及び基準面1aに対する測定面16a
の傾きが変動する。この測定面16aの変動に応じて測
定器の測定値を確認し、所望の測定値を得られる状態に
なったら、その時設定されている目標値を制御目標値と
して記憶部34に固定する。
【0035】図3の説明に戻ると、状態算出部33の各
出力とこれに対応する各目標値は、3つの減算器43,
43,43に一組ずつ入力され、この結果として、(l
1−ld1)と、(l2−l1)−(ld2−ld1)と、(l3
−l1)−(ld3−ld1)とを得る。これらの値は、3
つの乗算器44,44,44に個別に入力され、(−
k)倍される。その後、各乗算器44,44,44の出
力は、補償要素Gcに入力される。
【0036】補償要素Gcは、圧電素子(1)〜(3)
の挙動の時間的応答や残留偏差の縮小などを改善するた
めに設けられた、3入力3出力の回路である。補償要素
cの3つの出力は、駆動部(1)〜(3)に入力さ
れ、それぞれ対応する圧電素子(1)〜(3)が所定量
駆動される。圧電素子(1)〜(3)が駆動されると、
図1の基準面1aから測定面16aまでの寸法Lが変動
すると共に、反射鏡13に対する反射鏡15の傾きが変
動するため、各受光部(1)〜(3)への光入力強度が
Δl1、Δl2、Δl3だけ変化する。
【0037】ここで、補償要素Gcへの3つの入力と、
受光部(1)〜(3)における光強度の変化量との関係
は、次式に示すように対応付けられている。
【0038】
【数3】
【0039】受光部(1)〜(3)へ入射する光強度が
Δl1、Δl2、Δl3だけ変化することにより、状態算
出部33から操作量算出部32への入力が目標値に近づ
けられる。以降、状態算出部33から操作量算出部32
への入力を目標値に一致させるフィードバック制御が継
続される。このため、図1の基準面1aと測定面16a
との間の寸法Lと、基準面1aに対する測定面16aの
傾きとが、目標値を初期設定した際の寸法及び姿勢に維
持される。
【0040】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。 基準面1aと測定面16aとの間にレーザ干渉測長計
を内蔵し、このレーザ干渉測長計の干渉光を中心角が3
つに分割された3領域の受光素子21で受光するので、
基準面側の第1の反射鏡13から測定面側の第2の反射
鏡15までの寸法Lを検出し、これが目標値に一致する
ようにフィードバック制御するだけでなく、受光素子2
1の隣接領域間における受光強度の差から、基準面側の
第1の反射鏡13に対する測定面側の第2の反射鏡15
における傾きを検出し、この傾きが目標値に一致するよ
うにフィードバック制御することもできる。このため、
経年変化や外力の作用があっても、基準面1aから測定
面16aまでの寸法Lを目標の寸法に高精度に維持する
ことができ、かつ、測定面16aの傾きも目標の傾きに
高精度に維持することができる。よって、段差基準器や
高精度変位測定用の基準構造体として用いることができ
る。
【0041】3つの圧電素子を円周上に配置すると共
にこれに対応する3領域を干渉光の受光部に設けたの
で、必要最小限の自由度で安定な制御が可能である。 測定面16aの位置及び姿勢を変化させる圧電素子1
7は、第2の反射鏡15の直径よりも大きい直径の円周
上に配置したので、反射鏡15の傾きを制御する場合、
圧電素子17の制御量に対し反射鏡15の変位量を少な
くすることができ、第2の反射鏡15を傾ける分解能を
向上することができ、これにより、測定面16aの姿勢
制御を高精度に行うことができると共に、制御装置側に
は比較的高い精度が要求されず設計が容易になる。
【0042】制御目標値を自在に設定可能な目標値設
定部35を設けたので、基準面1aと測定面16aとの
間の寸法Lを用途に応じて自在に設定できると共に、測
定面16aの傾きも必ずしも基準面1aと平行に限られ
ず、用途に応じた最適な傾きに設定することができ、汎
用性の高い自律制御端度器を提供することができる。
【0043】レーザ光源4と構造体2とは分離して設
け光ファイバ3を用いて構造体2内にレーザ光を導く構
成としているので、取扱いが容易である。 3つの干渉信号のうち、1つを寸法制御専用に用い、
残りの2つの信号を姿勢制御専用に用いたので、制御系
の構成を単純化することができる。
【0044】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できるものであれ
ば、次に示すような変形形態でもよいものである。例え
ば、測定面を駆動する素子は圧電素子に限られない。ま
た、圧電素子の数は3つ以上でもよい。干渉光受光部の
領域分割数は3以上であってもよい。
【0045】さらに、圧電素子の数と干渉光の受光領域
の数も必ずしも一致していなくてもよい。また、制御系
の構成はΔl1、Δl2、Δl3の演算結果が実質的に
同一となるものであればよく、減算器や乗算器の配置や
数等は適宜の設計が可能である。また、制御系は必ずし
もハードロジックで実現されるものに限らずプログラム
処理により実現されるものであってもよい。また、目標
値設定部が設けられていなくてもよい。2つの反射鏡を
結ぶ光路は基台に対し垂直に設けられているが、光路が
確保できれば特に垂直方向に設けられている必要はな
く、基台に対し傾いて設けられていてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の構造体
の制御方式によれば、基準面と測定面との間にレーザ干
渉測長計を内蔵し、このレーザ干渉測長計の干渉光を中
心角が例えば3つに分割された3領域の受光素子で受光
するので、基準面から測定面までの寸法を目標値に一致
するように制御できるだけでなく、受光素子の隣接領域
間における受光強度の差から基準面に対する測定面の傾
きを検出し、この傾きが目標値に一致するように制御す
ることもできる。このため、経年変化や外力の作用があ
っても、基準面から測定面までの寸法を目標の寸法に高
精度に維持することができ、かつ、測定面の傾きも目標
の傾きに簡単で高精度に維持することができる。よっ
て、経年変化や、温度、外力に影響を受けない安定した
段差基準器や、高精度変位測定用の基準構造体が可能と
なる、という従来にない優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態として使用された段差基準
器の構成を示す一部を断面で示した構成図である。
【図2】図1の段差基準器に接続される制御装置の構成
図である。
【図3】図2の制御装置に含まれるフィードバック制御
系の構成を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1 基台 1a 基準面 2 柱状の構造体 3 光ファイバ 4 レーザ光源 8 参照光受光部 13 基準面側の反射鏡(第1の反射面) 15 測定面側の反射鏡(第2の反射面) 16 可動の端面部材 16a 測定面 17 圧電素子(駆動部) 21 干渉光受光部 34 記憶部 35 目標値設定部 100 制御系 l0 参照信号 l1,l2,l3 干渉信号 L 基準面と測定面との寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 清和 茨城県つくば市上横場430−1 株式会社 ミツトヨ内 Fターム(参考) 2F064 AA04 AA06 CC07 CC10 DD02 DD04 DD08 EE02 GG12 GG22 GG23 GG33 GG38 GG44 GG52 HH06 JJ06 2F065 AA07 AA22 AA33 DD00 DD11 DD14 EE00 EE05 FF52 FF61 GG04 GG12 HH03 HH13 JJ01 JJ09 JJ22 LL02 LL04 LL13 LL30 LL33 LL36 LL37 LL46 NN20 PP01 QQ00 QQ23 QQ25 5H303 AA20 BB03 BB08 BB14 BB18 CC01 CC06 DD14 GG13 MM05 QQ03 QQ06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準面上に構築される構造体を備え、こ
    の構造体は、内部が真空密閉空間となった本体部と、前
    記基準面に対しての測定面を有する端面部と、前記本体
    部および端面部の間に設けられ前記端面部を駆動させる
    駆動部とを含み形成され、 この構造体の内部には、前記基準面上かつ前記真空密閉
    空間の一端に設けられた第1の反射面と、この第1の反
    射面とは反対側かつ前記真空密閉空間の他端に設けられ
    た第2の反射面とを計測光路の両端とするレーザ干渉測
    長計が設けられ、 前記第2の反射面は、前記端面部に設けられ、 前記レーザ干渉測長計の測定値により前記駆動部を制御
    して前記第1の反射面と第2の反射面との寸法および姿
    勢を所定の値に維持する構造体の制御方式において、 光源からの光ビームを2分するとともに一方を参照信号
    として検出し、他方を前記構造体に入射して得られる1
    個の光ビームを中心角で均等に分割した少なくとも3つ
    の分割領域より検出される少なくとも3本の計測光路の
    光学的干渉信号として検出し、 これらの参照信号および光学的干渉信号から前記第2の
    反射面の前記少なくとも3つの分割領域に対応する少な
    くとも3つの点における計測値を検出し、 別の計測手段により前記端面部の測定面を前記基準面に
    対して平行に調整した時の前記少なくとも3つの点にお
    ける計測値を制御の目標値として検出し、 これらの計測値および目標値により、前記光ビームの少
    なくとも3つの分割領域に対応して配置されている前記
    駆動部の駆動素子を制御し、 前記基準面と前記測定面間との寸法および平行度を一定
    に維持することを特徴とする構造体の制御方式。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の構造体の制御方式おい
    て、前記駆動素子の配置は前記測定面と一体的に変位す
    る前記レーザ干渉測長計の第2の反射面を囲むように当
    該第2の反射面の外側に配置したことを特徴とする構造
    体の制御方式。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の構造体の制御
    方式において、前記3個の駆動素子の制御は、前記レー
    ザ干渉測長計の、前記分割領域を3分割検出器で検出し
    た干渉検出出力l1,l2,l3と、前記参照信号検出出
    力l0と、の差より得られる計測値l1−l0、l2
    0、l3−l0、および前記計測手段により計測された
    前記基準面に対する前記端面部の測定面間の寸法と姿勢
    とを所定の距離ならびに姿勢を平行に調整した時の前記
    制御の目標値となる計測値ld1−l0、ld2−l0、ld3
    −l0と、前記駆動素子の駆動量(Δl1,Δl2,Δ
    3)の関係がkを測定値から長さに至る変換定数とし
    て、下記の式(1)、(2)、(3)に従って制御する
    ことにより、前記基準面と前記端面部における測定面間
    の寸法および前記端面部における測定面の姿勢を一定に
    維持することを特徴とする構造体の制御方式。 【数1】
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の構造体の制御方式にお
    いて、前記式(1)の制御の目標値(ld1−l0)およ
    び前記式(2)、(3)の制御の目標値(ld 2
    0)、(ld3−l0)をそれぞれ任意の値に設定可能で
    あることを特徴とする構造体の制御方式。
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