JP3632501B2 - 結晶欠陥の検査方法及び検査装置 - Google Patents

結晶欠陥の検査方法及び検査装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は結晶欠陥の検査方法及び検査装置に関し、より詳しくは、ウェーハ表面に存在する酸化誘起積層欠陥(OSF)等の結晶欠陥を検査する検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
OSFは半導体基板(ウェーハ)の電気特性を劣化させるものであり、ウェーハ製造時における品質保証の重要項目の一つとなっている。OSF密度を検出する場合、従来は、ウェーハに所定の熱処理を施した後、OSFに対して選択性の高いエッチャント(例えばセコ液)を用いてエッチング処理を行い、洗浄した後その表面を顕微鏡で観察することにより行っていた。
【0003】
従来のウェーハ表面における結晶欠陥の検査では、光学顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)等を用いて目視検査員が肉眼観察を行っており、ウェーハの所定位置が視野に来るようにXYステ−ジを検査員が操作し、その観察像からOSFや汚れを認識し、OSFを計数していた。しかしながら最近のウェーハは品質も向上してきており、顕微鏡の1視野、数百μm角程度では結晶欠陥が見つからないような場合も生じてきており、人による結晶欠陥の検出では眼性疲労や集中力の低下に起因して検出結果に大きなばらつきを生じ、事実上限界に達している。また、人による結晶欠陥認識では1視野当たりどうしても1秒程度は要するので、1視野が数百μm角程度で行われるとすると、ウェーハ1枚当たり2〜5時間を要し、多量のウェーハを処理することが不可能であるといった問題も抱えていた。
【0004】
かかる状況から、特開昭61−194737号公報では、シリコンウェーハの表面を顕微鏡を介したイメ−ジセンサにより撮像して画像信号を得、この画像信号に、あらかじめ用意しておいたOSFの標準形態の画像信号に基づいた画像認識処理を施してOSFをカウントする提案がなされている。
【0005】
また、特公平6−71038号公報では、評価対象となる表面の所定領域をテレビジョン撮影し、テレビジョン画像に現れる特定方向に延びた矩形状の像のうち、その長さが2μm以上で縦横比が1.6以上または0.6以下であるものを結晶欠陥とする結晶欠陥認識処理方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した2つの公報に係る提案では、OSFの形態をそのまま認識して検査を行い、OSFの計数を行っており、例えばエッチング処理後の洗浄が十分でなかった場合など、ウェーハの表面にOSFに似た形態の汚れが発生している場合もあり、かかる場合、OSFの誤検出を生じ、欠陥の数を多くカウントしてしまい、真の評価よりも低い評価をそのウェーハに与えてしまい、ウェーハの歩留まりを低下させてしまうといった課題を有していた。
【0007】
また、特公平6−71038号公報に係る提案では、矩形状の像を検査対象としており、結晶欠陥には図5に示したように、結晶欠陥が重なった状態で発生することもあり、かかる場合、これらの結晶欠陥は結晶欠陥と認識されずにカウントが行われ、真の評価よりも高い評価をそのウェーハに与えてしまい、後にユ−ザからクレ−ムが出てくるといった課題を有していた。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、ウェーハの品質評価を正確かつ迅速に行うことができる結晶欠陥の検査方法及び検査装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するために、本発明に係る結晶欠陥の検査方法(1)は、ウェーハ表面に結晶欠陥に対して選択性の高いエッチング処理を施した後、洗浄する工程、前記ウェーハをXYステ−ジに載置して顕微鏡を用いた撮影を行い、該撮影画像を保存する工程、該撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無を判定する工程、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判定する工程、結晶欠陥の個数を計数する工程、を含むことを特徴としている。
【0010】
上記結晶欠陥の検査方法(1)によれば、撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無を判定するので、結晶欠陥の有無を正確にかつ迅速簡便に評価することができる。また、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無の判定を行うので、結晶欠陥以外の汚れ等の有無を正確に判定することができる。その後結晶欠陥の個数を計数するので、結晶欠陥の個数を正確に計数することができる。
【0011】
また、本発明に係る結晶欠陥の検査方法(2)は、上記結晶欠陥の検査方法(1)において、前記結晶欠陥の個数の計数が、撮影画像を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これらの合計値に基づいて行われることを特徴としている。
上記結晶欠陥の検査方法(2)によれば、結晶欠陥が重なった状態で発生しているような場合でも、かかる場合の欠陥を正確にカウントすることができ、真の評価よりも高い評価をそのウェーハに与えてしまうことはなく、後にユ−ザからクレ−ムが出てくるといった事態の発生を阻止することができる。
【0012】
また、本発明に係る結晶欠陥の検査方法(3)は、上記結晶欠陥の検査方法(1)又は(2)において、前記顕微鏡に微分干渉顕微鏡を用い、微分干渉像を2値化した後クロ−ジング処理を施して撮影画像を求めることを特徴としている。上記結晶欠陥の検査方法(3)によれば、前記顕微鏡に微分干渉顕微鏡を用い、クロ−ジング処理を施して撮影画像を求めるので、ウェーハ表面に存在する凹凸としての結晶欠陥のエッジ部を確実に検出して結晶欠陥を確実に検出することができる。
【0013】
また、本発明に係る結晶欠陥の検査方法(4)は、上記結晶欠陥の検査方法(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記撮影画像を保存する工程の後、前記XYステ−ジの次の視野への移動を開始させ、該XYステ−ジの移動の間に、前記結晶欠陥の個数を計数する工程を完了させておくことを特徴としている。
本発明に係る結晶欠陥の検査方法では、撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて、まず大きく結晶欠陥の有無を正確に判定しているので、画像処理に要する演算時間を大幅に短縮することができ、前記XYステ−ジの移動の間に、結晶欠陥の個数を計数する工程を完了させることが可能になっている。従って、上記結晶欠陥の検査方法(4)によれば、前記XYステ−ジの移動が完了すれば、すぐに次の撮影動作に移ることができ、無駄な時間をなくして検査に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0014】
また、本発明に係る結晶欠陥の検査装置(1)は、ウェーハを載置するXYステ−ジ、該XYステ−ジを駆動制御する制御手段、ウェーハ表面の顕微鏡撮影を行う撮像手段、該撮像手段により撮影された画像を保存する画像保存手段、撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無を判断する欠陥有無判断手段、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判断する汚れ有無判断手段、及び結晶欠陥の個数を計数する計数手段、を含んで構成されていることを特徴としている。
【0015】
上記結晶欠陥の検査装置(1)によれば、ウェーハが載置されたXYステ−ジが、前記制御手段により前記撮像手段と連動させて自動的に駆動制御される。また、前記欠陥有無判断手段により、撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無が判断されるので、結晶欠陥の有無が正確に、かつ迅速、簡便に評価される。また、前記汚れ有無判断手段により、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無が正確に判断されるので、結晶欠陥以外の汚れ等を結晶欠陥として計数することがなく、結晶欠陥の個数を正確に計数することができる。
【0016】
また、本発明に係る結晶欠陥の検査装置(2)は、上記結晶欠陥の検査装置(1)において、前記計数手段が、撮影画像を所定の輝度閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これらの合計値のそれぞれと基準値とを比較して結晶欠陥の個数を計数するものであることを特徴としている。
上記結晶欠陥の検査装置(2)によれば、撮影画像を所定の輝度閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計が求められるので、結晶欠陥が重なった状態で発生しているような場合でも、かかる場合の結晶欠陥を正確にカウントすることができ、真の評価よりも高い評価をそのウェーハに与えてしまうことはなく、後にユ−ザからクレ−ムが出てくるといった事態の発生を阻止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る結晶欠陥の検査方法及び検査装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施の形態に係る検査装置の概略を示すブロック図であり、図中1はウェーハの搬送系を構成するウェーハロ−ダを示している。このウェーハロ−ダ1からウェーハ2はXYステ−ジ3に供給される。このXYステ−ジ3は駆動制御手段4によりXY方向に正確に駆動されるようになっており、XYステ−ジ3の駆動開始信号は画像処理装置6のマイクロコンピュ−タ(図示せず)から駆動制御手段4に送られてくるようになっている。XYステ−ジ3の上方にはウェーハ2の表面状態を観察するための微分干渉顕微鏡5が配置されている。微分干渉顕微鏡5の上方には撮像手段としての2次元CCDカメラ(図示せず)が併設されており、微分干渉顕微鏡5は2次元CCDカメラを介して画像処理装置6に接続されている。
【0018】
画像処理装置6にはディスプレイ7及びプリンタ8が接続されており、またXYステ−ジ3の駆動制御手段4も接続されている。画像処理装置6は、2次元CCDカメラにより撮影された顕微鏡画像を保存するRAM等のメモリからなる画像保存手段9、撮影画像の輝度のヒストグラムを作成し、この輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無を判断する欠陥有無判断手段10、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値を算出し、これらの値と基準値とを比較して検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判断する汚れ有無判断手段11、及び結晶欠陥の個数を計数する計数手段12を備えている。結晶欠陥の計数手段12は撮影画像の輝度を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これらの合計値のそれぞれと基準値とを比較して基準値を超える数をカウントして結晶欠陥の個数を計数するように構成されている。
【0019】
微分干渉顕微鏡5は図2(b)に示したように、ウェーハ2の表面に凹凸として存在する結晶欠陥dのエッジ部を正確に検出することができる特性を有しており、図2(c)(d)に示したクロ−ジングと呼称される処理を施すことにより、結晶欠陥dの本来の形状を忠実に再現することができるものである。顕微鏡としては微分干渉顕微鏡5の他、SEM等を使用しても差し支えない。
撮像手段としては上記した2次元CCDカメラの他、1次元CCDカメラを使用して所定ライン数走査させて画像を構成しても差し支えない。
【0020】
欠陥有無判断手段10は、1視野画像を構成する画素の輝度(例えば、1画素8ビット、0〜255の輝度)の度数分布を表すヒストグラムを作成し、これらヒストグラムに基づいて欠陥有無の判断を行う。かかるヒストグラムの一例を図3に示す。図3に示した例では例えばピ−ク位置150の+α(30)、−β(30)の範囲外にある度数が閾値F1(20)以上あれば結晶欠陥あるいは汚れが存在すると判断する場合の例を示している。そしてピ−ク位置150から+α(30)、−β(30)の範囲外にある度数が閾値F1(20)以上あれば、結晶欠陥あるいは汚れが存在すると判断して次の工程である汚れ有無判断に移り、ピ−ク位置150から+α(30)、−β(30)の所定範囲外にある度数が閾値F1(20)に達しなければ、結晶欠陥あるいは汚れは存在しないと判断して汚れ有無判断には移らず、次の視野の撮影に備える。
【0021】
このように結晶欠陥の計数処理に入る前に、まず1視野画像における前記ヒストグラムに基づいた結晶欠陥の有無を大きく判断しておくことにより、前記ヒストグラムに基づいた結晶欠陥有無の判断を行わない、従来の上記公報記載の方法等に比べて、画像処理装置6における演算処理の負担を大きく軽減することができ、XYステ−ジ3の移動の間に結晶欠陥の計数処理を終了しておくことが可能となり、検査全体に要する処理時間を1/3程度に短縮することが可能になる。
【0022】
汚れ有無判断手段11では、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判断しており、例えば、図4に示したように汚れa,bが存在する場合の全輝度値の標準偏差の値と、図5に示したように汚れが存在しない場合における全輝度値の標準偏差の値とでは、図6に示したような違いが現れ、汚れ等の有無を確実に判断することができる。
【0023】
計数手段12では、撮影画像の各画素の輝度を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これら合計値のそれぞれと基準値(閾値)とを比較して結晶欠陥の個数を計数しており、例えば、図5に示したような撮影画像が得られている場合、図7あるいはこれを各画素単位にまで拡大して示した図9に示したように、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計が求められ、この合計値のそれぞれが基準値(例えば図9の場合5)と比較され、図7に示した場合、結晶欠陥の数は5個とカウントされる。
【0024】
次に画像処理装置6に装備されたマイクロコンピュ−タ(図示せず)の行う処理を図8に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。
まず、ステップ1において、2次元CCDカメラを介して微分干渉顕微鏡5により得られた撮影画像を画像保存手段9に記憶させ、次に駆動制御手段4に信号を送出してXYステ−ジ3の駆動を開始させる(ステップ2)。次に撮影画像を元に各画素に関する輝度ヒストグラムを作成する(ステップ3)。次にステップ4において、例えばピ−ク位置150の+α(30)、−β(30)の範囲外にある度数が閾値F1(20)以上あれば結晶欠陥あるいは汚れが存在すると判断してステップ5に進む一方、範囲外にある度数が閾値F1(20)に達しなければ結晶欠陥あるいは汚れは存在しないとしてステップ1に戻り、XYステ−ジ3の移動完了の信号を受け取った後、2次元CCDカメラに撮影の指示信号を送出して次の視野の撮影に備える。
【0025】
そしてステップ5では、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値を求め、この後ステップ6に進み、ステップ6では図6に示したように、ステップ5で求めた撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判断する。ステップ6で結晶欠陥以外の汚れ等は存在しないと判断するとステップ7に進み、図7さらに詳しくは図9に示したように、撮影画像の各画素の輝度を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これら合計値のそれぞれと閾値とを比較して閾値を超えた数をカウントして結晶欠陥の個数を計数する。
【0026】
他方、ステップ6で結晶欠陥以外の汚れ等が存在すると判断された場合にはステップ1に戻り、ステップ4の場合と同様に次の視野の撮影に備える。
ステップ8では、結晶欠陥の計数処理がウェーハの全面に関して終了したか否かが判断され、終了したと判断すると検査を終了し、終了していないと判断するとステップ1に戻り、次の視野の撮影に備える。
【0027】
上記した本実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法によれば、まず撮影画像の各画素に関する輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥あるいは汚れの有無を大きく判定するので、結晶欠陥あるいは汚れの有無を正確にかつ迅速簡便に評価することができる。そしてこの工程において結晶欠陥及び汚れが存在しないと判断すると、結晶欠陥の計数処理に移ることなく、次の視野の撮影に備えるので、無駄な計数処理を行うことがなく、検査全体の効率を高めることができ、検査に要する時間の大幅な短縮が実現される。
【0028】
また、撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判定するので、結晶欠陥以外の汚れ等の有無を正確に判定することができる。その後結晶欠陥の個数を計数するので、結晶欠陥の個数を正確に計数することができる。
【0029】
また、本実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法では、撮影画像の各画素に関する輝度を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これら合計値のそれぞれと閾値とを比較し、この比較結果に基づいて結晶欠陥の個数を計数しているので、結晶欠陥が重なった状態で発生しているような場合でも、かかる場合の結晶欠陥の数を正確にカウントすることができ、真の評価よりも高い評価をそのウェーハ2に与えてしまうことはなく、後にユ−ザからクレ−ムが出てくるといった事態の発生を阻止することができる。
【0030】
また、本実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法では、顕微鏡に微分干渉顕微鏡5を用い、微分干渉像を2値化した後クロ−ジング処理を施して撮影画像を求めているので、ウェーハ表面に凹凸として存在する結晶欠陥を確実に検出することができる。
【0031】
また、本実施の形態に係る結晶欠陥の検査装置では、ウェーハ2を載置するXYステ−ジ3、XYステ−ジ3を駆動制御する駆動制御手段4、及びウェーハ表面の撮影を行う撮像手段としての2次元CCDカメラを備えているので、ウェーハ2が載置されたXYステ−ジ3が、駆動制御手段4により2次元CCDカメラと連動させて自動的に駆動制御される。また、欠陥有無判断手段10により、撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無が判断されるので、結晶欠陥の有無を正確に、かつ迅速、簡便に評価することができる。また、汚れ有無判断手段11により、撮影画像の全輝度値の平均及び標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無が正確に判断されるので、結晶欠陥以外の汚れ等を結晶欠陥として計数することがなく、結晶欠陥の個数を正確に計数することができる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明に係る結晶欠陥の検査方法及び検査装置の実施例を説明する。
結晶方位が〔100〕、p型、抵抗率10mΩcmのCZシリコンウェーハを使用し、該シリコンウェーハに1000℃、16時間の条件で熱処理を施し、次にウェーハ表面に結晶欠陥を顕在化させるための処理として結晶欠陥に対して選択性の高いエッチング処理を施す。
使用したエッチング液: ライトエッチング液
エッチング量 : 2μm
純水を使用して十分洗浄した後乾燥させ、これらウェーハをウェーハロ−ダ1にセットし、後は装置のスイッチをオンにして自動的に結晶欠陥の計数を行わせた。
【0033】
Figure 0003632501
撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無を判定する工程では1画素8ビット、0〜255の輝度で判断し、1視野640×480=307200画素で図3に示したようなヒストグラムを求めた。
【0034】
そしてヒストグラムに基づく判断では、例えば、ピ−ク位置150の+α(30)、−β(30)の範囲外にある度数が閾値F1(20)以上あれば結晶欠陥あるいは汚れが存在すると判断した。
【0035】
次の撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判定する工程では、全輝度値の平均A及び/又は標準偏差σをそれぞれ下記の式から求め、
【数1】
Figure 0003632501
【数2】
Figure 0003632501
汚れ等の有無の判定を、全輝度値の平均A=140以下、又は、160以上(正常値、つまり汚れ無し時を150として設定した場合)
標準偏差σ=5
と比較することにより判定した。
【0036】
次のステップである結晶欠陥の個数を計数する工程では、
撮影画像の各画素の輝度を所定の閾値(=130以下、170以上(150を正常値として設定した場合))で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これら合計値のそれぞれと閾値(図9に示したように5に設定)とを比較することにより結晶欠陥の個数を計数した。
【0037】
この計数工程においては、結晶欠陥が重なった状態で発生しているような場合でも、かかる場合の結晶欠陥の数を正確にカウントすることができ、真の評価よりも高い評価をそのウェーハ2に与えてしまうことはなく、また、結晶欠陥以外の傷等の凹凸を計数から排除することができる。
【0038】
本実施例において要した検査時間
1視野数百μm角の検査に要した時間:100msec
ウェーハ全面の検査視野数:数百〜数万箇所
6インチ XYの十字領域の検査に要した時間 約80秒
8インチ XYの十字領域の検査に要した時間 約100秒
12インチ XYの十字領域の検査に要した時間 約150秒
ヒストグラム処理を行わない従来の方法の場合、1視野撮影後すぐに次の撮影箇所にXYステ−ジ3を移動させたとしても、この移動の間に画像処理を終えることができず、すぐに次の視野の撮影をすることができる状態にはならない。従って、1視野撮影毎に実施例の方法に比べて遅れを生じ、ウェーハ全面の検査では、大幅な遅れを生じる。以上の工程により結晶欠陥を確実に計数することができ、検査時間を従来の方法の1/3と大幅に短縮することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査装置を示す概略ブロック図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において、微分干渉顕微鏡により得られた画像に対する画像処理を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において求めたヒストグラムの一例を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において求める撮影画像の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において求める撮影画像の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において求める撮影画像の標準偏差の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において撮影画像を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これら合計値に基づいて結晶欠陥の個数を計数する場合の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において画像処理装置におけるマイクロコンピュ−タの動作を示すフロ−チャ−トである。
【図9】本発明の実施の形態に係る結晶欠陥の検査方法において撮影画像を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これら合計値に基づいて結晶欠陥の個数を計数する場合の一例を画素単位に拡大して示した図である。

Claims (6)

  1. ウェーハ表面に結晶欠陥に対して選択性の高いエッチング処理を施した後、洗浄する工程、
    前記ウェーハをXYステ−ジに載置して顕微鏡を用いた撮影を行い、該撮影画像を保存する工程、
    該撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無を判定する工程、
    撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判定する工程、
    結晶欠陥の個数を計数する工程、
    を含むことを特徴とする結晶欠陥の検査方法。
  2. 前記結晶欠陥の個数の計数が、撮影画像を所定の閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これらの合計値に基づいて行われることを特徴とする請求項1記載の結晶欠陥の検査方法。
  3. 前記顕微鏡に微分干渉顕微鏡を用い、微分干渉像を2値化した後クロ−ジング処理を施して撮影画像を求めることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の結晶欠陥の検査方法。
  4. 前記撮影画像を保存する工程の後、前記XYステ−ジの次の視野への移動を開始させ、該XYステ−ジの移動の間に、前記結晶欠陥の個数を計数する工程を完了させておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の結晶欠陥の検査方法。
  5. ウェーハを載置するXYステ−ジ、
    該XYステ−ジを駆動制御する制御手段、
    ウェーハ表面の顕微鏡撮影を行う撮像手段、
    該撮像手段により撮影された画像を保存する画像保存手段、
    撮影画像の輝度のヒストグラムに基づいて結晶欠陥の有無を判断する欠陥有無判断手段、
    撮影画像の全輝度値の平均及び/又は標準偏差の値から検査視野内における結晶欠陥以外の汚れ等の有無を判断する汚れ有無判断手段、
    及び結晶欠陥の個数を計数する計数手段、
    を含んで構成されていることを特徴とする結晶欠陥の検査装置。
  6. 前記計数手段が、撮影画像を所定の輝度閾値で2値化した後、各画素に関して水平及び垂直方向それぞれに輝度値の合計を求め、これら合計値のそれぞれと基準値とを比較して結晶欠陥の個数を計数するものであることを特徴とする請求項5記載の結晶欠陥の検査装置。
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