JP3836988B2 - パターン検査方法およびパターン検査装置 - Google Patents

パターン検査方法およびパターン検査装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面にパターンが形成された対象物(例えばプリント基板、リードフレーム、半導体ウェハ、それらのフォトマスクパターンなど)の画像を読み取って、パターンの欠陥の有無の判定などの検査を行う方法および装置に関する。
【0002】
【発明の背景】
図1は、検査の対象物としてプリント基板のパターンの例を示す図である。プリント基板1は、基板表面2(背景部)の上に金属製の配線パターン部3(平行斜線部)が形成され、また電子部品の実装のため基板を貫ぬくスルーホール4が設けられている。そして、配線パターンの欠落箇所5や、スルーホールの位置ずれ箇所6がプリント基板1における欠陥箇所となり、これらを検査において確実に検出しなければならない。つまり、パターン検査においては、配線パターン3やスルーホール4等が所定の正確さで形成されているか否かを確実に判定することが必要となる。
【0003】
このパターン検査の方法で代表的なもの1つとして比較検査がある。これは、良品の画像(参照画像)と検査対象を撮像した画像(被検査画像)とで対応する同一位置の画素どうしの画素値を比較する方法である。
【0004】
【従来の技術】
このような比較検査における従来手法では、例えば特公平4−69322公報に開示されたものがある。この手法は、参照画像と被検査画像とで対応する画素どうしの多値の画素値を比較する検査手法である。検査において比較基準となる基準画像の2値データを設計画像データから作成し、検査の際に近傍画素との加重平均をとることで基準画像を多値データの参照画像に変換する。そして、この参照画像と、撮像された被検査画像との比較検査を実施している。通常、設計画像データは2値データで与えられるが、この手法を用いることにより、設計画像を用いながら、多値データでの微少な欠陥検出を行うことが可能となる。
【0005】
ところで、上記の従来手法では、設計画像データから基準画像の多値データを作成する際に、重み付き平均(加重平均)を用いて被検査画像と信号レベルが一致するように増幅している。また、重み係数は、パターンの形状、画素位置などの空間的な条件に応じて決定し、主に実験的に求めらている。この手法による2値の画素値に対する多値化方法は、次の数1で表される。
【0006】
【数1】
Figure 0003836988
【0007】
ここで、Q’:変換された多値データ、Qj:設計画像の2値データ、kj:重み係数、α:増幅率である。
【0008】
上式を用いて図13(a)に示す設計画像の2値データに対して多値化を実施すると、図13(b)に示す図のようになる。図13(a)において、パターン部91aは画素値が1、背景部92aは画素値が0となる。また、図13(b)においては、パターン部91bは画素値がα、背景部92bは画素値が0となる。さらに、パターン部と背景部との境界付近となるエッジ部93bは、画素値αに重み係数kjを乗じた値となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に被検査画像を撮像した際、画素値レベルの低い箇所(多くは背景部)では、画素値が0ではない場合が多いため、図13(b)の背景部92bとは画素値が対応しなくなる。また、画素値レベルの高い箇所(多くはパターン部)でも、画素値は一定とはならないため、一定の増幅率αで生成された図13(b)のパターン部91bと対応しなくなり、その結果として比較検査の正確性が不十分になるという問題があった。特に、プリント基板のように材料、プロセスが多種多様である場合には、その傾向が大きくなる。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、検査対象物についてパターンの材料、プロセスの種類に関わらず、パターンの正確な検査が行えるパターン検査方法およびパターン検査装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、表面にパターンが形成された対象物の画像を読取ってパターン検査を行う方法であって、検査基準である2値の基準画像を準備する準備工程と、前記対象物の画像としての被検査画像を画素毎の多値データとして得る画像取得工程と、統計学的手法による処理を行って前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況の特徴を抽出する特徴抽出工程と、前記分布状況の特徴に応じて、前記基準画像の2値データを多値データに変換し、参照画像を得る画像変換工程と、前記被検査画像と前記参照画像とを比較する比較工程と、を備える。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係るパターン検査方法において、前記特徴抽出工程は、前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況のヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムに表れる2の凸状グラフのそれぞれのピークに対応する2の画素値を求める工程と、前記2のピークのうち少なくとも1のピークについて分散状況を特定する工程と、を備え、前記画像変換工程は、前記基準画像の2値データを、対応する前記2の画素値に変換し、多値データにする工程と、前記変換された多値データに対して前記分散状況に応じた空間的平滑化を行って前記参照画像を得る工程と、を備える。
【0013】
また、請求項3の発明は、表面にパターンが形成された対象物の画像を読取ってパターン検査を行う装置であって、検査基準である2値の基準画像を生成する生成手段と、前記対象物の画像としての被検査画像を画素毎の多値データとして得る画像取得手段と、統計学的手法による処理を行って前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況の特徴を抽出する特徴抽出手段と、前記分布状況の特徴に応じて、前記基準画像の2値データを多値データに変換し、参照画像を得る画像変換手段と、前記被検査画像と前記参照画像とを比較する比較手段と、を備える。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係るパターン検査装置において、前記特徴抽出手段は、前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況のヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムに表れる2の凸状グラフのそれぞれのピークに対応する2の画素値を求める手段と、前記2のピークのうち少なくとも1のピークについて分散状況を特定する手段と、を備え、前記画像変換手段は、前記基準画像の2値データを、対応する前記2の画素値に変換し、多値データにする手段と、前記変換された多値データに対して前記分散状況に応じた空間的平滑化を行って前記参照画像を得る手段と、を備える。
【0015】
【発明の実施の形態】
<実施形態のパターン検査装置100の要部構成>
図2は、本発明の実施形態としてのパターン検査装置100の要部構成を示す概略図である。
【0016】
本実施形態のパターン検査装置100は、表面にパターンが形成されたプリント基板1の画像を取得する画像取得部10と、参照画像および被検査画像(プリント基板1の画像)に基づいてパターンの欠陥を検出する欠陥検出部30と、欠陥の有無などの結果を表示する表示部70とを有している。なお、欠陥検出部30および表示部70には、CPUおよびメモリを有する制御部31、71が電気的に接続されている。
【0017】
画像取得部10は、プリント基板1を載置するステージ11、ステージ11をそれぞれX軸方向およびY軸方向に駆動する駆動モータ12、13を有している。また、プリント基板1を撮像するCCDカメラ14、CCDカメラ14に電気的に接続しているA/D(アナログ/デジタル)変換部15を備えている。
【0018】
CCDカメラ14は、2次元的に配列された受光素子により画像信号を生成する。生成された画像信号(アナログ)は、A/D変換部15で多値のデジタル信号に変換される。このようにしてプリント基板1の画像を撮像することができる。
【0019】
なお、ステージ11のX軸方向およびY軸方向の移動に伴い、ステージ11上に載置されたプリント基板1と、所定の位置に固定されているCCDカメラ14との間に相対的な移動が生じるので、CCDカメラ14はプリント基板1上の任意の所定位置の画像を撮像することができる。
【0020】
<欠陥検出部30の構成>
図3は、欠陥検出部30の構成を示す概略図である。
【0021】
欠陥検出部30は、A/D変換部15からのデジタル信号を2つの接点32aまたは32bに選択して伝送できるセレクター32、接点32aと接続する疑似多値化パラメータ生成部33および比較検査部34、パラメータ生成部33に信号的に連結する疑似多値化処理部35を有している。疑似多値化パラメータ生成部33は、被検査画像の多値データを基に、後述する疑似多値化パラメータを生成する。疑似多値化処理部35は、基準データ記憶部39から読出した基準画像の2値データに、疑似多値化処理(後述)を行い、多値データの参照画像データを生成する。比較検査部34は、この参照画像データと被検査画像データとを比較する。この比較については、例えば、参照画像と被検査画像において対応する画素毎に所定の誤差範囲内で一致するか否かの判定を行う。
【0022】
また、欠陥検出部30は、セレクター32の接点32bと接続する2値化処理部36および疑似多値化パラメータ生成部37(前述のパラメータ生成部33と同機能)、2値化処理部36と接点38aで接続するセレクター38、セレクター38に連結する基準データ記憶部39を有している。2値化処理部36は、被検査画像の多値データを2値データに変換する処理を行い基準画像データを生成する。基準データ記憶部39は、比較検査の際に読出せるように、基準画像データを記憶装置に保存する。
【0023】
また、欠陥検出部30は、セレクター38の接点38bと接続する基準データ生成部40、基準データ生成部40に接続している設計データ保管部41をさらに備えている。設計データ保管部41は、プリント基板1の設計画像データを保管している。基準データ生成部40は、この設計画像データを以下で説明する所定の加工を行うことで、基準画像データを生成する。
【0024】
図4は、基準データ生成部40でのデータ加工を説明する図である。図4(a)に示すように、設計画像のパターン45aは、通常、角部46aに丸みを持たないものである。しかし、被検査画像のパターン45bは、図4(b)に示すように、プロセス上のエッチング精度等により、角部46bは通常丸みを帯びており、この角部46bの丸みは、パターン検査において正常なものと扱うのが妥当である。したがって、設計画像データに対し、パターンの丸みや細り、太り等を考慮した所定のデータ加工を行い、基準画像データは生成される。
【0025】
<疑似多値化処理の詳細>
疑似多値化処理は、被検査画像の多値データにおける画素値の分布状況の特徴から算出した疑似多値化パラメータを用い、基準画像の2値データを、多値データの参照画像に変換する処理である。
【0026】
まず、疑似多値化パラメータの算出について、以下で説明する。この疑似多値化パラメータとは、後述する代表画素値および分散値である。
【0027】
図5は、プリント基板の被検査画像データからヒストグラムを生成した例を示す図である。図5の横軸は画素値を示し、縦軸は画像データにおける各画素値の頻度(全データに対する割合)を示している。図5のように、通常、ヒストグラムはピーク47aおよび47bを有する双峰性(2つの凸状)のグラフとなる。双峰性のグラフとなるのは、プリント基板1の画像では、図1に示すように背景部2とパターン部3とで濃淡が異なるためである。
【0028】
この双峰性のヒストグラムにおいて、2つのピークに対応する代表画素値を求めるのは次のように行う。例えば、判定分析法を利用して、閾値tを境に凸状グラフごとの2つのクラスA、Bに分割する。そして、各クラスA、Bにおける画素値の平均値を代表画素値a、bとする。なお、代表画素値aは、プリント基板1の背景部2の平均的な画素値であり、代表画素値bは、パターン部3の平均的な画素値となる。
【0029】
次に、クラスBにおける画素値の分散状況に、ガウス関数を適用して分散値σを求める。図6は、このガウス関数と分散値σとの関係を示す図である。ガウス関数のグラフは、σ=0.6では曲線48a、σ=1.0では曲線48b、σ=1.4では曲線48cとなり、分散値σが大きくなると、グラフの山の傾斜がなだらかになる。このような特性を持つガウス関数により、クラスBの画素値の分散状況(凸状グラフの傾斜具合)に整合する分散値σを求める。
【0030】
次に、以上で算出された疑似多値化パラメータを用い、基準画像の2値データを参照画像の多値データに変換する疑似多値化処理を行う。この疑似多値化処理は、2値データの単純多値化処理と空間的平滑化処理に分けられる。単純多値化処理は、基準画像の2値データつまり0と1の値に対し、上記の各代表画素値a、bで置換することになる。空間的平滑化処理については、以下で説明する。
【0031】
実際の被検査画像データで、エッジ部7(図1参照)における背景部2からパターン部3への画素値の変化には、数画素(2〜3画素)を要している。また、このエッジ部7の傾斜は、上記の分散値σが小さいと急峻となり、σが大きいと緩慢になる傾向で、両者に相関関係がある。この関係を利用すると、被検査画像の特徴である分散値σが求まると、この分散値σからプリント基板の被検査画像におけるエッジ部近傍の画素値の変化を基準画像データで再現(空間的平滑化)できることになる。
【0032】
この空間的平滑化処理は、例えばガウシアンフィルタ(ガウス関数による平滑化)を利用する。平均0、分散σ2の2次元ガウス関数は次の数2で表される。
【0033】
【数2】
Figure 0003836988
【0034】
上式を畳み込むことにより、疑似多値化処理された参照画像データQ’が得られる。つまり、次の数3に、疑似多値化パラメータである各代表画素値a、bおよび分散値σを代入し、また基準画像データQjを代入することでQ’が得られることとなる。
【0035】
【数3】
Figure 0003836988
【0036】
次に、この疑似多値化の具体的な処理例について説明を行う。
【0037】
図7は、検査比較基準となる基準画像データの例を示す図である。図7(a)は、画素マトリクス50の基準画像データを示し、横軸をx、縦軸をyと定める。図7(b)は、マトリクス50のy5行のデータ列における画素値のグラフで、横軸がx、縦軸が画素値Qjを示している。例えば、図7(a)における画素51の画素値Qj(x2,y5)は、図7(b)に示すように0である。また、画素52の画素値Qj(x3,y5)は、図7(b)に示すように1となる。このように、基準画像データのエッジ部を構成する画素51および52では画素値Qjが、0または1の2値をとり、その変化も不連続で急峻となる。
【0038】
図8は、上記の基準画像の2値データに対する疑似多値化処理を説明する図である。図8(a)は、各代表画素値a、bを用いた単純多値化処理に対応する図である。図8(a)においては、図7(b)のグラフにさらに1軸nを追加し、このn方向に各画素ごとの画素値Q’の値を展開している。なお、n軸における数値1は画素x1に対応し、n軸における数値2は画素x2に対応するといったように配置される。そして、図7(b)における画素値Qj=0を持つ各画素には画素値Q’=aを、画素値Qj=1を持つ各画素には画素値Q’=bを代入している。例えば、画素値Q'(x2,y5)=a、画素値Q'(x3,y5)=bとなる。図8(b)は、図8(a)の各画素データに対し、分散値σの1次元ガウシアンフィルタの適用を行った図である。図8(b)の縦軸q'は、図8(a)における画素値Q'と画素値aとの差を表している。また、図8(b)の他の2軸は、図8(a)と同じである。図8(a)における棒状グラフ53a(平行斜線部)は、図8(b)において、分散値σのガウス曲線54(仮想線で示す)に整合するように階段状グラフ53b(平行斜線部)に変換される。この変換は、図8(a)で画素値bをもつ画素全てに対して行われることとなる。
【0039】
図9は、疑似多値化処理により生成された参照画像データを示す図である。図9(a)における画素51tの画素値Q'(x2,y5)は、図9(b)に示すように画素値aとbとの中間値となる。また、図9(a)における画素52tの画素値Q'(x3,y5)は、図9(b)に示すように、ほぼbの値となる。ここで、このQ'(x2,y5)は、図8(b)のグラフにおけるq'1(x2,y5)からq'6(x2,y5)までの値の和に画素値aを加えた値となる。
【0040】
以上の具体的な処理例では、説明の便宜上、1次元の処理について説明したが、実際の疑似多値化処理においては、これを2次元に展開して行われる。
【0041】
<パターン検査装置100の動作>
次に、パターン検査装置100において、プリント基板1の被検査画像および参照画像に基づいて、パターンの欠陥の有無を検査する動作について説明する。
【0042】
図10は、パターン検査装置100におけるパターン検査の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、欠陥検知部30に接続した制御部31が自動的に行う。
【0043】
まず、同一種類のプリント基板のサンプルの場合、初めの1枚目のプリント基板であるかを判定する(ステップS10)。初めてのサンプルの場合には、設計データ保管部41に保管している本サンプルに対応する設計画像の2値データを、基準データ生成部40にて、所定の加工を行い基準画像の2値データを生成する(ステップS20)。なお、あらかじめ良品パターンであることが既知であるような基板が存在する場合には、基準画像の2値データの生成は、この良品パターン画像の多値データを2値に変換することによって得てもよい。つまり、良品パターンをCCDカメラ14で撮像した画像データをセレクター32の接点32bを介して2値化処理部36に導き、2値化処理部36にて基準画像の2値データを生成すればよい。この場合、2値データ生成とともに、疑似多値化パラメータ生成部37にて、統計学的手法により解析して画像特徴となる疑似多値化パラメータを生成してもよい。そして、この基準画像の2値データを、基準データ記憶部39にて、記憶装置に保存する(ステップS30)。
【0044】
次に、被検査画像の多値データをCCDカメラ14から取得する(ステップS40)。この被検査画像の多値データをセレクター32の接点32aを介して疑似多値化パラメータ生成部33に導き、疑似多値化パラメータ生成部33にて、統計学的手法により解析して画像特徴となる疑似多値化パラメータを生成する(ステップS50)。なお、このステップS50の詳細は後述する。そして、この疑似多値化パラメータを記憶装置に保存し(ステップS60)、ステップS70に進む。
【0045】
また、ステップS10において、初めてのサンプルでない場合には、ステップS30にて保存した基準データ記憶部39における基準画像の2値データを読込む(ステップS35)。そして、CCDカメラ14から被検査画像の多値データを取得する(ステップS45)。さらに、ステップS60にて保存した疑似多値化パラメータを読込み(ステップS65)、ステップS70に進む。
【0046】
ステップS70では、疑似多値化処理部35にて、疑似多値化パラメータを用い基準画像の2値データを参照画像の多値データに変換する。なお、ステップS70の詳細は後述する。そして、比較検査部34にて、被検査画像と参照画像とを比較する(ステップS80)。
【0047】
次に、この比較判定結果が良好であるかどうかを判断する(ステップS90)。比較判定結果が良好であれば、被検査画像は欠陥無しとなる(ステップS100)。一方、比較判定結果が良好でなければ、被検査画像は欠陥有りと判断され、欠陥個所が表示部70に映される(ステップS105)。
【0048】
図11は、ステップS50の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS40で取得された被検査画像の多値データから、画素値のヒストグラムを生成する(ステップS51)。このヒストグラムに表れる2つの凸状グラフの各ピークに対応する代表画素値を算出する(ステップS52)。そして、この2つのピークのうち少なくとも1つのピークについて分散状況を特定する分散値を算出する(ステップS53)。この実施形態の場合は、図5に示す2つのピーク47a、47bのうち画素値の大きい方の47bを選び、このピーク47bについて分散状況を特定する分散値σを算出している。
【0049】
図12は、ステップ70の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS52で算出した各代表画素値を用い、基準データの2値データを多値データに変換(単純多値化処理)する(ステップS71)。そして、ステップS53で算出した分散値を用い、前記の基準データの多値データに対し、空間的平滑化の処理を行う(ステップS72)。これにより、参照画像の多値データが生成される(ステップS73)。
【0050】
以上の動作を行うパターン検査装置100において、検査に用いる参照画像は、被検査画像の特徴を抽出しているため、サンプルの種類、プロセスの違いによる入力画像の違いに対してロバストとなる。また、実験的な試行錯誤により画像の特徴を決定する方法に比べ、一義的に特徴が抽出できるため、特徴抽出が簡易となり、要する時間も短縮できる。
【0051】
<変形例>
◎分散値σについては、プリント基板のパターン部に対応したヒストグラムの凸状グラフ(図5のクラスB)から算出するのは必須ではなく、背景部に対応した凸状グラフ(図5のクラスA)から算出してもよい。また、それぞれの凸状グラフから算出した2つの分散値の平均値を分散値としてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1および請求項3の発明によれば、統計学的手法による処理を行って抽出された被検査画像の画素値の分布状況の特徴に応じて、基準画像の2値データを多値データに変換して参照画像を得るため、被検査画像ごとの状況を反映させた検査が可能になり、検査対象物についてパターンの材料、プロセスの種類に関わらず、パターンの正確な検査を行うことができる。
【0053】
また、請求項2および請求項4の発明によれば、被検査画像の分布状況についてヒストグラムを生成し、ヒストグラムに表れる2のピークに対応する各画素値を求め、また分散状況を特定している。そして、基準画像の2値データを、この各画素値で変換し、さらに上記の分散状況に応じた空間的平滑化を行うことで参照画像を得ている。この結果、被検査画像の特徴の抽出は、より簡易で正確に行うことができ、また、この特徴を確実に参照画像に反映することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリント基板のパターンの例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るパターン検査装置の構成を示す概略図である。
【図3】欠陥検出部30の構成を示す概略図である。
【図4】基準データ生成部40でのデータ加工を説明する図である。
【図5】被検査画像データからヒストグラムを生成した例を示す図である。
【図6】ガウス関数とσとの関係を示す図である。
【図7】基準画像の2値データの例を示す図である。
【図8】基準画像の2値データに対する疑似多値化処理を説明する図である。
【図9】疑似多値化処理により生成された参照画像データを示す図である。
【図10】パターン検査装置におけるパターン検査の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】ステップS50の詳細を示すフローチャートである。
【図12】ステップS70の詳細を示すフローチャートである。
【図13】従来例のパターン検査について説明するための図である。
【符号の説明】
1 プリント基板
2 背景部
3 パターン部
7 エッジ部
10 画像取得部
14 CCDカメラ
15 A/D変換部
30 欠陥検出部
33 疑似多値化パラメータ生成部
34 比較検査部
35 疑似多値化処理部
39 基準データ記憶部
40 基準データ生成部
41 設計データ保管部
48 ガウス関数曲線
50 画素マトリクス
70 表示部
100 パターン検査装置

Claims (4)

  1. 表面にパターンが形成された対象物の画像を読取ってパターン検査を行う方法であって、
    検査基準である2値の基準画像を準備する準備工程と、
    前記対象物の画像としての被検査画像を画素毎の多値データとして得る画像取得工程と、
    統計学的手法による処理を行って前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況の特徴を抽出する特徴抽出工程と、
    前記分布状況の特徴に応じて、前記基準画像の2値データを多値データに変換し、参照画像を得る画像変換工程と、
    前記被検査画像と前記参照画像とを比較する比較工程と、
    を備えることを特徴とするパターン検査方法。
  2. 請求項1に記載のパターン検査方法において、
    前記特徴抽出工程は、
    前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況のヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムに表れる2の凸状グラフのそれぞれのピークに対応する2の画素値を求める工程と、
    前記2のピークのうち少なくとも1のピークについて分散状況を特定する工程と、を備え、
    前記画像変換工程は、
    前記基準画像の2値データを、対応する前記2の画素値に変換し、多値データにする工程と、
    前記変換された多値データに対して前記分散状況に応じた空間的平滑化を行って前記参照画像を得る工程と、
    を備えることを特徴とするパターン検査方法。
  3. 表面にパターンが形成された対象物の画像を読取ってパターン検査を行う装置であって、
    検査基準である2値の基準画像を生成する生成手段と、
    前記対象物の画像としての被検査画像を画素毎の多値データとして得る画像取得手段と、
    統計学的手法による処理を行って前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況の特徴を抽出する特徴抽出手段と、
    前記分布状況の特徴に応じて、前記基準画像の2値データを多値データに変換し、参照画像を得る画像変換手段と、
    前記被検査画像と前記参照画像とを比較する比較手段と、
    を備えることを特徴とするパターン検査装置。
  4. 請求項3に記載のパターン検査装置において、
    前記特徴抽出手段は、
    前記被検査画像の多値データから画素値の分布状況のヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムに表れる2の凸状グラフのそれぞれのピークに対応する2の画素値を求める手段と、
    前記2のピークのうち少なくとも1のピークについて分散状況を特定する手段と、を備え、
    前記画像変換手段は、
    前記基準画像の2値データを、対応する前記2の画素値に変換し、多値データにする手段と、
    前記変換された多値データに対して前記分散状況に応じた空間的平滑化を行って前記参照画像を得る手段と、
    を備えることを特徴とするパターン検査装置。
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