JP3632143B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真、静電記録、静電印刷等に用いられる静電荷像現像用トナーの製造方法及び該製造方法により得られた静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子写真法により画像形成を行うには、電子写真感光体(以後、単に感光体ともいう)上に帯電及び像露光を経て静電荷像を形成し、これを静電荷像現像用トナー(以後、単にトナーともいう)により現像してトナー像を形成し、加熱又は加圧により該トナー像を支持体上に定着して可視画像を形成する。
【0003】
従来、上記トナーを製造するには、まず結着樹脂に着色剤、離型剤、荷電制御剤、及び必要に応じてその他の助剤を配合し、得られた配合物を予備混合、溶融混練、冷却粉砕、分級して着色粒子を得、該着色粒子に更に無機微粒子、及び必要に応じて有機微粒子、滑剤等の外添剤を混合することにより製造される。なお、上記外添剤を添加する目的は、トナーの流動性を改良すると共に帯電性を制御するためのものである。
【0004】
上記着色粒子の表面には、結着樹脂、着色剤、更には離型剤、荷電制御剤等が種々の異なった組成分布で存在しているため、帯電性の異なる部分が露出して存在している。このような着色粒子に外添剤を混合した場合に、着色粒子と外添剤の相互摩擦により、外添剤が着色粒子に対して静電的に付着し易い部分に選択的に付着し、その結果、得られたトナーの帯電性が不均一となり、過剰帯電量トナー、又は弱帯電トナーを生じ、適正な帯電量を安定して有するトナーが得られないという問題が生じる。
【0005】
特に、混練、粉砕、分級工程を経た直後の着色粒子は、非常に乾燥していて静電的に活性な状態にあり、その状態で着色粒子に外添剤を混合した場合、相互摩擦による外添剤のミクロ的な遍在が発生し、過剰帯電トナー又は弱帯電トナーの発生の原因となっている。このように適性、かつ均一な帯電量のトナーが安定して得られないことから、電子写真等で画像形成を行ったとき、カブリ及び画像濃度の低下等の原因となっている。
【0006】
従来技術として、着色粒子及び外添剤等のトナーの原材料の加湿について例えば特開平3−116053号公報及び特開平7−56389号公報等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平3−116053号公報は、単に特定環境下の外添剤(流動性付与剤)の水分量を規定したものであり、又特開平7−56389号公報は、主として着色粒子及び外添剤等の原材料の混合時に調湿空気を導入して調湿する方法が記載されているが、この方法では上記着色粒子及び外添剤の如き微粉体に対する調湿量の制御が難しく、適正な調湿ができないという欠点があった。その他、トナーの原材料の調湿に関する多くの研究がなされているが、何れも満足できるものではなく、適性かつ均一な帯電量のトナーが得られていないのが現状である。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みて提案されたものであり、その目的とするところは
適性かつ均一な帯電量が安定して得られ、電子写真法により画像形成を行ったとき、カブリや画像濃度の低下がなく、鮮明な画像が安定して得られるトナーの製造方法、及び該製造方法により得られるトナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的は、下記構成により達成される。
【0010】
1.少なくとも着色剤及び結着樹脂を含有する着色粒子と外添剤を混合する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法において、混合直後の静電荷像現像用トナーの水分量が0.10〜2.0wt%となるように、2流体スプレーノズルにて体積メジアン径が100μm以下の水の液滴を噴霧することにより加湿しながら混合することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
【0013】
以下本発明の構成を詳細に説明する。
【0014】
本発明は少なくとも着色剤及び結着樹脂を含有する着色粒子と外添剤とを混合して静電荷像現像用トナーを製造する際、混合直後のトナーの水分量が0.10〜2.0wt%となるように水の液滴を噴霧して加湿しながら、該着色粒子と外添剤を混合してトナーを製造することにより、粒子間の相互摩擦による静電的障害を受けることなく、該着色粒子と外添剤とを、均一に混合分散することができ、その結果、適正かつ均一な帯電量のトナーを安定して生産することを可能とした点に特長が有る。
【0015】
上記のように、着色粒子と外添剤とを水の液滴を噴霧することにより加湿しながら混合してトナーを製造することにより、帯電性に優れたトナーが得られる理由は、必ずしも明確ではないが、以下のように推察される。具体的に正帯電性トナーを例として説明すれば、正帯電性トナーの着色粒子は一般に結着樹脂、着色剤、離型剤(例えば低分子量ポリプロピレン又はポリエチレン等の比較的負帯電性の強い材料)、荷電制御剤(例えばニグロシン系染料、又は第四級アンモニウム塩系化合物等の正帯電性の高い材料)等より構成される。今、乾燥状態の該着色粒子に対して同じく乾燥状態にある比較的に正帯電性の高い外添剤を添加混合した場合、該外添剤が着色粒子の負帯電性の高い部分(例えば表面に露出した離型剤の部分)に選択的に付着してしまい、帯電量(正)が過剰に高いトナーが得られる。従ってこれを、例えば2成分現像剤として画像形成に用いたとき、均一に外添剤が付着したトナーを用いた場合に比較して現像不足となり、十分満足できる画像濃度が得られないという問題が生ずる。
【0016】
又、上記乾燥状態にある着色粒子に対して同じく乾燥状態にある比較的に負帯電性の高い外添剤を使用した場合は、該外添剤が上記着色粒子の正帯電性の高い部分(例えば表面に露出した荷電制御剤部分)に選択的に付着し、低い帯電量のトナーが得られる。従ってこれを、例えば2成分現像剤として画像形成に用いたとき、均一に外添剤が付着したトナーを用いた場合に比較して過剰現像となり易く、かつカブリが発生し易くなるという問題が生ずる。
【0017】
そこで、本発明者等は着色粒子と外添剤との静電的な相互作用を、該着色粒子と外添剤とを水の液滴を噴霧して加湿しながら混合することにより緩和し、該着色粒子に対する外添剤の均一分散を実現し、適性かつ均一な帯電量のトナーを安定して得ることを可能としたのである。
【0018】
ここで着色粒子と外添剤とを混合して本発明のトナーを製造する際、混合直後のトナーの水分量が0.10wt%未満の場合は加湿の効果が発揮されず、トナーの帯電性が過剰に高くなり、現像剤として用いたとき現像不足となり、画像濃度が低下する。又2.0wt%を越えると外添剤及びトナーの凝集が始まり、トナーを現像剤として用いたとき所望の帯電量が得られず、過剰現像によりカブリが発生する。
【0019】
次に、本発明の水の液滴を噴霧して加湿する方法としては超音波加湿機、又はスプレーノズルを用いる方法があるが、水の液滴が均一に噴霧され、従って適正な加湿が達成され、かつ工業的に加工し易い点からスプレーノズルを用いた方法が好ましく、特により細かい水の液滴が容易に得られる点から2流体スプレーノズルが好適に用いられる。
【0020】
〈スプレーノズルの構成と加湿方法〉
本発明の着色粒子と外添剤とを混合してトナーを製造する際、混合時に水の液滴を噴霧して加湿する2流体スプレーノズルとは、気体と液体とをそれぞれのノズルから噴出混合させることによって微細なスプレーを作り出すものである。上記気体と液体の混合方法としては基本的に以下の3種類がある。
【0021】
即ち▲1▼内部混合方式:気体と液体はノズルの内部の混合室内で予め混合された上でスプレーとして噴射される方法、▲2▼外部混合方式:液体は液体用キャップのオリフィスから液柱として噴射され、その直後に気体用キャップのオリフィスより噴射される気体により液柱が粉砕されることによってスプレーとして噴射される方法、及び▲3▼サイフォン式:供給される気体によって生じる吸引力で液体が吸い上げられ、ノズルから液体がでると同時に気体と混合されスプレーとして噴射される方法がある。
【0022】
以上何れの方法を用いても良いが、本発明のトナーの製造方法では、上記水の液滴の体積メジアン径が100μm以下とするのが好ましく、上記液滴径が100μmを越えると着色粒子及び外添剤の凝集が起こり所望の帯電性が得られず、50μm以下がより好ましい。
【0023】
上記100μm以下の水の液滴を得る手段としては、サイフォン式が好適に使用される。又、上記体積メジアン径(以後、単に液滴径ともいう)とは、スプレーされた液量の50%はその粒径以下であり、他の50%はその粒径以上であることを示す。上記液滴径はレーザー回折法により測定することができる。
【0024】
〈スプレーノズルを用いた加湿装置構成〉
スプレーノズルを用いた加湿装置の構成の一例を図1に示す。図1において、まず、コンプレッサー1を作動させて減圧弁2、水タンク3、ニードルバルブ4、流量計5、圧力計6を介して、高速撹拌型混合器(以下、単に混合器ともいう)11の上蓋14に設置されたスプレーノズル7のA側に水を定量供給する。他方、コンプレッサー1の作動により減圧弁8及び圧力計9を介して圧縮空気を上記スプレーノズル7のB側に供給し、定量供給されている水と混合噴射して混合器11内の被加湿物を加湿する。同時にジャケット10に温水を流し加温するのが好ましい。液滴径はスプレーノズル7のキャップの種類、水と空気の混合比、及び圧力等により調整可能である。又、スプレーノズル7のキャップの種類、水と空気の圧力等により噴霧流量をコントロールすることができ、更に又噴霧時間を調整することにより、被加湿物が所望の水分量となるように設定することができる。なお、上記液滴径は上記2流体スプレーノズルに代えて1流体スプレーノズルのような異なる種類のスプレーノズルを用いることによっても調整可能である。
【0025】
具体的な加湿処理方法としては、着色粒子及び外添剤を所定量計量し混合器11の上蓋14の投入口P1から混合器11内に投入する。次にモーター13を駆動して撹拌羽根12を回転させて撹拌しながらスプレーノズル7に水と圧縮空気を供給し液滴を噴霧してトナーを製造する。所望の水分量のトナーが得られたら、撹拌羽根12を停止し、スプレーノズル7による加湿を停止する。なお、15はフィルターであり、P2は得られたトナーを混合器11から取り出すための排出口である。
【0026】
〈水分量の測定〉
図1の混合器11により得られたトナーの水分量の測定は、カールフィッシャー法「AQS−724」(平沼産業(株)社製)により行い、特にサンプリングには注意が必要で以下のようにして行う。着色粒子と外添剤とを加湿下に混合して得たトナーを、加湿時の雰囲気内(混合器11内、又は該混合器11からトナーを同湿度の容器に移し代えた場合の該容器内)で、専用のパッキン及びネジ付き瓶にサンプリングし、かつ加湿時の雰囲気中で蓋を閉める必要がある。さもないと疎水性の高いトナー粒子はサンプリングした雰囲気に左右され(比較的短時間にその雰囲気の水分量になってしまい)正確な値が得られない。本発明での水分量は、弱い物理吸着も重要であり測定には細心の注意が必要である。
【0027】
〔トナーの構成〕
本発明のトナーは着色粒子と該着色粒子に添加混合される外添剤とから構成される。
【0028】
〈着色粒子〉
本発明のトナーを構成する着色粒子に含有される結着樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸アルキル系樹脂、スチレン−メタアクリル酸アルキル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、スチレン−アクリロニトリル樹脂、スチレン−アクリル−ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル−結晶性ポリエステルグラフト樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、フェノール樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
【0029】
又、上記着色粒子に含有される着色剤としては、例えばカーボンブラック、クロムイエロー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、フタロシアニンブルー及び、磁性体等が挙げられる。磁性体としてはフェライト、マグネタイトをはじめとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属もしくは合金又はこれらの元素を含む化合物が挙げられる。
【0030】
又、上記着色粒子に含有される離型剤としては、例えば数平均分子量が1500〜20000の低分子量ポリエチレン、及び数平均分子量が1000〜10000の低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体等のポリオレフィンワックス、例えばマイクロワックス、フィッシャートロプシュワックス等の高融点パラフィンワックス、例えば脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸高級アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル等のエステル系ワックス、アミド系ワックス等を用いることができる。
【0031】
又、上記着色粒子に含有される荷電制御剤としては、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属錯体、カリックスアレン系化合物などの負帯電性荷電制御剤、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩系化合物等の正帯電性荷電制御剤をあげることができる。
【0032】
〈外添剤〉
本発明のトナーに添加混合される外添剤は、無機微粒子及び有機微粒子の何れでもよく、また必要に応じて滑剤等のその他の添加剤を用いても良い。無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等を挙げる事ができる。これらは、それぞれ疎水化処理されたもの、あるいは疎水化処理されていないもの、の何れのものであってもよい。また、平均粒径は1次平均粒径で、0.005μm〜3.0μmのものが好ましく特に0.006μm〜0.5μmのものが好ましい。なお、無機微粒子の平均粒子径は走査型電子顕微鏡により観察して画像解析により測定される1次数平均粒径をいう。
【0033】
好適範囲の無機微粒子を得るには、表面処理剤を用いて表面処理することにより帯電量を調整することができる。かかる表面処理剤としては、チタンカップリング剤として、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートなどがある。更に、シランカップリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシランなどがあげられる。更に、シリコーンオイルとしては、オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーンオイル、ポリシロキサンアンモニウム塩、等を用いることができる。これらの表面処理剤は適宜併用してもよい。
【0034】
有機微粒子としては、特にその組成が限定されるものではなく、一般的にはビニル系の有機微粒子が好ましい。この理由としては乳化重合法や懸濁重合法等の製造方法によって容易に製造することが可能であるからである。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等の様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体も単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【0035】
本発明のトナーは、キャリアと混合して2成分現像剤として用いても良いし、キャリアと混合せずに1成分現像剤として使用してもよいが、現像剤の流動性、摩擦帯電性等に優れていて良質の画像が安定して得られることから、2成分現像剤が好ましく用いられる。
【0036】
〈2成分現像剤を構成するキャリア〉
2成分現像剤を構成するキャリアとしては、従来公知のキャリアを使用するこができ、樹脂被覆キャリアの芯材となるキャリアコアは、従来公知の種々の磁性キャリアコアを使用することができる。例えば、フェライト、マグネタイト、及び、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属或いは、これらの金属を含む合金又は化合物を用いることができる。なおフェライトとは、ここでは、鉄と1価又は2価の金属を含む磁性酸化物を総称しており、2価の金属としては、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、マグネシウム、等が挙げられ、1価の金属としてはリチウム等が挙げられる。又、樹脂中に上述の如き磁性体粉を分散させて得た磁性粒子をキャリアコアとして用いても良い。
【0037】
上記キャリアコア材にフッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、ペンタフルオロ−n−プロピルメタクリレート等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂等を被覆してなるキャリアを好ましく用いる事ができる。かかるキャリアの体積平均粒径は20〜200μmの範囲が好ましく、特に30〜150μmの範囲が好ましい。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の実施の態様がこれにより限定させるものではない。
【0039】
〈着色粒子の調製〉
Figure 0003632143
上記成分をヘンシェルミキサー「FM−10B」(三井三池加工機(株)社製)を用いて混合し、混練機「PCM−30」(池貝(株)社製)により溶融混練し、冷却後粉砕機「IDS2型」(日本ニューマチック(株)社製)により粉砕し、更に分級機「ミクロプレックス132MP」(安川−アルビネ(株)社製)により分級して体積平均粒径8.5μmの着色粒子を得た。上記全工程を連続的に行い分級直後における着色粒子の水分量は、0.07wt%であった。
【0040】
〈外添剤〉
疎水化処理を施した一次粒径7nmのシリカ微粒子を用いた。
【0041】
〈スプレーノズルセット(図1)の型式〉
以下に本実施例に用いられる加湿用スプレーノズルセット(図1)の種類を示すが、用いられるスプレーノズルセットの全てがスプレーイングシステムスジャパン(株)社製である。
【0042】
《2流体スプレーノズルA(サイフォン型):本発明用》
スプレーノズル:1/4JAU−SS
液体用キャップ:PF1650−ss
気体用キャップ:PA64−SS
《2流体スプレーノズルB(外部混合型):本発明用》
スプレーノズル:1/4JAU−SS
液体用キャップ:PF1650−ss
気体用キャップ:PA62240−60°
《1流体スプレーノズルC:本発明》
スプレーノズル:ユニジェット(TPタイプ)
チップ番号:500017(オリフィス径0.28mm)
〈トナー1〜9の調製〉
上記分級直後の着色粒子1980gと外添剤20gを秤量し、それらの混合体を9個用意した。これらを投入口P1から順次、図1の加湿用スプレーノズル7が装着された混合器11〔(ヘンシェルミキサー「FM10B」(三井三池加工機(株)社製)〕に投入し、撹拌羽根12の先端周速を40m/secとなるように回転数を調整し、上蓋14に設置されたスプレーノズル7により表1の如く加湿有り無し、加湿有りの場合のスプレーノズルの種類、空気圧(kg/cm)、水圧(kg/cm)、液滴径(μm)、撹拌羽根による混合時間(分)及びスプレー時間(分)を変化させて水の液滴を噴霧する(但し、加湿無しの場合はスプレーを不作動とする)ことにより表1の如き水分量を有する本発明用のトナー1〜7及び比較用のトナー8、9で合計9種類のトナーを得た。又、スプレーノズル7による加湿有りの場合は撹拌と同時に加湿を開始するようにした。なお、16及び17は投入口P1及び排出口P2の開閉手段である。
【0043】
【表1】
Figure 0003632143
【0044】
〈トナー1〜9の帯電量の測定〉
トナー1〜9の帯電量は、下記方法で求めた。
【0045】
トナー1.0gと体積平均粒径60μmのフッ化アクリレートコートフェライトキャリア19gとを20ccのガラス瓶に入れ、20℃、50%RHの環境に24時間放置した後、振とう機「YS−LD」(株式会社ヤヨイ社製)を用い、振とう角度45度、200ストローク/分で20分間振とうしてトナー及びキャリアを帯電させた。上記トナー及びキャリアの帯電量をブローオフ粉体帯電量測定装置「TB−200」(東芝ケミカル株式会社製)により測定した。即ち、帯電したトナーとキャリアの混合物をステンレス製400メッシュをセットした測定用セルに0.5g入れ、窒素ガスを用いて内圧が1.0(kgf/cm)となる圧力で15秒間ブローオフし、飛散した粉体の電荷と質量を測定し、電荷/質量(μC/g)を帯電量とし、その結果を表2に示した。
【0046】
〈現像剤1〜9の調製〉
上記本発明用トナー1〜7及び比較用トナー8、9の32.5gと、体積平均粒径60μmのシリコーンコートフェライトキャリア617.5gとをそれぞれ2リットルのポリ容器に入れ、20℃50%RHの環境下、混合機「YGG」(株式会社ヤヨイ製)で20分間混合して本発明用現像剤1〜7及び比較用現像剤8、9を調製した。
【0047】
〈画像評価テスト〉
上記本発明用現像剤1〜7及び比較用現像剤8、9をKonicaU−BIX4355に順次装填し、濃度1.3のベタ画像を有する原稿を用いて画像形成を行い、ランダム5点の濃度を測定し、それらの平均を画像濃度として表2に示した。又、カブリについては、非画像部のランダム5点の濃度を測定し、それらの平均をカブリ濃度として表2に示した。濃度測定は、マクベス濃度計にて白地を0.000としたときの相対濃度を測定した。
【0048】
【表2】
Figure 0003632143
【0049】
表2から水の液滴を噴霧することにより加湿しながら着色粒子と外添剤を混合して得た本発明用のトナー7は混合直後の水分量が1.35wt%と適正範囲であり、これを画像形成に用いたとき、画像濃度が高く良好な画像が得られた。又、2流体スプレーノズルを用い、水の液滴径を制御して加湿しながら混合して得た本発明用のトナー1〜6は上記水分量が0.103〜1.95と適性範囲内であり、画像評価テストにおいても画像濃度が高く、かつカブリの発生が無く更に優れた画像が得られた。しかし加湿していない比較用のトナー8では水分量が0.065と過小であり、画像評価テストにおいて十分な画像濃度が得られず、又比較用のトナー9ではトナーの水分量が2.91と多く、画像評価テストでカブリが多く、鮮明な画像が得られなかった。
【0050】
【発明の効果】
実施例で実証されたように、本発明のトナーの製造方法、及び該製造方法により得られるトナーによれば、適性かつ均一な帯電量が安定して得られ、電子写真法により画像形成を行ったとき、カブリ発生や画像濃度の低下がなく、鮮明な画像が安定して得られる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】加湿装置の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサー
2、8 減圧弁
3 水タンク
4 ニードルバルブ
5 流量計
6、9 圧力計
7 スプレーノズル
10 ジャケット
11 混合器
12 撹拌羽根
13 モーター
14 上蓋
15 フィルター
16、17 開閉手段
P1 投入口
P2 排出口

Claims (1)

  1. 少なくとも着色剤及び結着樹脂を含有する着色粒子と外添剤を混合する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法において、混合直後の静電荷像現像用トナーの水分量が0.10〜2.0wt%となるように、2流体スプレーノズルにて体積メジアン径が100μm以下の水の液滴を噴霧することにより加湿しながら混合することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
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