JP3631008B2 - 電圧制御発振器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力端子に印加される電圧により出力の発振周波数が変化する電圧制御発振器に関し、特に集積回路内部に組み込まれることを考慮した電圧制御発振器に関する。
近年、集積回路においては、高集積化と同時に高速な動作が要求されている。そのため、集積回路では、外部から入力される基準信号を内部で整数倍した高速な信号を生成し、更にその信号と前記基準信号との位相の同期をとることにより、内部動作の高速化を図っている。しかしながら、今後、より高速な動作に安定的に対応していくためには、内部で使用されている発振器の製造誤差を減少させ、性能を向上させる必要がある。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の電圧制御発振器について説明する。
図1は、従来の電圧制御発振器の構成例を示す。
従来の電圧制御発振器は、図1に示すように、入力端子に印加された電圧から後続の回路を駆動するための電位を生成する電圧制御回路101、出力信号を発振させるための回路を構成するインバータ102〜104、電圧制御回路101の出力電位に応じて抵抗値が変化するトランスファーゲート105〜107、所定の固定抵抗値を有するトランスファーゲート108〜110を含む。この電圧制御発振器は、3個のインバータとトランスファーゲート105〜107を交互に直列に接続し、更にトランスファーゲート105〜107に対して、トランスファーゲート108〜110をそれぞれ並列に接続したリングオシレータの構成になっている。
【0003】
上記のように構成される従来の電圧制御発振器は、奇数個のインバータ(図示のインバータ102、103、104に相当)でリングオシレータを形成することにより、当該リング上の任意の1点(図示の出力端子に相当)から所定の周波数に発振した信号を取り出すことができる。
この時、従来の電圧制御発振器は、電圧制御回路101の入力端子への入力電圧を調整することで、出力信号の発振周波数を変化させることができる。例えば、トランスファーゲート105〜107は、電圧制御回路101からの電位が高くなると抵抗値が小さくなり、電位が低くなると抵抗値が大きくなる特性を持つ。そのため、トランスファーゲート105〜107の抵抗値が大きくなるように電圧制御回路101の入力端子の電圧を低くすると、トランスファーゲート105〜107に電流が流れずらくなり、発振周波数が低くなる。逆にトランスファーゲート105〜107の抵抗値が小さくなるように電圧制御回路101の入力端子の電圧を高くすると、発振周波数が高くなる。尚、従来の電圧制御発振器では、入力端子の電圧が0Vの場合でも、出力信号の発振が継続するように制御されている。即ち、電圧制御回路101からの電圧の供給が停止され、抵抗値が無限大となり、トランスファーゲート105〜107上を電流が流れない場合でも、固定電源により駆動されているトランスファーゲート108〜110を経由して電流が流れることにより発振が継続される。
【0004】
図2は、図1に示す従来の電圧制御発振器の電気的特性を示す。
図示のように、従来の電圧制御発振器にて得られる電気的特性の範囲は、図示の斜線部となる。
例えば、発振した出力信号を図2の点線に示す周波数範囲で使用する場合、電圧制御発振器は、入力端子の電圧値が最小(0V)の時に出力される信号の周波数が使用する周波数範囲の最低周波数より低く、且つ入力端子の電圧値が最大の時に出力される信号の周波数が使用する周波数範囲の最高周波数より高ければ、発振器としての仕様を満たしていることになる。従って、図2の電気的特性を有する電圧制御発振器は、使用する周波数範囲が図2の点線に示す範囲であれば、仕様を満たしていることになる。
【0005】
図2に示す電気的特性を有する電圧制御発振器では、例えば、傾きが最大の場合、入力電圧が範囲a内のときに前記周波数範囲(点線内)の信号を得ることができる。一方、傾きが最小の場合、入力電圧が範囲b内のときに前記周波数範囲(点線内)の信号を得ることができる。このように、図2に示す電気的特性を有する電圧制御発振器であれば、前記使用する周波数範囲(点線内)の出力信号を得ることができる。
【0006】
また、上記図1に示す従来の電圧制御発振器において、その性能は、図2の電気的特性に示すように、入力電圧の変化の割合に対する発振周波数の変化の割合によって表すことができる。例えば、同一の入力電圧の変化量に対して出力周波数の変化量が少ない程、入力電圧による微調整が可能となり、電圧制御発振器の性能が高い。従って、図2においては、傾き最小時の特性を有する電圧制御発振器が最も高性能といえる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電圧制御発振器では、使用するトランスファーゲート(図1のトランスファーゲート105〜107に相当)の抵抗値に、製造変動による誤差が発生する。例えば、入力端子にある電圧を印加した場合、出力される信号の発振周波数は、図2に示すような範囲で出力されることになる。更に、ある特定の入力電圧において、出力される信号の周波数範囲は、図2のとおり、入力電圧が高くなるほど広くなる傾向にある。これは、抵抗値が小さく成る程、製造変動による誤差が大きくなるトランスファーゲートの特性である。
【0008】
そのため、従来の電圧制御発振器では、入力可能な電圧範囲内において、製造変動を考慮した電気的特性が得られなければならない。即ち、製造変動による出力信号の発振周波数の変化量を考慮すると、本来使用しない周波数でも出力信号が発振するように設計しなければならなかった。このように、従来の電圧制御発振器では、上記製造変動による抵抗値の誤差が電気的特性を劣化させる要因となっている。
【0009】
また、例えば、出力信号を図2の点線に示す周波数範囲で使用する場合、ある電圧制御発振器では、入力電圧範囲aで所望の発振周波数の出力信号が得られ、他の電圧制御発振器では、入力電圧範囲bで所望の発振周波数の出力信号が得られるという可能性がある。電圧制御発振器においては、先に説明した通り、同一の入力電圧の変化量に対して出力周波数の変化量が少ない程、入力電圧による微調整が可能となり、性能が高い。従って、この場合、後者の電圧制御発振器の方が性能が高いことになる。
【0010】
このように、従来は、同一仕様の電圧制御発振器であるにもかかわらず、性能面で大きな差が発生している。更に同一仕様の電圧制御発振器であるにもかかわらず、入力電圧範囲(aとb)が全く違うという問題が発生する。
そこで、本発明は、電気的特性を調整可能とすることにより製造変動による電気的特性の劣化(ばらつき)を吸収し、常に一定の最適な電気的特性を実現する電圧制御発振器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するため、入力端子に印加される電圧により出力の発振周波数が変化する電圧制御発振器において、本発明の電圧制御発振器は、請求項1に記載のように、前記印加される電圧と前記出力の発振周波数との関係を表す電気的特性を変化させるための制御端子(後述する実施例の制御端子に相当)と、リング状に配置された奇数個のインバータ回路と、前記入力端子への印加電圧により制御され、該インバータ回路に直列に接続された少なくとも1つの第1の周波数制御回路と、前記制御端子への印加電圧により制御され、該第1の周波数制御回路の各々と並列に接続された第2の周波数制御回路とを有し、前記制御端子の電圧値を調整することによって前記入力端子に最小電圧値を印加したときに前記出力の発振周波数を使用する発振周波数範囲の最低値より低くさせ、かつ、前記入力端子に最大電圧値を印加したときに前記出力の発振周波数を使用する発振周波数範囲の最高値より高くさせることを特徴とする。ここでは、電気的特性を調整可能とするための具体的な構成及び方法を規定する。
【0012】
本発明の電圧制御発振器に設けられた上記制御端子は、使用を希望する発振周波数に応じて、出力可能な発振周波数の範囲を決定するためのものであり、例えば、製造変動により、完成した電圧制御発振器にて所望の発振周波数が得られなかった場合、制御端子の電圧値を調整することにより該発振器の電気的特性を変化させることを可能とする。即ち、所望の発振周波数が得られるように、外部から制御端子の電圧値を調整し、出力可能な発振周波数の範囲を変化させることを可能とする。
【0014】
本発明の電圧制御発振器では、上記第1の周波数制御回路の抵抗値に、製造変動が発生する。そのため、仮に第2の周波数制御回路がないものと仮定し、入力端子にある特定の入力電圧を印加すると、出力される信号の発振周波数は、例えば、図2に示すような範囲になる。即ち、ある特定の入力電圧に対する出力信号の発振周波数に、製造変動による範囲が発生してしまう。そこで、本発明の電圧制御発振器では、第1の周波数制御回路の各々と並列に第2の周波数制御回路を設け、使用を希望する周波数範囲でのみ発振するように制御端子に電圧を印加する。即ち、制御端子の電圧値を調整することにより製造変動による電気的特性の劣化が吸収され、ある特定の入力電圧に対する出力信号の発振周波数が常に一定の周波数となる。
【0015】
従って、本発明では、従来のように、同一仕様の電圧制御発振器であるにもかかわらず性能面で大きな差が発生するということがない。即ち、特定の入力電圧に対する出力信号の発振周波数を、外部から常に一定の周波数に調整することができ、電圧制御発振器間において性能面で差が発生しない。
また、請求項2の発明において、入力端子に印加される電圧により、出力の発振周波数が変化する電圧制御発振器において、前記印加される電圧と前記出力の発振周波数との関係を表す電気的特性を変化させるための制御端子と、リング状に配置された奇数個のインバータ回路と、前記入力端子への印加電圧が高くなるほど内部の抵抗値が減少し、低くなるほど内部の抵抗値が増大する該インバータ回路に直列に接続された少なくとも1つの第1の周波数制御回路と、前記制御端子への印加電圧が高くなるほど内部の抵抗値が減少し、低くなるほど内部の抵抗値が増大する該第1の周波数制御回路の各々と並列に接続された第2の周波数制御回路とを有し、該制御端子の電圧値を調整することにより電気的特性を変化させ、使用する発振周波数範囲を任意に設定することを特徴とする。ここでは、第1及び第2の周波数制御回路の電気的特性を規定する。
【0016】
また、請求項3の発明において、請求項1または2記載の電圧制御発振器は、製造変動により前記第1の周波数制御回路の抵抗値が設計値より大きい場合でも、前記制御端子の電圧値を調整し、前記第2の周波数制御回路の抵抗値を変化させることにより、第1の周波数制御回路との合成抵抗を、常にある一定の抵抗値とし、電気的特性のばらつきを吸収することを特徴とする。ここでは、発振周波数を上げるための方法を規定する。
また、請求項4の発明において、請求項1乃至3いずれか一項記載の電圧制御発振器は、前記各周波数制御回路をトランスファーゲートにて構成することを特徴とする。ここでは、周波数制御回路の具体的回路例を規定する。
【0019】
また、請求項4の発明において、請求項1乃至3いずれか一項記載の電圧制御発振器は、前記各周波数制御回路をトランスファーゲートにて構成することを特徴とする。ここでは、周波数制御回路の具体的回路例を規定する。
更に、上記課題を解決するための他の構成として、本発明の電圧制御発振器は、請求項5に記載のように、入力端子に印加される電圧により出力の発振周波数が変化する電圧制御発振器において、前記印加される電圧と前記出力の発振周波数との関係を表す電気的特性を変化させるための第1の制御端子、及び第2の制御端子(後述する実施例の制御端子aとbに相当)と、リング状に配置された奇数個のインバータ回路と、前記入力端子への印加電圧により制御され、該インバータ回路に直列に接続された少なくとも1つの第1の周波数制御回路と、前記第1の制御端子への印加電圧により制御され、該第1の周波数制御回路の各々と並列に接続された第2の周波数制御回路と、前記第2の制御端子への印加電圧により制御され、該第1の周波数制御回路に直列に接続された少なくとも1つの第3の周波数制御回路とを有し、該第1及び第2の制御端子の電圧値を個別に調整することにより電気的特性を変化させ、使用する発振周波数範囲を任意に設定することを特徴とする。ここでは、電気的特性を調整可能とするための具体的な構成及び方法を規定する。
【0020】
本発明の電圧制御発振器に設けられた上記第1及び第2の制御端子は、使用を希望する発振周波数に応じて、出力可能な発振周波数の範囲を決定するためのものであり、例えば、製造変動により、完成した電圧制御発振器にて所望の発振周波数が得られなかった場合、第1及び第2の制御端子の電圧値を個別に調整することにより該発振器の電気的特性を変化させることを可能とする。即ち、所望の発振周波数が得られるように、外部から第1及び第2の制御端子の電圧値を調整し、出力可能な発振周波数の範囲を変化させることを可能とする。本発明の電圧制御発振器は、請求項1記載の電圧制御発振器よりも更に精度良く、出力可能な発振周波数の範囲を変化させることが可能である。
【0022】
また、請求項6の発明において、請求項5記載の電圧制御発振器の前記第1、第2及び第3の周波数制御回路は、各端子の電圧値が高くなるほど内部の抵抗値が減少し、低くなるほど内部の抵抗値が増大することを特徴とする。ここでは、第1、第2、及び第3の周波数制御回路の電気的特性を規定する。
また、請求項7の発明において、請求項5または6記載の電圧制御発振器は、製造変動により前記第1の周波数制御回路の抵抗値が設計値より大きい場合でも、前記第1の制御端子の電圧値を調整し、前記第2の周波数制御回路の抵抗値を変化させることにより、第1及び第3の周波数制御回路との合成抵抗を、常にある一定の抵抗値とし、電気的特性のばらつきを吸収することを特徴とする。ここでは、発振周波数を上げるための方法を規定する。
【0023】
また、請求項8の発明において、請求項5乃至7いずれか一項記載の電圧制御発振器は、製造変動により前記第1の周波数制御回路の抵抗値が設計値より小さい場合でも、前記第2の制御端子の電圧値を調整し、前記第3の周波数制御回路の抵抗値を変化させることにより、第1及び第2の周波数制御回路との合成抵抗を、常にある一定の抵抗値とし、電気的特性のばらつきを吸収することを特徴とする。ここでは、発振周波数を下げるための方法を規定する。
【0024】
また、請求項9の発明において、請求項5乃至8いずれか一項記載の電圧制御発振器は、前記各周波数制御回路をトランスファーゲートにて構成することを特徴とする。ここでは、周波数制御回路の具体的回路例を規定する。
また、請求項10の発明において、請求項1乃至9いずれか一項記載の電圧制御発振器は、集積回路内に内蔵可能とすることを特徴とする。ここでは、電圧制御発振器の利用方法の具体例を規定する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電圧制御発振器の実施例を図面に基づいて説明する。
図3は、第1の実施例の具体的構成を示す。
本実施例の電圧制御発振器は、図3に示すように、入力端子に印加された電圧から後続の回路を駆動するための電位を生成する電圧制御回路1、出力信号を発振させるための回路を構成するインバータ2〜4、電圧制御回路1の出力電位に応じて抵抗値が変化するトランスファーゲート5〜7、制御端子に印加された電圧から後続の回路を駆動するための電位を生成する電圧制御回路11、電圧制御回路11の出力電位に応じて抵抗値が変化するトランスファーゲート8〜10を含み、入力端子の電圧値を調整することにより出力の発振周波数を変化させることができ、制御端子の電圧値を調整することにより電気的特性を変化させることができ、使用する発振周波数に応じた発振周波数範囲を任意に設定することができる。尚、ここでいう電気的特性とは、入力端子への入力電圧と出力の発振周波数との関係を表す。
【0026】
この電圧制御発振器は、3個のインバータ2〜4とトランスファーゲート5〜7を交互に直列に接続し、更にトランスファーゲート5〜7に対して、トランスファーゲート8〜10をそれぞれ並列に接続したリングオシレータの構成になっている。尚、本実施例では、説明の便宜上3個のインバータ2〜4を使用して出力信号を発振させているが、インバータの個数はこれに限らず、奇数個であればリングオシレータを構成できる。また、本実施例では、3個のインバータ2〜4とトランスファーゲート5〜7を交互に直列に接続しているが、このトランスファーゲートについても個数はこれに限らず、例えば、出力の発振周波数を調整可能な電圧制御発振器を構成するためには、少なくとも1つあれば良い。
【0027】
上記のように構成される本実施例の電圧制御発振器は、基本的な動作として、奇数個のインバータ(図示のインバータ2、3、4に相当)でリングオシレータを形成することにより、当該リング上の任意の1点(図示の出力端子に相当)から所定の周波数に発振した信号を取り出すことができる。更に、電圧制御回路1の入力端子への入力電圧を調整することで、出力信号の発振周波数を変化させることができる。例えば、トランスファーゲート5〜7は、電圧制御回路1からの電位が高くなると抵抗値が小さくなり、電位が低くなると抵抗値が大きくなる特性を持つ。そのため、トランスファーゲート5〜7の抵抗値が大きくなるように電圧制御回路1の入力端子の電圧を低くすると、トランスファーゲート5〜7に電流が流れずらくなり、発振周波数が低くなる。逆にトランスファーゲート5〜7の抵抗値が小さくなるように電圧制御回路1の入力端子の電圧を高くすると、発振周波数が高くなる。
【0028】
また、本実施例の電圧制御発振器は、トランスファーゲート5〜7の各々と並列にトランスファーゲート8〜10が設けられており、制御端子に電圧を印加することにより、使用を希望する周波数範囲でのみ発振するように、電気的特性を変化させることができる。尚、トランスファーゲート8〜10はトランスファーゲート5〜7と同様の特性を持つ。
【0029】
例えば、図3に示すような電圧制御発振器では、一般的に上記トランスファーゲート5〜7の抵抗値に、製造変動が発生する。そのため、制御端子に電圧を印加しない状態(0V)で、入力端子にある特定の入力電圧を印加すると、出力される信号の発振周波数は、ある一定の範囲内で得られることになる。即ち、入力端子への入力電圧と出力信号の発振周波数の関係を表す電気的特性が、例えば、図2に示すようなある一定の範囲をもち、製造時において、各電圧制御発振器間に特性のばらつき(電気的特性の劣化)が発生する。
【0030】
この時、電圧制御回路11の制御端子の電圧の調整することで、トランスファーゲート8〜10とトランスファーゲート5〜7との合成抵抗値を変化させ、電気的特性を変化させる。このように、本実施例の電圧制御発振器では、制御端子への電圧を変化させることにより、特定の入力電圧に対する合成抵抗を常にある一定の抵抗値になるように設定し、発振器単位の電気的特性のばらつきを吸収している。
【0031】
図4は、図3に示す本実施例における電圧制御発振器の電気的特性の一例を示す。ここで、図4を用いて、各電圧制御発振器間の製造変動による電気的特性の劣化を吸収し、常に一定の最適な電気的特性を実現するための方法を具体的に説明する。
例えば、製造時、ある1つの電圧制御発振器(図3に示す電圧制御発振器)は、制御端子に電圧を印加しない状態(0V)において、図4の▲1▼に示すような電気的特性が得られ(以後、電圧制御発振器▲1▼と呼ぶ)、他のもう1つの電圧制御発振器(図3に示す電圧制御発振器)は、同様の状態において、図4の▲2▼に示すような電気的特性が得られたとする(以後、電圧制御発振器▲2▼と呼ぶ)。
【0032】
発振した出力信号を図4の点線に示す周波数範囲で使用する場合、電圧制御発振器としては、入力端子の電圧値が最小(0V)の時に出力される信号の周波数が使用する周波数範囲の最低周波数より低く、且つ入力端子の電圧値が最大の時に出力される信号の周波数が使用する周波数範囲の最高周波数より高ければ、仕様を満たしていることになる。従って、図4に示す電気的特性を有する電圧制御発振器▲1▼及び▲2▼は、両方共仕様を満たしていることになる。
【0033】
また、図4に示すとおり、電圧制御発振器▲1▼は、入力電圧が範囲a内のときに前記使用する周波数の出力信号を得ることができ、もう一方の電圧制御発振器▲2▼は、入力電圧が範囲b内のときに前記使用する周波数の出力信号を得ることができる。
しかしながら、電圧制御発振器は、従来と同様、同一の入力電圧の変化量に対して出力周波数の変化量が少ない程、性能が高いことから、図4においては、電圧制御発振器▲2▼の方が電圧制御発振器▲1▼よりも高性能といえ、性能面でばらつきがある。この場合、電圧制御発振器▲1▼では、入力端子の電圧を下げていくと、製造変動によりトランスファーゲート5〜7の抵抗値が充分大きくなり過ぎ(即ち、電流が流れずらくなり)ていることが要因して、電圧制御発振器▲2▼よりも出力信号の発振周波数が低くなっている。
【0034】
そこで、電圧制御発振器▲1▼は、電圧制御回路11の制御端子に電圧を印加し、トランスファーゲート8〜10の抵抗値の変化させ、トランスファーゲート5〜7との合成抵抗値を下げることで(即ち、電流を流れやすくすることで)、電圧制御発振器の電気的特性を調整する(図4参照)。これにより、電圧制御発振器▲1▼は、電圧制御発振器▲2▼と同様の電気的特性を得ることができる。
【0035】
このように、本実施例の電圧制御発振器では、制御端子の電圧値を調整することにより製造変動による電気的特性の劣化(ばらつき)が吸収でき、常に一定の最適な電気的特性を実現することができる。従って、従来のように、同一仕様の電圧制御発振器であるにもかかわらず性能面で大きな差が発生するということがない。尚、本実施例の電圧制御発振器では、入力端子の電圧が0Vの場合でも、出力信号の発振が継続するように制御する。即ち、電圧制御回路1からの電圧の供給が停止され、抵抗値が無限大となり、トランスファーゲート5〜7上を電流が流れない場合でも、予め制御端子に所定の電圧を供給しておくことにより、トランスファーゲート8〜10を経由して電流が流れるようにしておく。
【0036】
図5は、第2の実施例の具体的構成を示す。尚、第2の実施例において、第1の実施例と同様の構成及び機能については、同様の符号を付して説明を省略する。
本実施例の電圧制御発振器は、図5に示すように、電圧制御回路1、インバータ2〜4、トランスファーゲート5〜7、制御端子に印加された電圧から後続の回路を駆動するための電位を生成する電圧制御回路21、電圧制御回路21の出力電位に応じて抵抗値が変化するトランスファーゲート22〜24を含み、入力端子の電圧値を調整することにより出力の発振周波数を変化させることができ、制御端子の電圧値を調整することにより電気的特性を変化させることができ、使用する発振周波数に応じた発振周波数範囲を任意に設定することができる。
【0037】
この電圧制御発振器は、3個のインバータ2〜4とトランスファーゲート5〜7とトランスファーゲート22〜24を順(図5参照)に直列に接続したリングオシレータの構成になっている。尚、本実施例では、説明の便宜上3個のインバータ2〜4を使用して出力信号を発振させているが、インバータの個数はこれに限らず、奇数個であればリングオシレータを構成できる。また、本実施例では、3個のインバータ2〜4とトランスファーゲート5〜7とトランスファーゲート22〜24を直列に接続しているが、これらのトランスファーゲート(5〜7と22〜24)についても3個づつに限らず、例えば、出力の発振周波数を調整可能な電圧制御発振器を構成するためには、少なくとも1つづつあれば良い。
【0038】
次に、上記のように構成される本実施例の電圧制御発振器の動作に付いて説明する。尚、第2の実施例の動作において、第1の実施例と同様の動作ついては、簡単のため説明を省略する。
本実施例の電圧制御発振器は、トランスファーゲート5〜7の各々と直列にトランスファーゲート22〜24が設けられており、制御端子に電圧を印加することにより、使用を希望する周波数範囲でのみ発振するように、電気的特性を変化させることができる。尚、トランスファーゲート22〜24はトランスファーゲート5〜7と同様の特性を持つ。
【0039】
例えば、図5に示すような電圧制御発振器では、第1の実施例と同様に、上記トランスファーゲート5〜7の抵抗値に、製造変動が発生する。そのため、制御端子に電圧を印加しない状態(0V)で、入力端子にある特定の入力電圧を印加すると、出力される信号の発振周波数は、ある一定の範囲内で得られることになる。即ち、入力端子への入力電圧と出力信号の発振周波数の関係を表す電気的特性が、例えば、図2に示すようなある一定の範囲をもち、製造時において、各電圧制御発振器間に特性のばらつき(電気的特性の劣化)が発生する。
【0040】
この時、電圧制御回路21の制御端子の電圧の調整することで、トランスファーゲート22〜24とトランスファーゲート5〜7との合成抵抗値を変化させ、電気的特性を変化させる。このように、本実施例の電圧制御発振器では、制御端子への電圧を変化させることにより、特定の入力電圧に対する合成抵抗を常にある一定の抵抗値になるように設定し、発振器単位の電気的特性のばらつきを吸収している。
【0041】
図6は、図5に示す本実施例における電圧制御発振器の電気的特性の一例を示す。ここで、図6を用いて、各電圧制御発振器間の製造変動による電気的特性の劣化を吸収し、常に一定の最適な電気的特性を実現するための方法を具体的に説明する。
例えば、製造時、ある1つの電圧制御発振器(図5に示す電圧制御発振器)は、制御端子に電圧を印加しない状態(0V)において、図6の▲3▼に示すような電気的特性が得られ(以後、電圧制御発振器▲3▼と呼ぶ)、他のもう1つの電圧制御発振器(図5に示す電圧制御発振器)は、同様の状態において、図6の▲4▼に示すような電気的特性が得られたとする(以後、電圧制御発振器▲4▼と呼ぶ)。
【0042】
例えば、発振した出力信号を図6の点線に示す周波数範囲で使用する場合、電圧制御発振器▲3▼及び▲4▼は、第1の実施例と同様の理由から、両方共、電圧制御発振器としての仕様を満たしている。また、図6に示すとおり、電圧制御発振器▲3▼は、入力電圧が範囲a内のときに前記使用する周波数の出力信号を得ることができ、もう一方の電圧制御発振器▲4▼は、入力電圧が範囲b内のときに前記使用する周波数の出力信号を得ることができる。
【0043】
しかしながら、電圧制御発振器は、従来と同様、同一の入力電圧の変化量に対して出力周波数の変化量が少ない程、性能が高いことから、図6においては、電圧制御発振器▲4▼の方が電圧制御発振器▲3▼よりも高性能といえ、性能面でばらつきがある。この場合、電圧制御発振器▲3▼では、入力端子の電圧を上げていくに従って、製造変動によりトランスファーゲート5〜7の抵抗値が充分小さくなり過ぎ(即ち、電流が流れ過ぎ)ていることが要因して、前記使用する周波数範囲から大きくずれて、電圧制御発振器▲4▼よりも出力信号の発振周波数が高くなっている。
【0044】
そこで、電圧制御発振器▲3▼は、電圧制御回路21の制御端子に電圧を印加し、トランスファーゲート22〜24の抵抗値の変化させ、トランスファーゲート5〜7との合成抵抗値を上げることで(即ち、電流を流れにくくすることで)、電圧制御発振器の電気的特性を調整する(図6参照)。これにより、電圧制御発振器▲3▼は、電圧制御発振器▲4▼と同様の電気的特性を得ることができる。
【0045】
このように、本実施例の電圧制御発振器では、制御端子の電圧値を調整することにより製造変動による電気的特性の劣化が吸収でき、常に一定の最適な電気的特性を実現することができる。従って、従来のように、同一仕様の電圧制御発振器であるにもかかわらず性能面で大きな差が発生するということがない。
図7は、第3の実施例の具体的構成を示す。尚、第3の実施例において、第1の実施例及び第2の実施例と同様の構成及び機能については、同様の符号を付して説明を省略する。
【0046】
本実施例の電圧制御発振器は、図7に示すように、電圧制御回路1、インバータ2〜4、トランスファーゲート5〜7、トランスファーゲート8〜10、電圧制御回路11、電圧制御回路21、トランスファーゲート22〜24を含み、入力端子の電圧値を調整することにより出力の発振周波数を変化させることができ、制御端子aとbの電圧値を調整することにより電気的特性を変化させることができ、使用する発振周波数に応じた発振周波数範囲を任意に設定することができる。
【0047】
この電圧制御発振器は、3個のインバータ2〜4とトランスファーゲート5〜7とトランスファーゲート22〜24を順(図7参照)に直列に接続し、更にトランスファーゲート5〜7に対して、トランスファーゲート8〜10をそれぞれ並列に接続したリングオシレータの構成になっている。即ち、第1の実施例と第2の実施例を組み合わせた構成となっている。尚、インバータ2〜4、トランスファーゲート5〜7、トランスファーゲート8〜10、及びトランスファーゲート22〜24の個数についても、第1の実施例及び第2の実施例同様、この限りでない。
【0048】
次に、上記のように構成される本実施例の電圧制御発振器の動作に付いて説明する。尚、第1の実施例及び第2の実施例と同様の動作ついては、簡単のため説明を省略する。
例えば、図7に示すような電圧制御発振器でも、第1の実施例及び第2の実施例と同様に、上記トランスファーゲート5〜7の抵抗値に製造変動が発生し、それに伴って、各電圧制御発振器間に特性のばらつき(電気的特性の劣化)が発生する。この時、電圧制御回路11の制御端子a、電圧制御回路21の制御端子bの電圧の調整することで、トランスファーゲート22〜24とトランスファーゲート5〜7とトランスファーゲート8〜10との合成抵抗値を変化させ、電気的特性を変化させる。
【0049】
このように、本実施例の電圧制御発振器では、制御端子aとbへの電圧を変化させることにより、特定の入力電圧に対する合成抵抗を常にある一定の抵抗値になるように設定し、発振器単位の電気的特性のばらつきを吸収している。
図8は、図7に示す本実施例における電圧制御発振器の電気的特性の一例を示す。ここで、図8を用いて、各電圧制御発振器間の製造変動による電気的特性の劣化を吸収し、常に一定の最適な電気的特性を実現するための方法を具体的に説明する。
【0050】
例えば、製造時、ある1つの電圧制御発振器(図7に示す電圧制御発振器)は、制御端子に電圧を印加しない状態(0V)において、図8の○5に示すような電気的特性が得られ(以後、電圧制御発振器○5と呼ぶ)、他のもう1つの電圧制御発振器(図7に示す電圧制御発振器)は、同様の状態において、図8の○6に示すような電気的特性が得られたとする(以後、電圧制御発振器○6と呼ぶ)。なお、○5,○6は○付き数字を表わす。
【0051】
例えば、発振した出力信号を図8の点線に示す周波数範囲で使用する場合、電圧制御発振器▲5▼及び▲6▼は、第1の実施例と同様の理由から、両方共、電圧制御発振器としての仕様を満たしている。また、図8に示すとおり、電圧制御発振器▲5▼は、入力電圧が範囲a内のときに前記使用する周波数の出力信号を得ることができ、もう一方の電圧制御発振器▲6▼は、入力電圧が範囲b内のときに前記使用する周波数の出力信号を得ることができる。
【0052】
しかしながら、電圧制御発振器は、従来と同様、同一の入力電圧の変化量に対して出力周波数の変化量が少ない程、性能が高いことから、図8においては、電圧制御発振器▲6▼の方が電圧制御発振器▲5▼よりも高性能といえ、性能面でばらつきがある。この場合、電圧制御発振器▲5▼は、入力端子の電圧を上げていくに従って、トランスファーゲート5〜7の抵抗値が充分小さくなり過ぎ、逆に入力端子の電圧を下げていくに従って、トランスファーゲート5〜7の抵抗値が充分大きくなり過ぎ、前記使用する周波数範囲から大きくずれている。
【0053】
そこで、電圧制御発振器▲5▼は、電圧制御回路21の制御端子bと電圧制御回路11の制御端子aに電圧を印加し、トランスファーゲート5〜7との合成抵抗値を調整することで、電圧制御発振器の電気的特性を調整する(図8参照)。これにより、電圧制御発振器▲5▼は、電圧制御発振器▲6▼と同様の電気的特性を得ることができる。
【0054】
このように、本実施例の電圧制御発振器では、制御端子aとbの電圧値を調整することにより製造変動による電気的特性の劣化が吸収でき、常に一定の最適な電気的特性を実現することができる。従って、従来のように、同一仕様の電圧制御発振器であるにもかかわらず性能面で大きな差が発生するということがない。以上、第1、第2、第3の実施例における本発明の電圧制御発振器は、先に説明した通り、トランスファーゲートの抵抗値の製造変動に対して、製造後に電気的特性を調整することができるようになり、製造変動による電気的特性の劣化が吸収でき、常に一定の最適な電気的特性を実現することができるようになった。これにより、従来、製造変動により集積回路内での実現が困難であった電圧制御発振器を、集積回路内に内蔵可能となった。更に、従来、基板上にあった電圧制御発振器を集積回路内に内蔵することにより、システムの部品数の減少及び実装面積の縮小という効果も得られた。
【0055】
【発明の効果】
本発明の半導体記憶装置によれば、製造変動により、完成した電圧制御発振器にて所望の発振周波数が得られなかった場合でも、制御端子の電圧値を調整することにより該発振器の電気的特性を変化させることができる。即ち、所望の発振周波数が得られるように、外部から制御端子の電圧値を調整し、出力可能な発振周波数の範囲を変化させることができる。
【0056】
そのため、従来のように、製造変動による出力信号の発振周波数の変化量(範囲)を考慮して、本来使用しない周波数でも出力信号が発振するように設計する必要がない。また、同一仕様の電圧制御発振器であるにもかかわらず性能面で大きな差が発生するという問題も発生しない。
従って、本発明によれば、電気的特性を調整可能とすることにより製造変動による電気的特性の劣化を吸収し、常に一定の最適な電気的特性を実現する電圧制御発振器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電圧制御発振器の構成例である。
【図2】従来の電圧制御発振器の電気的特性である。
【図3】第1の実施例の構成である。
【図4】第1の実施例における電気的特性の変化を示す図である。
【図5】第2の実施例の構成である。
【図6】第2の実施例における電気的特性の変化を示す図である。
【図7】第3の実施例の構成である。
【図8】第3の実施例における電気的特性の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 電圧制御回路
2〜4 インバータ
5〜10 トランスファーゲート
11 電圧制御回路
22〜24 トランスファーゲート
101 電圧制御回路
102〜104 インバータ
105〜110 トランスファーゲート
Claims (10)
- 入力端子に印加される電圧により、出力の発振周波数が変化する電圧制御発振器において、
前記印加される電圧と前記出力の発振周波数との関係を表す電気的特性を変化させるための制御端子と、
リング状に配置された奇数個のインバータ回路と、
前記入力端子への印加電圧により制御され、該インバータ回路に直列に接続された少なくとも1つの第1の周波数制御回路と、
前記制御端子への印加電圧により制御され、該第1の周波数制御回路の各々と並列に接続された第2の周波数制御回路とを有し、
前記制御端子の電圧値を調整することによって前記入力端子に最小電圧値を印加したときに前記出力の発振周波数を使用する発振周波数範囲の最低値より低くさせ、かつ、前記入力端子に最大電圧値を印加したときに前記出力の発振周波数を使用する発振周波数範囲の最高値より高くさせることを特徴とする電圧制御発振器。 - 入力端子に印加される電圧により、出力の発振周波数が変化する電圧制御発振器において、
前記印加される電圧と前記出力の発振周波数との関係を表す電気的特性を変化させるための制御端子と、
リング状に配置された奇数個のインバータ回路と、
前記入力端子への印加電圧が高くなるほど内部の抵抗値が減少し、低くなるほど内部の抵抗値が増大する該インバータ回路に直列に接続された少なくとも1つの第1の周波数制御回路と、
前記制御端子への印加電圧が高くなるほど内部の抵抗値が減少し、低くなるほど内部の抵抗値が増大する該第1の周波数制御回路の各々と並列に接続された第2の周波数制御回路とを有し、
前記制御端子の電圧値を調整することにより電気的特性を変化させ、使用する発振周波数範囲を任意に設定することを特徴とする電圧制御発振器。 - 製造変動により前記第1の周波数制御回路の抵抗値が設計値より大きい場合でも、
前記制御端子の電圧値を調整し、前記第2の周波数制御回路の抵抗値を変化させることにより、第1の周波数制御回路との合成抵抗を常にある一定の抵抗値とし、
電気的特性のばらつきを吸収することを特徴とする請求項1または2記載の電圧制御発振器。 - 前記各周波数制御回路をトランスファーゲートにて構成することを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載の電圧制御発振器。
- 入力端子に印加される電圧により、出力の発振周波数が変化する電圧制御発振器において、
前記印加される電圧と前記出力の発振周波数との関係を表す電気的特性を変化させるための第1の制御端子、及び第2の制御端子と、
リング状に配置された奇数個のインバータ回路と、
前記入力端子への印加電圧により制御され、該インバータ回路に直列に接続された少なくとも1つの第1の周波数制御回路と、
前記第1の制御端子への印加電圧により制御され、該第1の周波数制御回路の各々と並列に接続された第2の周波数制御回路と、
前記第2の制御端子への印加電圧により制御され、該第1の周波数制御回路に直列に接続された少なくとも1つの第3の周波数制御回路とを有し、
該第1及び第2の制御端子の電圧値を個別に調整することにより電気的特性を変化させ、使用する発振周波数範囲を任意に設定することを特徴とする電圧制御発振器。 - 前記第1、第2及び第3の周波数制御回路は、
各端子の電圧値が高くなるほど内部の抵抗値が減少し、低くなるほど内部の抵抗値が増大することを特徴とする請求項5記載の電圧制御発振器。 - 製造変動により前記第1の周波数制御回路の抵抗値が設計値より大きい場合でも、
前記第1の制御端子の電圧値を調整し、前記第2の周波数制御回路の抵抗値を変化させることにより、第1及び第3の周波数制御回路との合成抵抗を、常にある一定の抵抗値とし、
電気的特性のばらつきを吸収することを特徴とする請求項5または6記載の電圧制御発振器。 - 製造変動により前記第1の周波数制御回路の抵抗値が設計値より小さい場合でも、
前記第2の制御端子の電圧値を調整し、前記第3の周波数制御回路の抵抗値を変化させることにより、第1及び第2の周波数制御回路との合成抵抗を、常にある一定の抵抗値とし、
電気的特性のばらつきを吸収することを特徴とする請求項5乃至7いずれか一項記載の電圧制御発振器。 - 前記各周波数制御回路をトランスファーゲートにて構成することを特徴とする請求項5乃至8いずれか一項記載の電圧制御発振器。
- 集積回路内に内蔵可能とすることを特徴とする請求項1乃至9いずれか一項記載の電圧制御発振器。
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