JP3629796B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータと、このコンピュータに接続され、かつ画像通信可能な通信装置とからなる通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像通信可能な通信装置として、たとえばファクシミリ装置がある。このような従来のファクシミリ装置では、通信エラーが生じた場合、その原因を究明するためには、特殊なテスタ用ボードを装着した解析用のコンピュータをファクシミリ装置と電話回線との間に接続し、実際に通信を行いながら、メーカの技術者が解析用のコンピュータのモニタ画面を見ながら、通信エラーの原因を探っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のファクシミリ装置では、メーカの技術者が、通信エラーを起こしたファクシミリ装置の設置場所まで解析用のコンピュータを持参して行き、解析用のコンピュータをファクシミリ装置と電話回線との間に接続する作業を行った後、解析用のコンピュータのモニタ画面を見ながら、通信エラーの原因を探らなければならず、多くの時間と労力とが必要であった。しかも、テスト中に必ず通信エラーが発生するとは限らず、原因の究明が困難なこともあった。
【0004】
なお、通信エラーの解析情報を記憶するファクシミリ装置も提案されているが、図7に示すような極めて簡単な通信リストを出力するだけのものであり、本格的な原因究明に至らないことが多かった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みて提案されたものであって、通信エラーの原因を容易かつ確実に究明できる通信システムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載した発明の通信システムは、コンピュータと、このコンピュータに接続され、かつ画像通信可能な通信装置とからなる通信システムであって、送信データを変調し、かつ受信データを復調する変復調手段と、変復調手段を介して送受信する送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを、コンピュータに出力する出力手段と、出力手段によりコンピュータに出力される送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを通信エラーの存否とともに格納するコンピュータの記憶手段とを備えたものである。
【0007】
また、請求項2に記載した発明の通信システムは、コンピュータと、このコンピュータに接続され、かつ画像通信可能な通信装置とからなる通信システムであって、送信データを変調し、かつ受信データを復調する変復調手段と、変復調手段を介して送受信する送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを、コンピュータに出力する出力手段と、出力手段によりコンピュータに出力される送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを通信エラーの存否とともに格納するコンピュータの記憶手段と、記憶手段に格納された送信データおよび受信データのうち通信エラーの発生したデータを選択可能な選択手段と、選択手段により選択されたデータを所定の様式のデータに変換する変換手段と、変換手段により変換された所定の様式のデータの少なくとも一部を表示可能な表示手段とを備えたものである。
【0008】
更に、請求項3に記載した発明の通信システムは、請求項1または請求項2記載の通信システムであって、記憶手段に格納される前記送信データおよび受信データは、通信プロトコルに関するコマンドと、画像データを含み、前記通信開始からの経過時間のデータは前記通信プロトコルに関するコマンドおよび画像データの先頭の直後と最後尾の直後とに挿入されているものである。
また、請求項に記載した発明の通信システムは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システムであって、記憶手段は、内蔵のハードディスク装置である。
【0009】
また、請求項に記載した発明の通信システムは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システムであって、記憶手段は、外部記憶装置である。
【0010】
更に、請求項に記載した発明の通信システムは、請求項2記載の通信システムであって、表示手段は、モニタ画面上に所定の様式のデータのうち少なくとも使用者により指示された部分を表示する表示部である。
【0011】
また、請求項に記載した発明の通信システムは、請求項2記載の通信システムであって、表示手段は、記録用紙上に所定の様式のデータのうち少なくとも使用者により指示された部分を記録する記録部である。
【0012】
更に、請求項に記載した発明の通信システムは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システムであって、記憶手段に格納された送信データおよび受信データのうち、通信エラーの発生しなかった通信分を、所定の時期に記憶手段から削除する削除手段を備えている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る通信システムの一例としての、パーソナルコンピュータに接続されたファクシミリ装置の回路ブロック図であって、このファクシミリ装置1には、コンピュータの一例としてのパーソナルコンピュータ2が接続されている。ファクシミリ装置1は、CPU4、NCU5、RAM6、モデム7、ROM8、コーデック9、EEPROM10、DMAC11、ゲートアレイ12、PC用IF13、読取部14、記録部15、操作部16、および表示部17などを備えている。CPU4、NCU5、RAM6、モデム7、ROM8、コーデック9、EEPROM10、DMAC11、ゲートアレイ12、およびPC用IF13は、バス線により相互に接続されており、ゲートアレイ12には、読取部14、記録部15、操作部16、および表示部17が接続されている。NCU5には、電話回線18が接続されている。
【0015】
パーソナルコンピュータ2は、CPU21、FAX用IF22、RAM23、ROM24、ハードディスク装置25、ビデオ出力部26、プリンタ制御部27、およびキーボード31などを備えており、これらは相互に接続されている。ビデオ出力部26には、ビデオモニタ28が接続されており、プリンタ制御部27には、プリンタ29が接続されている。FAX用IF22は、ケーブル30によりファクシミリ装置1のPC用IF13に接続されている。
【0016】
CPU4は、ファクシミリ装置1全体を制御する。NCU5は、電話回線18に接続されて網制御を行う。RAM6は、各種のデータなどを記憶する。モデム7は、送信データの変調や受信データの復調などを行う。ROM8は、各種のプログラムなどを記憶する。コーデック9は、1チップのICからなり、送信データの符号化や受信データの復号化を行う。EEPROM10は、各種の登録データやフラグなどを記憶する。DMAC11は、RAM6へのデータの書き込みや読み出しを行う。ゲートアレイ12は、CPU4の入出力インターフェイスとして機能する。PC用IF13は、FAX用IF22を介してパーソナルコンピュータ2との間でパラレルデータあるいはシリアルデータの授受を行うためのものである。読取部14は、光源やCCDセンサや原稿送りモータなどを備えており、原稿を読み取って画信号を出力する。記録部15は、インクジェットプリンタあるいは熱転写プリンタなどからなり、受信画像などを記録用紙上に記録する。操作部16は、キースイッチ群などからなり、使用者の操作に応じた信号を出力する。表示部17は、LCDなどからなり、CPU4により制御されて各種の表示を行う。
【0017】
パーソナルコンピュータ2のCPU21は、パーソナルコンピュータ2全体を制御する。FAX用IF22は、ファクシミリ装置1のPC用IF13を介してファクシミリ装置1との間でパラレルデータあるいはシリアルデータを授受するためのものである。RAM23は、各種のデータなどを記憶する。ROM24は、各種のプログラムなどを記憶している。ハードディスク装置25は、各種のプログラムやデータなどを記憶する。ビデオ出力部26は、CPU21により制御されてビデオモニタ28を駆動する。プリンタ制御部27は、CPU21により制御されてプリンタ29を駆動する。ビデオモニタ28は、ビデオ出力部26により駆動されてモニタ画面上に各種の画像を映し出す。プリンタ29は、プリンタ制御部27により駆動されて、記録用紙上に各種の画像を記録する。ケーブル30は、ファクシミリ装置1のPC用IF13とパーソナルコンピュータ2のFAX用IF22とを接続する。キーボード31は、使用者によるキーの押下操作に応じた入力信号を出力する。
【0018】
なお、CPU4およびPC用IF13は、モデム7を介して送受信する送信データおよび受信データを、パーソナルコンピュータ2に出力する出力手段を実現している。モデム7は、送信データを変調し、かつ受信データを復調する変復調手段を実現している。
【0019】
また、CPU21は、ハードディスク装置25に格納されたファクシミリ装置1からの送信データおよび受信データを所定の様式のデータに変換する解析手段を実現している。ハードディスク装置25は、ファクシミリ装置1からの送信データおよび受信データを格納する記憶手段を実現している。
【0020】
次に、このように構成された通信システムの動作について説明する。ファクシミリ装置1のCPU4は、送信のためにモデム7に供給する送信データと、モデム7を介して供給される受信データとの双方、ならびに、通信開始からの経過時間を、PC用IF13を介してパーソナルコンピュータ2に出力する。これにより、パーソナルコンピュータ2のCPU21が、ファクシミリ装置1からのデータをハードディスク装置25に格納する。このハードディスク装置25に格納される送信データおよび受信データは、通信プロトコルに関するコマンドなどと画像データとの双方を含み、通信開始からの経過時間は、たとえば各コマンドおよび画像データの先頭の直前と最後尾の直後とに挿入する。さらに、CPU21は、使用者による操作に基づいて、ハードディスク装置25に格納されたデータを、技術者が通信エラーの原因を究明し易いように、たとえば図4乃至図6に示すような所定の様式に変換して、順次ビデオモニタ28の表示画面上に表示させ、さらに、使用者による要求に応じてそれらの一部または全部をプリンタ29に記録させる。
【0021】
次に、通信処理の手順について、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。先ず、ファクシミリ装置1のCPU4が、送信データの有無を判断する(S1)。具体的には、使用者により送信操作がなされ、発呼により送信が開始されたかどうかを調べる。送信データが存在すれば(S1:YES)、CPU4が、送信データをモデム7に出力する(S2)。もちろん、画像データの場合は、読取部14からの画像信号をコーデック9により符号化させ、モデム7に出力する。これにより、モデム7が、送信データを変調し、NCU5を介して電話回線18に送出する。そして、CPU4が、送信データを、通信開始からの経過時間のデータと共に、PC用IF13を介してパーソナルコンピュータ2に出力する(S3)。これにより、パーソナルコンピュータ2のCPU21が、ファクシミリ装置1からの送信データを、通信開始からの経過時間のデータと共にハードディスク装置25に格納する。そして、ファクシミリ装置1のCPU4が、受信データの有無を判断する(S4)。具体的には、モデム7を監視して、モデム7により変調された受信データが存在するか否かを調べる。受信データが存在すれば(S4:YES)、記録部15が記録可能な状態か否かを判断する(S5)。具体的には、記録用紙の存在や定着用のヒータ温度などを調べる。記録部15が記録可能な状態であれば(S5:YES)、CPU4が、受信データのうちの画像データをDMAC11に出力する(S6)。これによりDMAC11が、画像データを復号化し、ゲートアレイ12を介して記録部15に出力する。これにより記録部15が、画像を記録用紙上に記録する。そして、CPU4が、通信開始からの経過時間のデータと共に、受信データをPC用IF13を介してパーソナルコンピュータ2に出力する(S7)。これによりパーソナルコンピュータ2のCPU21が、ファクシミリ装置1からの受信データを、通信開始からの経過時間のデータと共にハードディスク装置25に格納する。そして、ファクシミリ装置1のCPU4が、通信が終了したか否かを判断し(S8)、通信が終了すれば(S8:YES)、通信処理を終了する。
【0022】
S8において、通信が終了していなければ(S8:NO)、S1に戻って通信処理を継続する。
【0023】
S5において、記録部15が記録可能な状態でなければ(S5:NO)、記録部15が記録可能な状態になってから記録を実行させるために、受信画像データをRAM6に格納し(S9)、S7に進む。
【0024】
S4において、受信データが存在しなければ(S4:NO)、受信データを処理する必要がないので、S8に進む。
【0025】
S1において、送信データが存在しなければ(S1:NO)、送信データを処理する必要がないので、S4に進む。
【0026】
かくして、パーソナルコンピュータ2のハードディスク装置25には、通信プロトコルに関するコマンドと画像データとからなる送受信データ、ならびにそれらのコマンドやデータの送受信が通信開始からどれくらいの時間経過したときになされたかというデータが、1通信分を1ファイルとして格納される。また、通信エラーの発生しなかったファイルは、次のファイルが上書きされることにより消去され、通信エラーの発生したファイルだけがハードディスク装置25に蓄積される。
【0027】
そして、通信エラーが発生し、その原因を究明する場合、技術者がパーソナルコンピュータ2に所定の操作を施すと、パーソナルコンピュータ2のCPU21が、ハードディスク装置25から通信エラーの発生したファイルを読み出し、所定のプログラムに基づいて、ファイルを所定の様式のデータに変換して、図4〜図6に示すような形式でビデオモニタ28のモニタ画面上に順次表示する。
【0028】
すなわち、ファクシミリ装置1がパーソナルコンピュータ2に送受信データを出力するときには、通信開始からどのくらいの時間が経過したかというデータとともに通信開始時間も出力し、これらの情報が図3の(a)に示すようにファイル毎(各通信毎)に通信エラーの存否とともにハードディスク装置25に記憶される。そして、それが図3の(a)に示すようにビデオモニタ28のモニタ画面上に表示される。なお、図3におけるTIMEの欄には通信開始時刻を表示しているが、これの代わりに通信時間を表示してもよい。使用者が、キーボード31の操作などによりたとえば図3の(a)に網掛表示したように上から2番目のファイルにカーソルを合わせ、選択確定すると、パーソナルコンピュータ2のCPU21が、所定のプログラムに基づいてファイルを所定の様式のデータに変換して図4〜図6に示すようにビデオモニタ28のモニタ画面上に表示させる。このとき、全てのデータをビデオモニタ28のモニタ画面上に一度に表示させると見にくいので、適当な大きさで表示し、使用者が画面をスクロールさせるようにすればよい。
【0029】
技術者は、ビデオモニタ28のモニタ画面を見ながら通信エラーの原因を探り、必要に応じて、モニタ画面上に表示されたデータの一部または全部を記録するようにパーソナルコンピュータ2を操作する。これによりパーソナルコンピュータ2のCPU21が、プリンタ29を制御して、技術者により要求されたデータを記録用紙上に記録させる。
【0030】
なお、通信エラーの発生しなかったファイルは、図3の(b)に示すように、順次上書されることにより消去される。通信エラーの発生したファイルについては、通信エラーの原因が判明すれば、使用者が強制的に消去するか、あるいは上書可能なようにファイルの属性を変更するなどの処理を行えばよい。
【0031】
このように、モデム7を介して送受信する送信データおよび受信データを、パーソナルコンピュータ2に出力し、ハードディスク装置25に記憶させるので、送信データおよび受信データを詳細に記憶させることができ、十分な情報量を得られることから、通信エラーの原因を確実に究明できる。しかも、テスト用の特別なコンピュータをファクシミリ装置1と電話回線18との間に接続した状態で通信を行う必要がなく、通信エラーの原因を容易に究明できる。
【0032】
なお、上記実施形態では、データをパーソナルコンピュータ2に内蔵されたハードディスク装置25に格納したが、外付けのハードディスク装置、リムーバブルハードディスク、PD、MO、あるいは大容量のフレキシブルディスクなどの外部記憶装置に格納してもよい。
【0033】
また、上記実施形態では、パーソナルコンピュータ2に解析用のプログラムを格納したが、ファクシミリ装置1からのデータを持ち運び可能な外部記憶装置に直接格納するか、あるいは、内蔵のハードディスク装置25に格納したデータを持ち運び可能な外部記憶装置に複写して、技術者が自社に持ち帰り、自社のコンピュータにより解析してもよい。この場合、自社のコンピュータに解析用のプログラムをインストールしておくことはもちろんである。
【0034】
更に、上記実施形態では、通信エラーの発生しなかったファイルは次のファイルを上書きなどすることによりハードディスク装置25から消去したが、通信エラーの発生しなかったファイルもハードディスク装置25に蓄積してもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、リアルタイムでファクシミリ装置1からパーソナルコンピュータ2に送受信のデータを出力したが、たとえば1通信分はファクシミリ装置1のRAM6に送受信のデータを蓄積しておき、1通信の終了後にパーソナルコンピュータ2に出力するようにしてもよい。
【0036】
更に、上記実施形態では、送受信データの全てをファクシミリ装置1からパーソナルコンピュータ2に出力したが、一定の送受信データについてパーソナルコンピュータ2に出力しないようにしてもよい。
【0037】
【0038】
更に、上記実施形態では、パーソナルコンピュータ2のプリンタ29により解析結果の一部または全部を記録したが、これらはファクシミリ装置1の記録部15に記録させてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した発明の通信システムによれば、送信データを変調し、かつ受信データを復調する変復調手段と、変復調手段を介して送受信する送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを、コンピュータに出力する出力手段と、出力手段によりコンピュータに出力される送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを通信エラーの存否とともに格納するコンピュータの記憶手段とを備えたので、従来のように、メーカの技術者が、通信エラーを起こしたファクシミリ装置の設置場所まで解析用のコンピュータを持参して行き、解析用のコンピュータをファクシミリ装置と電話回線との間に接続する作業を行った後、解析用のコンピュータのモニタ画面を見ながら、通信エラーの原因を探るという作業が不要であり、記憶手段に記憶されたデータを用いることにより、通信エラーの原因を容易にかつ任意の時期に任意の場所で究明可能である。しかも、通信装置から常時コンピュータに送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを出力できるので、通信エラーの原因を確実に究明可能である。
【0040】
また、請求項2に記載した発明の通信システムによれば、送信データを変調し、かつ受信データを復調する変復調手段と、変復調手段を介して送受信する送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを、コンピュータに出力する出力手段と、出力手段によりコンピュータに出力される送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを通信エラーの存否とともに格納するコンピュータの記憶手段と、記憶手段に格納された送信データおよび受信データのうち通信エラーの発生したデータを選択可能な選択手段と、選択手段により選択されたデータを所定の様式のデータに変換する変換手段と、変換手段により変換された所定の様式のデータの少なくとも一部を表示可能な表示手段とを備えたので、従来のように、メーカの技術者が、通信エラーを起こしたファクシミリ装置の設置場所まで解析用のコンピュータを持参して行き、解析用のコンピュータをファクシミリ装置と電話回線との間に接続する作業を行った後、解析用のコンピュータのモニタ画面を見ながら、通信エラーの原因を探るという作業が不要であり、送受信データを他のコンピュータに移し変えることなく、通信装置に接続されたコンピュータ自体により通信エラーの原因を容易にかつ任意の時期に究明できる。しかも、通信装置から常時コンピュータに送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを出力できるので、通信エラーの原因を確実に究明できる。
【0041】
更に、請求項3に記載した発明の通信システムによれば、送信データおよび受信データを詳細に記憶させることができ、十分な情報量を得られることから、より通信エラーの原因を確実に究明できる。また、請求項4に記載した発明の通信システムによれば、記憶手段は、内蔵のハードディスク装置であるので、請求項1または請求項2記載の通信システムによる効果に加えて、外部記憶装置がコンピュータに接続されていない場合であっても、通信装置の送受信データを記憶できる。
【0042】
また、請求項に記載した発明の通信システムによれば、記憶手段は、外部記憶装置であるので、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システムによる効果に加えて、外部記憶装置のみを運搬することにより、通信装置の接続されたコンピュータ以外の任意のコンピュータにより任意の場所でデータの解析を行える。
【0043】
更に、請求項に記載した発明の通信システムによれば、表示手段は、モニタ画面上に所定の様式のデータのうち少なくとも使用者により指示された部分を表示する表示部であるので、請求項2記載の通信システムによる効果に加えて、大量のデータを全て記録用紙上に記録することなく通信エラーの原因究明を行える。
【0044】
また、請求項に記載した発明の通信システムによれば、表示手段は、記録用紙上に所定の様式のデータのうち少なくとも使用者により指示された部分を記録する記録部であるので、請求項2記載の通信システムによる効果に加えて、時間をかけて詳細に検討すべきデータを記録用紙上に記録させることができ、通信エラーの原因究明を緻密に行える。
【0045】
更に、請求項に記載した発明の通信システムによれば、記憶手段に格納された送信データおよび受信データのうち、通信エラーの発生しなかった通信分を、所定の時期に記憶手段から削除する削除手段を備えたので、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システムによる効果に加えて、有用性の低いデータにより記憶装置が占領されてしまう事態を回避でき、記憶装置を有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信システムの一例としての、パーソナルコンピュータに接続されたファクシミリ装置の回路ブロック図である。
【図2】図1に示す通信システムの通信処理手順を説明するフローチャートである。
【図3】通信結果のファイル選択を行うための表示画面の説明図である。
【図4】解析結果の一部を表す表示画面の説明図である。
【図5】解析結果の一部を表す表示画面の説明図である。
【図6】解析結果の一部を表す表示画面の説明図である。
【図7】従来の通信装置による通信リストの説明図である。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置
2 パーソナルコンピュータ
4 CPU
5 NCU
6 RAM
7 モデム
8 ROM
9 コーデック
10 EEPROM
11 DMAC
12 ゲートアレイ
13 PC用IF
18 電話回線
21 CPU
22 FAX用IF
23 RAM
24 ROM
25 ハードディスク装置
26 ビデオ出力部
27 プリンタ制御部
28 ビデオモニタ
29 プリンタ
30 ケーブル

Claims (8)

  1. コンピュータと、このコンピュータに接続され、かつ画像通信可能な通信装置とからなる通信システムであって、
    送信データを変調し、かつ受信データを復調する変復調手段と、
    前記変復調手段を介して送受信する送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを、前記コンピュータに出力する出力手段と、
    前記出力手段により前記コンピュータに出力される送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを通信エラーの存否とともに格納する前記コンピュータの記憶手段とを備えていることを特徴とする通信システム。
  2. コンピュータと、このコンピュータに接続され、かつ画像通信可能な通信装置とからなる通信システムであって、
    送信データを変調し、かつ受信データを復調する変復調手段と、
    前記変復調手段を介して送受信する送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを、前記コンピュータに出力する出力手段と、
    前記出力手段により前記コンピュータに出力される送信データ受信データおよび通信開始からの経過時間のデータを通信エラーの存否とともに格納する前記コンピュータの記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された送信データおよび受信データのうち通信エラーの発生したデータを選択可能な選択手段と、
    前記選択手段により選択されたデータを所定の様式のデータに変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された所定の様式のデータの少なくとも一部を表示可能な表示手段とを備えていることを特徴とする通信システム。
  3. 前記記憶手段に格納される前記送信データおよび受信データは、通信プロトコルに関するコマンドと、画像データを含み、前記通信開始からの経過時間のデータは前記通信プロトコルに関するコマンドおよび画像データの先頭の直後と最後尾の直後とに挿入されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記記憶手段は、内蔵のハードディスク装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システム。
  5. 前記記憶手段は、外部記憶装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システム。
  6. 前記表示手段は、モニタ画面上に所定の様式のデータのうち少なくとも使用者により指示された部分を表示する表示部であることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  7. 前記表示手段は、記録用紙上に所定の様式のデータのうち少なくとも使用者により指示された部分を記録する記録部であることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  8. 前記記憶手段に格納された送信データおよび受信データのうち、通信エラーの発生しなかった通信分を、所定の時期に前記記憶手段から削除する削除手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信システム。
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