JP3629617B2 - マルチ形スプリンクラヘッド - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、フレーム自身に散水口を設け、火災時にその散水口から消火水を散水するようにしたマルチ形スプリンクラヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マルチ形スプリンクラヘッドは、デフレクタとこのデフレクタを支持するフレームとが一体になったマルチフレームを有し、気流速度の速い場所や火勢の強い火災に対しても貫通力のある大粒径の消火水を散水できるという特長を有する。
【0003】
従来のマルチ形スプリンクラヘッドは、一般に、多数の散水口を有する逆山形状のフレームの下端部中央に開口部が設けられたフレームを有し、火災時にはこの開口部からリンク機構等が落下すると共に、下降した弁体によりフレームの開口部を閉塞して散水口から消火水を散水するようになっている。
【0004】
上記のようなマルチ形スプリンクラヘッドの一例として、実公昭56−49635号公報に開示された考案がある。この考案は、上部に導水管に接続するねじ部を有し、下部に大径のフランジ部が一体に設けられて中心部に導水穴を有する本体と、金属板をプレス加工によりほぼ逆山形状に形成し、側壁に多数の散水用スリットを設け、下方に傾斜した底部の中心部に開口部が設けられて本体のフランジ部に結合されるデフレクタ兼カバーと、このデフレクタ兼カバー内に収容され下端部が開口部に結合された円筒と、本体の導水穴を閉塞する弁体及びこの弁体が挿入された割形円筒体と、一対のレバー及び低融点合金からなり、割形円筒体内に挿入されてレバーの先端が円筒の上端部に係止する分解部からなっている。
【0005】
そして、火災が発生し、分解部が加熱されて低融点合金が溶融すると、分解部が分解してデフレクタ兼カバーの開口部から落下する。同時に弁体を含む割形円筒体も自重と消火水の圧力により下降し、円筒に当ってその位置に保持され、導水穴を開放する。これにより、消火水は散水用スリットから四方に散水され、消火する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
天井に設置されるスプリンクラヘッドは、時代の要請や美観上の観点などから、小形化、特に外径の小さいものが要望されている。
ところで、上述のような従来のマルチ形スプリンクラヘッドは、天井に取付けた際、デフレクタ兼カバーの開口部から露出する分解部の露出長をできるだけ短くするために、分解部のアームが係止する円筒の上端部を、デフレクタ兼カバー内のできるだけ高い場所に位置させるようにしており、円筒の上端部は散水用スリットと同程度の高さになっている。
【0007】
そのため、消火水の散水の際円筒が壁になって邪魔をするので、散水用スリットから効果的に消火水を散水するためには、散水用スリットを円筒から離れた位置に設ける必要があり、また、天井面からの露出高さを低くすることもあって、デフレクタ兼カバーの外径を大きく(一般に50〜60mm程度)せざるを得なかった。
このため、天井面に設置したときの体裁が悪く、目障りで美観を損ねていた。
【0008】
また、近年システム天井が普及しているが、システム天井におけるスプリンクラヘッドの設置可能な箇所の1つであるTバーの間隔が狭い(25mm程度)ため、上記のようなマルチ形スプリンクラヘッドではねじ部を導水管に接続することができず、マルチ形スプリンクラヘッドをシステム天井のTバー間に設置することができなかった。
さらに、分解部のアームが係止する円筒は、デフレクタ兼カバーと別体に製作してデフレクタ兼カバーの開口部に結合するようにしているので、部品点数が多くなり、製造、組立が面倒である。
【0009】
このような問題は、例えば、実公昭50−30152号公報に示すように、円筒を省略して分解部のアームをデフレクタ兼カバーの開口部に直接係止させるようにした場合にも、やはり散水用スリットを割形円筒体から離れた位置に設けなければならず、デフレクタ兼カバーの大径化は避けられなかった。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたもので、小形化、特にその外径を小さくして意匠性を高めると共に、システム天井への設置を可能にしたマルチ形スプリンクラヘッドを得ることを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るマルチ形スプリンクラヘッドは、給水管に接続されるねじ部を有し中心部に放水口が貫設された本体、前記放水口を開閉する弁体、該弁体を押圧するリンク機構、散水口を有し前記リンク機構等を収容して前記本体に連結されるフレームを備えたマルチ形スプリンクラヘッドにおいて、前記フレームを有底円筒状に形成し、該フレームの内壁のほぼ中央部に前記リンク機構が係止するフランジ部を設け、該フランジ部と前記フレームの底部との間に、放射状に形成され、フレームの外壁と底部の周縁部とに開口する複数の散水口を設け、前記フレームの底部に、火災時に前記リンク機構を落下させ、降下した弁体によって塞がれる開口部を設けたものである。
【0012】
また、上記のマルチ形スプリンクラヘッドにおいて、前記フランジ部の内縁部下端を斜めに切除した。
【0013】
さらに、上記のマルチ形スプリンクラヘッドにおいて、前記フレームの外径を前記本体のねじ部の外径とほぼ等しく、かつ該フレームの内径を前記リンク機構の幅とほぼ等しく形成した。
【0014】
【作用】
アームガイドと一体に結合された弁体により本体の放水口を閉塞し、アームガイド内にバランサを介してリンク機構を挿入する。そして、リンク機構にフレームを嵌合してその上部を本体に結合し、リンク機構により弁体を押圧して保持する。このとき、リンク機構のアームの上端部はバランサに当接し、上部先端部はフレームに設けたフランジに係止する。
火災が発生してその熱によりリンク機構が分割してフレームの底部に設けた開口部から落下すると、同時に弁体も降下してフレームの開口部を塞ぐ。これにより放水口が開放されて消火水がフレームの散水口から散水され、消火する。
【0015】
また、上記のマルチ形スプリンクラヘッドにおいて、フレーム内に挿入されたリンク機構のアームは、その上端部がバランサに当接し、上部先端部がフレームのフランジ部に係止すると共に、その外側面がフレームの内壁に当接し又はきわめて近接した位置に配設される。これにより、フレームの内径をリンク機構の幅(アーム間の距離)とほぼ等しくできるので、フレームの外径を小さくすることができる。
【0017】
【実施例】
図1は本発明実施例の縦断面図、図2は保護カバーを除去した状態を示す底面図、図3は図1の分解斜視図である。
【0018】
図において、1は本体で、外周におねじが設けられた第1のねじ部2と、その下端部にこれと一体に設けられた六角形状のつば部3と、外周におねじが設けられ、つば部3と一体に形成された第2のねじ部4とからなり、中心部にはこれら第1のねじ部2、つば部3及び第2のねじ部4を貫通して放水口5が設けられている。そして、放水口5の下部は拡径されて後述の弁体が収容される凹部6が形成されており、放水口5と凹部6との間には弁座7が設けられている。なお、つば部3は六角形に限定するものではなく、例えば、円形に形成して締付工具が係止する係止部を設けてもよい。
【0019】
10は有底円筒状で外径が本体1の第1のねじ部2の外径とほぼ等しい例えば22〜23mm程度のフレームで、図4に示すように、内壁の上部には本体1の第2のねじ部4に螺合されるめねじ11が設けられており、めねじ11の下方(高さ方向の中央部よりやや下方)にはフランジ部12が形成されている。15は散水口で、フランジ部12と底部14との間に放射状かつ等間隔に形成され、外壁13と底部14の周縁部とに開口する。16は底部14に設けられ、長軸側の両端部が円弧状に形成されたほぼ小判状の開口部である。なお、フランジ部12の幅は、リンク機構の分解時に弁体の落下を妨げないように、後述するリンク機構40のアーム41a,41bの頭部42の先端部が係止できるだけの必要最小限の幅となっている。
【0020】
上記のようなフレーム10を製造するには、先ず、図5に示すように、内壁の上部にめねじ11を有し、内壁のほぼ中央部から下方が段部12aを介して縮径され、外壁13の段部12aより下方の散水口15に対応する位置にはそれぞれ外壁13及び底部14に開口する凹部15aが等間隔に設けられ、さらに底部14には開口部16が形成された有底円筒状の半製品を例えばダイキャストで製作する。このとき、段部12aと底部14との間、したがって凹部15の底部は縦壁17により塞がれている。
ついで、図6に示すように、機械加工により段部12aの下部と底部14との間、したがって縦壁17を切削すれば、図4(c)に示すように、段部12aを上面とするフランジ部12及び内外を連通する散水口15が同時に形成される。
【0021】
20は本体1の放水口5を開閉する弁体で、放水口5より小径で放水口5内に挿入される弁本体と、弁本体より大径で凹部6内に収容されるフランジ部と、このフランジ部の下面中央部に突設された突起部21と、突起部21の外周にこれと同心的に設けられたかしめ片とからなっている。22は例えば銅の如き金属材料からなり、弁体20の上部を覆うパッキンである。
【0022】
30はアームガイドで、ほぼ長方形の基板と、その長辺側の両縁部を下方に折曲げた板状のガイド片32a,32bとによりほぼコ字状に形成されており、ガイド片32a,32bの両側縁部は基板側に折曲げられ、また、下端部には後述の可溶合金への熱の伝達効率を高めるため、及び火災が発生して後述のシリンダ等が上昇したときに、アーム支持板46が当らないようにするための切除部が設けられている。基板の中心部には穴が設けられており、この穴には弁体20のかしめ片が嵌入されてかしめられ、弁体20とアームガイド30とが一体に結合される。
【0023】
ここで、フレーム10の底部14に設けた開口部16の長さLは、弁体20のフランジ部の径より長く、幅Wは弁体20のフランジ部の径より短かく形成されている。また、アームガイド30の基板31の長さは開口部16の長さLより短かく、幅は開口部16の幅Wより若干狭く形成されており、さらに、基板31の長さは弁体20のフランジ部の径とほぼ等しく、幅は径より狭く形成されている。
【0024】
35はバランサで、長軸側の両端部が緩い円弧状に形成されたほぼ長方形の基板と、長軸側の両縁部が基板の両端部より内側において下方に折曲げられ、折曲げ部の両端部に設けられた脚部間が逆三角形状に形成された側壁とからなり、基板の中心部には支点受け凹部が設けられている。
【0025】
40は一対のアーム41a,41b、アーム支持板46、リンク押え板55等からなるリンク機構である。アーム41a,41bは、図7に示すように、外側にほぼ円弧状に折曲げられた頭部42と、頭部42より幅広に形成され、途中から外側(リンク機構40の分解方向)に角度θ1 (実施例ではθ1 =5°)で傾斜した脚部43とによりほぼ逆J字状に形成されており、脚部43には第1の係止穴44と第2の係止穴45とが設けられている。なお、第1の係止穴44の下面は、外側から内側に向って角度θ2 (実施例ではθ2 =20°)で下り斜面に形成されており、また、アーム41a,41bの幅は、アームガイド30のガイド片32a,32bの間に挿入しうる幅に形成されている。
【0026】
46はアーム支持板で、直線状の2辺と、両端部が円弧状に形成された2辺とによりほぼ長方形状に形成され、中心部に貫通穴を有する本体と、直線状の2辺から突設されて先端部が斜め下方に折曲げられた係止片とからなり、この係止片はアーム41a,41bの第1の係止穴44に係止される。
55はリンク押え板で、中心部にねじ穴を有し、アーム支持板46の直線状の2辺間の幅よりやや狭い幅の四角形の本体と、その両側に突設した係止部とからなり、係止部はアーム41a,41bの第2の係止穴45に係止される。
【0027】
50はシリンダで、外壁の高さ方向のほぼ中央部にはつば部が設けられており、下面にはねじ部52が突設されている。そして、このシリンダ50はつば部が当接するまでアーム支持板46の貫通穴に挿入され、その位置で固定される。
53はシリンダ50内に収容された例えばコンプレッション半田からなる可溶合金、54はシリンダ53内に摺動可能に収容された第1のピストン、56は一端に設けたねじ部がリンク押え板55のねじ穴に螺入され、他端が第1のピストン54に当接する第2のピストンである。
61は受熱板を兼ねた保護カバーで、止めねじ62がかしめ付け等によって固定されており、この止めねじ62をシリンダ50のねじ部52に螺合することにより、フレーム10やリンク部40の下面を覆って固定される。なお、保護カバー61は、その上端部をフレーム10の散水口15を覆う高さまで延長してもよい。
【0028】
次に、上記のような各部からなる本実施例の組立順序の一例を説明する。
先ず、本体1をねじ部2を下にして立て、パッキン22が装着され、アームガイド30が固定された弁体20を放水口5に挿入する。ついで、アームガイド30のガイド片32a,32bの間にバランサ35を挿入し、その支点受け凹部を弁体20の突起部21に当接させる。
【0029】
この状態でアームガイド30のガイド片32a,32bの間にリンク機構40を挿入し、アーム41a,41bの頭部をバランサ35の下面に当接させる。そして、アームガイド30とリンク機構40を覆うようにフレーム10のめねじ11を本体1の第2のねじ部4に螺入して両者を一体に結合する。
【0030】
このとき、リンク機構40のアーム41a,41bの頭部42の先端部は、フレーム10の内壁に設けたフランジ部12に係止し、その外側面はフレーム10の内周面に当接し、又は近接して位置する。そして、フレーム10の螺入によってその頭部がバランサ35によって圧下され、結果的にアーム41a,41bは頭部の先端部を支点として外方に開く方向に付勢されている。
また、リンク機構40の下部(ほぼアーム41a,41bの第1の係止穴から下方)は、フレーム10の底部14に設けた開口部16から外部に露出しており、アームガイド30のガイド片32a,32bの下端部は開口部16の両縁部に摺接し、その切除部はシリンダ50に対向している。
最後に、シリンダ50のねじ部52に保護カバー61の止めねじ62を螺入して固定すれば、スプリンクラヘッドの組立が完了する。
【0031】
上記のように構成したスプリンクラヘッドは、図8に示すように、天井70に設けた穴71から挿入され、そのねじ部2を給水管72に螺入することにより天井面に装着され、その一部(全長の2分の1程度)が天井面から露出する。なお、73は穴71を塞ぐシーリングプレートである。
また、フレーム10の外径が小さい(22〜23mm程度)ため、システム天井のTバー間にフレーム10を設置することができる。この場合は、例えば、自在接手に接続された給水管72に本体1のねじ部2を螺入し、ついで、給水管72を動かしてフレーム10の下部又は全部をTバーの間から室内に露出させ、給水管72を固定すればよい。
【0032】
いま、火災が発生して受熱板を兼ねた保護カバー61が受熱し、その熱及び周辺からの熱気流によって可溶合金53が溶融し始めると、溶融した可溶合金53はシリンダ50と第1のピストン54の間から流出し、その体積が減少する。これにより、シリンダ50及びこれに固定されたアーム支持板46が上昇し、両アーム41a,41b又は少なくとも一方のアーム41a(又は41b)が、フレーム10のフランジ部12との係止部を支点として外方に回動する。この結果、アーム41a,41b又は一方のアーム41a(又は41b)の第1の係止穴44と、アーム支持板46の係止片(又はその一方)との係合が外れてリンク機構40のバランスが崩れ、分解してフレーム10から外れる。これにより、保護カバー61を含むリンク機構40及びバランサ35は、図8に示すように、フレーム10の底部14に設けた開口部16から外部に落下する。
【0033】
同時に、弁体20と一体化されたアームガイド30は、そのガイド片32a,32bがフレーム10の開口部16の両縁部に沿って下降し、弁体20のフランジ部がフレーム10の底部14に着座し、開口部16を閉塞する。これにより、放水口5が開口され、消火水は図9に示すように、フレーム10内を通って散水口15から散水される。このとき、消火水の一部はフレーム10の底部14に当って跳ね上り、フランジ部12の下面に当って直下方向に散水される。なお、フランジ部12の内縁部下端を図9に示すように斜めに切除しておけば、斜め下方への散水分布が向上する。
【0034】
ところで、弁体20のフランジ部の外径は、前述のようにフレーム10の開口部16の短軸側の幅よりは大きいが、長軸側の長さよりは小さく形成されているので、弁体20によって開口部16を完全に閉塞することができず、図10に示すように、弁体20のフランジ部と開口部16の長軸側の両端部との間には、すき間gが存在する。
このため、消火水は、このすき間gからも下方に散水され、散水口15からの散水と相俟って、スプリンクラヘッドの四方及び下方にほぼ均一に散水される。したがって、従来のマルチ形スプリンクラヘッドのように、長い散水用スリットを設ける必要がなくなり、フレーム10を従来のものより細径化、小形化することができる。
【0035】
本発明に係るマルチ形スプリンクラヘッドのフレームは、内壁にリンク機構のアームが係止するフランジ部を有し、例えばダイキャストで製造された有底円筒状の半製品の一部を機械加工により切削してフランジ部と散水口を同時に形成するようにしたので、製造が容易で機械的強度も大である。
また、フランジ部は、その上部に弁体、バランサ、リンク機構の一部等を収容しうる必要最小限度の位置に設けたので、フレームの開口部からのリンク機構等の突出長を短かくすることができ、したがって、背の低いマルチ形スプリンクラヘッドを得ることができる。
【0036】
また、シリンダ等が挿入されるリンク機構のアームの下部をそれぞれ外方に傾斜させてアームの間隔を狭くし、さらに、フランジ部を上記の位置に設けてリンク機構のアームの上部先端部をこのフランジ部に係止させ、さらにアームの上部先端部の外側面をフレームの内壁に当接又は近接させるようにしたので、フレームの外径を小さく(実施例では22〜23mm)できる。
また、これによりシステム天井の狭いTバーの間にそのフレームを設置することができるので、天井にスプリンクラヘッドの取付用穴を設けたり、その穴をシーリングプレートで隠したりする必要がない。
【0037】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、本体及びフレーム内に挿入する弁体、アームガイド、バランサ、リンク機構等の構造は適宜変更することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば次のような効果を得ることができる。
(1)有底円筒状のフレームの内壁のほぼ中央部にこれと一体にリンク機構のアームが係止するフランジ部を設けると共に、このフランジ部の下方に複数の散水口を設け、さらに底部に火災発生時に分解したリンク機構等を排出する開口部を設けたので、小径(22〜23mm程度)でコンパクトなフレームを実現することができる。
【0039】
これにより従来に比べて小形で外径が小さく(従来のマルチ形スプリンクラヘッドの外径の2分の1程度)、フレームからのリンク機構の露出長が短くて意匠性に優れた見映えのよいマルチ形スプリンクラヘッドを得ることができる。
また、フレームの外径がシステム天井のTバー間の幅(25mm程度)より小さいので、システム天井のTバー間にそのフレームを設置することができる。
【0040】
(2)また、上記のマルチ形スプリンクラヘッドにおいて、フランジ部の内縁部下端を斜めに切除したので、消火水の斜め下方への散水分布が向上する。
【0041】
(3)さらに、フレームの外形を、本体のねじ部の外径とほぼ等しく、かつフレームの内径をリンク機構の幅とほぼ等しく形成したので、システム天井のTバーの間にフレームを設置することができ、天井にスプリンクラヘッドの取付用穴を設けたり、その穴をシーリングプレートで隠したりする必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の縦断面図である。
【図2】図1の保護カバーを除去した状態の下面図である。
【図3】図1の分解斜視図である。
【図4】図1のフレームを示すもので、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は縦断面図である。
【図5】フレームの製造方法の一例を示す説明図である。
【図6】フレームの製造方法の一例を示す説明図である。
【図7】図1のリンク機構のアームを示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図8】本発明の作用説明図である。
【図9】本発明の作用説明図である。
【図10】図8の下面図である。
【符号の説明】
1 本体
2 第1のねじ部
4 第2のねじ部
5 放水口
10 フレーム
11 めねじ
12 フランジ部
15 散水口
16 開口部
20 弁体
30 アームガイド
35 バランサ
40 リンク機構
41a,41b アーム
50 シリンダ
53 可溶合金
Claims (3)
- 給水管に接続されるねじ部を有し中心部に放水口が貫設された本体、前記放水口を開閉する弁体、該弁体を押圧するリンク機構、散水口を有し前記リンク機構等を収容して前記本体に連結されるフレームを備えたマルチ形スプリンクラヘッドにおいて、
前記フレームを有底円筒状に形成し、
該フレームの内壁のほぼ中央部に前記リンク機構が係止するフランジ部を設け、
該フランジ部と前記フレームの底部との間に、放射状に形成され、フレームの外壁と底部の周縁部とに開口する複数の散水口を設け、
前記フレームの底部に、火災時に前記リンク機構を落下させ、降下した弁体によって塞がれる開口部を設けたことを特徴とするマルチ形スプリンクラヘッド。 - 前記フランジ部の内縁部下端を斜めに切除したことを特徴とする請求項1記載のマルチ形スプリンクラヘッド。
- 前記フレームの外径を前記本体のねじ部の外径とほぼ等しく、かつ該フレームの内径を前記リンク機構の幅とほぼ等しく形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のマルチ型スプリンクラヘッド。
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