JP3629546B2 - Hcvレセプター結合を検出するためのアッセイ - Google Patents

Hcvレセプター結合を検出するためのアッセイ Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、標的細胞レセプターに対する、HCVタンパク質のようなC型肝炎ウイルス(HCV)レセプター結合リガンドの結合を測定するためのアッセイに関する。本アッセイを用いて、研究目的および臨床応用のためのワクチン候補を評価し、HCV中和抗体を同定および測定し得る。ここで、臨床応用では、中和抗体の存在の診断は、臨床的管理において予測値を有し得る。
本発明はまた、HCVに対するレセプターの同定および特徴付けに関し、このレセプターは、レセプターの相互作用を妨害する抗ウイルス剤の同定およびスクリーニングを容易にする。
従来技術の簡単な説明
人工の1〜2%がHCVに慢性感染しているので、C型肝炎ウイルス(HCV−非A非B肝炎−NANBVとして既に知られている)は、世界中で健康上の主要な問題となっている(1)。感染はほとんどの場合無症状であり、そして小数の症例では回復する。なぜなら、感染者の80〜100%は、生涯キャリアであり(2)そしてこれらの多くの症例では、慢性肝炎が発症する(3)からである。
HCVは、約3000個のアミノ酸からなるポリタンパク質をコードする単一のオープンリーディングフレームを含む約10000のヌクレオチドからなるポジティブセンスRNAウイルスである。組換えDNA技術によって、ウイルスの構造が解明されている(17、18)が、ウイルス自体は単離されておらず、そしてポリタンパク質のタンパク質分解によって生じる種々のウイルスタンパク質の機能は、同様のゲノム組成(organisation)の他の同様のウイルスとの類似性によって推定されている。
このウイルスタンパク質は、全て組換え体として入手可能であり、酵母、細菌、昆虫、および哺乳動物細胞を含む種々の細胞および細胞タイプ中で発現される(5,10)。
E1およびE2と呼ばれる2種のタンパク質(それぞれアミノ酸192〜383位および384〜750位に対応する)は、ウイルスエンベロープの外部タンパク質であることが示唆されており(5)、この外部タンパク質は、ウイルスの標的細胞への結合の原因となっている。
本発明者らは、推定HCVレセプターを保持する細胞を同定する方法ならびにHCVレセプター結合リガンドのレセプターへの結合を検出および定量するアッセイ技術を考案した。本技術は広範囲の適用性および利用性を有する。
HCVワクチンを設計する最初の工程は、防御免疫に関する成分の同定である。現在、HCV感染の過程において働く免疫応答の役割についてはほとんど知られていない。
HCVレセプター標的細胞を同定することにより、HCVレセプター自体の特徴付けが容易になり、そしてHCVレセプター標的細胞へのHCVレセプター結合リガンドの結合に対するアッセイの開発において重要な成分が提供される。このようなアッセイは、各個人の中和抗体の診断、レセプター結合を妨害する抗ウイルス化合物の迅速なスクリーニング、およびワクチンの開発に使用され得る。
チンパンジーの受動免疫の研究において、慢性感染患者の血漿によるインビトロでの中和後に、HCV感染が妨げられる(6)。しかし、HCVに対する防御抗体応答の評価は、インビトロでの中和アッセイがないことにより妨げられている。HCVは細胞培養物中では十分に増殖しないので、標的細胞に対するHCV結合を推定する中和試験を設定するための試みがなされている(7、8)。しかし、この入手可能な試験は、PCRによる結合ウイルスの検出に基づいており、中和抗体の定量の困難さおよびRT−PCR試験の正確な再現性を得る場合の問題点のような明らかな欠点を伴う。
本発明はまた、HCV中和抗体を推定するための定量試験(結合の中和(eutralisation f inding)すなわちN.O.Bと呼ばれる)に関し、これは、HCVエンベロープタンパク質のヒト細胞への結合を中和する血清のサイトフルオリメトリーでの評価に基づいている。
発明の要旨
本発明の第1の局面によれば、HCVレセプター標的細胞に対するHCVレセプター結合リガンドの結合を測定するためのアッセイが提供され、本アッセイは、HCVレセプター標的細胞に対するHCVレセプター結合リガンドまたはその競合結合アナログの結合を測定する工程を包含する。
好ましくは、HCVレセプター結合リガンドまたはHCVレセプター結合リガンドアナログの結合は、結合種を標識化し、そして遊離のHCVレセプター標的細胞と結合HCVレセプター標的細胞とを識別することが可能な検出系を用いることによって、検出される。
好ましくは、検出系はフローサイトメトリーであり、より好ましくは、フローサイトフルオリメトリーである。この場合、結合種は蛍光標識物質を保持し、そして標識化細胞と非標識化細胞との間で物理的な細胞分別が生じる。
本発明の第1の局面は、可能性のあるHCVレセプター結合リガンドがHCVレセプター標的細胞に結合する能力に対する感度のよい迅速なアッセイを提供し、そして可能性のあるHCVレセプター結合リガンドの簡単なスクリーニングを容易にする。このような可能性のあるHCVレセプター結合リガンドは、抗ウイルス剤としてまたは可能性のあるワクチンまたはアッセイ用試薬の候補物として、有用性を有し得る。
本アッセイは、HCVレセプター標的細胞に対するHCVレセプター結合リガンドの結合を直接測定する直接結合アッセイであってもよいし、または結合アッセイ(サンプル中の測定しようとするHCVレセプター結合リガンドがHCVレセプター結合リガンドアナログとの結合に対して競合し、そしてHCVレセプター結合リガンドアナログの量が測定される)であってもよい。
直接結合アッセイにおいて、本アッセイは以下の工程を包含する:
i)HCVレセプター標的細胞と、HCVレセプター結合リガンドの存在について試験しようとするサンプルとを混合して、任意のHCVレセプター結合リガンドとHCVレセプター標的細胞とを結合させる工程、
ii)非結合HCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
iii)HCVレセプター結合リガンドに結合し得る検出可能な抗体と混合して、結合したHCVレセプター結合リガンドを有する上記HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
iv)標識化HCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
検出可能な抗体は、直接標識化され得、または抗体(適切には、検出可能な抗体の一定領域に対して特異的な抗体)のような標識化リガンドを添加することによって、検出可能であり得る。
標識物は、直接的または間接的に標識物の存在を表示し得るいかなる標識物であってもよい。しかし、好ましくは、標識物は、フローサイトメトリーでの使用に適した蛍光色素である。このような標識物に適したものとしては、フルオレセイン−イソチオシアネート(FITC)、フィコエリフリン(phycoeriphrine)(PE)、およびテキサスレッド(Texas Red)が挙げられる。
標識化リガンドは、検出可能な抗体に特異的に結合可能な他のいかなるリガンドであってもよい。例えば、検出可能な抗体は、それ自体、共有結合したビオチンを有し、そして標識化リガンドは、ストレプトアビジンであり得る。
検出可能な抗体は、例えば、IgGのようなヒト、ウサギ、またはマウスの免疫グロブリンであり得、そして標識化抗体は、標識化された、抗ヒト抗体、抗ウサギ抗体、または抗マウス抗体であり得る。
検出可能な抗体または二次標識抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体であり得る。いずれの場合においても、抗体は、F(ab')フラグメントのような抗体の結合フラグメントであり得る。モノクローナル抗体は、細胞融合技術により、あるいはヒト化またはCDR移植のような組換えDNA技術により産生され得る。
記載の実施例において、検出可能な抗体は、免疫された動物宿主中でHCVレセプター結合リガンドに対して惹起されたポリクロナール抗体(例えば、ウサギ血清)であり、そして二次標識抗体は、FITCで標識化された抗動物宿主(例えば、抗ウサギIgG)抗体である。しかし、好ましくは、検出可能な抗体はモノクローナル抗体である。
検出可能な抗体と同タイプの抗体のコントロール量は、コントロールとしての平行実験に添加され得る。コントロール量は、例えば、前免疫(preimmune)血清であり得る。
間接結合アッセイにおいて、アッセイ工程は以下の工程を包含する:
i)HCVレセプター標的細胞と、HCVレセプター結合リガンドの存在について試験しようとするサンプルと、限定量のHCVレセプター結合リガンドアナログとを混合して、HCVレセプター標的細胞への結合に対して競合させる工程、
ii)非結合のHCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
iii)HCVレセプター結合リガンドに結合し得る検出可能な抗体と混合して、結合したHCVレセプター結合リガンドを有する上記HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
iv)HCVレセプター結合リガンドアナログに結合したHCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
いずれの場合においても、標識化されたHCVレセプター標的細胞の量は、蛍光標識を提供することによって、およびフローサイトメトリーを用いる細胞分別を実施することによって、検出され得る。
本発明の第2の局面によれば、HCVレセプター結合リガンドに対する中和抗体の結合から惹起されるHCVレセプター結合リガンドの中和を測定するためのアッセイ(上記の通りNOBアッセイと呼ばれる)が提供され、このアッセイは、以下の工程を包含する:
i)HCVレセプター標的細胞と、HCVレセプター結合リガンドと、HCV中和抗体の存在について試験しようとするサンプルとを混合する工程、
ii)非結合のHCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
iii)HCVレセプター結合リガンドと結合し得る検出可能な抗体と混合して、結合したHCVレセプター結合リガンドを有する上記HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
iv)HCVレセプター結合リガンドに結合したHCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
本アッセイにおいて、HCVレセプター標的細胞およびHCV中和抗体は、HCVレセプター結合リガンドへの結合に対して競合する。
本発明の第2の局面は、HCVレセプターへのHCVの結合を損傷し得る抗体を同定するための感度のよい迅速なアッセイを提供する。このような抗体は、ウイルスを中和し、そして連続的な免疫化から惹起される免疫系の効果的な応答の1つであるようである。従って、中和抗体のレベルは、免疫化プロトコルの成功の程度を表示し、そして中和抗体は、それ自体、受動免疫化のための薬学的調製物中の活性成分として有用であり得る。
本発明の第2の局面のアッセイはまた、現時点のまたは過去のHCV感染の診断方法として、サンプル中のHCV抗体を検出するための感度のよいアッセイを提供し得る。従って、好ましくは、サンプルは、患者由来のサンプルであり、そして本発明は、HCVによる現時点のまたは過去の感染を診断する方法を提供し、この方法は、患者から取り出したサンプルに関して、本発明の第2の局面のアッセイを実施する工程を包含する。
本発明者らは、HeLa細胞中で産生されるE1/E2で免疫したチンパンジーにおいて、中和抗体の存在とその後の同種のHCVによる攻撃からの防御との間に完全な相関があることを発見した。最大力価を有する動物は、完全にウイルスがいない状態のままであるので、本発明者らは、抗体はワクチン接種により誘導される中和抗体であると推測している。有効な中和力価は、3回目の追加免疫(third boost)の1年間後にまだ存在している。低力価は、軽度の感染を引き起こし、この感染はコントロールとは違ってワクチン接種によって回復(resolve)する。
従って、中和抗体の測定能は、過去または現在のHCV感染の診断を可能にし、そして感染患者の治療において予測値を有する。
本アッセイは、中和抗体の特徴付けを可能にし、そして患者のサンプルのアッセイとして直接用いられ得、または一般の臨床環境における使用に適した感度のよいアッセイの開発のための試薬を確認および試験するために使用され得る。このようなアッセイとしては、例えば、酵素標識化アッセイ、特にELISAが挙げられる。
本発明の第2の局面のアッセイはまた、HCVレセプター標的細胞上のレセプターのマッピングを可能にするHCVレセプターに結合し得る抗体のパネルを同定するのに有用であり得る。
最後に、本発明の第2の局面のアッセイは、異なるHCV遺伝子型由来のHCV外部タンパク質に対する抗体間の交差反応性を測定するのに有用であり得る。
本発明の第2の局面において用いられる試薬は、本発明の第1の局面および必要に応じて変更を加えたプロトコルに記載のものと同様であり得る。
本発明の第3の局面によれば、細胞のサンプル中のHCVレセプター標的細胞を同定する方法が提供され、この方法は、以下の工程を包含する:
i)細胞のサンプルとHCVレセプター結合リガンドとを混合して、任意のHCVレセプター結合リガンドとサンプル中の任意のHCVレセプター標的細胞とを結合させる工程、
ii)非結合のHCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
iii)HCVレセプター結合リガンドに結合し得る検出可能な抗体と混合して、結合したHCVレセプター結合リガンドを有する上記HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
iv)標識化されたHCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
使用される試薬は、本発明の第1の局面および必要に応じて変更を加えたプロトコルに記載のものと同様であり得る。
本発明の第3の局面の方法は、HCVレセプターを保持する細胞に対する迅速なスクリーニング技術を提供する。従って、この方法を用いて、本発明の第1の局面および第2の局面のHCVレセプター標的細胞を産生し得、あるいはその後の分析および、特に、入手可能なHCVレセプター結合リガンドをさらに精製および改良する目的で、HCVレセプターの性質および形態の特徴付けのために、HCVレセプター標的細胞集団を産生し得る。
本発明はまた、本発明のアッセイおよび方法を用いて産生され、または同定された生成物を包含し、本発明のアッセイを用いて同定されたHCVレセプター結合リガンドおよびその同一物を含むワクチン組成物を包含する。本発明のアッセイまたは方法に関わる開発プログラムは、本出願により得られる防御の範囲内に入る。
本明細書で用いられるように、用語「HCVレセプター標的細胞」は、少なくとも1つのHCVタンパク質と結合可能な細胞または細胞集団を意味する。適切には、HCVレセプター標的細胞は、少なくとも1つのHCVタンパク質レセプターを含む。
本明細書中で用いられるように、用語「HCVレセプター結合リガンド」は、HCVレセプターに結合し得る任意のリガンドを意味する。HCVレセプター結合リガンドは、好ましくは、HCVレセプターに結合し得る、1つまたはそれ以上のHCVポリペプチドおよび/またはHCVポリペプチドの1つまたはそれ以上のフラグメントを含む。HCVレセプター結合リガンドは、HCVには関連しないがHCVレセプターに結合し得るポリペプチドであり得る。適切には、HCVレセプター結合リガンドは、組換えHCVタンパク質またはそのフラグメントである。このようなHCVレセプター結合リガンドは、ヨーロッパ特許出願EP−A−0318216および同EP−A−0388232に開示されている。最も好ましいのは、HCV外部タンパク質のE1およびE2または機能的等価物ならびにそれらのフラグメントであり、これらは、HCVレセプター標的細胞への結合能を保持している。
あるいは、HCVレセプター結合リガンドは、HCVレセプターと結合し得る非ポリペプチド化学化合物であり得る。非ポリペプチド化学化合物は、レセプター結合ポリペプチドの化学アナログであり得、レセプター結合エピトープを保持している。
本明細書中で用いられるように、用語「HCVレセプター結合リガンドアナログ」は、HCVレセプター結合リガンドのアナログを意味し、このアナログは、HCVレセプター標的細胞に結合するためのHCVレセプター結合リガンドと交差反応し得るが、アッセイ検出系を用いてHCVレセプター結合リガンドと区別し得る。従って、適切には、HCVレセプター結合リガンドアナログは、好ましくは、蛍光標識物を用いて、直接に、または抗体のような標識化リガンドのさらなる結合によるかのいずれかにより、標識化される。
本明細書中で用いられるように、用語「ポリペプチド」は、2つまたはそれ以上のアミノ酸の配列を意味し、少なくとも1つのペプチド結合を含む。この配列中のアミノ酸は、天然に存在するアミノ酸であり得、あるいは合成アナログまたは任意の混合または割合の全合成アミノ酸であり得る。用語「ポリペプチド」は、一般に、糖タンパク質を含む、天然のまたは化学的に改変されたポリペプチドのようなタンパク質および改変されたポリペプチドを含む。
本明細書中で用いられるように、用語「HCV中和抗体」は、HCVレセプター結合リガンドとHCVレセプター標的細胞との間の相互作用を低下させ得る抗体を意味する。好ましくは、HCVレセプター結合リガンドは、ネイティブなHCVタンパク質である。好ましくは、HCV中和抗体は、HCVレセプター標的細胞へのネイティブなHCVタンパク質の結合を完全に妨げる。HCV中和抗体は、モノクローナル抗体(例えば、細胞融合の
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およびMilstein技術により、またはヒト化およびCDR移植のような組換えDNA技術により産生される)であり得るが、好ましくは、ポリクローナル抗体、最も好ましくは、免疫された宿主の免疫系によって産生される抗体である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の局面を示す概略図であり、ここで、HCVレセプター結合リガンドは、HCVレセプター標的細胞上のレセプターに結合し、そしてまずウサギ抗HCV抗体を結合し、次いでFACScan解析による細胞分別の前に標識化抗ウサギIgG−FITC F(ab')フラグメントを結合することによって、測定される(英文明細書第14頁(翻訳文第11頁27行目〜第12頁23行目に対応)を参照のこと)。
図2は、種々のシステムにおいて発現されるHCV組換えエンベロープのヒト細胞への結合の差を説明するフローサイトメトリー実験の結果を表す。培地単独でインキュベートされたMolt−4細胞は、線影曲線として示され、そして白抜き曲線は、示されるHCV組換えエンベロープ5μg/mlとインキュベートされた細胞を表す(英文明細書第16頁(翻訳文第13頁21行目〜第14頁13行目に対応)を参照のこと)。
図3は、CHO細胞中で発現されるE2のヒト細胞への結合を示す(英文明細書第16頁(同上)を参照のこと)。
図4は、本発明の第2の局面を示す概略図であり、ここで、中和抗体は、HCVレセプター標的細胞上のレセプターに結合するHCVレセプター結合リガンドの結合を妨げる(英文明細書第17頁(翻訳文第14頁13行目〜第15頁6行目に対応)を参照のこと)。
図5は、HCV E2の超可変領域1に対する抗体による、E2の標的細胞への結合の中和を示す(英文明細書第19頁(翻訳文第15頁最下行〜第16頁15行目に対応)を参照のこと)。
図6は、ワクチン接種されたチンパンジーの血清による、HCV標的細胞によるE2結合の中和を示し、これは、防御と中和抗体の存在との間の相関性を示す(英文明細書第19頁(同上)を参照のこと)。
発明の詳細な説明
本発明の実施は、他に指示がなければ、当該分野の技術の範囲内にある免疫学、サイトフルオリメトリーおよび分子生物学の従来技術を用いる。このような技術は、文献中に十分に説明される(19)。
当業者は、アッセイの設計および実施の一般的な方法および技術を理解し、かつ精通している。本発明は、当業者が開示の実験を理解し、かつ繰り返すために十分詳細に本明細書中に記載されている。
条件の変更は、特定のHCVレセプター結合リガンド、HCVレセプター標的細胞、および抗体に対するアッセイを最適化するのに必要であり得ることが、当業者に理解される。
ウイルスおよびタンパク質の標準の略号は、本明細書中で用いられる。本明細書中に引用される刊行物、特許、および特許出願のすべては、参考として援用される。HCVのエンベロープ1(E1)およびエンベロープ2(E2)は、公表されたタンパク質、およびそのフラグメント、ヌクレオチド配列を示す(17、18)。E1およびE2遺伝子のヌクレオチドならびにコードされたタンパク質のヌクレオチドは、異なるHCV単離株において様々である。従って、あらゆるHCV単離株のE1およびE2が、それぞれアミノ酸配列192〜383位および384〜750位に含まれるので、同定された。
E1およびE2は、異なった発現システムを用いて、組換えDNA技術により産生された(5、10)。
一般的材料および方法
細胞。ヒトT細胞リンパ腫細胞株、すなわちMolt−4を、ATCC(Rockville,MD)から得た。細胞を、2mM L−グルタミン、1%非必須アミノ酸、1mMピルビン酸ナトリウム、ペニシリン(100単位/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)、および10%(vol/vol)ウシ胎児血清(FCS,Gibco)を補充したRPMI 1640(Gibco Laboratories,Grand Island,NY)培地で拡張培養した。
組換えエンベロープタンパク質。糖タンパク質E1/E2199-745を、(5、9)に記載のように、HeLa細胞またはCHO細胞中で発現し、抽出し、そして精製した。E2384-715を、切形型(truncated)E2661(5)に対して記載されるように、組換えCHO細胞から発現および分泌させた。CHO/E2の精製に対して、CHO細胞調整培地を、限外濾過により15倍に濃縮し、続いて75%飽和の硫安沈澱によりさらに10倍容量を減少させ、そして25mM Tris−Cl、1mM EDTA(pH7.5)中に再溶解させた;モノクローナル抗体5E5/H7(CHO/E2に特異的)を、精製し、そしてCNBr活性化Sepharose上で結合させた。抗体カラムを、25mM Tris−Cl、0.15M NaCl(pH7.5)中で平衡化した。硫安沈澱したE2を、25mM Tris−Cl、1mM EDTA(pH7.5)中に溶解し、そしてカラム上に載せた。カラムを、PBS+1−M NaClで洗浄し、次いでActisep(Sterogene Inc.,Arcadia,CA)の3〜4カラム容量で溶出させた。黄色化したActisepを含むフラクションのすべてをプールし、セル限外フィルター内で撹拌しながら濃縮し、そしてPBS緩衝液中でダイアフィルトレーション(diafiltered)した。E2384-715を、(10)に記載のように、組換えBaculovirus(BV)感染細胞から発現および分泌させた。BV/E2の精製に対して、昆虫細胞由来の調整培地をGNAレクチンアガロース(Vector Laboratories,Burlingame,CA)のカラムに載せた。次に、カラムをPBS+0.9M NaClで洗浄し、そして1MメチルD−マンノシドを含むPBS+0.9M NaClの溶液で溶出させた。溶出物を20mMリン酸カリウム(pH6)に対して4℃で透析した。沈澱物(ほとんど混入物を含む)を遠心分離により除去し、そして上清を、20mMリン酸カリウム(pH6)で平衡化したS−Sepharose Fast Flow(Pharmacia,Uppsala,Sweden)のカラムに載せた。E2タンパク質を、20mMリン酸カリウム(pH6)で0.25M NaClまでの勾配をかけて溶出させた。E2 384〜715位の酵母からの発現および分泌に対して、本発明者らは、Saccharomyces cerevisiae S150−2B株および分泌ベクターYEpsec1を用いた(11)。E2は、55kDaのコアグリコシル化ペプチドとして分泌される。酵母/E2を、レクチンカラムおよびBV/E2の精製に用いた同様の手順を用いて、アフィニティークロマトグラフィーにより精製した(10)。精製後、HCVエンベロープタンパク質は全て、80%を超える純度であった。公表された手順に従って、全ての抗原に対するELISAを実施した(10)。
血清およびモノクローナル抗体(mAbs)。全ての上記のエンベロープタンパク質に対して特異的なウサギポリクローナル抗血清、および、HeLa E1/E2で、または酵母/E1199-330とBV/E2404-661(9)との複合物で免疫したチンパンジー由来の血清を得た。モノクローナル抗体291(IgG1)を、CHO/E2で免疫したマウスから得、そして標的細胞に結合したE2を認識する能力についてスクリーニングした。HCV−1のアミノ酸384〜41位(E2超可変領域1、HVR1)からなる合成ペプチドを、Diphtheriaトキソイドにアミノ末端残基を介して結合させ、そしてマウスの免疫に使用した。この融合から得られるmAbsを、ストレプトアビジンでコートしたプレート上で、アミノ酸288〜487位由来の一部重複したビオチン化8マー(8mer)のペプチドを用いて、Elisaによりスクリーニングした。IgG1 mAb(1G2A7)を単離し、これは、ELISAにおいてエピトープ384〜414位を認識した。
実施例1−結合アッセイ
結合実験の概略図を図1に示す。これはフローサイトメトリー解析で達成された分別を示す。
HCVレセプターと推定されるレセプターを持つ様々な細胞タイプにHCVタンパク質が結合する能力を測定する目的で実験を行った。
実験プロトコル
HCVエンベロープタンパク質がMolt−4細胞(インビトロでHCV複製のレベルが低いと報告されているヒトT−細胞リンパ腫(13)である)に結合する能力を評価するために免疫蛍光間接実験を行った。
Molt−4細胞(105/ウェル)を、4℃、5分間、200×gで遠心分離し、96U底マイクロプレートに沈澱させた。種々の濃度(10μg/mlから0.001μg/ml)でPBSに希釈したHCVタンパク質20μlを、Molt−4細胞のペレットと混和し、そして4℃で1時間インキュベートした。非結合HCVタンパク質を、PBS中4℃、5分間、200×gで2回の遠心分離により除去した。続いて、HCV感染またはHCV組換えタンパク質による免疫のいずれかを施したヒト、チンパンジーまたはウサギの血清の種々の希釈溶液で、細胞を4℃、30分間インキュベートした。可能であれば、対応する前免疫の血清をコントロールとして使用した。細胞をPBSで2回洗浄し、そして、適切に希釈したフルオレセイン−イソチオシアネート結合抗血清(ヒトIgGまたはウサギIgGのいずれかに対する)と共に30分間インキュベートした。
次に、細胞を4℃のPBSで洗浄し、100μl PBSに再懸濁し、そして、細胞に結合した蛍光をFACScanフローサイトメーター(Becton Dickinson,Mountain View,CA)で解析した。ドットプロット表示の前方および側方の光散乱を用いることにより、生存単一細胞を取り込み、そして細胞破砕物および細胞凝集塊を除外するように機械をゲート制御した。合計で5000の結果を収集し、そしてBecton DickinsonのLysis IIソフトウェアープログラムを使用してデータの解析を行った。このプログラムは、それぞれの細胞サンプルのヒストグラムを作成し、そして、細胞集団の平均チャンネル蛍光(これは細胞に結合した蛍光標識HCVタンパク質の表面密度と直接関与している)を算出する。平均蛍光値(平均チャンネル数)を、HCVタンパク質を伴う場合または伴わない場合とで、ならびに免疫血清の場合または前免疫血清の場合とで比較した。ポジティビティ(positivity)の閾値は、それぞれの実験について、HCVタンパク質に対する抗血清およびFITC標識第2抗体と共にインキュベートし、HCVタンパク質を結合していない細胞のフローサイトメトリー解析によって設定した。
上記の実験は、E2の標的細胞への結合が測定可能であり、そして高い親和性を持つことを示す。
HCVレセプターを有する種々の細胞タイプに対する、種々の系で発現する異なるHCVタンパク質の結合能力を比較するために実験を行った。
細胞を、酵母、昆虫細胞あるいは哺乳動物細胞(HeLaあるいはCHO)のいずれかで発現する、HCV組換えエンベロープ(E1/E2またはE2)と共にインキュベートし、続いて、対応する組換えタンパク質で免疫したウサギから得たポリクローナル血清と共にインキュベートした。ウサギIgGに対するFITC結合抗血清と共にインキュベート後、HCVタンパク質の結合を、フローサイトメトリーによって細胞に結合した蛍光として間接的に検出した。
図2の代表的な実験は、哺乳動物細胞では発現するが、しかし酵母では発現しない組換え体E1/E2またはE2はヒト細胞に結合し得るが昆虫細胞で発現するE2は低いものの検出可能な結合を有することを示す。肝細胞ガン細胞株あるいは新鮮な精製ヒトB細胞を標的細胞として用いた場合も、同じデータを得た。
標的MOLT−4細胞を、E1/E2またはE2の濃度を増加させてインキュベーションした後、哺乳動物細胞で発現するE2の結合は、10μg/mlの濃度でプラトーに達することが見い出された。
この結合は飽和可能であることから、推定レセプターへの組換えE2の親和性は、ハプテン−抗体相互作用の親和性を計算するための前記の二重逆数プロット法(double reciprocal plot method)(14)を用いて、算出され得る。図3Bでは、予測された親和性をKdとして表しており、そしてこれは、E2濃度の半分がその推定レセプターに結合している時の、遊離E2濃度の逆数に等しい。y軸では、E2非存在下でウサギ抗E2血清およびFITCヤギ抗ウサギで得られた平均蛍光をE2存在下で得た平均蛍光から引いて、それぞれのE2濃度における純(neat)平均蛍光強度値を算出した。純平均蛍光強度(y軸)およびE2濃度(x軸)を逆数でプロットした。
標的細胞に対するE2のKdは、約10-8Mであることから、E2はおそらく、標的細胞に対するE1/E2複合体の特異的結合の原因となるタンパク質であるという結論が導き出される。
実施例2−中和アッセイ
本発明による中和アッセイの概略図を図4に示す。
実験プロトコル
細胞(105/ウェル)を、4℃、5分間、200×gで遠心分離し、96U底マイクロプレートに沈澱させる。20μlのCHO/E2715(0.5μg/ml PBS)を、HCV感染またはHCV組換えタンパク質による免疫のいずれかを施したヒト、チンパンジーまたはウサギの血清の様々な希釈溶液と混合した。4℃で1時間インキュベートした後、Molt−4細胞を加え、そして4℃で1時間インキュベートした。非結合HCVタンパク質および抗体を、4℃、5分間、200×g、PBS中で2回遠心分離することにより除去した。続いて、同種の中和血清由来の血清、HCVエンベロープ組換えタンパク質で免疫された動物由来の血清、またはコントロールとして対応する前免疫血清の1/100希釈と共に細胞を4℃で30分間インキュベートした。同種の中和血清由来の抗体との結合を示すことは重要である。なぜなら、非中和抗E2抗体は標的細胞に結合した後のE2を遮蔽し得、それゆえ、この結合が異種由来の抗E2血清によって示されるならば、非中和抗E2抗体は中和の評価を妨げ得るからである。細胞をPBSで2回洗浄し、そして適切な希釈のIgGに対するFITC結合抗血清と共に30分間インキュベートした。上記の結合アッセイについての記載のように、細胞に結合した蛍光を解析する。
この技術は、種々のHCV遺伝子型由来のHCVエンベロープタンパク質に対する抗体の交差中和測定に大変、有用である。例えば、HCV遺伝子型1A由来のエンベロープタンパク質に対して惹起される抗体は、HCV遺伝子型1b、2、3などの由来のエンベロープタンパク質の結合を中和する抗体の能力によって評価され得る。
E2超可変領域に対する抗体は結合を中和する
実施例1に従って測定される結合は、E2に対する抗体で中和可能であるかどうかを試験するために実験を行った。CHO細胞で発現する組換えE2に対して特異的なウサギポリクローナル抗血清を、E2の結合を中和する能力について評価した。
E2(0.5μg/mlの濃度、すなわちKd)をウサギ抗血清の一連の希釈液と混合した。次いでE2抗体混合液を標的細胞と共にインキュベートし、続いてE2の結合を検出した。哺乳動物の細胞で発現したE2で免疫したウサギの血清は、標的細胞へのE2の結合を中和し得ることを示された。
他のウイルスについては、中和抗体を誘導し得るエピトープが高度の可変性を示す領域に位置したので、さらなる実験では、HCV−E2の超可変領域1(アミノ酸384−414位)に対するmAbがE2の結合を中和するかどうかについて調べた。
CHO/E2を、HCV−E2の超可変領域1(HVR1)に特異的な表示濃度の精製mAb(1G2A7)と共にプレインキュベートした。次いで、抗体−E2混合物をMolt−4細胞と共にインキュベートし、そして標的細胞に結合したE2を認識するモノクローナル抗体291を用いて結合を明らかにした。平均蛍光強度(MFI)値を、中和mAb非存在下(ポジティブコントロール)、E2非存在下(ネガティブコントロール)および、E2抗体複合体存在下(実験値)で測定し、そして以下の式に従って特異的中和を決定した:特異的中和=×100[(ポジティブコントロールMFI−実験MFI)/(ポジティブコントロールMFI−ネガティブコントロールMFI)]。結果を図5に示す。
図5は、HVR1特異的mAbは完全ではないがE2の結合を中和し得ることを示し、E2の結合は少なくとも一部は超可変領域によって中介されることを表す。
HCVエンベロープの結合を中和する抗体は、感染防御と相関する
酵母や昆虫の細胞ではなく、哺乳動物細胞(HeLa)で発現する組換えエンベロープタンパク質を用いるワクチン接種は、同系のHCV単離物からの一次感染からチンパンジーを防御し得る(9)。
標的細胞へのHCVの結合に、E2の結合およびその次の中和のどちらが関係しているのかを調べるために、ワクチン接種して次の攻撃から防御されたチンパンジーの血清に存在する中和力価を、免疫したがHCVの攻撃を受け易いチンパンジーの血清の中和力価と比較した。
結果を図6に示す。それぞれのチンパンジーの結果は以下の通りである:
チンパンジー 559
ワクチン:HELA E1/E2
結果:防御された
抗−E1/E2 ELISA力価:1/37900
抗−E2 HV ELISA力価:1/49
50% 中和力価:1/3500
チンパンジー 357
ワクチン:HELA E1/E2
結果:防御された
抗−E1/E2 ELISA力価:1/25900
抗−E2 HV ELISA力価:1/30
50% 中和力価:1/2500
チンパンジー 534
ワクチン:HELA E1/E2
結果:防御された
抗−E1/E2 ELISA力価:1/22300
抗−E2 HV ELISA力価:1/64
50% 中和力価:1/600
チンパンジー 653
ワクチン:HELA E1/E2
結果:防御された
抗−E1/E2 ELISA力価:1/8700
抗−E2 HV ELISA力価:ND
50% 中和力価:1/1500
チンパンジー 470
ワクチン:HELA E1/E2
結果:感染したが回復した。
抗−E1/E2 ELISA力価:1/5300
抗−E2 HV ELISA力価:1/95
50% 中和力価:1/250
チンパンジー WS181
ワクチン:HELA E1/E2
結果:感染したが回復した。
抗−E1/E2 ELISA力価:1/2600
抗−E2 HV ELISA力価:1/ND
50% 中和力価:1/300
チンパンジー 590
ワクチン:酵母 E1/BV E2
結果:感染した
抗−E1/E2 ELISA力価:1/4300
抗−E2 HV ELISA力価:ND
50% 中和力価:1/0
チンパンジー 635
ワクチン:酵母 E1/BV E2
結果:感染した
抗−E1/E2 ELISA力価:1/2800
抗−E2 HV ELISA力価:1/42
50% 中和力価:1/0
図6および上記の結果は、少なくとも1/600のNOB中和力価を有するチンパンジーは全て感染から防御され、約1/300のNOB力価を有するチンパンジーは軽度の感染症を発症し、そして回復したが、NOB抗体を有さないチンパンジーは防御されなかったことを示す(9)。
E2の結合を中和する能力について、組換えエンベロープタンパク質(9)をワクチン接種したチンパンジーの血清の系列希釈液を試験した。各区画は、ワクチンとして使用したエンベロープタンパク質、HCV−1を含む血漿による攻撃結果、HeLa E1/E2に対するELISA力価ならびにE2−HVR1に対応するペプチド、および図5に従って算出した50%中和力価を示す。
図6はまた、防御されたチンパンジー対防御されなかったチンパンジーにおいて、E2超可変領域1へのELISA力価が、同等であったことから、E2結合中和抗体は感染からの防御と相関し、そしてワクチン接種により誘導された中和はHVR1に対する抗体に依存しないことを表す。
同時に、特定のHCV遺伝子型に感染したヒトの血清を、感染遺伝子型とは異なるHCV遺伝子型のエンベロープタンパク質の結合を中和する能力について試験し得る。
本発明は、本発明の範囲内における実施例および改変により、上記のように記載され、そして本発明の主旨は、過度の実験または発明の才を要することなく成され得ることが理解される。
Figure 0003629546

Claims (7)

  1. 標的細胞へのHCVレセプター結合リガンドの結合を測定するアッセイであって、
    a)推定HCVレセプター結合リガンドまたはその競合的結合アナログにHCVレセプター標的細胞を接触させる工程
    b)該HCVレセプター標的細胞に対する該リガンドまた は該競合的結合アナログの結合を、該HCVレセプター結 合リガンドに対して結合する能力を有する検出可能な抗 体を用いて検出する工程、
    を包含し、
    ここで、該標的細胞に対する該検出可能な抗体の結合 は、該標的細胞に対するHCVレセプター結合リガンドま たはその競合的結合アナログの結合についての測定値の 指標である、
    アッセイ。
  2. 以下のアッセイ工程を包含する、請求項1に記載のアッセイ:
    i)HCVレセプター標的細胞と、HCVレセプター結合リガンドの存在について試験しようとするサンプルとを混合して、任意のHCVレセプター結合リガンドと該HCVレセプター標的細胞とを結合させる工程、
    ii)非結合のHCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
    iii)該HCVレセプター結合リガンドに結合し得る検出可能な抗体と混合して、HCVレセプター結合リガンドと結合した該HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
    iv)該標識化されたHCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
  3. 以下のアッセイ工程を包含する、請求項1に記載のアッセイ:
    i)HCVレセプター標的細胞と、HCVレセプター結合リガンドの存在について試験しようとするサンプルと、限定量のHCVレセプター結合リガンドアナログとを混合して、該HCVレセプター標的細胞への結合に対して競合させる工程、
    ii)非結合のHCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
    iii)該HCVレセプター結合リガンドに結合し得る検出可能な抗体と混合して、HCVレセプター結合リガンドと結合した該HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
    iv)該HCVレセプター結合リガンドアナログに結合した該HCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
  4. HCVレセプター結合リガンドへの中和抗体の結合から惹起する、HCVレセプター結合リガンドの中和を測定するアッセイであって、以下の工程を包含する、アッセイ:
    i)HCVレセプター標的細胞と、HCVレセプター結合リガンドと、HCV中和抗体の存在について試験しようとするサンプルとを混合する工程、
    ii)非結合のHCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
    iii)該HCVレセプター結合リガンドに結合し得る検出可能な抗体と混合して、HCVレセプター結合リガンドと結合した該HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
    iv)該HCVレセプター結合リガンドに結合した該HCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
  5. 細胞サンプル中のHCVレセプター標的細胞を同定する方法であって、以下の工程を包含する、方法:
    i)該細胞サンプルとHCVレセプター結合リガンドとを混合して、任意のHCVレセプター結合リガンドと該サンプル中の任意のHCVレセプター標的細胞とを結合させる工程、
    ii)非結合のHCVレセプター結合リガンドを除去する工程、
    iii)該HCVレセプター結合リガンドに結合し得る検出可能な抗体と混合して、HCVレセプター結合リガンドと結合した該HCVレセプター標的細胞を標識化する工程、および
    iv)該標識化されたHCVレセプター標的細胞の量を検出する工程。
  6. 前記HCVレセプター結合リガンドまたは前記HCVレセプター結合リガンドアナログに結合した前記HCVレセプター標的細胞の量が、フローサイトメトリーにより検出される、請求項1から5のいずれか1つに記載のアッセイまたは方法。
  7. 請求項4に規定されるアッセイを実施する工程を包含する、HCVレセプターに対する結合抗体を中和することを同定するためのアッセイ。
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