JPH10506382A - 急性および慢性c型肝炎ウイルス感染の鑑別診断のための方法および組成物 - Google Patents
急性および慢性c型肝炎ウイルス感染の鑑別診断のための方法および組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、急性および慢性HCV感染の鑑別診断のために抗HCV抗体と結合する抗原性ペプチドを提供する。本発明は、さらに、被験体において、急性および慢性C型肝炎ウイルス感染を鑑別する方法であって、a)被験体由来の抗体含有サンプルと、ペプチド59(アミノ酸AFASRGNHVSPTHYVPESDA(配列番号1)を含む)、ペプチド137(アミノ酸MNRLIAFASRGNHVSPTHYV(配列番号2)を含む)、およびペプチド138(アミノ酸SRGNHVSPTHYVPESDAAAR(配列番号3)を含む)からなる群から選択される1またはそれ以上のペプチドとを、このペプチドと上記抗体との間の結合を可能にする条件下で接触させる工程;b)このペプチドと上記抗体との間の結合の存在を検出する工程;c)上記被験体由来の抗体含有サンプルと、所定量のペプチド139(アミノ酸NHVSPTHYVPESDAAARVTA(配列番号4)を含む)とを、このペプチドと上記抗体との間の結合を可能にする条件下で接触させる工程;d)このペプチドと上記抗体との間の結合の存在を検出する工程;および工程b)における抗体結合の強さと、工程d)における抗体結合の強さを比較する工程であって、工程d)における結合と比較して工程b)における結合がより強力である場合、急性C型肝炎ウイルス感染を示し、そして工程b)およびd)の両方における結合が等しい場合、慢性C型肝炎ウイルス感染を示す工程、を包含する方法、を提供する。本発明は、さらに、被験体におけるC型肝炎ウイルス感染を診断する方法であって、この被験体由来の抗体含有サンプルと、アミノ酸SPTHYV(配列番号5)を含むペプチドとを接触させる工程、およびこのペプチドと上記サンプル由来の抗体との間の結合の存在を決定する工程であって、このペプチドと抗体との間の結合の存在がC型肝炎ウイルス感染を示す工程、を包含する方法、を提供する。
Description
【発明の詳細な説明】
急性および慢性C型肝炎ウイルス感染の鑑別診断のための方法および組成物
発明の背景
発明の分野
本発明は、被験体における初期(急性)および後期(慢性)C型肝炎ウイルス
(HCV)感染の鑑別診断のための組成物および方法に関する。組成物は、HCVの抗
原性ペプチドを含有する。方法は、HCV感染の血清学的診断および急性または慢
性のいずれかとしてのHCV感染の鑑別を包含する。
背景技術
C型肝炎ウイルス(HCV)は、世界的に非経口的に伝染した非A型非B型肝炎
の主要な原因因子である(1、7)。HCVゲノムは、3010または3011アミノ酸の
ポリタンパク質をコードし得る1つの大きなオープンリーディングフレームを含
む9.4kbの正センスRNA分子からなる(2)。HCV構造タンパク質、特にヌクレオ
カプシドタンパク質は、広範囲に反応性の抗原性エピトープを含むことが見出さ
れており(4、6、9、17、18)、そして大部分の利用可能な診断試験システム
に取り入れられている(5、9、10、11、19、20、23)。
非構造タンパク質NS3およびNS4もまた、非常に反応性である抗原性エピトープ
を含み、そしてこれらのタンパク質由来の組換えポリペプチドが診断試験に使用
されている(5、8)。合成ペプチドが、非構造タンパク質(NS4を含む)の抗
原性組成物を特徴付けるために使用され、これは少なくとも2つの抗原性エピト
ープを含む主要抗原性領域5-1-5を含むと決定されている(3、12)。
HCV感染を診断するための現在利用可能なアッセイは、被験体がその寿命のあ
る時点でこのウイルスに曝されたことのみを示す。急性または慢性感染のいずれ
かとしてのHCV感染の鑑別診断のためのアッセイは、臨床医に、例えば、感染が
一次的かまたは二次的であるかの情報を提供する。一次感染は、急性感染期の間
に起こり、そして臨床的に現れ得るか、または現れ得ない。二次感染は、慢性HC
Vキャリアである被験体において数年後に起こり得る。急性(一次)感染と慢性
(二次、三次など)感染との間の鑑別は、臨床医を種々の治療養生法を開始し得
る時期の決定に導き得る。さらに、鑑別アッセイは、種々の治療薬の臨床試験の
ために一次感染を区別する。HCV感染に対する期識別試験は、最近の感染のマー
カーとしてのIgM抗HCV活性の使用に関する明らかな困難さのため、特に重要であ
る(13)。
本発明は、非常に強力かつ広範囲に反応性のB細胞エピトープを含む、新たに
同定されたC末端領域由来の抗原を提供することにより、このような期識別試験
を提供する。この領域の抗原特性は、HCVポリタンパク質のNS3-NS4-NS5領域の90
%を超える領域にわたる150の合成ペプチドのパネルの分析により、調べられた
。この研究から、この領域内でのIgG免疫応答の複雑なパターンが同定され、こ
れは特定のエピトープが、HCV感染の経過の間に異なる持続時間で抗体を誘発す
ることを示す。特に、HCV感染の初期段階に抗体と強力に反応する3つのペプチ
ドが同定されたが、一方、第4のペプチドは顕著に遅延性の(delayed)反応性
を示した。従って、本発明は、初期(急性)および後期(慢性)HCV感染を鑑別
するためのイムノアッセイにおいて使用される、HCV NS4タンパク質のC末端領
域由来の特定のペプチド配列を提供する。
発明の要旨
本発明は、急性および慢性HCV感染の鑑別診断のための、抗HCV抗体を結合する
抗原性ペプチドを提供する。
本発明は、さらに、以下の工程を包含する、被験体における急性および慢性C
型肝炎ウイルス感染を鑑別する方法を提供する:a)上記被験体由来の抗体含有
サンプルを、アミノ酸AFASRGNHVSPTHYVPESDA(配列番号1)を含むペプチド59、
アミノ酸MNRLIAFASRGNHVSPTHYV(配列番号2)を含むペプチド137およびアミノ
酸SRGNHVSPTHYVPESDAAAR(配列番号3)を含むペプチド138からなる群から選択
される1つ以上のペプチドと、このペプチドと上記抗体との間の結合を可能にす
る条件下で接触させる工程;b)このペプチドと上記抗体との間の結合の存在を
検出する工程;c)上記被験体由来の抗体含有サンプルを、アミノ酸NHVSPTHYVP
ESDAAARVTA(配列番号4)を含む所定量のペプチド139と、このペプチドと上記
抗体との間の結合を可能にする条件下で接触させる工程;d)このペプチドと上
記抗体との間の結合の存在を検出する工程;および工程b)の抗体結合強度と工
程d)の抗体結合強度とを比較する工程。工程d)における結合と比較して、工
程b)におけるより強力な結合は、急性C型肝炎ウイルス感染を示し、そして工
程b)およびd)の両方における同等の結合は、慢性C型肝炎ウイルス感染を示
す。
本発明は、さらに、以下の工程を包含する、被験体におけるC型肝炎ウイルス
感染を診断する方法を提供する:上記被験体由来の抗体含有サンプルを、アミノ
酸SPTHYV(配列番号5)を含むペプチドと接触させる工程、およびこのペプチド
と上記サンプル由来の抗体との間の結合の存在を測定する工程。このペプチドと
上記抗体との間の結合の存在は、C型肝炎ウイルス感染を示す。
発明の詳細な説明
本発明は、本明細書に含まれる以下の特定の実施態様の詳細な説明および実施
例を参照することにより、より容易に理解され得る。
血清診断法
1つの実施態様において、本発明は、以下の工程を包含する、被験体における
急性および慢性HCV感染を鑑別する方法を提供する:上記被験体由来の抗体含有
サンプルを、アミノ酸AFASRGNHVSPTHYVPESDA(配列番号1)を含むペプチド59、
アミノ酸MNRLIAFASRGNHVSPTHYV(配列番号2)を含むペプチド137およびアミノ
酸SRGNHVSPTHYVPESDAAAR(配列番号3)を含むペプチド138からなる群から選択
される1つ以上の所定量のペプチドと、このペプチドと上記抗体との間の結合を
可能にする条件下で接触させる工程;このペプチドと上記被験体サンプル中の抗
体との間の結合の存在を検出する工程;上記被験体由来の抗体含有サンプルを、
アミノ酸NHVSPTHYVPESDAAARVTA(配列番号4)を含む所定量のペプチド139と、
このペプチドと上記抗体との間の結合を可能にする条件下で接触させる工程;こ
のペプチドと上記抗体との間の結合の存在を検出する工程;および2つの工程に
おける抗体結合強度を比較し、急性または慢性HCV感染が上記被験体に存在する
かどうかを決定する工程。ペプチド59、137および138のうちの1つより多いペプ
チドを上記抗体含有サンプルと接触させる方法において、これらのペプチドを別
々に接触させ得る。あるいは、これらのペプチドを同一サンプルと一緒に接触さ
せ得る。本方法に使用されるペプチドは、ペプチド59、137、138および139のい
ずれか、または以下にさらに記載されるようにHCVに対する抗体との反応性を維
持するそれらの改変形態であり得る。
本明細書で使用される「ペプチドと抗体との間の結合」とは、ペプチドと、そ
のペプチドと特異的に反応する抗体(または複数の抗体)との間の複合体形成を
意味する。経験的に決定されたバックグラウンド(ランダム結合)レベルを超え
る強度を示す結合反応は、特異的であると考えられる。本明細書で使用される「
抗体結合強度」とは、ペプチドと被験体サンプル中に存在する抗体との間の任意
の結合反応の量的測定値を意味する。例えば、ELISAアッセイ(実施例を参照の
こと)において、反応ウェル中の全ての反応工程の完了後のサンプルの光学密度
値は、そのウェル中の抗原と抗体との間の結合反応の量的測定値である。ペプチ
ドと抗体との間の結合強度の他の定量的測定は、とりわけ定量的免疫蛍光アッセ
イ、イムノブロットアッセイおよび凝集/沈降アッセイを包含し得る。また、本
明細書で使用される「より強力な結合」とは、2.0より大きい比値または経験的
に決定されたカットオフ値を意味し、ここでこの比は、HCV感染の急性段階で抗
体と強力に反応するペプチド(例えば、ペプチド59、137および138)と、遅延性
の反応性を示すペプチド(例えば、ペプチド139)との間での免疫反応性の定量
的比較である。例えば、本発明において分析された慢性HCV感染サンプルは、0.3
3〜1.87の範囲の、ペプチド59と139との間の光学密度値の比を示したが、一方、
急性HCV感染サンプルは、2.52〜35.40の範囲の、ペプチド59と139との間の比を
示した(実施例を参照のこと)。本明細書で使用される「同等な結合」とは、約
1.0、そして一般的には2.0未満の比値を意味し、ここでこの比は、HCV感染の急
性段階で抗体と強力に反応するペプチド(例えは、ペプチド59、137および138)
と、遅延性の反応性を示すペプチド(例えば、ペプチド139)との間の免疫反応
性の定量的比較である。急性または慢性HCV感染を示す、本明細書に提供される
光学密度値の比は、他の定量的方法(例えば、とりわけ定量的免疫蛍光アッセイ
、
イムノブロットアッセイおよび凝集/沈降アッセイ)との比較のために標準化さ
れ得る。本明細書で使用される「急性C型肝炎ウイルス感染」とは、HCV感染の
初期段階を意味し、この間に免疫系が被験体へのHCVの最近の導入に対する初期
応答を誘導する。「慢性C型肝炎ウイルス感染」とは、初期の症状の出現を過ぎ
たHCV感染の任意の段階を意味する。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の工程を包含する、被験体におけ
るC型肝炎感染の存在または非存在を診断する方法を提供する:この被験体由来
の抗体含有サンプルをアミノ酸SPTHYV(配列番号5)を含むペプチドと接触させ
る工程、およびこのペプチドと上記サンプル由来の抗体との間の結合の存在を測
定する工程。このペプチドと上記抗体との間の結合の存在は、C型肝炎ウイルス
感染を示し、そして結合の非存在は、C型肝炎ウイルス感染がないことを示す。
本方法に使用されるペプチドは、ペプチド59、137、138および139のいすれか、
または以下にさらに記載するようにHCVに対する抗体との反応性を維持するそれ
らの改変形態であり得る。
イムノアッセイ
イムノアッセイ(例えば、免疫蛍光アッセイ(IFA)、酵素結合イムノソルベ
ントアッセイ(ELISA)およびイムノブロット)は、容易に適合され、HCV抗体の
検出を達成し得る。抗体の検出に有効なELISA法は、例えば、以下の通りである
:(1)抗原を基質に結合する;(2)結合した抗原を、抗体を含む流体または
組織サンプルと接触させる;(3)上記のものを、結合した抗体と反応性である
検出可能部分(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素またはアルカリホスフ
ァターゼ酵素)に結合した2次抗体と接触させる;(4)上記のものを、酵素に
対する基質と接触させる;(5)上記のものを発色剤と接触させる;(6)色の
変化を観察する。
競合阻害アッセイ
急性および慢性HCV感染の鑑別に有用であり得る別の免疫学的技術は、HCV抗原
と特異的に反応する抗体の検出のためにモノクローナル抗体(MAb)を使用する
。
簡潔に述べれば、被験体由来の血清を、基質(例えば、ELISA 96ウェルプレート
)に結合した抗原と反応させる。過剰の血清を、完全に洗浄する。次いで、標識
した(酵素結合、蛍光、放射性など)モノクローナル抗体を、先に反応させた抗
原−血清抗体複合体と反応させる。モノクローナル抗体結合の阻害量を、コント
ロール(患者の血清抗体なし)と比較して測定する。モノクローナル抗体阻害の
程度は、特定の変種または株に対して非常に特異的な試験である。なぜなら、そ
の程度はモノクローナル抗体の結合特異性に基づくからである。MAbはまた、IFA
による細胞における直接検出に使用され得る。
微小凝集アッセイ
微小凝集テストはまた、被験体における急性および慢性HCV感染を鑑別するた
めに用いられ得る。簡単に言うと、ラテックスビーズ(latex beads)、赤血球、
または他の凝集可能な粒子を、ペプチドでコートし(このペプチドは、ペプチド
を多価にする部分に結合されている)、そして被験体由来のサンプルと混合する
。その結果、このペプチドと特異的に反応する組織中または体液中の抗体は、ペ
プチドと架橋し、凝集を引き起こす。この凝集したペプチド-抗体複合体は、裸
眼または分光光度計によって見ることのできる沈澱を形成する。
サンドイッチアッセイ/フローサイトメトリー/免疫沈降法
さらに、代表的なサンドウィッチアッセイの場合のように、抗体は基質に結合
され、そして抗原と反応し得る。その後、標識した2次抗体は、1次抗体によっ
て認識されないエピトープに結合し、この2次抗体が検出される。本発明は急性
および慢性HCV感染を鑑別するためのHCV抗原を提供するので、他の血清学的方法
(例えば、フローサイトメトリーおよび免疫沈降法)もまた、検出方法として用
いられ得る。
本明細書で教示される診断方法において、抗原を基質と結合し、そして体液サ
ンプル(例えば血液、血清、尿または唾液)に接触させ得る。このサンプルは、
患者から直接的に得られ得、または部分的に精製され得る。この方法において、
抗原に特異的な抗体(1次抗体)は、この結合した抗原に特異的に反応する。そ
の後、検出可能部分に結合した2次抗体または検出可能部分で標識された2次抗
体が、1次抗体の検出を高めるために添加され得る。一般的には、2次抗体また
は他のリガンドは、抗原の異なるエピトープと特異的に反応するか、あるいはそ
のリガンドまたは反応抗体に非特異的に反応するかのいずれかである。この2次
抗体または他のリガンドは、1次抗体の複数部位と反応する能力によって選択さ
れる。それゆえ、例えば、2次抗体のいくつかの分子は、それぞれの1次抗体と
反応し得、1次抗体をさらに検出可能にする。
検出可能部分
検出可能部分により、沈澱または色の変化の可視検出、顕微鏡または分光光度
計による可視検出、放射能測定などによる自動検出が可能となる。検出可能部分
の例として、フルオレセインおよびローダミン(蛍光顕微鏡の場合)、西洋ワサ
ビペルオキシダーゼ(光学顕微鏡または電子顕微鏡のいずれか、および生化学的
検出の場合)、ビオチン-ストレプトアビジン(光学顕微鏡または電子顕微鏡の
場合)、アルカリホスファターゼ(色の変化による生化学的検出の場合)および
放射性同位体(オートラジオグラフィ、蛍光光度計および放射線検出の場合)が
挙げられる。
抗原
本発明はHCVの抗原ペプチドを提供する。このペプチドは、通常、精製された
形態で存在する。本明細書で用いられる「精製された」は、臨床設定または検査
設定(例えば診断アッセイ)において有用であるように、ペプチドが他のウイル
ス性または細胞性混入物から十分に分離されることを意味する。種々のレベルの
精製は既知の方法によって達成され得る。本発明の精製された抗原HCVペプチド
はまた、「抗原」または「HCV抗原」として本明細書中て称され、そしてペプチ
ド番号または配列番号のいずれかによって、互換的に命名される。
本発明のペプチドは、配列番号1、2、3、4、または5によって配列表中に
規定されるアミノ酸配列内に含まれるアミノ酸を包み得る。それゆえ、本発明の
ペプチドは、配列表中に見出されるのと同じ配列を有し得る。本発明のペプチド
は、結合され得ないか、あるいは、例えば、凝集アッセイにおける使用の場合は
ペプチドを多価にする部分、または固相上のペプチドの配置を容易にするキャリ
アタンパク質に結合し得る。キャリアタンパク質は合成ペプチドが結合され得る
ものであり、そしてヒト血清中の抗体と反応しない。このようなキャリアの例は
、ウシ血清アルブミン(BSA)である。
本発明の免疫反応性ペプチドのアミノ酸配列を提供することにより、本明細書
によって教示される方法および標準的なペプチド合成技術を使用して、特別に引
用されたペプチドの免疫反応性領域に相同性があるように選択された他のペプチ
ドを合成し、そしてこれらのペプチドを、得られた配列中の特定のアミノ酸残基
の挿入、欠失または改変によって改変することが可能になる。例えば、そのコア
配列SPTHYV(配列番号5)は、免疫反応性であることが測定された。このコア配
列に基づいて、種々の長さのペプチドが、HCVゲノムのこの領域の天然配列から
得られ、そして合成され得るこれらのペプチドは、HCVに対するコア配列の特異
性または免疫反応性を、実質的に減少または変更しない非必須なアミノ酸を含み
得る。例えば、ペプチドの酸性特性または塩基性特性を維持する保存的なアミノ
酸置換が導入され得る。この方法において合成されたペプチドは、本明細書中で
教示される方法(例えばELISA(実施例を参照のこと))によって、コア配列と
同様の免疫反応性を有することが測定され得る。それゆえ、開示されたNS4タン
パク質のC末端由来のきわめて多くのペプチドの合成または精製が可能である。
本明細書のペプチドのアミノ酸配列は、いくつかの付加的な特質(例えば、本
明細書中で教示される可溶性)を与えるよう設計された配列に結合したHCV抗原
の免疫反応性部分(配列番号:1〜5)を含み得る。HCV抗原のアミノ酸配列は
、いくつかの付加的な特質を提供する他のアミノ酸により、1つ以上のアミノ酸
が置換された配列を包含し得る。例えば、ジスルフィド結合が可能なアミノ酸を
除去/付加して、より堅固な2次構造を提供することによってエピトープの反応
性を増加させる、その生体寿命(bio-longevity)を増加させる、その細胞傷害性
を変化させる、または感染を防止する。いずれの場合においても、ペプチドは免
疫反応性および免疫原性を持たなければならない。
このようにして得られた精製ペプチドは、本明細書中で教示される方法(例え
ばELISA(実施例を参照のこと))によって、(HCV抗体に対する、あるいは急性
または慢性HCV抗体に対する)それらの抗原性および特異性を決定するようテス
トされ得る。免疫反応性ペプチドは、天然NS4タンパク質のC末端領域由来の少
なくとも6つのそして任意の数までの連続した、アミノ酸であって、抗HCV抗体
を結合するアミノ酸配列として定義される。例えば、このペプチドは長さ6〜100
のアミノ酸の範囲であり得る(例えば、20アミノ酸)。本発明のペプチドはまた
、抗原ペプチドを産生することが可能な発現系においてペプチドをコードするク
ローン化された核酸によって得られる組換えタンパク質であり得る。あるいは、
抗原ペプチドは、化学的切断または機械的切断によって全タンパク質から分離さ
れ得る。
ペプチドの組み合わせ
本発明はまた、被験体の急性および慢性肝炎C型ウイルス感染を鑑別する方法
において、配列番号1、配列番号2、および配列番号3として配列表で規定され
る、2つまたは3つのペプチドの組み合わせを提供する。個々のペプチドに加え
て、本発明のペプチドに組み合わせはまた、本明細書中で「抗原」または「HCV
抗原」として称され得る。個々のペプチドと同じく、本発明のペプチドの組み合
わせは、結合ペプチド、非結合ペプチド、またはその両方を包含し得る。さらに
、本発明の結合ペプチドは、キャリアと結合した所定量の個々のペプチドまたは
単一のキャリアに結合した所定量の異なるペプチドであり得る。組み合わせ物お
よび個々のペプチドは、基質(固相)に付着または結合され得、そして、HCV感
染の診断に用いられ得る。
抗原性/免疫反応性の決定
本発明のペプチドと反応する抗体を用いて、特異的な免疫反応性を持つ別のペ
プチドを選択する方法がさらに、提供される。例えば、HCVと反応する抗体を用
いて、免疫反応性を持つペプチドの免疫反応性についての最小の配列を決定する
方法は、次の工程を包含する:(a)本発明のペプチドの改変;(b)被験体由来の確
認されたHCV陽性血清サンプルと、改変させたペプチドとの接触;および(c)改変
されたペプチドと抗HCV抗体との結合を検出(結合は、改変されたペプチドがHCV
に免疫反応性を持つことを示す)。本発明の他のペプチドに適用し得るこの方法
は、例えば、実施例に例示される。本発明のいずれのペプチドも同様に改変され
得る。
組換えモザイクタンパク質
本発明は、抗原性ペプチドのアミノ酸配列およびHCVゲノム(2)中のこれらの核
酸コード配列を提供するので、組換えモザイクタンパク質は、本発明の複数のペ
プチドを含むよう産生され得る。このタンパク質は、とりわけペプチド59、137
、138、および139のエピトープを任意に1つ以上含む。そして、このタンパク質
はまた、タンパク質の抗原性または特異性に実質的な影響を与えない付加的なア
ミノ酸を含む。このモザイクタンパク質は、エピトープの提示を妨害し得る外因
性アミノ酸が存在しないため、高い感受性および特異性を有する。本発明のモザ
イクタンパク質は、本明細書で記載されるように、診断テストおよびワクチン用
に使用され得ることが意図される。現在のところ、モザイクタンパク質を発現す
るための好ましい方法は、ベクター宿主発現系によるものである。
精製された抗体
抗原に特異的に反応する精製されたモノクローナル抗体はまた、本発明の範囲
内である。この抗体は特有のエピトープと特異的に反応し得、あるいはまた、他
の生物のエピトープと反応し得る。用語「反応する」とは、抗原と結合可能であ
るか、そうでなければ、非ランダム的に会合し得ることを意味する。本明細書で
用いられる「特異的に反応する」とは、1つの特定の抗原(本発明の場合はHCV
抗原)以外のいずれの抗原とも、実質的に交差反応しない抗体または他のリガン
ドをいう。抗体は、HarlowおよびLane(14)に記載されるように作られ得る。簡単
に言うと、精製された抗原は、免疫応答を誘起するのに十分な量および間隔で、
動物に注射され得る。抗体は直接精製され得るか、または、脾臓細胞がその動物
から得られ得る。次いで、その細胞は不死化細胞株と融合され、抗体分泌をスク
リーニングされる。その抗体を用いて、抗原を分泌する細胞に対してDNAクロー
ンライブラリーをスクリーニングし得る。これらの陽性クローンは、次いで配列
決定され得る(15,16)。本明細書中で提供する、HCV抗原ペプチドと反応する、精
製された非ヒト、好ましくは哺乳動物のポリクローナル抗体もまた意図される。
このポリクローナル抗体もまた、標準的な免疫化および精製プロトコールによっ
て得られ得る(14)。
抗体は基質と結合し得るか、または検出可能な部分で標識されるか、あるいは
結合と標識化の両方がなされ得る。本発明の組成物の場合に意図される検出可能
な部分は診断方法の記載において列挙されており、蛍光マーカー、酵素マーカー
および放射性マーカーを包含する。
ワクチン
このように得られた精製されたペプチドフラグメントを、中和抗体を誘起する
構造ペプチドと結合し得、そしてワクチンにおける使用のためのこれらの抗原性
および特異性を決定するためにテストし得る。簡単に言うと、種々の濃度の推定
上の免疫原性的に特異的なペプチドが調製され、そして動物に投与される。そし
てそれぞれの濃度に対する免疫学的応答(すなわち抗体の産生)が測定される。
投与される免疫原の量は、被験体に依存する(例えば、ヒトまたは他の感受性の
強い動物、被験体の状態、被験体のサイズなど)。その後、免疫原を接種された
感染にかかりやすい動物を、特異的免疫原性ペプチドの潜在的ワクチン効果をテ
ストするために、ウイルスに曝露し得る。推定免疫原性ペプチドの特異性は、他
の近縁のウイルスとの交差反応性について接種した動物からの血清または他の体
液をテストすることによって確かめられ得る。あるいは、免疫原性は、免疫化さ
れた動物由来の血清を用いて感染性ウイルスの中和を試みるインビトロ法でテス
トされ得る(血清は、次いでペプチドが中和抗体を誘起するか否かを決定するた
めに細胞培養物に添加される)。
本発明の抗原は、免疫原量の抗原および薬学的に受容可能なキャリアを含有す
るワクチンの構築において用いられ得る。本発明のワクチン中の薬学的に受容可
能なキャリアは、生理食塩水または他の適切なキャリアを包含し得る(22)。アジ
ュバントもまたワクチンのキャリアの一部であり得、この場合、アジュバントは
、
用いられる抗原を基礎とする標準的な基準、投与様式および被験体によって選択
され得る(22)。投与様式は、用いられる特定のワクチンおよびこれが投与される
被験体に応じて、経口または舌下手段、あるいは注射による様式であり得る。
このワクチンが予防または治療として用いられ得ることは、上述から理解され
得る。それ故、本発明は、被験体へのワクチンの投与により、HCV感染および関
連する疾患を防止または治療する方法を提供する。
以下の実施例は、本発明を例示することが意図されるが、本発明を限定するこ
とは意図されない。これらの実施例は使用され得る代表的実施例であるが、当業
者に公知の他の手順もまた代わりに使用され得る。
実施例
合成ペプチド
ペプチドは、ACT Model MPS 350マルチペプチド合成機(Advanced Chemtech,L
ouisville,KY)において製造者のプロトコールに従ってFMOC化学(21)により合成
した。アミノ酸分析、高速液体クロマトグラフィー、およびキャピラリー電気泳
動によって特徴付けた後、ペプチドを酵素イムノアッセイにより特徴付けた。
血清
全ての抗HCV陽性血清を、D.I.Ivanovsky Institute of Virology,Moscow,R
ussiaに保管されているコレクションから入手した。血清試料を、25人の急性肝
疾患の抗HCV陽性患者(n=36)および28人の慢性肝疾患の抗HCV陽性患者(n=43)
から収集した。正常血液ドナー由来の抗HCV陰性血清試料(n=32)を、Centers f
or Disease Control and Preventionに保管されているコレクションから入手し
た。全ての血清は、最初に、B型肝炎感染およびC型肝炎感染のマーカー、なら
びに抗HCV活性の存在について、市販のキット(ABBOTT Laboratories,Abbott Pa
rk,IL)により試験した。
抗HCVの酵素イムノアッセイ(ELISA)
0.1Mリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.5)中の濃度10μl/mlの合成ペプチド(110
μl)を、室温でマイクロタイターウェル(Immulon II,Dynatech Laboratories,
Inc.)に12時間吸着させた。血清を0.1% Tween 20および10%正常ヤギ血清を含
有するPBS(PBS-T)で1:50に希釈した。希釈血清100μlを各ウエルに添加し、そ
して37℃で1時間インキュベートした。抗体のペプチドへの結合を、西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ(Boehringer Mannheim,Indianapolis,IN)にカップリングし
たヒトIgGに対するアフィニティー精製抗体を用いて、100μlのPBS-T中の1:30
,000希釈液を添加しそして37℃で1時間インキュベートすることにより、同定し
た。いくつかのカットオフ(cutoff)を、急性および慢性抗HCV陽性血清について
確立した。20マー合成ペプチドを用いた実験では、P/N比として表現されかつ3
.0に等しいカットオフを、陰性コントロールの平均値+5.5(この平均値を超える
標準偏差(SD))として統計的に確立した。ここで、Pは抗HCV陽性試料の493nmで
の光学密度値(OD493)を表し、そしてNは陰性コントロールの光学密度値を表す
。6マーペプチドまたは10マーペプチドを用いた実験では、より高いカットオフ
を用いて、陽性結果の統計的信頼度および正確な分析を確実にした。この場合、
P/N比として表現されかつ5.0に等しいカットオフは、陰性コントロールの平均
値+14(この平均値を超えるSD)に対応した。配列番号17のペプチドについて、P
/N値が5.0に等しいカットオフを用いた;しかし、このペプチドは、陰性血清と
のより広い範囲の反応性を示し、そしてこのカットオフは5.5(平均値を超えるSD
)にしか等しかった。
HCV血清変換パネル
4つのHCV血清変換パネルは全て、Serologicals,Inc.(Clarkston,Georgia)
から入手した。これらのパネル由来の全てのサンプルを未希釈かつ加熱失活され
ていない血清として入手した。パネル4811は、378日の期間にわたって採集した2
1系列の血漿サンプルを有していた。ドナー4811は、最初の採血日の14日前およ
び11日後に輸血を受けた46才の女性であった。アラニンアミノトランスフェラー
ゼ(ALT)の上昇は、最初の輸血後28日目に初めて観察された。ALT値は、血漿採集
期間中に上下起伏したが、血漿提供期間の末期に正常レベルに戻った。ドナーは
、血液提供期間中に疾患の臨床的な症状を示さなかった。ドナー4811は試験を受
け
た結果、抗ヒト免疫不全ウイルス(抗HIV)抗体、抗B型肝炎コア抗原(抗HBc)抗体
、および抗B型肝炎表面抗原(抗HBs)抗体に対して陰性であった。このドナーは
、A型肝炎ウイルス(HAV)、サイトメガロウイルス(CMV)、およびエプスタイン・
バーウイルス(EBV)に特異的なIgGに対して陽性であった。
パネル4812は、333日の期間にわたって採集した22系列の血漿サンプルを有し
ていた。ドナー4812は、最初の採血日前10日、9日および7日に静脈内輸血を受
けた33才の女性である。最初の輸血の35日間内で、ドナー4812はALTの上昇を示
した。ALTは血漿採集期間中に上下起伏したが、血漿提供期間の末期に正常に戻
った。このドナーは、血液提供期間中に疾患の臨床的な症状を示しておらず、そ
して試験を受けた結果、抗HIV抗体、抗HVA抗体、抗HBc抗体、および抗HBs抗体に
対して陰性であった。ドナー4812は試験を受けた結果、CMVおよびEBVのIgGに対
して陽性であった。
パネル4813は、400日の期間にわたって採取した22系列の血漿サンプルを有し
ていた。ドナー4813は、最初のサンプルを採集した日に全部の血液を受けた67才
の女性であった。39日内で、ドナー4813はALTの上昇に発展した。このALTは血漿
採集期間中に上下起伏したが、血漿提供期間の末期に正常に戻った。このドナー
は、血液提供期間中に疾患の臨床的な症状を示しておらず、そして試験を受けた
結果、抗HIV抗体、および抗HBc抗体に対して陰性であった。このドナーは試験を
受け、CMVおよびEBVのIgGに対して陽性であった。
パネル4814は、137日の期間にわたって採取した13系列の血漿サンプルを有し
ていた。ドナー4814は、最初の採血日前57日、50日および35日に輸血を受けた28
才の男性であった。最初の輸血の90日内で、ドナー4814はALTの上昇に発展した
。このALTは血漿採集期間中に上下起伏したが、血漿提供期間の末期に正常に戻
った。このドナーは、血液提供期間中に疾患の臨床的な症状を示しておらず、そ
して試験を受けた結果、抗HIV抗体、および抗HBc抗体および抗HBs抗体に対して
陰性であった。
HCV NS4タンパク質のC末端由来の合成ペプチドとのHCV特異的IgGの反応性の時
間的パターン
HCVポリタンパク質の1916〜1946位のアミノ酸領域をカバーする合成ペプチド5
9、137、138、および139(表1)は、輸血後にHCVで感染させた4個体から得られ
た上記4つのHCV血清変換パネルを用いて試験した。各ペプチドは、血清変換パ
ネルのそれぞれのメンバーを用いて別々に試験した。各パネルでは、4つのペプ
チドの全ては、HCV特異的IgG抗体と反応した。しかし、これらのペプチドの免疫
反応性のパターンは異なった。ペプチド59および137は、HCV感染の初期段階で抗
体と反応し、その時、ALT値は上昇した。これらのペプチドはまた、OD値により
指示されるように最も強い免疫反応性を示した。ペプチド139は免疫反応性が低
かった。このペプチドの反応性、特に輸血後最初の100〜150日前に得られた血清
試料由来の抗体との反応性は、いずれの他のペプチドの反応性より著しく弱かっ
た。ペプチド138は、各血清変換パネルに対して中程度の反応性を示した。従っ
て、ペプチド59および137は、感染の初期段階で抗HCV IgGと比較的に強く反応し
たが、ペプチド139は、感染の初期段階で比較的に弱く反応し、そして感染の後
期段階では強度が増加した。このパターンは、十分な数の追跡血清試料を有さな
かったパネル4814を除いて、各HCV血清変換パネルにおいて観察された。それに
もかかわらず、このパネルにより、輸血後最初の120日の期間で、ペプチド139が
第1のグループのペプチドに比べてより低い反応性を示すという観察を確認した
。
ペプチド59および139の急性および慢性HCV感染者から得られた血清との相対的な
抗原反応性
4つの血清変換パネルの全てから得られたデータは、HCV感染の最初の100〜15
0日の期間で、感染の初期のペプチド139の免疫反応性に対するペプチド59、137
、または138の免疫反応性の比が感染の後期よりも高いことを示した。この比を
用いて、慢性HCV感染症と急性HCV感染症を区別し得る。
ペプチド免疫反応性の比がHCV感染の間に段階特異的パターンで変化し得ると
いう観察をさらに確認するために、2つの追加の血清パネルを分析した。一方の
パネルは、25人の抗HCV陽性の急性肝炎患者から得られた36の血清試料から構成
された。他方のパネルは、31の抗HCV陽性の慢性肝炎患者から得られた43の血清
試料を有していた。各サンプルを合成ペプチド59、137、138、および139で試験
した。OD493値を、ペプチド免疫反応性の基準として使用した。ペプチド59、137
、および138の急性肝炎患者からの血清との反応性は、通常、ペプチド139の反応
性よりも高かったが、ペプチド59、137、および138の慢性HCV感染患者からの血
清との反応性はペプチド139の反応性に等しいかまたはそれより低かった。急性
および慢性サンプルの間の最良の区別を、ペプチド59および139の間の反応性の
比を発展させることにより達成し得た。急性肝疾患の患者からの36の試料のうち
、4つ(3つの血清試料は1人の患者由来、そして1つは別の患者由来)のみは、
1.0に非常に接近するかまたは1.0より有意に小さい59/139比を有していた。23人
の急性感染患者からの他の32の試料について、59/139比の平均値は7.91(範囲:2
.52〜35.40)であった。31人の慢性感染患者から得られた43の試料のうち、28人
の患者からの40の試料は1.01(範囲:0.33〜1.87)に等しい平均比を生じた。異な
る患者からの3つの試料は、それぞれ、2.99、4.59および6.64の59/139比を有し
ていた。1.01+3.5 SDのカットオフに基づいて、25人の急性肝炎患者の23人およ
び31人の慢性肝炎患者の3人は、急性感染または最近のHCV感染と診断され得る
。従って、このカットオフは、本研究で使用される急性HCV感染の92.0%および
慢性HCV感染の90.3%の同定を可能にした。各グループ中に見出される相違は、
ペプチド59および139中に提示される抗原エピトープに応答する個体の能力にお
ける遺伝的変化に起因し得る。例えば、低い59/139比を示す2人の急性感染患者
から得られた血清は、本研究で使用されるいずれのペプチドとも強く反応しなか
った。他方、3人の慢性感染患者のカットオフを超える比が、HCV感染の悪化に
関連し得る。
NS4タンパク質のC末端領域内の抗原性エピトープ
合成ペプチド59、137、138、および139を用いて得られたデータは、NS4タンパ
ク質のこの領域が、予想されるものより複雑な抗原性構造を有することを示唆し
た。これらのペプチドと反応性である抗体の時間的プロフィールの差は、この領
域が1より多い抗原性エピトープを含み得ることを示唆した。この領域の抗原性
組成をより詳細に特徴付けるために、2つのさらなるセットの重複合成ペプチド
を合成した(表2および3)。1つのセットは、10merの合成ペプチドを含んでい
た。一方、第2のセットは、各ペプチドのN末端およびC末端で2つのグリシン
に隣接するわずか6merのHCV特異的配列を含んでいた。免疫反応性の分析のため
に、血清試料を、ペプチド59および139の相対的反応性の特徴付けのために使用
した抗HCV陽性急性肝炎患者(n=15)および抗HCV陽性慢性肝炎患者(n=17)のパネル
から選択した(上記参照)。血清を、それらの強力な免疫反応性に基づいて選択し
た。さらに、32の抗HCV陰性血清もまた、これら2つのさらなるセット(表2およ
び3)の各ペプチドを用いて試験した。
免疫反応性10mer合成ペプチドのセットは、配列SRGNHVSPTHYVPESDA(配列番号3
8)を含む、HCV NS4タンパク質の17アミノ酸領域をカバーし、そして6アミノ酸
のHCV特異的配列を含む免疫反応性ペプチドのセットは、配列HVSPTHYVPES(配列
番号39)を含む11アミノ酸領域をカバーした(表2および3)。両領域は、配列SPT
HYV(配列番号5)を含む。この配列は、最近、HCV NS4タンパク質のC末端内に位
置する抗原性エピトープの重要な成分として同定された。免疫反応性ペプチド配
列番号29および配列番号34は、たった1つのアミノ酸が重複し、従ってエピトー
プを共有し得ない(表3)ので、この領域は1より多い抗原性エピトープを含むと
結論され得る。さらに、血清試料と両セットの短い合成ペプチドとの反応性のパ
ターンの比較は、2より多い抗原性エピトープがこの領域内に存在し得ることを
示唆した。例えば、血清試料6は、いくつかの10merペプチドと反応したが、6me
rペプチドのいずれとも反応しなかった。一方、試料8は、いずれの10merペプチ
ドとも反応しなかったが、6merペプチド配列番号32と反応した。この観察は、一
方のエピトープがあるサイズのペプチドで模倣され得、そして他方のエピトープ
が別のサイズのペプチドで模倣され得ることを示唆した。表2および3に含まれ
るすべての血清がペプチド59と免疫反応性であったが、短い合成ペプチドは、こ
れらの血清のいくつかと反応しなかった。このことは、より長いペプチドでのみ
機能的に模倣される、この領域内の抗原性エピトープの存在を示す。ペプチド配
列番号34は、唯一のサイズのペプチドで機能的に形作られ得るB細胞エピトープ
の別の興味深い例である(表3)。このペプチドは、HCV特異的配列HYVPES(配列番
号40)を含む。この配列は、いくつかの10merペプチド内に完全に示される(表2)
。しかし、これらの10merのうちの2つは、この研究に用いられたいずれの抗HCV
陽
性血清とも反応しなかった。まとめると、これらのデータは、いくつかの抗原性
エピトープがこの領域内に位置し、そしてそれらのいくつかが、唯一のサイズの
ペプチドで抗原的に活性な形態に形作られ得ることを示唆した。
異なる合成ペプチドとの特異的な免疫反応性を示す血清のサブセットの分析は
、NS4領域の複雑な抗原性組成に関するさらなる証拠を提供した。すべての免疫
反応性10merおよび6merペプチドは、血清の異なるサブセットと反応した。いく
つかの重複ペプチドにおけるアミノ酸配列の顕著な共有のために、これらのペプ
チドは、同じ抗原性エピトープを共有し得、従って非常に似るかまたは同一の反
応性パターンを生じるはずである。例えば、ペプチド59および137は、表2およ
び3のすべての血清との強力な免疫反応性を示した。この知見は、これらのペプ
チドが非常に似たB細胞エピトープ組成を有することを意味する。しかし、短い
合成ペプチドは、各個のペプチドについて独特な、これらの血清との反応性パタ
ーンを示した(表2および3)。例えば、ペプチド配列番号32は、32の血清中15の
血清と反応した。このペプチドは、少なくとも4つのアミノ酸を、ペプチド配列
番号30、配列番号31、配列番号33、および配列番号34と共有する。にもかかわら
ず、これらのペプチドは、抗HCV陽性血清との、同一かまたは非常に良く似た反
応性パターンを示さなかった(表3)。表2および3に示された他のペプチドにつ
いて同様な結果を得た。
短い合成ペプチドとのHCV特異的IgGの反応性の時間的パターンの変動
両セットの短い合成ペプチドを、4つの血清変換パネルを用いて試験した。予
め同定されたほとんどの免疫反応性ペプチド(表2および3)はまた、これらの血
清変換パネル由来の血清試料といくらかの免疫反応性を示した。しかし、各血清
変換パネルは、異なるサブセットのペプチドと免疫反応した。この知見は上記の
観察を支持する。例えば、パネル4811は10merペプチド配列番号12〜17との、パ
ネル4812はペプチド配列番号11〜13との、パネル4813はペプチド配列番号11〜17
との、パネル4814はペプチド配列番号13〜16との反応性を示した。6merペプチド
を用いて同様な結果を得た。
抗体とのペプチドの反応性の時間的パターンの分析は、NS4タンパク質のこの領
域に対して免疫応答するIgGの3つのさらなる特性を同定した。
第一に、20未満のアミノ酸のこの小さな領域は、異なる時間でIgG抗体を誘発
する抗原性エピトープを含む。4つすべてのパネルは、これらの短い合成ペプチ
ドとの2つのパターンのIgG反応性を示した:初期および後期。例えば、ペプチ
ド配列番号31および配列番号32は、パネル4811由来の血清と異なる時間で反応し
た。ペプチド配列番号29および配列番号32とパネル4812由来の血清、ペプチド配
列番号12および配列番号14とパネル4813由来の血清、ならびにペプチド配列番号
13および配列番号30とパネル4814由来の血清について同様なパターンを観察した
。さらに、短いペプチドを用いて得られたIgGプロフィールは、より長いペプチ
ド59、137、および138を用いて得られたパターンと異なった。これらのより長い
ペプチドは、最初のALT増強の間、常に、抗体と反応した。一方、短い合成ペプ
チドは、少なくともパネル4813および4814と、HCV感染の後期段階で反応した。
この観察はまた、ある程度、血清変換パネル4811に適用可能であり、そして20me
rペプチドが、より短いペプチドで形作られない初期抗原性エピトープを模倣し
得ることを意味する。第二に、10merおよび6mer合成ペプチドと反応する抗体は
、比較的短い期間に検出可能である傾向にある。一方、20merペプチドと反応性
の抗体は、観察の全期間にわたって反応性のままである。第三に、5アミノ酸が
重複する6merペプチド(例えば、ペプチド配列番号31および配列番号32)は、非常
に異なるパターンの時間的な免疫反応性を有する。
上記のタイプの分析により、非必須アミノ酸の置換を有する上記ペプチドを試
験してそれらの免疫反応性のレベルならびに急性および慢性HCV感染を鑑別する
能力を測定することは、通常の手順である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,
UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 フィールズ, ホワード エイ.
アメリカ合衆国 ジョージア 30068,
マリエッタ,ジャクソン クリーク ドラ
イブ 1823
(72)発明者 クドヤコブ, ユリー イー.
アメリカ合衆国 ジョージア 30329,
アトランタ,ドルイド バリー ドライブ
1402−エフ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.抗C型肝炎ウイルス抗体と結合する、アミノ酸配列SPTHYV(配列番号5)を 含むペプチド。 2.前記アミノ酸配列がAFASRGNHVSPTHYVPESDA(配列番号1)である、請求項1 に記載のペプチド。 3.前記アミノ酸配列がMNRLIAFASRGNHVSPTHYV(配列番号2)である、請求項1 に記載のペプチド。 4.前記アミノ酸配列がSRGNHVSPTHYVPESDAAAR(配列番号3)である、請求項1 に記載のペプチド。 5.前記アミノ酸配列がNHVSPTHYVPESDAAARVTA(配列番号4)である、請求項1 に記載のペプチド。 6.被験体において、急性および慢性C型肝炎ウイルス感染を鑑別する方法で あって、 a)該被験体由来の抗体含有サンプルと、配列番号1として配列表に規定され るペプチド、配列番号2として配列表に規定されるペプチド、および配列番号3 として配列表に規定されるペプチドからなる群から選択されるペプチドとを、該 ペプチドと該抗体との間の結合を可能にする条件下で接触させる工程; b)工程a)における該ペプチドと該抗体との間の結合の存在を検出する工程; c)該被験体由来の該抗体含有サンプルと、配列番号4として配列表に規定さ れる所定量のペプチドとを、該ペプチドと該抗体との間の結合を可能にする条件 下で接触させる工程; d)工程C)における該ペプチドと該抗体との間の結合の存在を検出する工程; および e)工程b)の抗体結合の強さと、工程d)の抗体結合の強さを比較する工程で あって、工程d)における結合と比較して工程b)におけるより強力な結合が、急 性C型肝炎ウイルス感染を示し、そして工程b)およびd)の両方における等価な 結合が、慢性C型肝炎ウイルス感染を示す、工程、 を包含する、方法。 7.前記工程a)におけるペプチド群のうちの2種類のペプチドを前記抗体含 有サンプルと接触させる、請求項6に記載の方法。 8.前記2種類のペプチドのそれぞれを、別々に、前記抗体含有サンプルと接 触させる、請求項7に記載の方法。 9.前記工程a)におけるペプチド群のうちの3種類すべてのペプチドを前記 抗体含有サンプルと接触させる、請求項6に記載の方法。 10.前記3種類のペプチドのそれぞれを、別々に、前記抗体含有サンプルと 接触させる、請求項9に記載の方法。 11.被験体において、C型肝炎ウイルス感染を診断する方法であって、 該被験体由来の抗体含有サンプルと、配列番号5として配列表に規定されるペ プチドとを接触させる工程、および 該ペプチドと該サンプル由来の抗体との間の結合の存在を決定する工程であっ て、該ペプチドと該抗体との間の結合の存在がC型肝炎ウイルス感染を示す、工 程、 を包含する、方法。 12.前記アミノ酸配列がAFASRGNHVSPTHYVPESDA(配列番号1)を含む、請求項 1に記載のペプチド。 13.前記アミノ酸配列がMNRLIAFASRGNHVSPTHYV(配列番号2)を含む、請求項 1に記載のペプチド。 14.前記アミノ酸配列がSRGNHVSPTHYVPESDAAAR(配列番号3)を含む、請求項 1に記載のペプチド。 15.前記アミノ酸配列がNHVSPTHYVPESDAAARVTA(配列番号4)を含む、請求項 1に記載のペプチド。
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US08/282,758 US5670310A (en) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | Methods and compositions for differential diagnosis of acute and chronic hepatitis c virus infection |
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