JP3628767B2 - 圧力制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧力制御装置に係り、特に下流側管路の2次圧力が目標圧力を保つように応答性良く弁体を駆動させるよう構成した圧力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、都市ガス等を給送する管路には、下流側の2次圧力が予め設定された目標圧力となるように圧力を制御する圧力制御装置が設けられている。一般に、圧力制御装置は、下流側の圧力変動に応じて弁駆動部に供給される作動圧力(ジャケット圧力とも言う)を調整するパイロット弁と、弁駆動部に供給された作動圧力に基づいて弁開度を可変して下流側の2次圧力を目標圧力に制御する圧力制御弁とを有する。そして、圧力制御弁には、弁体に対し1次圧力が閉弁方向に作用する「アンローディング形」と、弁体に対し1次圧力が開弁方向に作用する「ローディング形」とがある。
【0003】
上記アンローディング形の圧力制御弁では、弁駆動部に供給された作動圧力と弁体に作用する1次圧力との圧力差により弁体を開又は閉方向に駆動させて弁開度を可変させて2次圧力が所定の目標圧力となるように圧力制御を行う。
そして、作動圧力が1次圧力と等しいとき、弁体が閉弁位置に保持される。そのため、下流側でのガス使用量が増大して2次圧力が低下すると、パイロット弁が開弁して作動圧力が減圧され、これにより弁体が開弁し、下流側管路への供給ガス量が増大する。さらに、作動圧力が2次圧力に近い圧力まで低下すると、弁体が全開位置に変位し、下流側管路への供給ガス量がさらに増大する。
【0004】
また、下流側でのガス使用量が減少して下流側管路の2次圧力が目標圧力以上に増大すると、パイロット弁の閉弁動作により作動圧力が高まり、これにより圧力制御弁の弁開度が絞られて下流側管路への供給ガス量が減少する。よって、下流側管路の2次圧力が目標圧力に保たれる。
【0005】
このように、2次圧力が変動すると、パイロット弁の開閉動作により作動圧力が変化して圧力制御弁の弁開度が調整され、その結果下流側管路の2次圧力が目標圧力に制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の構成では、2次圧力が低下した場合、パイロット弁は開弁動作し、弁駆動部の作動圧力が低下し始め、この作動圧力と1次圧力との差圧が所定の差圧以上になると、圧力制御弁が開弁動作して2次圧力を目標圧力に制御するので、パイロット弁が開弁してから上記1次圧力と作動圧力との差圧が所定の差圧になるまでに時間がかかり、このため2次圧力を目標圧力に制御するのに時間がかかってしまうという問題があった。
【0007】
また、上記問題を解決するため、1次圧力を作動圧力として圧力制御弁の圧力室に供給する管路に減圧弁を設けてパイロット弁の開弁動作により作動圧力を低下させることが考えられているが、その場合、1次圧力及び2次圧力の圧力条件が変更されると、その都度減圧弁による減圧値を調整しなければならない。さらに、減圧弁の調整作業が面倒であり、例えば減圧弁の調整をしないまま圧力条件が変更された場合には、パイロット弁が作動していないのに圧力制御弁が開弁動作してしまうおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は上記問題を解決した圧力制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
上記請求項1の発明は、流体が給送される上流側管路と下流側管路との間に設けられた弁本体と、
該弁本体より下流の2次圧力が目標圧力値となるように弁開度を変更する弁体と、
前記上流側管路に連通された連通管路を介して供給された作動圧力と前記弁本体より上流の1次圧力との圧力差により前記弁体を弁閉方向又は弁開方向に駆動する弁駆動部と、
前記連通管路に設けられ、前記弁駆動部への流体供給量を減少させる絞りと、
前記2次圧力が所定の圧力値以下になると弁開動作して前記弁駆動部へ供給される前記作動圧力を下流へ逃がすパイロット弁と、
前記絞りより上流の前記連通管路に設けられ、前記絞りに供給される前記圧力を所定の圧力に減圧する減圧手段と、からなり、
減圧手段は、
前記1次圧力と前記2次圧力とが導入され、前記1次圧力と前記2次圧力の変動に応じて変位する変位部材と、
該変位部材の変位に応じて前記絞りに供給される前記作動圧力を調整する作動圧力調整弁と、
からなることを特徴とするものである。
【0010】
従って、上記請求項1によれば、1次圧力及び2次圧力の変動に応じて変位する変位部材の変位に応じて絞りに供給される作動圧力を調整することにより、1次圧力及び2次圧力の変動に応じて減圧手段が作動圧力を自動的に調整するため、面倒な作動圧力調整作業が不要になる。さらに、減圧手段により絞りに供給される1次圧力を減圧することにより、絞りから弁駆動部に供給される作動圧力の最大値は減圧手段に設定された所定の圧力に減圧されるので、2次圧力が低下しパイロット弁が開弁した場合には、1次圧力と作動圧力との圧力差が弁体を駆動させるための所定の圧力差以下になる。従って、2次圧力の圧力調整の応答性が高められる。
【0011】
また、請求項2の発明は、流体が給送される上流側管路と下流側管路との間に設けられた弁本体と、
該弁本体より下流の2次圧力が目標圧力値となるように弁開度を変更する弁体と、
前記上流側管路に連通された連通管路を介して供給された作動圧力と前記弁本体より上流の1次圧力との圧力差により前記弁体を弁閉方向又は弁開方向に駆動する弁駆動部と、
前記連通管路に設けられ、前記弁駆動部への流体供給量を減少させる絞りと、
前記2次圧力が所定の圧力値以下になると弁開動作して前記弁駆動部へ供給される前記作動圧力を下流へ逃がすパイロット弁と、
前記絞りより上流の前記連通管路に設けられ、前記絞りに供給される前記圧力を所定の圧力に減圧する減圧手段と、からなり、
前記減圧手段は、
前記1次圧力と前記2次圧力と前記作動圧力とが導入され、前記1次圧力及び前記2次圧力と前記作動圧力との圧力差の変動に応じて変位する変位部材と、
該変位部材の変位に応じて前記絞りに供給される前記作動圧力を調整する作動圧力調整弁と、
からなることを特徴とするものである。
【0012】
従って、請求項2によれば、1 次圧力及び 2 次圧力と作動圧力との圧力差の変動に応じて変位する変位部材の変位に応じて絞りに供給される作動圧力を調整することにより、1次圧力及び2次圧力と作動圧力との変動に応じて減圧手段が作動圧力を自動的に調整するため、面倒な作動圧力調整作業が不要になる。さらに、1次圧力及び2次圧力の増圧時に弁本体に設けられた弁体が勝手に開弁したり、あるいは1次圧力及び2次圧力の減少時にパイロット弁が開弁してブリード量を増大させているにも拘わらず弁体が開弁動作しなかったりすることを防止でき、1次圧力及び2次圧力の圧力条件が変更された場合でも、1次圧力及び2次圧力とは無関係に2次圧力を設定圧力に制御することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に本発明になる圧力制御装置の前提例1を示す。尚、図1は圧力制御装置の概略構成図であり、図2は圧力制御弁の内部を拡大して示す縦断面図である。
【0014】
圧力制御装置は、圧力制御弁1と、後述する圧力制御部30とよりなる。圧力制御弁1は、例えばガス供給ラインに設けられており、弁本体2内の流路3に設けられた弁座4に対し弁体5を弁開、弁閉方向に動作させることにより下流側の2次圧力を所定の目標圧力に制御する。
【0015】
弁本体2は左側方に上流側管路6が接続される上流側フランジ2aを有し、下方には下流側管路7が接続される下流側フランジ2bを有する。上流側フランジ2aの中央には流路3の一端に連通する流入口2cが開口し、下流側フランジ2bの中央には流路3の他端に連通する流出口2dが開口する。
【0016】
流路3は、弁本体2の内部を横切るように形成された隔壁8により、流入口2cに連通する上流側流路3aと、流出口2dに連通する下流側流路3bとに画成されている。ここで、上流側流路3aの圧力は1次圧力P、下流側流路3bの圧力は2次圧力Pと表す。本実施例では、例えば1次圧力P=70kg/cmとかなり高圧に設定されている。
【0017】
そして、上記弁座4はリング状に形成され、隔壁8に穿設された中央孔9に嵌合しており、ボルト10の締め付けにより隔壁8に固定されている。また、弁体5が弁閉動作により下降すると、ピストン12のシート部12aが弁座4の上面に当接する。
【0018】
弁座4の下方には、ケージガイド11が設けられている。このケージガイド11は、円筒状に形成されており、この円筒部分には内周と外周とを貫通する複数の長孔11aが穿設されている。また、ケージガイド11は、上端鍔部にボルト15bにより多孔板15が固定される。
【0019】
ケージガイド11の全周には複数の長孔11aが一定間隔毎に設けられているので、絞りとしても機能しており、弁体5が開弁動作した際、流体の流れを絞り流速を減速する。そのため、1次圧力Pが高圧に設定されていても、弁座4を通過する流速が減速されて小流量域での圧力制御がしやすくなっている。
【0020】
弁体5は、弁座4の上方で上下方向に摺動自在に設けられたピストン12と、ピストン12の下方に一体的に設けられたケージ13と、をボルト14により一体的に結合させてなる。ピストン12は、その下面に閉弁動作時に弁座4に当接するシート部12aを有し、外周の溝にはOリング12bが嵌合している。ケージ13は、前述したケージガイド11の内周に嵌合してピストン12の摺動をガイドする。
【0021】
また、ケージ13の周面には、流体が通過するための複数の開口13aが穿設されている。この開口13aは台形状に形成されており、弁体5の移動量に応じて開口面積が増加するようになっている。即ち、弁体5が開弁動作を開始したときは開口面積が小さく、弁座4を通過する流量が絞られており、弁体5の弁開度が大きくなるにつれて開口面積が大きくなって流量が増大する。
【0022】
そのため、弁体5が開弁動作を開始したときに急激に流量が増加せず、弁体5の開弁動作とともに徐々に流量が増加することになり、小流量域での圧力制御がしやすくなっている。
ケージガイド11の周囲には、円筒状の多孔板15が配設されている。この多孔板15は、外周面に多数の孔が穿設されている。そのため、上流側流路3aから弁座4を通過した流体(本実施例ではガス)は、多孔板15の孔を通過して下流側流路3bへ流出し、多孔板15の孔を通過する過程で整流される。
【0023】
また、ピストン12の中央には、垂直方向に延在する位置検出ロッド16がボルト17により固定されている。位置検出ロッド16は、上端16aが蓋18の上部に突出しており、上端16aの摺動高さ位置により弁体5の移動量、即ち弁開度が分かる。
【0024】
弁本体2の上部開口2eを塞ぐ蓋18は、ボルト19により弁本体2に固定される。弁体5と蓋18との間には圧力室20が形成されており、蓋18の外周には圧力室20に圧力を導入する圧力導入孔18aが穿設されている。
尚、上記圧力室20に供給される圧力値によって弁体5が弁開又は弁閉方向に動作するため、圧力室20、ピストン12により弁駆動部が構成されている。
【0025】
21はピストンガイドで、外周より半径方向に突出し弁本体2の上部開口2eに嵌合して段部2fに当接する鍔部21aと、内周に形成されピストン12の外周が摺動するガイド面21bとを有する。ピストンガイド21は、鍔部21aにボルト37が挿通される孔21dが穿設されており、このボルト37が段部2fのねじ孔に螺合して弁本体2に固定される。また、ピストンガイド21の外周の溝には、弁本体2及び蓋18との間をシールするOリング21cが配設されている。
【0026】
24はバネ押さえで、ピストン12を弁座4に押圧するピストン押圧用のコイルスプリング25の上端部に当接する。このバネ押さえ24は、蓋18の中央孔18b内に嵌合し、底部にコイルスプリング25の上端が当接する凹部24aを有し、中央には位置検出ロッド16を軸承する軸受27が嵌合している。また、コイルスプリング25の下端はピストン12の凹部12cに当接している。従って、弁体5はコイルスプリング25の押圧力により閉弁方向に付勢されている。
【0027】
28は弁開度表示部材で、蓋18の上面にネジ止めされて上記バネ押さえ24の上端鍔部を蓋18の上面に押圧する。弁開度表示部材28は弁開度を表示する目盛り28aと、目盛り28aを見るための窓28bとを有する。前述した位置検出ロッド16の上端16aは、弁開度表示部材28の窓28bから視認することができる。従って、上端16aの摺動位置に一致する目盛り28aを読み取ることにより弁体5の弁開度が分かる。
【0028】
30は圧力制御部で、1次圧力供給管路(連通管路)31,40と、ブリード圧力を下流側へ逃がすブリード管路32と、パイロット弁33と、圧力室20に作動圧力P(ジャケット圧力とも言う)を導入する作動圧力導入管路34と、パイロット弁33に下流側の検出圧力(2次圧力P)を供給する検出管路35と、よりなる。
【0029】
また、1次圧力供給管路31は、一端が上流側管路6の1次側接続口6aに接続され、他端が1次圧力供給管路31,40の分岐点41に接続されている。そして、1次圧力供給管路31には、上流側管路6からの1次圧力Pを減圧する減圧弁(減圧手段)36と、減圧弁36により減圧されたガスの流量を制限する絞り38と、が配設されている。
【0030】
さらに、作動圧力導入管路34は、一端が1次圧力供給管路31と1次圧力供給管路40との分岐点41に接続され、他端が蓋18の圧力導入孔18aに接続されている。従って、圧力室20には、上記減圧弁36により減圧され、且つ絞り38により流量を制限された作動圧力Pが供給される。
【0031】
1次圧力供給管路40は、一端が1次圧力供給管路31及び作動圧力導入管路34との分岐点41に接続され、他端がパイロット弁33のノズル33fに接続されている。
パイロット弁33は一対のダイヤフラム33a,33bにより上室33c、中室33d、下室33eに画成されている。中室33dには2次圧力供給管路40に接続されたノズル33fが設けられ、下室33eにはダイヤフラム33bを押圧するコイルバネ33gが介在する。尚、コイルバネ33gは調整ネジ33hを回わすことによりバネ力の大きさが変更され、パイロット設定圧力Pが調整される。
【0032】
従って、パイロット設定圧力Pを変更することにより圧力制御弁1の下流の2次圧力Pが所望の目標圧力に設定される。また、一対のダイヤフラム33a,33bは互いに連結され同方向に変位する構成であり、ダイヤフラム33aは上室33cの圧力上昇によりノズル33fより流出する流量を絞り、上室33cの圧力降下によりノズル33fより流出する流量を増大させる。
【0033】
ブリード管路32は、一端がパイロット弁33の中室33dに接続され、他端が下流側管路7の2次側接続口7aに接続されている。従って、中室33dに供給されたガスは、ブリード管路32を通って下流側管路7へ逃げる。
上記検出管路35は、一端がパイロット弁33の上室33cに接続され、他端が下流側管路7の2次側接続口7bに接続されている。そのため、パイロット弁33の上室33cは、下流側の2次圧力Pの変化に応じた圧力となる。
【0034】
上記減圧弁36は、1次圧力Pと作動圧力Pとの圧力差が弁体5を開弁させるのに必要な圧力差となるような作動圧力以上で、且つ1次圧力以下の圧力(減圧値)になるように1次圧力Pを減圧するものである。この減圧弁36は、ダイヤフラム36aを有する弁駆動部36bと、ダイヤフラム36aに連結された弁体36cと、ダイヤフラム36aにより画成された上室36d,下室36eと、上室36dに設けられダイヤフラム36aを開弁方向に付勢するコイルばね36fと、を有する。
【0035】
弁体36cは、ダイヤフラム36aが上方に変位すると弁座36gに近接し、ダイヤフラム36aが下方に変位すると弁座36gから離間する。また、コイルばね36fのばね力により絞り38に供給される圧力が任意の圧力に設定され、コイルばね36fのばね力は調整ネジ36hにより調整される。尚、上室36dは大気圧となっている。
【0036】
39は1次圧力検出管路で、一端が減圧弁36の下室36eに接続され、他端が減圧弁36と絞り38との間の1次圧力供給管路31に接続されている。そのため、減圧弁36の下室36eには、減圧弁36により減圧された圧力が供給されている。
【0037】
従って、上記構成になる圧力制御弁1の圧力室20に供給される作動圧力Pは、減圧弁36により所定の圧力値(減圧値)に減圧され、且つ絞り38により流量が制限されるとともに、絞り38から吐出された流量と、パイロット弁33よりブリード管路32を介して下流側管路7へ流出された流量との差により決まる。
【0038】
また、絞り38には減圧弁36により減圧されたガスが供給されるため、1次圧力Pが作動圧力Pとして直接供給されることがなく、2次圧力Pの低下によりパイロット弁33がブリード管路32へのガス流出量(ブリード量)を増したとき、1次圧力Pと作動圧力Pとの圧力差が弁体5を開弁させるのに必要な圧力差になるまでに作動圧力Pが低下する時間を従来よりも短縮することができる。従って、常に2次圧力Pが目標圧力を保つように安定的に弁開度を制御できる。
【0039】
ここで、上記構成になる圧力制御装置の圧力制御動作につき説明する。
上流側の1次圧力Pは弁座4より上流側の上流側流路3aに供給されるとともに、1次圧力供給管路31に供給される。そして、1次圧力Pは1次圧力供給管路31に設けられた減圧弁36により設定圧力に減圧された後、絞り38により流量を絞られる。
【0040】
さらに、絞り38より吐出されたガスは、作動圧力Pとして作動圧力導入管路34を介して圧力室20内に供給されるとともに、その一部が1次圧力供給管路40を介してパイロット弁33のノズル33fに供給される。従って、弁体5のピストン12の下部には、上流側管路3aの1次圧力Pが作用し、ピストン12の上部には圧力室20の作動圧力P(閉弁時は減圧弁36により減圧された設定圧力)が作用する。
【0041】
従って、圧力室20の作動圧力Pと1次圧力Pとの圧力差が弁体5を開弁させうる圧力差に達していないとき、弁体5は作動圧力Pとバネ25の押圧力とにより下方に押圧されて弁座4にピストン12を着座させる。つまり、弁体5は弁閉状態となり流路3を遮断する。
【0042】
ここで、下流側でのガス使用量が増加すると、2次圧力Pが目標圧力より低下する。
このように、2次圧力Pが目標圧力より低下することにより、パイロット弁33の上室33c内の圧力が低下するため、ダイヤフラム33a,33bは上方に変位する。その結果、パイロット弁33のダイヤフラム33aがノズル33fより離間する。
【0043】
これにより、1次圧力供給管路40を介して供給されたガスは、ノズル33fより中室33dに吐出し、ブリード管路32へ流出する。1次圧力供給管路31には絞り38が設けられているため、ノズル33fの弁開により圧力室20のガスは、作動圧力供給管路34及び1次圧力供給管路40を通過してパイロット弁33の中室33dに流出する。さらに、中室33d内のガスはブリード管路32を介して下流側管路7に流出する。
【0044】
そのため、作動圧力導入管路34及び圧力室20のガスがブリード管路32へ流出して作動圧力Pが低下する。その結果、図3に示すように、圧力室20の作動圧力Pとバネ25の押圧力との合力が、上流側流路3aの1次圧力Pによる押圧力よりも小さくなり、この圧力差により弁体5が上動してピストン12が弁座4より離座する。
【0045】
弁体5の下部には円筒状のケージ13が取付けられているため、弁体5は、下部のケージ13がケージガイド11にガイドされながら弁開方向に変位する。そのため、弁体5は流体圧力のあおり振動を受けず弁座4に対して傾いたりせず、安定的に弁開動作する。
【0046】
このように、作動圧力Pは、減圧弁36により減圧され、且つ絞り38により流量が制限されて圧力室20に供給されるため、図4に示すようにノズル33fからブリード管路32へ流出するブリード量を従来よりも減少させることができる。よって、パイロット弁33のノズル33fを開閉するダイヤフラム33aのリフト量が50%以下の領域において、ブリード量は低流量域で可変されることになる。
【0047】
従って、下流側管路7の2次圧力Pが目標圧力より低下してダイヤフラム33aがノズル33fから離間して開弁状態にあるときに、さらに2次圧力Pが低下してもダイヤフラム33aがノズル33fから離間方向に変位することにより、ブリード量を増大させて弁体5を開弁方向に駆動させることができる。
【0048】
よって、圧力制御弁1は2次圧力Pの変動に応じて上記パイロット弁33が開閉動作し、パイロット弁33のダイヤフラム33aの変位に比例してブリード量を調整することができる。そのため、圧力制御弁1は常に2次圧力Pが目標圧力となるように圧力制御することができる。
【0049】
また、ケージ13には、前述したように台形状の開口13aが穿設されているため、弁体5が弁座4より離間しても急激に開口面積が増大せず、下流側への流量は徐々に増えることになる。即ち、ケージ13に設けられた開口13aの形状により、容量又は特性の変更を行うことができる。従って、弁開しはじめたところでは、流量増加率が小さく抑えられ、ある距離以上弁体5が上昇すると流量増加率が上昇するようにできる。
【0050】
また、弁体5の開弁動作により上流側流路3aからの流体は、ケージガイド11の長孔11a及び多孔板15により整流され、開弁と同時に下流側流路3bに勢い良く流れることが防止される。
従って、弁体5が弁開方向に変位して、弁座4より抜け出した開口13aの総開口面積に応じた流量が下流側流路3bに供給されることになり、特に小流量域での制御が安定する。そのため、弁体5の弁開動作時、流量が急激に増加して小流量域の制御ができないといった不都合が解消される。従って、2次圧力Pは徐々に上昇し、ハンチングの発生が防止される。
【0051】
次に、下流側管路7の2次圧力Pが上昇した場合の上記圧力制御弁1の動作について説明する。
下流側でのガス使用量が減少すると、2次圧力Pが設定圧力Pより上昇し、その圧力は検出管路35を介してパイロット弁33の上室33cに供給される。そして、パイロット弁33は上室33cの圧力上昇によりダイヤフラム33aが下動して、ノズル33fからの流出量を絞る。
【0052】
下流側でのガス使用量が減少して下流側管路7の2次圧力Pが目標圧力よりも高い圧力に上昇したとき、パイロット弁33のダイヤフラム33aが下方に変位してノズル33fが閉弁される。そのため、パイロット弁33からブリード管路32へ流出するブリード量がゼロとなり、その結果、1次圧力供給管路31からの供給された圧力は、すべて作動圧力導入管路34を介して圧力室20に供給される。よって、圧力室20の作動圧力が上昇するため、弁体5は弁閉方向に変位して下流側管路7への流量を絞り2次圧力Pを目標圧力まで減圧させる。
【0053】
尚、上記前提例1では、ピストン12が圧力室20と上流側流路3aとの間を画成する構成であったが、これに限らず、例えば圧力室20と上流側流路3aとの間をダイヤフラムにより画成する構成としても良いのは勿論である。
図5に本発明の前提例2を示す。
【0054】
同図中、51はモータ駆動方式の減圧弁(減圧手段)で、1次圧力供給管路31に配設されている。この減圧弁51は、制御装置52からの信号により弁開度を変更して絞り38へ供給される圧力を調整する。
減圧弁51は、モータ51aと、モータ51aにより弁開又は弁閉方向に駆動される弁軸51bと、弁軸51bに端部に設けられた弁体51cと、弁体51cが離座又は着座する弁座51dと、よりなる。また、モータ51aの回転軸51eには、ウォームギヤが形成されており、弁軸51bに交差した状態で螺合している。
【0055】
52は制御装置で、通常減圧弁51のモータ51aに開弁信号を出力しており、下流側の2次圧力P2 が目標圧力より低下したとき弁開度を絞り、絞り38へ供給される圧力を減圧する。53は圧力センサで、下流側管路7の2次圧力P2 を検出し、その検出信号を制御装置52に出力する。従って、制御装置52は、圧力センサ53からの検出信号に基づいてモータ51aの回転量を制御して減圧弁51の弁開度を変更させる。
【0056】
従って、上記減圧弁51により作動圧力PL として供給される1次圧力P1 を減圧するため、前述した図1乃至図3に示す前提例1と同様に少ないブリード量の流量変化で作動圧力PL を可変させることが可能になり、弁体5を2次圧力P2の圧力変化に応じて速やかに動作させることができる。よって、圧力制御動作時のオフセットを小さくできるとともに、常に2次圧力P2 が目標圧力を保つように安定的に弁開度を制御できる。
【0057】
図6乃至図8に本発明の実施例を示す。尚、図6は本発明になる圧力制御装置の実施例の概略構成図であり、図7は減圧弁の内部を拡大して示す縦断面図であり、図8は図7中VIII −VIII 線に沿う縦断面図である。また、図6において前述した図1と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0058】
減圧弁(減圧手段)61は、1次圧力P及び2次圧力Pと作動圧力Pとの圧力差が弁体5を開弁させるのに必要な圧力差となるような作動圧力以上で減圧動作して所望の圧力(減圧値)になるように1次圧力Pを減圧するように構成されている。
【0059】
この減圧弁61は、1次圧力供給管路31aが接続された1次圧力導入ポート62と、絞り38を有する作動圧力供給管路31bが接続された作動圧力吐出ポート63と、上流側管路6の1次側接続口6bから引き出された1次圧力供給管路64が接続された1次圧力検出ポート65と、検出管路35から分岐した2次圧力供給管路66が接続された2次圧力検出ポート67と、を有する。
【0060】
また、減圧弁61は、減圧弁本体68の内部に、1次圧力及び2次圧力の変動に応じて変位するピストン(変位部材)69と、ピストン69の変位に応じて絞り38に供給される絞り弁前段圧力PLOを調整する圧力調整弁70と、が設けられている。上記減圧弁本体68は、第1〜第4ブロック71〜74よりなり、この第1〜第4ブロック71〜74をボルト75,76の締め付けにより一体的に結合させた構成となっている。
【0061】
上記第1ブロック71には上記作動圧力吐出ポート63が設けられ、第2ブロック72には上記1次圧力導入ポート62を有する1次圧力導入部材77が横方向から挿入されている。そして、第3ブロック73には上記1次圧力検出ポート65が設けられ、第4ブロック74には上記2次圧力検出ポート67が設けられている。尚、1次圧力導入部材77には1次圧力導入ポート62に連通する通路77aが設けられ、1次圧力導入部材77の中間部分には通路77aに連通する弁座85が固着されている。
【0062】
ピストン69は、減圧弁本体68内に形成された空間68aに摺動可能に挿入されており、上記絞り弁前段圧力PLOと1次圧力P,2次圧力Pとの圧力バランスに応じてYa,Yb方向に摺動する。また、第4ブロック74に設けられた空間74aには、ピストン69をYa方向に押圧するコイルスプリング78が組み込まれている。
【0063】
また、ピストン69は、第3ブロック73の大径シリンダ73a内を摺動する大径部69aと、第3ブロック73の小径シリンダ73b内を摺動する小径部69bとを有し、大径部69a及び小径部69bの外周には大径シリンダ73a,小径シリンダ73bの各内壁との間をシールするシール部材79,80が設けられている。
【0064】
さらに、ピストン69の上端には、1次圧力導入部材77を跨ぐように逆U字状に形成された弁部81がボルト82の締め付けにより固定されている。この弁部81の中央に設けられた孔81aには、作動圧力調整弁70のシート部83が挿入されており、シート部83はビス84の締め付けにより孔81a内に固定されている。そのため、シート部83は、ピストン69がYa,Yb方向に摺動することにより、1次圧力導入部材77の中間部分に設けられた弁座85に対して離間又は近接方向に移動する。これにより、作動圧力調整弁70は、弁開又は弁閉動作する。
【0065】
ピストン69において、大径部69aの下面と小径部69bの下端との受圧面積比は、圧力制御弁1の内部に設けられたピストン12に作用する1次圧力Pと2次圧力Pとの受圧面積比と同じになるように設定されている。
従って、1次圧力P,2次圧力PによるYa方向への押圧力と絞り弁前段圧力PLOによるYb方向への押圧力と等しいとき、ピストン69はコイルスプリング78のばね力によりYa方向へ移動する。また、1次圧力P,2次圧力Pの合計値に対して絞り弁前段圧力PLOが所定値以上大きくなったとき、ピストン69はYb方向へ移動する。
【0066】
また、ピストン69がYa方向に摺動すると作動圧力調整弁70が開弁して減圧弁61から吐出される絞り弁前段圧力PLOが上昇し、ピストン69がYb方向に摺動すると作動圧力調整弁70が閉弁して減圧弁61から吐出される絞り弁前段圧力PLOが低下する。このように、作動圧力調整弁70の開閉動作により作動圧力吐出ポート63から絞り38に吐出される圧力PLOが調整される。
【0067】
ここで、上記構成とされた圧力制御弁1のピストン12と減圧弁61のピストン69との圧力バランスの作用について説明する。
上流側流路3aから供給された1次圧力Pが作用するピストン12の受圧面積をAとし、下流側流路3bの2次圧力Pが作用するピストン12の受圧面積をAとする。そして、ピストン69の大径部69aの下面の受圧面積をAp1とし、小径部69bの下端の受圧面積をAp2とした場合、圧力制御弁1のピストン12と減圧弁61のピストン69との面積比の関係は次式のように表せる。
【0068】
:A=Ap1:Ap2 … (1)
そして、ピストン69では、大径部69aと小径部69bとの受圧面積比が圧力制御弁1のピストン12に作用する1次圧力Pと2次圧力Pとの受圧面積比と同じになるように設定されているので、次のような圧力比をX,Xとすることができる。
【0069】
Figure 0003628767
また、ピストン69において作用する各圧力とコイルスプリング78のばね力Fとの釣り合いを考えると次式が成り立つ。
【0070】
Figure 0003628767
この(5)式に上記(2)(3)式を代入すると次式のようになる。
【0071】
LO=X・P+X・P+F/(Ap1+Ap2) … (6)
減圧弁61は、1次圧力P,2次圧力Pの変動に応じて(6)式が成り立つように絞り弁前段圧力PLOを設定する。
次に、圧力制御弁1において作用する各圧力とコイルスプリング25のばね力Fとの釣り合いを考えると次式が成り立つ。
【0072】
Figure 0003628767
この(8)式に上記(2)(3)式を代入すると次式のようになる。
【0073】
=X・P+X・P−F/(A+A) … (9)
圧力制御弁1は、作動圧力Pが(9)式により成り立つ圧力値より低い圧力になったときピストン12が開弁動作する。
そして、上記(6)(9)より絞り弁前段圧力PLOと作動圧力Pとの差は、次式のように表せる。
【0074】
LO−P=F/(Ap1+Ap2)+F/(A+A) … (10)
この(10)より、PLO−Pは1次圧力P,2次圧力Pに無関係に設定可能であることが分かる。
従って、減圧弁61は、ピストン69の動作により絞り弁前段圧力PLOを1次圧力P,2次圧力Pに応じた圧力値に自動的に設定することができる共に、絞り弁前段圧力PLO及び作動圧力Pを1次圧力P,2次圧力Pの影響を受けないように調整することができる。
【0075】
次に、上記1次圧力及び2次圧力の圧力条件が変更された場合の減圧弁61の動作につき説明する。
例えば、1次圧力P又は2次圧力Pが上昇した場合、圧力制御弁1のピストン12を下側から持ち上げようとする力が増大し、これに釣り合うピストン12の上側に作用する作動圧力Pも圧力条件変更前よりも増大する。ところが、減圧弁61の減圧量が圧力条件変更後に調整されなかった場合、絞り弁前段圧力PLOが上昇していないため、ピストン12の上側に作用する作動圧力Pよりもピストン12の下側に作用する1次圧力P,2次圧力Pの方が大きくなってしまう。この場合、圧力制御弁1は、パイロット弁33の2次圧力P検知による開弁動作で作動圧力Pを減圧するブリード動作が行われなくてもピストン12が勝手に上動して開弁動作することになる。
【0076】
これは、図4に示すブリード量とパイロット弁33のリフト量との関係に置き換えると、制御領域が50%以下にシフトしたのと同じ状態になり、ブリード量がゼロでもピストン12を有する弁体5が開弁動作することを意味する。
しかしながら、本実施例の減圧弁61は、1次圧力P,2次圧力Pの大きさに応じてピストン69が摺動変位して圧力調整弁70の弁開度(減圧量)が調整されるため、このような問題を解消できる。
【0077】
すなわち、減圧弁61では、1次圧力P又は2次圧力Pが上昇した場合、ピストン69がYa方向に摺動するため、弁部81に設けられたシート部83が弁座85から離間して作動圧力調整弁70を弁開させる。その際、ピストン69は1次圧力P及び2次圧力P、コイルスプリング78のばね力と絞り弁前段圧力PLOが釣り合う位置までYa方向に変位する。
【0078】
その結果、1次圧力供給管路31aを介して供給された1次圧力Pがピストン69の摺動変位に応じた減圧圧力に減圧され、減圧された絞り弁前段圧力PLOは作動圧力調整弁70の弁座85からピストン69上部に吐出される。そのため、作動圧力供給管路31bを介して絞り38に供給される絞り弁前段圧力PLOが増圧される。
【0079】
この絞り弁前段圧力PLOは、絞り38により流量が絞られて作動圧力Pとなり、さらに作動圧力導入管路34を介して圧力室20に導入され、圧力室20の圧力が増圧される。そのため、ピストン12を上方に押圧する1次圧力P又は2次圧力Pの増圧に応じてピストン12を下方に押圧する作動圧力Pも増圧することでパイロット弁33のブリード動作なしにピストン12が勝手に上動することが避けられ、2次圧力Pは予め設定された設定圧力を保つように制御される。
【0080】
ピストン69の大径部69aの下面と小径部69bの下端との受圧面積比は、ピストン12の下面に作用する1次圧力P,2次圧力Pの受圧面積比と同じであるため、減圧弁61に減圧された絞り弁前段圧力PLOは、ピストン12の下面に作用する1次圧力P,2次圧力Pと釣り合う作動圧力Pよりもコイルスプリング78のばね力と大径部69aの面積分に圧力だけ1次圧力P,2次圧力Pと無関係に大きくなる。これにより、1次圧力P,2次圧力Pが増大しても圧力制御弁1の制御領域は、図4に示す本実施例の制御領域に確保される。
【0081】
次に、1次圧力P又は2次圧力Pが低下した場合、ピストン12の下側に作用する力が減少し、これと釣り合うピストン12の上側に作用する作動圧力Pも圧力条件変更前よりも小さくなる。ところが、減圧弁61の減圧量が圧力条件変更後に調整されなかった場合、絞り弁前段圧力PLOが減少しないため、ピストン12の上側に作用する作動圧力Pによる力よりもピストン12の下側に作用する1次圧力P,2次圧力Pの力の方が小さくなってしまう。そのため、パイロット弁33のブリード量を圧力条件変更前よりも多くしないと、圧力制御弁1の弁体5が開弁動作しないことになる。
【0082】
これは、図4に示すブリード量とパイロット弁33のリフト量との関係に置き換えると、制御領域が50%以上にシフトしたのと同じ状態になり、ブリード量を増大させないと圧力制御弁1が開弁せず、2次圧力Pの圧力調整動作の応答性が低下することを意味しており、下流側のガス使用量が増大して2次圧力Pが減少しても圧力制御弁1の弁体5が開弁せずガス供給が遅れてしまうことになる。
【0083】
しかしながら、本実施例の減圧弁61は、1次圧力P,2次圧力Pの大きさに応じてピストン69が摺動変位して圧力調整弁70の弁開度(減圧量)が調整されるため、このような問題を解消できる。
すなわち、減圧弁61では、1次圧力P又は2次圧力Pが低下した場合、ピストン69がYb方向に摺動するため、弁部81に設けられたシート部83が弁座85に近接して作動圧力調整弁70を弁閉させる。その際、ピストン69は1次圧力P及び2次圧力P、コイルスプリング78のばね力と絞り弁前段圧力PLOが釣り合う位置までYb方向に変位する。
【0084】
その結果、1次圧力供給管路31aを介して供給された1次圧力Pがピストン69の摺動変位に応じた減圧圧力に減圧され、この減圧された絞り弁前段圧力PLOは作動圧力調整弁70の弁座85からピストン69上部に吐出される。そのため、作動圧力供給管路31bを介して絞り38に供給される絞り弁前段圧力PLOが減圧される。
【0085】
この減圧動作により、ピストン12を下側に作用する1次圧力P又は2次圧力Pの低下に応じてピストン12の上側に作用する作動圧力Pも減圧されるため、パイロット弁33のブリード量を増大させて弁体が開弁動作しないことが避けられ、2次圧力Pは設定圧力を保つように制御される。
【0086】
また、上記のように1次圧力P,2次圧力Pが増圧された場合と同様に1次圧力P,2次圧力Pが減少しても圧力制御弁1の制御領域は、図4に示す本実施例の制御領域に確保される。
このように、パイロット弁33のパイロット設定圧力Pを調整するだけで減圧弁61は1次圧力P,2次圧力Pの変動に応じた大きさの絞り弁前段圧力PLOを生成することができ、面倒な減圧弁の調整作業が不要になると共に、減圧弁の調整を忘れても圧力制御弁1が誤動作してしまうことを防止できる。
【0087】
また、上記減圧弁61では、各圧力の変動に応じてピストン69が変位する構成としたが、これに限らず、例えば各圧力の変動に応じてダイヤフラムが変位し、このダイヤフラムの変位により絞り弁前段圧力PLOを調整するようにしても良い。
【0088】
尚、上記各実施例では、ガスの圧力制御するものとして説明したが、ガス以外の気体あるいは液体等の圧力を制御するようにしても良い。
【0089】
【発明の効果】
上述の如く、上記請求項1の発明によれば、1次圧力及び2次圧力の変動に応じて変位する変位部材の変位に応じて絞りに供給される作動圧力を調整することにより、1次圧力及び2次圧力の変動に応じて減圧手段が作動圧力を自動的に調整するため、面倒な作動圧力調整作業が不要になる。さらに、絞りに供給される1次圧力を減圧手段により減圧することにより、絞りから弁駆動部に供給される作動圧力の最大値は減圧手段に設定された所定の圧力に減圧されるので、2次圧力が低下しパイロット弁が開弁した場合には、短時間で1次圧力と作動圧力との圧力差が弁体を駆動させるための所定の圧力差以下になる。従って、パイロット弁が開弁したとき、少ないブリード量の領域で弁体を駆動させることができるので、弁体を安定且つ速やかに変位させて下流側の2次圧力を制御することができ、圧力調整の応答性を高めることができる。さらに、弁駆動部への作動圧力を安定に可変させて作動圧力調整動作時のオフセットを小さくできるとともに、2次圧力が常に目標圧力を保つように安定制御できる。
【0090】
また、請求項2の発明によれば、1 次圧力及び 2 次圧力と作動圧力との圧力差の変動に応じて変位する変位部材の変位に応じて絞りに供給される作動圧力を調整することにより、1次圧力及び2次圧力と作動圧力との変動に応じて減圧手段が作動圧力を自動的に調整するため、面倒な作動圧力調整作業が不要になる。さらに、1次圧力及び2次圧力の増圧時に弁本体に設けられた弁体が勝手に開弁したり、あるいは1次圧力及び2次圧力の減少時にパイロット弁が開弁してブリード量を増大させているにも拘わらず弁体が開弁動作しなかったりすることを防止でき、1次圧力及び2次圧力の圧力条件が変更された場合でも、1次圧力及び2次圧力とは無関係に2次圧力を設定圧力に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる圧力制御弁の前提例1の概略構成図である。
【図2】圧力制御弁の内部を拡大して示す縦断面図である。
【図3】開弁動作を示す縦断面図である。
【図4】パイロット弁のリフト量とブリード量との関係を示すグラフである。
【図5】前提例2の縦断面図である。
【図6】本発明になる圧力制御装置の実施例の概略構成図である。
【図7】減圧弁の内部を拡大して示す縦断面図である。
【図8】図7中VIII −VIII 線に沿う縦断面図である。
【符号の説明】
1 圧力制御弁
2 弁本体
5 弁体
12 ピストン
20 圧力室
30 圧力制御部
31 1次圧力供給管路
32 ブリード管路
33 パイロット弁
34 作動圧力導入管路
36,51 減圧弁
38 絞り
52 制御装置
61 減圧弁
62 1次圧力導入ポート
63 作動圧力吐出ポート
64 1次圧力供給管路
65 1次圧力検出ポート
66 2次圧力供給管路
67 2次圧力検出ポート
69 ピストン
70 作動圧力調整弁

Claims (2)

  1. 流体が給送される上流側管路と下流側管路との間に設けられた弁本体と、
    該弁本体より下流の2次圧力が目標圧力値となるように弁開度を変更する弁体と、
    前記上流側管路に連通された連通管路を介して供給された作動圧力と前記弁本体より上流の1次圧力との圧力差により前記弁体を弁閉方向又は弁開方向に駆動する弁駆動部と、
    前記連通管路に設けられ、前記弁駆動部への流体供給量を減少させる絞りと、
    前記2次圧力が所定の圧力値以下になると弁開動作して前記弁駆動部へ供給される前記作動圧力を下流へ逃がすパイロット弁と、
    前記絞りより上流の前記連通管路に設けられ、前記絞りに供給される前記圧力を所定の圧力に減圧する減圧手段と、からなり、
    前記減圧手段は、
    前記1次圧力と前記2次圧力とが導入され、前記1次圧力と前記2次圧力の変動に応じて変位する変位部材と、
    該変位部材の変位に応じて前記絞りに供給される前記作動圧力を調整する作動圧力調整弁と、
    からなることを特徴とする圧力制御装置。
  2. 流体が給送される上流側管路と下流側管路との間に設けられた弁本体と、
    該弁本体より下流の2次圧力が目標圧力値となるように弁開度を変更する弁体と、
    前記上流側管路に連通された連通管路を介して供給された作動圧力と前記弁本体より上流の1次圧力との圧力差により前記弁体を弁閉方向又は弁開方向に駆動する弁駆動部と、
    前記連通管路に設けられ、前記弁駆動部への流体供給量を減少させる絞りと、
    前記2次圧力が所定の圧力値以下になると弁開動作して前記弁駆動部へ供給される前記作動圧力を下流へ逃がすパイロット弁と、
    前記絞りより上流の前記連通管路に設けられ、前記絞りに供給される前記圧力を所定の圧力に減圧する減圧手段と、からなり、
    前記減圧手段は、
    前記1次圧力と前記2次圧力と前記作動圧力とが導入され、前記1次圧力及び前記2次圧力と前記作動圧力との圧力差の変動に応じて変位する変位部材と、
    該変位部材の変位に応じて前記絞りに供給される前記作動圧力を調整する作動圧力調整弁と、
    からなることを特徴とする圧力制御装置。
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