JP3627095B2 - 水門躯体およびその設置方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、港湾、河口等に設置する水門の躯体およびその設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図16に、従来の一般的な水門の構造を示す。同図において、101は底版部、102は底版部101の両側に立設した堰柱部、103は堰柱部102上に立設した門柱部であり、さらにその上には操作室104が設けられる。扉体105は図示しないウィンチやシリンダ機構等によって堰柱部102および門柱部103の縦溝に沿って昇降するようになっており、平常時には上方の門柱部103に引き上げられており、台風等の非常時には堰柱部102にまで下降して水の流れを堰き止め、波浪等の湾内への侵入を防ぐ。図中、100はこの水門が設置されるマウンド、106は連絡橋、107は充填土砂、108は堰堤である。
【0003】
このような水門を、設置場所において、本体部分から現地施工するのでは工期が長期間となり、その間漁船の出入りができないなど不便なことが多いため、例えば特開平10−110421号公報に示すように、本体部分をユニット化して工場で製作し、かつ浮体構造に構成し、それを曳航して現地に設置することにより、工期を短縮する工法が知られている。
【0004】
また、刊行物1(雑誌:基礎工第21巻第1号、加藤ら著「報文 鋼殻ケーソンの設計施工」p67〜72、平成5年1月15日、(株)総合土木研究所)には、鋼殻ケーソンを造船所のドック内で製作し、同時に鉄筋も配筋した後、先行打設した基礎杭上に沈設・結合し、鋼殻の二重壁内にコンクリートを打設して躯体を完成する施工方法が記載されている。このため、鋼殻ケーソンの底版部には杭頭部が挿入する穴を設け、この穴内に杭頭部を挿入後コンクリートを打設することによって杭頭部と結合するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平10−110421号公報に示す施工方法では、本体部分すなわち水門躯体をマウンド上に載置するだけであるため、マウンド整地精度により水門躯体の設置精度すなわち傾斜が決定づけられ、水門設備に必要な精度が得られず、扉体の開閉に支障が生じるおそれがある。さらに、水門躯体の上下流(内外)水位差によって生じる浸透水の動水勾配を減少させ、土砂の流動および吸い出しを防止するために設けられる遮水矢板との結合が困難であるという問題があった。
【0006】
また、前記刊行物1に示す施工方法では、あらかじめ、沈設後の平面精度を±50mmとしたテンプレートを沈設し、これに鋼殻ケーソンを沈設定着させるために、精度はテンプレートの平面精度以上によくなることは期待できない。水門設備ではより厳しい精度管理が求められるため、支持点でのレベル管理を行わなければならない。その際、レベル管理は平面について行うため、支持点を多点とし、各々の支持点でのレベル調整が必要であるという課題が残った。
【0007】
したがって、本発明の目的は、合理的な沈設水重の管理のもと、水門躯体の沈設、定着時の精度管理を容易に可能とする手段を講じることにある。
また、本発明の他の目的は、水門躯体の定着後に前記遮水矢板との結合が容易な結合方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る水門躯体は、底版部とその両側に立設した堰柱部を含み、水面に浮遊自在な水門躯体において、
あらかじめ水門設置位置に打設した杭の頭部を挿入する穴を前記底版部および前記堰柱部に設け、
前記堰柱部における穴は、前記水門躯体の沈設時、水面より高い位置まで延びていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明において、水門躯体というときは、狭義には底版部とその両側に立設した堰柱部からなる凹型の下部ユニットを指し、広義には、さらに該堰柱部上に立設(連接)した門柱部や、その上の操作室、あるいは扉体およびその昇降機構など水門装置の一部もしくは全部を含むものをいう。
そして、本発明の水門躯体は、あらかじめ水門設置位置に打設した杭の頭部を挿入する穴を底版部および堰柱部に設けているので、これらの穴および杭頭を利用して沈設水門躯体を仮受けすることができる。そのため、水門躯体とマウンドの間に間隙を生じさせることが可能となり、マウンドの整地精度によらず水門躯体の設置精度を確保することが可能となる。なお、前述の間隙には後から充填材を注入する。
さらに、水門躯体の杭頭部を挿入する堰柱部の穴が水面より高い位置まで延びているため、外部の水がこの穴から堰柱部内の中空部に自由に流入することがなく、水門躯体内空への注水量の調節が可能となり、沈設時の注水量により左右される、仮受杭に作用する負荷を外部水位の変動が生じても沈設水門躯体が動かない最小限の値とすることが可能となり、仮受支持部の構造部材を最小化することができる。
【0010】
また、本発明の水門躯体において、前記水門躯体の外周に止水板を設けたことを特徴とする。
【0011】
この止水板は、水門躯体の周囲を囲むように打設した遮水矢板と一体的に打設コンクリートによって結合されるので、水門躯体の定着後その底版部下に侵入する水を防ぐことができる。
【0018】
また、本発明に係る水門躯体の設置方法は、底版部とその両側に立設した堰柱部を含み、あらかじめ水門設置位置に打設した杭の頭部を挿入する穴を有し、該穴と杭頭部とを結合する水門躯体の設置方法であって、
前記杭頭部または前記水門躯体にジャッキ昇降手段を設置する工程と、
前記水門躯体を沈設し、前記ジャッキ昇降手段により該水門躯体を支持する工程と、
前記ジャッキ昇降手段により前記水門躯体のレベルを出す工程と、
前記水門躯体と前記杭頭部の間にスペーサ部材を介在させてジャッキを撤去する工程と、
前記穴の下部において、該穴と下方のマウンドと水門躯体底面との間に形成される隙間を塞ぐようにストッパーを設ける工程と、
前記穴に杭頭結合材を充填して前記水門躯体と前記杭頭部を結合する工程と、
前記水門躯体の周囲を遮水矢板で囲む工程と、
前記底版部の下方の隙間に底版下面充填材を注入する工程と、
を有することを特徴とする。
【0019】
このように構成することにより、本発明の水門躯体を工場から水門躯体設置位置まで曳航し、短期間でかつ強固に設置することができる。なお、ジャッキ昇降手段の受け部材の間に介在させるスペーサ部材は通常のスペーサのほかに、レベル調整用のライナプレートをも含むものである。
【0020】
また、本発明の水門躯体の設置方法において、前記ジャッキ昇降手段は、上部および下部の梁部材と、両梁部材の間に介在するジャッキとを有し、前記穴の内部に設置することを特徴とする。
【0021】
ジャッキ昇降手段は、杭頭の高さが一定ではないので、水門躯体のレベルを出すのに用いるが、ジャッキ昇降手段を杭頭挿入用の穴の内部に設置することにより、水門躯体下方のマウンドとの隙間を小さくすることができ、底版下面充填材のコストを低減することができる。また、作業が容易で安全である。
【0022】
また、本発明の水門躯体の設置方法において、前記水門躯体の周囲を遮水矢板で囲む工程と、前記水門躯体の外周に止水板を取り付ける工程と、前記遮水矢板と前記止水板を底版周囲コンクリートで一体化する工程と、を含むことを特徴とする。
【0023】
遮水矢板により、水門躯体の下面を通じて侵入する水を遮断することができ、止水板により、水門躯体の外周面を通じて侵入する水を遮断することができる。
【0024】
また、本発明の水門躯体の設置方法において、前記遮水矢板を底版下面の充填材用型枠として利用することを特徴とする。
【0025】
遮水矢板そのものを型枠として利用することで、別途型枠を設ける必要がなくなり、底版下面充填材の注入作業が簡単になる。
【0026】
本発明の水門躯体の設置方法において、水門躯体の自重を増大する必要がある場合には、水門躯体内の中空部に注水するか、または土砂を投入することで、自重を増大することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態を示す水門装置の概略正面図で、一部断面で示してある。図2はその水門躯体の一形態を示す断面斜視図である。各図において、1は底版部、2は底版部1の両側に立設した堰柱部、3は堰柱部2上に立設した門柱部、4は門柱部3上に設けた操作室、5は扉体、6は連絡橋である。
【0028】
水門躯体10は、少なくとも底版部1とその両側に立設した堰柱部2を含み、凹型に形成された下部ユニットを構成する。また、水門躯体10は、図2に破線で示すように、堰柱部2上に立設した門柱部3を含む構成としてもよいし、さらには門柱部3上の操作室4や、あるいは扉体5および扉体5の昇降機構(図示せず)など水門装置の一部もしくは全部を含む構成としてもよい。また、中央部にも堰柱部を立設したいわゆるダブル凹型の水門躯体や、扉体が水平開閉式の、門柱部を有しない水門装置の水門躯体にも本発明を適用することができる。水門躯体10の範囲をどこまでとするかは、水門装置の規模、製作上や曳航上の問題等を考慮して決められる。この水門躯体10は工場でつくられる。
【0029】
底版部1には、あらかじめ水門設置位置に打設した杭9の頭部91を挿入するための穴7aが設けられる。また、堰柱部2にも同様の穴7bが設けられ、この場合、穴7bは底版部2の底面より上方へ延び、さらにその高さが水門躯体10の沈設時、水面より高くなるように設ける。
【0030】
堰柱部2の外周壁部は、図3に示すように、外側に配した鉄筋21と内側に配したジベル22付鋼板23とをコンクリート24で一体化した合成版となっている。底版部1の上面部も同様の合成版構造11、12となっている。
また、前記穴7a、7bはそれぞれスリーブ管13、25により構成されている。図中、14は底版部1内の中空部、26は堰柱部2内の中空部を示す。
【0031】
このような、底版部1および堰柱部2の鋼板を主体とする合成版構造により、水門躯体10の軽量かつ高強度化を実現できる。また、図示は省略するが、門柱部3も鋼板とコンクリートの合成版構造とすることができる。なお、底版部1、堰柱部2および門柱部3は上記の構造に限定されるものではなく鉄筋コンクリート造でも構わないことはいうまでもない。
【0032】
前記杭9は、水門設置位置のマウンド100に杭頭部91がマウンド100上より突出するようにあらかじめ打設しておく。マウンド100の整地造成は、従来のように厳密に整地する必要はなく、ほぼ水平になる程度に行えばよい。
【0033】
前記水門躯体10を工場で製作したのち、それを水面上に浮遊させて曳航し、図1のように設置するまでの工程を説明する。
【0034】
(1)水門躯体の曳航方法
まず、水門躯体10の曳航方法を図4〜図7を参照して説明する。
【0035】
▲1▼ 水門躯体10に設けた穴7a、7bのいずれか一方または両方に、地上または水面上で、浮体8を設置し、水門躯体10を浮遊させて、タグボート200等により水門設置位置に曳航する(図4参照)。浮体8を取り付けるのは、これがないと杭頭挿入用の穴7a、7bに海水が侵入し浮力が低下して水門設置場所付近の浅瀬を通過できなくなるのを防ぐためである。水門躯体10の喫水位置は浮体8の浮力調整で補助的に調整することができる。
【0036】
水門躯体10の浮力を増加する方法としては、図7に示すような方法がある。
【0037】
図7(a)に示す方法は、例えば、発泡スチロール等の円筒体を浮体8としてこれを蓋81に取り付け、穴7a、7bに挿入し、ボルト82等により蓋81を取り付ける方法である。
【0038】
図7(b)に示す方法は、浮体8に例えば空気袋を用いる方法で、バルブ83を通してコンプレッサー84から空気袋に空気を送る方法である。水門躯体10の喫水位置を補助的に自由に調整できる利点がある。
【0039】
図7(c)に示す方法は、穴7a、7bの上部をバルブ83付きの密閉蓋85で塞ぎ、穴内部に空気を閉じ込めて浮力を増す方法である。コンプレッサー84からの空気量を調節することで、図7(b)の方法と同様に喫水位置を補助的に自由に調整することができる。
【0040】
▲2▼ 水門設置位置において、浮体8を撤去し、または浮体8が気体を充填したものである場合は浮体8内の気体を放散し、水門躯体10内の中空部(例えば、底版部1内の中空部14や堰柱部2内の中空部26)に注水し、該躯体10を所定の深さまで沈めて穴7a、7b内に杭頭部91を挿入する(図5、図6参照)。またこのとき、穴7bは水面300より高くなるように設けているので、海水が上端の開口端7cより堰柱部2内の中空部26に流入することがなく、水門躯体10内への注水量を調節することにより、喫水位置に対応して沈設位置を調整できる。
【0041】
(2)水門躯体の設置方法
次に、図8〜図15により水門躯体10の設置方法を説明する。
【0042】
▲1▼ 水門躯体10の沈設時、杭頭部91上にジャッキ昇降手段92の受台93を取り付ける(図8、図15参照)。
【0043】
ジャッキ昇降手段92は、図15に示すように、穴7a、7b内に設置するようになっており、ここでは、十字状の梁部材で示す受台93と上部受け梁94との間に、例えば油圧ジャッキ95を介在させた構成である。また、穴7a、7bを構成するスリーブ管内にはあらかじめ上部受け梁94が当接する突起96を設けておく。なお、ジャッキ昇降手段92は水門躯体10側に設置してもよく、また数カ所の杭頭部91上に設置すればよい。また、受台93および上部受け梁94はバー状の梁部材でもよい。受台93には杭頭部91との固定手段を設ける。油圧ジャッキ95は上部受け梁94の下面に取り付けられており、これを受台93上にセットする。
水門躯体10を前述のように沈設すると、油圧ジャッキ95が受台93に当接し、水門躯体10が仮支持される。
【0044】
▲2▼ ジャッキ昇降手段92により、水門躯体10のレベルを出す(図9参照)。油圧ジャッキ95により上部受け梁94を上昇させて、上部受け梁94の端部を穴7a、7b内に突設した突起96に当接させ、水門躯体10を持ち上げそのレベルを出す。
【0045】
▲3▼ レベル設定後、スペーサ部材97にてレベルを調整し、油圧ジャッキ95のみを撤去する(図10参照)。
杭頭の高さが一定でないため、レベルを設定した後、図15に示すように、スペーサ97を受台93と上部受け梁94の間に入れて水門躯体10を支持し、かつ、ライナープレート98により水門躯体10のレベルを調整する。その後、油圧ジャッキ95のみを撤去する。
【0046】
▲4▼ 穴7a、7bの下部にストッパー99を設け、杭頭結合用の充填材を充填する(図11参照)。
【0047】
ストッパー99は、図15に示すように、金網状のもので、あらかじめ杭頭部外周に巻き付けておいたり、円筒状に細く巻いて、受台93、上部受け梁94と穴7a、7bの隙間から入れたりして、下方で広げて、底版部1下方のマウンド100(またはその上に打設された均しコンクリート)との隙間を塞ぐものである。また、ストッパー99は穴7a、7bの下部において穴7a、7bと下方のマウンド100と水門躯体底面との間に形成される隙間を塞ぐものであればよく、例えばゴム等の弾性部材を用いてもよい。
【0048】
ストッパー99を穴7a、7bの下方に設置後、コンクリート、モルタル等の杭頭結合材15を穴7a、7b内に打設する。
【0049】
▲5▼ 水門躯体10の外周に止水板16を取り付け、また該躯体10の周囲に遮水矢板110をマウンド100に打設する(図12参照)。
図8〜図11において、止水板16および遮水矢板110を設けていないが、止水板16はあらかじめ水門躯体10の外周に取り付けておいてもよい。また、遮水矢板110もあらかじめマウンド100に打設しておいてもよい。
【0050】
▲6▼ 底版部1に注入管17を設置(またはあらかじめ設置)し、モルタル等を上方より注入して底版部1下方の底面間隙にモルタル等の底版下面充填材18を注入する(図13参照)。このとき、前記遮水矢板110が型枠の代わりとなる。また、底版下面充填材18の充填を確認することができる。
【0051】
▲7▼ 遮水矢板110を囲ってコンクリート型枠120を設け、その中にコンクリート130を打設する(図14参照)。コンクリート130によって、前記止水板16および遮水矢板110を一体的に結合する。水門躯体10の外周面に沿って侵入する水は止水板16により、またマウンド110の表面に沿って侵入する水は遮水矢板110により、それぞれ遮断することができる。
【0052】
なお、底版下面充填材18を注入するには、前記のように、まず、底版部下面の隙間にモルタルを充填してから、遮水矢板110を囲む如くコンクリート130を打設する方が底版下面に空隙が生じないので好ましい。しかし、この順序は必ずしも限定的ではない。内側と外側から同時にモルタル等を注入することも可能である。また、注入管17のみからコンクリート130を打設してもよい。
【0053】
以上は、杭頭結合材と底版下面充填材と底版周囲コンクリートを別工程で打設しているが、本発明はこれに限定するものではなく、杭頭結合材と底版下面充填材が同一材料のとき、共に注入管17から同時に打設してもよい。このとき、ストッパー99は当然不要になる。
以上により、水門躯体10を設置することができるが、該躯体10の自重が不足するような場合には、躯体内部の中空部に注水するか、または土砂やモルタル等を投入すればよい。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の水門躯体は、マウンドの整地精度、杭頭レベルの精度によらず、所定の設置精度を確保することが可能となる。
【0055】
また、水門躯体の外周に止水板を設け、水門躯体の周囲に遮水矢板を配置することにより、水門躯体形状の単純化と遮水矢板と水門躯体との結合を容易にするができる。
【0056】
また、本発明の水門躯体の杭頭部を挿入する堰柱部の穴が水面より高い位置まで延びているため、外部の水がこの穴から堰柱部内の中空部に自由に流入することがなく、水門躯体内空への注水量の調節が可能となり、沈設時の注水量により左右される、仮受杭に作用する負荷を外部水位の変動が生じても沈設水門躯体が動かない最小限の値とすることが可能となり、仮受支持部の構造部材を最小化することができる。
【0058】
また、本発明の水門躯体の設置方法は、杭頭部に設置したジャッキ昇降手段により、水門躯体を多点支持にて個々にレベル調整ができ、水門躯体に要求される厳格な設置精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す水門躯体の概略断面正面図である。
【図2】水門躯体の一例を示す断面斜視図である。
【図3】底版部および堰柱部の合成版構造を示す断面図である。
【図4】水門躯体の曳航方法を示す工程図である。
【図5】同じく水門躯体の曳航方法を示す工程図である。
【図6】同じく水門躯体の曳航方法を示す工程図である。
【図7】浮体の取付および浮力増加方法を示す図である。
【図8】水門躯体の設置方法を示す工程図である。
【図9】同じく水門躯体の設置方法を示す工程図である。
【図10】同じく水門躯体の設置方法を示す工程図である。
【図11】同じく水門躯体の設置方法を示す工程図である。
【図12】同じく水門躯体の設置方法を示す工程図である。
【図13】同じく水門躯体の設置方法を示す工程図である。
【図14】同じく水門躯体の設置方法を示す工程図である。
【図15】ジャッキ昇降手段およびストッパーの構成を示す斜視図である。
【図16】従来の水門装置の正面図である。
【符号の説明】
1 底版部
2 堰柱部
3 門柱部
4 操作室
5 扉体
7a、7b 穴
8 浮体
9 杭
10 水門躯体
15 杭頭結合材
16 止水板
18 底版下面充填材
91 杭頭部
92 ジャッキ昇降手段
97 スペーサ
100 マウンド
110 遮水矢板

Claims (7)

  1. 底版部とその両側に立設した堰柱部を含み、水面に浮遊自在な水門躯体において、
    あらかじめ水門設置位置に打設した杭の頭部を挿入する穴を前記底版部および前記堰柱部に設け、
    前記堰柱部における穴は、前記水門躯体の沈設時、水面より高い位置まで延びていることを特徴とする水門躯体。
  2. 前記水門躯体の外周に止水板を設けたことを特徴とする請求項1記載の水門躯体。
  3. 底版部とその両側に立設した堰柱部を含み、あらかじめ水門設置位置に打設した杭の頭部を挿入する穴を有し、該穴と杭頭部とを結合する水門躯体の設置方法であって、
    前記杭頭部または水門躯体にジャッキ昇降手段を設置する工程と、
    前記水門躯体を沈設し、前記ジャッキ昇降手段により該水門躯体を支持する工程と、
    前記ジャッキ昇降手段により前記水門躯体のレベルを出す工程と、
    前記水門躯体と前記杭頭部の間にスペーサ部材を介在させてジャッキを撤去する工程と、
    前記穴の下部において、該穴と下方のマウンドと水門躯体底面との間に形成される隙間を塞ぐようにストッパーを設ける工程と、
    前記穴に杭頭結合材を充填して前記水門躯体と前記杭頭部を結合する工程と、
    前記水門躯体の周囲を遮水矢板で囲む工程と、
    前記底版部の下方の隙間に底版下面充填材を注入する工程と、
    を有することを特徴とする水門躯体の設置方法。
  4. 前記ジャッキ昇降手段は、上部および下部の梁部材と、両梁部材の間に介在するジャッキとを有し、前記穴の内部に設置することを特徴とする請求項記載の水門躯体の設置方法。
  5. 前記水門躯体の外周に止水板を取り付ける工程と、
    前記遮水矢板と前記止水板を底版周囲コンクリートで一体化する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項記載の水門躯体の設置方法。
  6. 前記遮水矢板を充填材型枠として利用することを特徴とする請求項記載の水門躯体の設置方法。
  7. 前記水門躯体内の中空部に水または土砂を入れる工程を含むことを特徴とする請求項から請求項のいずれか一に記載の水門躯体の設置方法。
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