JP3625623B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は半導体装置に関し、特に静電気等による正・負の過剰電圧から半導体回路を保護するための静電保護回路を備えた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、半導体集積回路には、静電放電(ESD:Electro Static Discharge)による静電破壊から回路装置を保護するための静電保護回路が搭載されている。しかし、近年の半導体装置の集積度の累進的高度化は、素子の微細化を促進し、半導体集積回路の静電破壊耐量の一層の低下を招いたため、静電保護回路の高精度化は、半導体装置の信頼性を維持するためにもますます重要視されている。
【0003】
従来、半導体集積回路の出力回路を静電放電から保護するため、出力端子と出力回路との間にダイオードと抵抗を挿入していた。このような従来の静電保護回路の1例を図8に示す。
【0004】
図8は、pチャネルMOSトランジスタ102とnチャネルトランジスタMOS101でなるLDD(Lightly Doped Drain)構造のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路を備えた出力回路100に接続した従来の静電保護回路110と、この静電保護回路110の特性を検査するためのESDテスタ120とを示す回路図である。
【0005】
静電保護回路110は、ダイオード111と抵抗112を備え、ダイオード111のカソードが出力端子Aに接続され、アノードは、接地されている。
【0006】
抵抗112は、出力端子Aと出力回路100のCMOSの共通ドレインの出力端子Cとに直列に接続されている。
【0007】
ESDテスタ120は、pチャネルMOS102とnチャネルMOS101でなるCMOSを備えた出力回路100に接続した可変圧電源123とキャパシタ122と接続スイッチ121とを備えている。
【0008】
図9は、静電保護回路110を具体的に実施した半導体装置の部分断面図であり、図8のEーE断面図である。
【0009】
図9において、N型半導体基板1の表面部にフィールド酸化膜91を隔ててpウェル80,90が形成され、フィールド酸化膜135,135により他の半導体素子から分離されている。
【0010】
pウェル80,90は、周辺部の表面に形成された高濃度のp型不純物拡散領域81,82,91,91を介してそれぞれ接地され、良好なオーミックコンタクトを実現している。
【0011】
また、pウェル80,90の各フィールド酸化膜の下の半導体領域には、低濃度のp型イオンが注入され、フィールドの反転を防止している。
【0012】
pウェル80の表面には、図示しないポリシリコン等でなる電極130が酸化膜を介して形成され、このポリシリコン電極分を隔てて、高濃度のN型不純物拡散領域84と低濃度のN型不純物拡散領域86が形成され、さらに、N型不純物拡散領域86の表面部には、高濃度のN型不純物拡散領域87が形成され、フィールド酸化膜88,89によって素子分離がなされている。
【0013】
即ち、N型不純物拡散領域84とN型不純物拡散領域86と電極130とは、電極130をゲート、N型不純物拡散領域84をソース、N型不純物拡散領域86をドレインとするnチャネルMOS101を形成し、被保護回路である出力回路100のCMOSの一部を構成する。
【0014】
また、不純物拡散領域86,87とpウェル80とは、カソードが出力端子Aに接続され、アノードが接地された寄生ダイオード115を構成し、さらに、不純物拡散領域87,88と不純物拡散領域89とpウェル80とは、pウェル80をベース、純物拡散領域87,88をコレクタ、不純物拡散領域84をエミッタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。
【0015】
N型不純物拡散領域86は、出力端子Aに接続され、抵抗112が不純物拡散領域86と出力端子Aとの間に直列に接続されている。
【0016】
また、pウェル90の表面部には、低濃度のN型不純物拡散領域96が形成され、フィールド酸化膜98,99によってp型半導体領域91,91と分離されている。この不純物拡散領域96の表面部には高濃度の不純物拡散領域97が形成され、出力端子Aに接続されている。
【0017】
即ち、不純物拡散領域96,97とpウェル90とは、カソードが出力端子に接続され、アノードが接地端子に接続されたダイオード111を形成する。
【0018】
この半導体装置の等価回路を図10に示す。
【0019】
出力端子Aと接地端子に保護回路110のキャパシタ140とダイオード111が並列に接続され、また、出力回路100の寄生ダイオード115と寄生バイポーラトランジスタ120が同様に並列に接続されている。また、ダイオード111と寄生ダイオード115との間には、抵抗112が直列に接続されている。なお、キャパシタ140は、ダイオード111の寄生容量(電荷量C)を示している。
【0020】
次に、図8のESDテスタ120のスイッチ121をB点に接続し、可変圧電源123(電圧V)から電流を流してキャパシタ122に電荷Cを蓄積し、その後、スイッチ121をA点に接続して、出力回路100にサージ電圧を印加した場合の静電保護回路110の動作を説明する。
【0021】
出力端子A点に印加したサージ電圧は、抵抗Rで分圧された結果、寄生ダイオード115に印加される電圧が寄生ダイオード115のブレークダウン電圧に至らない場合は、ダイオード111のみがブレークダウンを起し、サージ電流が出力端子Aからダイオード111に流れ込み、ブレークダウン電流として接地端から吸収される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、出力端子Aから印加されるサージ電圧が大きく、抵抗Rによって電圧が降下した後も、寄生ダイオード115に印加される電圧が寄生ダイオード115のブレークダウン電圧以上である場合には、寄生ダイオード115がブレークダウンし、この結果、サージ電流がダイオード115に流れ込み、寄生ダイオード115を破壊するという問題点があった。
【0023】
さらに、出力端子の直前に抵抗を設置するため、この抵抗の分だけ出力電流が小さくなり、出力回路100の電流性能が悪化するという問題があった。このため、規定の出力電流を得るためには、抵抗がない場合と比較して大きな出力が得られるトランジスタを設計しなければならず、保護回路として付加するダイオードとともに、半導体チップを大型化する要因となり、小型化・高集積度化の要請に反することになっていた。
【0024】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被保護回路の電流特性に影響を及すことなく、高いサージ吸収能力を有する静電保護回路を備えた半導体集積回路を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段により上記目的の解決を図る。
【0026】
即ち、本発明によれば、
第1導電型の半導体領域の表面に形成され、素子分離用フィールド酸化膜で他の素子領域と分離され、周辺部が電源に接続された第2導電型のウェルと、
前記周辺部とウェル内フィールド酸化膜で分離して前記ウェルの表面に形成され、出力端子に接続された第1導電型の第1の不純物拡散領域と、
前記ウェルの表面に絶縁膜を介して形成された導電層の下のチャンネル領域を隔てて前記ウェルの表面に前記第1の不純物拡散領域に対向して前記周辺部とウェル内フィールド酸化膜で分離して形成され、前記電源に接続された第2の不純物拡散領域とを備え、
前記ウェルと前記第1の不純物拡散領域とは、カソードが出力端子に接続され、アノードが前記電源に接続された寄生ダイオードを構成し、
前記ウェルと前記第1および第2の不純物拡散領域とは、前記第1の不純物拡散領域がコレクタ、前記ウェルがベース、前記第2の不純物拡散領域がエミッタである寄生バイポーラトランジスタを構成し、
前記素子分離用フィールド酸化膜の下の前記半導体領域にのみフィールド反転防止用のイオン注入処理がされた半導体装置が提供される。
【0029】
また、本発明によれば、
第1導電型の半導体領域の表面に形成され、素子分離用フィールド酸化膜により他の素子領域と分離された第2導電型の第1のウェルであって、その表面に形成された第1のウェル内フィールド酸化膜を有し、その周辺部である第1の周辺部が接地された第2導電型の第1のウェルと、
前記第1のウェルの表面で前記第1のウェル内フィールド酸化膜により前記第1の周辺部と分離されて形成され、出力端子に接続された第1導電型の第1の不純物拡散領域と、
前記半導体領域の表面に形成され、前記素子分離用フィールド酸化膜で前記第1のウェルおよび他の素子領域と分離して形成され、その表面に形成された第2のウェル内フィールド酸化膜を有し、その周辺部である第2の周辺部が接地された第2導電型の第2のウェルと、
前記第2のウェルの表面で前記第2のウェル内フィールド酸化膜により前記第2の周辺部と分離されて形成された第1導電型の第2の不純物拡散領域と、
前記第2の不純物拡散領域の表面に前記第2の不純物拡散領域よりも高濃度の不純物濃度を有するように形成され、前記出力端子に接続された第1導電型の第3の不純物拡散領域と、
前記第2のウェルの上に絶縁膜を介して形成された導電層と、前記導電層の下のチャンネル領域を隔てて前記第2のウェルの表面に前記第2の不純物拡散領域に対向するように形成され、前記第2のウェル内フィールド酸化膜により前記第2の周辺部と分離され、接地された第1導電型の第4の不純物拡散領域と、を備える半導体装置であって、
前記第1のウェル内で前記第1のウェル内フィールド酸化膜の下の領域にはフィールド反転防止用の第2導電型不純物が注入されておらず、これにより、前記第1のウェルと前記第1の不純物拡散領域とは、カソードが前記出力端子に接続され、アノードが接地された階段接合型の第1の寄生ダイオードを構成し、
前記第2のウェル内で前記第2のウェル内フィールド酸化膜の下の領域にはフィールド反転防止用の第2導電型不純物が注入されておらず、これにより、前記第2のウェルと前記第2および第3の不純物拡散領域とは、カソードが前記出力端子に接続され、アノードが接地された傾斜接合型の第2の寄生ダイオードを構成し、
前記第1の寄生ダイオードのブレークダウン電圧は、前記第2の寄生ダイオードのブレークダウン電圧よりも低く設定され
前記導電層と前記第2乃至第4の不純物拡散領域とは、前記導電層がゲート、前記第2および第3の不純物拡散領域がドレイン、前記第4の不純物拡散領域がソースであるMOSトランジスタを構成し、
第1および第2の寄生ダイオードの少なくとも一つは、前記MOSトランジスタを有するMOS回路を静電放電から保護することを特徴とする、
半導体装置が提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0033】
本発明の第1の実施の形態にかかる静電保護回路は、階段接合型のダイオードを備え、出力回路に寄生する傾斜接合型寄生ダイオードとの間でブレークダウン電圧の差異を設け、これにより、出力回路の出力部に抵抗を設けることなく、サージ電流を吸収する点に特徴がある。
【0034】
図2は、本発明の第1の実施の形態である静電保護回路をpチャネルMOS72とnチャネルMOS71でなるLDD構造のCMOSを備えた出力回路70に接続した場合の回路図である。なお、以下の各図において図8ないし図10と同一の部分には同一の参照番号を付してその説明は省略する。
【0035】
本実施形態にかかる静電保護回路は、ダイオード40を備え、ダイオード40のカソードは、出力端子Aに接続され、アノードは、接地されている。
【0036】
図1は、本実施の形態にかかる静電保護回路を具体的に実施した半導体装置の部分断面図であり、図2のFーF断面図である。なお、図1において、nチャネルMOS71のゲート電極は省略している。
【0037】
図1において、半導体領域1の表面部に形成されたpウェル3の表面部には、高濃度のN型不純物拡散領域30が形成され、フィールド酸化膜10,10によって高濃度のp型半導体領域15,15と分離されている。この不純物拡散領域30は、出力端子Aに接続されている。即ち、不純物拡散領域30とpウェル3とは、カソードが出力端子に接続され、アノードが接地端子に接続された階段接合型のダイオード40を形成する。
【0038】
また、半導体領域1の表面部に形成されたpウェル2の表面には、図示しないポリシリコン等でなる電極140が酸化膜を介して形成され、この電極140を隔てて、高濃度のN型不純物拡散領域20と低濃度のN型不純物拡散領域25が形成され、また、N型不純物拡散領域25の表面部には、出力端子Aに接続された高濃度のN型不純物拡散領域26が形成されている。さらに、これらのN不純物拡散領域20,25は、フィールド酸化膜10,10によって周辺部に形成された高濃度のp型不純物拡散領域15,15と素子分離がなされている。
【0039】
即ち、N型不純物拡散領域20とN型不純物拡散領域26と電極140とは、電極140をゲート、N型不純物拡散領域20をソース、N型高濃度不純物拡散領域26およびN型低濃度不純物拡散領域25をドレインとするLDD構造のnチャネルMOS71を形成し、被保護回路である出力回路70のCMOSの一部を構成する。
【0040】
不純物拡散領域26,25とpウェル2とは、カソードが出力端子Aに接続され、アノードが接地された傾斜接合型の寄生ダイオード50を構成し、さらに、不純物拡散領域26,25と不純物拡散領域20とpウェル2とは、pウェル2をベース、不純物拡散領域26,25をコレクタ、不純物拡散領域20をエミッタとする寄生NPNバイポーラトランジスタを構成する。
【0041】
図9との対比において解るように、図1に示す半導体装置が従来の技術と異なる点は、次の3点である。
【0042】
即ち、先ず、pウェル2,3の各フィールド酸化膜の下の半導体領域には、フィールド反転防止用の低濃度p型イオンの注入処理がなされていない。
【0043】
次に、pウェル3の表面部に形成されたN型不純物拡散領域30は、高濃度の不純物拡散領域のみで形成され、pウェル2の不純物拡散領域25,26のようなLDD構造を有していない。
【0044】
さらに、出力回路70の出力部には、抵抗が設けられていない。
【0045】
ここで、半導体ダイオードのブレークダウン電圧は、逆導電型の2つの不純物拡散領域相互の接合部におけるキャリア濃度の分布状態に依存する。
【0046】
従って、まず、pウェル2の表面部に形成するnチャネルMOSは、LDD構造のままにしてフィールド酸化膜下の低濃度p型イオンの注入処理の工程を削除することにより、ドレイン領域のキャリア濃度の変化を緩慢にし、出力部の半導体領域に寄生するダイオード50をブレークダウン電圧の高い傾斜接合型ダイオードにすることができる。
【0047】
次に、pウェル3については、LDD構造を採用することなく、表面部に高濃度の不純物拡散領域のみを形成して接合部の濃度変化を急峻にし、さらに、フィールド酸化膜下の低濃度p型イオンの注入処理の工程を削除することにより、ダイオード40をブレークダウン電圧の低い階段接合型ダイオードとして形成することができる。
【0048】
このような構造を有する本実施形態の静電保護回路の動作について図3を参照しながら説明する。
【0049】
図3は、図1に示す半導体装置の等価回路図である。
【0050】
出力端子Aと接地端子との間に本発明の実施の形態である保護回路のダイオード40と出力回路70の寄生ダイオード50と寄生バイポーラトランジスタ60が並列に接続されている。
【0051】
出力端子Aにサージ電圧が印加されると、ダイオード40がブレークダウンし、サージ電流は、ダイオード40に流れる。さらに、フィールド酸化膜10の下には、低濃度p型イオンの注入が行われていないため、ダイオード40のサージ電流吸収能力は高く、寄生ダイオード50がブレークダウンを開始するまでにサージ電流は、全て吸収される。
【0052】
図4は、本実施の形態にかかる静電保護回路のサージ吸収能力を示すサージ電圧推移図である。
【0053】
同図において、横軸は時間を示し、縦軸はサージ電圧を示す。また、縦軸のC0 /(C0 +C1 )*V0 は、静電保護回路を備えていない場合のサージ電圧を示し、VBD1は、付加ダイオード40のブレークダウン電圧であり、VBD2 は、寄生ダイオード50のブレークダウン電圧である。
【0054】
図2のノードAにサージ電圧が印加された場合、静電保護回路を備えていないときは、図4の点線aに示すように、出力回路70に印加された電圧が急激に上昇し、時刻t3 においてC0 /(C0 +C1 )*V0 に至ったときに、出力回路が破壊される。
【0055】
これに対して、本実施形態にかかる静電保護回路を備えたときは、同図の太線bに示すように、時刻tにおいてVBD1 に至ったときに、付加ダイオード40がブレークダウンし、サージ電流が吸収されるため、サージ電圧は急激に低下し、時刻tにおいて0(V)となる。
【0056】
このように、本実施形態にかかる静電保護回路は、出力回路に寄生するダイオードのブレークダウン電圧よりも低い電圧でブレークダウンを開始する付加ダイオードを備え、また、フィールド酸化膜下の低濃度のp型イオン注入処理を行っていないので、静電放電が発生した場合に出力回路の寄生ダイオードがブレークダウンを開始する前にサージ電流を全て吸収することができる。
【0057】
さらに、構成が単純なため、マスクの変更だけで対処でき、低コストで製造することができる。
【0058】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0059】
本発明の第2の実施の形態にかかる静電保護回路の特徴は、LDD構造を有しないMOSトランジスタを備えたウェル領域について、フィールド反転を防止するためのイオン注入処理を除外することにより、寄生するダイオードを階段接合型ダイオードとし、これにより、出力回路の出力部に抵抗を設けることなく、サージ電流を吸収することに特徴がある。
【0060】
図5は、pチャネルMOS72とnチャネルMOS71でなるLDD構造を有しないCMOSを備えた出力回路75の回路図である。
【0061】
本発明の第2の実施の形態である静電保護回路は、この出力回路を具体的に実現した場合の半導体装置の寄生素子に備えられている。この点を図6を参照して説明する。
【0062】
図6は、図5に示す回路を具体的に実施した場合の半導体装置の部分断面図であり、図5のGーG断面図である。なお、図6においても、nチャネルMOS71のゲート電極は省略している。
【0063】
図6に示す半導体装置が図1に示す半導体装置と異なる主要な点は、付加ダイオードを形成するウェル3を有しない他、NMOSトランジスタ71のドレインがLDD構造を有しないN型半導体領域35で構成されていることである。この一方、図6に示す半導体装置には、図1に示す半導体装置と同様に、フィールド反転防止用の低濃度p型イオンの注入処理がなされていない。
【0064】
このような構成により、NMOSトランジスタ71のドレインとPウェル2との界面のキャリア濃度の変化を急峻にし、N型半導体領域35およびPウェル2でなる寄生ダイオード45を、カソードが出力端子に接続され、アノードが接地端子に接続された階段接合型ダイオードとすることができる。これにより、寄生ダイオード45のブレークダウン電圧は、第1の実施形態におけるダイオード40と同様にLDD構造を有するMOSトランジスタの半導体装置に寄生するダイオードよりも低くなる。
【0065】
このような構造を有する本実施形態の静電保護回路の動作について図7を参照しながら説明する。
【0066】
図7は、図6に示す半導体装置の等価回路図である。
【0067】
図7において、出力端子Aと接地端子との間に本実施形態である保護回路の階段接合型の寄生ダイオード45と寄生バイポーラトランジスタ65が並列に接続されている。
【0068】
出力端子Aにサージ電圧が印加された場合に、ダイオード45がブレークダウンし、サージ電流がダイオード45に流れる。また、前述したように、本実施形態においてPウェル2には低濃度p型イオンの注入処理がなされていないため、サージ電流は、N型半導体領域35とPウェル2との全ての界面を介して接地端子Gに吸収される。
【0069】
このように、本実施形態にかかる静電保護回路は、付加ダイオードを備えていないので、第1の実施の形態と比較して、サージ吸収能力は劣るが、極めて簡易な構成でサージ電流を逃すことができる。
【0070】
本発明にかかる静電保護回路が目標とするESD耐量を以下に示す。
【0071】
(MIL方式:CL=100pF,RL=1.5KΩ)
Human Body Model 2(KV)
(EIA方式:CL=200pF,RL=0Ω)
Machine Model 200(V)
以上本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。上述の実施の形態では、N型半導体基板の表面部に形成したpウェルに静電保護回路を形成した場合について述べたが、P型半導体基板の表面部に形成したnウェルに適用することもできる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は以下の効果を奏する。
【0073】
即ち、本発明によれば、
フィールド酸化膜下の低濃度のp型イオン注入処理を行なわないことにより、被保護回路に寄生するダイオードを階段接合型ダイオードにすることができるので、出力部の直列抵抗と付加ダイオードを形成することなく、従来と同様のサージ吸収能力を有する半導体装置が提供される。
【0074】
また、回路から抵抗とダイオードを除去できるので、半導体装置の集積度を向上させることができる。
【0075】
また、本発明によれば、
フィールド酸化膜下の低濃度のp型イオン注入処理を行わない上、被保護回路に寄生するダイオードのブレークダウン電圧よりも低い電圧でブレークダウンを開始する付加ダイオードを備えているので、高いサージ吸収能力を有する静電保護回路を備えた半導体装置が提供される。
【0076】
さらに、構成が単純なため、マスクを変更するだけで製造できるので、低コストで上記効果を奏する静電保護回路を備えた半導体装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である静電保護回路を具体的に実施した半導体装置の部分断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である静電保護回路を含む回路図である。
【図3】図1に示す半導体装置の等価回路図である。
【図4】図1に示す静電保護回路のサージ吸収能力を示すサージ電圧推移表である。
【図5】本発明の第2の実施の形態である静電保護回路を含む回路図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態である静電保護回路を具体的に実施した半導体装置の部分断面図である。
【図7】図6に示す半導体装置の等価回路図である。
【図8】CMOS回路を備えた出力回路に接続した従来の静電保護回路とESDテスタとを示す回路図である。
【図9】図8に示す静電保護回路を具体的に実施した半導体装置のEーE断面図である。
【図10】図9に示す半導体装置の等価回路図である。
【符号の説明】
1 N型半導体基板
2,3 pウェル
15,81,82,91 高濃度P型不純物拡散領域
20,26,30,35,84,88,97 高濃度N型不純物拡散領域
25,86 低濃度N型不純物拡散領域
40,111 ダイオード
45,50,115 寄生ダイオード
70,100 出力回路(被保護回路)
71,101 nチャネルMOSトランジスタ
72,102 pチャネルMOSトランジスタ
75 第2の実施の形態にかかる静電保護回路を備えた出力回路
110 従来の静電保護回路
111 ダイオード
112 抵抗
120 寄生NPNバイポーラトランジスタ

Claims (2)

  1. 第1導電型の半導体領域の表面に形成され、素子分離用フィールド酸化膜により他の素子領域と分離された第2導電型の第1のウェルであって、その表面に形成された第1のウェル内フィールド酸化膜を有し、その周辺部である第1の周辺部が接地された第2導電型の第1のウェルと、
    前記第1のウェルの表面で前記第1のウェル内フィールド酸化膜により前記第1の周辺部と分離されて形成され、出力端子に接続された第1導電型の第1の不純物拡散領域と、
    前記半導体領域の表面に形成され、前記素子分離用フィールド酸化膜で前記第1のウェルおよび他の素子領域と分離して形成され、その表面に形成された第2のウェル内フィールド酸化膜を有し、その周辺部である第2の周辺部が接地された第2導電型の第2のウェルと、
    前記第2のウェルの表面で前記第2のウェル内フィールド酸化膜により前記第2の周辺部と分離されて形成された第1導電型の第2の不純物拡散領域と、
    前記第2の不純物拡散領域の表面に前記第2の不純物拡散領域よりも高濃度の不純物濃度を有するように形成され、前記出力端子に接続された第1導電型の第3の不純物拡散領域と、
    前記第2のウェルの上に絶縁膜を介して形成された導電層と、前記導電層の下のチャンネル領域を隔てて前記第2のウェルの表面に前記第2の不純物拡散領域に対向するように形成され、前記第2のウェル内フィールド酸化膜により前記第2の周辺部と分離され、接地された第1導電型の第4の不純物拡散領域と、を備える半導体装置であって、
    前記第1のウェル内で前記第1のウェル内フィールド酸化膜の下の領域にはフィールド反転防止用の第2導電型不純物が注入されておらず、これにより、前記第1のウェルと前記第1の不純物拡散領域とは、カソードが前記出力端子に接続され、アノードが接地された階段接合型の第1の寄生ダイオードを構成し、
    前記第2のウェル内で前記第2のウェル内フィールド酸化膜の下の領域にはフィールド反転防止用の第2導電型不純物が注入されておらず、これにより、前記第2のウェルと前記第2および第3の不純物拡散領域とは、カソードが前記出力端子に接続され、アノードが接地された傾斜接合型の第2の寄生ダイオードを構成し、
    前記第1の寄生ダイオードのブレークダウン電圧は、前記第2の寄生ダイオードのブレークダウン電圧よりも低く設定され
    前記導電層と前記第2乃至第4の不純物拡散領域とは、前記導電層がゲート、前記第2および第3の不純物拡散領域がドレイン、前記第4の不純物拡散領域がソースであるMOSトランジスタを構成し、
    第1および第2の寄生ダイオードの少なくとも一つは、前記MOSトランジスタを有するMOS回路を静電放電から保護することを特徴とする、
    半導体装置。
  2. 前記第1のウェルと前記第2のウェルとは、前記第1と第2の周辺部の表面に形成された高濃度の第2導電型の不純物拡散領域を介して接地されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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