JP3625257B2 - 水道管の漏水検知方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、地中に埋設されている水道管の漏水を検知する方法および装置に関し、特に、漏水時に地中のキャパシタンス成分が変化することをとらえて漏水を検知する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水道管の漏水を検知することは、水を大切にする上から重要な技術である。しかし、水道管は地中に埋設されているために目視することができず、その漏水検知は非常に困難であった。従来から実施されている水道管の漏水検知方法としては、漏水時に水道管から水が吹き出す音を聞く方法が取られている。すなわち、水道管内の水は高圧でもって送られるので、漏水すると、その場所での水流によって水道管が振動し異常音が発生する。この異常音を点検者が聞き分けて漏水個所を発見していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来の方法は、検知感度が非常に悪いという問題があった。
すなわち、漏水による異常音は、点検者がかなり熟練していないと聞き分けることができず、また、熟練者であっても異常音を聞き逃すことがあった。さらに、漏水時の異常音が小さい場合は、全く検知することができなかった。異常音の検知は、騒音の激しい昼間は全く不可能であり、夜間に実施されていた。また、夜間でも一晩中、騒音が絶えないところでは漏水検知作業を実施することができなかった。そのために、従来は、水道水の10ないし20%が漏水したままであり、水が無駄に捨てられていた。
【0004】
漏水を電気的に検知する方法としては、特開平6−94568号公報に、水道管の漏水の有無を検出すべき位置に対して埋め込まれた2つの電極体の間のインピーダンスを測定し、このインピーダンス値が漏水していないときの値より低下した場合に漏水したものと判定する方法が記述されている。
また、漏水を電気的に検知する方法として、地表面に設けられた電極と水道管との間に直流の地中電流を流し、この地中電流が漏水していないときの値より増加した場合に漏水したものと判定する方法も考えられる。しかし、この方法では、流される地中電流が直流であるために、水道管の周辺だけが部分的に吸水し、そこから電極までの部分が乾燥していると、その乾燥した部分の抵抗が桁違いに高いので地中電流は殆ど流れない状態となり、電極と水道管との間が全面的に吸水しないと地中電流の増加が認められない。特に、舗装道路におけるコンクリート層は、他の土壌と比べて吸水し難いのでその抵抗が高い。また、舗装道路におけるアスファルト層は、コンクリート層と比べてさらに吸水し難いのでその抵抗はさらに高い。そのために、この方法は、適用範囲が限られるとともに漏水の検知感度も非常に悪かった。
この発明の目的は、舗装道路でも漏水の検知感度が高い水道管の漏水検知方法および装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明によれば、地中に埋設されている水道管の漏水を地上から検知する方法であって、大地の表面に板状の電極をその下面が大地の表面に接触するようにして載置し、前記板状の電極と前記水道管または水道管内の水との間に一定の交流電圧を印加し、この交流電圧によって流れる地中電流を計測し、前記地中電流が所定の値を越えたときに水道管が漏水しているものと判定するようにするとよい。土壌やコンクリート層はそれ自体がキャパシタンス成分を備えているので、電極と水道管内の水との間が全面的に乾燥し抵抗が高い状態であっても、地中電流が交流なので必ず流れる。一方、土壌が吸水すれば、そのキャパシタンスが大きくなるので、電極と水道管内の水との間が部分的に漏水しただけでも、その間を流れる地中電流が増加する。したがって、舗装道路であっても、水道管の漏水を感度よく検知することができる。
【0006】
また、かかる方法において、前記板状の電極を水道管の真上から外れた位置に配するようにしてもよい。それによって、漏水時に水道管の真下だけが吸水しても、地中電流が増加するようになり、水道管の漏水を検知することができる。
また、かかる方法において、前記板状の電極を水道管の長さ方向にそって移動させながら前記地中電流を順次計測し、前記地中電流が最も大きい位置で水道管が漏水しているものと判定するようにしてもよい。それによって、水道管の漏水位置を標定することができる。
【0007】
また、かかる方法を実施する装置であって、大地の表面にその下面が接触するようにして載置された板状の電極と、一方端が水道管または水道管内の水と導電接触し他方端がマンホールを介して地上に引き出されたリード線と、前記板状の電極と前記リード線の他方端との間に交流電圧を印加する交流電源と、この交流電源の出力する地中電流を計測するとともに地中電流が所定の値を越えたときに前記水道管が漏水しているものと判定する漏水検知器とにより構成されるようにしてもよい。それによって、大口径の水道管の漏水を検知することができる。
【0008】
また、かかる方法を実施する装置であって、大地の表面にその下面が接触するようにして載置された板状の電極と、水道管の金属蛇口あるいは金属性の止水栓に一方端が導電接触するリード線と、前記板状の電極と前記リード線の他方端との間に交流電圧を印加する交流電源と、この交流電源の出力する地中電流を計測するとともに地中電流が所定の値を越えたときに前記水道管が漏水しているものと判定する漏水検知器とにより構成されるようにしてもよい。それによって、家庭用に給水する小口径の水道管の漏水を検知することができる。
【0009】
また、かかる構成において、前記交流電源と前記漏水検知器とが自動車に積載されるようにしてもよい。それによって、水道管の長さ方向にそって移動しながら漏水を検知する作業が容易になる。
また、かかる構成において、前記自動車のタイヤを前記板状の電極上に乗り上げさせるようにしてもよい。それによって、電極を大地の表面に一定の加重をかけて押し付けることができ、地中電流の計測値が安定する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を実施例および参考例に基づいて説明する。図1は、この発明の実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す断面図である。大地3の内部に金属製の水道管1が埋設され、大地3の表面はコンクリート層4で覆われている。このコンクリート層4に板状の電極2が載置され、この電極2には自動車5のタイヤ5Aが乗っかり、電極2が大地3側へ押圧されている。一方、水道管1にリード線10が接続点10Aでもって導電接続され、マンホール11を介して大地3の表面側に引き出されている。自動車5には、交流電源6と漏水検知器7とが積載されている。交流電源6は、1kHzないし1MHzの高周波の交流電圧を発生し、交流電源6の一方の出力端は電極2に接続され、他方は漏水検知器7内の変流器8を介してリード線10に接続されている。漏水検知器7は、変流器8の2次側出力を判定器9が受け、リード線10に流れる地中電流Iを計測するとともに地中電流Iが所定の値を越えたときに水道管1が漏水しているものと判定して、報知信号を出すようになっている。
【0011】
図1において、交流電源6を生かすと、電極2と水道管1との間に地中電流Iが流れる。その場合、地中電流Iは高周波電流なので、コンクリート層4と大地3とのキャパシタンスC1,C2,C3などによって決まる値の地中電流Iが流れる。したがって、この地中電流Iは、水道管1が漏水していなくても流れる。一方、水道管1が漏水し、例えば、点々の領域12が吸水していれば、キャパシタンスC2が大きくなるので、地中電流Iが増し、漏水検知器7が漏水しているものと判定して報知信号を出す。漏水があってもコンクリート層4は吸水し難いが、地中電流Iがそのキャパシタンス成分でもって通過するので、この装置は、大地3の舗装の有無に関係なく適用することができる。
【0012】
図1における地中電流Iの値は、水道管1の埋設深さや電極2の広さ、交流電圧の大きさVと周波数fによって異なるが、例えば、水道管1の埋設深さを1m、電極2の広さを1m2 とした場合、漏水のない状態において、
V=1kV,f=1kHzで、Iが約1mA
V=1kV,f=1MHzで、Iが約1A
V=1V,f=1MHzで、Iが約1mA
となり、地中電流Iの値は屋外で雑音電圧が発生していても充分に計測可能なレベルにある。この状態で、漏水が発生すれば、地中電流Iの値が漏水のない場合に対して数倍になるとか、桁違いに大きくなり、漏水の有無を検知することができる。
【0013】
また、図1の装置は、水道管1が塩化ビニール製などの絶縁管であってもよい。その場合は、リード線10を接続点10Aでもって水道管1内の水と導電接触するように工夫すればよい。例えば、マンホール11が設けられている個所では大抵、水道管1に流速計や開閉バルブなどが介装されている。この流速計や開閉バルブは、その金属部分が大抵、水道管1内の水に触れているとともに、水道管1の外部へ露出している。この露出した金属部分を接続点10Aとすればよい。絶縁性の水道管1は内部に水が流れている限り、電気的には金属製の水道管1と全く同等になる。したがって、この装置は、水道管1の構成材料には全く関係なく適用することができる。
【0014】
さらに、図1の装置は、自動車5のタイヤ5Aを電極2の上に乗り上げさせることによって、電極2を大地3の表面に一定の加重をかけて押し付けることができる。電極2と大地3の表面との間に隙間が発生すると、その隙間がキャパシタンスを有する。この隙間が測定の度に変化すると、計測される地中電流Iが安定しなくなる。これに対して、図1の装置では、自動車5の重さによって電極2に一定の加重がかかるので、地中電流Iが安定するようになる。なお、自動車5は、電極2の位置を水道管1の長さ方向(図1の左右方向)に移動させるのに便利であり、地中電流Iの測定作業が楽になる。
【0015】
なお、上述の図1の装置は、電極2を大地3に表面に一定の加重をかけて押し付けるために自動車5のタイヤ5Aを電極2の上に乗り上げさせる構成となっているが、電極2と大地3の表面との間の隙間を極力小さくすることを目的として電極2を大地3の表面に一定の加重をかけて押し付けるための構成は、図1の装置の構成に限定されるものではなく、例えば図2のような構成とすることもできる。
【0016】
図2は、この発明の異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す図であり、(A)は漏水検知装置全体の構成を示す断面図、(B)は電極昇降部の構成を示す側面図である。図2の(B)では、自動車5の底面部に電極2を昇降させる電極昇降部20が設けられている。図2の漏水検知装置のその他は、図1の構成と同じである。電極昇降部20には、自動車5側に固定されたガイド21、このガイド21に設けられた貫通穴の中で上下方向に摺動可能に支持されたシャフト22、このシャフト22を上下方向に昇降駆動させる駆動部23、およびこの駆動部23との一体形あるいは別置形として設けられる操作部24からなり、シャフト22の下端には電気絶縁部材25を介して電極2が取り付けられている。なお、この電極昇降部20は、電極2を上下方向に昇降させる機能を有するものであれば良く、その構成は図2の(B)に示される構成に限定されるものではない。また、この電極昇降部20を自動車5の側面部に設けるようにしても良い。
【0017】
駆動部23は、操作部24からの電極下降指令信号および電極上昇指令信号を受けてシャフト22の下降および上昇駆動を行う。なお、駆動部23には図示しないがシャフト22がその上限位置から下方に一定距離下降したことを検知するセンサ、あるいはシャフト22に一定以上の加重がかかったことを検知するセンサを備え、これらのセンサからの検出信号により下降駆動を止めてシャフト22を地中電流計測状態の位置に停止させる機構を設けるとともに、シャフト22が上昇して上限位置に達したことを検知するセンサを備え、シャフト22を上限位置で停止させる機構を設けるようにする。
【0018】
また、操作部24には、各測定点毎に操作員による地中電流計測指令を受けて、駆動部23に対する電極下降指令信号の出力・漏水検知器7に対する地中電流計測指令信号の出力・駆動部23に対する電極上昇指令信号の出力という3工程の操作を自動的に行う制御回路を備えるようにすると操作員の作業がより容易になる。
【0019】
この図2の(B)に示される電極昇降部20を備えた漏水検知装置による地中電流計測の作業手順は次の通りである。地中電流の各測定点において、自動車5を一旦停止させ、その後、電極昇降部20により電極2を下降させて大地3の表面に押し付け、電極2に一定の加重をかけるようにする。この測定点での地中電流計測が終了した後、電極昇降部20により電極2を上昇させて大地3の表面から離れた状態とし、次の測定点まで自動車5を移動させる。
【0020】
なお、前記の電極昇降部20により電極2を下降させて大地3の表面に押し付け、電極2に一定の加重をかける工程において、自動車5の一端が大地3の表面から持ち上がる状態まで電極2を押し下げることにより、自動車5が重さ自体が加重として電極2にかかるようにすることができる。
【0021】
この図2のような構成とすることにより、漏水検知の作業における自動車5の操作としては、各測定点で自動車5を停止させるだけでよくなり、図1の装置におけるような、各測定点毎に自動車5のタイヤ5Aを電極2の上に乗り上させるという操作が不要となる。
【0022】
なお、上述の図1および図2の装置は、電極2と大地3の表面との間の隙間が変化することにより計測される地中電流Iが安定しなくなることを防ぐために、電極2と大地3の表面との間の隙間を極力小さくすることを目的として電極2を大地3の表面に一定の加重をかけて押し付ける構成であるが、このような構成でなくても、例えば図3のような構成として、電極2と大地3の表面との間の隙間寸法が測定の度に変化しなくなるようにすれば、計測される地中電流Iを安定化することが可能である。
【0023】
図3は、この発明の参考例にかかる水道管の漏水検知装置における電極昇降部の構成を示す側面図である。この図3では、図2と同様に、自動車5の底面部に電極2Aを昇降させる電極昇降部20Aが設けられるとともに、この電極昇降部20Aに取り付けられた電極2Aにはその3箇所以上にそれぞれ車輪27が備えられ、この電極2Aを電極昇降部20Aにより大地3の表面上まで下降させた状態でこの電極2Aを自動車5により牽引する構成としている。図3の漏水検知装置のその他は、図3に図示されていない部分を含めて図2の構成と同じである。
【0024】
図3の装置における電極2Aと大地3の表面との隙間寸法は車輪27により一定に維持されるので、測定の度に前記隙間寸法が変化することがなくなり、計測される地中電流Iを安定化させることができる。
【0025】
図3の装置の電極昇降部20Aは、図3に示すように、自動車5側に固定されたガイド21A、このガイド21Aに設けられた貫通穴の中で上下方向に摺動可能に支持されたシャフト22A、このシャフト22Aを上下方向に昇降駆動させる駆動部23A、およびこの駆動部23Aとの一体形あるいは別置形として設けられる操作部24Aからなり、シャフト22Aの下端には電気絶縁部材25Aを介して電極2Aが取り付けられている。この電極昇降部20Aは電極昇降させる機能という点では図2の装置の電極昇降部20と同じでよいが、図3の装置では、電極2Aを大地3の表面まで下降させた状態で電極2Aがその車輪27を回転させながら自動車5により牽引させる構成となるので、電極2Aが下降した状態では電極2Aを支持するシャフト22Aと駆動部23Aとの機械的結合が解かれてシャフト22Aがガイド21Aにより上下方向に摺動自在に支持され、電極2Aが常にその自重でもって車輪27を介して大地3の表面上に載置された状態となるようにする。
【0026】
なお、この図3の装置では、その電極2Aは漏水検知を行う現地において各測定点毎に地中電流計測を行っていく間は昇降操作をすることはなく、常に大地3の表面上まで下降した状態で自動車5により牽引される。したがって、図3における駆動部23Aおよび操作部24Aを設ける代わりに、操作員が漏水検知を行う現地に到着した時点でシャフト22Aを手作業により押し下げて電極2Aを大地3の表面上まで下降させ、その現地での漏水検知作業が終了した時点でシャフト22Aを手作業により押し上げて、図示しない固定用部材を用いてガイド21Aに固定する構成としてもよい。
【0027】
また、図3の装置では、自動車5による牽引によって電極2Aを連続的に移動させながら地中電流を連続的に計測するようにすることも可能であり、このような地中電流計測方式とすれば、各測定点毎に自動車5を停止させる必要がないので漏水検知の作業時間をより短縮することが可能であるとともに漏水位置標定における位置精度を向上させることもできる。しかしながら、電極2Aが車輪27を回転させながら移動している最中には、大地3の表面の状態によってその程度は異なるが電極2Aが振動するので、この電極2Aの振動による変位電流のため、計測される地中電流Iにノイズが重畳する。したがって、地中電流の計測を安定化しその精度を高くするためには、図1および図2の装置と同様に、各測定点で自動車5を停止させて地中電流を計測するようにした方がよい。この場合、図3の装置でも各測定点での自動車5の停止操作が必要となるが、図1の装置におけるような自動車5のタイヤ5Aを電極2の上に乗り上させる操作、あるいは図2の装置における電極2の昇降操作が不要となるため、操作員の漏水検知作業が容易になる。
【0028】
また、図3の装置では、地中電流計測状態において電極2Aと大地3の表面との間に車輪27によって形成される隙間があるために、空気の比誘電率が大地3のそれに対して約1/5になることにより、前記のような隙間がない場合に比べて検出感度が低下する。この点を考慮して、電極2Aの底面と大地3の表面との間の隙間寸法が極力小さくなるように電極2Aにおける車輪27の取り付け位置および車輪27の外径を設定するとよい。しかしながら、図3の装置では、前記隙間寸法を小さくするには限界があり、大地3の表面上の小石等の種々の障害物の存在を考慮した寸法とする必要がある。一方、上述の図1および図2の装置では、地中電流計測状態において電極2を大地3の表面に一定の加重をかけて押し付けて電極2と大地3の表面との間の隙間が極力小さくなるようにする構成であるので、図3の装置に比して検出感度を高くすることが可能である。
【0029】
図4は、図1ないし図3の装置を用いて水道管1の漏水位置を標定した場合の特性線図である。縦軸が地中電流I、横軸が水道管1の長さ方向の位置である。特性曲線15は、地中電流Iが計測された1例であり、地中電流Iが増大する位置Xでもって漏水が発生していることが分かる。ただし、漏水位置Xの標定精度は図4の幅△Xの程度あり、その△Xの値は約十mである。幅△Xが大きいようであるが、実際にはその周辺で漏水が発生していることが分かれば充分であり、後は、給水を止めて掘り返せばよい。すなわち、おおよその範囲内で確実に漏水が発生していることを把握できればよい。
【0030】
なお、図1ないし図3の装置を用いて水道管1の漏水位置を標定する場合、漏水検知の作業者が自動車5で移動しながら各測定点での地中電流Iを計測する際に、その計測値が極大となる位置を特定するためには、その極大点前後のそれぞれ数箇所の位置で地中電流Iの計測を行う必要がある。したがって、実際には、地中電流Iの計測値の極大点を通り過ぎてから、極大点が途中にあったことが判明する。したがって、地中電流Iの各計測点毎に大地3の表面に目印を付けておくことにより、その地中電流Iの計測値の極大点の位置を正確に特定することが可能となる。この目印としては、例えば、図1の装置の場合には各測定点において自動車5の重さによって電極2に一定の加重をかけた際に大地3の表面に形成される電極2の形状に対応した窪みを利用することができる。
【0031】
さらには、前記のような各測定点毎に大地3の表面に目印を付けておくという作業を不要にするために、例えば、図5のような構成とすることができる。
図5は、この発明のさらに異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置における自動車に搭載される部分の構成を示すブロック図である。この図5の装置では、電極の位置と地中電流計測値とが1対1に対応した特性データを作成する信号処理部31と、この特性データを表示する表示部32とが設けられる。図5の漏水検知装置のその他の部分は、図5に示されない部分を含めて図1の構成と同じである。
【0032】
図5の装置では、例えば、自動車5の走行距離計33などから取り出した自動車5の速度信号等を漏水検知器7Aに入力して、漏水検知器7A内に設けられた信号処理部31で電極2の水道管長さ方向の位置情報に変換し、この電極2の水道管長さ方向の位置と地中電流計測値とが1対1に対応した特性データを信号処理部31にて作成・記憶しておき、この特性データを図4のような特性線図として漏水検知器7Aとの一体形あるいは別置形として設けたCRTディスプレイ等の表示部32あるいはプリンタで表示あるいは印刷出力させて、漏水検知の作業者が地中電流Iの計測値の極大点の位置を特性線図の形態で確認できるようにする。
【0033】
このような構成とすれば、地中電流Iの計測値の極大点の位置を表示あるいは印刷出力された特性線図により読み取ることができるので、地中電流Iの各測定点に大地3の表面に目印を付けておくという作業が不要になり、漏水位置標定の作業効率の向上および漏水位置標定に要する時間の短縮化が可能となる。
【0034】
図6は、この発明のさらに異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す断面図である。大地3の表面が舗装道路のコンクリート層13で覆われている。舗装道路のコンクリート層13の片側に金属製の水道管1が埋設され、コンクリート層13のもう一方の片側に板状の電極2が載置されている。この電極2は交流電源6の一方の出力端に接続され、交流電源6の他方の出力端は漏水検知器7内の変流器8を介してリード線10に接続されている。リード線10は図示されていないマンホールを介して水道管1に導電接続されている。交流電源6は、1kHzないし1MHzの高周波の交流電圧を発生し、漏水検知器7は変流器8の2次側出力を判定器9が受け、リード線10に流れる地中電流Iを計測するとともに地中電流Iが所定の値を越えたときに水道管1が漏水しているものと判定して、報知信号を出すようになっている。
【0035】
図6において、交流電源6を生かすと、電極2と水道管1との間に地中電流Iが流れる。その場合、地中電流Iは高周波電流なので、コンクリート層13と大地3とのキャパシタンスC4,C5,C6などによって決まる値の地中電流Iが流れる。したがって、この地中電流Iは、水道管1が漏水していなくても流れる。一方、水道管1が漏水し、例えば、点々の領域12が吸水していれば、キャパシタンスC6が大きくなるので、地中電流Iが増し、漏水検知器7が漏水しているものと判定して報知信号を出す。
【0036】
また、図6において、交流電源6と漏水検知器7とは、図1のように自動車に積載し、その自動車のタイヤ5Aでもって電極2を押圧してもよい。図6の構成では、電極2が水道管1の真上から外れた位置に配されている。万一、漏水の領域12が図3のように水道管1の下方だけに限られた場合、電極2が水道管1の真上に配されていると、地中電流Iが殆ど増さず漏水の検知感度が悪くなる可能性がある。水道管1の真上から外れた位置に電極2が配されてあれば、キャパシタンスC6が大きくなるので漏水の検知感度が悪くなることはない。また、水道管1の真上が漏水しても、キャパシタンスC4が大きくなるので漏水の検知感度が悪くなることはない。なお、図6の水道管1は金属管であっても、絶縁管であってもかまわない。
【0037】
図7は、この発明のさらに異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す断面図である。大地3に水道管1が埋設され、この水道管1の分岐管1Aが大地3の表面のコンクリート層4から露出している。この分岐管1Aに終端部の金属蛇口14が取り付けられている。この金属蛇口14にリード線10の一方端が接続されている。また、板状の電極2がコンクリート層4に載置され、この電極2に交流電源6の一方の出力端が接続され、交流電源6の他方の出力端に漏水検知器7の変流器8を介してリード線10の他方端が接続されている。図7のその他は、図1の構成と同じである。図1の場合と同様に電極2の位置を順次ずらすことによって、水道管1の漏水の有無およびその漏水位置を検知することができる。
【0038】
図7の実施例は、主として一般家庭に給水する小口径の水道管1に適用され、図1,図2,図5または図6の実施例および図3の参考例は、大口径の水道管1の場合に適用される。図7の水道管1は金属管であっても絶縁管であってもかまわない。また、金属蛇口14は、大地3表面に配された金属製の止水栓であってもかまわない。金属蛇口14あるいは止水栓にリード線10の一方端を接続することによって、水道管1内の水に給電することができる。
【0039】
【発明の効果】
この発明の方法は、前述のように、大地と接触する電極と水道管内の水との間に一定の交流電圧が印加されるとともに、この交流電圧によって流れる地中電流が計測され、前記地中電流が所定の値を越えたときに水道管が漏水しているものと判定することによって、舗装道路の場合でも漏水を感度よく検知することができ、漏水による水道水の無駄を省くことができる。
【0040】
また、かかる方法において、前記電極が水道管の真上から外れた位置に配されることによって、漏水時に水道管の真下だけが吸水しても、水道管の漏水を検知することができ、漏水をより確実に検知することができる。
また、かかる方法において、前記電極を水道管の長さ方向にそって移動させながら前記地中電流が順次計測され、前記地中電流が最も大きい位置で水道管が漏水しているものと判定することによって、水道管の漏水位置を標定することができ、漏水防止処置をより速くすることができる。
【0041】
また、かかる方法を実施する装置であって、大地の表面に載置された板状の電極と、一方端が水道管内の水と導電接触し他方端がマンホールを介して地上に引き出されたリード線と、前記電極と前記リード線の他方端との間に交流電圧を印加する交流電源と、この交流電源の出力する地中電流を計測するとともに地中電流が所定の値を越えたときに前記水道管が漏水しているものと判定する漏水検知器とにより構成されることによって、大口径の水道管の漏水を検知することができる。
【0042】
また、かかる方法を実施する装置であって、大地の表面に載置された板状の電極と、水道管の金属蛇口あるいは金属性の止水栓に一方端が導電接触するリード線と、前記電極と前記リード線の他方端との間に交流電圧を印加する交流電源と、この交流電源の出力する地中電流を計測するとともに地中電流が所定の値を越えたときに前記水道管が漏水しているものと判定する漏水検知器とにより構成されるようにしてもよい。それによって、家庭用に給水する小口径の水道管の漏水を検知することができる。
【0043】
また、かかる構成において、前記交流電源と前記漏水検知器とが自動車に積載されることによって、漏水位置を検知する作業が容易になる。
また、かかる構成において、自動車のタイヤを前記電極上に乗り上げさせることによって、地中電流の計測値が安定し、計測精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す断面図
【図2】この発明の異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す図であり、(A)は漏水検知装置全体の構成を示す断面図、(B)は電極昇降部の構成を示す側面図
【図3】この発明の参考例にかかる水道管の漏水検知装置における電極昇降部の構成を示す側面図
【図4】図1ないし図3の装置を用いて水道管の漏水位置を標定した場合の特性線図
【図5】この発明のさらに異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置における自動車に搭載される部分の構成を示すブロック図
【図6】この発明のさらに異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す断面図
【図7】この発明のさらに異なる実施例にかかる水道管の漏水検知装置の構成を示す断面図
【符号の説明】
1:水道管、2,2A:電極、3:大地、5:自動車、5A:タイヤ、6:交流電源、7,7A:漏水検知器、10:リード線、11:マンホール、14:金属蛇口、20,20A:電極昇降部、21,21A:ガイド、22,22A:シャフト、23,23A:駆動部、24,22A:操作部、27:車輪、31:信号処理部、32:表示部
Claims (7)
- 地中に埋設されている水道管の漏水を地上から検知する方法であって、大地の表面に板状の電極をその下面が大地の表面に接触するようにして載置し、前記板状の電極と前記水道管または水道管内の水との間に一定の交流電圧を印加し、この交流電圧によって流れる地中電流を計測し、前記地中電流が所定の値を越えたときに水道管が漏水しているものと判定することを特徴とする水道管の漏水検知方法。
- 請求項1に記載の水道管の漏水検知方法において、前記板状の電極を水道管の真上から外れた位置に配することを特徴とする水道管の漏水検知方法。
- 請求項1または2に記載の水道管の漏水検知方法において、前記板状の電極を水道管の長さ方向にそって移動させながら前記地中電流を順次計測し、前記地中電流が最も大きい位置で水道管が漏水しているものと判定することを特徴とする水道管の漏水検知方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の水道管の漏水検知方法を実施する装置であって、大地の表面にその下面が接触するようにして載置された板状の電極と、一方端が水道管または水道管内の水と導電接触し他方端がマンホールを介して地上に引き出されたリード線と、前記板状の電極と前記リード線の他方端との間に交流電圧を印加する交流電源と、この交流電源の出力する地中電流を計測するとともに地中電流が所定の値を越えたときに前記水道管が漏水しているものと判定する漏水検知器とにより構成されたことを特徴とする水道管の漏水検知装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の水道管の漏水検知方法を実施する装置であって、大地の表面にその下面が接触するようにして載置された板状の電極と、水道管の金属蛇口あるいは金属性の止水栓に一方端が導電接触するリード線と、前記板状の電極と前記リード線の他方端との間に交流電圧を印加する交流電源と、この交流電源の出力する地中電流を計測するとともに地中電流が所定の値を越えたときに前記水道管が漏水しているものと判定する漏水検知器とにより構成されたことを特徴とする水道管の漏水検知装置。
- 請求項4または5に記載の水道管の漏水検知装置において、前記交流電源と前記漏水検知器とが自動車に積載されたことを特徴とする水道管の漏水検知装置。
- 請求項6に記載の水道管の漏水検知装置において、前記自動車のタイヤを前記板状の電極上に乗り上げさせたことを特徴とする水道管の漏水検知装置。
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